JP2005196964A - 情報記録再生装置及びその信号評価方法 - Google Patents

情報記録再生装置及びその信号評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】再生信号に対して、あらかじめ誤りやすいパターン対し、各種パターンのテーブルを作成することにより少ない計算量で信号品質の評価値を算出する。
【解決手段】PRML識別方式を用いて識別信号を得る情報記録再生装置において、正パターンとその理想信号、これに対応する誤パターンとその理想信号、正パターンと誤パターンとのユークリッド距離のテーブル204と、識別信号が上記テーブルの何れかのパターンと一致した場合、正パターンの理想信号と再生信号のユークリッド距離と、誤パターンの理想信号と再生信号のユークリッド距離との差を算出する手段202と、差の分布の平均、標準偏差を用いて識別信号を評価する手段202とを具備する。これにより、少ない計算量で高精度な評価をすることができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、情報記録再生装置及びその信号評価方法に関するもので、特に情報記録媒体に記録された信号を再生し、その再生信号の評価する評価手段、評価方法の改善に係わる。
情報記録再生装置における信号処理として、PRML(Partial Response and Maximum Likelihood)(パーシャルレスポンスアンドマキシマムライクリーフッド)識別方式がある。
また、PRML識別方式を用いたシステムにおける信号品質の評価に関連する技術としてSAMER(SAM Error Rate)がある(非特許文献1参照)。
PRML識別方式では記録再生特性に応じたPR(Partial Response)特性が用いられる。例としてPR(1,2,2,1)特性の説明をする。PR(1,2,2,1)特性の場合、タップ係数が1,2,2,1である4タップのFIR(Finite Impulse Response)フィルタが用られる。そしてFIRフィルタに、例えば00010000という系列が入力すると、その出力は、00012210となる。同様に、000110000が入力すると、000134310を出力、0001110000が入力すると、000135531を出力、00011110000が入力すると、00013565310を出力する。これらの出力が各ビット系列における理想信号である。次に、ビタビ復号器はフィルタ(等化器)より入力された再生信号と理想信号とを比較し、最も近い系列を選択する。またユークリッド距離という概念が導入されている。ユークリッド距離Eとは信号間の距離を示すもので信号SA、SBを仮定すると、次のように定義される。
= Σ(S− S
図15にSAMER計算の概略を示す。光ディスク11に記録されている情報は光ヘッド装置(PUH)12により光学的に読取られ、電気信号に変換されて出力される。この信号は、増幅器13で増幅されてアナログデジタル(AD)変換器14で2値化され、等化器15に入力され、波形等化される。等化器15の出力は、ビタビ復号器16、SAM(Sequenced AmplitudeMargin)計算器17に入力される。ビタビ復号器16の出力が識別データとなり外部に出力される。SAM計算器17の出力SAM値は外部に出力されるととともに、SAMER(SAM Error Rate)計算器18にも入力される。
図16を参照して、SAMER計算器17の処理を説明する。等化器15から再生信号が入力されると、SAM計算器17はNチャネルの全パターンの理想信号と再生信号のユークリッド距離を計算する(ステップA1,A2)。次に計算したパターン毎のユークリッド距離を比較し最も小さい値Eminとその次に小さい値Enextを選出する(ステップA3)。この時、ユークリッド距離がEminであるビットパターンはビタビ復号器16が選択するパターンと同じである。
次に選ばれたEmin、Enextに対しEnext −Emin (=SAM)を計算する(ステップA4)。これはビタビ復号器16が選択するパターンと、次に選択するであろうパターンを比較することである。Enext −Emin の分布は正規分布ではない。このときEnext −Emin が大きい程復号で誤る可能性は低くなり、小さい程高くなる。
具体的に数字を用いて説明すると、PR等化された以下の再生信号S、Sを仮定する。
1 = [5.9 6.1 5.9 4.9 2.9 0.9 0.1 0.0 0.1]
= [5.8 6.0 5.8 4.7 2.7 1.1 0.2 0.1 0.2]
この2つの再生信号S、Sに対して、全パターンの理想信号のユークリッド距離を計算する。ユークリッド距離を比較した結果、S、Sのユークリッド距離が最小の理想信号が[6 6 6 5 3 1 0 0 0](これは[1 1 1 1 1 1 0 0 0 0 0 0]の上記FIRフィルタの出力)、次に小さい理想信号が[6 6 5 3 1 0 0 0 0](同様に[1 1 1 1 1 0 0 0 0 0 0 0]の出力)になったとするとユークリッド距離はそれぞれ
については、
min = (6−5.9)+ (6−6.1)+ (6−5.9)+ … + (0−0.1) = 0.08
Enext = (6−5.9) + (6−6.1) + (5−5.9) + … + (0−0.1) = 8.88
については、 Emin = (6−5.8)+ (6−6.0) + (6−5.8) + … + (0−0.2) = 0.36
next = (6−5.8) + (6−6.0) + (5−5.8) + …+ (0−0.2) = 7.76
となり、SはEnext −Emin = 8.8、SはEnext −Emin =7.4となる。この結果Sの方が大きいためこちらのほうが誤りにくいと言える。このようにSAM計算器17は等化器15から再生信号が入力されるたびに、上記の手順で計算を行い、Enext −Emin の計算結果を累積し、その分布をとることで信号の評価を行なう。
一方、SAMER計算器18はSAMの分布より、予想されるbER(biterror rate)を算出する(ステップA5)。上記したようにSAMの分布はEnext −Emin により得られる。ビタビ復号器16は等化器15より入力される等化信号と最も近い理想信号を選択するためEnext とEmin は常にEnext >Emin の関係となる。しかし、識別エラーが起こるのは、Eminではなく間違ってEnextを選択する場合であり、この時はEnext <Emin の関係となる。SAMの分布ではこの範囲はありえないが、図17における分布のμ以下が正規分布であると仮定し、この時の標準偏差σ、平均μをガウスの確率密度関数で近似することによりEnext <Emin の範囲を推定する。具体的には図17におけるF(Th)がEnext <Emin の範囲であり、この部分がエラーに相当する。SAMER計算器18はF(Th)を求めることで推定されるbERを算出する。
Technical Digest ISOM’01(International Symposium On Optical Memory 2001), P272, "A Method for Evaluating PRML System Reliability Using Sequenced Amplitude Margin", Tetsuya Okumura et al.
SAM及びSAMERの問題点は、あるビット系列に対しユークリッド距離が最小となるビット系列の組を作ると、組毎に最小となるユークリッド距離が異なることである。このためEnext −Emin の分布をとった際、分布は複数に分れ、評価値にならないことがある。さらに、SAMERのμ以下の範囲において分布の正規性が崩れる場合が考えられ、この時推定されるbERと実際のbERの間に誤差が生じる可能性がある。また、1チャネル再生信号が入力される毎に、全系列の理想信号とそのユークリッド距離を計算し、最小の値と次に小さい値を選択するため計算量が多くなる。
そこで本発明は、あらかじめ誤りやすいパターンに対して、誤パターンのパターンテーブルを作成することで、少ない計算量で評価値及び推定bERを算出することである。また、各パターン毎に分布をとることで、正規性の良い分布から高精度な評価値及び推定bERを算出することである。
上記した課題を解決し目的を達成するために、本発明は以下に示す手段を用いている。
(1)識別方式にパーシャル・レスポンス・アンド・マキシマム・ライクリーフッド(PRML)識別方式を用いて識別信号を得る情報記録再生装置において、
正パターンと、これに対応する誤パターンとの表5に示すテーブルと、
Figure 2005196964
前記識別信号が上記テーブルの何れかのパターンと一致した場合、前記正パターンの理想信号と再生信号とのユークリッド距離と、誤パターンの理想信号と再生信号のユークリッド距離との差を算出する手段と、
前記差の分布の平均、標準偏差を用いて再生信号を評価する手段と、
を具備する情報記録再生装置。
(2)識別方式にパーシャル・レスポンス・アンド・マキシマム・ライクリーフッド(PRML)識別方式を用いて識別信号を得る情報記録再生装置において、
正パターンと、これに対応する誤パターンと、前記正パターンと誤パターンとのハミング距離の表6に示すテーブルと、
Figure 2005196964
識別信号と同期した記録信号が上記テーブルの何れかのパターンと一致した場合、前記正パターンの理想信号と再生信号のユークリッド距離と、誤パターンの理想信号と再生信号のユークリッド距離との差を算出する手段と、
前記差の分布の平均、標準偏差を用いて再生信号を評価する手段と、
を具備する情報記録再生装置。
(3)識別方式にパーシャル・レスポンス・アンド・マキシマム・ライクリーフッド(PRML)識別方式を用いて識別信号を得る信号評価方法において、
正パターンと、これに対応する誤パターンと、前記正パターンと誤パターンとのハミング距離の表7に示すテーブルを参照し、
Figure 2005196964
前記識別信号が上記テーブルの何れかのパターンと一致した場合、前記正パターンの理想信号と再生信号のユークリッド距離と、誤パターンの理想信号と再生信号のユークリッド距離との差を算出し、
前記差の分布の平均、標準偏差を用いて再生信号を評価する信号評価方法。
(4)識別方式にパーシャル・レスポンス・アンド・マキシマム・ライクリーフッド(PRML)識別方式を用いて識別信号を得る信号評価方法において、
正パターンと、これに対応する誤パターンと、前記正パターンと誤パターンとのハミング距離の表8に示すテーブルを参照し、
Figure 2005196964
識別信号と同期した記録信号が上記テーブルの何れかのパターンと一致した場合、前記正パターンの理想信号と再生信号のユークリッド距離と、誤パターンの理想信号と再生信号のユークリッド距離との差を算出し、
前記差の分布の平均、標準偏差を用いて再生信号を評価する信号評価方法。
誤りやすいパターンに対して、予め誤パターンのパターンテーブルを作成することで、少ない計算量で評価値及び推定bERを算出する、また、各パターン毎に分布をとることで、正規性の良い分布から高精度な評価値及び推定bERを算出することができる情報記録再生装置及びその信号評価方法を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明による情報記録再生装置とその信号評価方法及び情報記録再生媒体の実施形態を説明する。
具体的な実施形態の説明の前に、本発明の原理を説明する。ここでは、先ず、PRML方式において、ある記録パターンTが別のパターンFに誤識別される確率を考える。パターンTがパターンFに誤識別される条件は、再生信号をS、パターンT,Fの理想信号を各々PT、PFとしたとき
Figure 2005196964
Figure 2005196964
である。なお、D値が0以上の場合は、パターンTがパターンFに誤識別されることがない。パターンTのパターンFへ誤識別が発生する確率は、累積したD値(式(1)で定義)の分布を正規分布と仮定し、その平均、標準偏差を各々μ、σとすると、
Figure 2005196964
と表される。誤りの発生確率の高いパターンT、Fに対し、式(3)を求めることにより、評価値、及びbERの推定値が次のように求められる。
評価値 = ΣC・μ/σ・HT,F (4)
推定bER = ΣC・F(0)・HT,F (5)
ただし、Cは、パターンTの発生確率、HT,Fは、パターンTとパターンFのハミング距離を示す。
続いて、パターンT、Fの選定方法を述べる。パターンT、Fの選定方法には、式(2)のユークリッド距離を用いるのが有効である。一般的に、パターンTとパターンFのユークリッド距離ET,Fの増加に対し、誤り発生確率は指数関数的に減少する。したがって、ユークリッド距離ET,Fがある値以下となるパターンのみから、推定bERを求めることができる。
第1実施形態
以上の原理に基づいた本発明の第1実施形態による情報記録再生装置の一実施形態を図1に示す。光ディスク11にマーク、スペースとして記録された情報は、光ヘッド装置(PUH)12を通して微弱なアナログ信号として読み出される。微弱なアナログ信号はプリ増幅器13で十分な大きさに増幅される。増幅されたアナログ再生信号は、アナログデジタル(AD)変換器14でデジタル再生信号に変換される。
デジタル再生信号は等化器15によって使用するPR特性に応じた波形へと等化され、ビタビ復号器16と評価値算出器200へ送られる。ビタビ復号器16では、デジタル再生信号がビタビアルゴリズムに従って二値の識別データへ復号される。識別データは、図示しない後段回路へ送られ、必要に応じて復調、誤り訂正等の処理を施された後、ユーザへと渡される。
また、識別データは、評価値算出器200へも送られる。評価値算出器200は等化器15からの入力とビタビ復号器16からの入力を用いて評価値を計算する。
評価値算出器200は、遅延器201、評価値計算器202、パターン比較器203、参照テーブル204を含む。遅延器201は、等化器15の出力を時間調整するための遅延器である。パターン比較器203は、ビタビ復号器16の出力である識別データと、参照テーブル204に記憶されている誤パターンとを比較し、その比較結果を評価値計算器202に与える。比較処理の内容については、後述する。評価値計算器202が計算を実行する場合には、等化器201からの再生信号を用いて、評価値の計算を行なう。
参照テーブル204の内容は、ディスク(記録媒体)に記録されていても良く、これを読み出して使用してもよい。またこの装置自体が自動生成してもよい。
図2に評価値算出の手順を示す。ビタビ復号器16から入力された識別データに対し、評価値算出器200は予め用意した参照テーブル204のパターンを参照する(ステップB1)。参照パターンは予め用意しておかず、算出器200により自動生成してもよい。参照テーブル204には誤り易いパターンのペアが記載されている。パターンAはパターンBに誤り易く、またその逆も同様である。これらの各ペアに対してパターンAとその理想信号、パターンBとその理想信号、パターンAとパターンBのユークリッド距離の2乗(以下E AB)が参照テーブル204に記憶されている(図3参照)。
ここで、理想信号とは各パターンのFIRフィルタ出力であり、パターンから理想信号を、またその逆も容易に生成可能なため、参照テーブル204にはパターンか理想信号のどちらか一方を記載してもよい。入力された識別データに対し、これと同じパターンがテーブル内のパターンAもしくはパターンBにある場合はEAS、EBSの計算へと進み、ない場合は次の入力について同様の処理を行なう。この時パターンA、Bのうち、識別データと一致したパターンがパターンT、もう一方がパターンFとなる。例えば、パターンAが識別データと一致した場合、D = E FS − E TS = E BS− E ASである。このEAS,EBS(ETS,EFS)の計算では等化器15から入力された再生信号を用いる。算出したD値は後述する方法によってそれぞれ所定の規則によって区別されメモリに格納する(ステップB2)。図6、図7、図8及び図15、図16、図17にそれぞれの方法の説明図を示す。詳しくは後述する。等化器15、ビタビ復号器16からの入力が終わった時(ステップB3)、もしくは評価値、推定bER算出に必要なデータが入力されたときに、メモリに格納された各D値の分布をとる(ステップB4)。この分布の標準偏差σ、平均μを用い、評価値及び推定bERを算出する。以下に各項目の詳細を記載する。
(1−1)ユークリッド距離を用いたパターンテーブルの作成方法
図1の参照テーブル204(図2のステップB1で参照される)は変調符号及びPR特性に応じた誤りやすいパターンについて作成する。参照テーブル204はパターンAとその理想信号、パターンBとその理想信号、パターンAとパターンBのユークリッド距離E AB、パターン番号から構成され、パターンA、パターンBのビット長は各変調符号とPR特性に従い変わる。今、符号ビット1がn個のものをnTマーク、また符号ビット0がn個のものをnTスペースと呼ぶと、ビット長は各変調符号における最短のTと最長のTによって変わる。以下の実施形態では、一例として、変調符号にRLL(1,7)符号(RLL:Run−Length Limited)を用いるとすると、記録データ中に現われる系列は2T〜8Tのマークとスペースになる。参照テーブル204のビット長はこのTの範囲を考慮し決定する。パターンAとパターンBのペアを考えるとき、前後のnビットが同じパターン同士を考える。nの値は各PR特性の拘束長kによって変わり、n=k−1とする。PR[1221]は拘束長が4であることから、前後3ビットについて同じものから考える。例えば、[011111010]のビット列に対して[011101010]の様に前3ビット[011]、後ろ3ビット[010]が一致することである。上記条件におけるパターンAとパターンBの最小ユークリッド距離はPR特性、変調符号によって変わる。例えばPR[1221]、RLL(1,7)符号の場合、最小ユークリッド距離は10であり、12,14,16,…と続く。これらの内、参照テーブル204にはエラーの発生確率が高いものについて記載する。パターン数を増やすとより正確な値が得られるが、処理が多く反面もある。このパターン数は要求される仕様に応じて決定すればよい。本実施形態においてはPR[1221]、RLL(1,7)を用いており、この場合ユークリッド距離E ABが10,12,14のパターンを記載するのが適当であるので、このユークリッド距離を持つペアを参照テーブルに記載する。具体的には図3のようになる。この参照テーブル204は変調符号及びPR特性に応じて作成する。
記載されているエラーの種類に関しては、各Tのエッジが1ビットシフトする、2Tがシフトする、連続した2Tが玉突きでシフトする等、実際の再生信号において識別エラーの起こりやすいパターンである。本実施形態では図3におけるパターンのビット長はユークリッド距離毎に可変長としてあるが、場合によってはそれぞれのビット長を一致させることもできる。この場合、各パターンのビット長は最長のビット長に合わせてテーブルを作成する。本実施形態においてはユークリッド距離E AB=14のパターンが最長となるのでこれに合わせる。このテーブルを逐次参照しながら処理を進める。
(1−2)D = E FS− E TSの計算
図2のステップB2のD値の計算を図5を用いて説明する。評価値算出器200には等化器15から再生信号が、またビタビ復号器16からは復号した識別データが入力される。入力データはテーブル内における最長のビット長分メモリに蓄えられる。本実施形態では再生信号は8ビット、識別データは11ビットである。処理が進む度に、新たな再生信号と復号された識別データがメモリ領域に追加される。それに従い、メモリのデータは1ビットシフトして更新を行なう。このビット系列に対しテーブルを参照し、パターンA、もしくはパターンBと一致するパターン全てに関して判定を行なう。今、ビタビ復号器16より入力された識別データのビット系列が[11111111000]だとすると、テーブル内で該当するものはパターン番号2の1111000(パターンA)、6532(理想信号)、1110000(パターンB)、5310(理想信号)、10(E AB)のエッジシフトのパターンとなる。テーブル内に記載されるパターンは各ユークリッド距離E AB毎にビット長が異なるが、各パターンのビット長分がメモリ内のビット系列と一致したときには同様に検出を行なう。
このようにビット系列とテーブル内のパターンA、もしくはパターンBが一致したとき、パターンAと再生信号のユークリッド距離EASとパターンBと再生信号のユークリッド距離EBSを計算し、D値を算出する。
等化信号が良好な場合は、図4(a)に示すように正パターンの理想信号と等化信号はほぼ一致し、そのユークリッド距離は0に近くなる。このときD値の分布は±E ABを中心とし、分散の狭いものとなる。しかし、等化信号が良好でない場合は、図4(b)に示すようにD値の分布は中心がE ABからずれる、分散が広くなるなどの状態が起こる。算出したD値は以下の評価値、推定bER算出方法に従いパターン毎もしくはユークリッド距離毎(本実施形態ではE AB = 10,12,14の3種類)に区別しメモリに格納する。この手順を等化器15、ビタビ復号器16からの入力が終了するまで行なう。
(1−3)評価値、推定bER算出
各パターン毎に算出したD値は等化器15、ビタビ復号器16からの入力が終了した時点で、以下の3通りいずれかの方法に従い分布をとり、評価値、推定bERを算出する。
(1−3−1)ユークリッド距離別算出方法
(1−2)において算出したD値はユークリッド距離毎に区別され、それぞれ分布をとり評価値、推定bERを算出する。ユークリッド距離毎に区別された分布はそれぞれ図6に示すような正規分布とほぼ一致する。これらの分布において式(1)よりエラーに相当する部分はD<0の範囲となる。よって、各分布をガウスの確率密度関数で近似し、その近似式をD<0範囲で積分することにより、式(3)に示すユークリッド距離の種類毎の誤識別発生確率F(0)と、μ/σを求める。いま、ユークリッド距離は(10,12,14)の3種類であるので、D値の分布は3つである。それぞれの分布より評価値算出のためにμ/σを、推定bERの算出ためにF(0)を求める。これらを用いて式(4)により評価値を、式(5)により推定bERを算出する。ユークリッド距離毎に区別する理由はハミング距離(符号間の距離)が違うためである。具体的にはユークリッド距離dが10の場合、例えば0000111が0001111に誤るパターンについてハミング距離は1となり、ユークリッド距離dが12の場合、例えば000011000が000110000に誤るパターンについてハミング距離は2となり、ユークリッド距離dが14の場合、例えば00001100111が00011001111が誤るパターンについてハミング距離は3となる。下記の算出方法にあるようにガウスの確率密度関数は非線型な関数であるため、ハミング距離にしたがってD値の分布を区別する必要がある。また式(4),(5)におけるCはPR特性、変調符号に応じて決定する。これはPR特性、変調符号によって記録データ中の各パターンの発生確率が違うためである。こうして決定される係数C,H,Fは計算器によってその都度算出しても良いし、あらかじめメモリに用意しても良い。以上の(1−3−1)における推定bER算出方法の流れを図12のブロック図に示す。ビタビ復号器から入力された識別データに対し、まずパターン比較器203が識別データと参照テーブル204とを比較する。参照テーブル204内に識別データと一致するパターン(AもしくはB)がある場合、理想信号生成器301はそのパターンの理想信号を生成、もしくは理想信号取得器302は参照テーブル204内の理想信号を取得する。D値計算器303は遅延器201を介して等化器から入力された再生信号(等化信号)と理想信号からD値を計算する。算出したD値はD値選別器304によって、識別データと一致した参照テーブル内のパターンにおけるEAB 毎(10or12or14)にD値メモリ305に格納する。各D値メモリ305内のサンプル数が十分となった場合、計算器308はそれぞれのμ/σと、式(3)に示すユークリッド距離の種類毎の誤識別発生確率F(0)とを求める。算出器309はこれらの合計を評価値あるいは推定bERを算出する。
(1−3−2)エラーのタイプ別算出方法
(1−2)において算出したD値はエラーのタイプ毎に区別され、それぞれ分布をとり、評価値、推定bERを算出する。エラーのタイプ毎に区別された分布はそれぞれ図7にあるような正規分布とほぼ一致する。エラーのタイプについて説明する。ユークリッド距離dが10、または14の場合、図3にあるようにパターンAがパターンBに誤る場合は、マークのエッジが短くなるエラーであり、逆の場合は長くなるエラーとなる。信号にオフセットがのっている場合、D =E FS − E TS = E BS − E ASの分布と、D = E FS − E TS = E AS − E BSの分布は中心が異なる。この場合、分布の正規性が悪くなる。よってこの場合、E ABが10、14のD値は、図7に示すようにそれぞれD = E FS − E TS = E BS − E ASとD = E FS − E TS = E AS − E BSに区別し、分布は計4つとなる。また、E ABが12のパターンの場合、図3にあるように2Tのシフトエラーに関するものであるが、これらは図7に示すように2Tマークのものと2Tスペースのものに分類できる。具体的にはパターン番号11,12,15,16が2Tマークに関し、パターン番号9,10,13,14が2Tスペースに関する。再生信号に非対称などが存在すると、2Tマークと2TスペースのDの分布の中心が異なる。この場合分布の正規性が悪くなる。このためD値は、2Tマークのパターンと2Tスペースのパターンに区別され、分布は2つとなる。よって本実施形態においては、E ABは10,12,14の3種類であるので計6通りの評価値、推定bERが算出される。各評価値、推定bERの算出方法は1−3−1と同様である。以上の(1−3−2)における推定bER算出方法の流れを図13のブロック図に示す。
ビタビ復号器から入力された識別データに対し、まずパターン比較器203が識別データと参照テーブル204とを比較する。参照テーブル204内に識別データと一致するパターン(AもしくはB)がある場合、理想信号生成器301はそのパターンの理想信号を生成、もしくは理想信号取得器302は参照テーブル204内の理想信号を取得する。D値計算器303は遅延器201を介して等化器から入力された再生信号(等化信号)と理想信号からD値を計算する。算出したD値はD値選別器304によって、識別データと一致した参照テーブル内のパターンにおけるエラーの種類毎(マーク短エラー、マーク長エラー、2Tスペースエラー、2Tマークエラー、連続2Tエラー(マーク短に起因)、連続2Tエラー(マーク長に起因))にD値メモリ306に格納する。各D値メモリ306内のサンプル数が十分となった場合、計算器308はそれぞれのμ/σと、式(3)に示すユークリッド距離の種類毎の誤識別発生確率F(0)とを求める。算出器309はこれらの合計を評価値あるいは推定bERを算出する。
(1−3−3)検出パターン別算出方法
(1−2)において算出したD値は各パターン番号毎に区別され、それらの分布より評価値、推定bERを算出する。D値は更にパターン番号ごとにパターンAがパターンBに誤識別されるものとパターンBがパターンAに誤識別されるものに区別する。本実施形態においてはパターン総数は24である。各分布は図8にあるような正規分布となる。本実施形態においては、パターン総数は24であるので計48通りの評価値、推定bERが算出される。各評価値、推定bERの算出方法は考え方は1−3−1と同様である。以上の(1−3−3)における推定bER算出方法の流れを図14のブロック図に示す。ビタビ復号器から入力された識別データに対し、まずパターン比較器203が識別データと参照テーブル204とを比較する。参照テーブル204内に識別データと一致するパターン(AもしくはB)がある場合、理想信号生成器301はそのパターンの理想信号を生成、もしくは理想信号取得器302は参照テーブル204内の理想信号を取得する。D値計算器303は遅延器201を介して等化器から入力された再生信号(等化信号)と理想信号からD値を計算する。算出したD値はD値選別器304によって、識別データと一致した参照テーブル内のパターン毎(パターン番号1のパターンAがパターンBに誤る場合、パターン番号1のパターンBがパターンAに誤る場合、パターン番号2のパターンAがパターンBに誤る場合、・・・)にD値メモリ307に格納する。各D値メモリ307内のサンプル数が十分となった場合、計算器308はそれぞれのμ/σと、式(3)に示すユークリッド距離の種類毎の誤識別発生確率F(0)とを求める。算出器309はこれらの合計を評価値あるいは推定bERを算出する。
この評価値としては、例えば10−3以下であるものが現実的である。
以上の実施形態では、PR(1,2,2,1)特性を用いて説明したが、その他のPR特性でも本発明は適用可能である。実施形態では、RLL(1,7)符号を用いて説明したが、そのほかの変調符号でも本発明は適用可能である。
以上説明したように、第1実施形態によれば、誤りやすいパターン対してパターンテーブルを予め作成することで、少ない計算量で評価値及び推定bERを算出することができる。また、各パターン毎に分布をとることで、正規性の良い分布から高精度な評価値及び推定bERを算出することができる。従来のSAMER法では、あるビット系列に対しユークリッド距離が最小となるビット系列の組を作ると、組ごとに最小となるユークリッド距離が異なる。このためEnext −Emin の分布をとった際、分布は複数に別れ評価値にならない。また、SAMER法では、平均値μ以下の範囲において、正規性が崩れる場合が考えられ、この時推定されるbERと実際のbERとの間に誤差が生じる可能性がある。さらに、SAMER法では、1チャネル再生信号が入力されるごとに、全系列の理想信号とそのユークリッド距離を計算し、最小の値と次に小さい値を選択するため計算量が多くなる。
以下、本発明による情報記録再生装置とその信号評価方法及び情報記録再生媒体の他の実施形態を説明する。他の実施形態の説明において第1の実施形態と同一部分は同一参照数字を付してその詳細な説明は省略する。
第2実施形態
図9に本発明の構成を示す。光ディスク11にマーク、スペースとして記録された情報は、PUH12を通して微弱なアナログ信号として読み出される。微弱なアナログ信号はプリ増幅器13で十分な大きさに増幅される。増幅されたアナログ再生信号は、AD変換器14でデジタル再生信号へと変換される。デジタル再生信号は等化器15によって使用するPR特性に応じた波形へと等化され、ビタビ復号器及び評価値算出器200Bへ送られる。復号された識別データは、図示しない後段回路へ送られ、必要に応じて復調、誤り訂正等の処理を施された後、ユーザへと渡される。
評価値算出器200Bは等化器15からの入力と、これと同期した記録データ17(遅延器18を介する)を用いて評価値を計算する。評価値算出器200Bは、評価値計算器202、パターン比較器203、参照テーブル204を含む。遅延器18は、等化器15の出力と同期して記録データ17が評価値算出器200Bに供給するための時間調整するための遅延器である。パターン比較器203は、記録データ17と、参照テーブル204に記憶されている誤パターンとを比較し、その比較結果を評価値計算器202に与える。比較処理の内容については、後述する。評価値計算器202が計算を実行する場合には、等化器201からの再生信号を用いて、評価値の計算を行なう。
図10に評価値算出の手順を示す。評価値算出器200Bは等化器15から入力された等化信号と記録データ17との同期を行なう(ステップC1)。同期された時点で記録データ17に対し、評価値計算器202はあらかじめ用意した、もしくは計算器202によって自動生成された参照テーブル204を参照する(ステップC2)。入力された記録データに対し、これと同じパターンがテーブル内のパターンA、もしくはパターンBにある場合はEAS,EBSの計算へと進み、ない場合は次の入力について同様の処理を行なう。この時パターンA,Bのうち、記録データと一致したパターンがパターンT、もう一方がパターンFとなる。例えばパターンAが記録データと一致した場合、D = E FS − E TS = E BS − E ASである。このEAS,EBS(ETS,EFS)の計算では等化器15から入力された再生信号を用いる。
算出したD値は前述した算出方法によってそれぞれ所定の規則によって区別されメモリに格納する(ステップC3)。図6、図7、図8及び図15、図16、図17にそれぞれの方法の説明図を示す。等化器15からの入力が終わった時(ステップC4)、もしくは評価値、推定bER算出に必要なデータが入力されたときに、メモリに格納された各D値の分布をとる(ステップC5)。この分布の標準偏差σ、平均μを用い評価値及び推定bERを算出する。
(2−1)ユークリッド距離を用いたパターンテーブルの作成方法
参照テーブル204(図10のステップC2で参照される)は、図第1実施形態と同様にユークリッド距離を用いて、変調符号及びPR特性に応じた誤りやすいパターンについて作成する。参照テーブル204の内容は、ディスク(記録媒体)に記録されていても良く、これを読み出して使用してもよい。またこの装置自体が自動生成してもよい。
(2−2)D = E FS− E TSの計算
図10のステップC3のD値の計算を図11を用いて説明する。評価値計算器202には等化器15から再生信号が、また等化信号と同期した記録データ17が入力される。このとき入力データはテーブル内における最長のビット長分メモリに蓄えられる。今の場合、再生信号は8ビット、記録データは11ビットである。処理が進む度に、新たな再生信号と識別データと同期した記録データがメモリ領域に追加される。それに従いメモリのデータは1ビットシフトして更新を行なう。このビット系列に対しテーブルを参照し、パターンAもしくはパターンBと一致するパターン全てに関して判定を行なう。今、ビタビ復号器16より入力された識別データのビット系列が[11111111000]だとすると、テーブル内で該当するものはパターン番号2の1111000(パターンA)、6531(理想信号)、1110000(パターンB)、5310(理想信号)、10(E AB)のパターンとなる。テーブル内に記載されるパターンは各ユークリッド距離E AB毎にビット長が異なるが、各パターンのビット長分がメモリ内のビット系列と一致したときには同様に検出を行なう。このようにビット系列とテーブル内のパターンA、もしくはパターンBが一致したとき、パターンAと再生信号のユークリッド距離EASとパターンBと再生信号のユークリッド距離EBSを計算しD値を算出する。算出したD値は、第1実施形態と同様な評価値、推定bER算出方法に従い、パターン毎もしくはユークリッド距離毎(本実施形態ではE AB =10,12,14の3種類)に区別してメモリに格納する。この手順を等化器15からの入力が終了するまで行なう。
(2−3)評価値、推定bER算出
各パターン毎に算出したD値は等化器15、ビタビ復号器16からの入力が終了した時点で、第1実施形態と同様な3通りいずれかの方法に従い分布をとり、評価値、推定bERを算出する。
以上説明したように、第2実施形態によっても、誤りやすいパターン対してパターンテーブルを予め作成することで、少ない計算量で評価値及び推定bERを算出することができる。また、各パターン毎に分布をとることで、正規性の良い分布から高精度な評価値及び推定bERを算出することができる。
なお、本願発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその趣旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組合わせた効果が得られる。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
本発明による情報記録再生装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図。 第1の実施形態の動作を示すフローチャート。 第1の実施形態の参照テーブルを示す図。 等化信号の良・不良に対する理想信号と等化信号とのユークリッド距離を示す図。 第1の実施形態の評価値算出の原理を説明するための図。 第1の実施形態のユークリッド距離毎の評価値算出の第1の例を示す図。 第1の実施形態のエラーのタイプ毎の評価値算出の第2の例を示す図。 第1の実施形態のパターン毎の評価値算出の第3の例を示す図。 本発明による情報記録再生装置の第2の実施形態の構成を示すブロック図。 第2の実施形態の動作を示すフローチャート。 第1の実施形態の評価値算出の原理を説明するための図。 第1及び第2の実施形態のユークリッド距離毎の評価値算出の第1の例を示す評価値及び推定bER算出器のブロック図。 第1及び第2の実施形態のエラーのタイプ毎の評価値算出の第2の例を示す評価値及び推定bER算出器のブロック図。 第1及び第2の実施形態のパターン毎の評価値算出の第3の例を示す評価値及び推定bER算出器のブロック図。 従来の評価値(SAMER)算出装置の構成を示すブロック図。 図15の従来例の動作を示すフローチャート。 従来の評価値の分布を示す図。
符号の説明
11…光ディスク、12…光ヘッド装置、15…等化器、16…ビタビ復号器、200…評価値算出器、201…遅延器、202…評価値計算器、203…パターン比較器、204…参照テーブル。

Claims (14)

  1. 識別方式にパーシャル・レスポンス・アンド・マキシマム・ライクリーフッド(PRML)識別方式を用いて識別信号を得る情報記録再生装置において、
    正パターンと、これに対応する誤パターンとの表1に示すテーブルと、
    Figure 2005196964
    前記識別信号が上記テーブルの何れかのパターンと一致した場合、前記正パターンの理想信号と再生信号とのユークリッド距離と、誤パターンの理想信号と再生信号のユークリッド距離との差を算出する手段と、
    前記差の分布の平均、標準偏差を用いて再生信号を評価する手段と、
    を具備する情報記録再生装置。
  2. 前記評価手段は、正パターンをT、誤パターンをF、再生信号をS、パターンT,Fの理想信号を各々PT、PFとし、
    Figure 2005196964
    Figure 2005196964
    累積したDの分布の平均、標準偏差をμ、σとし、
    パターンTからパターンFへの誤識別の発生確率F(0)
    Figure 2005196964
    を用いて、
    推定bER = ΣC・F(0)・HT,F
    ただし、Cは、パターンTの発生確率、HT,Fは、パターンTとパターンFのハミング距離を示す
    を求めるものである請求項1記載の情報記録再生装置。
  3. 前記評価手段は、さらに
    評価値 = ΣC・μ/σ・HT,F
    を求めるものである請求項2記載の情報記録再生装置。
  4. 前記識別信号は再生信号を復号した信号である請求項1乃至請求項3のいずれか一項記載の情報記録再生装置。
  5. 識別方式にパーシャル・レスポンス・アンド・マキシマム・ライクリーフッド(PRML)識別方式を用いて識別信号を得る情報記録再生装置において、
    正パターンと、これに対応する誤パターンと、前記正パターンと誤パターンとのハミング距離の表2に示すテーブルと、
    Figure 2005196964
    識別信号と同期した記録信号が上記テーブルの何れかのパターンと一致した場合、前記正パターンの理想信号と再生信号のユークリッド距離と、誤パターンの理想信号と再生信号のユークリッド距離との差を算出する手段と、
    前記差の分布の平均、標準偏差を用いて再生信号を評価する手段と、
    を具備する情報記録再生装置。
  6. 前記評価手段は、正パターンをT、誤パターンをF、再生信号をS、パターンT,Fの理想信号を各々PT、PFとし、
    Figure 2005196964
    Figure 2005196964
    累積したDの分布の平均、標準偏差をμ、σとし、
    パターンTからパターンFへの誤識別の発生確率F(0)
    Figure 2005196964
    を用いて、
    推定bER = ΣC・F(0)・HT,F
    ただし、Cは、パターンTの発生確率、HT,Fは、パターンTとパターンFのハミング距離を示す
    を求めるものである請求項5記載の情報記録再生装置。
  7. 前記評価手段は、さらに
    評価値 = ΣC・μ/σ・HT,F
    を求めるものである請求項6記載の情報記録再生装置。
  8. 識別方式にパーシャル・レスポンス・アンド・マキシマム・ライクリーフッド(PRML)識別方式を用いて識別信号を得る信号評価方法において、
    正パターンと、これに対応する誤パターンと、前記正パターンと誤パターンとのハミング距離の表3に示すテーブルを参照し、
    Figure 2005196964
    前記識別信号が上記テーブルの何れかのパターンと一致した場合、前記正パターンの理想信号と再生信号のユークリッド距離と、誤パターンの理想信号と再生信号のユークリッド距離との差を算出し、
    前記差の分布の平均、標準偏差を用いて再生信号を評価する信号評価方法。
  9. 前記評価ステップは、正パターンをT、誤パターンをF、再生信号をS、パターンT,Fの理想信号を各々PT、PFとし、
    Figure 2005196964
    Figure 2005196964
    累積したDの分布の平均、標準偏差をμ、σとし、
    パターンTからパターンFへの誤識別の発生確率F(0)
    Figure 2005196964
    を用いて、
    推定bER = ΣC・F(0)・HT,F
    ただし、Cは、パターンTの発生確率、HT,Fは、パターンTとパターンFのハミング距離を示す
    を求めるものである請求項8記載の信号評価方法。
  10. 前記評価ステップは、さらに評価値 = ΣC・μ/σ・HT,Fを求めるものである請求項9記載の信号評価方法。
  11. 前記識別信号は再生信号を復号した信号である請求項8乃至請求項10のいずれか一項記載の信号評価方法。
  12. 識別方式にパーシャル・レスポンス・アンド・マキシマム・ライクリーフッド(PRML)識別方式を用いて識別信号を得る信号評価方法において、
    正パターンと、これに対応する誤パターンと、前記正パターンと誤パターンとのハミング距離の表4に示すテーブルを参照し、
    Figure 2005196964
    識別信号と同期した記録信号が上記テーブルの何れかのパターンと一致した場合、前記正パターンの理想信号と再生信号のユークリッド距離と、誤パターンの理想信号と再生信号のユークリッド距離との差を算出し、
    前記差の分布の平均、標準偏差を用いて再生信号を評価する信号評価方法。
  13. 前記評価ステップは、正パターンをT、誤パターンをF、再生信号をS、パターンT,Fの理想信号を各々PT、PFとし、
    Figure 2005196964
    Figure 2005196964
    累積したDの分布の平均、標準偏差をμ、σとし、
    パターンTからパターンFへの誤識別の発生確率F(0)
    Figure 2005196964
    を用いて、
    推定bER = ΣC・F(0)・HT,F
    ただし、Cは、パターンTの発生確率、HT,Fは、パターンTとパターンFのハミング距離を示す
    を求めるものである請求項12記載の信号評価方法。
  14. 前記評価ステップは、さらに評価値 = ΣC・μ/σ・HT,Fを求めるものである請求項13記載の信号評価方法。
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