JP2005201814A - スペクトル拡散方式の受信機および受信信号処理方法 - Google Patents

スペクトル拡散方式の受信機および受信信号処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 スペクトル拡散方式の受信機において、低消費電力かつ高速な信号サーチ処理方法を提供する。
【解決手段】 ステップ101において無線電波信号を受信して中間周波数のデジタル信号に変換し、ステップ102において周波数補正処理及びデジタル信号のFFT結果と周期Tの拡散符号レプリカのFFT結果との積演算を行い、ステップ103において積演算結果の絶対値の二乗和を算出し、ステップ104において拡散符号レプリカの周期に基づいてグループ分けを行い、ステップ105において順位付けを行い、ステップ106において未処理の積演算結果のうち最上位を示す周波数補正に対応する積演算結果についてIFFTを行う。相関ピークが検出されるまでステップ106を繰り返して、デジタル信号拡散符号を検出する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、GPS受信機に代表されるスペクトル拡散方式の受信機及び受信信号の処理方法に関し、特に、受信動作開始時の信号サーチ処理に関する。
スペクトル拡散方式は、送信側が所定の拡散符号(疑似乱数コード:PRNコード)を用いて被変調信号のスペクトルを拡散して無線電波信号として送信し、受信側が受信した信号データに対して同一の拡散符号を用いてスペクトル逆拡散処理を行うことにより、元の被変調信号を復元するものである。この通信方式は、ノイズに非常に強く小電力で長距離の通信が可能であるため、衛星通信や移動体通信等に用いられている。
スペクトル拡散方式を利用するものには、携帯電話等の移動体通信や無線LAN等があり、中でも代表的なものとしてGPSが挙げられる。GPSは、無線電波信号を送信する衛星を利用するシステムであり、少なくとも4つの衛星について、受信者と衛星との距離を決定し、それらの距離の球面の交差点として得られる3次元空間の位置が受信者の3次元空間の位置を決定する。各衛星は、L1,L2と呼ばれる二種類の搬送波を、測距信号となる擬似雑音符号(PRNコード)及び軌道情報などの航法メッセージによって変調した無線電波信号を送信する。各衛星には固有のPRNコードが割り当てられており、互いに非干渉性である。このため、各衛星から送信される無線電波信号は受信側において分離することができる。一般に利用されているGPSにおいては、3種類あるPRNコードのうち、符号列が公表されているC/Aコードが使用されている。GPSは、このC/Aコードを拡散符号として使用するものであり、以下の議論において、搬送波信号をC/Aコード(以下、拡散符号と呼ぶ)によってBPSK変調することを拡散と呼び、受信側において拡散符号を用いて同期検波(復調)することを逆拡散と呼ぶ。また、受信信号と同じ拡散符号を同定するために、受信信号と受信機内にて生成する拡散符号レプリカ(衛星の数と同じ数の種類がある)との相関演算が行われる。さらに、拡散符号が同じでも、衛星からの時間遅れが生じるので拡散符号レプリカでは時間遅れも考慮する必要がある。拡散符号が合致し、かつ、時間遅れも一致(同期)したときに相関が最も大きくなる。検出された時間遅れは、衛星からの距離計算に用いられる。
GPSのようなスペクトル拡散方式の受信機においては、受信動作開始時に受信信号と拡散符号レプリカとの符合及び同期点の検索を行う信号サーチ処理が必要とされる。信号サーチ処理は、受信信号の搬送周波数と復調に用いる周波数のずれを補正し、信号データと拡散符号の相関演算を行って信号データに符合する拡散符号の検出とこれによる衛星の特定、及び、衛星からの時間遅れを検出するものである。受信した信号データにおける搬送周波数のずれの原因としては、送信機(衛星)の移動におけるドップラー効果による周波数のずれ、受信機の移動におけるドップラー効果による周波数のずれ、及び送受信機間の局部発信器誤差が挙げられる。このとき、補正すべき周波数ずれの大きさをあらかじめ予測することは困難であるため、周波数ずれの範囲を想定し、その範囲において、許容できる周波数ずれを走査の間隔として、必要回数の相関演算を行う必要がある。すなわち、復調用搬送周波数fcを基準搬送周波数f0と周波数補正の刻みΔFを用いてfc=f0+nΔF(n:整数)とし、nをある範囲で変化させて相関演算を行う。このnΔFを周波数補正と呼ぶ。ここで、周波数ずれの最大値を約±4kHz、走査の間隔をΔF=0.25kHzとすると、1回の信号サーチにおいて約33回の相関演算を行うこととなる。
一方、携帯電話等の小型情報端末にGPS受信機能を実装する場合、低消費電力化は重要な課題であり、その解決手段の一つとして前記信号サーチ処理の高速化が望まれている。このGPS受信機における信号サーチ処理の高速化を実現する手法が、特許文献1に開示されている。
特開2001−237744号
この文献によれば、相関演算に高速フーリエ変換(以下、FFT)及び逆高速フーリエ変換(以下、IFFT)を利用し、IFFTの結果を加算することにより相関ピークを見出しやすくし、弱い受信信号においても速く同期を取ることができると記載されている。
しかし、この方法においても、相関ピークが検出されるまで積演算結果に対して周波数補正を一定の間隔ΔFで変化させて順にIFFTを行う必要があるため、相関ピークの検出までに要する時間及び演算量が大きくなってしまう場合がある。そこで、本発明は、上述の問題点を解消し、GPSに代表されるスペクトル拡散方式の受信機において、さらに低消費電力かつ高速な信号サーチ処理方法を提供することを目的とする。
X(k)をIFFTしたものがx(n)であるとすると、次式のようなParsevalの等式が成り立つ。
Figure 2005201814
ここで、相関ピークが存在する場合のデータをX(k)、x(n)とし、相関ピークが存在しない場合のデータをX´(k)、x´(n)とすると、x(n)の絶対値の二乗和Σ|x(n)|2は、x´(n)の絶対値の二乗和Σ|x´(n)|2よりも大きいこととなる。数1の関係により、周波数領域のデータであるX(k)の絶対値の二乗和Σ|X(k)|2についても、X´(k)の絶対値の二乗和Σ|X´(k)|2より大きいこととなる。
したがって、IFFTする前のデータX(k)について、その絶対値の二乗和を求め、周波数補正nΔFごとにその大きさを比較することにより、相関ピークが存在している周波数補正nΔFの候補を探すことができる。すなわち、相関ピークが存在する可能性の高いものから優先的にIFFTすることにより、早く相関ピークを検出することが可能となる。
しかし、拡散符号はT秒を周期とする波形であるため、拡散符号のFFT結果は基本周波数F=1/Tの整数倍に線スペクトルを持つ。このため、拡散符号のFFT結果と受信信号のFFT結果との積演算結果であるデータX(k)も、上記の線スペクトルを有することとなる。したがって、相関ピークを示す周波数補正nΔFにおけるΣ|X(k)|2が、相関ピークを示さない他の周波数補正n'ΔFにおけるΣ|X'(k)|2より必ず大きい値を示すとは限らない。これについては、後に詳述する。
そこで、本発明の請求項1記載のスペクトル拡散方式の受信機は、スペクトル拡散方式の受信機であって、無線電波信号を受信するアンテナと、受信した無線電波信号を中間周波数信号に変換するダウンコンバータ部と、中間周波数信号をデジタル信号に変換するAD変換部と、デジタル信号の復調処理を行うハードウェアロジック部と、デジタル信号のソフトウェアによる演算処理を行うMPU部と、デジタル信号の演算処理に使用されるメモリー部とを備え、上記ハードウェアロジック部、MPU部及びメモリー部において、上記入力されたデジタル信号の高速フーリエ変換(FFT)と周期Tの拡散符号のFFTとの積演算を行った結果を逆高速フーリエ変換(IFFT)処理した結果において相関ピークを検出する際に、上記積演算結果の絶対値の二乗和を各周波数補正について求め、得られた各データについて,周波数補正を周波数きざみΔFで周波数間隔F(ただし、F=1/T)ごとにN種類(N=F/ΔF)のグループに分け、グループ内のデータを大きい順に順位付けを行い、N種類のデータにおいて上位を示す周波数補正に対応する積演算結果から順に相関ピークが検出されるまでIFFT処理を行うことを特徴とする。
また、本発明の請求項2記載のスペクトル拡散方式の受信機は、請求項1記載の発明を前提とし、前記順位付けにおいてN種類のデータにおける最大値データを求め、このN個の最大値データを示す周波数補正に対応する積演算結果についてIFFT処理を行うことを特徴とする。
また、本発明の請求項3記載のスペクトル拡散方式の受信機は、請求項2記載の発明を前提とし、前記N種類のデータにおける最大値データに加えてさらに二番目に大きい値を示すデータを求め、この2×N個の最大値あるいは二番目に大きいデータを示す周波数補正に対応する積演算結果についてIFFT処理を行うことを特徴とする。
また、本発明の請求項4記載のスペクトル拡散方式の受信機は、請求項1記載の発明を前提とし、前記無線電波信号がGPS信号であることを特徴とする。
また、本発明の請求項5記載のスペクトル拡散方式の受信信号処理方法は、無線電波信号を受信して中間周波数のデジタル信号に変換する第一のステップと、上記デジタル信号の高速フーリエ変換(FFT)と周期Tの拡散符号のFFTとの積演算を行う第二のステップと、上記積演算結果の絶対値の二乗和を各周波数補正について求める第三のステップと、得られた結果について周波数刻みΔFで周波数間隔FごとにN種類(N=F/ΔF)グループに分ける第四のステップと、グループ内において積演算結果の絶対値の二乗和が大きい順に順位付けを行う第五のステップと、N種類のグループにおいて未処理の積演算結果のうち絶対値の二乗和が最上位を示す周波数補正に対応する積演算結果について逆高速フーリエ変換(IFFT)処理を行う第六のステップとを備え、上記IFFT結果において相関ピークが検出されるまで上記第六のステップを繰り返すことを特徴とする。
また、本発明の請求項6記載のスペクトル拡散方式の受信信号処理方法は、請求項5記載の受信信号処理方法を前提として、前記第五のステップにおいて、グループ内における最大値データをそれぞれ求め、前記第六のステップにおいて、N個の最大値データに対応する積演算結果についてIFFT処理を行うことを特徴とする。
また、本発明の請求項7記載のスペクトル拡散方式の受信信号処理方法は、請求項5記載の受信信号処理方法を前提として、前記第五のステップにおいて、グループ内における最大値データと二番目に大きい値を示すデータとを求め、前記第六のステップにおいて、上記第五のステップで求められた2×N個のデータに対応する積演算結果についてIFFT処理を行うことを特徴とする。
また、本発明の請求項8記載のスペクトル拡散方式の受信信号処理方法は、請求項5記載の受信信号処理方法を前提として、前記無線電波信号がGPS信号であることを特徴とする。
本発明は、周波数領域における拡散符号の線スペクトルの間隔Fに基づいてΔF刻みの周波数補正に対するデータX(k)をFを周期としてN(ただし、N=F/ΔF)種類のグループに分け、それぞれのグループ内でΣ|X(k)|2の値を比較することにより、上述したような拡散符号の周期性によるデータX(k)の線スペクトルの影響を軽減させつつ、相関ピークを示す確率の高いデータX(k)から順にIFFTするものである。また、特にGPSシステムのように多数の衛星信号による雑音がある場合においても、本発明は効率よくかつ確実に相関ピークを検出することが出来る。
すなわち、従来は、すべてのデータすなわち周波数ずれを補正する周波数シフト回数(約33点)について、相関ピークが検出されるまで相関計算するため、最大33回もIFFTを行う必要があったが、本発明によれば、演算量の大きいIFFT処理前に、相関ピークの存在する可能性の高いデータをあらかじめ検出しておき、相関ピークが検出される可能性の高い順に効率よく信号処理することができる。このため、二乗和の演算量を含めてもIFFT関連の総演算量を大幅に低減させることができる。この演算にかかる時間の低減により、信号サーチ処理が高速に行われ、また、演算量の低減により、消費電力を低減することができる。
本発明が適用されたGPS受信機の信号サーチ部のモジュール構成図を図1に示す。信号サーチ部10は、GPS信号を受信するアンテナ16、GPS信号をIF信号に変換するRFダウンコンバータ11、アナログ/デジタル変換を行うAD変換機12及びデジタル信号の演算処理を行うハードウェアロジック13から構成される。また、ハードウェアロジック13における演算処理をソフトウェアで行うためのMPU14及び演算の際にMPU14とハードウェアロジック13が用いるメモリー15が、ハードウェアロジック13に付属される。本発明は主にハードウェアロジック13、MPU14及びメモリー15において行われる演算処理に関する。
図2に本発明の信号サーチフローを示す。第一のステップとして、STEP101は、アンテナ16にて受信されたGPS信号をRFダウンコンバータ11においてIF(中間周波数)信号に変換し、AD変換器12においてデジタル信号とするステップである。第二のステップとして、STEP102は、周波数補正処理(周波数補正nΔFを変化させる)及び、上記デジタル信号のFFT結果と拡散符号レプリカ(周期T)のFFT結果との積演算を行うステップである。第三のステップとして、STEP103は、積演算の結果X(k)について、絶対値の二乗和Σ|X(k)|2を各周波数補正nΔFについて算出するステップである。第四のステップとして、STEP104は、得られた各結果について周波数刻みΔFで周波数間隔FごとにN種類(N=F/ΔF)のグループに分けるステップである。第五のステップとして、STEP105は、各グループ内においてΣ|X(k)|2の値が大きい順に順位付けを行うステップである。第六のステップとして、STEP106は、N種類のグループにおいて未処理の積演算結果のうちΣ|X(k)|2が最上位を示す周波数補正nΔFに対応する積演算結果についてIFFTを行うステップである。また、相関ピークが検出されるまでSTEP106が繰り返される。
GPSシステムにおける拡散符号は、T=1msを周期とする波形であるから、拡散符号のFFT結果はF=1kHzの整数倍となる周波数に線スペクトルを持つ(図3)。したがって、相関ピークが存在しない場合(図3中符号a)でも、1kHzの整数倍の周波数補正nΔF(=m×1kHz m:整数)におけるΣ|X(k)|2が、1kHzの整数倍ではない周波数補正n'ΔF(≠m×1kHz)におけるΣ|X(k)|2よりも大きい値を持つこととなる。また、相関ピークが存在する場合(図3中符号b)でも、周波数ずれfdが1kHzの整数倍であった場合は、拡散コード一致によるΣ|X(k)|2のピークが線スペクトルの位置に一致することとなり、この場合においても相関ピークが存在しない場合と同様に1kHzの整数倍の周波数補正nΔFにおけるΣ|X(k)|2が、1kHzの整数倍ではない周波数補正n'ΔFにおけるΣ|X(k)|2よりも大きい値を持つこととなる。すなわち、線スペクトルの存在により、相関ピークの有無の判別がつきにくくなっている。
さらに、多数の衛星信号を受信する場合には、拡散符号が一致しない衛星信号による線スペクトルの発生や雑音等の影響を受けて、拡散コード一致によるΣ|X(k)|2のピークが線スペクトルに一部重なり、Σ|X(k)|2が最大値となるとは限らない。その一例を図4に示す。図4は、真の周波数ずれfdを0.25kHzとし、衛星数を5個としたときの例である。このとき、0.25kHzの位置に拡散コード一致によるΣ|X(k)|2のピークが発生しているが、横軸全体(−4kHzから4kHzまで)における最大値とはなっていない。
ここで、線スペクトル発生周期である1kHzを周波数間隔Fとし、0.25kHzを周波数刻みΔFとし、4種類(1kHz/0.25kHz=4)のグループ(A,B,C,D)に周期的に分ける。
Figure 2005201814
各グループ内においては、線スペクトルの影響度合いがほぼ同じであるため、グループ内においてΣ|X(k)|2の大きさを比較すると、相関ピークが存在する周波数補正nΔFにおけるΣ|X(k)|2の値が、他の周波数補正n'ΔFにおけるΣ|X(k)|2よりも明らかに大きくなる。したがって、グループ内においてΣ|X(k)|2が最大値を示す周波数補正におけるデータX(k)が相関ピークを示す可能性が最も高いと考えられる。このように、各グループにおいてΣ|X(k)|2が大きい順に順位付けを行い、上位を示す周波数補正におけるデータX(k)から順にIFFTし、相関ピークをサーチすれば、相関ピークを早く検出することが可能となる。IFFTをする順の一例としては、グループA、B、C、Dの第一位について、さらにΣ|X(k)|2が大きい順に順位付けを行い、上位から順に相関ピークが検出されるまでIFFT処理を行い、相関ピークが検出されなければ、次いで全グループの第二位について同様に順位付けを行い、上位から順にIFFT処理を行って、相関ピークが検出されるまで以下同様に第三位、第四位、と進めていく方法が挙げられる。
下記の条件による実環境に近い受信信号を用いて、上述した方法による相関計算を行った。
(1)衛星信号の数は7個で、相関ピークが存在する衛星信号(以下、メイン信号と呼ぶ)のパワーを0dBとして、それ以外の衛星信号のパワーを、−3dB、−8dB、−20dBをそれぞれ2個ずつとする。
(2)メイン信号に対して、17dBの白色雑音を付加する。
(3)すべての衛星信号の周波数変動を−4kHzから+4kHzの間のランダムな値とする。
相関計算は100回行い、前述の表1に示す4つのグループに分けて、グループごとにΣ|X(k)|2の値を比較して、大きい順に候補としての順位付けを行う。さらに、ピーク点が存在する周波数補正nΔFに対応するΣ|X(k)|2がグループ内で何位になったかを調べる。図5にその結果を示す。順位を横軸とし、その順位になった回数を縦軸とする。この結果より、100回中73回の相関計算において、ピーク点が存在する周波数補正が順位付けの1位となっており、本発明による方式の有効性が確認できる。また、100回中12回が2位となっており、本発明による方式において、最大値と二番目まで大きい値を示すデータについてIFFTするようにすれば、100回中85回すなわち85%の確率にて相関ピークを検出できることがいえる。一方、上位を示すデータから順に、相関ピークが検出されるまでIFFTするようにすれば、高確率順にIFFTすることとなり、効率よくかつ確実に相関ピークを検出できる。
次に、本実施例における演算量の期待値を以下に示す。ピーク点が存在する周波数補正が順位付けの1位となる確率は0.73であり、どのグループにピーク点が存在する周波数補正があるかは4個のグループ間において同じ確率であるため、順位付けの1位において相関ピークが検出される場合に必要なIFFTの回数は、2.5回である。このように、全ての順位についての確率と必要なIFFT回数を求め、その積和を計算すると、相関ピークを検出するために必要なIFFT回数の期待値が求められる。本実施例においては、期待値は5.18回である。
一方、順位付けを行わない従来の方式、すなわち、周波数補正を一定の間隔ΔFで変化させてIFFTを行い、相関ピークが検出されるまで繰り返す方式においては、ピーク点が存在する確率が全ての周波数補正において等しい。したがって、本実施例においては周波数補正が全部で33点であることから、ピーク検出に必要なIFFT回数の期待値は17回である。
以上より、本発明によれば、従来に比べてIFFT回数を約三分の一に低減できることが示される。また、データの絶対値の二乗和を求める演算量などを含めた総演算量は、従来の約二分の一程度に低減される。
なお、以上においては本発明をGPS受信機に適用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、スペクトル拡散方式における受信信号処理について広く適用することができる。
本発明の信号サーチ部のモジュール構成図 本発明の信号サーチ方法を示すフローチャート図 積演算結果データの絶対値の二乗和を示すグラフ 周波数ずれが1kHzの整数倍でない場合における積演算結果データの絶対値の二乗和を示すグラフ 順位付けのシミュレーション結果を示すグラフ
符号の説明
10 信号サーチ部
11 RFダウンコンバータ
12 AD変換機
13 ハードウェアロジック
14 MPU
15 メモリー
16 アンテナ
101 RF入力
102 積演算
103 Σ|X(k)|2の算出
104 グループ分け
105 順位付け
106 IFFT

Claims (8)

  1. スペクトル拡散方式の受信機であって、無線電波信号を受信するアンテナと、受信した無線電波信号を中間周波数信号に変換するダウンコンバータ部と、中間周波数信号をデジタル信号に変換するAD変換部と、デジタル信号の復調処理を行うハードウェアロジック部と、デジタル信号のソフトウェアによる演算処理を行うMPU部と、デジタル信号の演算処理に使用されるメモリー部とを備え、
    上記ハードウェアロジック部、MPU部及びメモリー部において、上記入力されたデジタル信号の高速フーリエ変換(FFT)と周期Tの拡散符号のFFTとの積演算を行った結果を逆高速フーリエ変換(IFFT)処理した結果において相関ピークを検出する際に、上記積演算結果の絶対値の二乗和を各周波数補正について求め、得られた各データについて,周波数補正を周波数きざみΔFで周波数間隔F(ただし、F=1/T)ごとにN種類(N=F/ΔF)のグループに分け、グループ内のデータを大きい順に順位付けを行い、N種類のデータにおいて上位を示す周波数補正に対応する積演算結果から順に相関ピークが検出されるまでIFFT処理を行うことを特徴とするスペクトル拡散方式の受信機。
  2. 前記順位付けにおいてN種類のデータにおける最大値データを求め、このN個の最大値データを示す周波数補正に対応する積演算結果についてIFFT処理を行うことを特徴とする請求項1記載のスペクトル拡散方式の受信機。
  3. 前記N種類のデータにおける最大値データに加えてさらに二番目に大きい値を示すデータを求め、この2×N個の最大値あるいは二番目に大きいデータを示す周波数補正に対応する積演算結果についてIFFT処理を行うことを特徴とする請求項2記載のスペクトル拡散方式の受信機。
  4. 前記無線電波信号がGPS信号であることを特徴とする請求項1記載のスペクトル拡散方式の受信機。
  5. 無線電波信号を受信して中間周波数のデジタル信号に変換する第一のステップと、上記デジタル信号の高速フーリエ変換(FFT)と周期Tの拡散符号のFFTとの積演算を行う第二のステップと、上記積演算結果の絶対値の二乗和を各周波数補正について求める第三のステップと、得られた結果について周波数刻みΔFで周波数間隔FごとにN種類(N=F/ΔF)グループに分ける第四のステップと、グループ内において積演算結果の絶対値の二乗和が大きい順に順位付けを行う第五のステップと、N種類のグループにおいて未処理の積演算結果のうち絶対値の二乗和が最上位を示す周波数補正に対応する積演算結果について逆高速フーリエ変換(IFFT)処理を行う第六のステップとを備え、上記IFFT結果において相関ピークが検出されるまで上記第六のステップを繰り返すことを特徴とするスペクトル拡散方式の受信信号処理方法。
  6. 前記第五のステップにおいて、グループ内における最大値データをそれぞれ求め、前記第六のステップにおいて、N個の最大値データに対応する積演算結果についてIFFT処理を行うことを特徴とする請求項5記載のスペクトル拡散方式の受信信号処理方法。
  7. 前記第五のステップにおいて、グループ内における最大値データと二番目に大きい値を示すデータとを求め、前記第六のステップにおいて、上記第五のステップで求められた2×N個のデータに対応する積演算結果についてIFFT処理を行うことを特徴とする請求項5記載のスペクトル拡散方式の受信信号処理方法。
  8. 前記無線電波信号がGPS信号であることを特徴とする請求項5記載のスペクトル拡散方式の受信信号処理方法。
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