JP2005208263A - 表面漏光光導波路およびこれを用いた光触媒デバイス - Google Patents

表面漏光光導波路およびこれを用いた光触媒デバイス Download PDF

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Abstract

【課題】 製造が容易で、かつ、長尺化、大面積化が可能である上に、光触媒反応の効率に優れた表面漏光光導波路およびこれを用いた光触媒デバイスを提供する。
【解決手段】 コア部11と、コア部11よりも屈折率の低い材料からなり、コア部11を囲むようにして積層されたクラッド部12、12とを備えた表面漏光光導波路10において、コア部11とクラッド部12、12との界面に、コア部11内を伝搬する光を散乱または放射させるモード結合部13を設け、かつ、クラッド部12、12の外側に光触媒膜15を設ける。モード結合部13を、コア部11とクラッド部12、12との界面に形成された凹部13aおよび/または凸部13bからなるものとする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光を伝搬しながら表面から光が徐々に漏れていく機能を利用し、表面に担持させた光触媒を活性化する表面漏光光導波路およびこれを用いた光触媒デバイスに関する。
近年、光触媒反応による有機物や、汚染物質の分解に関する研究、応用が積極的に行われている。従来、光触媒を備えた光触媒デバイスは、各種フィルタやタイルなどの担持体と、その表面に担持した光触媒とから概略構成されている。この光触媒デバイスは、これとは別体の光源から出射された光を直接照射することにより、光触媒反応を起こす。
しかしながら、このような構成の光触媒デバイスでは、光触媒の表面に、埃や、その他の有機物・無機物などの塵が付着すると、光源から出射された光が光触媒の表面に十分に到達することができずに、光触媒反応が十分に生じないか、あるいは、光触媒反応が全く生じないため、実用上問題があった。
さらに、このような光触媒デバイスでは、光源と光触媒とが距離をおいて配置されるため、光源から出射された光は散乱、吸収などにより損失する。そのため、光源から出射された光を全て光触媒反応に利用することができないので、光触媒反応の効率が非常に悪い。
例えば、この光触媒デバイスを汚水処理に応用する場合、この光触媒デバイスは汚水に浸漬されるので、光源から出射された光は、そのほとんどが濁った色の汚水に吸収されてしまい、光触媒の表面に到達しない。そのため、光触媒が活性化されず、結果として、汚水の処理をすることができない。
このような問題を解決するために、ガラス、セラミックス、プラスチックなどからなる長尺の導光体を光触媒の担持体として用い、この導光体の外周面に光触媒層を設けて、導光体内を伝搬する光を直接光触媒に照射する光触媒フィルタや光触媒デバイスが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。特許文献1に開示されている光触媒フィルタでは、屈折率の低い導光体の外周面に屈折率の高い光触媒層を設けて、導光体を伝搬する光がその外周面から徐々に漏れることを利用し、光触媒を活性化している。加えて、この光触媒フィルタは、導光体を微細化することにより、導光体と光触媒との接触面積を大きくすることができるため、光触媒反応の効率を上げることができる。
しかしながら、特許文献1に開示されている光触媒フィルタは、その長さが長くなるにしたがって、導光体からその外周方向に漏れる光の量が不均一になるという欠点がある。
光ファイバなどでは、光が屈折率の低い領域から屈折率の高い領域へすぐに漏れてしまう。同様に、この光触媒フィルタでは、屈折率の低い導光体を伝搬する光が、屈折率の高い光触媒層へすぐに漏れてしまい、光触媒フィルタの長さが長い場合、光触媒フィルタの末端まで光を導波することができず、結果として、光触媒を活性化することができない。このようなことから、この光触媒フィルタを長尺化、大面積化することは難しいという問題がある。
また、光ファイバの外周面に光触媒層が設けられてなる光触媒ファイバも提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この光触媒ファイバでは、これを曲げることにより、光ファイバを伝搬する光をその外周面から漏れさせ、光触媒を活性化することができる。
しかしながら、この光触媒ファイバでは、光ファイバから光を漏れさせるために、光ファイバを曲げることが必要なため、光ファイバの機械的強度を高めなければならない。そのため、光触媒ファイバの製造工程が複雑になることから、製造コストが高くなるという問題がある。さらに、この光触媒ファイバでは、光ファイバを曲げた時の外縁側からほとんどの光が漏れるが、内縁側から漏れる光が少ないため、外縁側に配された光触媒のみが活性化するため、光触媒反応の効率が悪いという問題がある。
特開平9−225262号公報 特開2000−24513号公報
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、製造が容易で、かつ、長尺化、大面積化が可能である上に、光触媒反応の効率に優れた表面漏光光導波路およびこれを用いた光触媒デバイスを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、コア部と、該コア部よりも屈折率の低い材料からなり、該コア部を囲むようにして積層されたクラッド部とを少なくとも備えた表面漏光光導波路であって、前記コア部と前記クラッド部との界面は、前記コア部内を伝搬する光を散乱または放射する形態をなし、かつ、前記クラッド部の外側には光触媒が担持されている表面漏光光導波路を提供する。
表面漏光光導波路のクラッド部を、コア部内を伝搬する光を散乱または放射する形態とすることにより、クラッド部において、コア部内を伝搬する光が散乱し、この光を表面漏光光導波路の長手方向と異なる方向(表面漏光光導波路の表面方向)に漏れさせることができる。その結果として、クラッド部の外側に担持された光触媒を活性化することができる。
上記構成の表面漏光光導波路において、前記光を散乱または放射する形態は、前記コア部と前記クラッド部との界面に形成された凹部および/または凸部によるものであるであることが好ましい。
従来の曲げにより光を漏れさせる光導波路、例えば光ファイバは、通常、光が漏れ易くするために、開口数(NA)を小さくして、すなわち、コア部とクラッド部との比屈折率差が小さくなるように設計されている。この比屈折率差が小さいと、光導波路と光源との接合部における光の結合効率が低下するという問題が生じる。
そこで、本発明では、光導波路におけるコア部とクラッド部との界面に、凹部および/または凸部を形成することにより、コア部とクラッド部との界面においてモード結合を生じさせ、光を散乱(漏れ)させている。
上記表面漏光光導波路は、柱状光導波路、柱状光ファイバであることが好ましい。
特に、表面漏光光導波路を微細構造の柱状光ファイバとすれば、表面漏光光導波路を大面積化することができるから、広い空間を効率的に浄化することができる。
上記構成の表面漏光光導波路において、表面漏光光導波路が柱状光ファイバである場合、前記凹部および/または凸部が螺旋状に形成されていることが好ましい。
コア部とクラッド部との界面に、凹部および/または凸部を螺旋状に形成することにより、柱状光ファイバからなる表面漏光光導波路の全域にわたってほぼ均一に凹部および/または凸部を配することができるから、単位長さの漏光率(=導光減衰率)、光触媒反応効率に優れた表面漏光光導波路とすることができる。
上記表面漏光光導波路は、柱状光導波路、リボン状光導波路、シート状光導波路または平板状光導波路であることが好ましい。
表面漏光光導波路を、リボン状光導波路、シート状光導波路または平板状光導波路とすることにより、浄化したい場所や、汚染物質または病原菌の処理(分解、除去)量に応じて、表面漏光光導波路の大きさを変えることができる。
上記構成の表面漏光光導波路において、前記光触媒は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、チタン酸ストロンチウム、酸化タングステン、酸化ビスマス、酸化鉄から選択される少なくとも1種からなることが好ましい。
これらの光触媒は、高活性であるから、汚染物質や病原菌の状態(気体、液体、固体)に関わらず、これらを効率的に分解、除去することができる。
上記構成の表面漏光光導波路において、前記表面漏光光導波路の一端面に、前記コア部に外部光源からの光を導く導波リード部が設けられたことが好ましい。
表面漏光光導波路に導波リード部を設けることにより、浄化したい場所と光源との距離が長い場合、表面漏光光導波路に光源からの光を損失無く導波することができる。
本発明は、上記の表面漏光光導波路と、該表面漏光光導波路に光触媒反応に必要な光を入射する光源とを少なくとも備えた光触媒デバイスを提供する。
本発明の表面漏光光導波路を用いた光触媒デバイスは、汚染物質や病原菌の状態(気体、液体、固体)に関わらず、これらを効率的に分解、除去することができる。
本発明の表面漏光光導波路は、コア部とクラッド部との界面に、凹部および/または凸部を形成することにより、コア部とクラッド部との界面においてモード結合を生じさせ、光を散乱させることができるから、この光を、表面漏光光導波路の長手方向全長に渡って、その表面方向に徐々に漏れさせることができる。その結果として、クラッド部の外側に担持された光触媒を、表面漏光光導波路の長手方向全長に渡って活性化することができる。したがって、本発明の表面漏光光導波路は、光触媒が担持された表面全域が光触媒反応面となるので、汚染物質や病原菌を効率的に分解、除去することができる。さらに、本発明の表面漏光光導波路は、曲げなどの変形によらず、その表面から光を漏れさせることができるため、製造が容易で、かつ、長尺化、大面積化が可能となる。
以下、本発明を実施した表面漏光光導波路について、図面を参照して説明する。
図1は、光導波路を示す図であり、(a)は光導波路の一部を示す模式図、(b)はこの光導波路における屈折率分布を示す図である。図1(a)において、符号1はコア、2はクラッドを示す。また、図1(b)において、nはコア1の屈折率、nはクラッド2の屈折率を示す。
図1に示すような、コア1を、コア1よりも屈折率の低い材料からなるクラッド2で挟み込むように積層してなる光導波路では、コア1内に入射した光は、コア1とクラッド2との界面において全反射して、コア1内を伝搬する。
図2は、本発明に係る表面漏光光導波路の第一の実施形態の断面を示す模式図である。
図2中、符号10は表面漏光光導波路、11はコア部、12はクラッド部、13はモード結合部、14は光導波路、15は光触媒膜を示している。
表面漏光光導波路10は、コア部11、コア部11よりも屈折率の低い材料からなり、コア部11を挟むようにして積層されたクラッド部12、12、および、コア部11とクラッド部12、12との界面に設けられたコア部11内を伝搬する光を散乱し、または放射させる欠陥からなる部分(以下、「モード結合部」と言う。)13からなる光導波路14と、クラッド部12、12の表面の全域に担持された光触媒からなる光触媒膜15とから概略構成されている。
また、この実施形態は、光導波路14としては、柱状、シート状、リボン状などの光導波路に対して全て適用可能である。
コア部11をなす材料としては特に限定されないが、かつ、コア部11内を伝搬する光の波長域に吸収を持たない材料が望ましく、例えば、ポリメチルメタクリレート、フッ素系樹脂などの合成樹脂、石英ガラスなどが用いられる。これらの材料の中でも、曲げに強く、折れ難いことから合成樹脂がより望ましい。
クラッド部12をなす材料としては特に限定されないが、コア部11よりも屈折率が低く、光触媒作用により分解されず、かつ、コア部11内を伝搬する光の波長域に吸収を持たない材料が望ましく、例えば、ポリメチルメタクリレート、フッ素系樹脂などの合成樹脂、石英ガラスなどが用いられる。これらの材料の中でも、曲げに強く、折れ難く、さらに、屈折率が低く、光触媒によって分解され難いフッ素系樹脂がより望ましい。
コア部11のクラッド部12に対する比屈折率差は0.002以上、0.2以下であることが好ましく、0.01以上、0.15以下であることがより好ましい。
この比屈折率差が0.002未満では、光導波路14の開口数(NA)が小さく、入射側と光源と接続する際、接合効率が小さくなるため望ましくない。
一方、非屈折率差が0.2を超えると、光導波路14の開口数(NA)が大き過ぎて、光の閉じ込め作用が強く、結果的には光の漏れの程度が小さくなり、光導波路14の表面への漏光が不十分で光触媒反応を起こすことができなくなる。
光導波路14のコア部11とクラッド部12との界面の局所または全域には、凹凸(欠陥)13が設けられている。このような構成により、光導波路14では、全反射条件が破壊され、コア部11とクラッド部12との界面の局所または全域に渡ってモード結合が発生し、コア部11内を伝搬する光がクラッド部12へ放射されて、漏光となる。
ここで、コア・クラッドの界面に凹凸を設けることにより、光導波路の表面からの漏光を可能とする原理について説明する。
従来の光導波路では、コアとクラッドの界面を直線状とし、この界面における全反射を導波原理として利用している。一方、コアとクラッドの界面が直線状ではなく、この界面に凹凸などの欠陥があると、コア内を伝搬してきた光線の一部が全反射の臨界角を超えて、クラッドへ放射(散乱)する。さらに、コア内を伝搬してきた光線が、凹凸の部分で曲げられてモード変換され、モード変換された光線のうち、伝搬条件に合わないモード(ほとんどの高次モード)はクラッドへ放射され、漏光となる。
モード結合部13は、光導波路14のコア部11とクラッド部12との界面に形成された、凹部13aあるいは凸部13bのいずれか一方、または、凹部13aおよび凸部13bの両方からなるものである。すなわち、モード結合部13は、コア部11のクラッド部12との接合面11aに形成された凹部11bあるいは凸部11cのいずれか一方、また、凹部11bおよび凸部11cの両方からなるものである。または、モード結合部13は、クラッド部12のコア部11との接合面12aに形成された凹部12bあるいは凸部12cのいずれか一方、また、凹部12bおよび凸部12cの両方からなるものである。
このようなモード結合部13は、機械的、化学的または熱的な処理方法により設けられたものである。例えば、モード結合部13を形成するには、光導波路14のコア部11を形成した後、コア部11の表面に、複数の突起物を有するローラを転がしながら接触させることにより、コア部11の表面に凹部や凸部を形成する。そして、凹部や凸部が形成されたコア部11の表面を覆うようにクラッド部12、12を形成することにより、この凹部や凸部がモード結合部13となる。
また、コア部11とクラッド部12との界面に形成された凹部13aや凸部13bなどの欠陥からなるモード結合部13の大きさや、単位長さ当たりの数(以下、「分布密度」と言う。)を変えることにより、光導波路14からの光の漏れ量を変えることができる。
モード結合部13の大きさや分布密度は特に限定されないが、モード結合部13の大きさや分布密度が大きいほど、光導波路14の単位長さ当たりにおける漏れ光量の割合が大きく(単位長さ当たりの光触媒反応能力が強く)なるが、光導波路14を長尺化することができない。一方、モード結合部13の大きさや分布密度が小さいほど、入射光を少しずつ漏れさせることができるので、光導波路14を長尺化することができるが、光導波路14の単位長さ当たりにおける漏れ光量の割合が小さい。このように、モード結合部13の大きさや分布密度を、光導波路14に要求される寸法や反応能力に応じて調節できるので、これらの値は特に限定されない。
図3は、光導波路におけるモード結合部の大きさや分布密度を変化させた場合の漏れ光量を測定した結果を示すグラフである。
この漏れ光量の測定において、光導波路としては柱状光ファイバを用いた。また、分布密度を単位長さ当たりにおけるモード結合部の個数(個/cm)で表し、モード結合部の大きさを電子顕微鏡で観察した際に測定した値の平均値で表した。
この漏れ光量の測定に用いられた柱状光ファイバは、以下に示す方法で製造される。
まず、台の上に複数の金属糸を一定の間隔で配列し、固定する。その後、コア材を屈折率1.49、外径2mmのアクリルファイバとし、金属糸の上に両端を引っ張った状態で固定する。次いで、アクリルファイバを水平に保ったまま金属糸に通電して、アクリルファイバを加熱する。すると、一定時間の加熱により、アクリルファイバが溶けて、その長手方向に凹凸が形成される。凹凸の大きさを金属糸の太さおよび加熱時間で制御し、凹凸の分布密度を配列された金属糸の間隔で制御する。その後、凹凸などの欠陥が形成されたコアの外側を、適正な長さおよび太さの熱収縮性のあるフッ素樹脂チューブ(屈折率1.39)で被覆し、このフッ素樹脂チューブを加熱することにより収縮させて、アクリルファイバの外周にフッ素樹脂からなるクラッドを形成し、柱状光ファイバを得る。
得られた柱状光ファイバに水銀―キセノンランプなどの紫外線光源から紫外線を入射して、柱状光ファイバの伝送損失をカットバック法で測定する。
図3から、柱状光ファイバのコアとクラッドとの界面に凹凸を設けることにより、柱状光ファイバの出射端における光量が徐々に小さくなり、光を伝搬しながら徐々に漏れていることが確認された。さらに、凹凸などの欠陥の大きさおよび分布密度によって、漏れ光量の調節ができることが分かった。
光触媒膜15をなす光触媒としては特に限定されないが、例えば、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、酸化タングステン(WO)、酸化ビスマス(Bi)、酸化鉄(Fe)などが用いられる。これらの光触媒は、単体で使用してもよいが、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
上記の光触媒の中でも、高活性な光触媒として酸化チタンを使用することができる。特に、汚染物質の分解、除去を目的とする場合、アナターゼ型酸化チタンが望ましいが、用途に応じてルチル型酸化チタンを用いることもできる。
図2に示す表面漏光光導波路10は、リボン状光導波路である場合には、それを製造するには、公知の積層シートの製造方法などを適用することができる。
例えば、コア部11をなす樹脂シートAと、樹脂シートAよりも屈折率の低い材料からなり、クラッド部12、12をなす樹脂シートBを用意する。
次いで、機械的、化学的または熱的な処理方法により、樹脂シートAの表面を粗くして、凹部や凸部を形成する。
次いで、樹脂シートAを、樹脂シートBで挟み、この状態で熱を加えて加圧することにより、樹脂シートAと樹脂シートBが積層されてなるシート状の積層体が得られる。
次いで、このシート状の積層体を、所定の幅に裁断することにより、コア部11と、コア部11を挟むようにして積層されたクラッド部12、12と、凹凸などによる欠陥からなるモード結合部13とを有するリボン状の光導波路14が得られる。
または、厚めのコア部11をなす樹脂シートCと、厚めのクラッド部12をなす樹脂シートDとをあらかじめ重ね合わせておき、これに熱を加えて、厚みが薄くなるように延伸することにより、一度に大量のリボン状の光導波路14を製造することができる。
次いで、2つのクラッド部12、12の表面の全域に光触媒を担持させて、光触媒膜15を形成し、表面漏光光導波路10を得る。
光触媒を、クラッド部12、12の表面に担持させる方法は、特に限定されない。例えば、酸化チタンなどの光触媒の粒子を低融点ガラスなどの無機バインダーと混合して、この混合物をクラッド部12、12の表面に塗布し、乾燥して、クラッド部12、12の表面に光触媒を担持させることができる。また、光触媒のクラッド部12、12の表面に塗布した後、クラッド部12、12の表面において化学反応を起こさせて、光触媒を担持させることもできる。
このように、表面漏光光導波路10は、クラッド部12、12の表面に光触媒膜15が設けられているから、光触媒機能を有するものである。
表面漏光光導波路10を用いて気体や液体を浄化するには、表面漏光光導波路10を浄化したい場所に配置し、コア部11内に光を伝搬させる。すると、コア部11内を伝搬する光がモード結合部13で散乱して光導波路14の表面から漏れ、この漏れた光によって光触媒膜15が活性化される。そして、この光触媒膜15に液体や気体が接触すると、この液体や気体に含まれる汚染物質(例えば、細菌、有機汚染、粉塵など)が分解、除去または殺菌されることにより、液体や気体が浄化される。したがって、光が届かない暗所においても、気体や液体に含まれる汚染物質の分解、除去または殺菌を行なうことができる。
また、汚染物質を分解、除去または殺菌する処理速度を高めるためには、複数の表面漏光光導波路10を同時に用いればよい。例えば、表面漏光光導波路10を多数収束し、これらの両端を接着、研磨してバンドル化すれば、1つの光源から全ての表面漏光光導波路10に光を入射することができる。さらに、表面漏光光導波路10をバンドル化すれば、表面漏光光導波路10の配置が容易になるため、汚染物質の処理効率が向上する。
また、浄化したい場所と表面漏光光導波路10とは別体の光源との距離が長い場合、表面漏光光導波路10の一端面(図示略)に、光源からの光をコア部11に導くための導波リード部(図示略)を設け、この導波リード部を介して、表面漏光光導波路10と光源とを接続してもよい。この場合、導波リード部としては、光源から入射された光を漏らすことなく閉じ込めて、表面漏光光導波路10のコア部11に導波することができる構造のものが好ましい。すなわち、導波リード部は、上述のようなコア部とクラッド部に欠陥を有さないファイバ光導波路などが好ましい。
なお、浄化したい場所と光源との距離が短い場合、表面漏光光導波路と光源とを直接接続してもよい。
また、この実施形態では、光導波路14としては、幅広のシート状の光導波路、柱状のファイバ、または、平板状の光導波路であってもよい。
表面漏光光導波路が柱状ファイバである場合、これを製造するには、段落[0042]に記載した方法を適用することができる。
また、この実施形態では、モード結合部13が、光導波路14のクラッド部12、12の両方に設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明では、光導波路がリボン状、シート状または平板状である場合、モード結合部が少なくとも2つのクラッド部のいずれか一方に設けられていればよい。また、光導波路が柱状のファイバである場合、モード結合部がコアの外周に設けられたクラッドに局所的または全域に設けられていればよい。
また、この実施形態では、クラッド部12、12の表面に、光触媒からなる光触媒膜15が全域に設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明では、光導波路がリボン状、シート状または平板状である場合、光触媒が少なくともモード結合部13が設けられたクラッド部の表面に、局所的または全域に担持されていればよい。また、光導波路が柱状のファイバである場合、光触媒がクラッドの外周面に局所的または全域に担持されていればよい。
図4は、本発明に係る表面漏光光導波路の第二の実施形態の断面を示す模式図である。
図4中、符号20は表面漏光光導波路、21はコア部、22はクラッド部、23はモード結合部、24は光導波路、25は光触媒膜を示している。
この表面漏光光導波路20が、上述の第一の実施形態と異なる点は、モード結合部23が、コア部21の表面を螺旋状に削ることにより、コア部21とクラッド部22との界面に螺旋状に形成された、凹部23aあるいは凸部23bのいずれか一方、または、凹部23aおよび凸部23bの両方から構成されている点である。
このようなモード結合部23は、機械的、化学的または熱的な処理方法により設けられたものである。例えば、モード結合部23を形成するには、コア部21を形成した後、コア部21の表面を螺旋状に削ることにより、コア部21の表面に凹部や凸部を形成する。そして、凹部や凸部が形成されたコア部21の表面を覆うようにクラッド部22、22を形成することにより、この凹部や凸部がモード結合部23となる。
コア部21を螺旋状に削って、モード結合部23をなす凹部や凸部を形成する際に、その幅などを変えることにより、前記第一の実施形態と同様の原理で、光導波路24からの光の漏れ量を変えることができる。
この場合には、例えば、コア材の製造は通常の純粋石英棒を用い、このコア材を水平軸に固定させ、さらに、この軸の付近には高さをコア材に対応するように削ることができるローラを設置する。そこで、このローラを一定速度で回転させながら水平移動させ、コア材の全長に渡ってガラスを削る。この方法で得られたコア材の外円周面には通常のコア材のような平滑ではなく、螺旋状の粗い凹凸が平均的に分布している。その後、このコア材の外側に公知のVAD法で、SiOのスートを外付けしてから、焼結炉内に焼結・脱水し、透明化させる。さらに、このスートをコアの純粋石英よりも屈折率の低いクラッドとするために、焼結工程中にSiFなどのガスをフッ素添加として、フッ素をクラッド部分に添加して、屈折率をコアよりも低くなるようにして、ファイバ母材を得る。得られたファイバ母材を紡糸して、ファイバ化する。この紡糸工程において、クラッドよりも屈折率の低いフッ素樹脂でファイバを被覆する。
その後、得られたファイバの一部の被覆を剥離して、裸線とする。次いで、この裸線の外周面に光触媒を担持させて、光触媒活性のある表面漏光光導波路を得る。一方、被覆が存在する部分の比屈折率は高いため、この部分は、光の閉じ込め作用が強く、コアとクラッドとの界面に欠陥が設けられているとしても、光が漏れ難く、大部分が伝搬される導波リード部となる。
図5は、本発明に係る表面漏光光導波路の第三の実施形態の断面を示す模式図である。
図5中、符号30は表面漏光光導波路、31はコア部、32はクラッド部、33はモード結合部、34は光導波路、35は光触媒膜を示している。
この表面漏光光導波路30が、上述の第一の実施形態と異なる点は、モード結合部33が、コア部31全体を螺旋状に形成ことにより、コア部31とクラッド部32との界面に螺旋状に形成された、凹部33aあるいは凸部33bのいずれか一方、または、凹部33aおよび凸部33bの両方から構成されている点である。
このようなモード結合部33は、機械的かつ熱的な処理方法により設けられたものである。例えば、モード結合部33を形成するには、コア部31を形成した後、コア部31を加熱しながら圧縮することにより、コア部31全体を螺旋状に形成する。そして、コア部31の表面を覆うようにクラッド部32、32を形成することにより、コア部31とクラッド部32との界面に螺旋状に形成された凹部や凸部を有する光導波路34が得られる。この凹部や凸部がモード結合部33となる。
この実施形態の光導波路の製造方法として、例えば、柱状ファイバの場合には、市販のアクリルファイバ(屈折率1.49)をコア材として用意し、このコア材を一定長さで片側を固定し、片側を回転できるレーズの上に固定し、その後レーズを回転させれば、コア材を捻ることができる。次いで、捻った状態でコア材を保持し、80℃程度に加熱することによって、コア材を捻った形態に固定し、表面に螺旋状の凹凸が形成されたコア材とする。その後、螺旋状の凹凸が形成されたコア材の外側を、適正な長さおよび太さの熱収縮性のあるフッ素樹脂チューブ(屈折率1.39)で被覆し、このフッ素樹脂チューブを加熱することにより収縮させて、コアの外周にフッ素樹脂からなるクラッドを形成し、表面漏光光導波路を得る。
この表面漏光光導波路30では、図6に示すように、コア31内を伝搬する光が凹部33aや凸部33bでモード結合することにより、光導波路34の表面34aの方向に光が散乱し、この光が表面34aから漏れる。
図7は、本発明に係る光触媒デバイスの一実施形態を示す模式図である。
図7中、符号40は表面漏光光導波路、41は導波リード部、42は光入射冶具、43はライトガイド、44は光源を示している。
この実施形態の光触媒デバイスは、表面漏光光導波路40と、導波リード部41と、光入射冶具42と、ライトガイド43と、光源44とから概略構成されている。
この実施形態の光触媒デバイスでは、表面漏光光導波路40の一端面に、光源44からの光を表面漏光光導波路40のコア部に導くための導波リード部41が設けられている。また、導波リード部41の表面漏光光導波路40と接続されていない側の端面に、導波リード部41に光源からの光を入射するための光入射冶具42が取り付けられている。さらに、光入射冶具42の導波リード部41に取り付けられていない側の端面に、光源44から延出されたライトガイド43の一端面が接続されている。
表面漏光光導波路40としては、上述のような本発明の表面漏光光導波路が用いられる。
導波リード部41としては、上述のように、光源44から出射され、光入射冶具42およびライトガイド43を介して入射された光を漏らすことなく閉じ込めて、表面漏光光導波路40のコア部に導波することができる構造をなしているものが用いられる。すなわち、導波リード部41は、例えば、表面導光光導波路40が、上述の第三の実施形態で得られた漏光柱状光ファイバからなる場合、市販のアクリルファイバをコア材として用意し、その2.5m切り出して、一端面から長さ50cmの部分を固定せずに、残りの2mの部分を、片側を回転できるレーズの上に固定し、その後レーズを回転させれば、コア材を捻ることができる。次いで、捻った状態でコア材を保持し、80℃程度に加熱することによって、コア材を捻った形態に固定し、表面に螺旋状の凹凸が形成されたコア材とする。その後、螺旋状の凹凸が形成されたコア材の全長2.5mの外側を、適正な長さおよび太さの熱収縮性のあるフッ素樹脂チューブ(屈折率1.39)で被覆し、このフッ素樹脂チューブを加熱することにより収縮させて、コアの外周にフッ素樹脂からなるクラッドを形成し、表面漏光光導波路を得る。得られた表面漏光光導波路は、レーズに固定していない部分は全く捻られていないので、凹凸などの欠陥が全くなく、通常のファイバと同様に、光源からこの部分に入射された光をほぼ100%、漏光したい部分まで伝送することができる。すなわち、この捻られていない部分は、導波リード部となる。
その他の実施形態も同じ原理で、欠陥のない導波路を用いれば(漏光したい部分と接続すれば)よい。
光入射冶具42の材料については特に限定されることがなく、金属(例えばアルミニウム、真鍮など)、ポリ四フッ化エチレン、合成樹脂などいかなる材料でも用いることができる。また、光入射冶具42の形状についても特に限定されることがなく、チューブ状、ボックス状などいかなる形状でもよい。
ライトガイド43としては、光源から出射された光のビームを絞って、この光を表面漏光光導波路または導波リードの端面に入射するために、通常の大口径伝送用ファイバや、レンズなどが用いられる。
光源44としては、例えば、通常の高圧水銀−キセノンランプ、発光ダイオード(LED)などが用いられる。また、可視光よって活性化する光触媒(可視光活性型の光触媒)を担持させた表面漏光光導波路40を用いた場合、光源44としては、各種可視光源(室内灯など)を用いることもできる。さらに、光源44の代わりに光源として太陽光を利用してもよい。
なお、この実施形態では、表面漏光光導波路40の一端面に導波リード部41を設けた形態を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明では、浄化したい場所と光源との距離が短い場合、導波リード部を設けずに、光入射冶具と表面漏光光導波路とを直接接続した形態としてもよい。
この光触媒デバイスを用いて気体や液体を浄化するには、表面漏光光導波路40を浄化したい場所に配置し、光源44から発せられた光を表面漏光光導波路40に入射し、この中を伝搬させる。すると、表面漏光光導波路40内を伝搬する光が、表面漏光光導波路40のクラッド部内に配されたモード結合部から漏れ、この漏れた光によって光触媒が活性化して、光触媒作用を示す。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
台の上に複数の外径50μmの銅線を0.5mmの間隔で配列し、固定した。その後、コア材を屈折率1.49、外径2mmのアクリルファイバとし、金属糸の上に両端を引っ張った状態で固定する。次いで、アクリルファイバを水平に保ったまま金属糸に通電して、アクリルファイバを加熱する。すると、一定時間の加熱により、アクリルファイバが溶けて、その長手方向に凹凸が形成される。同様の方法で、このアクリルファイバの両側にも、このような凹凸を形成する。その後、凹凸が形成されたアクリルファイバの外側を、適正な長さおよび太さの熱収縮性のあるフッ素樹脂チューブ(屈折率1.39)で被覆し、このフッ素樹脂チューブを加熱することにより収縮させて、アクリルファイバの外周にフッ素樹脂からなるクラッドを形成し、柱状光ファイバからなる表面漏光光導波路を得る。この表面漏光光導波路の特性を表1に示す。
Figure 2005208263
その後、この柱状光ファイバを切断し、長さ2.5mの柱状光ファイバを50本用意した。次いで、50本の柱状光ファイバの一端部を収束し、この部分を接着剤で接着した後、研磨してバンドル化した。次いで、それぞれの柱状光ファイバの外周面に、市販の光触媒用途の酸化チタンスラリーを塗布した。この酸化チタンスラリーが塗布された柱状光ファイバを乾燥した後、焼結して、光触媒活性を有する酸化チタン膜で被覆された表面漏光光導波路を得た。得られた酸化チタン膜の厚みは約1μmであった。
この表面漏光光導波路を用いて、メチレンブルーの分解実験を行った。
メチレンブルーの分解実験装置としては、図7に示すような光触媒デバイスを用いた。
完全に遮光された容器51の内に、メチレンブルー濃度を10マイクロモル/リットル程度に調整したメチレンブルー溶液52を2リットル注入した。容器41のほぼ中央部には、裸線部が酸化チタン膜で被覆された光ファイバ素線を20本束ねてバンドル化した表面漏光光導波路40を配置した。表面漏光光導波路40の一端面に導波リード部41を設け、容器51に設けられた挿通孔(図示略)から、導波リード部41を容器51の外に導き出した。導波リード部41の表面漏光光導波路40と接続されていない側の端面に光入射冶具42を取り付けた。光入射冶具42の導波リード部41に取り付けられていない側の端面に、光源44から延出されたライトガイド43の一端面を接続した。
光源44としては、水銀―キセノンランプ(照度2000mW/cm)を用いた。
所定時間毎に、容器51内のメチレンブルー溶液52の分光透光度を測定し、メチレンブルーの分解の進捗度を調べた。この実験結果を図8に示す。
分光透光度の測定結果において、溶液透過率(%)が高い程、メチレンブルー溶液52におけるメチレンブルー濃度が低いことを示している。したがって、図8の結果から、時間の経過に伴って溶液透過率(%)が増大しているので、メチレンブルーの分解が進行していることが確認された。
(実施例2)
市販のアクリルファイバ(屈折率1.49)をコア材として用意し、その2.5m切り出し、長さの同じアクリルファイバを50本用意した。これらのアクリルファイバ毎に一端面から長さ50cmの部分を固定せずに、残りの2mの部分を、片側を回転できるレーズの上に固定し、その後レーズを回転させて、アクリルファイバを捻った。次いで、捻った状態でアクリルファイバを保持し、80℃程度に加熱することによって、アクリルファイバを捻った形態に固定し、表面に螺旋状の凹凸が形成されたアクリルファイバを得た。その後、螺旋状の凹凸が形成されたアクリルファイバの全長2.5mの外側を、適正な長さおよび太さの熱収縮性のあるフッ素樹脂チューブ(屈折率1.39)で被覆し、このフッ素樹脂チューブを加熱することにより収縮させて、アクリルファイバの外周にフッ素樹脂からなるクラッドを形成し、表面漏光光導波路を得た。なお、得られた表面漏光光導波路は、レーズに固定しなかった部分は全く捻られていないので、導波リード部とした。この表面漏光光導波路の特性を表2に示す。
Figure 2005208263
その後、50本の柱状光ファイバの一端部を収束し、この部分を接着剤で接着した後、研磨してバンドル化した。次いで、それぞれの柱状光ファイバの外周面に、市販の光触媒用途の酸化チタンスラリーを塗布した。この酸化チタンスラリーが塗布された柱状光ファイバを乾燥した後、焼結して、光触媒活性を有する酸化チタン膜で被覆された表面漏光光導波路を得た。得られた酸化チタン膜の厚みは約1μmであった。
この表面漏光光導波路を用いて、実施例1と同様にして、メチレンブルーの分解実験を行った。この実験結果を図9に示す。
図9の結果から、時間の経過に伴って溶液透過率(%)が増大しているので、メチレンブルーの分解が進行していることが確認された。
本発明の表面漏光光導波路は、可視光など、紫外域外の光を用いた光触媒デバイスにも適用可能である。
光導波路を示す図であり、(a)は光導波路の一部を示す模式図、(b)はこの光導波路における屈折率分布を示す図である。 本発明に係る表面漏光光導波路の第一の実施形態の断面を示す模式図である。 表面漏光光導波路におけるモード結合部の大きさや分布密度を変化させた場合の漏れ光量を測定した結果を示すグラフである。 本発明に係る表面漏光光導波路の第二の実施形態の断面を示す模式図である。 本発明に係る表面漏光光導波路の第三の実施形態の断面を示す模式図である。 本発明に係る表面漏光光導波路の第三の実施形態における光の散乱の状態示す模式図である。 本発明に係る光触媒デバイスの一実施形態を示す模式図である。 実施例1におけるメチレンブルー溶液の分光透光度測定の結果を示すグラフである。 実施例2におけるメチレンブルー溶液の分光透光度測定の結果を示すグラフである。
符号の説明
10,20,30,40・・・表面漏光光導波路、11,21,31・・・コア部、12,22,32・・・クラッド部、13,23,33・・・モード結合部、13a,23a,33a・・・凹部、13b,23b,33b・・・凸部、14,24,34・・・光導波路、15,25,35・・・光触媒膜、41・・・導波リード部、42・・・光入射冶具、43・・・ライトガイド、44・・・光源、51・・・容器、52・・・メチレンブルー溶液。

Claims (8)

  1. コア部と、該コア部よりも屈折率の低い材料からなり、該コア部を囲むようにして積層されたクラッド部とを少なくとも備えた表面漏光光導波路であって、
    前記コア部と前記クラッド部との界面は、前記コア部内を伝搬する光を散乱または放射する形態をなし、かつ、前記クラッド部の外側には光触媒が担持されていることを特徴とする表面漏光光導波路。
  2. 前記光を散乱または放射する形態は、前記コア部と前記クラッド部との界面に形成された凹部および/または凸部によるものであることを特徴とする請求項1に記載の表面漏光光導波路。
  3. 前記表面漏光光導波路は、柱状光導波路、柱状光ファイバであることを特徴とする請求項1または2に記載の表面漏光光導波路。
  4. 前記凹部および/または凸部が螺旋状に形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の表面漏光光導波路。
  5. 前記表面漏光光導波路は、リボン状光導波路、シート状光導波路または平板状光導波路であることを特徴とする請求項1または2に記載の表面漏光光導波路。
  6. 前記光触媒は、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、チタン酸ストロンチウム、酸化タングステン、酸化ビスマス、酸化鉄から選択される少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の表面漏光光導波路。
  7. 前記表面漏光光導波路の一端面に、前記コア部に外部光源からの光を導く導波リード部が設けられたことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の表面漏光光導波路。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の表面漏光光導波路と、該表面漏光光導波路に光触媒反応に必要な光を入射する光源とを少なくとも備えたことを特徴とする光触媒デバイス。

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CN115236796A (zh) * 2022-08-04 2022-10-25 艾菲博(宁波)光电科技有限责任公司 一种泄漏型散射环形光波导结构

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