JP2005196982A - Dye-sensitized solar cell - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、光エネルギーを電気エネルギーに直接変換する色素増感型太陽電池に関する。更に詳しくは、この太陽電池を構成する導電性部材の内部抵抗を低減させることで、熱損失等による光電変換効率の低下が抑えられた色素増感型太陽電池に関する。更に、電解質に対する耐腐食性の高いタングステンを含有する金属線状体及び/又は金属網状体を用いた半導体電極及び/又は触媒電極とすることで、耐久性がより向上した色素増感型太陽電池に関する。 The present invention relates to a dye-sensitized solar cell that directly converts light energy into electrical energy. More specifically, the present invention relates to a dye-sensitized solar cell in which a decrease in photoelectric conversion efficiency due to heat loss or the like is suppressed by reducing an internal resistance of a conductive member constituting the solar cell. Furthermore, a dye-sensitized solar cell with improved durability by using a semiconductor electrode and / or a catalyst electrode using a metal wire and / or metal network containing tungsten having high corrosion resistance to the electrolyte. About.
現在、太陽光発電では、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン及びこれらを組み合わせたHIT(Heterojunction with Intrinsic Thin−layer)等を用いた太陽電池が実用化され、主力技術となっている。これらの太陽電池では光電変換の効率も20%に近く優れている。しかし、シリコン系太陽電池は素材製造にかかるエネルギーコストが高く、環境負荷などの面でも課題が多く、価格及び材料供給等における制限もある。一方、Gratzel等により提案された色素増感型太陽電池が安価な太陽電池として注目されている(例えば、非特許文献1及び特許文献1参照。)。この太陽電池は、増感色素を担持させたチタニア多孔質電極と対極との間に電解質を介在させた構造を有し、現行のシリコン系太陽電池に比べて光電変換効率は低いものの、材料、製法等の面で大幅なコストダウンが可能である。
At present, in solar power generation, solar cells using single crystal silicon, polycrystalline silicon, amorphous silicon, and HIT (Heterojunction with Intrinsic Thin-layer) combined with these have been put into practical use and have become the main technology. These solar cells have an excellent photoelectric conversion efficiency of nearly 20%. However, silicon-based solar cells are expensive in terms of energy production, have many problems in terms of environmental impact, and have limitations in price and material supply. On the other hand, a dye-sensitized solar cell proposed by Gratzel et al. Has attracted attention as an inexpensive solar cell (see, for example, Non-Patent
この色素増感型太陽電池の光電変換効率を高めるためには、光照射により発生した電子を効率よく集めることが重要であり、そのためには導電性部材の内部抵抗を低減する必要がある。特に、十分な透光性が必要であるため極薄に形成される透光性導電層等では、内部抵抗の増大による熱損失がより問題であり、更に透光性導電層等の面積、即ち、太陽電池の面積が大きくなるほど、抵抗増大による光電変換効率の低下が顕著となる。そこで、電子を効率よく集めるための種々の形態の集電電極が提案されている(例えば、特許文献2及び特許文献3参照。)。
In order to increase the photoelectric conversion efficiency of the dye-sensitized solar cell, it is important to efficiently collect electrons generated by light irradiation. For this purpose, it is necessary to reduce the internal resistance of the conductive member. In particular, in a translucent conductive layer that is formed extremely thin because sufficient translucency is necessary, heat loss due to an increase in internal resistance is more problematic, and furthermore, the area of the translucent conductive layer, that is, As the area of the solar cell increases, the decrease in photoelectric conversion efficiency due to increased resistance becomes more significant. Accordingly, various forms of collecting electrodes for efficiently collecting electrons have been proposed (see, for example,
本発明は、上記の状況に鑑みてなされたものであり、金属線状体等からなる集電電極の表面に半導体層又は触媒層が設けられ、集電電極と半導体電極及び/又は触媒電極とが一体となった特定の構造を備えることで、透光性導電層を必ずしも必要とせず、光電変換効率が向上した色素増感型太陽電池を提供することを目的とする。また、特に、電解質等に対する耐腐食性の高いタングステンを含有する金属線状体等を用いることにより、優れた耐久性をも併せて有する色素増感型太陽電池を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above situation, and a semiconductor layer or a catalyst layer is provided on the surface of a collector electrode made of a metal linear body or the like, and the collector electrode, the semiconductor electrode and / or the catalyst electrode, It is an object of the present invention to provide a dye-sensitized solar cell having an improved photoelectric conversion efficiency without necessarily requiring a light-transmitting conductive layer. It is another object of the present invention to provide a dye-sensitized solar cell having excellent durability by using a metal linear body containing tungsten having high corrosion resistance against an electrolyte or the like.
本発明は以下のとおりである。
1.透光性基板1と、該透光性基板1に対向して配設された基板2と、該透光性基板1と該基板2との間の該透光性基板1の側に配設された、増感色素33を有する半導体電極3と、該基板2の表面に設けられた触媒電極4と、該半導体電極3の少なくとも一部に含有され、且つ少なくとも該半導体電極3と該触媒電極4との間に充填された電解質5と、を備え、該半導体電極3は、金属線状体61の表面の少なくとも一部に設けられた、該増感色素33を有する半導体層31、及び金属網状体71の表面の少なくとも一部に設けられた、該増感色素33を有する半導体層32のうちの少なくとも一方からなることを特徴とする色素増感型太陽電池。
2.上記金属線状体61及び上記金属網状体71のうちの少なくとも一方がタングステンを含有する上記1.に記載の色素増感型太陽電池。
3.上記金属線状体61と上記半導体層31との間、及び上記金属網状体71と上記半導体層32との間のうちの少なくとも一方に、導電性酸化物からなる導電層81が設けられている上記1.又は2.に記載の色素増感型太陽電池。
4.透光性基板1と、該透光性基板1に対向して配設された基板2と、該透光性基板1の表面に設けられた、増感色素33を有する半導体電極3と、該透光性基板1と該基板2との間に該半導体電極3に対向して配設された触媒電極4と、該半導体電極3の少なくとも一部に含有され、且つ少なくとも該半導体電極3と該触媒電極4との間に充填された電解質5と、を備え、該触媒電極4は、金属線状体62の表面の少なくとも一部に設けられた触媒層41、及び金属網状体72の表面の少なくとも一部に設けられた触媒層42のうちの少なくとも一方からなることを特徴とする色素増感型太陽電池。
5.上記金属線状体62及び上記金属網状体72のうちの少なくとも一方がタングステンを含有する上記4.に記載の色素増感型太陽電池。
6.上記金属線状体62と上記触媒層41との間、及び上記金属網状体72と上記触媒層42との間のうちの少なくとも一方に、導電性酸化物からなる導電層82が設けられている上記4.又は5.に記載の色素増感型太陽電池。
7.透光性基板1と、該透光性基板1に対向して配設された基板2と、該透光性基板1と該基板2との間の該透光性基板1の側に配設された、増感色素32を有する半導体電極3と、該透光性基板1と該基板2との間に該半導体電極3に対向して配設された触媒電極4と、該半導体電極3の少なくとも一部に含有され、且つ該半導体電極3と該触媒電極4との間に充填された電解質5と、を備え、該半導体電極3は、金属線状体61の表面の少なくとも一部に設けられた、該増感色素33を有する半導体層31、及び金属網状体71の表面の少なくとも一部に設けられた、該増感色素33を有する半導体層32のうちの少なくとも一方からなり、該触媒電極4は、金属線状体62の表面の少なくとも一部に設けられた触媒層41、及び金属網状体72の表面の少なくとも一部に設けられた触媒層42のうちの少なくとも一方からなることを特徴とする色素増感型太陽電池。
8.上記金属線状体61、上記金属網状体71、上記金属線状体62及び上記金属網状体72のうちの少なくとも一つがタングステンを含有する上記7.に記載の色素増感型太陽電池。
9.上記金属線状体61と上記半導体層31との間、及び上記金属網状体71と上記半導体層32との間のうちの少なくとも一方に、導電性酸化物からなる導電層81が設けられている上記7.又は8.に記載の色素増感型太陽電池。
10.上記金属線状体62と上記触媒層41との間、及び上記金属網状体72と上記触媒層42との間のうちの少なくとも一方に、導電性酸化物からなる導電層82が設けられている上記7.又は8.に記載の色素増感型太陽電池。
11.上記半導体電極3がチタニアを含有する上記1.乃至10.のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
12.上記触媒電極4が貴金属及びカーボンのうちの少なくとも一方を含有する上記1.乃至11.のうちのいずれか1項に記載の色素増感型太陽電池。
The present invention is as follows.
1.
2. At least one of the metal
3. A
4). A
5). At least one of the metal
6). A
7).
8). 6. The
9. A
10. A
11. 1. The
12 The
半導体電極3が、金属線状体61の表面の少なくとも一部に設けられた半導体層31及び/又は金属網状体71の表面の少なくとも一部に設けられた半導体層32からなる本発明の色素増感型太陽電池、触媒電極4が、金属線状体62の表面の少なくとも一部に設けられた触媒層41及び/又は金属網状体72の表面の少なくとも一部に設けられた触媒層42からなる本発明の他の色素増感型太陽電池、並びに半導体電極3が、金属線状体61の表面の少なくとも一部に設けられた半導体層31及び/又は金属網状体71の表面の少なくとも一部に設けられた半導体層32からなり、触媒電極4が、金属線状体62の表面の少なくとも一部に設けられた触媒層41及び/又は金属網状体72の表面の少なくとも一部に設けられた触媒層42からなる本発明の更に他の色素増感型太陽電池では、透光性導電層を必ずしも必要としないため内部抵抗が低減され、光電変換効率が向上する。また、透光性導電層がない場合、透光性基板側の透光率も高くなり、結果として光電変換効率がより向上する。
また、金属線状体61及び/又は金属網状体71がタングステンを含有する場合、金属線状体62及び/又は金属網状体72がタングステンを含有する場合、並びに金属線状体61、金属網状体71、金属線状体62及び金属網状体72のうちの少なくとも一つがタングステンを含有する場合は、集電電極である金属線状体等が電解質に腐食され難く、耐久性に優れた色素増感型太陽電池とすることができる。
更に、金属線状体61と半導体層31との間及び/又は金属網状体71と半導体層32との間に、導電性酸化物からなる導電層81が設けられている場合、並びに金属線状体62と触媒層41との間及び/又は金属網状体72と触媒層42との間に、導電性酸化物からなる導電層82が設けられている場合は、金属線状体及び金属網状体と、半導体層及び触媒層との間の密着性が高く、耐久性に優れた色素増感型太陽電池とすることができる。
また、半導体電極3がチタニアを含有する場合は、光電変換効率の高い色素増感型太陽電池とすることができる。
更に、触媒電極4が貴金属及びカーボンのうちの少なくとも一方を含有する場合は、優れた触媒作用を有する電極とすることができ、光電変換効率の高い色素増感型太陽電池とすることができる。
The dye enhancement of the present invention, wherein the
Moreover, when the metal
Furthermore, when the
Moreover, when the
Furthermore, when the
以下、本発明を詳細に説明する。
上記「透光性基板1」としては、ガラス、樹脂シート等からなる基板が挙げられる。樹脂シートは特に限定されず、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエチリデンノルボルネン等からなる樹脂シートが挙げられる。
尚、透光性とは、波長400〜900nmの可視光の透過率が10%以上であることを意味する。また、この透過率は60%以上、特に85%以上であることが好ましい。以下、透光性の意味及び好ましい透過率はすべて同様である。
透過率(%)=(透過した光量/入射した光量)×100
透光性基板1の厚さは材質によっても異なり、特に限定されないが、上記の透過率が60〜99%、特に85〜99%となる厚さであることが好ましい。
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
Examples of the “
In addition, translucency means that the transmittance | permeability of visible light with a wavelength of 400-900 nm is 10% or more. The transmittance is preferably 60% or more, particularly 85% or more. Hereinafter, the meaning of translucency and preferable transmittance are all the same.
Transmittance (%) = (transmitted light amount / incident light amount) × 100
The thickness of the
透光性基板1に対向して配設される上記「基板2」は、透光性を有していてもよく、透光性を有していなくてもよい。透光性を有する基板2は、透光性基板1の場合と同様にガラス、樹脂シート等を用いて形成することができる。樹脂シートである場合、このシートの形成に用いる樹脂としては、ポリエステル、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエチリデンノルボルネン等の熱可塑性樹脂などが挙げられる。この基板2が透光性を有する基板である場合、その厚さは材質によっても異なり、特に限定されないが、上記の透過率が60〜99%、特に85〜99%となる厚さであることが好ましい。
The “
透光性を有していない基板2はセラミックにより形成することができる。セラミック基板は強度が大きく、この基板が支持基板となって優れた耐久性を有する色素増感型太陽電池とすることができる。セラミック基板の形成に用いるセラミックは特に限定されず、酸化物系セラミック、窒化物系セラミック、炭化物系セラミック等の各種のセラミックを用いることができる。酸化物系セラミックとしては、アルミナ、ムライト、ジルコニア等が挙げられる。また、窒化物系セラミックとしては、窒化ケイ素、サイアロン、窒化チタン、窒化アルミニウム等が挙げられる。更に、炭化物系セラミックとしては、炭化ケイ素、炭化チタン、炭化アルミニウム等が挙げられる。セラミックとしては、アルミナ、窒化ケイ素、ジルコニア等が好ましく、アルミナが特に好ましい。
The
基板2がセラミックからなる場合、その厚さは特に限定されないが、100μm〜5mmとすることができ、300μm〜4mm、特に500μm〜2mm、更に700μm〜1.5mmとすることができる。セラミック基板の厚さが100μm〜5mm、特に500μm以上であれば、この強度の大きい基板が支持基板となり、優れた耐久性を有する色素増感型太陽電池とすることができる。
When the board |
本発明の色素増感型太陽電池及び本発明の更に他の色素増感型太陽電池における上記「半導体電極3」は、透光性基板1と基板2との間の透光性基板1の側に配設される。この透光性基板1の側とは、透光性基板1に接して配設されるか、透光性基板1の表面と半導体電極3の表面との間の距離が50μm以下、特に20μm以下、更に5μm以下であることを意味する。この距離が50μm以下、特に20μm以下であれば、半導体電極3に十分な光が照射され、優れた光電変換効率を有する色素増感型太陽電池とすることができる。
この半導体電極3は、図1のように、金属線状体61の表面の少なくとも一部に設けられた、増感色素を有する半導体層31、及び図4及び図5のように、金属網状体71の表面の少なくとも一部に設けられた、増感色素を有する半導体層32のうちの少なくとも一方からなる。半導体層31、32の各々は、金属線状体61、金属網状体71のそれぞれの全表面の90%以上、特に95%以上に設けられることが好ましく、全表面に設けられていることがより好ましい。
The “
The
また、本発明の他の色素増感型太陽電池における半導体電極3は、透光性基板1の表面に設けられる。
Further, the
上記「半導体層31」及び上記「半導体層32」並びに本発明の他の色素増感型太陽電池における半導体電極3の電極基体は、金属酸化物、金属硫化物等により形成することができる。金属酸化物としては、チタニア、酸化スズ、酸化亜鉛、五酸化二ニオブ等の酸化ニオブ、酸化タンタル、ジルコニア等が挙げられる。また、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム等の複酸化物を用いることもできる。更に、金属硫化物としては、硫化亜鉛、硫化鉛、硫化ビスマス等が挙げられる。
The electrode substrate of the
半導体層31、32及び本発明の他の色素増感型太陽電池における半導体電極3の電極基体の作製方法は特に限定されず、例えば、金属酸化物、金属硫化物等の微粒子を含有するペーストを、半導体層31の場合は金属線状体61の表面の少なくとも一部に塗布し、半導体層32の場合は金属網状体71の表面の少なくとも一部に塗布し、本発明の他の色素増感型太陽電池における半導体電極3の電極基体の場合は透光性基板1の表面に塗布し、その後、焼成することにより作製することができる。ペーストの塗布方法は特に限定されず、スプレーコート法、浸漬法等が挙げられる。このようにして作製された半導体層31、32及び電極基体は微粒子が集合してなる集合体の形態で形成される。
There are no particular limitations on the method of manufacturing the electrode base of the
更に、半導体層31、32及び本発明の他の色素増感型太陽電池における半導体電極3の電極基体は、半導体層31の場合は金属線状体61の表面の少なくとも一部に、半導体層32の場合は金属網状体71の表面の少なくとも一部に、及び本発明の他の色素増感型太陽電池における半導体電極3の電極基体の場合は透光性基板1の表面に、金属酸化物、金属硫化物等の微粒子及び少量の有機高分子等が分散されたコロイド溶液を塗布し、その後、乾燥し、次いで、加熱して有機高分子を分解させて除去することにより作製することもできる。このコロイド溶液も、スプレーコート法、浸漬法等の各種の方法により塗布することができる。この方法により作製した半導体層31、32及び電極基体も微粒子が集合してなる集合体の形態で形成される。
Furthermore, in the case of the
半導体層31及び半導体層32の各々の厚さは特に限定されないが、0.1〜100μmとすることができ、1〜90μm、特に15〜80μm、更に30〜70μmであることが好ましい。各々の半導体層の厚さが0.1〜100μm、特に15〜80μmであれば、光電変換が十分になされ、発電効率が向上する。また、電極基体の厚さも特に限定されないが、0.1〜100μmとすることができ、1〜50μm、特に2〜40μm、更に5〜30μmであることが好ましい。電極基体の厚さが0.1〜100μmであれば、光電変換が十分になされ、発電効率が向上する。
The thickness of each of the
更に、半導体層31は、その強度及び金属線状体61との密着性を向上させるため、半導体層32は、その強度及び金属網状体71との密着性を向上させるため、電極基体は、その強度及び透光性導電層21との密着性を向上させるため、熱処理することが好ましい。熱処理の温度及び時間は特に限定されないが、熱処理温度は40〜700℃、特に100〜500℃、熱処理時間は10分〜10時間、特に20分〜5時間とすることが好ましい。尚、電極基体の場合、透光性基板1として樹脂シートを用いるときは、樹脂が熱劣化しないように低温で熱処理することが好ましい。
Further, the
半導体電極3が有する上記「増感色素」としては、光電変換の作用を向上させる錯体色素及び有機色素を用いることができる。錯体色素としては金属錯体色素が挙げられ、有機色素としてはポリメチン色素、メロシアニン色素等が挙げられる。金属錯体色素としてはルテニウム錯体色素及びオスミウム錯体色素等が挙げられ、ルテニウム錯体色素が特に好ましい。更に、光電変換がなされる波長域を拡大し、光電変換効率を向上させるため、増感作用が発現される波長域の異なる2種以上の増感色素を併用することもできる。この場合、照射される光の波長域と強度分布とによって併用する増感色素の種類及びそれらの量比を設定することが好ましい。また、増感色素は半導体電極に結合するための官能基を有することが好ましい。この官能基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、シアノ基等が挙げられる。
As said "sensitizing dye" which the
半導体層31、32及び電極基体に増感色素を付着させる方法は特に限定されず、例えば、増感色素を有機溶媒に溶解させた溶液に、金属線状体61及びその表面に設けられた半導体層31、金属網状体71及びその表面に設けられた半導体層32、透光性基板1の表面に設けられた電極基体、を浸漬し、各々の半導体層及び電極基体に溶液を含侵させ、その後、有機溶媒を除去することにより付着させることができる。また、この溶液を、半導体層31、32及び電極基体に塗布し、その後、有機溶媒を除去することにより付着させることもできる。この塗布方法としては、スプレーコート法、浸漬法等が挙げられる。増感色素は、半導体層31、32及び電極基体の各々の少なくとも表面に付着しておればよいが、半導体層31、32及び電極基体の各々の内部においても付着していることが好ましい。通常、増感色素は、半導体層31、32及び電極基体の各々の全体に付着している。
The method for attaching the sensitizing dye to the semiconductor layers 31 and 32 and the electrode substrate is not particularly limited. For example, the metal
増感色素の付着量は、半導体層31、32及び電極基体1gに対して0.01〜1ミリモル、特に0.5〜1ミリモルであることが好ましい。付着量が0.01〜1ミリモルであれば、半導体電極3における光電変換が効率よくなされる。また、半導体層31、32及び電極基体に付着しなかった増感色素が電極周辺に遊離していると、光電変換効率が低下することがある。そのため、増感色素を付着させる処理の後、半導体電極3を洗浄して余剰の増感色素を除去することが好ましい。この除去は、洗浄槽を用いてアセトニトリル等の極性溶媒及びアルコール系溶媒などの有機溶媒で洗浄することにより行うことができる。また、半導体層及び電極基体に多くの増感色素を付着させるためには、半導体層及び電極基体を加熱して、浸漬、塗布等の処理を行うことが好ましい。この場合、半導体層及び電極基体の表面に水が吸着するのを避けるため、加熱後、常温に降温させることなく40〜80℃で速やかに処理することが好ましい。
The adhesion amount of the sensitizing dye is preferably 0.01 to 1 mmol, particularly 0.5 to 1 mmol with respect to the semiconductor layers 31 and 32 and the electrode substrate 1 g. When the adhesion amount is 0.01 to 1 mmol, photoelectric conversion in the
本発明の他の色素増感型太陽電池及び本発明の更に他の色素増感型太陽電池における上記「触媒電極4」は、透光性基板1と基板2との間に該半導体電極3に対向して配設される。触媒電極4は基板2に接して配設されていてもよく、基板2とは離間して配設されていてもよい。このように、基板2と触媒電極4との距離は特定されないが、半導体電極3の表面と触媒電極4の表面との間の距離を200μm以下とすることができ、この距離は、100μm以下、特に50μm以下、更に20μm以下であることが好ましい。この距離が200μm以下、特に50μm以下であれば、光電変換効率を十分に高くすることができる。
この触媒電極4は、図1のように、金属線状体62の表面の少なくとも一部に設けられた触媒層41、及び図4及び図5のように、金属網状体72の表面の少なくとも一部に設けられた触媒層42のうちの少なくとも一方からなる。触媒層41、42の各々は、金属線状体61、金属網状体71のそれぞれの全表面の90%以上、特に95%以上に設けられることが好ましく、全表面に設けられていることがより好ましい。
The above-mentioned “
The
また、本発明の色素増感型太陽電池における触媒電極4は、基板2の表面に設けられる。
Further, the
触媒層41、42及び本発明の色素増感型太陽電池における触媒電極4は、触媒活性を有する物質、又は触媒活性を有する物質を含有する、金属、導電性酸化物及び導電性高分子のうちの少なくとも1種、により形成することができる。触媒活性を有する物質としては、白金、金、ロジウム等の貴金属(但し、銀は電解質等に対する耐腐食性が低いため好ましくない。以下、電解質等が接触し得る部分には同様に銀は好ましくない。)、カーボンブラック等が挙げられ、これらは併せて導電性を有する。貴金属は1種のみ用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。触媒層41、42及び本発明の色素増感型太陽電池における触媒電極4は、触媒活性を有し、且つ電気化学的に安定な貴金属により形成することが好ましく、触媒活性が高く、電解質溶液に溶解され難い白金を用いることが特に好ましい。尚、貴金属とカーボンブラックとを併用することもできる。
The catalyst layers 41 and 42 and the
触媒活性を有さない、金属、導電性酸化物及び導電性高分子等を用いる場合、触媒層41、42及び本発明の色素増感型太陽電池における触媒電極4に混合されて用いられる金属としては、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、タングステン等が挙げられる。更に、触媒層41、42及び本発明の色素増感型太陽電池における触媒電極4に混合されて用いられる導電性酸化物としては、酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム、酸化亜鉛等が挙げられる。また、触媒層41、42及び本発明の色素増感型太陽電池における触媒電極4に混合されて用いられる導電性高分子としては、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等が挙げられる。更に、この導電性高分子としては、導電性を有さない樹脂に各種の導電性物質を配合して調製したものを用いることもできる。この樹脂は特に限定されず、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよい。熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリエステル樹脂、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。導電性物質も特に限定されず、金、白金等の貴金属及び銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、タングステン等の金属、カーボンブラック、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマーなどが挙げられる。導電性物質としては、導電性と触媒活性とを併せて有する貴金属及びカーボンブラックが特に好ましい。導電性物質は1種のみ用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
触媒活性を有さない、金属、導電性酸化物及び導電性高分子等を用いる場合、上記の触媒活性を有する物質の含有量は、金属、導電性酸化物、導電性高分子等を100質量部とした場合に、1〜99質量部、特に50〜99質量部であることが好ましい。
In the case of using a metal, a conductive oxide, a conductive polymer, or the like that does not have catalytic activity, as a metal used by being mixed with the catalyst layers 41 and 42 and the
When metals, conductive oxides, conductive polymers, etc. that do not have catalytic activity are used, the content of the above-mentioned substances having catalytic activity is 100 masses of metals, conductive oxides, conductive polymers, etc. Parts, preferably 1 to 99 parts by mass, particularly 50 to 99 parts by mass.
このように、触媒層41、42及び本発明の色素増感型太陽電池における触媒電極4は、導電性及び触媒活性を有する物質により形成することができる。また、触媒活性を有する物質を含有する、金属、導電性酸化物及び導電性高分子のうちの少なくとも1種により形成することもできる。更に、触媒層41、42及び本発明の色素増感型太陽電池における触媒電極4は、1種の材料のみからなる層により形成されていてもよく、2種以上の材料からなる混合層により形成されていてもよい。また、単層体でもよく、金属層、導電性酸化物層、導電性高分子層、並びに金属、導電性酸化物及び導電性高分子のうちの2種以上からなる混合層のうちの2層以上からなる多層体でもよい。
Thus, the catalyst layers 41 and 42 and the
触媒層41、42及び本発明の色素増感型太陽電池における触媒電極4の作製方法は特に限定されず、触媒活性を有する物質からなる場合は、触媒活性を有する物質の微粒子を含有するペーストを、触媒層41のときは金属線状体62の表面の少なくとも一部に塗布し、触媒層42のときは金属網状体72の表面の少なくとも一部に塗布し、本発明の色素増感型太陽電池における触媒電極4のときは基板2の表面に塗布し、その後、焼成して形成することができる。また、触媒活性を有する物質を含有する金属、導電性酸化物からなる場合も、触媒活性を有する物質の場合と同様の方法により形成することができる。この塗布方法としては、スクリーン印刷法、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法等の各種の方法が挙げられる。
The method for producing the catalyst layers 41 and 42 and the
更に、触媒層41、42及び本発明の色素増感型太陽電池における触媒電極4は、スパッタリング法、蒸着法、イオンプレーティング法等により、触媒層41のときは金属線状体62の表面の少なくとも一部に、触媒層42のときは金属網状体72の表面の少なくとも一部に、本発明の色素増感型太陽電池における触媒電極4のときは基板2の表面に、金属等を堆積させて形成することもできる。また、触媒活性を有する物質を含有する導電性高分子からなる触媒層41、42及び本発明の色素増感型太陽電池における触媒電極4は、導電性高分子と、粉末状又は繊維状等の触媒活性を有する物質とを、バンバリーミキサ、インターナルミキサー、オープンロール等の装置により混練して調製した樹脂組成物をフィルムに成形し、このフィルムを金属線状体62、金属網状体72、及び基板2の表面に接合して形成することができる。更に、樹脂組成物を溶媒に溶解又は分散させて調製した溶液又は分散液を、金属線状体62、金属網状体72、及び基板2の表面に塗布し、乾燥して、溶媒を除去し、必要に応じて加熱して形成することもできる。尚、触媒層41、触媒層42、及び本発明の色素増感型太陽電池における触媒電極4が混合層であるときは、含有される材料の種類に応じて、上記の各種の方法等のうちの適宜の方法により形成することができる。
Furthermore, the catalyst layers 41 and 42 and the
触媒層41及び触媒層42の各々の厚さは電池性能に特に影響は与えず、金属線状体62及び金属網状体72の表面に僅かでも触媒物質が付着しておれば触媒電極4として機能する。この触媒電極4では、集電電極として機能する金属線状体62及び金属網状体72の各々の電気抵抗を十分に低くすることができ、触媒層41、42の厚さが20nm以下、特に15nm以下(通常、10nm以上)であっても十分な触媒機能を有する電極とすることができる。また、本発明の色素増感型太陽電池における触媒電極4の厚さも特に限定されないが、単層体及び多層体のいずれの場合も、50nm〜10μm、特に100nm〜5μmであることが好ましい。この触媒電極の厚さが50nm〜10μmであれば、十分に抵抗の低い触媒電極とすることができる。この触媒電極4の場合も、十分に電気抵抗の低い集電電極を付設したときは更に薄くすることができ、20nm以下、特に15nm以下(通常、10nm以上)とすることもできる。
The thickness of each of the
集電電極として機能する上記「金属線状体61、62」及び上記「金属網状体71、72」は、電解質に対する耐腐食性に優れた金属により形成されるか、少なくとも耐腐食性に優れた金属を含有することが好ましい。この金属としては、タングステン、ニッケル、チタン及び白金、金等の貴金属などが挙げられる。金属としては、より耐腐食性に優れるタングステン及び白金が好ましく、耐腐食性に優れ、且つ安価であるタングステンが特に好ましい。タングステンを用いる場合、金属線状体61、62及び金属網状体71、72は、純タングステン(この純タングステンとは、99.98%以上の純度であるタングステンをそのまま使用し、他の金属を混合しないことを意味する。)からなるものでもよく、タングステンと他の金属との混合物からなるものでもよい。これらのうちでは、純タングステンからなる線状体及び網状体が、電解質に対する耐腐食性に特に優れるため好ましい。
The “metal
タングステンと他の金属とを併用する場合は、タングステンと他の金属との合計を100質量%とした場合に、タングステンの含有量は95質量%以上、特に98質量%以上、更に99.9質量%以上(100質量%であってもよい。但し、この100質量%とは、99.98%以上の純度であるタングステンをそのまま使用し、他の金属を混合しないことである。)とすることが好ましい。タングステンの含有量が95質量%以上であれば、集電効率が高く、且つ電解質に対する耐腐食性に優れ、十分な耐久性を有する半導体電極及び触媒電極とすることができる。 When tungsten and other metals are used in combination, the content of tungsten is 95% by mass or more, particularly 98% by mass or more, and further 99.9% by mass, when the total of tungsten and other metals is 100% by mass. % Or more (100 mass% may be used. However, the 100 mass% means that tungsten having a purity of 99.98% or more is used as it is and other metals are not mixed). Is preferred. When the content of tungsten is 95% by mass or more, a semiconductor electrode and a catalyst electrode having high current collection efficiency, excellent corrosion resistance to the electrolyte, and sufficient durability can be obtained.
金属線状体61、62の径方向の断面形状は特に限定されず、円形、楕円形及び三角形、四角形等の多角形のいずれであってもよい。更に、金属線状体の径方向の寸法(断面形状が円形であるときは直径、その他の形状であるときは最大寸法とする。)も特に限定されず、1〜200μm、特に5〜100μm、更に20〜75μmのものを用いることができる。金属線状体が大径であるほど電気抵抗が低くなるため好ましく、一方、半導体層及び触媒層の厚さにもよるが、小径であるほど受光面の反対側にも光が到達し易くなるため好ましい。金属線状体の径方向の寸法が1〜200μm、更に20〜75μmであれば、集電電極として十分に機能し、且つ受光面の反対側にも光が到達し易い半導体電極とすることもでき、好ましい。尚、金属線状体の表面に半導体層又は触媒層を設ける際の作業性等にも何ら問題はない。
The cross-sectional shape in the radial direction of the metal
また、金属線状体61の表面に半導体層31が設けられた半導体電極3、及び金属線状体62の表面に触媒層41が設けられた触媒電極4の、平面方向における配置も特に限定されないが、略同じ長さの半導体電極3及び触媒電極4を等間隔に平行に配設することが好ましい。更に、金属線状体61の表面に半導体層31が設けられた半導体電極3を、透光性基板1の全面に対して均等に配置させること、及び金属線状体62の表面に触媒層41が設けられた触媒電極4を、基板2の全面に対して均等に配置させること、がより好ましい。また、金属線状体61の表面に半導体層31が設けられた半導体電極3、及び金属線状体62の表面に触媒層41が設けられた触媒電極4を、隣り合う各々の半導体電極3及び触媒電極4のそれぞれが互いに密接するようにして配設することもできる。
Further, the arrangement in the planar direction of the
金属網状体71、72としては、金属線状体を編織することにより形成された網状体を用いることができる。この場合、用いる金属線状体の径方向の断面形状は特に限定されず、円形、楕円形及び三角形、四角形等の多角形のいずれであってもよい。また、金属線状体の径方向の寸法(断面形状が円形であるときは直径、その他の形状であるときは最大寸法とする。)も特に限定されず、1〜100μmとすることができ、15〜85μm、特に30〜70μmのものを用いることができる。更に、網目の大きさも特に限定されず、各々の網目の面積を1〜40000μm2とすることができ、この網目の面積は、100〜30000μm2、特に1000〜20000μm2であることが好ましい。金属線状体の径方向の寸法が1〜100μm、特に15〜85μmであり、且つ網目の面積が1〜40000μm2、特に1000〜20000μm2であれば、集電電極として十分に機能し、その表面に半導体層又は触媒層を設ける際の作業性等にも何ら問題はない。
As the metal nets 71 and 72, a net formed by knitting a metal linear body can be used. In this case, the radial cross-sectional shape of the metal linear body to be used is not particularly limited, and may be any of a circle, an ellipse, a triangle, a polygon such as a quadrangle, and the like. Further, the radial dimension of the metal linear body (the diameter when the cross-sectional shape is circular, and the maximum dimension when the cross-sectional shape is other) is not particularly limited, and can be 1 to 100 μm, The thing of 15-85 micrometers, especially 30-70 micrometers can be used. Furthermore, the size of the mesh is not particularly limited, the area of each mesh can be 1~40000Myuemu 2, the area of the mesh is preferably 100~30000Myuemu 2, in particular 1000~
金属網状体71、72としては、金属シートに多数の貫通孔を設けた網状体を用いることもできる。この金属シートの厚さは特に限定されないが、1〜200μmとすることができ、5〜100μm、更に20〜75μmのものを用いることができる。また、貫通孔の平面形状も特に限定されず、円形、楕円形及び三角形、四角形等の多角形のいずれであってもよい。この貫通孔の平面方向の面積(上記の網目に相当する。)も特に限定されず、各々の貫通孔の面積を1〜40000μm2とすることができ、この貫通孔の面積は、100〜30000μm2、特に1000〜20000μm2であることが好ましい。金属シートの厚さが1〜200μm、更に20〜75μmであり、且つ貫通孔の面積が1〜40000μm2、特に1000〜20000μm2であれば、集電電極として十分に機能し、その表面に半導体層又は触媒層を設ける際の作業性等にも何ら問題はない。更に、貫通孔の配置も特に限定されないが、金属シートの全面に均等に配置されていることが好ましい。
尚、半導体層32は、図4のように、金属網状体71の表面に、金属網状体71の平面形状と同一形状のシート状に形成されていてもよく、図5のように、網目の少なくとも一部に半導体層32が形成されておらず、貫通部33となっていてもよい。また、触媒層42は、図4のように、金属網状体72の表面に、金属網状体72の平面形状と同一形状のシート状に形成されていてもよく、図5のように、網目の少なくとも一部に触媒層42が形成されておらず、貫通部43となっていてもよい。
As the metal nets 71 and 72, a net having a large number of through holes in a metal sheet can be used. The thickness of the metal sheet is not particularly limited, but may be 1 to 200 μm, 5 to 100 μm, and further 20 to 75 μm. Further, the planar shape of the through hole is not particularly limited, and may be any of a circle, an ellipse, a polygon such as a triangle, a quadrangle, and the like. The area of the through hole in the plane direction (corresponding to the mesh) is not particularly limited, and the area of each through hole can be 1 to 40000 μm 2, and the area of the through hole is 100 to 30000 μm. 2 and particularly preferably 1000 to 20000 μm 2 . The thickness of the metal sheet is 1 to 200 [mu] m, a further 20~75Myuemu, and the through hole of the
4, the
金属線状体61と半導体層31との間及び/又は金属網状体71と半導体層32との間には、導電性酸化物からなる導電層81を設けることができる。更に、金属線状体62と触媒層41との間及び/又は金属網状体72と触媒層42との間には、導電性酸化物からなる導電層82を設けることができる(金属線状体61、62の場合について図示した図2参照)。この導電層81、82を設けることで、金属線状体及び金属網状体と、半導体層及び触媒層とを十分に密着させることができる。導電層81、82の形成に用いる導電性酸化物は特に限定されず、酸化スズ、フッ素ドープ酸化スズ、酸化インジウム、スズドープ酸化インジウム、酸化亜鉛等が挙げられる。また、導電層81、82の厚さは材質によっても異なり、特に限定されないが、100nm〜1μm、特に200〜500nmであることが好ましい。更に、導電層81、82の形成方法も特に限定されないが、導電性酸化物の微粒子を含有するペーストを、金属線状体61、62、金属網状体71、72の表面に塗布し、加熱する等の方法により形成することができる。この塗布方法としては、ドクターブレード法、スキージ法、スピンコート法等の各種の方法が挙げられる。導電層81、82は、導電性酸化物を用いたスパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等により形成することもできる。
A
上記「電解質5」は、半導体電極3の少なくとも一部に含有され、且つ透光性基板1と基板2との間に形成された空間のうちの、少なくとも半導体電極3と触媒電極4との間に充填される。電解質5は、通常、半導体電極3の全体に含有され、また、透光性基板1と基板2との間に形成された空間の全体に充填される。透光性基板1と、半導体層31、32との間に間隙がある場合は、この間隙に電解質5が充填されていてもよい。更に、基板2と、触媒層41、42との間に間隙がある場合は、この間隙に電解質5が充填されていてもよい。
The “
電解質としては、(1)I2とヨウ化物、(2)Br2と臭化物、(3)フェロシアン酸塩−フェリシアン酸塩、フェロセン−フェリシニウムイオン等の金属錯体、(4)ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール−アルキルジスルフィド等のイオウ化合物、(5)ビオロゲン色素、(6)ヒドロキノン−キノン、などを含有する電解質が挙げられる。(1)におけるヨウ化物としては、LiI、NaI、KI、CsI、CaI2等の金属ヨウ化物、及びテトラアルキルアンモニウムヨーダイド、ピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等の4級アンモニウム化合物のヨウ素塩などが挙げられる。また、(2)における臭化物としては、LiBr、NaBr、KBr、CsBr、CaBr2等の金属臭化物、及びテトラアルキルアンモニウムブロマイド、ピリジニウムブロマイド等の4級アンモニウム化合物の臭素塩などが挙げられる。これらの電解質のうちでは、I2と、LiI及びピリジニウムヨーダイド、イミダゾリウムヨーダイド等の4級アンモニウム化合物のヨウ素塩とを組み合わせてなる電解質が特に好ましい。これらの電解質は1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
Examples of the electrolyte include (1) I 2 and iodide, (2) Br 2 and bromide, (3) metal complexes such as ferrocyanate-ferricyanate and ferrocene-ferricinium ion, and (4) sodium polysulfide. And electrolytes containing sulfur compounds such as alkylthiol-alkyldisulfides, (5) viologen dyes, (6) hydroquinone-quinones, and the like. As iodide in (1) is, LiI, NaI, KI, CsI, metal iodide such as CaI 2, and tetraalkylammonium iodide, pyridinium iodide, imidazolium iodide iodine salt of quaternary ammonium compounds such as id, etc. Is mentioned. As the bromide in (2), LiBr, NaBr, KBr, CsBr,
電解質5は、各種の添加剤等とともに溶媒に配合し、電解質溶液として用いることができる。この溶媒は、粘度が低く、イオン易動度が高く、十分なイオン伝導性を有するものであることが好ましい。このような溶媒としては、(1)エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート類、(2)3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物、(3)ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類、(4)エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等の鎖状エーテル類、(5)メタノール、エタノール、エチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル等のモノアルコール類、(6)エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、(7)アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、(8)ジメチルスルフォキシド、スルフォラン等の非プロトン極性物質などが挙げられる。
The
電解質溶液を用いる場合、この溶液は、透光性基板1と基板2との間を、半導体電極3等の周囲において樹脂又はガラスにより封着し、形成される密閉空間に電解質溶液を注入し、含有、充填させることができる。この密閉空間への電解質溶液の注入は、透光性基板1の側からでも、基板2の側からでもよく、穿孔し易い側に注入口を設け、この注入口から注入することが好ましい。尚、注入口は1個でよいが、空気抜きのため更に他の孔を設けることもできる。このように空気抜きのための孔を設けることで、電解質溶液をより容易に注入することができる。
In the case of using an electrolyte solution, this solution is sealed between the
半導体電極3等の周囲の封着に用いられる樹脂としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。更に、この封着はガラスにより行うこともでき、特に長期の耐久性を必要とする太陽電池では、ガラスにより封着することが好ましい。
Examples of the resin used for sealing around the
本発明の色素増感型太陽電池では、基板2と触媒電極4との間に第2集電電極92が設けられた図7の色素増感型太陽電池101−2、及び図11の色素増感型太陽電池103−2とすることができる。この第2集電電極92は、触媒電極4を白金、金等の導電性に優れる貴金属により形成し、特に20nm以上、更に1μm以上(通常、10μm以下)と厚くした場合は、導電性の観点からは設ける必要はないが、コストの面では設けることが好ましい。即ち、白金等は高価であるため、触媒電極4をできるだけ薄層とすることが好ましいが、薄層であると抵抗が高くなるため、タングステン、チタン、ニッケル等の金属からなる第2集電電極92を設けることで、集電効率を向上させるとともに、コストを低減することができる。更に、触媒電極4を前記の導電性酸化物に触媒活性を有する物質を配合した組成物等により形成したときは、触媒電極4の抵抗はより高くなるため、第2集電電極92を設け、集電効率を高めることがより好ましい。
In the dye-sensitized solar cell of the present invention, the dye-sensitized solar cell 101-2 of FIG. 7 in which the
第2集電電極92の形状は特に限定されないが、基板2の側では透光性は必須でないため平面状とすることができる。この第2集電電極92が平面状である場合、抵抗の低い第2集電電極92とするためには、触媒電極4と類似の平面形状であり、且つ触媒電極4に対して50%以上、特に65%以上、更に80%以上(同面積でもよい。)の面積の平面状の電極であることが好ましい。更に、触媒電極4と相似形に配設されることがより好ましい。また、第2集電電極92は、線状の電極からなり且つ特定の電極パターンにより形成されている電極とすることもできる。この特定のパターンは特に限定されず、例えば、格子状、櫛歯状、放射状等とすることができる。この線状の電極からなり且つ特定の電極パターンにより形成されている第2集電電極92の場合、線状の電極の幅及び厚さは特に限定されず、その電気抵抗及びコスト等を勘案し設定することが好ましい。第2集電電極92が線状の電極からなり且つ特定の電極パターンにより形成されている電極である場合、第2集電電極92の全面積は特に限定されないが、触媒電極4の全面積に対して0.1%以上、特に5%以上、更に10%以上とすることができる。また、この全面積は90%以上とすることもでき、このように面積の広い第2集電電極92であれば、集電効率をより高めることができる。
Although the shape of the 2nd
本発明の他の色素増感型太陽電池では、透光性基板1の表面に第1集電電極91が設けられた図9の色素増感型太陽電池102−2、及び図13の色素増感型太陽電池104−2とすることができる。特に、電池面積が2cm2以上、更に4cm2以上と大きい場合は、第1集電電極91を設けることが好ましい。この第1集電電極91の形状は透光性が保持される限り特に限定されず、線状の電極からなり且つ特定の電極パターンにより形成されている電極とすることができる。例えば、格子状、櫛歯状、放射状等の形状の電極とすることができる。更に、この線状の電極からなり且つ特定の電極パターンにより形成されている第1集電電極91の場合、線状の電極の幅及び厚さは特に限定されず、その電気抵抗及びコスト等を勘案し設定することが好ましい。第1集電電極91の全面積は、半導体電極3の全面積に対して0.1〜20%、特に0.1〜5%、更に0.1〜1%であることが好ましい。第1集電電極91の全面積が半導体電極3の全面積に対して0.1〜20%であれば、半導体電極3に照射される光量を十分に保持することができ、且つ集電効率を高めることができる。
In another dye-sensitized solar cell of the present invention, the dye-sensitized solar cell 102-2 in FIG. 9 in which the first current collecting
第1集電電極91及び第2集電電極92を設ける方法は特に限定されないが、例えば、所定のパターンが形成されたマスクを用いて、マグネトロンスパッタ法及び電子ビ−ム蒸着法等の物理的蒸着法などでタングステン、チタン、ニッケル等の金属を堆積させ、その後、フォトリソグラフィー等によりパターニングする方法が挙げられる。また、各々の金属成分を含有するメタライズインクを用いてスクリーン印刷法等によりパターニングし、その後、焼成する方法などにより形成することができる。物理的蒸着法などに用いる金属としては、タングステン、チタン、ニッケルの他、白金、金等の貴金属、銅等を用いることもできる。この金属としては、耐腐食性に優れるタングステン、チタン、ニッケル、貴金属等を用いることが好ましい。更に、メタライズインクに含有される金属としても、タングステン、チタン、ニッケル、白金、金等の貴金属、銅等を用いることができる。この金属としては、耐腐食性に優れるタングステン、チタン、ニッケル、貴金属等を用いることが好ましい。
The method of providing the
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
以下のようにして図11に示す色素増感型太陽電池103−2を作製した。
実施例1
(1)金属網状体の表面に半導体層が設けられた半導体電極の作製
直径50μmのタングステンワイヤを編織して得られ、縦100mm、横100mm、網目の面積が10000μm2のタングステン網状体71を印刷台に載置し、粒径が10〜20nmのチタニア粒子を含有するペースト(Solaronix社製、商品名「Ti−Nonoxide D/SP」)を用いて室温(25℃)でスクリーン印刷した。その後、120℃で1時間乾燥し、次いで、480℃で30分焼成して、タングステン網状体71の表面に厚さ50μmの半導体層32を形成した。その後、この半導体層32が形成されたタングステン網状体71を、ルテニウム錯体(Solaronix社製、商品名「535bis−TBA」)のエタノール溶液に10時間浸漬し、チタニア焼結粒子に、400〜600nmの波長域の光を吸収する増感色素であるルテニウム錯体を付着させて半導体電極3を形成した。
Hereinafter, the present invention will be described specifically by way of examples.
The dye-sensitized solar cell 103-2 shown in FIG. 11 was produced as follows.
Example 1
(1) Fabrication of a semiconductor electrode provided with a semiconductor layer on the surface of a metal mesh body A
(2)触媒電極及び第2集電電極の作製
純度99.9質量%のアルミナ粉末100質量部に、焼結助剤として5質量部のマグネシア、カルシア及びシリカの混合粉末及び2質量部のバインダ並びに溶媒を配合してスラリーを調製し、このスラリーを用いてドクターブレード法により厚さ2.5mmのアルミナグリーンシートを作製した。その後、タングステン成分を含有するメタライズインクを用いて、アルミナグリーンシートの表面に、スクリーン印刷法により厚さ10μmの第2集電電極92となる導電塗膜を形成した。次いで、この導電塗膜の表面に、白金成分を含有するメタライズインクを用いて、厚さ2.4μmの触媒電極4となる導電塗膜を形成した。その後、還元雰囲気にて1500℃で2時間保持して一体焼成し、縦100mm、横100mm、厚さ1mmのアルミナ基板2の表面に、縦90mm、横90mm、厚さ8μmの第2集電電極92を形成し、更にこの触媒電極4の表面に縦90mm、横90mm、厚さ2μmの触媒電極4を形成した。
(2) Production of catalyst electrode and second collector electrode 100 parts by mass of alumina powder having a purity of 99.9% by mass, 5 parts by mass of magnesia, calcia and silica mixed powder and 2 parts by mass of binder as a sintering aid In addition, a slurry was prepared by blending a solvent, and an alumina green sheet having a thickness of 2.5 mm was prepared using this slurry by a doctor blade method. Thereafter, using a metallized ink containing a tungsten component, a conductive coating film to be the second current collecting
(3)色素増感型太陽電池の作製
アルミナ基板2の第2集電電極92及び触媒電極4が形成されていない部分に、熱可塑性樹脂からなる厚さ60μmの接着剤シート(Solaronix社製、商品名「SX1170−60」)を配設した。その後、上記(1)で作製した半導体電極3の端部から5mmの範囲のチタニア焼結粒子を除去してタングステン網状体を露出させ、この露出部を接着剤シートの表面に載置した。次いで、タングステン網状体の露出部が載置された接着剤シートの表面に、更に厚さ60μmの接着剤シートを配置した。その後、この接着剤シートの表面に、縦100mm、横100mm、厚さが1mmのガラス基板1を配置し、次いで、アルミナ基板2の側を下にして100℃に調温されたホットプレートに載せ、5分加熱してガラス基板1とアルミナ基板2とを接合し、シール部Sを形成した。その後、アルミナ基板2の所定位置に設けられた電解質溶液の注入口からヨウ素電解液(Solaronix社製、商品名「Iodolyte PN−50」)を注入し、ガラス基板1とセラミック基板2との間にヨウ素電解液を充填した。ヨウ素電解液充填後、注入口は上記の接着剤を用いて封止した。尚、電力はタングステン網状体71及び第2集電電極92の各々から取り出した。
(3) Production of dye-sensitized solar cell An adhesive sheet (manufactured by Solaronix, made of thermoplastic resin) on the portion of the
(4)色素増感型太陽電池の性能評価
上記(1)〜(3)により作製した色素増感型太陽電池103−2に、AM1.5にスペクトル調整したソーラーシミュレータによって、照射強度100mW/cm2の擬似太陽光を照射したところ、変換効率7.0%の特性を有していた。
(4) Performance Evaluation of Dye-Sensitized Solar Cell Irradiation intensity of 100 mW / cm is applied to the dye-sensitized solar cell 103-2 produced by the above (1) to (3) using a solar simulator whose spectrum is adjusted to AM1.5. When irradiated with the artificial sunlight of No. 2 , the conversion efficiency was 7.0%.
実施例2
以下のようにして図13に示す色素増感型太陽電池104−2を作製した。
(1)半導体電極及び第1集電電極の作製
縦100mm、横100mm、厚さが1mmのガラス基板1の表面に、DCスパッタリングによりタングステンを堆積させ、フォトリソグラフィーにより幅30μm、間隔500μm、厚さ1μmの格子状の第1集電電極91を形成した。その後、この第1集電電極91が形成されたガラス基板1の表面に、粒径が10〜20nmのチタニア粒子を含有するスラリー(Solaronix社製、商品名「Ti−Nonoxide D/SP」)をスクリーン印刷法により塗布し、120℃で1時間乾燥し、次いで、480℃で30分焼成して、縦90mm、横90mm、厚さ20μmのチタニア電極層(電極基体)を形成した。次いで、この積層体を、ルテニウム錯体(Solaronix社製、商品名「535bis−TBA」)のエタノール溶液に10時間浸漬して、チタニア焼結粒子に、400〜600nmの波長域の光を吸収する増感色素であるルテニウム錯体を付着させて半導体電極3を形成した。
Example 2
The dye-sensitized solar cell 104-2 shown in FIG. 13 was produced as follows.
(1) Fabrication of semiconductor electrode and first collector electrode Tungsten is deposited by DC sputtering on the surface of a
(2)金属網状体の表面に触媒層が設けられた触媒電極の作製
直径50μmのタングステンワイヤを編織して得られ、縦100mm、横100mm、網目の面積が10000μm2のタングステン網状体72の表面に、白金成分を含有するメタライズインクを用いて、スクリーン印刷により触媒電極4となる導電塗膜を形成した。その後、還元雰囲気にて1500℃で焼成し、厚さ1μmの触媒層42を形成し、触媒電極4とした。
(2) Production of a catalyst electrode having a catalyst layer provided on the surface of a metal network The surface of a
(3)アルミナ基板の作製
純度99.9質量%のアルミナ粉末100質量部に、焼結助剤として5質量部のマグネシア、カルシア及びシリカの混合粉末及び2質量部のバインダ並びに溶媒を配合してスラリーを調製し、このスラリーを用いてドクターブレード法により厚さ2.5mmのアルミナグリーンシートを作製した。その後、還元雰囲気にて1500℃で2時間保持して焼成し、厚さ2mmのアルミナ基板2を作製した。
(3) Preparation of Alumina Substrate To 100 parts by mass of alumina powder with a purity of 99.9% by mass, 5 parts by mass of mixed powder of magnesia, calcia and silica, 2 parts by mass of binder and solvent are blended as a sintering aid. A slurry was prepared, and using this slurry, an alumina green sheet having a thickness of 2.5 mm was prepared by a doctor blade method. Thereafter, the
(4)色素増感型太陽電池の作製
上記(3)で作製したアルミナ基板2の一面の周縁部の全周に渡って熱可塑性樹脂からなる幅5mm、厚さ60μmの接着剤シート(Solaronix社製、商品名「SX1170−60」)を配設した。その後、上記(2)で作製した触媒電極4の端部から5mmの範囲の白金焼結粒子を除去してタングステン網状体を露出させ、この露出部を接着剤シートの表面に載置した。次いで、タングステン網状体の露出部が載置された接着剤シートの表面に、更に厚さ60μmの接着剤シートを配置した。その後、この接着剤シートの表面に、上記(1)で半導体電極3と第1集電電極91とが形成されたガラス基板1を、半導体電極3が触媒電極4に対向するようにして配置し、次いで、アルミナ基板2の側を下にして100℃に調温されたホットプレートに載せ、5分加熱してガラス基板1とアルミナ基板2とを接合し、シール部Sを形成した。その後、アルミナ基板2の所定位置に設けられた電解質溶液の注入口からヨウ素電解液(Solaronix社製、商品名「Iodolyte PN−50」)を注入し、ガラス基板1とセラミック基板2との間にヨウ素電解液を充填した。ヨウ素電解液充填後、注入口は上記の接着剤を用いて封止した。尚、電力は第1集電電極91及びタングステン網状体72の各々から取り出した。
このようにして作製した色素増感型太陽電池104−2の性能を実施例1の場合と同様にして評価したところ、変換効率6.4%の特性を有していた。
(4) Production of dye-sensitized solar cell Adhesive sheet (Solaronix) having a width of 5 mm and a thickness of 60 μm made of a thermoplastic resin over the entire circumference of the peripheral portion of one surface of the
When the performance of the dye-sensitized solar cell 104-2 thus produced was evaluated in the same manner as in Example 1, it had a conversion efficiency of 6.4%.
実施例3
以下のようにして図15に示す色素増感型太陽電池106を作製した。
実施例2の(3)で作製したアルミナ基板2の一面の周縁部の全周に渡って熱可塑性樹脂からなる幅5mm、厚さ60μmの接着剤シート(Solaronix社製、商品名「SX1170−60」)を配設した。その後、実施例2の(2)で作製した触媒電極4の端部から5mmの範囲の白金焼結粒子を除去してタングステン網状体を露出させ、この露出部を接着剤シートの表面に載置した。次いで、タングステン網状体の露出部が載置された接着剤シートの表面に、更に厚さ60μmの接着剤シートを配置した。その後、この接着剤シートの表面に、実施例1の(1)で作製した半導体電極3の端部から5mmの範囲のチタニア焼結粒子を除去してタングステン網状体を露出させ、この露出部を接着剤シートの表面に載置した。次いで、タングステン網状体の露出部が載置された接着剤シートの表面に、更に厚さ60μmの接着剤シートを配置した。その後、この接着剤シートの表面に、縦100mm、横100mm、厚さが1mmのガラス基板1を配置し、次いで、アルミナ基板2の側を下にして100℃に調温されたホットプレートに載せ、5分加熱してガラス基板1とアルミナ基板2とを接合し、シール部Sを形成した。その後、アルミナ基板2の所定位置に設けられた電解質溶液の注入口からヨウ素電解液(Solaronix社製、商品名「Iodolyte PN−50」)を注入し、ガラス基板1とセラミック基板2との間にヨウ素電解液を充填した。ヨウ素電解液充填後、注入口は上記の接着剤を用いて封止した。尚、電力はタングステン網状体71、72の各々から取り出した。
このようにして作製した色素増感型太陽電池106の性能を実施例1の場合と同様にして評価したところ、変換効率7.2%の特性を有していた。
Example 3
The dye-sensitized
An adhesive sheet made of a thermoplastic resin having a width of 5 mm and a thickness of 60 μm over the entire periphery of one peripheral surface of the
When the performance of the dye-sensitized
尚、本発明では、上記の実施例の記載に限られず、本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。例えば、電解質5としては、不揮発性のイミダゾリウム塩等のイオン性液体及びこのイオン性液体をゲル化させたもの、並びにヨウ化銅、チオシアン化銅等の固体などを用いることもできる。また、これらの化合物等を用いた場合、半導体電極3と触媒電極4との間の距離は特に限定されないが、100μm以下、特に20μm以下(通常、1μm以上)とすることができる。この距離が100μm以下であれば、光電変換効率を十分に高くすることができる。
It should be noted that the present invention is not limited to the description of the above-described embodiments, and can be variously modified embodiments within the scope of the present invention. For example, as the
1;透光性基板、2;基板、3;半導体電極、31、32;半導体層、33;貫通部、4;触媒電極、41、42;触媒層、43;貫通部、5;電解質、61、62;金属線状体、71、72;金属網状体、81、82;導電層、91;第1集電電極、92;第2集電電極、S;シール部、101−1、101−2、102−1、102−2、103−1、103−2、104−1、104−2、105、106、107、108;色素増感型太陽電池。
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