JP2005196678A - テンプレートマッチング方法および対象画像領域抽出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】テンプレートデータ13を、処理領域のうち対象画像のエッジが存在する位置を示すポジティブ点と、処理領域のうちエッジが存在しない位置を示すネガティブ点とから構成し、各ポジティブ点およびネガティブ点と処理領域画像内に存在する各エッジとの位置関係に応じてマッチング値を算出する。
【選択図】 図1
Description
マッチング値については、例えば正規化相関係数などが用いられる。正規化相関係数R(x,y)は、処理領域画像W内の画素u(i,j)の画素値W(x+i,y+j)とテンプレートデータT内の画素u'(i,j)の画素値T(i,j)とを用いて、式(4)に基づき求められる。なお、Wavgは処理領域での平均画素値、Tavgはテンプレートの平均画素値である。この正規化相関係数は両画像の相関が高ければ1に近づき、低ければ−1に近づくものとなる。
具体的な部品の吸着位置や方向の認識は次のような方法で行われている。まず、撮像画像において部品の画像から縦方向および横方向の射影分布を作成し、この射影分布より対象部品のおおまかな位置や方向を認識する。そして、そのおおまかな位置情報や方向情報より、対象部品の四隅の角がどの辺の領域にあるのかを予測し、その領域において四隅の角の形状を持ったテンプレートを用いたテンプレートマッチング方法を行うことで正確な部品の位置を認識するものとなっている。
まず、第1の技術として、例えば特許文献1のような技術が提案されている。このテンプレートマッチング方法は、テンプレートデータ上にマッチング値の計算上、無効データとして取り扱うように設定したマスク領域を設けている。このようなテンプレートを用いることで、テンプレートの微小な角度のずれがマッチング値を求めるときの相関計算上、影響を及ぼさないように工夫されている。
このほか、第3の従来技術として、人物顔領域を含むデジタルカラー画像から、予め設定された肌色に該当する肌色画素のみを抽出した肌色抽出画像のから肌色抽出領域のエッジ画像を作成し、その画像中を楕円形上のテンプレートを用いたテンプレートマッチングにより探索することで、人物顔領域を抽出する技術も提案されている。
まず、前述した第1の従来技術では、部品の位置を認識するために、撮像した画像において対象画像とする部品の画像縦方向および横方向の射影分布を作成する必要がある。また、対象画像およびテンプレートデータともに撮像されたモノクロームの2値化画像もしくは濃淡画像を使用しているためテンプレート数が多くなってしまい、マッチング処理を行う上で相関計算に時間がかかるなどの問題がある。
また、三角形のエッジ画像中から特定の角度を持った対象角の位置検出を行う場合では、図16に示すように、所望の対象角311へ角テンプレート312がマッチングするものの、2つの三角形が作る誤った領域へ角テンプレート313がマッチングしてしまうという問題点がある。
この際、ネガティブ点を、対象画像のエッジにより形成される領域の内側に配置してもよく、あるいは対象画像のエッジにより形成される領域の外側に配置してもよい。
また、ポジティブ点を、当該ポジティブ点が配置される領域で対象画像のエッジが出現する割合に応じた密度で配置してもよく、あるいはネガティブ点を、当該ネガティブ点が配置される領域で対象画像以外のエッジが出現する割合に応じた密度で配置してもよい。
また、対象画像として人物顔画像を用い、対象画像のエッジとして、人物顔画像の下部輪郭を示すエッジを用いてもよい。
この際、ポジティブ点を、人物顔画像の頬輪郭領域に高い密度で配置され、人物顔画像の顎輪郭領域に低い密度で配置してもよく、あるいはネガティブ点を、人物顔画像の下部輪郭を示すエッジにより形成される領域の外側領域のうち、人物顔画像の頬輪郭領域に高い密度で配置され、人物顔画像の顎輪郭領域に低い密度で配置してもよい。
したがって、従来のように複数のテンプレートを用いたりテンプレートデータとして濃淡画像を用いる場合と比較して、マッチング値算出処理に要する処理時間を大幅に短縮でき、テンプレートデータを保持しておくための記憶容量を大幅に削減できるとともに、ノイズの影響を受けることなく高い精度で対象画像領域を抽出できる。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかるテンプレートマッチング方法およびこれを用いた対象画像領域抽出装置について説明する。図1は本発明の第1の実施の形態にかかる対象画像領域抽出装置の構成を示すブロック図である。
この機能手段としては、画像入力部1、画像保持部2、テンプレートテータ保持部3、マッチング候補出力部4、テンプレート座標計算部5、マッチング計算処理部6、対象領域特定部7、および対象領域情報抽出部8が設けられている。
画像入力部1は、カメラなどの撮像装置で撮像された入力画像10を通信回線や記録媒体を介して、あるいは撮像装置から直接取り込んで、エッジ抽出処理を行うことにより物の輪郭を示すエッジ画像11を生成して出力する機能手段である。この際、例えば人物顔領域を抽出する場合には、そのデジタルカラー画像からなる入力画像10に対して、肌色画素の抽出、ノイズの除去、微分フィルタによるエッジの抽出が行われる。そして、得られたエッジ画像が2値化された後、ローパスフィルタによるぼかし処理が行われ、所定の階調数、例えば7階調(3ビット)や3階調(2ビット)を持つエッジ画像11が生成される。これら画像処理には公知の処理を用いればよい。このようにして得られたエッジ画像11は、一般に、エッジ部分が階調値の大きい黒画素で表現され、エッジのない領域が階調値の小さい白画素で表現される。
テンプレートデータ保持部3は、メモリやハードディスクなどの記憶装置からなり、予め入力されたテンプレートデータ13を、入力画像10から抽出したい対象画像の形状的特徴を示すテンプレートデータとして保持する機能手段である。このテンプレートデータ13は、対象画像のうちエッジ位置を表すポジティブ点と、エッジのない位置を表すネガティブ点とから形成されており、実際には、これらポジティブ点およびネガティブ点の位置を示す座標情報から構成されている。
テンプレート座標計算部5は、マッチング候補出力部4からのマッチング候補情報14に基づき、テンプレートデータ保持部3から読み出したテンプレートデータ13を座標変換し、新たなテンプレートデータ15として出力する機能手段である。
この際、マッチング計算処理部6は、マッチング値算出処理として、テンプレートデータ15で設定されているポジティブ点またはネガティブ点とエッジ画像11内に存在するエッジとの位置関係に応じてマッチング値を算出する。
対象領域情報抽出部8は、対象領域特定部7からの処理領域情報17で指定された処理領域を示す座標情報とテンプレートデータ15とに基づいて、入力画像10における所望の対象画像領域に関する情報として、対象画像領域の位置、角度、大きさなどを示す対象領域情報18を出力する機能手段である。
次に、図2および図3を参照して、本実施の形態で用いるテンプレートデータの構成について説明する。図2は本実施の形態で用いるテンプレートデータの構成例である。図3は本実施の形態で用いるテンプレートデータの他の構成例である。
例えば、入力画像から顔領域を抽出する場合、図2のテンプレートデータ13に示すように、特徴点として、人物顔の輪郭ここでは半楕円形の顎輪郭を示すエッジに沿ってポジティブ点21が配置され、これらポジティブ点21により形成される領域23の外側、すなわち顔の輪郭の外側にネガティブ点22が配置されている。
なお、これらポジティブ点21およびネガティブ点22,22A,22Bからなる特徴点は、処理領域と等しい所定の大きさのテンプレート領域上における座標情報により指定される。
次に、図4を参照して、本実施の形態で用いるテンプレートデータの変換処理について説明する。図4は本実施の形態で用いるテンプレートデータの変換処理を示す説明図であり、(a)は回転角および中心座標に関する変換を示す説明図、(b)は拡大率に関する変換を示す説明図、(c)はテンプレートデータの変換に用いる数式である。
テンプレート座標計算部5では、マッチング候補出力部4からのマッチング候補情報14に基づきテンプレートデータ13の変換を行う。マッチング候補情報14には、テンプレートデータ13に対する変換パラメータとして、中心座標x,y、回転角θ、および拡大率Mが含まれている。
回転角θは、特徴点群の回転量を示す変換パラメータであり、例えばテンプレートデータ13が顔の輪郭を示す場合、その輪郭を示す特徴点群が所定の原点座標を中心としてθだけ回転された新たなテンプレートデータが得られる。
テンプレートデータ13を構成する特徴点群の点列Pすなわちp1〜pnの座標情報は、図4(c)の式(1)により予め与えられており、上記変換パラメータをもとに、式(2)および式(3)を用いて点列Pにアフィン変換を行い、変換により得られた新たな座標情報が、テンプレートデータ15の特徴点群の点列Hすなわちh1〜hnとなる。
次に、図5を参照して、本実施の形態にかかるマッチング値算出方法について説明する。図5は本発明の第1の実施の形態にかかるマッチング値算出処理を示すフローチャートである。以下では、エッジ画像11に設定された1つの処理領域の画像とテンプレートデータ15とを用いて、両者のマッチング値を計算する場合を例として説明する。
まず、マッチング計算処理部6は、エッジ画像11から当該処理領域の画像データを読み出し(ステップ100)、マッチング値mを初期値(m=0)に設定する(ステップ101)。
このようにして、すべてのポジティブ点hについて、上記ステップ102〜104を繰り返し実行する(ステップ105:NO)。
これにより、得られるマッチング値mは、0から1までの値をとり、大きい値のほうが処理領域画像とテンプレートデータ15との一致性が高いことを示す。
したがって、従来のように複数のテンプレートを用いたりテンプレートデータとして濃淡画像を用いる場合と比較して、マッチング値算出処理に要する処理時間を大幅に短縮できるとともに、テンプレートデータを保持しておくための記憶容量を大幅に削減できる。
この際、より具体的には、各ポジティブ点ごとに、当該ポジティブ点の位置に対応する画素の階調値を評価値として算出するともとに、各ネガティブ点ごとに、エッジ画像の階調数から当該ネガティブ点の位置に対応する画素の階調値を減算した値を評価値として算出し、これら各評価値の総和からマッチング値を算出するようにしたので、マッチング値の算出が加減算処理だけで実現でき、極めて短時間でマッチング値を算出できる。
次に、図6を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる対象画像領域抽出装置の動作として、テンプレートマッチング処理について説明する。図6は本発明の第1の実施の形態にかかるテンプレートマッチング処理を示すフローチャートである。
まず、画像入力部1は、処理対象となる入力画像10を取り込んでエッジ画像11を生成し(ステップ120)、エッジ画像11を画像保持部2に保持する(ステップ121)。
テンプレート座標計算部5は、このマッチング候補情報14に基づき、予めテンプレートデータ保持部3から読み出したテンプレートデータ13を変換し、テンプレートデータ15として出力する(ステップ123)。
一方、未処理のマッチング候補がなく、例えば使用したマッチング候補の数が所定数に達し、すべてのマッチング候補についてのマッチング処理が終了した場合は(ステップ128)、所望の対象画像が入力画像10で特定できないことになり、一連のテンプレートマッチング処理を終了する。
対象領域情報抽出部8は、対象領域特定部7からの処理領域情報17に基づき、入力画像10上における処理領域画像の基準位置を把握するとともに、テンプレートデータ15に基づき、例えば処理領域の最左点・最上点・最右点・最下点で囲まれた矩形領域を把握し、これら情報から対象領域情報18を生成して出力し(ステップ130)、一連のテンプレートマッチング処理を終了する。
例えばテンプレートデータとして、対象画像のエッジにポジティブ点を配置し、そのエッジの周囲に存在する当該対象画像の他のエッジに重ならないように、ネガティブ点を配置したものを用いてもよい。これにより、ポジティブ点による当該対象画像の特定に用いない当該対象画像の他のエッジを、当該抽出画像以外のエッジとしてネガティブ点で認識してしまうケースを避けることができ、さらに精度良くテンプレートマッチングを行うことができる。
あるいは、対象画像のエッジにより形成される領域の外側に、ネガティブ点を追加して配置してもよい。これにより、上記領域の外側に対象画像の他のエッジが少ない場合には、そのネガティブ点による上記誤認が回避されるとともに、そのネガティブ点により当該抽出画像以外のエッジを認識でき、比較的少ない数のネガティブ点を追加するだけでマッチング精度をさらに向上できる。
この際、人物顔画像の下部輪郭を示すエッジとして半楕円形状を用いてもよく、顔テンプレートデータを容易に構成できる。また、モザイク顔のテンプレートや楕円形のような顔全体の輪郭のエッジを模倣したものを使用する場合に比べ、テンプレートの構成点数を減らせることから、マッチング処理時間を短縮することが可能になる。
また、ネガティブ点については、人物顔画像の下部輪郭を示すエッジにより形成される領域の外側領域のうち、人物顔画像の頬輪郭領域に高い密度で配置し、人物顔画像の顎輪郭領域に低い密度で配置してもよく、カラー画像から肌色領域のエッジをとることで顔領域を含んだエッジ画像を作成した場合などにおいて、顎と首が合さってしまい顎のエッジが明確でない場合においても、高い精度で人物顔領域を抽出することができる。
次に、図9を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかるテンプレートマッチング方法およびこれを用いた対象画像領域抽出装置について説明する。図9は本発明の第2の実施の形態にかかる対象画像領域抽出装置の構成を示すブロック図である。
前述した第1の実施の形態では、マッチング候補を選択する際、ランダムに選択する場合について説明した。本実施の形態では、遺伝的アルゴリズム(GA:Genetic Algorithm)に基づきマッチング候補を選択する場合について説明する。
マッチング計算処理部6Aは、テンプレート座標計算部5からのテンプレートデータ15を用いて、画像保持部2から読み出したエッジ画像11について、後述するマッチング値算出処理を行うことにより、エッジ画像11上に順次設定した処理領域ごとにマッチング値を計算し、当該処理領域の領域情報とともに計算結果16として出力する機能手段である。この際、遺伝的アルゴリズムの調整のため、得られたマッチング値をマッチング候補出力部4Aへ出力する。
次に、図9および図10を参照して、本実施の形態にかかるマッチング候補出力部4Aでの遺伝的アルゴリズムに基づくマッチング候補選択処理について説明する。図9は、マッチング候補出力部4Aの構成例を示すブロック図である。図10は遺伝的アルゴリズムで用いる染色体情報の構成例である。
個体群保持部41は、テンプレートデータの変換を決定する中心位置、回転角、拡大率などの変換パラメータを含む染色体情報を持つ個体を予め複数保持している。図11は個体(染色体情報)の構成例である。この個体51の構成例では、中心位置を示すx座標61およびy座標62と、回転角θ63と、拡大率M64とを、それぞれ2進数のビット列で表現して連結されている。
交叉・突然変異処理部43は、アドレス情報52により選択された複数の個体51を個体群保持部41から受け取り、これらを親個体に対して交叉や突然変異などの遺伝的アルゴリズムに基づき子個体と呼ばれる新たな個体を発生させ(ステップ151)、その子個体の染色体情報に含まれるパラメータをマッチング候補情報14として出力する(ステップ152)。
そして、マッチング計算処理部6Aでは、このテンプレートデータ15に基づき前述と同様のマッチング値算出処理を実行してマッチング値を計算し、その計算結果16を対象領域特定部7へ出力する。これにより、対象領域特定部7および対象領域情報抽出部8で前述と同様の処理が行われ、所望の対象領域情報18が得られる。
マッチング候補出力部4Aの個体置換処理部45では、マッチング計算処理部6Aからフィードバックされたマッチング値19に基づき、個体群保持部41に保持されている当該個体を評価し、マッチング値が高くマッチング有効性のある個体への置換を行う。
個体置換処理部45は、その置換候補個体54のマッチング値とフィードバックされた子個体のマッチング値19とを比較する(ステップ154)。
また、子個体のマッチング値が置換候補個体54のマッチング値より高くない場合(ステップ155:NO)、マッチング有効性の低い子個体の破棄すなわち淘汰が行われ、一連のマッチング候補情報生成処理を終了する。
本実施の形態では、遺伝的アルゴリズムを用いてマッチング候補情報を生成するようにしたので、膨大な組み合わせが存在する変換パラメータのうちから、アドレス情報52で選択された親個体を手がかりとして、マッチングに有効な個体を進化させて所望の変換パラメータを効率よく見つけることができる。
また、個体または親個体のうち、最も低いマッチング値の個体を置換候補として選択し、子個体のマッチング値が置換候補のマッチング値より高い場合には、置換候補に代えて子個体を保持するようにしたので、個体または親個体全体のマッチング値を改善することができ、より高い効率で最適な変換パラメータを見つけることができる。
Claims (23)
- 入力画像のエッジ画像から取得した任意の処理領域における処理領域画像と、対象画像の形状的特徴を示すテンプレートデータとを用いて、前記処理領域画像と前記対象画像との一致性を示すマッチング値を算出し、このマッチング値に基づき前記入力画像における前記対象画像の領域を特定するテンプレートマッチング方法において、
前記テンプレートデータは、前記処理領域のうち前記対象画像のエッジが存在する位置を示すポジティブ点と、前記処理領域のうち前記エッジが存在しない位置を示すネガティブ点とからなり、
前記各ポジティブ点およびネガティブ点と前記処理領域画像内に存在する各エッジとの位置関係に応じて前記マッチング値を算出する第1のステップを備えることを特徴とするテンプレートマッチング方法。 - 請求項1に記載のテンプレートマッチング方法において、
前記エッジ画像は、前記入力画像に含まれるエッジの画像をそれぞれの階調値で示す複数の画素からなり、
前記第1のステップは、前記各ポジティブ点およびネガティブ点ごとに、これら各点の位置に対応する前記処理領域画像の画素の階調値に基づき評価値をそれぞれ算出する第2のステップと、これらポジティブ点およびネガティブ点の評価値から前記マッチング値を算出する第3のステップとを備えることを特徴とするテンプレートマッチング方法。 - 請求項2に記載のテンプレートマッチング方法において、
前記第2のステップは、前記各ポジティブ点ごとに、前記処理領域画像のうち当該ポジティブ点の位置に対応する画素の階調値を評価値として算出するステップと、前記各ネガティブ点ごとに、前記エッジ画像の階調数から前記処理領域画像のうち当該ネガティブ点の位置に対応する画素の階調値を減算した値を評価値として算出するステップとを有し、
前記第3のステップは、前記第2のステップで算出された各評価値の総和から前記マッチング値を算出するステップを有することを特徴とするテンプレートマッチング方法。 - 請求項1に記載のテンプレートマッチング方法において、
前記第1のステップは、前記テンプレートデータの各ポジティブ点およびネガティブ点の座標変換に用いる複数種のパラメータをマッチング候補情報として生成する第4のステップと、前記マッチング候補情報に基づき前記テンプレートデータの各ポジティブ点およびネガティブ点の座標を変換し、前記マッチング値の算出に用いる新たなテンプレートデータを生成する第5のステップとをさらに備えることを特徴とするテンプレートマッチング方法。 - 請求項4に記載のテンプレートマッチング方法において、
前記第4のステップは、前記テンプレートデータの各ポジティブ点およびネガティブ点の座標変換に用いる複数種のパラメータを含む染色体情報を持つ複数の個体を保持するステップと、前記各個体のいずれか複数を親個体として指定するステップと、前記親個体から遺伝的アルゴリズムに基づき子個体を生成するステップと、前記子個体の染色体情報に含まれるパラメータを前記マッチング候補情報として出力するステップとを備えることを特徴とするテンプレートマッチング方法。 - 請求項5に記載のテンプレートマッチング方法において、
前記第4のステップは、前記保持されている個体のうち、当該個体のマッチング候補情報に基づき生成された新たなテンプレートデータを用いて得られた前記マッチング値が最も低いものを置換候補として選択するステップと、前記子個体のマッチング候補情報に基づき生成された新たなテンプレートデータを用いて得られた前記マッチング値が、前記置換候補のマッチング値より高い場合は、前記置換候補に代えて前記子個体を新たな個体として保持するステップとをさらに備えることを特徴とするテンプレートマッチング方法。 - 請求項1に記載のテンプレートマッチング方法において、
前記ネガティブ点は、対象画像のエッジの周囲に存在する当該対象画像の他のエッジに重ならないように配置されることを特徴とするテンプレートマッチング方法。 - 請求項7に記載のテンプレートマッチング方法において、
前記ネガティブ点は、前記対象画像のエッジにより形成される領域の内側に配置されることを特徴とするテンプレートマッチング方法。 - 請求項7に記載のテンプレートマッチング方法において、
前記ネガティブ点は、前記対象画像のエッジにより形成される領域の外側に配置されることを特徴とするテンプレートマッチング方法。 - 請求項1に記載のテンプレートマッチング方法において、
前記ネガティブ点は、前記ポジティブ点の配置が形成する形状に沿って、この形状の周囲に配置されることを特徴とするテンプレートマッチング方法。 - 請求項1に記載のテンプレートマッチング方法において、
前記ポジティブ点は、当該ポジティブ点が配置される領域で前記対象画像のエッジが出現する割合に応じた密度で配置されていることを特徴とするテンプレートマッチング方法。 - 請求項1に記載のテンプレートマッチング方法において、
前記ネガティブ点は、当該ネガティブ点が配置される領域で前記対象画像以外のエッジが出現する割合に応じた密度で配置されていることを特徴とするテンプレートマッチング方法。 - 請求項1に記載のテンプレートマッチング方法において、
前記対象画像は人物顔画像からなり、前記対象画像のエッジは、人物顔画像の下部輪郭を示すエッジからなることを特徴とするテンプレートマッチング方法。 - 請求項1に記載のテンプレートマッチング方法において、
前記テンプレートデータは、人物顔画像の下部輪郭を示すエッジが存在する位置を示すポジティブ点と、前記人物顔画像の下部輪郭を示すエッジが存在しない位置を示すネガティブ点とを有する顔テンプレートデータからなることを特徴とするテンプレートマッチング方法。 - 請求項14に記載のテンプレートマッチング方法において、
前記人物顔画像の下部輪郭を示すエッジとして半楕円形状を用いることを特徴とするテンプレートマッチング方法。 - 請求項14に記載のテンプレートマッチング方法において、
前記ポジティブ点は、前記人物顔画像の頬輪郭領域に高い密度で配置され、前記人物顔画像の顎輪郭領域に低い密度で配置されていることを特徴とするテンプレートマッチング方法。 - 請求項14に記載のテンプレートマッチング方法において、
前記ネガティブ点は、前記人物顔画像の下部輪郭を示すエッジにより形成される領域の外側領域のうち、前記人物顔画像の頬輪郭領域に高い密度で配置され、前記人物顔画像の顎輪郭領域に低い密度で配置されていることを特徴とするテンプレートマッチング方法。 - 請求項1〜17のいずれかに記載のテンプレートマッチング方法を用いて、入力画像に含まれる人物顔画像の領域を特定することを特徴とする対象画像領域抽出装置。
- 入力画像から物の輪郭を示すエッジ画像を生成する画像入力部と、
前記エッジ画像を記憶保持する画像保持部と、
抽出したい対象画像の形状的特徴を示すテンプレートデータを記憶保持するテンプレートデータ保持部と、
前記テンプレートデータの座標変換に用いる複数種のパラメータをマッチング候補情報として生成するマッチング候補出力部と、
前記テンプレートデータ保持部から読み出したテンプレートデータを前記マッチング候補情報に基づき座標変換し新たなテンプレートデータを生成するテンプレート座標計算部と、
前記画像保持部の前記エッジ画像上に順次設定した処理領域から取り出した処理領域画像と前記テンプレートデータ座標変換部で生成されたテンプレートデータとの一致性を示すマッチング値を算出するマッチング計算処理部と、
前記マッチング計算処理部から得られたマッチング値が所定の基準値を超えた場合、当該マッチング値が得られた処理領域を前記対象画像を含む領域として特定する対象領域特定部と、
前記特定された処理領域の座標位置と前記テンプレートデータとに基づき、前記対象画像領域に関する領域情報を出力する領域情報抽出部とを備え、
前記テンプレートデータは、前記処理領域のうち前記対象画像のエッジが存在する位置を示すポジティブ点と、前記処理領域のうち前記エッジが存在しない位置を示すネガティブ点とからなり、
前記テンプレート座標計算部は、前記各ポジティブ点およびネガティブ点と前記処理領域画像内に存在する各エッジとの位置関係に応じて前記マッチング値を算出することを特徴とする対象画像領域抽出装置。 - 請求項19に記載の対象画像領域抽出装置において、
前記エッジ画像は、前記入力画像に含まれるエッジの画像をそれぞれの階調値で示す複数の画素からなり、
前記テンプレート座標計算部は、前記各ポジティブ点およびネガティブ点ごとに、これら各点の位置に対応する前記処理領域画像の画素の階調値に基づき評価値をそれぞれ算出し、これらポジティブ点およびネガティブ点の評価値から前記マッチング値を算出することを特徴とする対象画像領域抽出装置。 - 請求項20に記載の対象画像領域抽出装置において、
前記テンプレート座標計算部は、前記各ポジティブ点ごとに、前記処理領域画像のうち当該ポジティブ点の位置に対応する画素の階調値を評価値として算出し、前記各ネガティブ点ごとに、前記エッジ画像の階調数から前記処理領域画像のうち当該ネガティブ点の位置に対応する画素の階調値を減算した値を評価値として算出し、
前記各評価値の総和から前記マッチング値を算出することを特徴とする対象画像領域抽出装置。 - 請求項19に記載の対象画像領域抽出装置において、
前記マッチング候補出力部は、
前記テンプレートデータの各ポジティブ点およびネガティブ点の座標変換に用いる複数種のパラメータを含む染色体情報を持つ複数の個体を記憶保持する個体群保持部と、
前記個体群保持部に保持されている前記各個体のいずれか複数を親個体として指定する親個体指定部と、
前記親個体から遺伝的アルゴリズムに基づき子個体を生成し、この子個体の染色体情報に含まれるパラメータを前記マッチング候補情報として出力する新規個体生成部とを備えることを特徴とする対象画像領域抽出装置。 - 請求項22に記載の対象画像領域抽出装置において、
前記マッチング候補出力部は、
前記個体群保持部に保持されている個体のうち、当該個体のマッチング候補情報に基づき生成された新たなテンプレートデータを用いて得られた前記マッチング値が最も低いものを置換候補として選択するステップと、
前記子個体のマッチング候補情報に基づき生成された新たなテンプレートデータを用いて得られた前記マッチング値が、前記置換候補のマッチング値より高い場合は、前記置換候補に代えて前記子個体を新たな個体として保持するステップとをさらに備えることを特徴とする対象画像領域抽出装置。
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