JP2005203678A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 同一基板上に異なる誘電率のゲート絶縁層を有する半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 第1領域100Aに形成された第1トランジスタ100と第2領域200Aに形成された第2トランジスタ200とを含む。前記第1トランジスタ100は、前記第1領域100Aの半導体層20の上方に形成され、酸化シリコンより誘電率が大きい誘電体からなる第1ゲート絶縁層24を有し、第2領域200Aの半導体層40の上方に形成され、酸化シリコンからなる第2ゲート絶縁層44を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、同一基板上に、異なる誘電率のゲート絶縁層を有する半導体装置およびその製造方法に関する。
近年、複数のLSIを用いて構成されたシステム機能を一つのチップ上で実現する、システムオンチップ(SOC)の開発が盛んに行われている。SOCに搭載される回路には、CPU、ロジック回路、各種のメモリ、デジタル・アナログ混成回路などの機能ブロックを有する、いわゆる内部回路と、内部回路をESD(Electrostatic Discharge)や電流ノイズから保護するための保護回路や入出力回路などを構成する、いわゆる周辺回路とがある。内部回路のMIS型電界効果トランジスタは、通常高い駆動能力が要求されるため、ゲート絶縁層は薄膜化される傾向にある。一方、周辺回路のトランジスタは、入出力保護機能を実現するために高い耐圧が要求される。このため、周辺回路のMIS型電界効果トランジスタのゲート絶縁層は、充分なゲート耐圧を確保するために内部回路のゲート絶縁層に比べて厚い膜となる。
一つのチップ内に異なるゲート耐圧を有するゲート絶縁層の形成方法として、例えば特開2003−100896号公報では、ゲート絶縁層を構成する、金属酸化物の高誘電体膜(いわゆるHigh-k膜)の形成時に、高誘電体膜とシリコン基板との間に形成される界面層の膜厚をコントロールして、薄い界面層と厚い界面層とを有する2種類のゲート絶縁層を作成する方法が開示されている。この方法では、薄い界面層を形成する場合に、チャネルイオン注入時に窒素イオン注入を行い、シリコン基板中に窒素を導入して酸素バリアとすることにより、界面層(酸化シリコン層)の成長を制御している。しかしながら、この方法では、チャネル領域に窒素を導入するので、キャリアの移動度が劣化するおそれがある。
特開2003−100896号公報
本発明の目的は、同一基板上に異なる誘電率のゲート絶縁層を有する半導体装置およびその製造方法を提供することにある。
本発明にかかる半導体装置は、
第1領域に形成された第1トランジスタと第2領域に形成された第2トランジスタとを含み、
前記第1トランジスタは、前記第1領域の半導体層の上方に形成され、酸化シリコンより誘電率が大きい誘電体からなる第1ゲート絶縁層を有し、
前記第2トランジスタは、前記第2領域の半導体層の上方に形成され、酸化シリコンからなる第2ゲート絶縁層を有する。
この半導体装置によれば、誘電率の異なる第1ゲート絶縁層と第2ゲート絶縁層とを有することにより、駆動電圧、ゲート耐圧の異なるトランジスタを同一基板に混載できる。
本発明の半導体装置において、前記半導体層は、SOIであることができる。
本発明の半導体装置において、前記第1トランジスタは、完全空乏型トランジスタであり、前記第2トランジスタは、部分空乏型トランジスタであることができる。また、これとは逆に、本発明の半導体装置において、前記第1トランジスタは、部分空乏型トランジスタであり、前記第2トランジスタは、完全空乏型トランジスタであることができる。
本発明の半導体装置において、前記誘電体は、金属酸化物もしくはそれらのシリケートであることができる。
本発明の半導体装置において、前記第1領域の前記半導体層と前記第1ゲート絶縁層との間に、バリア層を有することができる。
本発明の半導体装置において、前記第1領域の前記半導体層と前記第2領域の前記半導体層とは、厚さが異なることができる。
本発明にかかる製造方法は、
半導体層にトランジスタ形成領域を区画するための素子分離領域を形成する工程と、
第1領域の半導体層の上方に、酸化シリコンより誘電率が大きい誘電体からなる第1ゲート絶縁層を形成する工程と、
酸素雰囲気において熱処理することにより、前記第1ゲート絶縁層の酸素欠損を少なくすると共に、第2領域の半導体層の上方に熱酸化によって酸化シリコンからなる第2ゲート絶縁層を形成する工程と、
を含む。
この製造方法によれば、同一の熱処理工程において、第2ゲート絶縁層を形成でき、かつ、第1ゲート絶縁層の酸素欠損を少なくでき、工程数の低減が可能となる。
本発明の製造方法において、前記第1領域の前記半導体層と前記第1ゲート絶縁層との間に、バリア層を形成する工程を有することができる。
本発明の製造方法において、前記第1領域の前記半導体層と前記第2領域の前記半導体層とを異なる厚さで形成することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
1.第1の実施の形態
1.1.半導体装置
図1は、本実施の形態にかかる半導体装置1000を模式的に示す断面図である。
半導体装置1000は、第1領域100Aに形成された第1トランジスタ100と、第2領域200Aに形成された第2トランジスタ200とを含む。第1トランジスタ100と第2トランジスタ200とは、素子分離領域50によって分離されている。素子分離領域50は、図示の例ではメサ型分離であるが、これに限定されず、STIあるいはLOCOSでもよい。
半導体装置1000は、支持基板10と、支持基板10上に形成された絶縁層12と、絶縁層12上に形成された第1半導体層20および第2半導体層40とを有する。第1半導体層20は、第1領域100Aにあり、第2半導体層40は第2領域200Aにある。半導体層20,40は、少なくともシリコンを含む単結晶であり、例えばSi、SiGeなどから構成される。
本実施の形態では、第1トランジスタ100は、例えば0.5〜2Vの低電圧で駆動され、かつ高速動作を実現できる。この例では、第1トランジスタ100は、高速動作が実現可能な完全空乏型トランジスタを構成し、第1半導体層20の膜厚は、例えば30〜50nmとすることができる。また、第2トランジスタ200は、例えば5〜50Vの高耐圧を実現できる。この例では、第2トランジスタ200は、高耐圧が実現可能な部分空乏型トランジスタを構成し、第2半導体層40の膜厚は、例えば100〜300nmとすることができる。
第1トランジスタ100の第1半導体層20には、チャネル領域21と、チャネル領域20の両側に位置するソース/ドレイン領域のための不純物層28とが形成されている。第1半導体層20上には、バリア層22と第1ゲート絶縁層24とがこの順序で形成されている。第1ゲート絶縁層24上には、ゲート電極26が形成されている。そして、ゲート電極26の側面には、サイドウォール絶縁層27が形成されている。
第1ゲート絶縁層24は、酸化シリコンより誘電率が大きい誘電体膜から構成されている。かかる誘電体膜の材質としては、金属酸化物、例えばAl,La,Hf0,Zr0,Pr,Si,Ta,ZrSi0,Y,LaSi0,Ti0などが挙げられ、あるいはこれらのシリケートでもよい。
第1ゲート絶縁層24の膜厚は特に限定されず、トランジスタの動作特性によって適宜選択されるが、例えば1〜10nmとすることができる。
バリア層22は、第1ゲート絶縁層24を介して第1半導体層20に酸素が拡散して酸化シリコン層を形成することを防止する機能と、第1ゲート絶縁層24の金属などが第1半導体層20に拡散することを防止する機能を有する。バリア層22としては、窒化シリコン、窒化チタンなどを用いることができる。バリア層20は、上述したバリア機能を達成できればよく、その膜厚は特に限定されないが、例えば0.3〜1nmとすることができる。
第2トランジスタ200の第2半導体層40には、チャネル領域41と、チャネル領域41の両側に位置するソース/ドレイン領域のための不純物層48とが形成されている。第2半導体層40上には、第2ゲート絶縁層44が形成されている。第2ゲート絶縁層44上には、ゲート電極46が形成されている。そして、ゲート電極46の側面には、サイドウォール絶縁層47が形成されている。
第2ゲート絶縁層44は、酸化シリコンより構成されている。第2ゲート絶縁層44の膜厚は特に限定されず、トランジスタの耐圧などの特性によって適宜選択されるが、例えば10〜100nmとすることができる。
本実施の形態の半導体装置1000においては、誘電体膜からなる第1ゲート絶縁層24と酸化シリコンからなる第2ゲート絶縁層44とを有することにより、駆動電圧およびゲート耐圧の異なる第1トランジスタ100および第2トランジスタ200が同一基板に混載されている。そして、各ゲート絶縁層の膜質、膜厚などを制御することにより各トランジスタをより最適化できる。さらに、本実施の形態の半導体装置1000では、第1半導体層20と第2半導体層40との膜厚を変えることで、完全空乏型あるいは部分空乏型トランジスタを選択的に形成でき、各トランジスタをより最適化できる。
本実施の形態の半導体装置1000において、例えば、高速動作が可能な第1トランジスタ100はいわゆる内部回路に用いられ、高耐圧の第2トランジスタ200はいわゆる周辺回路に用いられることができる。
1.2.半導体装置の製造方法
本実施の形態にかかる半導体装置1000の製造例について、図1ないし図8を参照しながら説明する。
(1)図2に示すように、SOI基板を準備する。SOI基板は、支持基板10上に絶縁層12および単結晶のSi,SiGeなどの半導体層14が積層されている。
(2)図3に示すように、半導体層14に素子分離領域50を形成する。素子分離領域50は、図示の例ではメサ型分離であるが、これに限定されず、公知のSTIあるいはLOCOSでもよい。これによって、第1領域100Aに第1半導体層14a(20)が形成され、第2領域200Aに第2半導体層の一部14bが形成される。
(3)図4に示すように、第1領域100Aの第1半導体層20をレジスト層60によってマスクする。レジスト層60は、公知のリソグラフィー技術によって形成される。ついで、図3に示す第2半導体層の一部14b上に、エピタキシャル成長によって半導体層を形成し、所望の膜厚を有する第2半導体層40を形成する。エピタキシャル成長は、公知の化学的気相成長法を用いることができる。一例として第2半導体層40がシリコンの場合の例を挙げると、反応ガスとしてSiH、Si、Si、SiHCl4−x(x=1〜4)を用い、キャリアガスとしてアルゴンまたは窒素を用い、基板温度を800℃以上にして、反応ガスを熱分解させて成膜できる。エピタキシャル成長の方法としては、これに限定されず、水素還元法、分子線エピタキシャル成長法などを用いることができる。第2半導体層40を形成した後に、レジスト層60を除去する。
(4)図5に示すように、半導体層20,40の表面に、バリア層22を形成する。バリア層22として窒化シリコンを用いた場合を例にとって説明する。窒化シリコン層は、アンモニアガス雰囲気中で600〜800℃に加熱することによりシリコンからなる半導体層20,40の表面を熱窒化することによって形成される。バリア層20は、バリア機能を達成できればよく、その膜厚は特に限定されないが、例えば0.3〜1nmとすることができる。
(5)図6に示すように、第1領域100A,第2領域200Aの全面に、第1ゲート絶縁層24を形成する。第1ゲート絶縁層24として酸化アルミニウムを用いる場合を例にとって説明する。SOI基板をRCA洗浄した後、0.5%のフッ酸を用いて半導体層20,40の表面を水素終端する。その後、AlHとNOとの混合ガスを用いてLPCVD(たとえば300℃、73Pa)でAL膜を形成する。第1ゲート絶縁層24の膜厚は特に限定されず、トランジスタの動作特性によって適宜選択されるが、例えば1〜10nmとすることができる。
(6)図7に示すように、第1領域100Aにレジスト層70を形成し、第1領域100Aにおける第1半導体層20,バリア層22および第1ゲート絶縁層24をマスクする。ついで、第2領域200Aの第1ゲート絶縁層24(図6参照)をエッチングによって除去し、第2半導体層40の表面を露出させる。エッチングとしては、公知のドライエッチングを用いることができる。
(7)図8に示すように、第2半導体層40の表面に第2ゲート絶縁層44を形成する。すなわち、酸素雰囲気中において、700〜900℃で熱処理(酸素アニール)することによって、第2半導体層40の表面に熱酸化によって酸化シリコン層からなる第2ゲート絶縁層44を形成する。第2ゲート絶縁層44の膜厚は特に限定されず、第2トランジスタ200の耐圧などの特性によって適宜選択されるが、例えば10〜100nmとすることができる。
また、この酸素アニール工程では、第2ゲート絶縁層44を構成する酸化シリコン層の形成と同時に、第1ゲート絶縁層24を構成する誘電体膜の酸素欠損が補償され、良質な誘電体膜を得ることができる。
(8)図1に示すように、第1領域100Aおよび第2領域200Aに、公知の方法によってゲート電極26,46を形成する。ゲート電極26,46としては、ポリシリコン、タングステン,タンタルなどの金属、あるいはサリサイド構造の多層導電層などを用いることができる。ゲート電極26,46のパターニングは、公知のリソグラフィー技術によって行うことができる。ゲート電極26としてポリシリコンを用いる場合には、第1ゲート絶縁層24とゲート電極26との間にバリア層を形成することもできる。バリア層としては、前述したバリア層22と同様の材料を用いることができる。
ついで、ゲート電極26,46のそれぞれの側面にサイドウォール絶縁層27,47を形成する。サイドウォール絶縁層27,47は、公知の方法で形成できる。例えば、サイドウォール絶縁層27,47は、絶縁層をCVD法によってSOI基板上に全面的に堆積した後、反応性イオンエッチングなどの異方性エッチングを行う方法、あるいはゲート電極26,46がポリシリコンの場合は熱酸化によってゲート電極26,46の表面に酸化シリコン層を形成する方法などを用いることができる。
ついで、ゲート電極26,46およびサイドウォール絶縁層27,47をマスクとして、イオン注入によって特定の導電型の不純物を第1半導体層20および第2半導体層40に打ち込み、ソース/ドレイン領域のための不純物層28,48を形成する。その後、熱処理を行うことによって不純物を活性化させる。このときの温度は特に限定されないが、例えば800〜1000℃で行うことができる。
この例では、第1トランジスタ100は、空乏層が絶縁層12に達するように形成され、完全空乏型となる。第2トランジスタ200は、空乏層が絶縁層12に達しないように形成され、部分空乏型となる。
上述した半導体装置の製造方法によれば、工程(7)の酸素アニール工程では、第2ゲート絶縁層44を構成する酸化シリコン層の形成と同時に、第1ゲート絶縁層24を構成する誘電体膜の酸素欠損が補償され、良質な誘電体膜を得ることができる。したがって、この製造方法によれば、異なる誘電率を有するゲート絶縁層を工程数を増やすことなく、簡易な方法で形成できる。
2.第2の実施の形態
2.1.半導体装置
図9は、本実施の形態にかかる半導体装置2000を模式的に示す断面図である。本実施の形態では、第1トランジスタが第2トランジスタより高耐圧である点で、第1の実施の形態と異なる。第1の実施の形態にかかる半導体装置1000と実質的に同じ部材には同じ符号を付して説明する。
半導体装置2000は、第1領域100Aに形成された第1トランジスタ100と、第2領域200Aに形成された第2トランジスタとを含む。第1トランジスタ100と第2トランジスタ200とは、素子分離領域50によって分離されている。素子分離領域50は、図示の例ではメサ型分離であるが、これに限定されず、STIあるいはLOCOSでもよい。
半導体装置2000は、支持基板10と、支持基板10上に形成された絶縁層12と、絶縁層12上に形成された第1半導体層40および第2半導体層20とを有する。第1半導体層40は、第1領域100Aにあり、第2半導体層20は第2領域200Aにある。半導体層20,40は、少なくともシリコンを含む単結晶であり、例えばSi、SiGeなどから構成される。
本実施の形態では、第1トランジスタ100は、例えば5〜50Vの高耐圧を実現する。この例では、第1トランジスタ100は部分空乏型トランジスタを構成し、第1半導体層40の膜厚は、例えば100〜300nmとすることができる。また、第2トランジスタ200は、例えば0.5〜2Vの低電圧で駆動され、高速駆動を実現できる。この例では、第2トランジスタ200は完全空乏型トランジスタを構成し、第2半導体層20の膜厚は、例えば30〜50nmとすることができる。
第1トランジスタ100の第1半導体層40には、チャネル領域41と、チャネル領域41の両側に位置するソース/ドレイン領域のための不純物層48とが形成されている。第1半導体層40上には、バリア層42と第1ゲート絶縁層45とが形成されている。第1ゲート絶縁層45上には、ゲート電極46が形成されている。そして、ゲート電極46の側面には、サイドウォール絶縁層47が形成されている。
第1ゲート絶縁層45は、酸化シリコンより誘電率が大きい誘電体膜から構成されている。かかる誘電体膜の材質としては、第1の実施の形態で例示したものと同じものを挙げることができる。第1ゲート絶縁層45の膜厚は特に限定されず、トランジスタの耐圧などの特性によって適宜選択されるが、例えば5〜50nmとすることができる。
バリア層42は、第1ゲート絶縁層45を介して第1半導体層40に酸素が拡散して酸化シリコン層を形成することを防止する機能と、第1ゲート絶縁層45の金属などが第1半導体層40に拡散することを防止する機能を有する。バリア層42としては、窒化シリコン、窒化チタンなどを用いることができる。バリア層42は、上述したバリア機能を達成できればよく、その膜厚は特に限定されないが、例えば0.3〜5nmとすることができる。
第2トランジスタ200の第2半導体層20には、チャネル領域21と、チャネル領域21の両側に位置するソース/ドレイン領域のための不純物層28とが形成されている。第2半導体層20上には、第2ゲート絶縁層25が形成されている。第2ゲート絶縁層25上には、ゲート電極26が形成されている。そして、ゲート電極26の側面には、サイドウォール絶縁層27が形成されている。
第2ゲート絶縁層25は、酸化シリコンより構成されている。第2ゲート絶縁層25の膜厚は特に限定されず、トランジスタの駆動特性などによって適宜選択されるが、例えば0.5〜100nmとすることができる。
本実施の形態の半導体装置2000においては、誘電体膜からなる第1ゲート絶縁層45と酸化シリコンからなる第2ゲート絶縁層25とを有することにより、駆動電圧およびゲート耐圧の異なる第1トランジスタ100および第2トランジスタ200が同一基板に混載されている。そして、各ゲート絶縁層の膜質、膜厚などを制御することにより各トランジスタをより最適化できる。さらに、本実施の形態の半導体装置2000では、第1半導体層40と第2半導体層20との膜厚を変えることで、部分空乏型あるいは完全空乏型トランジスタを選択的に形成でき、各トランジスタをより最適化できる。
本実施の形態の半導体装置2000において、例えば、高速動作が可能な第2トランジスタ200はいわゆる内部回路に用いられ、高耐圧の第1トランジスタ100はいわゆる周辺回路に用いることができる。
2.2.半導体装置の製造方法
本実施の形態にかかる半導体装置2000の製造例について、図2および図9ないし図15を参照しながら説明する。
(1)図2に示すように、SOI基板を用意する。SOI基板は、第1の実施の形態で述べたと同様のものである。
(2)図10に示すように、半導体層14に素子分離領域50を形成する。素子分離領域50は、図示の例ではメサ型分離であるが、これに限定されず、公知のSTIあるいはLOCOSでもよい。これによって、第1領域100Aに第1半導体層の一部14bが形成され、第2領域200Aに第2半導体層14a(20)が形成される。
(3)図11に示すように、第2領域200Aの第2半導体層20をレジスト層60によってマスクする。レジスト層60は、公知のリソグラフィー技術によって形成される。ついで、図10に示す第1半導体層の一部14b上に、エピタキシャル成長によって半導体層を形成し、所望の膜厚を有する第1半導体層40を形成する。エピタキシャル成長は、第1の実施の形態で述べたと同様の方法を用いることができる。第1半導体層40を形成した後に、レジスト層60を除去する。
(4)図12に示すように、半導体層20,40の表面に、バリア層42を形成する。バリア層42は、第1の実施の形態で述べたと同様の方法で形成できる。バリア層42は、バリア機能を達成できればよく、その膜厚は特に限定されないが、例えば0.3〜5nmとすることができる。
(5)図13に示すように、第1領域100A,第2領域200Aの全面に、第1ゲート絶縁層45を形成する。第1ゲート絶縁層45は、第1の実施の形態で述べたと同様の方法で形成できる。第1ゲート絶縁層45の膜厚は特に限定されず、トランジスタの耐圧などの特性によって適宜選択されるが、例えば5〜50nmとすることができる。
(6)図14に示すように、第1領域100Aにレジスト層80を形成し、第1領域100Aにおける第1半導体層40,バリア層42および第1ゲート絶縁層45をマスクする。そして、第2領域200Aの第1ゲート絶縁層をエッチングによって除去し、第2半導体層20の表面を露出させる。
(7)図15に示すように、第2半導体層20の表面に第2ゲート絶縁層25を形成する。すなわち、酸素雰囲気中において、700〜900℃で熱処理(酸素アニール)することによって、第2半導体層20の表面に熱酸化によって酸化シリコン層からなる第2ゲート絶縁層25を形成する。第2ゲート絶縁層44の膜厚は特に限定されず、第2トランジスタ200の動作特性などによって適宜選択されるが、例えば0.5〜100nmとすることができる。
また、この酸素アニール工程では、第2ゲート絶縁層25を構成する酸化シリコン層の形成と同時に、第1ゲート絶縁層45を構成する誘電体膜の酸素欠損が補償され、良質な誘電体膜を得ることができる。
(8)図9に示すように、第1領域100Aおよび第2領域200Aに、公知の方法によってゲート電極46,26を形成する。ゲート電極46,26としては、第1の実施の形態で述べたと同様のものを用い、同様の方法で形成できる。ゲート電極46としてポリシリコンを用いる場合には、ゲート絶縁層45とゲート電極46との間にバリア層を形成することもできる。バリア層としては、前述したバリア層42と同様の材料を用いることができる。
ついで、ゲート電極26,46のそれぞれの側面にサイドウォール絶縁層27,47を形成する。サイドウォール絶縁層27,47は、第1の実施の形態で述べたと同様の方法で形成できる。
ついで、ゲート電極26,46およびサイドウォール絶縁層27,47をマスクとして、イオン注入によって特定の導電型の不純物を第1半導体層40および第2半導体層20に打ち込み、ソース/ドレイン領域のための不純物層48,28を形成する。その後、熱処理を行うことによって不純物を活性化させる。このときの温度は特に限定されないが、例えば800〜1000℃で行うことができる。
上述した半導体装置の製造方法によれば、第1の実施の形態と同様に、工程(7)の酸素アニール工程では、第2ゲート絶縁層25を構成する酸化シリコン層の形成と同時に、第1ゲート絶縁層45を構成する誘電体膜の酸素欠損が補償され、良質な誘電体膜を得ることができる。したがって、この製造方法によれば、異なる誘電率を有するゲート絶縁層を工程数を増やすことなく、簡易な方法で形成できる。
以上、本発明の実施の形態について述べたが、本発明はこれに限定されない。例えば、上述した例では、第1トランジスタおよび第2トランジスタの半導体層の膜厚が異なっているが、図16に示すように、両者の半導体層は同じ膜厚を有することもできる。
図16に示す半導体装置3000では、第1トランジスタ100および第2トランジスタ200の第1半導体層20および第2半導体層40の膜厚が同じである点で、第1の実施の形態と異なる。第1の実施の形態にかかる半導体装置1000(図1参照)と実質的に同じ部材には同一符合を付して、その詳細な説明を省略する。この半導体装置3000は、例えば、第1トランジスタ100と第2トランジスタ200との駆動電圧が比較的近い場合などに採用できる。そして、第1トランジスタ100および第2トランジスタ200は、それぞれの駆動電圧、耐圧などを考慮して第1ゲート絶縁層24,第2ゲート絶縁層44の膜厚などが設定される。
また、第1、第2の実施の形態では、異なる膜厚の半導体層20,40を用いている。この場合、厚い半導体層40は、半導体層14上にエピタキシャル成長によってさらに半導体層を堆積させることによって形成されている。異なる膜厚の半導体層を得るには、この方法に限定されず、一方の半導体層をエッチングによって薄くすることによって形成することもできる。
また、上記実施の形態ではSOI基板を用いたが、本発明はバルクの半導体基板を用いた半導体装置にも適用できる。
本発明の第1の実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す断面図。 第1の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を模式的に示す断面図。 第1の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を模式的に示す断面図。 第1の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を模式的に示す断面図。 第1の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を模式的に示す断面図。 第1の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を模式的に示す断面図。 第1の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を模式的に示す断面図。 第1の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を模式的に示す断面図。 本発明の第2の実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す断面図。 第2の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を模式的に示す断面図。 第2の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を模式的に示す断面図。 第2の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を模式的に示す断面図。 第2の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を模式的に示す断面図。 第2の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を模式的に示す断面図。 第2の実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を模式的に示す断面図。 本発明の実施の形態にかかる半導体装置を模式的に示す断面図。
符号の説明
10 支持基板、12 絶縁層、14 半導体層、20,40 半導体層、22,42 バリア層、21,41 チャネル領域、28,48 不純物層、24,45 第1ゲート絶縁層、25,44 第2ゲート絶縁層、26,46 ゲート電極、27,47 サイドウォール絶縁層、100,200 トランジスタ、1000,2000,3000 半導体装置

Claims (10)

  1. 第1領域に形成された第1トランジスタと第2領域に形成された第2トランジスタとを含み、
    前記第1トランジスタは、前記第1領域の半導体層の上方に形成され、酸化シリコンより誘電率が大きい誘電体からなる第1ゲート絶縁層を有し、
    前記第2トランジスタは、前記第2領域の半導体層の上方に形成され、酸化シリコンからなる第2ゲート絶縁層を有する、半導体装置。
  2. 請求項1において、
    前記半導体層は、SOIである、半導体装置。
  3. 請求項2において、
    前記第1トランジスタは、完全空乏型トランジスタであり、
    前記第2トランジスタは、部分空乏型トランジスタである、半導体装置。
  4. 請求項2において、
    前記第1トランジスタは、部分空乏型トランジスタであり、
    前記第2トランジスタは、完全空乏型トランジスタである、半導体装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記誘電体は、金属酸化物もしくはそれらのシリケートである、半導体装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    前記第1領域の前記半導体層と前記第1ゲート絶縁層との間に、バリア層を有する、半導体装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記第1領域の前記半導体層と前記第2領域の前記半導体層とは、厚さが異なる、半導体装置。
  8. 半導体層にトランジスタ形成領域を区画するための素子分離領域を形成する工程と、
    第1領域の半導体層の上方に、酸化シリコンより誘電率が大きい誘電体からなる第1ゲート絶縁層を形成する工程と、
    酸素雰囲気において熱処理することにより、前記第1ゲート絶縁層の酸素欠損を少なくすると共に、第2領域の半導体層の上方に熱酸化によって酸化シリコンからなる第2ゲート絶縁層を形成する工程と、
    を含む、半導体装置の製造方法。
  9. 請求項8において、
    前記第1領域の前記半導体層と前記第1ゲート絶縁層との間に、バリア層を形成する工程を有する、半導体装置の製造方法。
  10. 請求項8または9において、
    前記第1領域の前記半導体層と前記第2領域の前記半導体層とを異なる厚さで形成する、半導体装置の製造方法。
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