JP2005199671A - インクジェット用記録材料及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持体上に平均二次粒子径500nm以下の無機微粒子、ホウ素化合物及び樹脂バインダーを含有する層を含む、少なくとも2層の塗布層からなるインク受容層を設けたインクジェット用記録材料において、該インク受容層が一級アミノ基を分子内に2個以上有する化合物を含有せず、樹脂バインダーとしてケト基を有する樹脂バインダーを含有し、且つ隣接するインク受容層が樹脂バインダーとしてケト基を有する樹脂バインダーを含有せず、一級アミノ基を分子内に2個以上有する化合物を含有するように同時塗布されてなることを特徴とするインクジェット用記録材料及びその製造方法。
【選択図】 なし
Description
(2)前記ケト基を有する樹脂バインダーが重合度2000以上のケト基を有する変性ポリビニルアルコールであることを特徴とする前記1に記載のインクジェット用記録材料。
(3)前記ホウ素化合物がホウ酸又は硼砂から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする前記1または2に記載のインクジェット用記録材料。
(4)前記一級アミノ基を分子内に2個以上有する化合物がヒドラジド基を分子内に2個以上有する化合物であることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット用記録材料。
(5)前記支持体が非吸水性支持体であることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット用記録材料。
(6)支持体上に平均二次粒子径500nm以下の無機微粒子、ホウ素化合物及び樹脂バインダーを含有する層を含む、少なくとも2層の塗布層からなるインク受容層を設けたインクジェット用記録材料の製造方法において、該インク受容層が一級アミノ基を分子内に2個以上有する化合物を含有せず、樹脂バインダーとしてケト基を有する樹脂バインダーを含有し、且つ隣接するインク受容層が樹脂バインダーとしてケト基を有する樹脂バインダーを含有せず、一級アミノ基を分子内に2個以上有する化合物を含有する塗布液を同時塗布し、10℃以下の冷風で塗布液を不動化させた後、乾燥終了点の温度が50℃以上で乾燥することを特徴とするインクジェット用記録材料の製造方法。
[Al(OH)3]nAlCl3 一般式2
Aln(OH)mCl(3n-m) 0<m<3n 一般式3
広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)と針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)の1:1混合物をカナディアン スタンダード フリーネスで300mlになるまで叩解し、パルプスラリーを調製した。これにサイズ剤としてアルキルケテンダイマーを対パルプ0.5%、強度剤としてポリアクリルアミドを対パルプ1.0%、カチオン化澱粉を対パルプ2.0%、ポリアミドエピクロロヒドリン樹脂を対パルプ0.5%添加し、水で希釈して1%スラリーとした。このスラリーを長網抄紙機で坪量170g/m2になるように抄造し、乾燥調湿してポリオレフィン樹脂被覆紙の原紙とした。抄造した原紙に、密度0.918g/cm3の低密度ポリエチレン100部の樹脂に対して、10部のアナターゼ型チタンを均一に分散したポリエチレン樹脂組成物を320℃で溶融し、200m/分で厚さ35μmになるように押出コーティングし、微粗面加工されたクーリングロールを用いて押出被覆した。もう一方の面には密度0.962g/cm3の高密度ポリエチレン樹脂70部と密度0.918g/cm3の低密度ポリエチレン樹脂30部のブレンド樹脂組成物を同様に320℃で溶融し、厚さ30μmになるように押出コーティングし、粗面加工されたクーリングロールを用いて押出被覆した。
石灰処理ゼラチン 100部
スルフォコハク酸−2−エチルヘキシルエステル塩 2部
クロム明ばん 10部
水にジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー(分子量9,000)4部と気相法シリカ(平均一次粒子径7nm、比表面積300m2/g)100部を添加し予備分散液を作成した後、高圧ホモジナイザーで処理して、固形分濃度20%のシリカ分散液1を製造した。このシリカ分散液1と水に溶解した他の薬品を30℃で混合して下記組成のインク受容層塗布液1A及びインク受容層塗布液1Bを調整した。本塗布液を用いインク受容層塗布液1Aを下層、インク受容層塗布液1Bを上層として、下記インク受容層構成1の部数比率でインク受容層を構成する全シリカ粒子の全塗布量が20g/m2、全水分量が180g/m2になるように、上記支持体上にスライドビード方式で同時重層塗布し、先ず5℃の冷風を塗布面に30秒間あてて塗布液を不動化させ、次いで40℃、80℃の空気を順次吹き付けて乾燥した。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は80℃であった。
<インク受容層構成1>
(インク受容層塗布液1Aの固形分構成)
シリカ分散液1 (シリカ固形分として)100部
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール 22部
(アセトアセチル化度3%、ケン化度98%、平均重合度1000)
ホウ酸 4部
(インク受容層塗布液1Bの固形分構成)
アジピン酸ジヒドラジド 2部
記録シート1のインク受容層塗布液1Aのアセトアセチル変成ポリビニルアルコールを、アセトアセチル化度3%、ケン化度98%、平均重合度2350のアセトアセチル変成ポリビニルアルコールに変更した以外は記録シート1と同様にして、記録シート2を得た。
水にジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー(分子量9,000)4部と沈降法シリカ(吸油量200ml/100g、平均一次粒子径16nm、平均凝集粒子径9μm)100部を添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)を使用して予備分散液を作成した。次に得られた予備分散液をビーズミルで処理して、固形分濃度30%のシリカ分散液2を得た。このシリカ分散液2と水に溶解した他の薬品を30℃で混合して下記組成のインク受容層塗布液2A及びインク受容層塗布液2Bを調整した。本塗布液を用いインク受容層塗布液2Aを下層、インク受容層塗布液2Bを上層として、下記インク受容層構成2の部数比率でインク受容層を構成する全シリカ粒子の塗布量が20g/m2、全水分量が180g/m2になるように、上記支持体上にスライドビード方式で同時重層塗布し、記録シート1と同様に乾燥して記録シート3を得た。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は100nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は80℃であった。
<インク受容層構成2>
(インク受容層塗布液2Aの固形分構成)
シリカ分散液2 (シリカ固形分として)100部
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール 16部
(アセトアセチル化度3%、ケン化度98%、平均重合度2350)
ホウ酸 3部
(インク受容層塗布液2Bの固形分構成)
アジピン酸ジヒドラジド 1.5部
水に硝酸(2部)と擬ベーマイト(平均一次粒子径14nm)を添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機を使用して、固形分濃度20%のアルミナ水和物分散液を作成した。このアルミナ水和物分散液と水に溶解した他の薬品を30℃で混合して下記組成のインク受容層塗布液3A及びインク受容層塗布液3Bを調整した。本塗布液を用いインク受容層塗布液3Aを下層、インク受容層塗布液3Bを上層として、下記インク受容層構成3の部数比率でインク受容層を構成する全アルミナ水和物粒子の塗布量が25g/m2、全水分量が180g/m2になるように、上記支持体上にスライドビード方式で同時重層塗布し、記録シート1と同様に乾燥して記録シート4を得た。なお、電子顕微鏡観察よりアルミナ水和物粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は80℃であった。
<インク受容層構成3>
(インク受容層塗布液3Aの固形分構成)
アルミナ水和物分散液 (アルミナ水和物固形分として)100部
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール 12部
(アセトアセチル化度3%、ケン化度98%、平均重合度2350)
ホウ酸 2部
(インク受容層塗布液3Bの固形分構成)
アジピン酸ジヒドラジド 1.2部
上記インク受容層塗布液1Aのバインダー成分を、ジアセトンアクリルアミド変性ポリビニルアルコール(ジアセトンアクリルアミド変性度5モル%、鹸化度98モル%、重合度1700)25部に変更した以外は記録シート2と同様にして記録シート5を得た。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は80℃であった。
上記インク受容層塗布液1Aのアジピン酸ジヒドラジドをコハク酸ジヒドラジド1.7部に変更した以外は記録シート2と同様にして記録シート6を得た。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は80℃であった。
上記記録シート2の乾燥温度を、先ず5℃の冷風を塗布面に30秒間あてて塗布液を不動化させ、次いで40℃、55℃の空気を順次吹き付けて乾燥した以外は記録シート2と同様にして記録シート7を得た。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は55℃であった。
記録シート2の乾燥温度を、先ず15℃の風に30秒間あてた後、次に80℃の吹き付けて乾燥した以外は記録シート2と同様にして記録シート8を得た。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は80℃であった。
記録シート2の乾燥温度を、先ず5℃の冷風を塗布面に30秒間あてて塗布液を不動化させ、次いで40℃の風を吹き付けて乾燥した以外は記録シート2と同様にして記録シート9を得た。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は40℃であった。
記録シート2のインク受容層塗布液1Bを下記インク受容層塗布液1Cに変更した以外は記録シート2と同様にして記録シート10を得た。なお、電子顕微鏡観察より気相法シリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は80℃であった。
(インク受容層塗布液1Cの固形分構成)
アジピン酸ジヒドラジド 2部
コロイダルシリカ (シリカ固形分として)5部
(アルミナ修飾、平均一次粒子径40〜60nm)
部分鹸化ポリビニルアルコール 0.2部
(鹸化度88モル%、重合度3500)
記録シート2のインク受容層塗布液1Bを下記インク受容層塗布液1Dに変更した以外は記録シート2と同様にして記録シート11を得た。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は80℃であった。
(インク受容層塗布液1Dの固形分構成)
アジピン酸ジヒドラジド 2部
シリカ分散液1 (シリカ固形分として)100部
部分鹸化ポリビニルアルコール 22部
(鹸化度88モル%、重合度3500)
ホウ酸 4部
記録シート2のインク受容層構成1を下記インク受容層構成4に変更(インク受容層塗布液1Aをインク受容層塗布液4Aに、インク受容層塗布液1Bをインク受容層塗布液4Bへ変更した)した以外は記録シート2と同様にして記録シート12を得た。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は80℃であった。
<インク受容層構成4>
(インク受容層塗布液4Aの固形分構成)
シリカ分散液1 (シリカ固形分として)100部
部分鹸化ポリビニルアルコール 22部
(鹸化度88モル%、重合度3500)
ホウ酸 4部
アジピン酸ジヒドラジド 2部
(インク受容層塗布液4Bの固形分構成)
シリカ分散液1 (シリカ固形分として)100部
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール 22部
(アセトアセチル化度3%、ケン化度98%、平均重合度1000)
ホウ酸 4部
記録シート2のインク受容層構成1を下記インク受容層構成5に変更(インク受容層塗布液1Aをインク受容層塗布液5Aに、インク受容層塗布液1Bをインク受容層塗布液5Bへ変更した)した以外は記録シート2と同様にして記録シート13を得た。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は80℃であった。
<インク受容層構成5>
(インク受容層塗布液5Aの固形分構成)
アジピン酸ジヒドラジド 2部
(インク受容層塗布液5Bの固形分構成)
シリカ分散液1 (シリカ固形分として)100部
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール 22部
(アセトアセチル化度3%、ケン化度98%、平均重合度1000)
ホウ酸 4部
記録シート1のインク受容層塗布液1Aのホウ酸を抜いた以外は記録シート1と同様にして記録シート14を得た。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は80℃であった。
記録シート14の乾燥温度を、最初から80℃の風を吹き付けて乾燥した以外は記録シート14と同様にして記録シート15を得た。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は80℃であった。
記録シート2のインク受容層塗布液1Aのホウ酸を抜いた以外は記録シート2と同様にして記録シート16を得た。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は80℃であった。
記録シート2のインク受容層塗布液1Bを使用しなかった以外は記録シート2と同様にして記録シート17を得た。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は80℃であった。
記録シート2のインク受容層塗布液1Bのアジピン酸ジヒドラジドをプロピオン酸ヒドラジドに変更した以外は記録シート2と同様にして記録シート18を得た。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は80℃であった。
水にジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー(分子量9,000)4部と沈降法シリカ(吸油量250ml/100g、平均一次粒子径30nm、平均凝集粒子径2μm)100部を添加し、のこぎり歯状ブレード型分散機(ブレード周速30m/秒)を使用してシリカ分散液3を作製した。このシリカ分散液3と水に溶解した他の薬品を30℃で混合して下記組成のインク受容層塗布液6A及びインク受容層塗布液6Bを調整した。本塗布液を用いインク受容層塗布液6Aを下層、インク受容層塗布液6Bを上層として、下記インク受容層構成6の部数比率でインク受容層を構成する全シリカ粒子の全塗布量が20g/m2、全水分量が180g/m2になるように、上記支持体上にスライドビード方式で同時重層塗布し、先ず5℃の冷風を塗布面に30秒間あてて塗布液を不動化させ、次いで40℃、80℃の空気を順次吹き付けて乾燥した。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は1.0μmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は80℃であった。
<インク受容層構成6>
(インク受容層塗布液6Aの固形分構成)
シリカ分散液3 (シリカ固形分として)100部
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール 16部
(アセトアセチル化度3%、ケン化度98%、平均重合度2350)
ホウ酸 3部
(インク受容層塗布液6Bの固形分構成)
アジピン酸ジヒドラジド 1.5部
記録シート2のインク受容層塗布液1Aのバインダー成分を、部分鹸化ポリビニルアルコール(鹸化度88モル%、重合度3500)22部に変更した以外は記録シート2と同様にして記録シート20を得た。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は80℃であった。
記録シート2のインク受容層塗布液1Aのバインダー成分を、部分鹸化ポリビニルアルコール(鹸化度88モル%、重合度3500)22部に変更し、アジピン酸ジヒドラジドを添加しなかった以外は記録シート2と同様にして記録シート21を得た。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は80℃であった。
記録シート21の乾燥温度を、先ず5℃の冷風を塗布面に30秒間あてて塗布液を不動化させ、次いで40℃の風を吹き付けて乾燥させた以外は記録シート21と同様にして記録シート22を得た。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は40℃であった。
記録シート2のインク受容層塗布液1Aとインク受容層塗布液1Bを、上記インク受容層構成1の部数比率となるように塗布直前に混合し、全シリカ粒子の全塗布量が20g/、m2全水分量が180g/m2になるように、上記支持体上にスライドビード方式で単層塗布した以外は、記録シート2と同様にして記録シート23を得た。なお、電子顕微鏡観察よりシリカ微粒子の平均二次粒子径は80nmであり、塗布液の乾燥終了点の温度は80℃であった。
塗布・乾燥したインク受容層の塗布面を観察し、以下の基準で評価した。
◎:ひび割れが全くなく、均一な塗布面である。
○:目視では判別し難いくらいの小さいひび割れが発生しているが、非常に少なく問題ないレベルである。
△:目視では判別し難いくらいの小さいひび割れが発生している。
×:目視で明らかに判別できる大きなひび割れが発生している。
記録シートの印字前の白紙部光沢感を斜光で観察し、下記の基準で評価した。
◎:カラー写真並の高い光沢感が有る。
○:カラー写真並とはいかないが十分な光沢感が有る。
△:少し光沢感が有る。
×:光沢感が無い。
市販のインクジェットプリンター(エプソン社製、PM−950C)にてレッド、ブルー、グリーン、ブラックのベタ印字を行い、印字直後にPPC用紙を印字部に重ねて軽く圧着し、PPC用紙に転写したインク量の程度を目視で観察した。下記の基準で評価した。
○:転写しない。
△:印字部全体に薄い転写が観察される。
×:印字部全体に濃い転写が観察される。
記録シート表面に水滴を落とし、1分間放置後表面を擦り、表面状態を観察した。
○:変化なし
△:インク受容層の一部が削り取られ、光沢が低下した状態となる。
×:インク受容層の大部分が削り取られた状態となる。
記録シートの水分率を非接触型赤外線水分計で測定し、支持体に塗布した塗布液の水分率が8%以下になる点を乾燥終了点とし、塗布から乾燥終了点までの時間を計測し乾燥時間とした。
対して、記録シート14、15、16はホウ素化合物を含有しなかったため、低温不動化が起こらず塗布液が風によって流れてしまったため、ひび割れと光沢が低下した。記録シート17は一級アミノ基を分子内に2個以上有する化合物を使用しなかったため、高温乾燥終了点におけるケト基を有するバインダーとの架橋反応が有効に働かず、大きなひび割れが発生し光沢も著しく低下した。記録シート18は一級アミノ基を分子内に1個有する化合物に変更した場合であり、全面に大きな割れが発生し光沢が著しく低下、またインク受容層の耐水性も得られなかった。記録シート19は顔料を二次粒子径が1.0μmの粒子に変更した場合であるが、光沢が著しく低下した。記録シート20、21はアセトアセチル変性ポリビニルアルコールを未変性ポリビニルアルコールに変更した場合であり、高温乾燥のため大きなひび割れが発生し、耐水性も低かった。記録シート9及び22は、低温で不動化させた後、比較的穏やかな条件で乾燥させた場合であり、ひび割れなく高い光沢のインクジェット用記録材料が得られたが、乾燥のために高温乾燥を行った記録シートの約2倍の時間が必要であった。また、記録シート22は、インク受容層の耐水性が低下した。記録シート23はケト基を有するバインダーと一級アミノ基を分子内に2個以上有する化合物を混合して単層塗布したため、しばらく塗布を続けていくとスライドビード塗布ヘッド内に固形物が堆積し正規の塗布量が得られず生産安定性が非常に悪かった。
Claims (6)
- 支持体上に平均二次粒子径500nm以下の無機微粒子、ホウ素化合物及び樹脂バインダーを含有する層を含む、少なくとも2層の塗布層からなるインク受容層を設けたインクジェット用記録材料において、該インク受容層が一級アミノ基を分子内に2個以上有する化合物を含有せず、樹脂バインダーとしてケト基を有する樹脂バインダーを含有し、且つ隣接するインク受容層が樹脂バインダーとしてケト基を有する樹脂バインダーを含有せず、一級アミノ基を分子内に2個以上有する化合物を含有するように同時塗布されてなることを特徴とするインクジェット用記録材料。
- 前記ケト基を有する樹脂バインダーが重合度2000以上のケト基を有する変性ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用記録材料。
- 前記ホウ素化合物がホウ酸又は硼砂から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット用記録材料。
- 前記一級アミノ基を分子内に2個以上有する化合物がヒドラジド基を分子内に2個以上有する化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット用記録材料。
- 前記支持体が非吸水性支持体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット用記録材料。
- 支持体上に平均二次粒子径500nm以下の無機微粒子、ホウ素化合物及び樹脂バインダーを含有する層を含む、少なくとも2層の塗布層からなるインク受容層を設けたインクジェット用記録材料の製造方法において、該インク受容層が一級アミノ基を分子内に2個以上有する化合物を含有せず、樹脂バインダーとしてケト基を有する樹脂バインダーを含有し、且つ隣接するインク受容層が樹脂バインダーとしてケト基を有する樹脂バインダーを含有せず、一級アミノ基を分子内に2個以上有する化合物を含有する塗布液を同時塗布し、10℃以下の冷風で塗布液を不動化させた後、乾燥終了点の温度が50℃以上で乾燥することを特徴とするインクジェット用記録材料の製造方法。
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