JP2005207843A - 屈折率測定方法および屈折率測定装置 - Google Patents

屈折率測定方法および屈折率測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 マッチングオイルの温度ムラを解消して高精度の計測が可能な屈折率の測定方法と測定装置を提供する。
【解決手段】 測定対象をマッチングオイルに浸漬し、その測定対象に光線を照射して測定対象への入射光に対する透過光の偏向角度を計測して測定対象の屈折率分布を測定する屈折率測定方法である。このマッチングオイルの上部の設定温度を下部の設定温度よりも低くする。外気温がマッチングオイルの目標温度よりも高い場合でもマッチングオイル全体の温度をほぼ均一にすることができ、正確な屈折率測定が可能になる。このような温度制御には、マッチングオイル槽の上下方向を複数領域に分割し、各領域ごとに独立してマッチングオイルAの温度制御が可能なジャケット100を用いることが好適である。
【選択図】 図3

Description

本発明は、屈折率の測定方法と測定装置に関するものである。特に、光ファイバ母材などの光学部材の屈折率測定に際し、高い計測精度にて測定できる屈折率の測定方法と測定装置に関するものである。
一般に、光ファイバは、その中心部に屈折率の高いコアを有し、その外側にコアよりも屈折率の低いクラッドを有する。この光ファイバは、VAD法等によって製造した円柱状の光ファイバ母材の一端を加熱し軟化させて、線引きすることによって製造される。その際、良質な光ファイバを製造するためには、光ファイバ母材の段階で、その径方向の屈折率分布を正確に測定して管理する必要がある。
この屈折率分布の測定技術として、特許文献1〜3に記載の技術が知られている。これらの技術は、測定対象をマッチングオイルに浸漬し、その径方向から測定対象に光を入射して、入射光と透過光の偏向角を測定し、その測定結果から計算にて屈折率の分布を求める技術である。
図1に屈折率の測定に用いる装置のジャケットを除いた概略構成を示す。この装置は、マッチングオイルが蓄えられたオイル槽、光ファイバ母材の保持具、その保持具の駆動機構を有し、保持具で保持された光ファイバ母材をオイル槽の上部からマッチングオイル内に浸漬する。その状態で、オイル槽の外部に設けられたレーザ光源より入射窓を介して光線を光ファイバに照射し、その透過光を出射窓を介して受光器で受光する。受光器のデータから偏向角度処理装置により偏向角度を求め、求めた偏向角度に基づいて処理コンピュータで屈折率の演算を行う。処理コンピュータは、位置検出センサで検知された保持具の位置データに基づいて、保持具の駆動機構をも制御する。
マッチングオイルは、測定精度向上の目的からクラッドと実質的に同等の屈折率を有するものが用いられるが、同オイルの屈折率は温度により左右されやすく、図5に示すジャケットを用いて温度制御されている。このジャケット200は、オイル槽を覆う容器状のもので、その周壁および底部の内部に循環液が循環可能に構成されている。循環液は、ジャケット底部の内部を流通されると共に、周壁内部を底部側から上方側に向かって蛇行するように流通され、一旦ジャケット外部の温度調整ユニット210、220に導入されて所定の設定温度に調整される。そして、再度ジャケット200内に導入されて循環され、オイル槽内のマッチングオイルAを所定の目標温度に調整する。
特開平5-60654号公報 特開2000-81373号公報 特開2000-356570号公報
しかし、上記の従来技術では、オイル槽の上下でマッチングオイルに温度差が生じ、次のような問題が起こる。
(1)正確な測定ができないことがある。
従来の測定装置は、測定対象(光ファイバ母材)を上部からオイル槽に浸漬する構造上、上部が開口している。そのため、マッチングオイルは、開口部で外気と接触することになり、ジャケットを用いて温度制御を行っていても外気温の影響を受ける。特に、外気温がマッチングオイルの目標温度よりも高い場合、マッチングオイルの上部が高温、下部が低温になり、しかもオイルの自然対流が生じないため、マッチングオイルの温度と屈折率に分布を生じる。その状態で測定対象をマッチングオイルに浸漬すると、測定対象付近のオイルにゆらぎが生じ、オイルの屈折率が不安定になったり、照射された光線が散乱されて正確な測定ができなくなる。
一方、特許文献3に記載の技術では、測定対象のオイルへの浸漬に伴う液面の変動をリザーブタンクを用いて緩衝し、オイルの対流を抑制して安定した測定を可能にしている。しかし、この技術では、測定装置が恒温室にでも設置されているのであれば効果が期待できるが、そうでなければマッチングオイルに温度分布が生じていることに変わりはなく、オイルの温度ムラを解消する抜本策とはいえない。
(2)測定装置の再稼動に時間を要する。
点検や休日などに温度調整ユニットを停止すると、マッチングオイル全体が外気温と同等になる。その状態から外気温よりも低い温度にマッチングオイルを調整しようとしても、オイル槽上部付近のオイル温度は殆ど下がらず、オイル槽下部のオイル温度を下げるにも相当な時間がかかって、測定装置の再稼動が早期にできない。このとき、マッチングオイルをポンプなどを用いて強制的に循環させると、より早期にマッチングオイル全体の温度をほぼ均一に制御できるが、オイルのゆらぎやオイル中の異物の巻き上がりが発生したり、ポンプの熱によりオイルの温度が上昇したりするため、やはり測定精度の低下を招く。
従って、本発明の主目的は、マッチングオイルの温度ムラを解消して高精度の計測が可能な屈折率の測定方法と測定装置を提供することにある。
本発明は、マッチングオイルを複数領域にて温度制御可能とすることで上記の目的を達成する。
本発明屈折率測定方法は、測定対象をマッチングオイルに浸漬し、その測定対象に光線を照射して測定対象への入射光に対する透過光の偏向角度を計測して測定対象の屈折率分布を測定する屈折率測定方法である。そして、前記マッチングオイルの上部の設定温度を下部の設定温度よりも低くすることを特徴とする。
外気温がマッチングオイルの目標温度よりも高い場合、従来の装置ではオイルの上部が高温で下部が低温となって温度分布が生じ、その結果、マッチングオイルの屈折率にもばらつきが生じる。これに対して、マッチングオイルの上部の設定温度を下部の設定温度よりも低くすれば、マッチングオイルの上部を下部よりも効果的に冷却できる。このような温度制御により、相対的にはマッチングオイルの下部が上部より温められることになる。その結果、下部で温められたオイルは膨張して密度が低下して上昇し、非常に緩やかな対流がオイル槽内に形成される。この緩やかな対流に加え、オイルの上部が下部よりも効果的に冷却されていることにより、マッチングオイル全体の温度をほぼ均一にすることができる。特に、非常に緩やかな対流を形成できることで、マッチングオイル内の異物の巻き上げが実質上問題とならないレベルに抑制でき、さらにマッチングオイル全体の温度を均一にするまでの時間も短縮化することができる。
また、このマッチングオイル全体の温度を均一化するまでの時間短縮効果は、測定装置を停止した状態で放置していたことにより、マッチングオイル全体の温度が目標温度より高くなっていた場合に、マッチングオイルを外気温よりも低い目標温度に冷却して再稼動する際にも有効である。
この発明において、マッチングオイルの設定温度とは、マッチングオイル自体の温度ではなく、マッチングオイルの温度制御手段における設定温度のことである。
マッチングオイルを上部と下部とに分割する位置は、外気温の影響が及ぶマッチングオイルの液面からの深さや、外気温とマッチングオイルの目標温度との温度差などに応じて適宜決定すればよい。より具体的には、例えば、従来の屈折率測定装置にて、オイルの温度分布が安定した状態において、オイルの温度が目標温度より高くなる範囲とほぼ同じ深さを分割位置とする。
このようにマッチングオイルを上部と下部で異なる設定温度とするには、オイル槽の上下方向の複数領域で独立して温度制御が可能な測定装置を用いることが好ましい。
すなわち、本発明屈折率測定装置は、マッチングオイルを蓄えるオイル槽と、マッチングオイルに浸漬した測定対象に光線を照射し、入射光に対する透過光の偏向角度を計測する偏向角測定手段と、偏向角測定手段の測定結果から測定対象の屈折率分布を求める屈折率演算手段と、マッチングオイルの温度制御手段とを有する。そして、この温度制御手段は、マッチングオイル槽の上下方向における複数領域において独立してマッチングオイルの温度制御が可能であることを特徴とする。
この装置は、マッチングオイルの温度制御手段の構成を除いて、従来と同様な構成が利用できる。マッチングオイルの温度制御手段には、内部に循環液を流通可能なジャケットが好適である。より具体的には、オイル槽の外周を覆うジャケットを用い、そのジャケット内部に温度調整された循環液を流通させる。そのとき、ジャケットの循環液の流通箇所をオイル槽上下方向の複数領域に分割して、各領域ごとに循環液の温度設定が可能な構成とすればよい。循環液の温度調整は、例えば熱交換器を具えた温度調整ユニットにより行えばよい。温度調整ユニットの設定温度がマッチングオイルの設定温度となる。循環液には、安価で容易に温度調整が可能な水が好適である。オイル槽の上下方向における複数領域を独立して温度制御可能とすることで、外気温の影響によるマッチングオイルの温度ムラに対応した温度調整を行うことができる。
オイル槽の上下方向における複数領域は、代表的には上下2つの領域とすることが考えられるが、3つ以上の領域に分割して、各領域ごとに独立して温度制御手段の設定温度を変えられるように構成してもよい。
本発明方法によれば、マッチングオイルの上部の設定温度を下部の設定温度よりも低くすることで、外気温がマッチングオイルの目標温度よりも高い場合でもマッチングオイルの上部を下部よりも強力に冷却することができる。その結果、マッチングオイル全体の温度をほぼ均一にすることができ、正確な屈折率測定が可能になる。
本発明装置によれば、マッチングオイルを上下方向の複数領域に独立して温度制御可能とすることで、同オイル上部における外気温の影響を排除して、オイル全体をほぼ均一な温度に制御することができる。その結果、マッチングオイルの温度ムラを解消して正確な屈折率測定が可能になる。
また、本発明装置によれば、マッチングオイルを複数領域にて独立して温度制御できるため、オイルの温度ムラに対応した温度制御が可能であり、より早期にマッチングオイルを目標温度に到達させることができる。特に、オイル全体が目標温度よりも高くなってしまった場合、そのオイルを短時間で目標温度にまで下げることができる。そのため、装置の再稼動を容易に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
ここでは、光ファイバ母材の屈折率分布を測定する場合を例として説明する。この測定装置も、後述するジャケットの構成を除いて従来の装置と同様の構成である。まず、装置の基本構成を説明する。図1は本発明屈折率測定装置におけるジャケットを除いた構成の概略図である。
この装置は、マッチングオイルが蓄えられたオイル槽、光ファイバ母材の保持具、その保持具の駆動機構を有する。オイル槽10は、有底の四角パイプ状の容器で、内部に光ファイバのクラッドと同等の屈折率を有するマッチングオイルAが蓄えられている。このオイル槽10は、側壁の対向位置に入射窓11と出射窓12が設けられ、後述するレーザ光源40より照射された光線は、入射窓11を通ってオイル槽10内に入射し、マッチングオイルAと光ファイバ母材Bを透過して、出射窓12を通ってオイル槽10の外部へと出射する。入射窓11と出射窓12には、オプチカルフラットなどの透明材料が好適に用いられる。保持具20は光ファイバ母材Bを保持して駆動機構30により駆動され、光ファイバ母材Bをオイル槽10の上部からマッチングオイルA内に浸漬し、オイルA内で所定の位置へ光ファイバ母材Bを移動して停止できるよう構成される。
一方、オイル槽の入射窓11に対向する位置にはレーザ光源40が設けられている。レーザ光源40は、一定波長の測定光を光ファイバ母材Bの径方向に向けて照射する。また、オイル槽の出射窓12と対向する位置には受光器50が設けられている。受光器50としては、ラインセンサなど受光位置の変位がわかるものを使用し、受光位置の変位から入射光に対する透過光の偏向角度を計算する。上記のレーザ光源40とオイル槽10との間および受光器50とオイル槽10との間にはそれぞれレンズ60A、60Bが介在されている。これらのレンズ60A、60Bは、入射光や出射光を絞ったり平行光にするためのものであり、必要に応じて適宜に設置される。
さらに、受光器50は偏向角度処理手段70に接続されている。偏向角度処理手段70は、受光器50の受光位置の変位信号に基づいて偏向角度を演算して求める。偏向角度は、図2に示すように、光ファイバ母材Bへの入射光に対する出射光の角度θである。求められた偏向角度情報は、処理コンピュータ80へと伝送される。処理コンピュータ80では、偏向角度情報をもとに計算で屈折率を求める。この屈折率の測定は、駆動機構30により光ファイバ母材Bを光軸と直交する方向に微小なピッチ(例えば20μm)で移動させ、各位置において順次同様に行なう。その際、光ファイバ母材Bの位置は、位置検出センサ90で保持具20の位置を検出し、その位置情報を処理コンピュータ80にフィードバックして、処理コンピュータ80から保持具20の駆動機構30に指令することで制御する。求められた屈折率分布結果は、処理コンピュータ80に接続されるモニタやプリンタなどの出力装置95に出力される。なお、光ファイバ母材と測定光の位置は相対的なものであり、光ファイバ母材を固定してレーザ光源および受光器を移動させることも可能である。
上記の装置において、オイル槽10は図3に示すジャケット100に覆われてマッチングオイルAの温度制御が行なわれる。このジャケット100は、オイル槽10の底面および側面を覆い、その内部に循環液が流通できるように構成されたものである。
ジャケット100内は、上下で2分割されており、上部110と下部120の各々に独立して循環液を流通することができる。ここでは、上部110と下部120の各々に循環液の供給孔111、121と排出孔112、122を設け、両孔に配管130U、130Dを接続し、これら配管に温度調整ユニット140U、140Dを接続している。温度調整ユニット140U、140Dは、循環液を所定の設定温度に調整して、ジャケット100内へと供給する。従って、ジャケット100の上下で別々の温度調整ユニット140U、140Dを用いることで、ジャケット上部110と下部120の循環液は各々独立して温度制御することができる。
また、ジャケット上部110と下部120の側壁内部には、図4に示すような平板状の仕切板150で周方向の流れを仕切り、さらに枠状のガイド板155を上下方向に複数枚間隔あけて固定している。このガイド板155は、循環液の上下方向への流通を許容する切欠部160を一端に有し、仕切板150の表面側と裏面側に交互に切欠部160が現われるように配置されている。このジャケット100によれば、底部の供給孔121から導入された循環液は、まずオイル槽10の上から見て左回りに循環され、次に1段上のガイド板155上に案内されて今度は右回りに循環される。順次、同様に周回方向を変えながら流通されることで、循環液は蛇行しながら側壁内を下方から上方に向かって流通される。この循環液の蛇行により、オイル槽の全面をより均一に温度制御することができる。さらに、ジャケット100の底部にも同様に循環液を流通できるように、さらに別の温度調整ユニット140Bが接続されている(図3参照)。
なお、ジャケット側面においてオイル槽の入射窓11および出射窓12(図1参照)と対向する位置には、スリット(図示せず)を設けておくことが好ましい。このスリットにレーザ光源からの光線を通すことで、オイル槽内に光線を直接入・出射させることができる。ジャケットに光線が透過可能な透明窓を設けておいても、オイル槽内に光線を入射させることはできる。しかし、その場合は流通される循環液内を光線が通過することになるため、循環液内の異物などにより光線が散乱されるおそれがある。スリットであれば、その箇所は空洞となっているため、光線が散乱されることもない。
上記の装置で屈折率の測定を行う場合、マッチングオイルAにおける温度ムラに応じてジャケット上部と下部における温度調整ユニット140U、140Dの設定温度を独立して制御する。例えば、マッチングオイルAの目標温度が外気温よりも低ければ、ジャケット上部の温度調整ユニット140Uの設定温度をジャケット下部の温度調整ユニット140Dの設定温度よりも低く設定する。この設定により、ジャケット上部の循環液をジャケット下部の循環液よりもより強く冷却し、相対的に温められた下部のオイルを上昇させて、非常に緩やかな対流をオイル槽内に形成することができる。そのため、マッチングオイル全体の温度を短時間でほぼ均一にすることができる。
逆に、マッチングオイルAの目標温度が外気温よりも高ければ、両温度調整ユニット140U、140Dの設定温度を同じにすればよい。このとき、上部のオイルは外気温の影響を受けて若干冷却されるため、相対的には下部のオイルの温度が高いことになる。その結果、やはり緩やかな対流をマッチングオイルに形成することができ、短時間でオイル全体をほぼ均一な温度に調整することができる。
(試験例1)
上記の本発明装置と図5に示したジャケットを持つ従来装置を用いてマッチングオイルの温度制御を行なった。ここでは、外気温約28℃の条件下で、オイルに外乱を与えずに静止状態とし、温度調整ユニットによる温度調整を24時間行なった。オイルの目標温度は24.8℃±0.1℃、従来装置における温度調整ユニットの設定温度、つまり循環液の温度は24.8℃、本発明装置における上部温度調整ユニットの設定温度は24.6℃、下部温度調整ユニットの設定温度は24.8℃である。また、オイル液面はオイル槽の開口部から110mm下に位置し、ジャケットにおける上部と下部の境界はオイル槽の開口部から195mm下に位置する。
この条件において、オイルの上部と下部における合計3箇所の温度測定を行なった。オイルの上部は、オイル表面付近と表面から60mm下の位置とし、オイルの下部はオイル表面から800mm下の位置とする。そして、光ファイバ母材をオイル内に浸漬した際にオイルのゆらぎが生じるかどうかを観察した。
その結果、従来装置の運転では、オイル表面付近の温度は約28℃、オイル表面から60mm下の位置におけるオイル温度が25℃以上であり、ジャケットによる温度制御にも関わらず、外気と接触するオイルの上部は目標温度よりも高温になっていることが確認された。但し、オイルの下部は目標温度である24.8℃±0.1℃になっていた。また、この従来装置のオイル槽に光ファイバ母材を浸漬したところ、温度の高い上部と下部のオイルが対流により混合し、オイルのゆらぎが観察された。
一方、本発明装置では、オイル表面付近でも約24.9℃、オイル表面から60mm下の位置におけるオイル温度は24.8℃であり、オイルの上部を下部よりも0.2℃低く制御しているため外気温の影響を排除できていることが確認できた。もちろん、オイル表面から800mm下の位置におけるオイル温度は24.8℃であり、オイル全体が目標温度である24.8℃±0.1℃になっていた。また、この装置のオイル槽に光ファイバ母材を浸漬したところ、オイルのゆらぎは観察されなかった。
この試験例では、上部と下部の温度調整ユニットにおける設定温度の差を0.2℃としたが、外気温とオイルの目標温度との差が大きい場合は、さらに上記設定温度の差も大きく採ることが望ましい。
なお、上部温度調整ユニットの設定温度を下部温度調整ユニットの設定温度よりも低くする制御は、外気温を計測しておき、外気温がオイルの目標温度以上である場合にだけ行うことが好ましい。
(試験例2)
次に、本発明装置および従来装置を用い、外気温が約25℃の条件下で、全体が27℃となった静止状態のオイルの温度調整を行い、オイル表面から60mm下の位置におけるオイル温度が24.8±0.1℃(目標温度)に収まるまでの時間を測定した。従来装置における温度調整ユニットの設定温度は24.8℃、本発明装置における上部温度調整ユニットの設定温度は24.6℃、下部温度調整ユニットの設定温度は24.8℃である。
その結果、従来装置では約10時間かかったのに対し、本発明装置では約4時間で目標温度に到達した。従って、本発明装置によればより短時間でマッチングオイルの温度を目標温度に到達できることがわかる。
本発明方法および装置は、種々の材料の屈折率の測定、特に光ファイバ等の光学部品の屈折率の測定に利用することができる。
ジャケットを除いた屈折率測定装置の概略図である。 測定光と偏向角の関係を示す説明図である。 本発明装置におけるジャケットの模式構成図である。 本発明装置におけるジャケット内部の模式構成図である。 従来装置におけるジャケットの模式説明図である。
符号の説明
10 オイル槽 11 入射窓 12出射窓
20 保持具 30駆動機構
40 レーザ光源 50 受光器 60A、60B レンズ
70 偏向角度処理手段 80 処理コンピュータ 90 位置検出センサ
95 出力装置
100 ジャケット 110 ジャケット上部 120 ジャケット下部
111 供給孔 112 排出孔 121 供給孔 122 排出孔
130U、130D 配管 140U、140D、140B 温度調整ユニット
150 仕切板 155 ガイド板 160 切欠部
A マッチングオイル B 光ファイバ母材

Claims (2)

  1. 測定対象をマッチングオイルに浸漬し、その測定対象に光線を照射して測定対象への入射光に対する透過光の偏向角度を計測して測定対象の屈折率分布を測定する屈折率測定方法であって、
    前記マッチングオイルの上部の設定温度を下部の設定温度よりも低くすることを特徴とする屈折率測定方法。
  2. マッチングオイルを蓄えるオイル槽と、
    マッチングオイルに浸漬した測定対象に光線を照射し、入射光に対する透過光の偏向角度を計測する偏向角測定手段と、
    偏向角測定手段の測定結果から測定対象の屈折率分布を求める屈折率演算手段と、
    マッチングオイルの温度制御手段とを有し、
    この温度制御手段は、上下方向の複数領域において独立してマッチングオイルの温度制御が可能であることを特徴とする屈折率測定装置。
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