JP2005198900A - 失禁用パンツおよびこの失禁用パンツに用いられる吸水パッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 尿を漏らすと吸水パッドで吸水されるが、睾丸の当たりまで尿が流れて不快感を生じることを解消すると共に軽度の失禁者の場合には、通常の小便を行うべくトイレに行くようなときには、立ったままで小便ができ、面倒さが生じることを解消する。
【解決手段】 下部の中央部に股部5を備えると共にこの股部3の両側に足を挿入するための腿回り部7L、7Rを備え、上部にウエスト部11を備えたパンツ本体3からなり、このパンツ本体3の前側における股部5とウエスト部11との間を内側生地13と外側生地15で空間部17を形成せしめ、内側生地13に男性の生殖器を空間部17に挿入するための開口部33を備え、この開口部33より下方に形成された内側生地13と外側生地15との間に吸水パッド37を収納する収納領域35を設け、空間部17の少なくとも一側壁に吸水パッド37を出し入れ可能な出し入れ開口部25を設けてなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、軽度の男性失禁者が失禁したときに尿を外に漏らすことなく吸収すると共に通常時の排尿に使用される失禁用パンツおよびこの失禁用パンツに用いられる吸水パッドに関する。
近年、高齢化が進み、老人が増えてきている。この老人や病気上がりの人には、失禁者が年々増加の傾向にある。そして、失禁者の尿漏れ対策としての失禁用パンツとしては、種々のものが今までに知られている。その内の代表的な失禁用パンツとして、例えば図6(A)に示されているような吸水パッド101がある。この吸水パッド101の中央部には吸水性部材103が取り付けられている。この吸水パッド101を図6(B)に示されているように吸水パッド101に設けてあるテープ107をはがしてパンツ105の前側の内側につけて、局部を包むようにパンツ105をはき、図6(C)に示されているように吸水パッド101の後ろ側が睾丸をつつみ込むようにフィットとして使われている。
また、図7(A)に示されているような吸水パッド107がある。この吸水パッド107の中央部には吸水性部材109が取り付けられている。そして、図7(A)において、吸水性部材109の左側には上下方向へ2本のゴム111が縫いつけられており、この2本のゴム111との間の上下中央部には固定ホール(ミシン目)113が設けられている。さらに、前記吸水性部材109の左右両側の上下中央部はギャザァ115が付けられている。
この状態で点線で示した折り線のところで吸水パッド107を2つ折りにして、図7(B)に示すごとく、吸水パッド107を男性の男性生殖器の前側に当てた状態で男性生殖器を破った固定ホール113に差し込む。そして、図7(C)に示すごとく、吸水パッド107を右側から折って男性生殖器を巻き込んで吸水パッド107に付いている組立テープ117を剥がす。図7(D)に示すごとく、吸水パッド107の先端に隙間ができないように左側を巻き込んで固定する。図7(E)に示すごとく、吸水パッド107がズレないように軽く押さえながら、図7(F)に示すごとく、おむつ119を当てて使用される。
さらに、図8に示されているような失禁パンツ121がある。この失禁パンツ121のパンツ本体123における股部125の内側に吸水パッド127が取り付けられている。そして、吸水パッド127の構造は、例えばマーバス鹿の子、吸水パイル、吸水布ディスメル、防水布、身生地が積層されている。
特開2001−29375号公報 特開平10−60703号公報
ところで、上述した従来の吸水パッド101、吸水パッド107および吸水パッド127は、男性の場合、男性生殖器を覆って身体に接触しており、尿を漏らすと吸水パッドで吸水されるが、睾丸の当たりまで尿が流れることがあり、不快感を生じてしまうという問題がある。また、軽度の失禁者の場合には、歩行ができるようになったり、また、軽度の運動ができるようになったとき、通常の小便を行うべくトイレに行くようなときには、従来の失禁パンツでは、立ったままで小便ができず、いちいち洋式あるいは和式のトイレに行って脱がなければならず、面倒さが生じるという問題がある。
この発明は上述の課題を解決するためになされたものである。
上記目的を達成するためにこの発明の失禁用パンツは、下部の中央部に股部を備えると共にこの股部の両側に足を挿入するための腿回り部を備え、上部にウエスト部を備えたパンツ本体からなり、このパンツ本体の前側における前記股部とウエスト部との間に内側生地と外側生地で空間部を形成せしめ、前記内側生地に男性の生殖器を前記空間部に挿入するための開口部を備え、この開口部より下方に形成された内側生地と外側生地との間に吸水パッドを収納する収納領域を設け、前記空間部の少なくとも一側壁に前記吸水パッドを出し入れ可能な出し入れ開口部を設けてなることを特徴とするものである。
この発明の失禁用パンツは、前記失禁用パンツにおいて、前記出し入れ開口部は、通常の排尿時の前記男性の生殖器の出し入れ可能な出し入れ開口部を兼ねていることが好ましい。
この発明の失禁用パンツは、前記失禁用パンツにおいて、前記吸水パッドを出し入れ可能な出し入れ開口部とは別に、通常の排尿時の前記男性の生殖器の出し入れ可能な排尿用出し入れ開口部を設けてなることが好ましい。
この発明の失禁用パンツは、前記失禁用パンツにおいて、前記兼用の出し入れ開口部を開閉する開閉手段を兼用の出し入れ開口部に備えていることが好ましい。
この発明の失禁用パンツは、前記失禁用パンツにおいて、前記排尿用出し入れ開口部を開閉する開閉手段を排尿用出し入れ開口部に備えていることが好ましい。
この発明の失禁用パンツは、前記失禁用パンツにおいて、パンツ本体が、伸縮自在な生地で構成されていることが好ましい。
この発明の吸水パッドは、上部を開放した袋内に吸水性部材を収納せしめると共に、前記袋の前側に男性生殖器を挿入するための開口部を形成せしめてなることを特徴とするものである。
以上のごとき発明が解決しようとする課題の説明から理解されるように、この発明によれば、パンツ本体の前側における内側生地と外側生地との間に形成された収納領域に予め用意された吸水パッドが前もって出し入れ開口部から収納される。この状態で、失禁パンツを履き、男性の生殖器を開口部から内側生地と外側生地との間の空間部に挿入し、男性の生殖器を前記吸水パッドで覆って使用される。
したがって、疲れたり、咳をしたり、あるいは一寸と立ったりしたときに、尿が漏れた場合には吸水パッドで吸水することができる。そして、吸水パッドをパンツ本体の前側における内側生地と外側生地との間に形成された収納領域に収納されているから、吸水パッドは、身体に接触しておらず、従来のような違和感を解消することができると共に、吸水パッドは、出し入れ開口部から収納領域に単に収納するだけであり、しかも、交換する場合にも、出し入れ開口部より新しい吸水パッドと容易に交換することができる。吸水パッドは、収納領域に安定した状態で位置ズレすることなく、収納されて使用することができる。
また、前記出し入れ開口部は、通常の排尿時の前記男性の生殖器の出し入れ可能な出し入れ開口部を兼ねているから、通常の排尿時に出し入れ開口部から容易に男性の生殖器を出し入れしてパンツ本体を降ろすことなく、そのままの状態すなわち立ったままの状態で男性用のトイレでスムーズに排尿することができる。
前記吸水パッドを出し入れ可能な出し入れ開口部とは別に、通常の排尿時の前記男性の生殖器の出し入れ可能な排尿用出し入れ開口部を設けることによって、通常の排尿時に排尿用出し入れ開口部から容易に男性の生殖器を出し入れしてパンツ本体を降ろすことなく、そのままの状態すなわち立ったままの状態で男性用のトイレでスムーズに排尿することができる。
前記兼用の出し入れ開口部を開閉する開閉手段を兼用の出し入れ開口部に備えているから、開閉手段により、兼用の出し入れ開口部を開閉することができ、常時兼用の出し入れ開口部は閉まっていて、吸水パッド、男性の生殖器の出し入れを行う際に開かせることができる。
前記パンツ本体を、伸縮自在な生地で構成することにより、パンツ本体が身体にぴったりとフィットして心地よく使用することができる。
吸水パッドとしては、上部を開放した袋内に吸水性部材が収納されていると共に、前記袋の前側に男性生殖器を挿入するための開口部が形成されているから、吸水パッドを失禁用パンツにおけるパンツ本体に形成されている出し入れ開口部から前記収納領域に簡単かつ容易に出し入れして使用することができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図2および図3を参照するに、失禁用パンツ1は、パンツ本体3からなり、このパンツ本体3はこの下部の中央部に股部5を備えていると共にこの股部5の両側には足を挿入するための腿回り部7L、7Rを備えている。この腿回り部7L、7Rの周囲にはゴムが挿入されたゴム通し部9L、9Rが縫いつけられている。さらに、前記パンツ本体3の上部にはウエスト部11が備えられている。このウエスト部11内にはゴムが挿入されている。
前記パンツ本体3の前側における前記股部3とウエスト部11との間には、前記股部3の幅よりやや広い幅で内側生地13と外側生地15で空間部17が形成されている。前記
内側生地13と外側生地15とは、例えば図2および図3において右側側壁19が上下方向に延伸されて縫い糸で縫合されている。内側生地13と外側生地15との上部左右部21および左側側壁23には開口部25が形成されている。この開口部25の例えば上部左右部21には面ファスナの雌部27が設けられており、外側生地15の上部左右部には例えば面ファスナの雄部29が設けられている。前記面ファスナの雌部27と雄部29との着脱により開口部25が開閉されるものである。
また、前記左側側壁23における開口部25には、内側生地13と外側生地15とにチャック31が取り付けられている。このチャック31の開閉により開口部25が開閉されるものである。
前記内側生地13には、男性の生殖器を前記空間部17に挿入するための例えば左右方向に切りかかれた切り欠き部である開口部33が備えられている。この開口部33より下方に形成された内側生地13と外側生地15との間の空間部17には、図1に示されているように、後述する吸水パッドを収納する収納領域35が設けられている。
前記パンツ本体3としては、吸水性のよい綿糸からなるニット生地で構成されている。好ましくは、綿からなるニット生地にウレタン繊維が数%挿入されて伸縮性を有したものがよい。その結果、パンツ本体3が身体にフィットして履き心地がよくなるものである。
前記収納領域35に収納される吸水パッド37は、図4(A)に示されているように、この吸水パッド37の中央部には吸水性部材39が取り付けられている。そして、図4(A)において、吸水性部材39の左側には上下方向へ2本のゴム41が縫いつけられており、この2本のゴム41との間の上下中央部には開口部としての固定ホール(ミシン目)43が設けられている。さらに、前記吸水性部材39の左右両側の上下中央部はギャザァ45が付けられている。
上記構成により、この状態で点線で示した折り線のところで吸水パッド37を図4(B)に示すごとく、2つ折りにして、図4(C)に示す如き状態にして吸水パッド37をパンツ本体3の開口部25の面ファスナの雌部27と雄部29とを開かせると共にチャック31を開かせて、前記吸水パッド37が収納領域35に収納される。
この状態で、失禁パンツ1を履き、男性の生殖器を開口部33から内側生地13と外側生地15との間の空間部に挿入し、男性の生殖器を前記吸水パッド37で覆って使用される。このとき、男性の生殖器は固定ホール(ミシン目)43を破って2つ折りされた吸水パッド37内に入れられて使用されるものである。その後、パンツ本体3の開口部25の面ファスナの雌部27と雄部29とを閉じると共にチャック31を閉じて使用される。
図5には図4に示した吸水パッド37とは別の吸水パッド47が示されている。図5において吸水パッド47は、上部を開放した紙からなる袋49を備えている。この袋は49例えば2重になった紙からなっており、外側の紙は水を通さない例えば油紙でできている。そして、前記袋49内にはすでによく知られている尿を吸水する吸水性部材51が収納されていると共に、前記袋49の前側にの上部には男性生殖器を挿入するための開口部としての例えばミシン目からなる固定ホール53が形成されている。なお、吸水パッド47は使用後使い捨てられるようになっている方が衛生的である。
上記構成により、図5に示す如き状態にした吸水パッド47をパンツ本体3の開口部25の面ファスナの雌部27と雄部29とを開かせると共にチャック31を開かせて、前記吸水パッド47が収納領域35に収納される。
この状態で、失禁パンツ1を履き、男性の生殖器を開口部33から内側生地13と外側生地15との間の空間部に挿入し、男性の生殖器を前記吸水パッド47で覆って使用される。このとき、男性の生殖器は固定ホール(ミシン目)53を破って吸水パッド47内に入れられて使用されるものである。その後、パンツ本体3の開口部25の面ファスナの雌部27と雄部29とを閉じると共にチャック31を閉じて使用される。
したがって、疲れたり、咳をしたり、あるいは一寸と立ったりしたときに、尿が漏れた場合には吸水パッド37あるいは吸水パッド47で吸水することができる。そして、吸水パッド37あるいは吸水パッド47をパンツ本体3の前側における内側生地13と外側生地15との間に形成された収納領域35に収納されているから、吸水パッド37あるいは吸水パッド47は、身体に接触しておらず、従来のような違和感を解消することができると共に、吸水パッド37あるいは吸水パッド47は、出し入れ開口部25から収納領域37に単に収納するだけであり、しかも、交換する場合にも、出し入れ開口部25より新しい吸水パッド37あるいは吸水パッド47と容易に交換することができる。吸水パッド37あるいは吸水パッド47は、収納領域35に安定した状態で位置ズレすることなく、収納されて使用することができる。
また、前記出し入れ開口部25は、通常の排尿時の前記男性の生殖器の出し入れ可能な出し入れ開口部を兼ねているから、通常の排尿時に出し入れ開口部25から容易に男性の生殖器を出し入れしてパンツ本体3を降ろすことなく、そのままの状態すなわち立ったままの状態で男性用のトイレでスムーズに排尿することができる。
前記吸水パッド37を出し入れ可能な出し入れ開口部25とは別に、通常の排尿時の前記男性の生殖器の出し入れ可能な排尿用出し入れ開口部を外側生地15の一部例えば前記開口部33の図1において左側に設けることによって、通常の排尿時に排尿用出し入れ開口部から容易に男性の生殖器を出し入れしてパンツ本体3を降ろすことなく、そのままの状態すなわち立ったままの状態で男性用のトイレでスムーズに排尿することができる。
前記兼用の出し入れ開口部25を開閉する開閉手段として面ファスナやチャックを兼用の出し入れ開口部25に備えているから、開閉手段により、兼用の出し入れ開口部25を開閉することができ、常時兼用の出し入れ開口部25は閉まっていて、吸水パッド37、男性の生殖器の出し入れを行う際に開かせることができる。
前記パンツ本体3を、伸縮自在な生地例えば上述したごとく綿にウレタン繊維を入れたニット生地で構成することにより、パンツ本体3が身体にぴったりとフィットして心地よく使用することができる。
この発明の失禁パンツの正面からみた斜視図で、内側生地と外側生地との間に吸水パッドを収納せしめる収納領域も示した図である。 この発明の失禁パンツの正面からみた斜視図で、開口部を閉じた状態を示した図である。 この発明の失禁パンツの正面からみた斜視図で、開口部を開いた状態を示した図である。 (A)〜(C)は前記収納領域に収納せしめる吸水パッドの一例の説明図である。 収納領域に収納せしめる吸水パッドの他の例の説明図である。 (A)〜(C)は従来の吸水パッドをパンツに装着して使用する一例の説明図である。 (A)〜(F)は従来の吸水パッドを男性の生殖器にあてがい、さらに、その上におむつで覆って使用する一例の説明図である。 従来の吸水パッドをパンツの前側の生地裏に縫いつけて使用する一例の説明図である。
符号の説明
1 失禁パンツ
3 パンツ本体
5 股部
7L、7R 腿回り部
9L、9R ゴム通し部
11 ウエスト部
13 内側生地
15 外側生地
17 空間部
19 右側側壁
21 上部左右部
23 左側側壁
25 開口部
27 面ファスナの雌部
29 面ファスナの雄部
31 チャック
33 開口部
35 収納領域
37 吸水パッド
39 吸水性部材
41 ゴム
43 固定ホール(ミシン目)
45 ギャザァ
47 吸水パッド
49 袋
51 吸水性部材
53 固定ホ−ル

Claims (7)

  1. 下部の中央部に股部を備えると共にこの股部の両側に足を挿入するための腿回り部を備え、上部にウエスト部を備えたパンツ本体からなり、このパンツ本体の前側における前記股部とウエスト部との間に内側生地と外側生地で空間部を形成せしめ、前記内側生地に男性の生殖器を前記空間部に挿入するための開口部を備え、この開口部より下方に形成された内側生地と外側生地との間に吸水パッドを収納する収納領域を設け、前記空間部の少なくとも一側壁に前記吸水パッドを出し入れ可能な出し入れ開口部を設けてなることを特徴とする失禁用パンツ。
  2. 前記出し入れ開口部は、通常の排尿時の前記男性の生殖器の出し入れ可能な出し入れ開口部を兼ねていることを特徴とする請求項1記載の失禁用パンツ。
  3. 前記吸水パッドを出し入れ可能な出し入れ開口部とは別に、通常の排尿時の前記男性の生殖器の出し入れ可能な排尿用出し入れ開口部を設けてなることを特徴とする請求項1記載の失禁用パンツ。
  4. 前記兼用の出し入れ開口部を開閉する開閉手段を兼用の出し入れ開口部に備えていることを特徴とする請求項2記載の失禁用パンツ。
  5. 前記排尿用出し入れ開口部を開閉する開閉手段を排尿用出し入れ開口部に備えていることを特徴とする請求項3記載の失禁用パンツ。
  6. パンツ本体が、伸縮自在な生地で構成されていることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の失禁用パンツ。
  7. 上部を開放した袋内に吸水性部材を収納せしめると共に、前記袋の前側に男性生殖器を挿入するための開口部を形成せしめてなることを特徴とする吸水パッド。
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