JP2005208002A - 高潮の予測方法及び予測プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 低気圧類接近の際に、予測対象位置についての高潮予測を、計算機による高潮予測計算では達成不可能な短時間で而も良好な精度で導出する。
【解決手段】 低気圧類条件計測装置10と潮位観測装置12で計測したデータを処理装置16に入力する。処理装置16は、低気圧類条件データに基づき、高潮予測データベース記憶部18の高潮予測データベースにより、低気圧類条件に対応する予測対象位置について高潮予測を行う。処理装置16は、所定観測位置における高潮の観測値を用い、高潮予測データベース記憶部18の高潮予測データベースによる低気圧類条件の修正や予測天文潮に基づく修正を行い得る。処理装置16は、高潮予測結果に基づき、判定テーブル記憶部20により高潮予測結果に応じ警報等の情報発信や防災設備等の操作の要否を判定し、情報発信部22に必要情報を発信指示し、設備・機器操作部24に必要設備・機器26作動を指示する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、低気圧類接近の際に、予め設定した予測対象位置について迅速に高潮予測を行うための高潮予測方法及び高潮予測プログラムに関する。
高潮の潮位の予測は、台風又はその他の顕著な低気圧に伴う風場(風速、風向)の計算、この風場における波浪の発生・発達の計算、風の吹き寄せ効果による潮位上昇、低気圧による気圧低下に伴う吸い上げ効果による潮位上昇、波浪による水位上昇、水深等の海底地形及び湾の向きや形状等の海岸地形の影響、湾の固有振動数による共振の影響、天文潮等を複合して算出することにより得られる。
そのため、高潮を予測するには、台風等の気圧分布、進行速度、及び予想進路等の特性データに加えて、天文潮、水深等の海底地形及び湾の向きや形状等の海岸地形のデータに基づく計算が必要である。
ところが台風等のデータ及び天文潮、特に台風等のデータは、時々刻々と変化するものであるから、高潮予測を短時間で適時に行うことは計算機が発達した今日においても困難である。
大きな高潮が発生した場合の被害は甚大となり得るが、特に台風の進路、勢力、天文潮等との関係における到達タイミングは種々の要因により変動しえ、高潮の発生及び潮位の予測を困難ならしめている。
特開2002−350559号公報(特許文献1)には、雨量や水位等のテレメータデータ、光ファイバー網の観測局で測定したデータ、レーダで測定した雨量等の解析手段と、該解析手段より得られた雨量情報や高潮情報等のアラーム情報をサーバより自動的に発信させるアラーム送信手段とを備えて、インターネット、パソコン通信、ネットワークが利用できる携帯電話機、モバイル端末にアラーム情報を配信することを特徴とするアラーム通報システムが記載されている。また、特開平11−63984号公報(特許文献2)には、現在位置を検出する位置検出手段と、前記現在位置が、所定の地域内にあることを判断する位置判断手段と、インターネットに接続し、前記インターネットから高潮警報等の警戒区域情報を取得する情報取得手段と、前記現在位置が警戒区域内にあることを判断する警戒区域判断手段と、前記現在位置が前記警戒区域内にあることを通知する警戒区域通知手段とを具備し、前記位置判断手段により、前記現在位置が前記所定の地域内にあると判断された場合に、前記情報取得手段が、前記警戒区域情報を取得し、前記警戒区域判断手段が、前記警戒区域情報により前記現在位置が警戒区域内にあるか否かを判断し、前記警戒区域判断手段が、前記現在位置が前記警戒区域内にあると判断したとき、前記警戒区域通知手段が、前記現在位置が前記警戒区域内にあることを通知することを特徴とする位置検出装置が記載されている。しかしながら、これらには高潮の予測に関する内容は記載されていない。
特開2002−350559号公報 特開2002−63688号公報
本発明は、従来技術に存した上記のような課題に鑑み行われたものであって、その目的とするところは、低気圧類接近の際に、予測対象位置についての高潮予測を、計算機による高潮予測計算では達成不可能な短時間で而も良好な精度で導出することができる高潮の予測方法及び予測プログラムを提供することにある。
(1-1) 上記目的を達成する本発明の高潮予測方法は、
予測対象位置に影響し得る低気圧類(本明細書中の「低気圧類」は、台風又はその他の顕著な低気圧を意味する。特に台風である。)の位置および/または進路と特性を含む低気圧類条件を網羅的に設定し、
設定された低気圧類条件に基づき予測対象位置に発生し得る高潮を算定して予測対象位置についての高潮予測を行い、
前記低気圧類条件と、予測対象位置についての低気圧類条件に対応する高潮予測とを含む高潮予測データベースを作成する工程と、
低気圧類接近の際に、予測対象位置についての低気圧類条件に対応する高潮予測を、前記高潮予測データベースにより導出する工程を含むことを特徴とする。
予測対象位置に影響し得る低気圧類の低気圧類条件(台風を始めとする低気圧類の位置および/または進路と特性等についての条件)を網羅的に設定し、それらの低気圧類条件に基づき予測対象位置に発生し得る高潮を算定して予測対象位置についての高潮予測を行うことにより、前記低気圧類条件と、予測対象位置についての低気圧類条件に対応する高潮予測とを含む網羅的な高潮予測データベースを作成することができる。
低気圧類接近の際に、少なくともその低気圧類の位置および/または進路と特性を含む低気圧類条件が得られれば、予め作成した前記高潮予測データベースにより、予測対象位置についての低気圧類条件に対応する高潮予測を、計算機による高潮予測計算では達成不可能な短時間で而も良好な精度で導出することができる。また、低気圧類の接近に伴い低気圧類条件を順次変更する場合にも、新たなデータに基づき迅速に高潮予測を行うことができる。
(1-2) また本発明の別の高潮予測方法は、
低気圧類接近の際に、予測対象位置についての、少なくともその低気圧類の位置および/または進路と特性を含む低気圧類条件に対応する高潮予測を、予測対象位置に影響し得る低気圧類について網羅的に設定された低気圧類条件と、その低気圧類条件に基づき予測対象位置に発生し得る高潮を算定して予測対象位置について行われた高潮予測とを含む高潮予測データベースにより導出する工程を含むことを特徴とする。
予測対象位置に影響し得る低気圧類について網羅的に設定された低気圧類条件と、それらの低気圧類条件に基づき予測対象位置に発生し得る高潮を算定して予測対象位置について行われた高潮予測とを含む網羅的な高潮予測データベースを用いることにより、低気圧類接近の際に迅速に高潮予測を行い得る。すなわち、低気圧類接近の際に、少なくともその低気圧類の位置および/または進路と特性を含む低気圧類条件が得られれば、前記高潮予測データベースにより、予測対象位置についての低気圧類条件に対応する高潮予測を、コンピュータの高潮予測計算では達成不可能な短時間で而も良好な精度で導出することができる。また、低気圧類の接近に伴い低気圧類条件を順次変更する場合にも、新たなデータに基づき迅速に高潮予測を行うことができる。
(2-1) 上記高潮予測方法は、予測対象位置について導出された上記高潮予測を、所定観測位置における高潮の観測値に基づき修正するものとすることができる。
この場合、予測対象位置について導出された上記高潮予測を、所定観測位置における高潮の観測値に基づき修正することにより、予測精度を高めることができる。
(2-2) 上記(1-1)又は(1-2)の高潮予測方法は、上記予測対象位置として所定観測位置を含み、その所定観測位置における高潮の観測値に基づいて、高潮予測データベースにより低気圧類条件を修正し、修正した低気圧類条件に基づき、高潮予測データベースにより所定観測位置以外の予測対象位置についての上記高潮予測を修正するものとすることができる。
この場合、予測対象位置として所定観測位置を含み、その所定観測位置における高潮の観測値に基づいて、高潮予測データベースにより低気圧類条件を迅速に修正し得、修正した低気圧類条件に基づき、高潮予測データベースにより所定観測位置以外の予測対象位置についての上記高潮予測を修正することにより、短時間で予測精度を高めることができ、低気圧類の接近に伴い低気圧類条件や高潮の観測値等を順次変更する場合にも、新たなデータに基づき迅速に高潮予測を行うことができる。
(3) また本発明の高潮予測方法は、予測対象位置について導出された上記高潮予測に対し、予測天文潮に基づく修正を行うものとすることが望ましい。
この場合、予測対象位置について導出された上記高潮予測に対して予測時刻に応じた天文潮による加減を行うので、予測対象位置の高潮予測を効率的に而も精度良く行うことができる。
(4-1) 本発明の更に別の高潮予測方法は、
予測対象位置に影響し得る低気圧類条件を網羅的に設定し、
設定された低気圧類条件に基づき予測対象位置に発生し得る高潮を算定して所定観測位置を含む予測対象位置についての高潮予測を行い、
前記低気圧類条件と、予測対象位置についての低気圧類条件に対応する高潮予測とを含む高潮予測データベースを作成する工程と、
低気圧類接近の際に、少なくともその低気圧類の位置および/または進路を含む低気圧類条件を含む低気圧類条件と所定観測位置における高潮の観測値に基づき、前記高潮予測データベースにより低気圧類条件を導出し、所定観測位置以外の予測対象位置についての導出した低気圧類条件に対応する高潮予測を、前記高潮予測データベースにより導出する工程を含むことを特徴とする。
予測対象位置に影響し得る低気圧類についての低気圧類条件を網羅的に設定し、それらの低気圧類条件に基づき予測対象位置に発生し得る高潮を算定して所定観測位置を含む予測対象位置についての高潮予測を行うことにより、前記低気圧類条件と、予測対象位置についての低気圧類条件に対応する高潮予測とを含む網羅的な高潮予測データベースを作成することができる。
低気圧類接近の際に、少なくともその低気圧類の位置および/または進路を含む低気圧類条件と所定観測位置における高潮の観測値に基づき、予め作成した高潮予測データベースにより前記低気圧類の特性を含む低気圧類条件を導出し得、導出した低気圧類条件に対応する高潮予測を、前記高潮予測データベースにより、所定観測位置以外の予測対象位置について、コンピュータの高潮予測計算では達成不可能な短時間で而も良好な精度で導出することができる。低気圧類の接近に伴い低気圧類条件や高潮の観測値等を順次変更する場合にも、新たなデータに基づき迅速に高潮予測を行うことができる。
(4-2) また、本発明の別の高潮予測方法は、
低気圧類接近の際に、少なくともその低気圧類の位置および/または進路を含む低気圧類条件と所定観測位置における高潮の観測値に基づき、予測対象位置に影響し得る低気圧類について網羅的に設定された低気圧類条件と、その低気圧類条件に基づき予測対象位置に発生し得る高潮を算定して所定観測位置を含む予測対象位置について行われた高潮予測とを含む高潮予測データベースにより低気圧類条件を導出し、所定観測位置以外の予測対象位置についての導出した低気圧類条件に対応する高潮予測を、前記高潮予測データベースにより導出する工程を含むことを特徴とする。
予測対象位置に影響し得る低気圧類について網羅的に設定された低気圧類条件と、それらの低気圧類条件に基づき予測対象位置に発生し得る高潮を算定して予測対象位置について行われた高潮予測とを含む網羅的な高潮予測データベースを用いることにより、低気圧類接近の際に迅速に高潮予測を行い得る。すなわち、低気圧類接近の際に、少なくともその低気圧類の位置および/または進路を含む低気圧類条件と所定観測位置における高潮の観測値に基づき、前記高潮予測データベースにより前記低気圧類の特性を含む低気圧類条件を導出すれば、その高潮予測データベースにより、所定観測位置以外の予測対象位置についての導出した低気圧類条件に対応する高潮予測を、コンピュータの高潮予測計算では達成不可能な短時間で而も良好な精度で導出することができる。低気圧類の接近に伴い低気圧類条件や高潮の観測値等を順次変更する場合にも、新たなデータに基づき迅速に高潮予測を行うことができる。
(5) また上記(4-1)又は(4-2)の高潮予測方法は、予測対象位置について導出された上記高潮予測に対し、予測天文潮に基づく修正を行うものとすることが望ましい。
この場合、予測対象位置について導出された上記高潮予測に対して予測時刻に応じた天文潮による加減を行うので、予測対象位置の高潮予測を効率的に而も精度良く行うことができる。
(6) 本発明の高潮予測プログラムは、コンピュータに上記何れかの高潮予測方法を実行させるためのものである。
本発明の高潮予測方法及び高潮予測プログラムによれば、低気圧類接近の際に、予測対象位置についての高潮予測(例えば潮位、発生時期等)を、短時間且つ良好な精度で導出することができる。そのため、地域毎の個別の浸水予測並びに避難勧告や水門閉鎖の要否やレベル等を迅速に判定する上で資するところが大きい。また、低気圧類条件或いは所定観測位置における高潮の観測値等のデータを、低気圧類の接近に伴い順次変更する場合にも、新たなデータに基づき迅速に高潮予測を行うことができる。
本発明の実施の形態を説明する。尤も、本発明は以下の記載に限定されるものでないことは言うまでもない。
(1)高潮予測データベースの作成
(1-1)予測対象位置
地方自治体、私企業、公益法人、個人等の必要に応じ、海岸近傍地域や河口に比較的近い河岸地域等における、例えば、特定の1又は2以上の位置、特定の施設がある1又は2以上の位置、一定地域を満遍なくカバーし得る間隔おきの複数位置等を、それぞれ予測対象位置として設定することができる。
(1-2)予測対象位置に影響し得る低気圧類の低気圧類条件の網羅的設定
予測対象位置に影響し得る台風等の低気圧類の低気圧類条件を網羅的に設定する。
低気圧類条件は、低気圧類の位置および/または進路並びに例えば気圧又は気圧分布及び進行速度等の特性を含み、少なくとも震央又は震源域の真上の地表域及び地震の規模の何れにおいても網羅的に設定する。
低気圧類の位置は、予測対象位置に影響し得る地域を分割することにより又は予測対象位置に影響し得る地域に間隔おきに設定することにより、網羅することができる。低気圧類の進路は、例えば、予測対象位置に影響し得る多数の進路パターンを、予測対象位置に対する影響が互いに有意に異なるために必要な程度進路を異ならせて設定することにより、網羅することができる。各進路パターンは、例えば前記のように設定された低気圧類の位置をたどるものとすることができる。或いは例えば、各進路において間隔おきに低気圧類の位置を設定することができる。またこのような地域の分割や間隔、或いは進路同士の相違及び進路における位置間隔は、例えば、予測対象位置に近い位置では細かく、遠くなるに従い粗く設定する等、データ量及び計算量を可及的に低減し得るように行うことが好ましい。
気圧分布及び進行速度については、例えばそれぞれ複数段階を設定して網羅することができる。また、気圧分布及び進行速度の変化についても、例えばそれぞれ複数段階を設定して網羅することができる。
(1-3)観測位置の設定
予測対象位置としては、所定観測位置を含めることができる。所定観測位置は、実際に高潮予測が要求される予測対象位置から十分に離れた位置に設けることが望まれる。所定観測位置における高潮の観測値(潮位計等による観測値)を、所定観測位置以外の予測対象位置の高潮予測又は予測の修正に利用し得るものとするためである。
(1-4)高潮予測計算及び高潮予測データベース作成
設定された低気圧類の低気圧類条件に基づき高潮を算定して高潮予測を行い、高潮予測データベースを作成する。なお、高潮予測の算定及び高潮予測データベースは、従来の高潮データに基づきその精度や適用限界等を十分に検証することが望ましい。
台風等の低気圧類の位置および/または進路並びに気圧分布及び進行速度等の低気圧類条件、並びに、水深等の海底地形及び湾の向きや形状等の海岸地形、天文潮等(或いはそれらに加えて湾の固有振動数)に基づき、風場(風速、風向)、この風場における波浪の発生・発達、風の吹き寄せ効果による潮位上昇、低気圧による気圧低下に伴う吸い上げ効果による潮位上昇、波浪による水位上昇、水深等の海底地形及び湾の向きや形状等の海岸地形の影響等(天文潮を加えることもできる)を複合して算出することにより、潮位、発生時期等の高潮予測を行うことができる。
高潮の最大の高さhを求める簡便な式の例として、h=a・ΔP+bV2cosθ(hは高潮の最大の高さ、P及びVはそれぞれ港湾で予想される最大の気圧降下と風速、θは最強の風向と湾の向きとの角度、a、bは定数)を挙げることができる。
この算定結果に基づき、高潮予測データベースを作成する。この高潮予測データベースは、設定された低気圧類条件と、予測対象位置についての低気圧類条件に対応する高潮予測とを含むものとする。
(2)低気圧類接近時の高潮予測
低気圧類接近時に計測される低気圧類条件に基づき、前記高潮予測データベースを用いて高潮予測を導出する。
台風等の低気圧類接近時に計測される低気圧類条件(その低気圧類の位置および/または進路と例えば気圧又は気圧分布及び進行速度等の特性を含む)に対応する、予測対象位置についての高潮予測(潮位、発生時期等)を、低気圧類条件を網羅的に設定した前記高潮予測データベースにより、計算機による高潮予測計算では達成不可能な短時間で而も良好な精度で導出することができ、浸水予測並びに避難勧告や水門閉鎖の要否やレベル等を迅速に判定する上で資するところが大きい。また、低気圧類条件等のデータを、低気圧類の接近に伴い順次変更する場合にも、新たなデータに基づき迅速に高潮予測を行うことができる。
(3)観測値に基づく修正
上記所定観測位置における高潮の観測値(潮位、発生時期等)と、低気圧類条件に基づき高潮予測データベースにより導出された高潮予測が相違する場合、高潮の観測値に基づき、高潮予測データベースにより、対応する低気圧類条件を導出して低気圧類条件を修正又は設定することができる。このようにして修正又は設定した低気圧類条件に基づき、高潮予測データベースにより所定観測位置以外の予測対象位置についての高潮予測を迅速に修正することができ、これにより、短時間で予測精度を高めることができる。また、低気圧類条件や高潮の観測値等のデータを順次精度の良いものに変えることができる場合にも、新たなデータに基づき迅速に高潮予測の修正を行うことができる。
(4)観測値を考慮した高潮予測
台風等の低気圧類接近時に計測される低気圧類条件、例えば低気圧類の位置および/または進路と、所定観測位置における高潮の観測値に基づき、前記高潮予測データベースにより低気圧類の特性を含む低気圧類条件を導出することができる。次いで、導出した低気圧類条件に対応する、予測対象位置についての高潮予測を、低気圧類条件を網羅的に設定した前記高潮予測データベースにより、短時間で而もより良好な精度で導出することができる。また、新たなデータに基づき迅速に高潮予測を行うことができる。
(5)予測天文潮に基づく高潮予測の修正
低気圧類の予測位置(又は予測進路における位置)と時刻に対応する高潮予測(天文潮を考慮しないもの)に対し、予測時刻に応じた天文潮に基づく修正(加減)を行うことにより、予測対象位置の高潮予測を効率的に而も精度良く行うことができる。
(6)高潮予測プログラム
上記何れの高潮予測方法も、相応の高潮予測プログラムにより、コンピュータに実行させることができる。
(7)高潮予測及び関連処理システム
上記高潮予測方法を実行する高潮予測及び関連処理用のコンピュータシステムは、例えば、図1に示すように、低気圧類条件計測装置10(又は低気圧類条件算出用データ計測装置)、所定観測位置における潮位観測装置12、通信システム14(又は通信網)、処理装置16、高潮予測データベース(低気圧類条件に基づくものおよび/または低気圧類条件に基づくもの)を記憶した高潮予測データベース記憶部18、高潮予測の結果に応じ各種情報や防災設備等の各種設備・機器操作の要否を判定するための判定テーブル記憶部20、各種情報(警報、避難勧告、計測データ、判定結果、その他)を発信する情報発信部22、防災設備やその他の設備・機器を操作するための設備・機器操作部24、設備・機器26(水門、可動防潮堤等の防災設備、及びその他の設備・機器)からなるものとすることができる。高潮予測データベースは、例えば他のコンピュータにより作成するものとすることができる。
低気圧類条件計測装置10(又は低気圧類条件算出用データ計測装置)及び所定観測位置における潮位観測装置12により計測されたデータは、個別通信システム14(又は通信網)を介して処理装置16に入力される。処理装置16は、入力した低気圧類条件データ(又は入力した低気圧類条件算出用データに基づき算出された低気圧類条件データ)に基づき、高潮予測データベース記憶部18の高潮予測データベースにより、低気圧類条件に対応する予測対象位置についての高潮予測を行う。或いは、処理装置16は、入力した低気圧類条件に基づき低気圧類条件を求め、高潮予測データベース記憶部18の高潮予測データベースにより、低気圧類条件に対応する予測対象位置についての高潮予測を行う。また処理装置16は、所定観測位置における高潮の観測値を用いて、高潮予測データベース記憶部18の高潮予測データベースにより低気圧類条件を修正し或いは高潮予測を行うことや、予測対象位置について導出された高潮予測に対し、予測天文潮に基づく修正を行うことができる。
更に、処理装置16は、高潮予測結果に基づき、判定テーブル記憶部20の判定テーブルにより、予測対象位置についての高潮予測の結果に応じ各種情報発信や防災設備等の各種設備・機器操作の要否を判定し、その判定結果に応じ、情報発信部22に対し必要な情報の発信指示を行い、設備・機器操作部24に対し必要な設備・機器26を作動させるための指示を行う。なお、高潮の他、津波、土砂災害、河川災害等についても、対応する判定テーブルを用意し、それぞれ必要な観測データを入力して処理装置で予測等を実行し、それぞれに対応する判定テーブル或いは複数の要素を複合した判定テーブルにより警報や避難勧告等の各種情報発信や防災設備等の各種設備・機器操作の要否等を判定する総合的な防災システムとすることもできる。
高潮予測及び関連処理システム
符号の説明
10 低気圧類条件計測装置
12 潮位観測装置
14 通信システム
16 処理装置
18 高潮予測データベース記憶部
20 判定テーブル記憶部
22 情報発信部
24 設備・機器操作部
26 設備・機器

Claims (9)

  1. 予測対象位置に影響し得る低気圧類の特性と位置および/または進路とを含む低気圧類条件を網羅的に設定し、
    設定された低気圧類条件に基づき予測対象位置に発生し得る高潮を算定して予測対象位置についての高潮予測を行い、
    前記低気圧類条件と、予測対象位置についての低気圧類条件に対応する高潮予測とを含む高潮予測データベースを作成する工程と、
    低気圧類接近の際に、予測対象位置についての低気圧類条件に対応する高潮予測を、前記高潮予測データベースにより導出する工程を含むことを特徴とする高潮予測方法。
  2. 低気圧類接近の際に、予測対象位置についての、少なくともその低気圧類の特性と位置および/または進路とを含む低気圧類条件に対応する高潮予測を、予測対象位置に影響し得る低気圧類について網羅的に設定された低気圧類条件と、その低気圧類条件に基づき予測対象位置に発生し得る高潮を算定して予測対象位置について行われた高潮予測とを含む高潮予測データベースにより導出する工程を含むことを特徴とする高潮予測方法。
  3. 予測対象位置について導出された上記高潮予測を、所定観測位置における高潮の観測値に基づき修正する請求項1又は2記載の高潮予測方法。
  4. 上記予測対象位置として所定観測位置を含み、その所定観測位置における高潮の観測値に基づいて、高潮予測データベースにより低気圧類条件を修正し、修正した低気圧類条件に基づき、高潮予測データベースにより所定観測位置以外の予測対象位置についての上記高潮予測を修正する請求項1又は2記載の高潮予測方法。
  5. 予測対象位置について導出された上記高潮予測に対し、予測天文潮に基づく修正を行う請求項1乃至4の何れかに記載の高潮予測方法。
  6. 予測対象位置に影響し得る低気圧類の特性と位置および/または進路とを含む低気圧類条件を網羅的に設定し、
    設定された低気圧類条件に基づき発生し得る高潮を算定して所定観測位置を含む予測対象位置についての高潮予測を行い、
    前記低気圧類条件と、予測対象位置についての低気圧類条件に対応する高潮予測とを含む高潮予測データベースを作成する工程と、
    低気圧類接近の際に、少なくともその低気圧類の位置および/または進路を含む低気圧類条件と所定観測位置における高潮の観測値に基づき、前記高潮予測データベースにより低気圧類条件を導出し、所定観測位置以外の予測対象位置についての導出した低気圧類条件に対応する高潮予測を、前記高潮予測データベースにより導出する工程を含むことを特徴とする高潮予測方法。
  7. 低気圧類接近の際に、少なくともその低気圧類の位置および/または進路を含む低気圧類条件と所定観測位置における高潮の観測値に基づき、予測対象位置に影響し得る低気圧類について網羅的に設定された低気圧類条件と、その低気圧類条件に基づき予測対象位置に発生し得る高潮を算定して所定観測位置を含む予測対象位置について行われた高潮予測とを含む高潮予測データベースにより低気圧類条件を導出し、所定観測位置以外の予測対象位置についての導出した低気圧類条件に対応する高潮予測を、前記高潮予測データベースにより導出する工程を含むことを特徴とする高潮予測方法。
  8. 予測対象位置について導出された上記高潮予測に対し、予測天文潮に基づく修正を行う請求項6又は7記載の高潮予測方法。
  9. コンピュータに請求項1乃至8の何れかに記載の高潮予測方法を実行させるための高潮予測プログラム。
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