JP2005205589A - 帯鋸盤における騒音減少方法及び帯鋸盤 - Google Patents

帯鋸盤における騒音減少方法及び帯鋸盤 Download PDF

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Abstract

【課題】ワークの切削加工時における帯鋸刃の縦振動に起因する騒音を効果的に減少する方法及びその帯鋸盤を提供する。
【解決手段】帯鋸盤1によるワークWの切断加工時における帯鋸刃13の縦振動による騒音を減少する騒音減少方法であって、前記帯鋸刃13に急激な増速,減速を行って前記帯鋸刃13の回転速度を振動化して帯鋸刃13の縦振動による騒音を減少するものであり、前記帯鋸刃13の急激な増速,減速は、帯鋸刃13を回転駆動するための制御モータ35に矩形パルスを印加することによって行うものであり、前記制御モータ35に印加する矩形パルスの周波数を調整して適正周波数を求め、この求めた適正周波数の矩形パルスを印加する騒音減少方法及びその帯鋸盤である。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば横型帯鋸盤や竪型帯鋸盤等の帯鋸盤において発生する騒音を減少する方法及びその帯鋸盤に係り、さらに詳細には、帯鋸刃における縦振動に起因する騒音を減少する方法及びその帯鋸盤に関する。
帯鋸盤において、ワークの切断加工時に発生する騒音を減少する構成として、帯鋸刃の共振による騒音発生を防止するために帯鋸刃における鋸歯ピッチを不等ピッチにする構成や、帯鋸刃に対して質量の大きな防振ローラを圧接する構成などが採用されている。また、ワークの切削長に対応してワークに対する帯鋸刃の切込み速度を制御したり、ワークの切断加工中の共振等による騒音を低減するために、帯鋸刃の回転速度をインバータにより周期的に制御することも行われている(例えば特許文献1)。
特開平8−197330号公報
前述したように、帯鋸刃における鋸歯ピッチを不等ピッチにする構成や、防振ローラを帯鋸刃に圧接する構成においては、ある程度の騒音の低減を図ることができるものの、ワークの切断加工時における帯鋸刃の縦振動に起因するビビリ振動を低減するにはさらなる改良が求められている。
また、インバータ制御によって帯鋸刃の回転速度を周期的に制御する構成においては、共振による騒音を低減することができるものの、時には、振動数の僅かに異なる二つの音波が干渉し合って周期的に音が強くなったり弱くなったりする唸りを生じることがあると共に、切断加工時における帯鋸刃の縦振動に起因するビビリ振動を低減するには、さらなる改良が求められている。
本発明は、前述のごとき従来の問題に鑑みてなされたもので、帯鋸盤によるワークの切断加工時における帯鋸刃の縦振動による騒音を減少する騒音減少方法であって、前記帯鋸刃に急激な増速,減速を行って前記帯鋸刃の回転速度を振動化して帯鋸刃の縦振動による騒音を減少する帯鋸盤における騒音減少方法である。
また、本発明は、上記帯鋸盤における騒音減少方法において、前記帯鋸刃の急激な増速,減速は、帯鋸刃を回転駆動するための制御モータに例えば波形が矩形波となる矩形パルスを印加することによって行う帯鋸盤における騒音減少方法である。
また、本発明は、帯鋸盤における騒音減少方法において、前記制御モータに印加する矩形パルスの周波数を調整して適正周波数を求め、この求めた適正周波数の矩形パルスを印加する帯鋸盤における騒音減少方法である。
また、本発明は、帯鋸盤における駆動ホイールを回転するための制御モータと、前記制御モータの回転速度を制御するための回転速度制御手段と、この回転速度制御手段の制御の下に前記制御モータを駆動するモータドライバと、前記回転速度制御手段の制御の下に回転している前記制御モータの回転を急激に増速,減速するために、前記モータドライバに対してパルスを印加するためのパルス発生手段と、前記パルス発生手段から印加されるパルスの周波数を調整するための周波数調整手段とを備えている構成である。
また、本発明は、上記帯鋸盤において、ワークの切断加工時における騒音を検出する騒音検出手段と、前記騒音検出手段により検出した騒音の周波数分析を行う周波数分析手段と、騒音の周波数帯域と印加すべきパルスの周波数帯域とを対応して格納した騒音データテーブルとを備えている構成である。
また、本発明は、上記帯鋸盤において、前記パルス発生手段から印加されるパルスの周波数と前記騒音検出手段によって検出した騒音レベルとを関連付けて記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶した騒音レベルと前記騒音検出手段によって検出した新たな騒音レベルとを比較して最小の騒音レベルを演算するための比較手段とを備えている構成である。
また、本発明は、上記帯鋸盤において、前記比較手段によって演算した最小の騒音レベルにおけるパルスの周波数と騒音減少の対象とした騒音の周波数とを対応して格納するメモリとを備えている構成である。
本発明によれば、帯鋸刃の回転速度を急激に増速,減速することにより、帯鋸刃の回転速度を振動化することができ、帯鋸刃によって振動切削を行う態様となり、ワークの切断加工時におけるワークと帯鋸刃との擦り合いによる帯鋸刃の縦振動を抑制でき、縦振動による騒音を減少することができるものである。
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明するに、理解を容易にするために、先ず帯鋸盤の一例として横型帯鋸盤の全体的構成について概念的,概略的に説明する。
横型帯鋸盤1は、ベース3を備えており、このベース3上には切断すべきワークWを固定自在のバイス装置5が装着してある。このバイス装置5は、ワークWを支持するバイスベッド7上に固定バイスジョー9Aと可動バイスジョー9Bとを対向して備えた構成であって、前記可動バイスジョー9Bを作動するための油圧シリンダ11を備えている。そして、前記ベース3上には、前記ワークWを切断するための帯鋸刃13を備えた鋸刃ハウジング15が前記ワークWに対して相対的に接近離反する方向,すなわち図示例では上下方向に移動自在に設けられている。
すなわち、この例においては、前記ベース3上に立設したガイドポスト17に、前記鋸刃ハウジング15に一体的に備えた昇降部材19が上下動自在に案内されている。そして、前記鋸刃ハウジング15をワークWに対して接近離反する方向、すなわち上下方向に移動するために、切込み作動装置の一例として昇降用油圧シリンダ21が設けられている。さらに、横型帯鋸盤1には、ワークWに対する帯鋸刃13の切込み位置を検出するために、前記鋸刃ハウジング15の上下動位置を検出してワークWに対する帯鋸刃13の切込み位置を検出するための切込み位置検出装置23が設けられている。
上記切込み位置検出装置23は、例えばガイドポスト17に設けた上下方向のリニアスケールと検出ヘッドの構成や、ラックに噛合したピニオンによってロータリーエンコーダを回転する構成等とすることができ、鋸刃ハウジング15が上下方向に揺動する形式においては鋸刃ハウジングのヒンジ部にロータリーエンコーダを設ける構成とすることができるものであり、種々の構成が採用されている。
前記鋸刃ハウジング15は左右方向に長いビーム部材25の左右両側部にホイールハウジング27A,27Bを備えた構成であって、一方のホイールハウジング27A内には駆動ホイール29を回転自在に備え、他方のホイールハウジング27B内には従動ホイール31を回転自在に備えた構成である。そして、前記駆動ホイール29と従動ホイール31とに前記帯鋸刃13を掛回した構成であって、前記両ホイールハウジング27A,27Bの間には、帯鋸刃13における歯先をワークWの方向に指向して帯鋸刃13を案内保持する帯鋸刃案内装置33が設けられている。
上述したごとき横型帯鋸盤1の構成は公知であるので、前記構成による作用の説明は省略する。
前述のごとき構成において、前記駆動ホイール29を回転駆動するためのサーボモータ等のごとき制御モータ35は前記ホイールハウジング27Aの背面に装着してあり、このモータ35の出力軸37と前記駆動ホイール29は、減速機構を介することなく直結した構成である。
前記帯鋸盤1の制御を行うために、CNC装置のごとき制御装置39が備えられている。この制御装置39は、図1に主要部のみを概念的、概略的に示すように、ワークWに対する帯鋸刃13の切込み位置を検出するための切込み位置検出手段としての前記切込み位置検出装置23によって検出した検出位置と入力手段40から予め入力してあるワークWの形状,寸法等に基いてワークWの切削長を演算する切削長演算手段41を備えている。
さらに前記制御装置39には、前記切削長演算手段41の演算結果に基いて帯鋸刃13の走行速度(回転速度)を演算する鋸速演算手段43が備えられている。この鋸速演算手段43は、ワークWの材質に対応して切削長と鋸速との関係を予めデータ化して格納してある鋸速データテーブル45から、ワークWの材質,切削長に応じて適切な鋸速を検索するものである。
さらにまた、前記制御装置39には、前記鋸速演算手段43の演算結果に基いて前記制御モータ35の回転速度を制御するための回転速度制御手段47が備えられており、この回転速度制御手段47の制御の下にモータドライバ49を介して制御モータ35の回転速度が制御されるものである。そして、前記制御モータ35の回転速度を急激に加速,減速して回転速度を振動化するために、前記モータドライバ49に対して立上り、立下りが急俊なパルスの一例としての矩形パルスを印加するための矩形パルス発生手段51が備えられている。
上記矩形パルス発生手段51は、例えば前記回転速度制御手段47の制御の下に一定の回転速度で回転している制御モータ35の回転速度を振動化し、一定の速度で走行している帯鋸刃13が、帯鋸刃13の走行方向(進行方向)に振動するように、帯鋸刃13の回転速度を振動化するものでる。換言すれば、例えば一定速度で走行回転している帯鋸刃13を急激に増速,減速して回転速度を振動化し、帯鋸刃13でもってあたかも振動切削を行っているように鋸速を瞬間的に変動するものである。
さらに、前記制御装置39には、切込み作動装置の一例としての前記昇降用油圧シリンダ21の作動を制御して、ワークWに対する帯鋸刃13の切込み速度を制御するための切込み速度制御手段53が備えられている。上記切込み速度制御手段53は、切込み作動装置が流体圧シリンダよりなる場合には流量制御弁を制御するものであり、切込み作動装置が例えばサーボモータによって回転されるボールネジ等よりなる場合には当該サーボモータの回転速度制御を行う回転速度制御手段を備えてなるものである。
上記構成により、制御モータ35を回転駆動すると共に切込み作動装置21を作動してワークWの切断加工を開始すると、切込み位置検出手段23によってワークWに対する帯鋸刃13の切込み位置が検知できるので、従来の一般的な帯鋸盤と同様に、帯鋸刃13がワークWに近接するまでは高速で切込み(空切削)が行われ、ワークWに帯鋸刃13が近接すると、切込み速度が低速に制御され、この低速の切込み速度でもってワークWに対して帯鋸刃13の切削が行われる。
この際、帯鋸刃13がワークWに接触して僅かに切込むまでの切削開始初期は、回転速度制御手段47の制御の下に帯鋸刃13の走行速度は、歯欠けを生じないように低速に制御されるものである。すなわち、ワークWに対する帯鋸刃13の切込み開始時には、切込み速度及び鋸速は鋸歯に急激に大きな負荷が作用して歯欠けを生じないように低速に制御されているものである。また、帯鋸刃13によるワークWの切断の終期には、バリの発生を抑制するために、帯鋸刃13の走行速度及びワークに対する切込み速度は低速に制御されるものである。
ワークWに対する帯鋸刃13の切込み位置が切込み位置検出手段23によって検出され、この検出された切込み位置によってワークWの切削長が切削長演算手段41によって演算される。そして、その演算結果に基いて鋸速演算手段43によって切削長に対応した鋸速が演算され、回転速度制御手段47の制御の下に、ワークWの切削長に対応した鋸速に制御されるものである。
上述のごとく、回転速度制御手段47の制御の下にモータドライバ49を介して制御モータ35の回転速度を制御し、帯鋸刃13を走行してワークWの切断を行うとき、矩形パルス発生手段51から矩形パルスを発生してモータドライバ49に印加すると、制御モータ35の回転速度は急激に増速,減速されて振動化されるものである。
すなわち、制御モータ35が例えば一定速度で回転している状態にあるとき、前記矩形パルス発生装置51から+の矩形パルスをモータドライバ49に印加すると、制御モータ35の回転速度は瞬間的に増速される。逆に−の矩形パルスをモータドライバ49に印加すると、制御モータ35の回転速度は瞬間的に減速されるものである。したがって、前記矩形パルス発生手段51からモータドライバ49へ矩形パルスを印加すると、前記制御モータ35の回転速度を振動化することができ、帯鋸刃13の走行速度を振動化することができるものである。
すなわち、帯鋸刃13によってワークWの切削を行うとき、帯鋸刃13は走行方向(移動方向)に振動し、あたかも振動切削を行う態様となるものである。したがって、帯鋸刃13が瞬間的に増速されるとき、急激に勢いよく移動される態様となり、ワークWの切削を能率良く行うことができるものである。
ところで、一般的な工作機械において、回転しているワークに対して切削工具を移動してワークの振動切削を行う場合、前記切削工具に数kHzの高周波を印加して切削工具の微小振動を行うものである。帯鋸盤において帯鋸刃13の走行速度を振動化する場合、帯鋸刃13を回転駆動するための制御モータ39の回転速度を振動化する必要がある。
ところが、帯鋸盤において帯鋸刃13を掛回した駆動ホイール29の重量は大きく慣性が大きいので、前述したごとき高周波のパルスをモータドライバ49に印加しても、制御モータ35の回転速度を目的に沿って振動化することはできないものである。そこで、制御モータ35の回転速度を振動化して帯鋸刃13の走行速度を振動化するには、数Hz〜数百Hzの低周波であり、かつ立上り、立下りが急俊な矩形パルスをモータドライバ49に印加することが望ましいものである。なお、数Hz〜数百Hzの低周波であり、波形の立上り、立下りが急俊なパルスであれば、波形は例えば台形波や正弦波等でも良いものである。
すなわち、矩形パルス発生手段51から低周波の矩形パルスをモータドライバ49に印加することにより、制御モータ35の回転速度,帯鋸刃13の走行速度を振動化することができるものである。
前述のごとく、矩形パルス発生手段51からモータドライバ49へ矩形パルスを印加し、帯鋸刃13の走行速度を振動化してワークWの切削を行っているとき、前記矩形パルス発生手段51から矩形パルスが印加される際の矩形パルスの立上り時には鋸速が瞬間的に急激に増速され、矩形パルスの立下り時には鋸速は急激に瞬間的に減速されるものである。
したがって、前記矩形パルス発生手段51からモータドライバ49へ印加される矩形パルスの立下り時に切込み速度制御手段53によって切込み作動装置21を制御して、ワークWに対する帯鋸刃13の切込み速度を瞬間的に急激に大きくすると、ワークWに対する帯鋸刃13における鋸歯の喰い込みが良好に行われるものである。
すなわち、帯鋸刃13を走行方向に振動すると共に、ワークWに対する帯鋸刃13の切込み速度をも振動化することが望ましいものである。この場合、帯鋸刃13の走行速度が低速になったときにワークWに対する帯鋸刃13の切込み速度を急激に増速することにより、ワークWに対する鋸歯の喰い込みが効果的に行われるものである。この際、ワークWに加工硬化層が生じている場合であっても、鋸歯の先端は上記加工硬化層を破ってワークWに深く喰い込むことになるので、加工硬化層を生じ易いワークであっても容易に切削することができるものである。
さらに、ワークに対する鋸歯の喰い込み性が向上することにより、帯鋸刃がワークWと擦れ合うことによる帯鋸刃13の縦振動に起因する騒音発生を抑制でき、従来よりも静かにワークの切断加工を行うことができると共に切断面をより良好に切断し得るものである。
上記説明より理解されるように、帯鋸盤において駆動ホイール29を回転するためのモータとして制御モータ35を採用し、この制御モータ35の出力軸37と前記駆動ホイール29とを直結した構成であるから、構成が簡単であると共に、回転系の慣性モーメントが小さくなり、帯鋸刃13の走行速度の制御性が向上し、帯鋸刃13の走行速度の振動化が容易なものである。
既に理解されるように、回転速度制御手段47の制御の下に回転制御されている制御モータ35に対して、矩形パルス発生手段51から矩形パルスを印加することにより前記制御モータ35の回転速度を急激に増速,減速して制御モータ35の回転速度を振動化し、ワークWの切断加工時における帯鋸刃13の縦振動に起因する騒音発生を抑制し減少することができるものである。
ところで、帯鋸盤1における帯鋸刃13の縦振動は、前記駆動ホイール29と従動ホイール31に掛回した帯鋸刃13の固有振動数であるため一義的に決定される。この固有振動数の周波数帯域は、帯鋸刃13の板厚,帯幅等の帯鋸刃寸法,前記従動ホイール31によって帯鋸刃13を引っ張ったときの張力,前記駆動ホイール29と従動ホイール31との間のホイール間距離によって変化するが、各帯鋸盤1の固有の振動モードであり、1200Hz 〜2000Hz 程度である。
そこで、帯鋸盤1によるワークWの切断加工時における騒音を検出するためのマイクロフォン等のごとき騒音検出手段55が備えられていると共に、前記制御装置39には、前記騒音検出手段55によって検出した騒音の周波数分析を行う周波数分析手段57が備えられている。さらに前記制御装置39には、騒音データテーブル59が備えられている。
前記騒音データテーブル59は、騒音の振動モード1200Hz 〜2000Hz を、例えば1200Hz 〜1400Hz ,1401Hz 〜1600Hz ,1601Hz 〜1800Hz ,1801Hz 〜2000Hz の複数の周波数帯域に区分し、各区分された周波数帯域に、印加すべき矩形パルスの周波数帯域を対応付けて格納したデータテーブルであって、騒音の各周波数帯域と矩形パルスの周波数帯域との対応付けは予め実験的に求めて対応付けしてあるものである。
また、前記制御装置39には、前記周波数分析手段57によって分析された周波数及び騒音レベルに基いて前記騒音データテーブル59を検索し、検索した矩形パルスの周波数帯域を前記矩形パルス発生手段51に入力する検索手段61が設けられていると共に、前記周波数分析手段57によって分析された騒音レベルを一時的に格納する第1,第2のメモリ63A,63Bを備えたメモリ63が備えられている。
さらに、前記制御装置39には、前記第1,第2のメモリ63A,63Bに格納された騒音レベルを比較する比較手段65が備えられていると共に、前記比較手段65の比較の結果騒音レベルが最小になったときに、前記周波数分析手段57によって分析した前記周波数と周波数変換手段67によって変換された前記矩形パルスの周波数とを対応付けて格納するサブ騒音データテーブル69が備えられている。
以上のごとき構成において、入力手段40から入力されたワークWの材質,形状,寸法及び予め設定された切削条件に基づき回転速度制御手段47の制御の下に制御モータ35の回転を制御すると共に、前記切削条件に基づき切込み速度制御手段53により切込み作動装置21を制御して、帯鋸刃13によりワークWの切断加工を行い、前記帯鋸刃13の摩耗が次第に進行すると、帯鋸刃13がワークWを擦す態様となり、次第に騒音を発生するようになる。
ワークWの切断時における上記騒音を騒音検出手段55によって検出し、この検出した騒音レベルと基準値メモリ71に格納してある基準値とを比較して、検出した騒音レベルが基準値より大になったときに、前記矩形パルス発生手段51から矩形パルスがモータドライバ49に印加されて、前述したように、制御モータ35の回転速度が振動化されて騒音の抑制(減少)が図られるものである。
すなわち、前記騒音検出手段55によって検出した騒音は、周波数分析手段57によって周波数分析され、騒音レベルが最大の周波数が求められる。そして、この最大の騒音レベルがメモリ63の第1メモリ63Aに格納され、この第1メモリ63Aに格納された騒音レベルと前記基準値メモリ71に格納されている基準値とが前記比較手段65において比較されるものである。
そして、前記周波数分析手段57によって分析された最大の騒音レベルの固有振動数に基づき、検索手段61は騒音データテーブル59及びサブ騒音データテーブル69を検索し、前記固有振動数に該当するデータが前記サブ騒音データテーブル69から検索できたときには、この検索したデータに基いて前記矩形パルス発生手段51の矩形パルスの周波数を変換するものである。
前記サブ騒音データテーブル69に前記固有振動数に該当するデータが存在しない場合には、前記騒音データテーブル59から、前記固有振動数が含まれる周波数帯域を検索し、この周波数帯域に対応付けてある矩形パルスの周波数帯域から所望の周波数を選択し、前記矩形パルス発生手段51から発生する矩形パルスの周波数を上記所望の周波数にする。
そして、上記所望の周波数の矩形パルスを前記モータドライバ49に印加してワークWの切削を行ったときの騒音を騒音検出手段55により検出し、このときの騒音レベルを前記メモリ63の第2メモリ63Bに格納し、第1,第2メモリ63A,63Bに格納された騒音レベルを比較し、第2メモリ63Bの騒音レベルが小のときには第1メモリ63Aに格納する。なお、最初の比較時には、騒音レベルを低減すべく矩形パルスをモータドライバ49に印加するものであるから、初期に第1メモリ63Aに格納した騒音レベルよりも第2メモリ63Bに格納してある騒音レベルの方が小になるものである。
次に、周波数変換手段67により所定数毎に矩形パルス発生手段51から発生する矩形パルスの周波数を変換し、その都度検出した騒音レベルをメモリ63の第2メモリ63Bに格納し、第1メモリ63Aに格納した騒音レベルと比較することにより最小となる騒音レベルを求めるものである。そして、騒音レベルが最小となるときの矩形パルスの周波数と前記周波数分析手段57によって分析した前記固有振動数とを関連付けてサブ騒音データテーブル69に格納するものである。
既に理解されるように、帯鋸刃13によるワークWの切断加工時に発生する騒音は、騒音検出手段55によって検出され、この検出された騒音は周波数分析手段57によって周波数分析され、騒音レベルが最大となる固有振動数が求められる。そして、この固有振動数による騒音レベルを減少すべく、矩形パルス発生手段51からモータドライバ49へ印加する矩形パルスの周波数を変換し、この矩形パルスの周波数を変換する毎に検出した騒音レベルを比較して最小の騒音レベルを求めるものであるから、騒音低減の自動化を図ることができるものである。
すなわち、制御モータ35の回転速度を振動化することにより帯鋸刃13の回転速度を振動化し、ワークWの振動切削を行う態様として帯鋸刃13の縦振動に起因する騒音を抑制し減少するものであるから、例えば防振ローラを帯鋸刃に圧接するがごとき従来の構成よりも帯鋸刃の縦振動による騒音をより効果的に減少することができるものである。
ところで、前記説明においては、回転系の慣性モーメントを小さくするために、制御モータ35の出力軸35と駆動ホイール29とを直結した構成の場合について例示し説明した。しかし、帯鋸刃の縦振動による騒音を減少するためには、帯鋸刃の回転速度を振動化すれば良いものであり、慣性モーメントの小さな減速機構、例えばウオーム減速機構を制御モータと駆動ホイールとの間に介在した構成とすることも可能である。すなわち、モータの出力軸と駆動ホイールとを直結した構成でなくとも実施可能である。
帯鋸刃の鋸速を制御する主要部分の構成を概念的に示したブロック図である。 帯鋸盤の一例としての横型帯鋸盤の全体的構成を示す正面説明図である。
符号の説明
1 帯鋸盤
13 帯鋸刃
23 切込み位置検出装置
35 制御モータ
39 制御装置
41 切削長演算手段
43 鋸速演算手段
45 鋸速データテーブル
47 回転速度制御手段
49 モータドライバ
51 矩形パルス発生手段
53 切込み速度制御手段
55 騒音検出手段
57 周波数分析手段
59 騒音データテーブル
61 検索手段
63 メモリ
65 比較手段
67 周波数変換手段
69 サブ騒音データテーブル
71 基準値メモリ

Claims (7)

  1. 帯鋸盤によるワークの切断加工時における帯鋸刃の縦振動による騒音を減少する騒音減少方法であって、前記帯鋸刃に急激な増速,減速を行って前記帯鋸刃の回転速度を振動化して帯鋸刃の縦振動による騒音を減少することを特徴とする帯鋸盤における騒音減少方法。
  2. 請求項1に記載の帯鋸盤における騒音減少方法において、前記帯鋸刃の急激な増速,減速は、帯鋸刃を回転駆動するための制御モータにパルスを印加することによって行うことを特徴とする帯鋸盤における騒音減少方法。
  3. 請求項2に記載の帯鋸盤における騒音減少方法において、前記制御モータに印加するパルスの周波数を調整して適正周波数を求め、この求めた適正周波数のパルスを印加することを特徴とする帯鋸盤における騒音減少方法。
  4. 帯鋸盤における駆動ホイールを回転するための制御モータと、前記制御モータの回転速度を制御するための回転速度制御手段と、この回転速度制御手段の制御の下に前記制御モータを駆動するモータドライバと、前記回転速度制御手段の制御の下に回転している前記制御モータの回転を急激に増速,減速するために、前記モータドライバに対してパルスを印加するためのパルス発生手段と、前記パルス発生手段から印加されるパルスの周波数を調整するための周波数調整手段とを備えていることを特徴とする帯鋸盤。
  5. 請求項4に記載の帯鋸盤において、ワークの切断加工時における騒音を検出する騒音検出手段と、前記騒音検出手段により検出した騒音の周波数分析を行う周波数分析手段と、騒音の周波数帯域と印加すべきパルスの周波数帯域とを対応して格納した騒音データテーブルとを備えていることを特徴とする帯鋸盤。
  6. 請求項5に記載の帯鋸盤において、前記パルス発生手段から印加されるパルスの周波数と前記騒音検出手段によって検出した騒音レベルとを関連付けて記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶した騒音レベルと前記騒音検出手段によって検出した新たな騒音レベルとを比較して最小の騒音レベルを演算するための比較手段とを備えていることを特徴とする帯鋸盤。
  7. 請求項6に記載の帯鋸盤において、前記比較手段によって演算した最小の騒音レベルにおけるパルスの周波数と騒音減少の対象とした騒音の周波数とを対応して格納するメモリとを備えていることを特徴とする帯鋸盤。
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