JP2005204954A - 止血用具 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、止血用具の中間層部位に配設したクラストによって、透過する血液を積極的に拡散させるとともに、クラストよりも外側部位に配設した高分子吸収材であるポリマーによって、血液の吸収能力を飛躍的に向上させることを目的としている。
【解決手段】このため、創傷からの出血を吸収し止血する止血用具において、前記創傷側に位置する透水性内包材と、外部に位置する不透水性外包材とを有し、これらの透水性内包材と不透水性外包材との間に、透水性内包材側に位置するパルプ綿積層体を設け、このパルプ綿積層体と前記不透水性外包材との間には、前記透水性内包材及びパルプ綿積層体を通過した血液を拡散させるクラストと、このクラストによって拡散させた血液を吸収するポリマーとを積層して設けている。
【選択図】図1

Description

この発明は止血用具に係り、特に止血用具の中間層部位に配設したクラストによって、透過する血液を積極的に拡散させるとともに、クラストよりも外側部位に配設した高分子吸収材であるポリマーによって、血液の吸収能力を飛躍的に向上させる止血用具に関するものである。
創傷からの出血量に応じて種々の止血用具が使用される。例えば、創傷からの出血が少量の場合には、包袋やガーゼ、絆創膏等が使用される。しかし、創傷からの出血が多量の場合には、上述した包袋やガーゼ、絆創膏等では対応することができないため、一般的には応急手当用の止血帯や三角巾等が使用される。
また、交通機関の発達に伴い、交通事故、特に自動車事故が多発している傾向にあるとともに、近年、関西において大規模な震災が発生した経緯もあり、創傷からの出血が多量となる場合が多々生ずる状況にある。
特公平3−23173号公報
ところで、従来の止血用具において、創傷からの出血が多量の場合に使用される応急手当用の止血帯や三角巾等は、使用する際に相応の医学的知識や訓練が必要であるとともに、一時的な応急処置として止血のみを行うために使用される。
また、止血した後に創傷を治癒させるために使用される止血用具としては、上述の特許文献1に開示されるものがある。
この特許文献1に開示されるものは、血液を吸収する一方のパルプ綿積集体や血液中の血清を拡散させて吸収する皮層を有するパルプ綿積集体、粉末状止血剤、傷口を塞ぎ止血を達成する瘡等が開示されている。
しかし、特許文献1に開示したものにおいては、一方のパルプ綿積集体により血液を吸収した際に、中心部位に血塊が形成されるとともに、この血塊の周辺部位に血液の過飽和部が形成され、皮層を有するパルプ綿積集体に血液中の血清のみを吸収させているが、皮層を有するパルプ綿積集体における血清の吸収状態は血塊の形成部位近傍に集中している。
つまり、皮層を有するパルプ綿積集体において、血清が十分に拡散されない状態のままでパルプ綿積集体に吸収されている。
この結果、出血が多量な場合には、皮層を有するパルプ綿積集体の拡散能力及び吸収能力が十分に発揮されることなく、血塊の形成部位近傍に血清が滞留してしまうという不都合があり、皮層を有するパルプ綿積集体に外圧が加わった際には、滞留していた血清が血塊側に、つまり逆流するおそれがあり、改善が望まれていた。
更に、特許文献1に開示したものにおいては、皮層を有するパルプ綿積集体に血清を吸収させる構成としているが、皮層を有するパルプ綿積集体の本来有している拡散能力及び吸収能力を単に利用したにすぎないものであるため、積極的に血清を拡散させる方策が何ら開示されていない。
よって、この発明においては、止血用具の中間層部位にクラストを配設して血液の拡散を積極的に図るとともに、高分子吸収材であるポリマーによって血液の吸収能力を向上させることを目的とする。
そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、創傷からの出血を吸収し止血する止血用具において、前記創傷側に位置する透水性内包材と、外部に位置する不透水性外包材とを有し、これらの透水性内包材と不透水性外包材との間に、透水性内包材側に位置するパルプ綿積層体を設け、このパルプ綿積層体と前記不透水性外包材との間には、前記透水性内包材及びパルプ綿積層体を通過した血液を拡散させるクラストと、このクラストによって拡散させた血液を吸収するポリマーとを積層して設けたことを特徴とする。
以上詳細に説明した如くこの本発明によれば、創傷からの出血を吸収し止血する止血用具において、創傷側に位置する透水性内包材と、外部に位置する不透水性外包材とを有し、これらの透水性内包材と不透水性外包材との間に、透水性内包材側に位置するパルプ綿積層体を設け、このパルプ綿積層体と不透水性外包材との間には、透水性内包材及びパルプ綿積層体を通過した血液を拡散させるクラストと、このクラストによって拡散させた血液を吸収するポリマーとを積層して設けたので、前記止血用具の中間層部位に配設したクラストによって、透過する血液を積極的に拡散させることができ、止血用具全域の吸収能力を十分に発揮させることができるとともに、前記クラストよりも外側部位に高分子吸収材であるポリマーを配設したことにより、このポリマーによって、血液の吸収能力を飛躍的に向上させることができ、更に、前記ポリマーが血液を吸収して膨潤し、ゲル化することにより、たとえ外部に位置する不透水性外包材に外圧が加わっても、ポリマーに吸収された血液が前記創傷側に位置する透水性内包材側に、つまり逆流するおそれが全くなく、瘡の形成に悪影響を与えることがなく、瘡によって創傷を速やかに塞ぎ、止血を早急に達成し得て、実用上有利である。
上述の如く発明したことにより、止血用具を創傷に貼り付けると、創傷からの出血は、透水性内包材及びパルプ綿積層体を透過してクラストの内側に至り、このクラスト内部で透過する方向に対して直交する方向、つまり拡散方向に拡散され、クラストにより拡散された血液は、ポリマーに至ることとなり、このポリマーにて吸収され、ポリマーが膨潤してゲル化する。
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。
図1及び図2はこの発明の第1実施例を示すものである。図1において、2は止血用具である。
この止血用具2は、創傷からの出血を吸収し止血するために使用されるものである。
そして、前記止血用具2は、前記創傷側に位置する透水性内包材4と、外部、つまり創傷からもっとも離間した部位に位置する不透水性外包材6とを有する。
これらの透水性内包材4と不透水性外包材6との間には、例えば図1に示す如く、透水性内包材4側に位置する第1パルプ綿積層体8を設けるとともに、前記不透水性外包材6側に位置する第2パルプ綿積層体10を設け、これらの第1、第2パルプ綿積層体8、10間には、前記透水性内包材4及び第1パルプ綿積層体8を通過した血液を拡散させるクラスト12と、このクラスト12によって拡散させた血液を吸収するポリマー14とを設ける構成とする。
なお、前記不透水性外包材6側に位置する第2パルプ綿積層体10は、血液を吸収した際に前記ポリマー14が膨潤してゲル化した後の外力からの保護やポリマー14の保持を向上させるために設けられるものであるため、上記の能力が他の部材、例えばクラスト12や不透水性外包材6等のものに付加されている場合には、前記第2パルプ綿積層体10を使用しない構成とすることも可能である。
詳述すれば、前記透水性内包材4は、透水性を有する部材であればよく、透水性フィルムや不織布等が考えられるが、この第1実施例においては、例えば透水性フィルムからなる。
また、前記不透水性外包材6は、不透水性を有する部材として、不透水性フィルムや耐水性紙等が考えられるが、この発明の第1実施例においては、例えばビニルシート等のシート部材にて形成した不透水性フィルムからなる。
前記第1パルプ綿積層体8及び前記第2パルプ綿積層体10は、パルプ綿を主材料とする。このパルプ綿は、短繊維の集塊状態であり、短繊維同士は実質的に絡み合いがなく、非常に脆く、崩壊し易い性質がある。よって、絡み合いのないパルプ綿を積層し、引き締める等して緻密にして好ましい厚みとし、前記第1パルプ綿積層体8及び前記第2パルプ綿積層体10を形成する。
前記クラスト12は、図2に示す如く、2枚の紙製の皮層、つまり前記透水性内包材4側である内側に位置する第1皮層16及び前記不透水性外包材6側である外側に位置する第2皮層18と、これらの第1、第2皮層16、18間に介在させたパルプ綿積層体20とにより形成する。
なお、上述した第1、第2皮層16、18は、透水性やパルプ綿積層体20の形状維持能力等を有するものであればよいため、紙製に限定されるものではなく、透水性フィルムや不織布等を使用することも可能である。
前記パルプ綿積層体20は、適量加水した後に加圧し、乾燥させてその繊維間に科学的結合をもたらしたものである。
更に、前記ポリマー14は、高分子吸収剤からなり、親水性が強く、自重に対して60倍もの液体を吸収する能力があるとともに、吸収した液体を抱え込み、膨潤してゲル化するという特性をも有している。
そして、図1に示す如く、前記創傷側から、透水性内包材4と、第1パルプ綿積層体8と、クラスト12と、ポリマー14と、第2パルプ綿積層体10と、不透水性外包材6とを順次積層し、前記透水性内包材4と前記不透水性外包材6との外周部位をシートヒール等の接着方策によって接着し、前記止血用具2を形成する。
参考までに記載すると、血液の組成は、55%の血漿成分と45%の血球成分とからなり、血液の凝固を起こさせる物質は、血漿成分中の線繊維と血球成分であるため、血漿成分中の線繊維以外の血清(水分)は凝固段階には無用の存在となる。つまり、血清は凝固傾向に何ら関与せず、むしろ凝固を妨げるという悪影響を及ぼすため、血漿成分中の線繊維を残して血清をより速やかに除去し、凝固させる必要がある。
よって、この発明において、「血液を吸収する」と記載した場合には、「血液の血漿成分中の血清(水分)を吸収する」と換言することができる。
また、血液は、凝固する血餅と凝固しない血清とに分けることもできる。つまり、血餅は、血液が凝固してできる暗赤色・餅(もち)状の凝塊であり、フイブリンの細かい網に赤血球・白血球・血小板が絡まってできるものである。また、前記血清は、血液を容器に取って放置したときに、細胞成分と凝固成分が除かれてできる上澄みであり、淡黄色透明の液体で、免疫抗体や各種の栄養素・老廃物を含む。
そして、本願の止血用具2は、血液を凝固する成分と不凝固成分とを分離させ、創傷に血餅を置いてきて、血清(「凝固させない水分」とも換言できる。)をいち早くクラスト12により吸収拡散させる狙いがあり、創傷部分にいち早く血餅のできる状態とするものである。
次に作用を説明する。
前記止血用具2を使用する際には、創傷部分が止血用具2の透水性内包材4の中央部分に位置するように、止血用具2を創傷に貼り付ける。
さすれば、創傷からの出血は、図1に矢印で示す如く、透水性内包材4及び第1パルプ綿積層体8を透過してクラスト12の内側に位置する第1皮層16に至り、この第1皮層16を透過した後に、パルプ綿積層体20により透過する方向に対して直交する方向、つまり拡散方向に拡散される。
このパルプ綿積層体20により拡散された血液は、第2皮層18を透過した後に前記ポリマー14に至ることとなり、このポリマー14にて吸収され、ポリマー14が膨潤してゲル化する。
これにより、前記止血用具2の中間層部位に配設したクラスト12によって、透過する血液を積極的に拡散させることができ、止血用具2の広い領域を使用して吸収能力を十分に発揮させることができる。
また、前記クラスト12よりも外側部位に高分子吸収材であるポリマー14を配設したことにより、このポリマー14によって、血液の吸収能力を飛躍的に向上させることができる。
更に、前記ポリマー14が血液を吸収して膨潤し、ゲル化することにより、たとえ外部に位置する不透水性外包材6に外圧が加わっても、ポリマー14に吸収された血液が前記創傷側に位置する透水性内包材4側に、つまり逆流するおそれが全くなく、瘡の形成に悪影響を与えることがなく、瘡によって創傷を速やかに塞ぎ、止血を早急に達成し得て、実用上有利である。
この第2実施例の特徴とするところは、創傷側に位置する透水性内包材として、人工皮膚、または縫合材を使用した点にある。
すなわち、前記止血用具を創傷に貼り付けた後に、人工皮膚、または縫合を行うための材料である縫合材を使用した透水性内包材を瘡の形成に寄与させ、瘡の形成後には、この透水性内包材のみを創傷側に残した状態で止血用具の排除を可能とするものである。
一般に、創傷が大なる寸法の場合には、瘡が形成されないおそれがあるとともに、たとえ瘡が形成される場合であっても、瘡の形成に大なる時間を要する。
よって、このような不具合を解消する方策として、前記止血用具の透水性内包材を瘡の形成の際の少なくとも一部として機能させることにより、瘡の形成を迅速化し、瘡によって創傷を速やかに塞ぎ、止血をより一層早急に達成し得るものである。
図3はこの発明の第3実施例を示すものである。この第3実施例において、上述第1実施例のものと同一機能を果たす箇所には、同一符号を付して説明する。
この第3実施例の特徴とするところは、前記止血用具2に切り取り可能な切り取り線22を形成した点にある。
すなわち、前記透水性内包材から不透水性外包材まで積層して止血用具2を形成した際に、この止血用具2を任意の形状に切り取り可能とするために、図3に示す如く、例えば円形状に切り取り線22を形成するものである。
このとき、前記切り取り線22によって前記止血用具2を円形状とする際に、切り取り線22部位から止血用具2の積層状態が解消されるのを防止するために、例えば前記切り取り線22をシートヒール等の接着方策を併用して形成する構成とする。
さすれば、創傷に止血用具2を貼り付ける際には、図3に示す如く、止血用具2に形成された円形状の切り取り線22の中心部位に創傷が位置するように貼り付け、止血用具2に創傷を貼り付けた後に、切り取り線22により区画される2つの部位2a及び2bにおいて、この切り取り線22の内周に位置する円形状の切り残し止血用具2aに対して、切り取り線22の外周に位置する、つまり創傷から離間する部位の止血用具2bを切り取り、創傷に切り取り線22によって残された円形状の切り残し止血用具2aのみを貼り付け得ることにより、止血用具2を無駄なく効率良く使用することができ、経済的に有利である。
また、前記止血用具に複数個のマス目形状を現出させる切り取り線を形成する構成とすれば、創傷の大きさに応じて使用するマス目の個数を増減させればよく、止血用具をより一層無駄なく効率良く使用することができるものである。
更に、前記切り取り線22をシートヒール等の接着方策を併用した構成とすることにより、切り取り線22部位から前記止血用具2の積層状態が解消されるのを防止することができるとともに、切り取り線22部位から血液が漏れ出すのを防止することも可能となり、実用上有利である。
図4及び図5はこの発明の第4実施例を示すものである。
この第4実施例の特徴とするところは、前記クラスト32の第1、第2皮層34−1、34−2間に位置するパルプ綿積層体36内の少なくとも一部に炭粉38を敷設する構成とした点にある。
すなわち、2枚の紙製の第1、第2皮層34−1、34−2と、これらの第1、第2皮層34−1、34−2間に介在させたパルプ綿積層体36とによって前記クラスト32を形成する際に、パルプ綿積層体36内の少なくとも一部、つまり前記パルプ綿積層体36内の全域に均一に炭粉38を敷設することも可能であるが、例えば図4に示す如く、パルプ綿積層体36の外周部位近傍に炭粉38を敷設するものである。
さすれば、前記クラスト32のパルプ綿積層体36内の少なくとも一部に敷設した炭粉38によって、吸収後に拡散されてパルプ綿積層体36の外周部位近傍に到達した血液の異臭等が外部に排出されるのを遮断でき、血液の消臭・防菌を果たすことができるとともに、マイナスイオン効果を期待することもでき、体に優しい止血用具の実現に寄与し得る。
また、前記炭粉38を敷設する際に、クラスト32の第1、第2皮層34−1、34−2間に位置するパルプ綿積層体36内に敷設する場合のみでなく、クラストの外部に位置するパルプ綿積層体に炭粉を敷設することも可能である。
更に、この第4実施例における炭粉38の敷設と、上述した第3実施例における切り取り線22とを併用する場合には、例えば図5に示す如く、切り取り線22の外側及び内側における部位に炭粉38を敷設する特別構成とすることも可能である。
すなわち、前記クラスト32のパルプ綿積層体36内の炭粉38を切り取り線22の外側及び内側における部位に敷設することにより、吸収後に拡散された血液が切り取り線22部位に到達しても、敷設した炭粉38によって血液の異臭等が外部に排出されるのを確実に遮断することができ、血液の消臭・防菌を果たし得るとともに、体に優しい止血用具の実現にも寄与し得て、しかも前記切り取り線22に沿って切り取る場合でも、切り取り線22部位から血液が漏れ出すのが防止される。
図7はこの発明の第5実施例を示すものである。
この第5実施例の特徴とするところは、透水性フィルムによって透水性内包材42を形成した際に、この透水性内包材42を、創傷44側からの血液の通過を許容するとともに、外部からの水分の通過を遮断する半透膜構造とした点にある。
すなわち、人体に形成された創傷44に止血用具46を貼着した際に、創傷44側からの血液は、図7に実線矢印で示す如く、半透膜構造とした透水性内包材42を通過して止血用具46内部に至るが、外部からの水分、つまり止血用具46に一旦吸収された後の逆流する血液は、図7に破線矢印で示す如く、半透膜構造とした透水性内包材42によって通過を遮断される。
さすれば、半透膜構造とした透水性内包材42によって、創傷44側からの血液を止血用具46により効率良く吸収することができるとともに、外部からの水分である止血用具46に一旦吸収された後の逆流する血液を確実に遮断することができ、創傷44が逆流する血液に晒されることがなく、瘡の形成を迅速化することができ、瘡によって創傷44を速やかに塞ぎ、止血をより一層早急に達成し得る。
なお、この発明は上述第1〜第5実施例に限定されるものではなく、種々の応用改変が可能である。
例えば、前記止血用具を、創傷側から、透水性内包材と、第1パルプ綿積層体と、クラストと、ポリマーと、第2パルプ綿積層体と、不透水性外包材とを順次積層し、前記透水性内包材と前記不透水性外包材との外周部位をシートヒール等の接着方策によって接着して形成する際に、クラストの創傷側に止血剤を配置する特別構成とすることも可能である。
すなわち、創傷の止血処置の際に、前記止血用具のみによる効果に止血剤による効果を付加するものである。
さすれば、止血用具及び止血剤によって、瘡の形成を迅速化することができ、瘡によって創傷を速やかに塞ぎ、止血をより一層早急に達成し得るものである。
また、この発明の第1〜第5実施例においては、クラストを一組使用する構成として説明したが、二組以上のクラストを使用する特別構成とすることも可能である。
すなわち、クラストを2層以上に積層して止血用具を形成するものである。
さすれば、前記止血用具の中間層部位に配設した2層以上のクラストによって、透過する血液をより一層積極的に拡散させることができ、止血用具のより広い領域を使用して吸収能力を十分に発揮させることができる。
そして、第1、第2皮層間に位置するパルプ綿積層体内の少なくとも一部に炭粉を敷設した前記クラストを2層以上に積層した場合には、血液の消臭・防菌をより一層効率良く果たすことができるとともに、マイナスイオン効果の期待を大とすることもでき、体に優しい止血用具の実現に寄与し得る。
この発明の第1実施例を示す止血用具の概略断面図である。 クラストの概略拡大断面図である。 この発明の第3実施例を示す止血用具の概略斜視図である。 この発明の第4実施例を示すクラストの概略拡大断面図である。 クラストの概略平面図である。 この発明の第3及び第4実施例を併用した他の実施例を示す止血用具の概略斜視図である。 この発明の第5実施例を示す人体に形成された創傷44に止血用具46を貼着した状態の概略拡大説明図である。
符号の説明
2 止血用具
4 透水性内包材
6 不透水性外包材
8 第1パルプ綿積層体
10 第2パルプ綿積層体
12 クラスト
14 ポリマー
16 第1皮層
18 第2皮層
20 パルプ綿積層体

Claims (6)

  1. 創傷からの出血を吸収し止血する止血用具において、前記創傷側に位置する透水性内包材と、外部に位置する不透水性外包材とを有し、これらの透水性内包材と不透水性外包材との間に、透水性内包材側に位置するパルプ綿積層体を設け、このパルプ綿積層体と前記不透水性外包材との間には、前記透水性内包材及びパルプ綿積層体を通過した血液を拡散させるクラストと、このクラストによって拡散させた血液を吸収するポリマーとを積層して設けたことを特徴とする止血用具。
  2. 前記透水性内包材は、透水性フィルムや人工皮膚、または縫合材からなることを特徴とする請求項1に記載の止血用具。
  3. 前記クラストは、2枚の紙製の皮層間にパルプ綿積層体を介在させて形成したことを特徴とする請求項1に記載の止血用具。
  4. 前記止血用具は、透水性内包材から不透水性外包材まで積層して形成した際に、任意の形状に切り取り可能な切り取り線を形成したことを特徴とする請求項1に記載の止血用具。
  5. 前記クラストは、2枚の紙製の皮層間に介在させたパルプ綿積層体内の少なくとも一部に炭粉を敷設したことを特徴とする請求項1に記載の止血用具。
  6. 前記透水性内包材を透水性フィルムとした際に、この透水性フィルムを、創傷側からの血液の通過を許容するとともに、外部からの水分の通過を遮断する半透膜構造としたことを特徴とする請求項1に記載の止血用具。
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