JP2005207114A - 金属下地組 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】建物の表面に配設する外装材を固定するための金属下地組1。金属下地組1は、建物の既存壁2に対して、金属胴縁3を固定してなる。金属胴縁3は、平板状の背板31と、背板31の幅方向の端部から前方へ立設された一対の立設板32と、各立設板32の前端から互いに向き合う方向に屈曲された一対の前板33とを有すると共に、各前板33の先端部の間には前面開口部34が一定の幅をもって上下方向に連続形成されていることが好ましい。既存壁2は、コンクリートパネル、鉄筋コンクリート、補強コンクリートブロック、又はレンガからなるものとすることができる。
【選択図】図1
Description
また、既存の建物の表面に新たな外壁板を取付けて、リフォームする際には、モルタル壁やサイディング壁等の既存壁の前面に金属胴縁を配置し、該金属胴縁を上記既存壁を介して、建物の構造躯体に固定する。
しかしながら、そのような既存壁に対して金属胴縁を直接固定して金属下地組を構築する技術は、未だ確立されていない。
該金属下地組は、上記建物の既存壁に対して、金属胴縁を固定してなることを特徴とする金属下地組にある(請求項1)。
上記金属下地組は、既存壁に対して金属胴縁を直接固定してなる。即ち、上記既存壁は金属胴縁を支持する能力を有し、金属胴縁は該既存壁によって直接に支持される。それ故、金属下地組の強度を確保するために金属胴縁の固定位置が柱等の構造躯体の位置に限定されるようなことはなく、容易に金属下地組を構築することができる。
以上のごとく、本発明によれば、施工容易な金属下地組を提供することができる。
また、上記金属胴縁は、ビスによって上記既存壁に固定することができる。また、上記既存壁に貫通孔を開け、該貫通孔に貫通固定具を挿通して、上記金属胴縁を既存壁に固定することもできる。また、上記既存壁にアンカーを打ち込むことにより、上記金属胴縁を既存壁に固定することもできる。
上記既存壁は、例えば50〜150mmの厚みを有する。
上記外装材としては、例えば、セメントサイディング、石板、陶板等がある。
この場合には、上記一対の前板を利用して留め付け金具を固定することができる。そのため、外装材を容易に金属下地組に留め付けることができる。
この場合には、上記既存壁が金属胴縁を支持する機能を有するため、容易に金属下地組を構築することができる。
上記コンクリートパネルとしては、例えば、セメント中に多数の気泡を入れた軽量のコンクリートパネルであるALC(Autoclaved lightweight concrete)パネルや、PCパネル(鉄筋コンクリートの板状製品、或いは圧縮力を人為的に加えて補強したコンクリートの板状製品)等がある。
本発明の実施例にかかる金属下地組につき、図1〜図5を用いて説明する。
本例の金属下地組1は、図5に示すごとく、建物の表面に配設する外装材(外壁板51等)を留め付けるための金属下地組である。
該金属下地組1は、図1、図2に示すごとく、上記建物の既存壁2に対して、直接、金属胴縁3を固定してなる。
該金属胴縁3は、ビス41によって既存壁2に固定してある。
また、上記背板部31には、ビス41を挿通し固定するための固定用孔35が複数形成されている。そして、該固定用穴35のうち最上部のものと最下部のものとは、ビス41以外の固定手段も使用できるように、横長の形状の固定用長孔351となっている。
ALCパネルは、軽量骨材や発泡剤などを用いて、気泡を大量に取り込んだ原料(具体的には、石灰又はセメント及び珪酸質原料である珪砂、高炉スラグ、フライアッシュなどに、適量の水と、金属粉末、表面活性剤などの気泡剤を加えて多孔質化したもの)を高温高圧(約10kg/cm2、180℃)のもとでオートクレーブ養生(蒸気養生)した軽量コンクリートパネルである。また、補強用に、直径5mm以上の鉄線が縦横に配筋されているものもある。
上記金属胴縁3は、ビス41を固定用孔35に挿通すると共に既存壁2にねじ込むことにより、既存壁2に固定されている。ビス41は、所定の間隔(例えば455mm間隔)にてねじ込まれる。また、ビス41は、コンクリート専用のビスであって、例えば首下長さ40mmのものを用いる。このようなビスとして、例えば、サンコーテクノ株式会社製のALCドライブ(品番:ALD-6×40)等を用いることができる。
上記金属下地組1には、例えば、図5に示すごとく、外装材としての外壁板51を留め付けることができる。即ち、金属下地組1を構成する金属胴縁3に、留め付け金具52を用いて、外壁板51を留め付ける。
を係合させることにより、金属胴縁3に固定することができる。
なお、上記金属下地組1には、外壁板51以外にも、石板、陶板、金属サイディング等、種々の外装材を配設することができる。
上記金属下地組1は、既存壁2に対して金属胴縁3を直接に固定してなる。即ち、上記既存壁2は金属胴縁3を支持する能力を有し、金属胴縁3は該既存壁2によって直接に支持される。それ故、金属下地組1の強度を確保するために金属胴縁3の固定位置が柱等の構造躯体の位置に限定されるようなことはなく、容易に金属下地組1を構築することができる。
以上のごとく、本例によれば、施工容易な金属下地組を提供することができる。
本例は、図6〜図9に示すごとく、金属胴縁3を、その最上部及び最下部の固定用長孔351において、所定の厚みを有する既存壁2を貫通する貫通固定具42を用いて既存壁2に固定した例である。
金属胴縁3の最上部及び最下部以外の固定用孔35においては、実施例1と同様にビス41により固定する。
かかる貫通固定具42としては、例えば、サンコーテクノ株式会社製のITハンガー(品番:ITL-1010W)等を用いることができる。
次いで、図7に示すごとく、貫通孔21に金属胴縁3の固定用長孔351を位置合せしつつ、金属胴縁3を既存壁2に配置する。
次いで、該貫通孔21に貫通固定具42を、ボルト423を外した状態で挿通する。このとき、ロールプレート422を本体部421と一直線状となるように、即ちI字状の状態で、ロールプレート422側から貫通孔21に挿通する。
次いで、図9に示すごとく、ボルト423を本体部421に螺合することにより、金属胴縁3を既存壁2に固定する。
次いで、それ以外の固定用孔35において、ビス41を既存壁にねじ込む。
以上により、図6に示すごとく、金属胴縁3を既存壁2に固定する。
その他は、実施例1と同様である。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図10に示すごとく、金属胴縁3を、最上部及び最下部の固定用長孔351において、既存壁2に打ち込むアンカー431を有するアンカー固定具43を用いて既存壁2に固定した例である。
アンカー固定具43は、上記アンカー431と、該アンカー431に螺合するボルト432とからなる。
かかるアンカー固定具43としては、例えば、サンコーテクノ株式会社製のエーエルシーアンカー(登録商標、品番:AX-M10)等を用いることができる。
次いで、アンカー431の打ち込み部分(下穴)に固定用長孔351を位置合せしつつ、金属胴縁3を既存壁2に配置する。
次いで、下穴にアンカー431を挿入し、ボルト432をねじ込むことにより、アンカー431の爪部433を拡開させる。
これにより、上記爪部433が既存壁2に下穴内から食い込み、アンカー431が既存壁2に固定されると共に、金属胴縁3が既存壁2に固定される。
以上により、図10に示すごとく、金属胴縁3が既存壁2に固定される。
その他は、実施例1と同様である。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図11に示すごとく、鉄筋コンクリート(RC)からなる既存壁2に、金属胴縁3を固定してなる金属下地組1の例である。
この場合には、鉄筋コンクリート専用のビス410を用いて、金属胴縁3を既存壁2に固定する。ビス410としては、例えば、サンコーテクノ株式会社製のPレスアンカー(品番:PHV670)等を用いることができる。
また、上記既存壁2は、例えば120〜150mmの厚みを有する。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合にも、施工容易な金属下地組を提供することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図12に示すごとく、金属胴縁3を、その最上部及び最下部の固定用長孔351において、鉄筋コンクリート用のアンカー固定具44を用いて固定した例である。
鉄筋コンクリートからなる既存壁2への金属胴縁3の固定に当っては、まず既存壁2にアンカー打ち込み用の下穴を形成する。次いで、金属胴縁3の固定用長孔351を、該下穴位置に合わせて配置し、アンカー固定具44の脚部441を、既存壁2の下穴に挿入する。次いで、アンカー固定具44の脚部441の先端部442を拡開させることにより、該先端部442を下穴内から既存壁2に食い込ませる。
そして、金属胴縁3の最上部及び最下部以外の固定用孔35においては、実施例4に示したビス410をねじ込む。
以上により、金属胴縁3を既存壁2に固定する。
上記アンカー固定具44としては、例えば、サンコーテクノ株式会社製のオールアンカー(登録商標、品番:C-890)等を用いることができる。
その他は、実施例4と同様である。
その他、実施例4と同様の作用効果を有する。
本例は、図13〜図17に示すごとく、多数のコンクリートブロック22によって構成された既存壁2に金属胴縁3を固定してなる金属下地組1の例である。
また、既存壁2の内部に、鉄筋を縦横に配設することにより、既存壁2を補強している。
コンクリートブロック22の寸法としては、例えば、縦a=190mm、横b=390mm、厚みc=150mmとすることができる。そして、コンクリートブロック22は、例えば幅d=70mmの中空部221を3個有し、各中空部221は厚みe=25mmの隔壁222によって仕切られている。
コンクリートブロック用のビス410としては、例えば、サンコーテクノ株式会社製のPレスアンカー(品番:PHV660)等を用いることができる。
その他は、実施例1と同様である。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
本例は、図18、図19に示すごとく、金属胴縁3を、その最上部及び最下部の固定用長孔351において、コンクリートブロック用のアンカー固定具45を用いて固定した例である。
アンカー固定具45は、コンクリートブロック22からなる既存壁2に打ち込むアンカー451と、該アンカー451に螺合させて、金属胴縁3を既存壁2に固定するボルト452とからなる。
上記アンカー固定具45としては、例えば、樹脂製のアンカー等を用いることができる。
その他は、実施例6と同様である。
その他、実施例6と同様の作用効果を有する。
本例は、図20〜図22に示すごとく、多数のレンガ23によって構成された既存壁2に金属胴縁3を直接に固定してなる金属下地組1の例である。
上記レンガ23は、山土に適度の水分を加えてよく練り、これをレンガ型口鉄から押し出し、切断、乾燥、焼成(1000℃前後)することにより得られる。図22に示すごとく、レンガ23は、例えば、縦a=60mm、横b=210mm、奥行c=100mmの直方体として得られる。
そして、上記既存壁2は、図20、図21に示すごとく、このレンガ23を煉瓦積みすることにより形成されている。
上記アンカー固定具46としては、例えば、サンコーテクノ株式会社製のオールプラグボルト(品番:AS-8M)等を用いることができる。また、レンガ用のビス410としては、例えば、サンコーテクノ株式会社製のPレスアンカー(品番:PHV660)等を用いることができる。
その他は、実施例1と同様である。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
2 既存壁
3 金属胴縁
31 背板
32 立設板
33 前板
34 前面開口部
41、410 ビス
Claims (3)
- 建物の表面に配設する外装材を固定するための金属下地組であって、
該金属下地組は、上記建物の既存壁に対して、金属胴縁を固定してなることを特徴とする金属下地組。 - 請求項1において、上記金属胴縁は、平板状の背板と、該背板の幅方向の端部から前方へ立設された一対の立設板と、各立設板の前端から互いに向き合う方向に屈曲された一対の前板とを有すると共に、各前板の先端部の間には前面開口部が一定の幅をもって上下方向に連続形成されていることを特徴とする金属下地組。
- 請求項1又は2において、上記既存壁は、コンクリートパネル、鉄筋コンクリート、補強コンクリートブロック、又はレンガからなることを特徴とする金属下地組。
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