JP2005194903A - 圧縮機静翼環 - Google Patents

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Abstract

【課題】 製造コストの低減、部品点数の削減及び磨耗原因となる部品の排除を実現した圧縮機静翼環を提供する。
【解決手段】 内側シュラウド2と外側シュラウド3と静翼4とを有する圧縮機静翼環1において、内側シュラウド2の外周部及び外側シュラウド3の内周部に、静翼4を嵌め込むための嵌込溝8,9をタービン回転軸と略同方向に沿って形成し、静翼4の両端部には嵌込溝8,9に嵌合する嵌込部6,7を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、圧縮機を構成する静翼環に関し、例えばガスタービンの圧縮機静翼環に適用することが可能である。
ガスタービンの圧縮機に設けられる静翼は、静翼の外側(車室側)を外側シュラウドにより支持すると共に静翼の内側(タービン回転軸側)を内側シュラウドにより支持した後、外側シュラウドを車室に固定することにより、複数の静翼がタービン回転軸の周囲に一周に亘って並ぶように設置されている。
静翼を内側シュラウド又は外側シュラウドに支持する構造としては、シュラウドに静翼の先端が貫通する穴を設け、この穴に静翼の先端を貫通させた後に当該貫通部において溶接やロウ付けにより接続する構造がある(下記、特許文献1,2参照)。
また、他の支持構造としては、例えば図8に示す支持構造がある。同図に示すように、タービンの軸方向に対して垂直方向に形成された円環状の内側シュラウド32と外側シュラウド33とがあり、これらのシュラウド32,33には円周方向に沿って内側嵌込溝38、外側嵌込溝39が成形されている。一方、静翼34は、翼部35と、翼部35の両端に設けられた内側嵌込部36と外側嵌込部37とを有し、内側嵌込部36及び外側嵌込部37をシュラウドの円周方向(タービンの軸方向に対して垂直方向)にスライドさせるようにして、それぞれシュラウドの内側嵌込溝38及び外側嵌込溝39に嵌め込むことにより、静翼34を両シュラウド32,33により支持している(下記、特許文献3参照)。
静翼34の内側嵌込部36及び外側嵌込部37は、それぞれフック36a、フック37aを有し、静翼34の両嵌込部が両シュラウドの嵌込溝に嵌め込まれる際に、フックが嵌込溝の内部の形状に嵌合することにより、シュラウド32,33の嵌込溝38,39から静翼34の嵌込部36,37が外れないように規制されている。すなわち、静翼34は、シュラウド32,33に対して円周方向のみにスライドするように規制されている。
特開平10−317910号公報 特開平9−180196号公報 特開平9−317696号公報
圧縮機の静翼は、一般にタービン側の静翼と比較して、厚さが薄く、そりが少なく、またタービンの軸周り一周分の翼枚数が少ない。したがって、図8に示すように、静翼34と静翼34との間にスペーサー40を挿入して静翼34同士の間隔を大きくすることにより、翼枚数を調整する構造が用いられる。
しかしながら、この構造によれば、圧縮機静翼環を構成する部品点数が増加したり、スペーサー40が気流の乱れにより振動してシュラウド32,33の嵌込溝38,39およびスペーサー40が磨耗したりするといった不都合がある。
これに対して、静翼34の嵌込部36,37の円周方向の長さを長くして、すなわち、図8に示す嵌込部36,37とスペーサー40とを一体化した長さの嵌込部とした静翼を作製することも考えられる。しかしながら、この場合には、翼部35に比べて相対的に大きな嵌込部となり、静翼34を一本の棒材から削り出して作製する場合には、多量の削代を要することになる。また、鍛造により予め近似形状を作製した後、削り仕上げする場合にも、肉流れの都合で削り代が高くなってしまう。
さらに、静翼34の翼部35にかかる荷重は比較的小さいため、翼部35を支持するための嵌込部36,37としては、比較的小さなものでも十分であり、上述するいずれの作製方法であっても、強度上必要な嵌込部を有する静翼の製造コストと比較して、製造コストの増加は避けられない。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、比較的製造コストの少ない静翼を用いると共にスペーサー等の部品追加を避けることにより、製造コストの低減、部品点数の削減及び磨耗原因となる部品の排除を実現した圧縮機静翼環を提供することを目的とする。
上記目的を解決する本発明に係る圧縮機静翼環は、
内側シュラウドと外側シュラウドと静翼とを有する圧縮機静翼環において、
前記内側シュラウドの外周部及び外側シュラウドの内周部には、前記静翼を嵌め込むための嵌込溝がタービン回転軸と略同方向に沿って形成されると共に、
前記静翼の両端部には、前記嵌込溝に嵌合する嵌込部が設けられることを特徴とする圧縮機静翼環である。
また、上記圧縮機静翼環において、
前記内側シュラウドは、3つの円環状の部材をタービン回転軸の方向に重ねてなることを特徴とする圧縮機静翼環である。
また、上記圧縮機静翼環において、
前記内側シュラウドを構成する3つの円環状の部材のうち、中央の円環状の部材にのみ前記嵌込溝が形成されることを特徴とする圧縮機静翼環である。
また、上記圧縮機静翼環において、
前記嵌込部には、前記静翼が前記内側シュラウド又は前記外側シュラウドから外れることを防止する凸部が設けられると共に、
前記嵌込溝には、前記凸部が嵌合する凹部が設けられることを特徴とする圧縮機静翼環である。
また、上記圧縮機静翼環において、
前記嵌込部には、前記静翼が前記内側シュラウドから外れることを防止する凸部が設けられると共に、前記嵌込溝には、前記凸部が嵌合する凹部が設けられ、
当該凸部及び凹部は、前記シュラウドの円周方向に沿って形成されることを特徴とする圧縮機静翼環である。
また、上記目的を解決する本発明に係る圧縮機静翼環は、
ガスタービン用であることを特徴とする上記圧縮機静翼環である。
本発明に係る圧縮機静翼環によれば、
内側シュラウドと外側シュラウドと静翼とを有する圧縮機静翼環において、
前記内側シュラウドの外周部及び外側シュラウドの内周部には、前記静翼を嵌め込むための嵌込溝がタービン回転軸と略同方向に沿って形成されると共に、
前記静翼の両端部には、前記嵌込溝に嵌合する嵌込部が設けられることとしたので、
静翼の両端に設ける嵌込部を小さくして加工コストを低減させることができると共に、シュラウドにおける隣り合う嵌込溝同士の間がスペーサーの役割を果たすので、構成部品の点数の削減、磨耗原因となる部品をなくしたことによる製品の信頼性の向上を実現することができる。
また、上記圧縮機静翼環において、前記内側シュラウドは、3つの円環状の部材をタービン回転軸の方向に重ねてなることとしたので、
中央の円環状の部材を挟み込む両側の円環状の部材により、嵌込溝から嵌込部が軸方向にずれることを防止することができる。
また、上記圧縮機静翼環において、前記内側シュラウドを構成する3つの円環状の部材のうち、中央の円環状の部材にのみ前記嵌込溝が形成されることとしたので、
嵌込部の軸方向へのずれを防止することができることに加え、嵌込部を更に小さくすることができ、静翼の作製時間及び作製コストを削減することができる。
また、上記圧縮機静翼環において、
前記嵌込部には、前記静翼が前記内側シュラウド又は前記外側シュラウドから外れることを防止する凸部が設けられると共に、
前記嵌込溝には、前記凸部が嵌合する凹部が設けられることとしたので、
静翼が内側シュラウド又は外側シュラウドから外れることを確実に防止することができる。
また、上記圧縮機静翼環において、
前記嵌込部には、前記静翼が前記内側シュラウドから外れることを防止する凸部が設けられると共に、前記嵌込溝には、前記凸部が嵌合する凹部が設けられ、
当該凸部及び凹部は、前記シュラウドの円周方向に沿って形成されることとしたので、
旋盤加工等において手間がかかると共に加工歪みの原因ともなる軸方向の加工によらず、旋盤加工が容易な円周方向の加工で形成することができるので、簡単にフックを形成することができる。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係る圧縮機静翼環の一部の概略外観図である。また、図2は、第1の実施形態に係る圧縮機静翼環を円周方向から見た概略断面図である。また、図3は、第1の実施形態に係る圧縮機静翼環の組立工程を示す概略組立図である。これらの図に基づいて第1の実施形態に係る圧縮機静翼環を説明する。
図1に示すように、圧縮機静翼環1は、円環状の内側シュラウド2及び外側シュラウド3と、内側シュラウド2と外側シュラウド3との間に一定間隔で複数設置された静翼4とから構成されている。両シュラウド2,3は中心を同じにして半径の異なる円環であり、中心にはタービンの回転軸が位置し、タービン回転軸の軸方向と両シュラウド2,3の円周方向とが垂直となるように外側シュラウド3がガスタービンの車室に設置される。
静翼4は、翼の本体部分である翼部5と、翼部5の一端に成形された内側嵌込部6と、他端に成形された外側嵌込部7とを有し、内側嵌込部6には凸状のフック6a、外側嵌込部7には凸状のフック7aが共にタービン回転軸の方向に沿って連続的に凸状となるように設けられている。一方、内側シュラウド2の外周部には、静翼4の内側嵌込部6と嵌合する内側嵌込溝8が成形されており、外側シュラウド3の内周部には、静翼4の外側嵌込部7と嵌合する外側嵌込溝9が成形されている。
内側嵌込溝8は、内側シュラウド2の外周部において、タービンの回転軸の方向と同方向に成形された溝であり、外側嵌込溝9は、外側シュラウド3の内周部において、タービンの回転軸の方向と同方向に成形された溝である。嵌込溝8,9の内部には、静翼4の嵌込部6,7に設けられた凸状のフック6a,7aが嵌合する、軸方向に沿って連続的に凹状となる凹部が設けられている。
静翼4の嵌込部6,7がシュラウドの嵌込溝8,9に嵌め込まれたときに、フック6a,7aが溝内の凹部に嵌合することにより、内側シュラウド2から静翼4がシュラウド半径方向の外側に向かって外れること、及び、外側シュラウド3から静翼4がシュラウド半径方向の内側に向かって外れることを防止している。
図2に示すように、外側シュラウド3が車室10に設けられた溝に設置されることにより、内側シュラウド2と外側シュラウド3と静翼4とから構成される圧縮機静翼環1が車室10に固定される。また、本実施形態では、内側嵌込部6のタービン回転軸の方向の長さは、内側シュラウドの幅Winと同じである。
本実施形態にかかる圧縮機静翼環1の組立てに関しては、図3に示すように、シュラウド2,3の円周方向と垂直となるタービン回転軸の方向(嵌込方向)に沿って静翼4’を移動させ、内側シュラウド2の外周部において軸方向と同方向に成形された内側嵌込溝8に内側嵌込部6’を、外側シュラウド3の内周部において軸方向と同方向に成形された外側嵌込溝9に外側嵌込部7’をスライドさせながら嵌め込む。
静翼4における翼部5の高さ寸法の誤差や、両シュラウド2,3に設けた嵌込溝8,9の位置及び深さの公差の集積分は、シュラウド1群の翼枚数が3枚以上のときにはシュラウドと翼間の過剰拘束となる。この場合には、加工公差、嵌込溝8,9と嵌込部6,7との隙間等を調整することにより、圧縮機静翼環の全体的なバランスを調整する。
本実施形態によれば、静翼4の両端に設ける嵌込部6,7を小さくして加工コストを低減させることができると共に、内側シュラウド2の外周部における隣り合う内側嵌込溝8同士の間がスペーサー(図8のスペーサー40参照)の役割を果たすので、構成部品の点数の削減、磨耗原因となる部品をなくしたことによる製品の信頼性の向上を実現することができる。
<第2の実施形態>
図4は、第2の実施形態に係る圧縮機静翼環の部分的(内側シュラウド部分)な概略分解図である。また、図5は、第2の実施形態に係る圧縮機静翼環を円周方向から見た概略断面図である。これらの図に基づいて第2の実施形態に係る圧縮機静翼環を説明する。なお、本実施形態に係る圧縮機静翼環は、第1の実施形態に係る圧縮機静翼環と比較して、内側シュラウド部分の構造が異なり、当該部分以外は第1の実施形態と同じであるため、重複する説明は省略する。
静翼14は、翼の本体部分である翼部15と、翼部15の一端に成形された内側嵌込部16とを有し、内側嵌込部16には凸状のフック16aがタービン回転軸の方向に沿って連続的に凸状となるように設けられている。内側シュラウドは、円環状の中央シュラウド12aと、中央シュラウド12aの上流側に設けられる円環状の前側シュラウド12bと、中央シュラウド12aの下流側に設けられる円環状の後側シュラウド12cとから構成される。これらの3つのシュラウドは同半径の円環であり、各シュラウド12a,12b,12cに設けられた固定穴20a,20b,20cに固定ネジ20が貫通して固定されることにより一体となって内側シュラウドが形成される。なお、上記「上流」及び「下流」とは、圧縮機内を流れる空気の流れについて、「上流」及び「下流」を意味する。
内側シュラウドを構成する中央シュラウド12aの外周部には、静翼14の内側嵌込部16と嵌合する内側嵌込溝18が形成されている。内側嵌込溝18は、中央シュラウド12aの外周部において、タービンの回転軸の方向と同方向に成形された溝である。内側嵌込溝18の内部には、静翼14の内側嵌込部16に設けられた凸状のフック16aが嵌合する、軸方向に沿って連続的に凹状となる凹部が設けられている。前側シュラウド12b及び後側シュラウド12cには、嵌込溝は設けられていない。
静翼14の内側嵌込部16が中央シュラウド12aの内側嵌込溝18に嵌め込まれたときに、フック16aが溝内の凹部に嵌合することにより、中央シュラウド12aから静翼14がシュラウド半径方向の外側に向かって外れることを防止している。
本実施形態にかかる圧縮機静翼環の組立てに関しては、中央シュラウド12aの円周方向と垂直となるタービン回転軸の方向(嵌込方向)に沿って静翼14を移動させ、中央シュラウド12aの外周部において軸方向と同方向に成形された内側嵌込溝18に内側嵌込部16をスライドさせながら嵌め込む。次に、すべての静翼14が嵌め込まれた中央シュラウド12aを、軸方向に沿って両側から前側シュラウド12bと後側シュラウド12cとにより挟み込んだ後、固定ネジ20で、3つのシュラウド12a,12b,12cを固定する。この結果、中央シュラウド12aに嵌め込まれた静翼14は、軸方向への移動が禁止される。
図5に示すように、本実施形態では、内側嵌込部16のタービン回転軸の方向の長さは、3つのシュラウド12a,12b,12cから構成される内側シュラウドの幅Winよりも小さい。
一般に、旋盤加工等においてシュラウドを作製する場合には、円周方向の加工に比べて、円周方向に垂直となるような加工を必要とする形状、例えば嵌込溝18等の加工は手間がかかると共に加工歪みの原因ともなることがある。これに対して、本実施形態によれば、シュラウドを構成する中央シュラウド12aのみに嵌込溝18を形成すればよいため、第1の実施形態よりも嵌込溝18の軸方向の溝長さを短くして加工時間及び加工歪みのおそれを削減することができる。また、静翼14に設ける内側嵌込部16も同様に第1の実施形態よりも小さくすることができるため、加工コストを低減させることができる。
また、静翼14の内側嵌込部16を前側シュラウド12b及び後側シュラウド12cにより軸方向に沿って挟み込んでいるため、静翼14の軸方向のずれを確実に禁止することができる。
なお、図2に示すように、静翼が嵌め込まれた外側シュラウドにおける軸方向に垂直な二つの面(側面)は、外側シュラウドが車室に設置される際に車室に挟み込まれているので、外側シュラウドを本実施形態のようにシュラウド構造を3つに分割して前側シュラウド及び後側シュラウドを作製する必要はない。
<第3の実施形態>
図6は、第3の実施形態に係る圧縮機静翼環の部分的(内側シュラウド部分)な概略分解図である。また、図7は、第3の実施形態に係る圧縮機静翼環を円周方向から見た概略断面図である。これらの図に基づいて第3の実施形態に係る圧縮機静翼環を説明する。なお、本実施形態に係る圧縮機静翼環は、第1の実施形態に係る圧縮機静翼環と比較して、内側シュラウド部分の構造が異なり、当該部分以外は第1の実施形態と同じであるため、重複する説明は省略する。
静翼24は、翼の本体部分である翼部25と、翼部25の一端に成形された内側嵌込部26とを有し、内側嵌込部26には凸状のフック26a,26bが設けられている。フック26a,26bは、内側嵌込部26の軸方向に向かって突出する凸状のフック(シュラウドの円周方向に沿って設けられる)であり、フック26aは内側嵌込部26の上流側に設けられ、フック26bは、内側嵌込部26の下流側に設けられている。
内側シュラウドは、円環状の中央シュラウド22aと、中央シュラウド22aの上流側に設けられる円環状の前側シュラウド22bと、中央シュラウド22aの下流側に設けられる円環状の後側シュラウド22cとから構成される。これらの3つのシュラウドは同半径の円環であり、各シュラウド22a,22b,22cに設けられた固定穴30a,30b,30cに固定ネジ30が貫通して固定されることにより一体となって内側シュラウドが形成される。
内側シュラウドを構成する中央シュラウド22aの外周部には、静翼24の内側嵌込部26と嵌合する内側嵌込溝28が形成されている。内側嵌込溝28は、中央シュラウド22aの外周部において、タービンの回転軸の方向と同方向に成形された溝である。前側シュラウド22b及び後側シュラウド22cには、嵌込溝は設けられていない。
内側嵌込部26に設けられたフック26a,26bは、軸方向に突出するように設けられているので、内側嵌込溝28の内部には、第1及び第2の実施形態のように、フックが嵌合する凹部を設ける必要はない。その代わりに、前側シュラウド22bには、凸状のフック26aと嵌合する凹状の溝28aがシュラウドの円周方向に沿って設けられ、後側シュラウド22cには、凸状のフック26bと嵌合する凹状の溝28bがシュラウドの円周方向に沿って設けられている。溝28a,28bは、各シュラウドの一周に亘って形成されている。
静翼24の内側嵌込部26が中央シュラウド22aの内側嵌込溝28に嵌め込まれた後、中央シュラウド22aが前側シュラウド22b及び後側シュラウド22cにより挟み込まれたときに、フック26a,26bが溝28a,28bに嵌合することにより、内側シュラウドから静翼24がシュラウド半径方向の外側に向かって外れることを防止している。
本実施形態にかかる圧縮機静翼環の組立てに関しては、中央シュラウド22aの外周部において軸方向と同方向に成形された内側嵌込溝28に静翼24の内側嵌込部26を嵌め込む。次に、すべての静翼24が嵌め込まれた中央シュラウド22aを、軸方向に沿って両側から前側シュラウド22bと後側シュラウド22cとにより挟み込んだ後、固定ネジ30で、3つのシュラウド22a,22b,22cを固定する。この結果、中央シュラウド22aに嵌め込まれた静翼24は、軸方向への移動が禁止される。
図5に示すように、本実施形態では、内側嵌込部26のタービン回転軸の方向の長さは、3つのシュラウド22a,22b,22cから構成される内側シュラウドの幅Winよりも小さい。
上述するように、旋盤加工等においてシュラウドを作製する場合には、例えば嵌込溝28等の加工は手間がかかると共に加工歪みの原因ともなることがある。更に、第1及び第2の実施形態におけるフックと嵌合する凹部は、内側嵌込溝の内部に設けられているため、加工が難しい。
これに対して、本実施形態によれば、第1の実施形態よりも内側嵌込溝28の軸方向の溝長さを短くすると共に、内側嵌込溝28の溝形状を単純なものとして、加工時間及び加工歪みのおそれを削減することができる。フック26a,26bと嵌合する溝28a,28bは、旋盤加工が容易な円周方向の加工で形成することができる。また、静翼24に設ける内側嵌込部26も同様に第1の実施形態よりも小さくすることができるため、加工コストを低減させることができる。
また、静翼24の内側嵌込部26を前側シュラウド22b及び後側シュラウド22cにより軸方向に沿って挟み込んでいるため、静翼24の軸方向のずれを確実に禁止することができる。
なお、図2に示すように、静翼が嵌め込まれた外側シュラウドにおける軸方向に垂直な二つの面(側面)は、外側シュラウドが車室に設置される際に車室に挟み込まれているので、外側シュラウドを本実施形態のようにシュラウド構造を3つに分割して前側シュラウド及び後側シュラウドを作製する必要はない。
本発明は、圧縮機の静翼環として適用可能なことは上記各実施形態で説明したとおりであるが、タービン側の静翼にも適用することができる。
第1の実施形態に係る圧縮機静翼環の一部の概略外観図である。 第1の実施形態に係る圧縮機静翼環を円周方向から見た概略断面図である。 第1の実施形態に係る圧縮機静翼環の組立工程を示す概略組立図である。 第2の実施形態に係る圧縮機静翼環の部分的な概略分解図である。 第2の実施形態に係る圧縮機静翼環の一部の概略断面図である。 第3の実施形態に係る圧縮機静翼環の部分的な概略分解図である。 第3の実施形態に係る圧縮機静翼環の一部の概略断面図である。 従来の圧縮機静翼環の組立工程を示す概略組立図である。
符号の説明
1 圧縮機静翼環
2 内側シュラウド
3 外側シュラウド
4 静翼
5 翼部
6 内側嵌込部
6a フック
7 外側嵌込部
7a フック
8 内側嵌込溝
9 外側嵌込溝
10 車室
in 内側シュラウド幅
12a 中央シュラウド
12b 前側シュラウド
12c 後側シュラウド
14 静翼
15 翼部
16 内側嵌込部
16a フック
18 内側嵌込溝
20 固定ネジ
20a,29b,20c 固定穴
22a 中央シュラウド
22b 前側シュラウド
22c 後側シュラウド
24 静翼
25 翼部
26 内側嵌込部
26a フック
28 内側嵌込溝
30 固定ネジ
30a,39b,30c 固定穴
40 スペーサー

Claims (6)

  1. 内側シュラウドと外側シュラウドと静翼とを有する圧縮機静翼環において、
    前記内側シュラウドの外周部及び外側シュラウドの内周部には、前記静翼を嵌め込むための嵌込溝がタービン回転軸と略同方向に沿って形成されると共に、
    前記静翼の両端部には、前記嵌込溝に嵌合する嵌込部が設けられることを特徴とする圧縮機静翼環。
  2. 請求項1に記載する圧縮機静翼環において、
    前記内側シュラウドは、3つの円環状の部材をタービン回転軸の方向に重ねてなることを特徴とする圧縮機静翼環。
  3. 請求項2に記載する圧縮機静翼環において、
    前記内側シュラウドを構成する3つの円環状の部材のうち、中央の円環状の部材にのみ前記嵌込溝が形成されることを特徴とする圧縮機静翼環。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載する圧縮機静翼環において、
    前記嵌込部には、前記静翼が前記内側シュラウド又は前記外側シュラウドから外れることを防止する凸部が設けられると共に、
    前記嵌込溝には、前記凸部が嵌合する凹部が設けられることを特徴とする圧縮機静翼環。
  5. 請求項2又は3に記載する圧縮機静翼環において、
    前記嵌込部には、前記静翼が前記内側シュラウドから外れることを防止する凸部が設けられると共に、前記嵌込溝には、前記凸部が嵌合する凹部が設けられ、
    当該凸部及び凹部は、前記シュラウドの円周方向に沿って形成されることを特徴とする圧縮機静翼環。
  6. ガスタービン用であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載する圧縮機静翼環。
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