JP2005193628A - 耐衝撃、飛散防止複合材 - Google Patents

耐衝撃、飛散防止複合材 Download PDF

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Abstract

【課題】固形物が衝突した際の繊維強化複合材(FRP材)の衝撃強さを向上させることができ、又、万一に破壊に至った際にも、FRP材の飛散を防止することのできる耐衝撃、飛散防止複合材を提供する。
【解決手段】耐衝撃、飛散防止複合材1は、線径100μm〜1000μmの金属線3a、3bにて形成されたメッシュ状体3を、繊維強化樹脂シート2の少なくとも一側の面に一体的に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、列車やモノレールなどの車両用或いは航空機用複合部材に関するものであり、特に、耐衝撃性を有しており、万一に破壊に至った際においても飛散を防止することのできる耐衝撃、飛散防止複合材に関するものである。
従来、例えば、列車などの車両用部材としては、鉄(スチール)、アルミニウム、ステンレススチールなどの金属材料が一般に使用されている。最近では、軽量化のニーズから、一部、内装用などとして、ガラス繊維或いは炭素繊維を強化繊維として使用した繊維強化複合材、即ち、ガラス繊維強化プラスチック或いは炭素繊維強化プラスチックが採用されている。
このような車両用部材は、基本的に燃え難い材料が採用されている。例えば、特許文献1及び特許文献2には、燃え難い樹脂と、炭素繊維とからなる繊維強化樹脂複合材料が記載されている。
しかしながら、特許文献1、2に記載するような車両用部材としての炭素繊維強化樹脂複合材料は、一般に耐衝撃性において劣っており、万一破壊に至った際には、その破片が飛散することとなる。場合によっては、この破片が更に他の部位に衝突し、その部位をも破壊させることとなる。
特許文献3には、飛行機、ヘリコプター、軌条車輌などにおいて使用するために、編組機を利用して中空体の繊維メッシュを作製し、樹脂を含浸させて作製した耐衝撃性の繊維複合材料から成る繊維複合衝撃吸収構造体が記載されている。
また、特許文献4には、装甲車などに使用される、ハニカムパネルの一面に繊維強化複合体を接合し、更に繊維強化複合体の表面に金属板を配置し、衝撃を吸収拡散する衝撃吸収防護材が記載されている。
これら特許文献3、4に記載の材料は、成形性、製造コストなどの点で更なる向上が望まれる。また、複合体の表面に金属板を設けた場合には、耐衝撃性は向上するものの、重量が増大することとなる。
特開平5−202201号公報 特開平11−147965号公報 特開2003−262246号公報 特開平7−243796号公報
本発明は、上記従来技術を更に発展させたものである。
つまり、本発明者らは、従来の複合材料について、更に研究実験を行った結果、金属繊維の破断伸びが繊維強化複合材(FRP材)のそれより大きく、しかも、弾性率もFRP材と同等か、或いはそれ以上であることからエネルギー吸収率が大きいことに着目した。
そこで、金属繊維にて作製したメッシュ状体をFRP材の表面に配置することにより、
(1)固形物が衝突する表側でのFRP材の衝撃強さを向上させることができ、又、万一破壊に至った際にも、FRP材が飛散することが防止され、更に、
(2)固形物が衝突する裏側においては、突き抜けを抑える効果と、突き抜けた際の裏側のFRP材の飛散防止が可能である、
ことを見出した。同様のことが、炭素繊維強化複合材の上に、より伸度の大きい衝撃に強い特性を有したガラス繊維、アラミド繊維、ベンズアゾール繊維を金属繊維の代わりに使用した場合にも言える。
本発明は、斯かる本発明者らの新規な知見に基づきなされたものである。
従って、本発明の目的は、固形物が衝突した際の繊維強化複合材(FRP材)の衝撃強さを向上させることができ、又、万一に破壊に至った際にも、FRP材の飛散を防止することのできる耐衝撃、飛散防止複合材を提供することである。
本発明の他の目的は、製造コストが低減でき、しかも、低重量で、薄くすることができ、成形性に優れた耐衝撃、飛散防止複合材を提供することである。
上記目的は本発明に係る耐衝撃、飛散防止複合材にて達成される。要約すれば、本発明の第一の態様によると、線径100μm〜1000μmの金属線にて形成されたメッシュ状体を、繊維強化樹脂シートの少なくとも一側の面に一体的に設けたことを特徴とする耐衝撃、飛散防止複合材が提供される。
本発明の第二の態様によると、線径100μm〜1000μmの金属線を、強化繊維の織物にメッシュ状に織り込み、この織物に樹脂を含浸させて繊維強化樹脂シートとしたことを特徴とする耐衝撃、飛散防止複合材が提供される。
本発明の第三の態様によると、破断時伸度2%以上、引張弾性率70GPa以上のガラス繊維、アラミド繊維、若しくは、ベンズアゾール繊維を複数収束し、引き揃えた繊度100tex〜2000texの糸条にて形成されたメッシュ状体を、強化繊維として炭素繊維を使用した繊維強化樹脂シートの少なくとも一側の面に一体的に設けたことを特徴とする耐衝撃、飛散防止複合材が提供される。
また、本発明の第四の態様によると、破断時伸度2%以上、引張弾性率70GPa以上のガラス繊維、アラミド繊維、若しくは、ベンズアゾール繊維を複数収束し、引き揃えた繊度100tex〜2000texの糸条を、炭素繊維の織物にメッシュ状に織り込み、この織物に樹脂を含浸させて繊維強化樹脂シートとしたことを特徴とする耐衝撃、飛散防止複合材が提供される。
本発明の耐衝撃、飛散防止複合材は、固形物が衝突した際の繊維強化複合材(FRP材)の衝撃強さを向上させることができ、又、万一破壊に至った際にも、FRP材の飛散を防止することができる。更に、本発明の耐衝撃、飛散防止複合材は、製造コストを低減でき、しかも、成形性に優れている。
以下、本発明に係る耐衝撃、飛散防止複合材を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
図1に、本発明の耐衝撃、飛散防止複合材1の一実施例の概略構成を示す。本発明の耐衝撃、飛散防止複合材1は、車輌用部材などとしてそのまま使用することもでき、或いは、例えば、車輌用部材の基材部分4に樹脂5にて接着して使用することもできる。この場合には、基材部分4としては、軽量部材、例えば、通常使用されるアルミニウム或いはアラミド樹脂などで作製した、金属或いは樹脂製のハニカム構造体、例えば、ディーアイシーヘクセル株式会社製の「ノーメックスハニカムコア(HRH−78)」(商品名)などを使用することができる。場合によっては、ウレタンフォームなどの樹脂発泡材なども使用可能である。又、基材部分4として炭素繊維若しくはガラス繊維等を用いた繊維強化複合材とハニカム構造体等の軽量部材の組み合わせでも使用可能である。
図2(a)、(b)を参照すると、本実施例にて、耐衝撃、飛散防止複合材1は、シート状の繊維強化樹脂、即ち、繊維強化樹脂シート2と、線径100μm〜1000μmの金属線にて形成されたメッシュ状体3とを有する。メッシュ状体3は、繊維強化樹脂シート2の一側の面に(図2(a))、或いは、両面に(図2(b))に、一体的に設けられる。繊維強化樹脂シート2は、強化繊維2aにマトリックス樹脂2bを含浸して作製される。
通常、メッシュ状体3は、繊維強化樹脂シート2の表面に樹脂を塗布することにより、或いは、繊維強化樹脂シート2の表面にメッシュ状体3を設置し、上側より接着剤を塗布することにより、繊維強化樹脂シート2の表面に一体に接着される。場合によっては、繊維強化樹脂シート2を作製する際に、繊維強化樹脂シート2のマトリックス樹脂2bが未だ硬化していないときに、その表面に、既に接着用樹脂を含浸させたメッシュ状体3を配置し、押圧接着して一体に硬化することもできる。
メッシュ状体3は、線径100μm〜1000μmの金属線3a、3bを使用し、隣接する金属線間隔w1、w2が1mm〜10mmとされる2軸のメッシュ状シートとされる。金属線3a、3bは、上記線径を有した単線であっても良く、線径50μm〜150μmの金属繊維を複数本、例えば、2〜5本収束し、引き揃えて形成することができる。
金属線3a、3bとしては、鋼、ステンレススチール、チタン、ニッケル、若しくは、アルミニウムのいずれかを使用することができる。また、ステンレススチール以外の鉄合金、チタン合金、ニッケル合金、若しくは、アルミニウム合金も又、使用可能である。金属線3a、3bは、同じ材質ものものでも良いし、異なるものでも良い。
本実施例では、図2(a)に示すように、メッシュ状体3は、線径150μmのステンレススチール繊維を2本収束した金属線3a、3bを使用し、互いに直交して配置された2軸メッシュ状シートとしたものを使用した。また、縦糸3aと横糸3bとの間隔w1、w2は、10mmとした。
上述のように、本実施例では、メッシュ状体3は、2軸メッシュ状シートであるとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、3本の金属線を互いに異なる角度で配置して構成される3軸メッシュ状シートであっても良い。
図1に示す本実施例にて、繊維強化樹脂シート2は、強化繊維2aにマトリックス樹脂2bを含浸させて作製されるが、強化繊維2aとしては、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、若しくは、ベンズアゾール繊維を使用することができる。また、繊維強化樹脂シート2における繊維含有率は、20%〜70%(体積)とされ、通常、50%〜60%(体積)とされる。また、強化繊維の目付量は、100g/m2〜300g/m2とされる。
また、繊維強化樹脂シート2のマトリックス樹脂2bは、エポキシ樹脂、ビニールエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、MMA樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、又は、メラミン樹脂を使用することができる。メッシュ状体3を繊維強化樹脂シート2に接着する樹脂も、上記樹脂を使用し得る。
上記構成の繊維強化樹脂シート2は、厚さ(t)=0.1mm〜10mmとされる。厚さ(t)が0.1mm未満の場合には、耐衝撃性及び飛散防止性能が十分に発揮されず、10mmを超えると、コスト、重量、及び成形性の点で問題が出てくる。
この繊維強化樹脂シート2の表面にメッシュ状体3を接着した、耐衝撃、飛散防止複合材1は、上述のように、そのまま、例えば車両用部材として使用することもできるが、必要に応じて、車両用部材を構成する基材4の表面に接着して使用することもできる。
本発明の耐衝撃、飛散防止複合材1は、繊維強化樹脂シート1に対して耐衝撃、飛散防止性能が重視され、その強度がそれほど要求されない場合には、その厚さは0.1mm〜1.0mmというように、最小限度の薄肉とすることができる。この場合には、厚肉の場合に比較して成形性が飛躍的に増大する。また、薄肉としたことにより、強化繊維の使用量を最小限度に抑えることができ、コストの面でも大幅に低減し得る。
上記構成の本発明の耐衝撃、飛散防止複合材1によれば、金属線3a、3bにて作製したメッシュ状体3を繊維強化樹脂シート(FRP材)2の表面に配置したことにより、固形物が衝突する表側でのFRP材2の衝撃強さを向上させることができ、又、万一破壊に至った際にも、FRP材2が飛散することが防止される。更に、FRP材2の両面に金属線3a、3bにて作製したメッシュ状体3を配置した場合には、固形物が衝突する裏側においては、突き抜けを抑えることができ、また、突き抜けた際の裏側のFRP材2の飛散防止を達成することができる。
更には、本発明の耐衝撃、飛散防止複合材1によれば、製造コストが低減でき、しかも、低重量で、薄くすることができるという利点がある。
実施例2
図3に、本発明の耐衝撃、飛散防止複合材の他の実施例を示す。本実施例の耐衝撃、飛散防止複合材1の全体構成は、実施例1と同様とされ、同じ作用をなす部材には同じ参照番号を付し、その詳しい説明は省略し、実施例1の説明を援用する。
本実施例によると、図1に示す複合材1に使用したメッシュ状体3を形成する金属線3a、3bは、図3に示すように、繊維強化樹脂シート、即ち、複合材1の強化繊維2aに織り込まれる。
つまり、本実施例によれば、強化繊維2aにて作製された織物(クロス)2Aを、複合材1に強化繊維として使用する場合には、強化繊維2aの織物2Aを製作する際に、金属線3(3a、3b)を1mm〜10mmのピッチでメッシュ状に織り込むことができる。このとき、織物2Aにおける強化繊維の目付量は、100g/m2〜300g/m2とされる。
本実施例によれば、このようにして作製した金属線3が織り込まれた強化繊維織物2Aに樹脂2bを含浸させることにより、繊維強化樹脂シート、即ち、本実施例の耐衝撃、飛散防止複合材1が作製される。
強化繊維織物2Aを構成する強化繊維2a及び金属繊維3、並びに、マトリックス樹脂2bは、実施例1と同じものを使用し得る。また、本実施例においても、複合材1における繊維含有率は、20%〜70%(体積)とされ、通常、50%〜60%(体積)とされる。
実施例3
次に、本発明の他の実施例について説明する。
本実施例の耐衝撃、飛散防止複合材1は、図1及び図2を参照して実施例1で説明したと同様の構成とされる。従って、本実施例においても、図1及び図2を参照して説明するが、同じ構成及び機能をなす部材には同じ参照番号を使用し、詳しい説明は省略する。ただ、実施例1とは、次の点において異なる。
つまり、本実施例3は、実施例1とは、図1及び図2を参照して、
(1)強化繊維樹脂シート2を構成する強化繊維2aとして、実施例1においては種々の強化繊維を使用するものとしたが、実施例3では、炭素繊維を使用する。一般的に、炭素繊維は、引張強度は強いが破断時伸度が0.5〜1.8%と低く衝撃に弱い材料である。
(2)前記強化繊維樹脂シート2の少なくとも一側の面に一体的に設けられるメッシュ状体3(3a、3b)は、実施例1では金属線で形成したが、実施例3では、破断時伸度2%以上、引張弾性率70GPa以上のガラス繊維、アラミド繊維、若しくは、ベンズアゾール繊維を複数収束し、引き揃えた繊度100tex〜2000texの糸条にて形成する。
点において異なる。
本実施例では、上述のように、メッシュ状体3を形成するのに、破断時伸度が2%以上、引張弾性率が70GPa以上の上記繊維にて形成される繊度100tex〜2000texとされる糸条3(3a、3b)が使用されるが、この糸条3は、実施例1、2の金属線3と同様の粘り強さを発揮することができ、炭素繊維強化樹脂シート2の耐衝撃性の向上を図り、また、飛散防止性能を付与することができる。
本実施例3によると、上記ガラス繊維等の糸条にて形成されるメッシュ状体3(3a、3b)は、実施例1にて説明したと同様に、隣接する糸条間隔w1、w2が1mm〜10mmとされる2軸のメッシュ状シートとされる。メッシュ状体3は、これに限定されるものではなく、3本の糸条を互いに異なる角度で配置して構成される3軸メッシュ状シートであっても良い。
炭素繊維強化樹脂シート2のマトリックス樹脂2bは、実施例1と同じものを使用し得る。また、本実施例においても、複合材1における繊維含有率は、20%〜70%(体積)とされ、通常、50%〜60%(体積)とされる。このとき、炭素繊維強化樹脂シート2における炭素繊維の目付量は、100g/m2〜300g/m2とされる。
また、炭素繊維強化樹脂シート2のマトリックス樹脂は、エポキシ樹脂、ビニールエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、MMA樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、又は、メラミン樹脂とされる。
上記本実施例の構成の複合材1においても、実施例1と同じように、厚さ(t)=0.1mm〜10mmとされ、必要に応じて、車両用部材を構成する上記基材4の表面に接着することができる。
本実施例の耐衝撃、飛散防止複合材1によれば、実施例1の場合と同様の作用効果を達成し得るほかに、実施例1に比較し、ガラス繊維、アラミド繊維、ベンズアゾール繊維が金属繊維に比較し比重が小さいことにより軽量化の効果が得られる。
実施例4
次に、本発明の他の実施例について説明する。
上記実施例3では、破断時伸度2%以上、引張弾性率70GPa以上のガラス繊維、アラミド繊維、若しくは、ベンズアゾール繊維を複数収束し、引き揃えた繊度100tex〜2000texの糸条にて形成したメッシュ状体3が、繊維強化樹脂シート2の表面に一体的に設けられた。これに対して、本実施例4では、図3を参照して実施例2で説明したと同様に、これら糸条3が、繊維強化樹脂シート、即ち、複合材1の強化繊維2aに織り込まれる。又、本実施例によれば、実施例3と同様に、複合材1の強化繊維2aとして炭素繊維が使用される。
つまり、図3を参照して説明すると、本実施例においても、炭素繊維2aにて作製された織物(クロス)2Aを、複合材1に強化繊維として使用する場合には、強化繊維2aの織物2Aを製作する際に、上記ガラス繊維などの糸条3(3a、3b)を1mm〜10mmのピッチでメッシュ状に織り込むことができる。このとき、織物2Aにおける強化繊維の目付量は、100g/m2〜300g/m2とされる。
つまり、実施例4は、実施例2とは、
(1)強化繊維織物2Aにメッシュ状にて織り込まれる金属線3a、3bの代わりに、破断時伸度2%以上、引張弾性率70GPa以上のガラス繊維、アラミド繊維、若しくは、ベンズアゾール繊維を複数収束し、引き揃えた繊度100tex〜2000texとされる糸条が使用される点。更には、
(2)実施例2においては、強化繊維2aは、種々の強化繊維を使用するものとしたが、炭素繊維を使用した点。
において異なる。
本実施例では、実施例3と同様に、破断時伸度が2%以上、引張弾性率が70GPa以上の上記繊維にて形成される繊度100tex〜2000texとされる糸条3は、実施例1、2の金属線3と同様の粘り強さを発揮することができ、炭素繊維強化樹脂シート、即ち、複合材1の耐衝撃性の向上を図り、また、飛散防止性能を付与することができる。
強化繊維織物2Aを構成する炭素繊維2a及び糸条3、並びに、マトリックス樹脂2bは、実施例3と同じものを使用し得る。また、本実施例においても、複合材1における繊維含有率は、20%〜70%(体積)とされ、通常、50%〜60%(体積)とされる。
上記本実施例の構成の複合材1においても、厚さ(t)=0.1mm〜10mmとされ、必要に応じて、車両用部材を構成する上記基材4の表面に接着することができる。
このように、本実施例によれば、上記糸条3が織り込まれた炭素繊維織物2Aに樹脂2bを含浸させることにより、図3に示す構成の繊維強化樹脂シート、即ち、本実施例の耐衝撃、飛散防止複合材1が作製される。
本実施例の耐衝撃、飛散防止複合材1によれば、実施例1、2の場合と同様の作用効果を達成し得るほかに、実施例1、2に比較し、ガラス繊維、アラミド繊維、ベンズアゾール繊維が金属繊維に比較し比重が小さいことにより軽量化の効果が得られる。
本発明に係る耐衝撃、飛散防止複合材の一実施例を示す断面図である。 本発明に係る耐衝撃、飛散防止複合材の全体構成を示す斜視図である。 本発明に係る耐衝撃、飛散防止複合材の他の実施例を示す断面図である。
符号の説明
1 耐衝撃、飛散防止複合材
2 繊維強化樹脂シート(FRP材)
2a 強化繊維
2b マトリックス樹脂
2A 織物
3 シート状体
3a、3b 金属線(又は、ガラス繊維などの糸条)
4 基材(軽量部材)
5 接着剤

Claims (14)

  1. 線径100μm〜1000μmの金属線にて形成されたメッシュ状体を、繊維強化樹脂シートの少なくとも一側の面に一体的に設けたことを特徴とする耐衝撃、飛散防止複合材。
  2. 線径100μm〜1000μmの金属線を、強化繊維の織物にメッシュ状に織り込み、この織物に樹脂を含浸させて繊維強化樹脂シートとしたことを特徴とする耐衝撃、飛散防止複合材。
  3. 前記隣接する金属線間隔が1mm〜10mmであることを特徴とする請求項1又は2の耐衝撃、飛散防止複合材。
  4. 前記金属線は、線径50μm〜150μmの金属繊維を複数本収束し、引き揃えて形成されることを特徴とする請求項1、2又は3の耐衝撃、飛散防止複合材。
  5. 前記金属線は、鋼、ステンレススチール、チタン、ニッケル、若しくは、アルミニウムのいずれかであるか、又は、ステンレススチール以外の鉄合金、チタン合金、ニッケル合金、若しくは、アルミニウム合金のいずれかであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の耐衝撃、飛散防止複合材。
  6. 前記繊維強化樹脂シートの強化繊維として、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、若しくは、ベンズアゾール繊維を使用し、繊維含有率は、20%〜70%(体積)であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の耐衝撃、飛散防止複合材。
  7. 前記繊維強化樹脂シートの繊維目付量は、100g/m2〜300g/m2であることを特徴とする請求項6の耐衝撃、飛散防止複合材。
  8. 前記繊維強化樹脂シートのマトリックス樹脂は、エポキシ樹脂、ビニールエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、MMA樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、又は、メラミン樹脂であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載の耐衝撃、飛散防止複合材。
  9. 破断時伸度2%以上、引張弾性率70GPa以上のガラス繊維、アラミド繊維、若しくは、ベンズアゾール繊維を複数収束し、引き揃えた繊度100tex〜2000texの糸条にて形成されたメッシュ状体を、強化繊維として炭素繊維を使用した繊維強化樹脂シートの少なくとも一側の面に一体的に設けたことを特徴とする耐衝撃、飛散防止複合材。
  10. 破断時伸度2%以上、引張弾性率70GPa以上のガラス繊維、アラミド繊維、若しくは、ベンズアゾール繊維を複数収束し、引き揃えた繊度100tex〜2000texの糸条を、炭素繊維の織物にメッシュ状に織り込み、この織物に樹脂を含浸させて繊維強化樹脂シートとしたことを特徴とする耐衝撃、飛散防止複合材。
  11. 前記隣接する糸条間隔が1mm〜10mmであることを特徴とする請求項9又は10の耐衝撃、飛散防止複合材。
  12. 前記繊維強化樹脂シートの強化繊維含有率は、20%〜70%(体積)であることを特徴とする請求項9、10又は11の耐衝撃、飛散防止複合材。
  13. 前記繊維強化樹脂シートの繊維目付量は、100g/m2〜300g/m2であることを特徴とする請求項12の耐衝撃、飛散防止複合材。
  14. 前記繊維強化樹脂シートのマトリックス樹脂は、エポキシ樹脂、ビニールエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、MMA樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、又は、メラミン樹脂であることを特徴とする請求項9〜13のいずれかの項に記載の耐衝撃、飛散防止複合材。
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