JP2005199192A - 廃棄物高温処理発生ガス発電設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】高効率発電装置を用いた効率の良い発電及び高効率発電装置の耐久性の向上を図ることにある。
【解決手段】有用ガスを発電装置に供給する有用ガス供給ラインLに設けられ、有用ガス中に含まれる水分を低減する除湿塔(除湿手段)3と、有用ガス供給ラインLにおける除湿塔3の下流側に設けられ、有用ガス中に含まれるダストを削減処理するヘパフィルタ除塵装置(ヘパフィルタ除塵手段)4とを備え、発電装置として、有用ガス中に含まれるダストの低減が要求されるガスエンジンや燃料電池を備えた高効率発電装置2を用いた構成になっている。
【選択図】図1
【解決手段】有用ガスを発電装置に供給する有用ガス供給ラインLに設けられ、有用ガス中に含まれる水分を低減する除湿塔(除湿手段)3と、有用ガス供給ラインLにおける除湿塔3の下流側に設けられ、有用ガス中に含まれるダストを削減処理するヘパフィルタ除塵装置(ヘパフィルタ除塵手段)4とを備え、発電装置として、有用ガス中に含まれるダストの低減が要求されるガスエンジンや燃料電池を備えた高効率発電装置2を用いた構成になっている。
【選択図】図1
Description
本発明は、廃棄物の高温反応処理で生じたガスを湿式で処理することにより、当該ガス中に含まれる不要物質を低減し、これによって当該ガスを燃料として使用可能な有用ガスに改質して、この有用ガスを用いて発電を行う廃棄物高温処理発生ガス発電設備に関する。
近年、都市ゴミ等の一般廃棄物や産業廃棄物を溶融状態になるまで加熱する高温反応処理を行うことによって、廃棄物中に含まれるダイオキシン類を消滅させると共に、溶融した廃棄物を水中に投入することによって無害な水砕スラグを得ることができる廃棄物の溶融処理施設が脚光を浴びている。
また、廃棄物を高温反応処理した際にガスが発生するが、このガスは燃焼に必要な成分、例えばH2 (水素)やCO(一酸化炭素)を多く含有しているため、当該ガス中の重金属や硫黄等の不要物質を湿式処理により削減し、また当該ガス中のダストをグリセリン洗浄や活性炭フィルタにより低減することによって、有用ガスとして有効に利用する技術が開発されている(例えば、特許文献1参照。)。
更に、現在においては、上記有用ガスを蒸気ボイラで燃焼させることによって高温高圧の水蒸気を発生させ、蒸気タービンを回して発電機を駆動する構造の発電設備を備えたものも知られている。
特開平10−165743号公報
ところが、上記発電設備においては、上述したような蒸気タービンを用いていることから、有用ガスに対する発電効率は20%未満と低く、より効率の良い発電設備への転換が課題となっていた。
このため、より熱効率の良い例えばシリンダ内を往復移動するピストンを備えたガスエンジン(内燃機関)への変換が試みられたが、このようなガスエンジンを単に用いた場合には蒸気タービンに比べて耐久性に劣る結果となるという新たな問題が発生した。
以上のことから、発明者は、ガスエンジンの耐久性の向上を図るべく鋭意研究を重ねた結果、上述した湿式処理や、グリセリン洗浄及び活性炭フィルタの処理によって、蒸気タービンでは問題にならない程度まで有用ガスからダストの除去が図られるものの、当該有用ガスの導入部分にシリンダとピストンとからなる摺動部を有するガスエンジンでは更にダストの低減を図ることが耐久性の向上を図る上で重要であるという知見を得た。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、蒸気タービンを備えた発電装置より効率の良い高効率発電装置を用いて発電することができると共に、当該高効率発電装置の耐久性の向上を図ることのできる廃棄物高温処理発生ガス発電設備を提供することを課題としている。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の廃棄物高温処理発生ガス発電設備は、廃棄物の高温反応処理で生じたガス中に含まれる不要物質を湿式で削減処理することにより、上記ガスを燃料として使用可能な有用ガスに改質する湿式処理装置と、上記有用ガスを用いて発電を行う発電装置とを備えた廃棄物高温処理発生ガス発電設備であって、上記有用ガスを上記発電装置に供給する有用ガス供給ラインに設けられ、上記有用ガス中に含まれる水分を低減する除湿手段と、上記有用ガス供給ラインにおける上記除湿手段の下流側に設けられ、上記有用ガス中に含まれるダストを削減処理するヘパフィルタ除塵手段とを備えてなり、上記発電装置として、上記有用ガス中に含まれるダストの低減が要求される高効率発電装置を用いたことを特徴としている。
請求項2に記載の廃棄物高温処理発生ガス発電設備は、廃棄物の高温反応処理で生じたガス中に含まれる不要物質を湿式で削減処理することにより、上記ガスを燃料として使用可能な有用ガスに改質する湿式処理装置と、上記有用ガスを用いて発電を行う発電装置とを備えた廃棄物高温処理発生ガス発電設備であって、上記有用ガスを上記発電装置に供給する有用ガス供給ラインに設けられ、上記有用ガス中に含まれる水分を低減する除湿手段と、上記有用ガス供給ラインにおける上記除湿手段の上流側又は下流側に設けられ、上記有用ガスの温度を高めて当該有用ガスの相対湿度を低下させる加熱手段と、上記有用ガス供給ラインにおける上記加熱手段の下流側に設けられ、上記有用ガス中に含まれるダストを補足するフィルタ部を有し当該フィルタ部に付着したダストを逆洗により排除すべく構成された乾式バグフィルタ除塵手段とを備えてなり、上記発電装置として、上記有用ガス中に含まれるダストの低減が要求される高効率発電装置を用いたことを特徴としている。
請求項3に記載の廃棄物高温処理発生ガス発電設備は、廃棄物の高温反応処理で生じたガス中に含まれる不要物質を湿式で削減処理することにより、上記ガスを燃料として使用可能な有用ガスに改質する湿式処理装置と、上記有用ガスを用いて発電を行う発電装置とを備えた廃棄物高温処理発生ガス発電設備であって、上記有用ガスを上記発電装置に供給する有用ガス供給ラインに設けられ、上記有用ガス中に含まれる水分を低減する除湿手段と、上記有用ガス供給ラインにおける上記除湿手段の下流側に設けられ、上記有用ガス中に含まれるダストを補足すると共に、有用ガス中の水分による凝縮水によって上記補足したダストを洗い流すフィルタ部を備えた湿式バグフィルタ除塵手段とを備えてなり、上記発電装置として、上記有用ガス中に含まれるダストの低減が要求される高効率発電装置を用いたことを特徴としている。
請求項4に記載の廃棄物高温処理発生ガス発電設備は、請求項1〜3の何れかに記載の発明において、上記高効率発電装置は、上記有用ガスを燃料として用いるガスエンジンと、このガスエンジンによって回転駆動される発電機とを備えた構成になっていることを特徴としている。
請求項5に記載の廃棄物高温処理発生ガス発電設備は、請求項1〜3の何れかに記載の発明において、上記高効率発電装置は、上記有用ガスを燃料とする燃料電池によって構成されていることを特徴としている。
上記のように構成された請求項1〜5に記載の発明によれば、高効率発電装置として例えばガスエンジンで発電機を駆動する構造のものを用いることにより、有用ガスに対して35%以上の発電効率を得ることが可能になる。
従って、従来の蒸気タービンで発電機を駆動する発電装置(発電効率20%未満)に比べて発電効率を大幅に向上させることができる。
また、湿式処理装置及び除湿手段によって、有用ガス中のダストが処理水中に移行することになることから、当該有用ガスのダスト濃度が8〜10mg/m3 N程度まで低下する。また、この際のダストの粒度分布は約0.1〜4μmであり、体積加重平均径は約0.8μmとなる。即ち、湿式処理によって4μm以上のダストをほぼ確実に排除することができる。
ただし、高効率発電装置として上述したガスエンジンを用いる場合には、ダストの粒度分布を1μm以下(サブミクロン)とし、かつダスト濃度を1mg/m3 N以下とすることが好ましい。
この場合、ヘパフィルタ除塵手段は、0.3μm以上のダストを99.97%以上の効率で除去することが可能であることから、上記サブミクロンのダスト濃度を1mg/m3 N以下にすることができる。
従って、上述のようなガスエンジンを備えた高効率発電装置を用いた場合でも当該高効率発電装置の耐久性の向上を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、除湿手段の上流側に乾式バグフィルタ除塵手段を備えているので、湿式処理装置によって除塵されダスト濃度が30〜50mg/m3 Nに改質された有用ガスについて、サブミクロンのダスト濃度が1mg/m3 N以下となるようにさらに低減することができる。
即ち、乾式バグフィルタ除塵手段は、0.5μmの粒径のダストに対して、90%以上の捕集効率が得られることから、実質的に、有用ガスについてサブミクロンのダスト濃度を1mg/m3 N以下に低減することができる。従って、例えばガスエンジンを備えたような高効率発電装置の耐久性の向上を図ることができる。
また、乾式バグフィルタ除塵手段の上流側に加熱手段を設けているので、有用ガスの相対湿度を低下させた後に、当該有用ガスを乾式バグフィルタ除塵手段に供給することができる。このため、有用ガス中の水分が乾式バグフィルタ除塵手段のフィルタ部に凝縮することがないので、逆洗により、当該フィルタ部に付着したダストを確実に排除することができる。
従って、加熱手段及び乾式バグフィルタ除塵手段を用いた場合には、上述したヘパフィルタ除塵手段を用いた場合に比べて、新たに交換するヘパフィルタの費用、その交換に要する手間、その交換時間に発電不能になることによる損失等の発生を抑制することができるという利点がある。
また、加熱手段を除湿手段の上流側に設けた場合には、当該除湿手段によって冷却した後の密度の高い有用ガスを高効率発電装置に供給することができるので、より効率の高い発電をすることができる。ただし、加熱手段を除湿手段の下流側に設けるようにしてもよい。
請求項3に記載の発明によれば、除湿手段の下流側に湿式バグフィルタ除塵手段を用いているので、上記乾式バグフィルタ除塵手段を用いた場合と同様に、有用ガス中のサブミクロンのダスト濃度を1mg/m3 N以下に低減することができる。従って、例えばガスエンジンを備えたような高効率発電装置の耐久性の向上を図ることができる。
また、有用ガス中の水分による凝縮水によって、湿式バグフィルタ除塵手段のフィルタ部を常時洗浄することができるので、上述した乾式バグフィルタ除塵手段を用いた場合に比べて、加熱手段が不要になると共に、逆洗のための機構が不要になるという利点がある。
請求項4に記載の発明によれば、高効率発電装置を、ガスエンジンと発電機とを備えたもので構成しているので、35%以上の発電効率を得ることができる。従って、従来の蒸気タービンを用いて発電する場合に比べて大幅に発電効率を向上させることができる。また、サブミクロンのダスト濃度を1mg/m3 N以下に低減した有用ガスをガスエンジンに供給することができるので、当該ガスエンジンの耐用期間の向上を図ることができると共に、エンジンオイルの汚れを低減することができる。
請求項5に記載の発明によれば、高効率発電装置として燃料電池を用いているので、40%以上の発電効率を得ることができる。従って、従来の蒸気タービンを用いて発電する場合に比べて大幅に発電効率の向上を図ることができる。また、サブミクロンのダスト濃度を1mg/m3 N以下に低減した有用ガスを燃料電池に供給することができるので、ダストが燃料電池における燃料ガス流路等に詰まるのを防止することができ、燃料電池の耐用期間の向上を図ることができる。
(第1の実施の形態)
本発明を実施するための最良の形態としての第1の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明を実施するための最良の形態としての第1の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
この第1の実施の形態で示す廃棄物高温処理発生ガス発電設備は、図1に示すように、廃棄物を高温反応処理で溶融させることによって生じたガスを湿式処理し、これによって当該ガス中に含まれる不純物質(不要物質)を削減して、当該ガスを燃料として使用可能な有用ガスに改質する湿式処理装置1と、有用ガスを用いて発電を行うように構成されていると共に、当該有用ガス中に含まれるダストの低減が要求される高効率発電装置2と、有用ガスを湿式処理装置1から高効率発電装置2に供給する有用ガス供給ラインLに設けられ、有用ガス中に含まれる水分を低減する除湿塔(除湿手段)3と、有用ガス供給ラインLにおける除湿塔3の下流側に設けられ、有用ガス中に含まれるダストを削減処理するヘパフィルタ除塵装置(ヘパフィルタ除塵手段)4とを備えている。
湿式処理装置1は、急冷塔11と、酸洗浄塔12と、アルカリ洗浄塔13と、第1脱硫塔14と、第2脱硫塔15とを備えた構成になっている。
急冷塔11は、スプレ式の塔を備えた構成になっており、廃棄物を溶融処理する図示しない溶融炉(高温反応炉)で発生した1100〜1250℃の高温のガスを、塩酸でpH4以下に調整された酸性水を噴射(スプレ)することによって約70℃まで急冷すると共に、ガス中に含有された不純物質としての重金属、ミネラル、カーボン粒子等を除去するように構成されている。
酸洗浄塔12は、充填塔式の洗浄塔を備えた構成になっており、急冷塔11で急冷したガスを更に酸性水で洗浄し、当該ガスから更に不純物質としての重金属、ミネラル、カーボン粒子等を除去するように構成されている。
酸性水は、急冷塔11と酸洗浄塔12との間を循環すると共に、図示しない傾斜板沈殿槽等にも循環するようになっている。傾斜板沈殿槽は、酸性水に含まれる上記不純物質(重金属、ミネラル、カーボン粒子、シリカ等)を沈殿させて回収するようになっている。なお、傾斜板沈殿槽の底部にはスクリュフィーダ(図示せず)が設けられており、傾斜板沈殿槽に堆積する不純物質をスラッジ汚泥として排出するようになっている。このスラッジ汚泥は、pH調整後、フィルタプレスで固形化して上述した溶融炉に戻されることになる。また、傾斜板沈殿槽における上澄みとしての酸性水は、急冷塔11及び酸洗浄塔12に循環させるべく循環槽(図示せず)に送られることになる。
アルカリ洗浄塔13は、充填塔式の洗浄塔を備えた構成になっており、酸洗浄後のガスに含まれる酸性水の霧状の微粒子(ミスト)を、苛性ソーダでpH6〜8に調整された液を循環させることによって中和させると共に、ガス中のダストも除去するようになっている。
第1脱硫塔14は、スプレ式の洗浄塔を備えた構成になっており、主としてH2 S(硫化水素)を除去する脱硫を行うと共に、ガス中のダストも除去するようになっている。
第2脱硫塔15は、充填塔式の洗浄塔を備えた構成になっており、第1脱硫塔14で脱硫されたガスに対して更に仕上げの脱硫を行うと共に、ガス中に残ったダストを更に除去するようになっている。
ガス中のH2 Sを除去する脱硫方法としては、サルフェロックス法とタカハックス法がある。これらの方法は、共に触媒の酸化・還元を利用してH2 SをS(硫黄)に酸化させるもので原理は同じである。この第1の実施の形態では、第1脱硫塔14において、タカハックス法を採用しているので、このタカハックス法について更に説明する。
第1脱硫塔14内では、ガス中のH2 Sを1000〜2500ppmの状態から20ppm以下に低下させるべく、脱硫触媒入りの液を噴射口から噴射する。これにより、H2 Sを含有した脱硫液は、図示しない再生塔を循環し、この再生塔において下方から吹き込まれた空気によって触媒が再生される。また、脱硫液中に含まれるSは、スラッジ分離装置によって固液分離されて固形物として取り出されることになる。
なお、上記脱硫液は、苛性ソーダでpH8〜9程度に調整する。また、冬期に脱硫液の温度が低下する場合には、再生塔内の熱交換パイプに蒸気を供給して脱硫液を暖め、当該脱硫液の温度を約30〜50℃の範囲に保つように運転する。
高効率発電装置2は、湿式処理装置1によって不純物質が極めて低減された後の有用ガスを燃料として用いるガスエンジン(図示せず)と、このガスエンジンによって回転駆動される発電機(図示せず)とを備えた構成になっている。ガスエンジンは、シリンダと、このシリンダ内を往復移動するピストンとを備えた4サイクルガソリンエンジン(4行程内燃機関)と同様の構成になっている。
除湿塔3は、充填塔式の洗浄塔を備えた構成になっており、当該洗浄塔内で冷水を循環させることによって有用ガスの温度を低下させ、これによって当該有用ガス中の水分を低減すると共に、有用ガス中のダストを更に除去するようになっている。この場合、有用ガスは、10〜20℃まで冷却されることになる。
また、除湿塔3で冷却後の有用ガスはミスト(霧状の水)を多く含んでいるので、このミストを図示しないデミスタで除去することになる。
ここで、急冷塔11、酸洗浄塔12、アルカリ洗浄塔13、第2脱硫塔15及び除湿塔3の各出口におけるダスト濃度を示すと、表1の通りになる。なお、ダスト濃度の計算値は、下記の数1の式を用いて計算したものである。
(数1)
C2=C2×exp(−η×H)
ここで、C1は各塔11、12、13、14、3の入口のダスト濃度であり、C2は各塔11、12、13、14、3の出口のダスト濃度であり、ηは除塵効率(単位長さ当たりの捕集効率)であり、Hは各塔に充填された充填物の高さである。
C2=C2×exp(−η×H)
ここで、C1は各塔11、12、13、14、3の入口のダスト濃度であり、C2は各塔11、12、13、14、3の出口のダスト濃度であり、ηは除塵効率(単位長さ当たりの捕集効率)であり、Hは各塔に充填された充填物の高さである。
各出口のダスト濃度C2は、各入口のダスト濃度C1、気液比から経験的に決まる除塵率η及び充填物の高さHの3つのパラメータによる計算式(上記数1)で計算したものと実測値がほぼ一致する結果となった。上記各充填物は、ポリプロピレン製の市販のものであるが、細かなものを用いたり、形状等を工夫してもこの物理的除去方法においては、2〜3μm以下の粒子を除去するのは困難である。このため、有用ガスのダスト濃度C2は、除湿塔3の出口で約8〜10mg/m3 N以下とするのが限度であり、その粒度分布は概ね0.1〜4μmであり、体積加重平均径が約0.8μmである。
また、除湿塔3の出口におけるダストの成分は、急冷塔11において急冷時に発生する遊離炭素や溶融炉からの飛散シリカを主体とする不溶性物質である。このため、このような性状のダストでかつ上記濃度のダストを含む有用ガスを従来例で示した蒸気ボイラで燃焼させて、蒸気タービンを駆動する場合には、例えば自動弁の摺動部にダストが噛み込み弁動作が悪くなる程度であり、蒸気ボイラ、配管などの詰まり、閉塞、摩耗等の問題が発生することがない。また、燃焼ガス中のばいじん濃度も大気汚染防止法上の問題となることがない。
即ち、除湿塔3の出口においては、有用ガスに含まれる例えばH2 Sの濃度が20ppm以下に低減することができ、その他の重金属等の濃度も大気汚染防止法上問題とならない値まで充分に低下させることができる。また、急冷塔11の入口から除湿塔3の出口までの有用ガスの圧力損失は、100〜200mmAq程度である。
なお、除湿塔3の出口における有用ガスの成分は、H2 が約30%、COが約30%、CO2 が約30%であり、残部として窒素、アルゴン等が含有されている。
ヘパフィルタ除塵装置4は、0.3μm以上のダストを99.97%以上の効率で除去することが可能なヘパフィルタを備えたもので構成されている。
また、有用ガス供給ラインLには、除湿塔3とヘパフィルタ除塵装置4との間に、除湿塔3側から順次、ガスホルダ51、フィルタ52、昇圧ブロア53が設けられている。更に、有用ガス供給ラインLには、ヘパフィルタ除塵装置4と高効率発電装置2との間に、紙フィルタ54が設けられている。
ガスホルダ51は、有用ガスを所定量蓄える容量のタンク51aと、このタンク51a内の有用ガスの圧力変動を吸収する圧力変動吸収手段51bとを備えており、圧力変動の少ない有用ガスを下流側に供給するようになっている。
また、ガスホルダ51には、有用ガスの成分を分析するための合成ガス分析計51cが設けられている。
フィルタ52は、ステンレス鋼による目の粗い金網によって構成されたものであり、万一、粗大な塵が昇圧ブロア53側に供給された場合に、当該昇圧ブロア53等の破損を防止するようになっている。
昇圧ブロア53は、高効率発電装置2のガスエンジンに、所定の圧力まで昇圧した有用ガスを円滑に供給すべく設けられている。
紙フィルタ54は、ヘパフィルタ除塵装置4側から、万一、粗大な塵が流れてきた場合でも、当該塵がガスエンジンに供給されるのを防止するために設けられている。
高効率発電装置2のガスエンジンから排出された排気ガスは、その廃熱が廃熱ボイラ61によって有効に利用されてから、煙突63を介して排出されることになる。
また、ヘパフィルタ除塵装置4のフィルタ本体(フィルタのケーシング)は、有用ガスが可燃性であることから、静電気を除去するための接地がなされ防爆性能を有するものとなっている。
その他、有用ガスが通過する部分は、窒素ガス等の不活性ガスで置換可能にすべく、当該不活性ガスの置換が不能になるようなポケットの無い構造になっている。また、有用ガスが通過する所定の各位置には、不活性ガスの置換を確認するためのCO(一酸化炭素)濃度計の差込口が設置されている。
更に、ヘパフィルタ除塵装置4には、ヘパフィルタの前後の差圧を検出するフィルタ差圧計が設けられており、異常に高い圧力が発生した際に、ヘパフィルタ除塵装置4の入口側に設けた図示しない自動遮断弁を閉じて、ヘパフィルタ等の破損を防止するようになっている。
上記のように構成された廃棄物高温処理発生ガス発電設備においては、高効率発電装置2を、ガスエンジンと発電機とを備えたもので構成しているので、35%以上の発電効率を得ることができる。従って、従来の蒸気タービンを用いて発電する場合に比べて大幅に発電効率を向上させることができる。
しかも、ガスエンジンを備えた高効率発電装置2は、蒸気ボイラ及び蒸気タービンを備えた従来の発電装置に比べてコンパクトになり、設置スペースを多くとらないという利点がある。
また、湿式処理装置1や除湿塔3によって、有用ガス中のダストを削減することができるので、有用ガスのダスト濃度を除湿塔3の出口において8〜10mg/m3 N程度まで低下させることができる。また、除湿塔3の出口における有用ガス中のダストの粒度分布は約0.1〜4μm、体積加重平均径は約0.8μmとなる。即ち、湿式処理装置1及び除湿塔3によって有用ガス中から4μm以上のダストをほぼ確実に排除することができる。
ただし、ガスエンジンを用いる場合には、ダストの粒度分布を1μm以下(サブミクロン)とし、かつダスト濃度を1mg/m3 N以下とすることが好ましいが、ヘパフィルタ除塵装置4を設けることによって、有用ガス中の0.3μm以上のダストを99.97%以上の効率で除去することができる。即ち、ヘパフィルタ除塵装置4を通過後の有用ガスにおいては、サブミクロンのダスト濃度を1mg/m3 N以下にすることができる。
従って、ガスエンジンを備えた高効率発電装置2の耐久性の向上を図ることができる。
{発明を実施するための異なる形態}
次に、本発明を実施するための異なる形態としての第2の実施の形態及び第3の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
次に、本発明を実施するための異なる形態としての第2の実施の形態及び第3の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(第2の実施の形態)
まず、第2の実施の形態について、図2及び図3を参照しながら説明する。但し、第1の実施の形態で示した構成要素と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
まず、第2の実施の形態について、図2及び図3を参照しながら説明する。但し、第1の実施の形態で示した構成要素と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
この第2の実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、ヘパフィルタ除塵装置に代えて、有用ガス供給ラインLにおける除湿塔3の上流側に加熱器塔(加熱手段)71及び乾式バグフィルタ除塵装置(乾式バグフィルタ除塵手段)72を設けている点である。なお、図2においては、図1で示したフィルタ52を排除したものを示しているが、このフィルタ52をガスホルダ51と昇圧ブロア53との間に設けてもよい。また、図2においては、図1に示した廃熱ボイラ61、煙突63の図示を省略している。
加熱器塔71は、乾式バグフィルタ除塵手段72の上流側に配置されており、第2脱硫塔15から供給される有用ガスを温水を用いて加熱するようになっている。温水の温度は、乾式バグフィルタ除塵手段72のフィルタの材質であるポリプロピレンの耐熱温度が約90℃であることから、90℃未満に設定されている。
乾式バグフィルタ除塵手段72は、図3に示すように、有用ガスの流入口72a及び流出口72bを備えたケーシング72cと、ケーシング72c内に設けられたフィルタ部72dと、このフィルタ部72dの上記流出口72b側から窒素ガス(不活性ガス)をパージして、フィルタ部72dの表面に付着したダストを払い落とす逆洗手段72eとを備えている。有用ガスは、流入口72aからフィルタ部72dを通って流出口72bから流出することになる。
また、流入口72aは、ケーシング72cの上部に配置されており、ケーシング72cの下方からフィルタ部72dに向かって有用ガスが上方に流れるのを極力防止するようになっており、窒素ガスのパージによってフィルタ部72dから落下するダストが再びフィルタ部72dに付着するのを防止するようになっている。
また、ケーシング72cの下部は、下方に向かって漸次縮径する円錐筒72fによって形成されており、その円錐筒72fの下端部には、直列に配置された第1のダンパ(第1の開閉手段)72g及び第2のダンパ(第2の開閉手段)72hを介して、ダスト吸引手段72iに連結されている。
即ち、有用ガスは可燃性であるので、ダストを排出する際には、第1のダンパ72g及び第2のダンパ72hの何れか一方を必ず閉じ、かつ窒素を自動パージすることにより、空気がケーシング72c内に浸入するのを確実に防止するようになっている。即ち、防爆性能を有するものとなっている。
また、図3において、72jは、ダストのレベル計であり、このレベル計72jも防爆性能を有するものとなっている。
そして、バグフィルタ本体としてのケーシング72cは、静電気を除去するための接地がなされている。
そして、バグフィルタ本体としてのケーシング72cは、静電気を除去するための接地がなされている。
その他、有用ガスが通過する部分は、窒素ガス等の不活性ガスで置換可能にすべく、当該不活性ガスの置換が不能になるようなポケットの無い構造になっている。また、有用ガスが通過する所定の各位置には、不活性ガスの置換を確認するためのCO濃度計の差込口が設置されている。
更に、乾式バグフィルタ除塵装置72には、フィルタ部72dの前後の差圧を検出するフィルタ差圧計が設けられており、異常に高い圧力が発生した際に、乾式バグフィルタ除塵装置72の入口側に設けた図示しない自動遮断弁を閉じて、フィルタ部72d等の破損を防止するようになっている。
フィルタ部72dは、ポリプロピレンの繊維からなるろ材によってフェルト状に形成されたものであって、そのろ材の表面にテフロン延伸膜をコーティングしたもので構成されている。なお、テフロンは登録商標である。テフロン延伸膜は、鏡面状の滑らかな表面に4〜5μmの細孔を有しており、有用ガスがフィルタ部72dを通過する流速(濾過速度)を0.6〜0.8m/minに保持することによって、サブミクロンのダストを当該ダストによるブリッジの形成によって捕集することができると共に、逆洗によってダストを容易に剥離することが可能になっている。このため、例えば0.5μmの粒径のダストに対して、90%以上の捕集効率が得られる。因みに、テフロン延伸膜がコーティングされていないフェルト状のフィルタの場合には、上記捕集効率が20%程度である。
また、フィルタ部72dは、ポリプロピレンの繊維を用いているのに加えて、その繊維にテフロンがコーティングされていることから、塩酸に強い材質のものになっている。
更に、フィルタ部72dの圧力損失は、上記流速(0.6〜0.8m/min)において、100〜200mmAqである。
更に、フィルタ部72dの圧力損失は、上記流速(0.6〜0.8m/min)において、100〜200mmAqである。
上記のように構成された廃棄物高温処理発生ガス発電設備においては、乾式バグフィルタ除塵手段72によって、0.5μmのダストを90%以上の捕集効率で捕集することができるので、第2脱硫塔15から供給されるダスト濃度が30〜50mg/m3 Nの有用ガスについて、実質的にサブミクロンのダスト濃度が1mg/m3 N以下となるように、当該有用ガスのダスト濃度を下げることができる。
従って、ガスエンジンを備えた高効率発電装置2の耐久性の向上を図ることができる。
また、乾式バグフィルタ除塵装置72の上流側に加熱器塔71を設けているので、有用ガスの温度を10〜40℃程度上昇させることによって当該有用ガスの相対湿度を低下させた後に、当該有用ガスを乾式バグフィルタ除塵装置72に供給することができる。このため、有用ガス中の水分がフィルタ部72dに凝縮するのを防止することができるので、逆洗により、フィルタ部72dに付着したダストを確実に排除することができる。
従って、上述したヘパフィルタ除塵装置4を用いる場合に比べて、新たに交換するヘパフィルタの費用、その交換に要する手間、その交換時間に発電不能になることによる損失等の削減を図ることができる。
また、例えば除湿塔3の下流側に加熱器塔71及び乾式バグフィルタ除塵装置72を設けた場合には、加熱器塔71によって温度の上昇した密度の低い有用ガスが高効率発電装置2のガスエンジンに供給されることになるが、この第2の実施の形態の場合には、加熱器塔71及び乾式バグフィルタ除塵装置72を除湿塔3の上流側に設けているので、当該除湿塔3によって冷却した後の密度の高い有用ガスをガスエンジンに供給することができる。よって、より効率の高い発電をすることができる。
即ち、除湿塔3は有用ガスの温度を下げ、これによって当該有用ガス中の水分の絶対量を低減することになるが、そのままでは相対湿度が100%のままである。このため、除湿塔3の下流側に乾式バグフィルタ除塵装置72を設けた場合には、有用ガスを加熱器塔71で加熱して相対湿度を低下させた後でなければ、当該有用ガスを乾式バグフィルタ除塵装置72に通すことができない。従って、除湿塔3の下流側に乾式バグフィルタ除塵装置72を設けた場合には、加熱器塔71によって温度が上昇した後の有用ガスが高効率発電装置2に供給されることになるのに対して、本発明のように除湿塔3の上流側に乾式バグフィルタ除塵装置72を設けた場合には、除湿塔3で温度が低下した後の有用ガスが高効率発電装置2に供給されることになり、より効率の高い発電をすることができる。
このように、発電効率を向上させる上で、加熱器塔71及び乾式バグフィルタ除塵装置72を除湿塔3の入口側(上流側)に設置することが好ましいが、これらの加熱器塔71及び乾式バグフィルタ除塵装置72を、除湿塔3の出口側(下流側)やガスホルダ51の出口側(下流側)等に設けてもよいことはいうまでもない。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態について、図4を参照しながら説明する。但し、第1の実施の形態で示した構成要素と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
次に、第3の実施の形態について、図4を参照しながら説明する。但し、第1の実施の形態で示した構成要素と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
この第3の実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、ヘパフィルタ除塵装置4に代えて、有用ガス供給ラインLにおける除湿塔3の下流側でガスホルダ51の上流側に湿式バグフィルタ除塵装置(湿式バグフィルタ除塵手段)81を設けている点である。なお、図4においては、図1で示したフィルタ52を排除したものを示しているが、このフィルタ52をガスホルダ51と昇圧ブロア53との間に設けてもよい。また、図4においては、図1に示した廃熱ボイラ61、煙突63の図示を省略している。
湿式バグフィルタ除塵装置81は、フィルタ部(図示せず)として、ガラス繊維によって有底の円筒状に形成され、かつ周壁部及び底部の厚さが約5cmに形成されたものを備えている。このフィルタ部は、微細な不溶性ダストがガラス繊維に衝突したり、あるいは拡散によってガラス繊維に付着する性質を利用して、ダストを捕集するようになっている。
また、除湿塔3の出口から流出する有用ガスは相対湿度がほぼ100%であって飽和状態にあることから、当該有用ガスがフィルタ部を外方から内方に流れる際にその水分が凝縮することになり、その凝縮水が不溶性のダストを下方に洗い流すようになっている。
即ち、湿式バグフィルタ除塵装置81は、フィルタ部におけるダストのセルフクリーニング機能を備えており、逆洗を行うことなく、ダストの捕集性能を維持することができる。
また、フィルタ部を通過する有用ガスの流速を約4m/minに維持することによって、サブミクロンのダストを90%以上の捕集効率で捕集することが可能である。この約4m/minの流速において、フィルタ部の圧力損失は、100〜200mmAqであり、乾式バグフィルタ除塵装置72のフィルタ部72dと同程度である。
フィルタ部をダストと共に流下した凝縮水は、溶融炉を設置したプラント内における上述した急冷水のなど水等を処理する排水処理設備に送られ、有効に活用されることになる。
また、湿式バグフィルタ除塵装置81のバグフィルタ本体(フィルタ部を収容するケーシング)は、有用ガスが可燃性であることから、静電気を除去するための接地がなされ、防爆性能を有するものとなっている。
その他、有用ガスが通過する部分は、窒素ガス等の不活性ガスで置換可能にすべく、当該不活性ガスの置換が不能になるようなポケットの無い構造になっている。また、有用ガスが通過する所定の各位置には、不活性ガスの置換を確認するためのCO濃度計の差込口が設置されている。
更に、湿式バグフィルタ除塵装置81には、フィルタ部の前後の差圧を検出するフィルタ差圧計が設けられており、異常に高い圧力が発生した際に、湿式バグフィルタ除塵装置81の入口側に設けた図示しない自動遮断弁を閉じて、フィルタ部等の破損を防止するようになっている。
上記のように構成された廃棄物高温処理発生ガス発電設備においては、有用ガス中の水分による凝縮水によって、湿式バグフィルタ除塵装置81のフィルタ部を常時洗浄することができる。従って、上述した乾式バグフィルタ除塵装置72を用いた場合に比べて、加熱器塔71が不要になると共に、逆洗のための機構が不要になることから、設備コストの低減を図ることができる。また、高効率発電装置2に供給する有用ガスの温度が加熱器塔71によって上昇することがないので、発電効率の向上を図ることができる。
その他、第2の実施の形態と同様の作用効果を奏する。
なお、上記各実施の形態においては、ガスエンジンを備えた高効率発電装置2を設置した例を示したが、この高効率発電装置2に代えて、燃料電池を備えた高効率発電装置を設置するように構成してもよい。この場合には、40%以上の発電効率を得ることができる。
従って、従来の蒸気タービンを用いて発電する場合に比べて大幅に発電効率の向上を図ることができる。また、サブミクロンのダスト濃度を1mg/m3 N以下に低減した有用ガスを燃料電池に供給することができるので、ダストが燃料電池における燃料ガス流路等に詰まるのを防止することができ、燃料電池の耐用期間の向上を図ることができる。
1 湿式処理装置
2 高効率発電装置
3 除湿塔(除湿手段)
4 ヘパフィルタ除塵装置(ヘパフィルタ除塵手段)
71 加熱器塔(加熱手段)
72 乾式バグフィルタ除塵装置(乾式バグフィルタ除塵手段)
72d フィルタ部
81 湿式バグフィルタ除塵装置(湿式バグフィルタ除塵手段)
L 有用ガス供給ライン
2 高効率発電装置
3 除湿塔(除湿手段)
4 ヘパフィルタ除塵装置(ヘパフィルタ除塵手段)
71 加熱器塔(加熱手段)
72 乾式バグフィルタ除塵装置(乾式バグフィルタ除塵手段)
72d フィルタ部
81 湿式バグフィルタ除塵装置(湿式バグフィルタ除塵手段)
L 有用ガス供給ライン
Claims (5)
- 廃棄物の高温反応処理で生じたガス中に含まれる不要物質を湿式で削減処理することにより、上記ガスを燃料として使用可能な有用ガスに改質する湿式処理装置と、上記有用ガスを用いて発電を行う発電装置とを備えた廃棄物高温処理発生ガス発電設備であって、
上記有用ガスを上記発電装置に供給する有用ガス供給ラインに設けられ、上記有用ガス中に含まれる水分を低減する除湿手段と、
上記有用ガス供給ラインにおける上記除湿手段の下流側に設けられ、上記有用ガス中に含まれるダストを削減処理するヘパフィルタ除塵手段とを備えてなり、
上記発電装置として、上記有用ガス中に含まれるダストの低減が要求される高効率発電装置を用いたことを特徴とする廃棄物高温処理発生ガス発電設備。 - 廃棄物の高温反応処理で生じたガス中に含まれる不要物質を湿式で削減処理することにより、上記ガスを燃料として使用可能な有用ガスに改質する湿式処理装置と、上記有用ガスを用いて発電を行う発電装置とを備えた廃棄物高温処理発生ガス発電設備であって、
上記有用ガスを上記発電装置に供給する有用ガス供給ラインに設けられ、上記有用ガス中に含まれる水分を低減する除湿手段と、
上記有用ガス供給ラインにおける上記除湿手段の上流側又は下流側に設けられ、上記有用ガスの温度を高めて当該有用ガスの相対湿度を低下させる加熱手段と、
上記有用ガス供給ラインにおける上記加熱手段の下流側に設けられ、上記有用ガス中に含まれるダストを補足するフィルタ部を有し当該フィルタ部に付着したダストを逆洗により排除すべく構成された乾式バグフィルタ除塵手段とを備えてなり、
上記発電装置として、上記有用ガス中に含まれるダストの低減が要求される高効率発電装置を用いたことを特徴とする廃棄物高温処理発生ガス発電設備。 - 廃棄物の高温反応処理で生じたガス中に含まれる不要物質を湿式で削減処理することにより、上記ガスを燃料として使用可能な有用ガスに改質する湿式処理装置と、上記有用ガスを用いて発電を行う発電装置とを備えた廃棄物高温処理発生ガス発電設備であって、
上記有用ガスを上記発電装置に供給する有用ガス供給ラインに設けられ、上記有用ガス中に含まれる水分を低減する除湿手段と、
上記有用ガス供給ラインにおける上記除湿手段の下流側に設けられ、上記有用ガス中に含まれるダストを補足すると共に、有用ガス中の水分による凝縮水によって上記補足したダストを洗い流すフィルタ部を備えた湿式バグフィルタ除塵手段とを備えてなり、
上記発電装置として、上記有用ガス中に含まれるダストの低減が要求される高効率発電装置を用いたことを特徴とする廃棄物高温処理発生ガス発電設備。 - 上記高効率発電装置は、上記有用ガスを燃料として用いるガスエンジンと、このガスエンジンによって回転駆動される発電機とを備えた構成になっていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の廃棄物高温処理発生ガス発電設備。
- 上記高効率発電装置は、上記有用ガスを燃料とする燃料電池によって構成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の廃棄物高温処理発生ガス発電設備。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004009005A JP2005199192A (ja) | 2004-01-16 | 2004-01-16 | 廃棄物高温処理発生ガス発電設備 |
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JP2004009005A JP2005199192A (ja) | 2004-01-16 | 2004-01-16 | 廃棄物高温処理発生ガス発電設備 |
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JP2004009005A Withdrawn JP2005199192A (ja) | 2004-01-16 | 2004-01-16 | 廃棄物高温処理発生ガス発電設備 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2005199192A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007099989A1 (ja) * | 2006-03-02 | 2007-09-07 | Bio Coke Lab., Ltd. | 炭素担持体、炭素担持体の製造方法、炭素担持体の製造装置、ガス生成方法、発電方法、及び発電装置 |
-
2004
- 2004-01-16 JP JP2004009005A patent/JP2005199192A/ja not_active Withdrawn
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WO2007099989A1 (ja) * | 2006-03-02 | 2007-09-07 | Bio Coke Lab., Ltd. | 炭素担持体、炭素担持体の製造方法、炭素担持体の製造装置、ガス生成方法、発電方法、及び発電装置 |
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