JP2005192925A - 平衡機能診断システム及びそれを用いためまい治療方法 - Google Patents

平衡機能診断システム及びそれを用いためまい治療方法 Download PDF

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【課題】 めまいの治療において、効率的でかつ確実な診断を行えるシステムを実現する。
【解決手段】 患者の眼の動きを撮影するカメラを備えたフレンツェル眼鏡1と、このフレンツェル眼鏡1で撮影された画像が表示される透過型ディスプレイ12を有するヘッドマウントディスプレイ装置10とを備え、診察時には、医師Bがヘッドマウントディスプレイ装置10を装着すると共に、フレンツェル眼鏡1を患者Aに装着し、その状態で医師は、ヘッドマウントディスプレイ装置10の透過型ディスプレイ12に表示される患者の眼の動きの画像と同時に透過型ディスプレイ12を透過する患者の姿を見ながら診断を行うシステムとする。さらにこのシステムでは、フレンツェル眼鏡1で撮影された画像を記録する記録装置を備え、この記録装置への記録のオン/オフを切り換えるスイッチをフレンツェル眼鏡1に設ける。
【選択図】 図5

Description

本発明は、平衡機能診断システム及びそれを用いためまい治療方法に関する。
めまいの診断には、患者の眼の動き(眼振)を観察することが不可欠である。各疾患において特徴的な眼振が現れる。
現在病院を訪れるめまい患者のうち、多くの割合を占めるのが良性発作性頭位変換性眩暈症である。この良性発作性頭位変換性眩暈症は、内耳の前庭から剥離した耳石片が半規管に迷入して平衡機能の障害となり、めまいを起こす疾病である。この疾病に対しては、半規管内を浮遊する耳石片を元の場所に戻すことを目的として、医師が、患者の頭を持って頭位を激しく変化させる「めまい体操」を行うことが治療となる(例Epley法)。
この場合、患者の眼の動き(眼振)がめまいの状態を診断する重要な指標となるので、医師は患者の眼の動きを見ながら患者の頭と体を動かして診断を行うようにしている。この診断においては、患者の眼の動きを見るための器具として、フレンツェル眼鏡が用いられる。
図7は広く使用されているレンズ式のフレンツェル眼鏡を示す。
正確な眼振の観察のためには、外部の情景を遮断する必要がある。即ちこのフレンツェル眼鏡1は、ヘッドバンド2によって患者Aの頭に装着され、患者の眼を覆う遮光ゴーグル3の前面にレンズ4が設けられており、このレンズ4を通して患者の眼を拡大して見るものである。
このレンズ4は度数がかなり強いので、患者からは外側は非常に見えにくいが、医師の方からは患者の眼振がはっきりとわかる。このフレンツェル眼鏡1にはヘッドバンド2が付いているが、遮光ゴーグル3自身がかなり重いためヘッドバンド2だけでは支えきれないので、医師は両手でフレンツェル眼鏡を支えながら同時に患者の頭を持って眼振を見るようにしている。
しかしながら、このレンズ式のフレンツェル眼鏡では、患者の眼の動きをレンズ越しに見にくいため、正確な眼振の診断・治療のためにはカメラ式のフレンツェル眼鏡を用いる。
図8はカメラ式のフレンツェル眼鏡を用いた診察の様子を示す。
このカメラ式のフレンツェル眼鏡1は、患者の眼を覆う遮光ゴーグルにCCDカメラが内蔵されており、このCCDカメラによって患者の眼の動きを撮影し、その画像を外部のテレビジョンモニタ5の画面に映し出すものである。そして、図示の如く医師Bは、患者Aの頭に装着したフレンツェル眼鏡1を両手で支えながら患者の頭と体を動かすと共に、テレビジョンモニタ5の画面に映る頭と体の傾きに伴う患者の眼の動きの画像を見て診断や上記の良性発作性頭位変換性眩暈症などの治療を行うようにしている。
ところがこの場合、医師は自身が中腰の状態で、患者の頭と体を動かしながら、いちいち振り返ってテレビジョンモニタの画面を見なければならず、これは医師にとって非常に大変な動作であるため、医師が腰を痛めることも多く、非効率的であり、また振り返るときに医師が患者から視線をそらしてしまうので、診断・治療上危険である。
そこで、この問題を解消するものとして従来は、図9に示すような液晶画面付きのフレンツェル眼鏡が実用化されている。即ちこのフレンツェル眼鏡1は、患者の眼を覆う遮光ゴーグル3の前面に液晶画面6が付いており、遮光ゴーグル3に内蔵のCCDカメラで撮影された患者の眼の動きの画像がこの液晶画面6に映し出されるようになっている。
しかしながら、この液晶画面付きのフレンツェル眼鏡を使用した場合でも、次のような問題点があった。
即ち、患者の頭を動かす際に、頭を後方に反り返したときには、液晶画面は患者の上方を向くことになるので、患者の眼の動きの画像が医師には見えなくなり、これを見るためには、医師は背伸びをする等の不自然な姿勢をとらなくてはならず、患者が医師よりも身長がかなり高い場合には、診断不可能となる場合がある。
また、フレンツェル眼鏡によるめまいの診断・治療は、医師が両手で患者の頭とフレンツェル眼鏡を一緒に持って、患者の頭をかなり激しく振ったり、患者の上半身ごと激しく動かすようにするが、このとき液晶画面付きのフレンツェル眼鏡は、液晶画面の部分が重く嵩張るので、患者の頭を激しく動かす際に不測に落として液晶システムが破損してしまうこともあり、また患者の頭を激しく動かすときに液晶画面の重みによる遠心力等によって、患者の頭頚部等を損傷する恐れがあり、使用には充分な注意を要するため、使いにくい。
またこれにしても、フレンツェル眼鏡の前面に液晶画面が付いているが、医師は従来のレンズ式フレンツェル眼鏡を用いたときと同様に患者と目線を合わさなければ患者の眼振が見られず、そのために医師は中腰にならないと画面を見ることができないので、苦痛であり腰を痛めやすい。
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたもので、めまいの診断・治療において、上記の問題点を改善し、効率的かつ確実で安全な診断を行えるシステムを実現することを目的としている。
上記の目的を達成するため、本発明の請求項1に係る発明は、患者の眼の動きを撮影するカメラを備えたフレンツェル眼鏡と、このフレンツェル眼鏡で撮影された画像が表示される透過型ディスプレイを有するヘッドマウントディスプレイ装置とを備えて構成され、診察時には、医師がヘッドマウントディスプレイ装置を装着すると共に、フレンツェル眼鏡を患者に装着し、その状態で医師は、ヘッドマウントディスプレイ装置の透過型ディスプレイに表示される患者の眼の動きの画像と同時に透過型ディスプレイを透過する患者の姿を見ながら診断を行うシステムとしたことを特徴とする。
また本発明の請求項2に係る発明は、上記システムにおいて、フレンツェル眼鏡で撮影された画像等を記録する記録装置を備え、この記録装置への記録のオン/オフを切り換えるスイッチをフレンツェル眼鏡に設けた構成としたことを特徴とする。
さらに本発明の請求項3に係る発明は、上記システムにおいて、ヘッドマウントディスプレイ装置に患者の姿を撮影するカメラを設け、このカメラで撮影された画像を記録装置に記録するようにしたことを特徴とする。
さらに本発明の請求項4に係る発明は、上記システムにおいて、ヘッドマウントディスプレイ装置にマイクロホンを設け、このマイクロホンで集音された音声を記録装置に記録するようにしたことを特徴とする。
さらに本発明の請求項5に係る発明は、上記システムにおいて、記録装置に記録されたデータを電子カルテシステムに保存するようにしたことを特徴とする。
さらに本発明の請求項6に係る発明は、上記システムにおいて、フレンツェル眼鏡とヘッドマウントディスプレイ装置の間、及びヘッドマウントディスプレイ装置と記録装置の間をワイヤレスで電気的に接続した構成としたことを特徴とする。
本発明の請求項1に係る発明によれば、透過型ディスプレイを有するヘッドマウントディスプレイ装置を使用することで、医師は中腰などの不自然な姿勢をとることなく、患者の全体の状態を見ながら、同時に患者の眼の動きがわかるので、めまいの治療において効率的かつ確実で安全な診断・治療を行うことができる。
また本発明の請求項2に係る発明によれば、診察時に医師がフレンツェル眼鏡を両手で支えた状態でスイッチを操作して記録のオン/オフを切り換えることができるので、医師にとって非常に操作性がよく、さらに効率的な診断・治療を行うことができる。
さらに本発明の請求項3に係る発明によれば、ヘッドマウントディスプレイ装置に取り付けたカメラで撮影した患者の姿を、患者の眼の動きと共に記録装置に記録することで、診察時の様子をさらに詳細に記録し、より効果的な診断・治療を行うことができる。
さらに本発明の請求項4に係る発明によれば、マイクロホンによって集音された音声も同時に記録することで、診察時の様子を一段と詳細に記録し、治療の参考とすることができる。
さらに本発明の請求項5に係る発明によれば、記録装置に記録されたデータを電子カルテシステムに取り込むことで、患者の今後の治療に体系的に役立てることができる。
さらに本発明の請求項6に係る発明によれば、フレンツェル眼鏡とヘッドマウントディスプレイ装置の間、及びヘッドマウントディスプレイ装置と記録装置の間の電気的接続をワイヤレスとすることで、コード類の絡みをなくすことができるため、医師・患者ともが動きやすく、一段と効率的な診断・治療を行うことができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施例について詳細に説明する。
図1は本発明による平衡機能診断システムの構成の概要を示すブロック図である。
このシステムは、患者の眼の動きを撮影するCCDカメラ7を備えたフレンツェル眼鏡1と、このフレンツェル眼鏡1で撮影された画像が表示される透過型ディスプレイ12を有するヘッドマウントディスプレイ装置10とを主要構成要素とし、さらに、フレンツェル眼鏡1で撮影された画像を記録する記録装置20と、その画像を映し出すテレビジョンモニタ22を備えて構成されている。またこのシステムにおいて記録装置20は、電子カルテシステム23に接続されている。
フレンツェル眼鏡1は、図2に示す如く、ヘッドバンド2によって患者Aの頭に装着され、患者の眼を覆う遮光ゴーグル3の内部にCCDカメラ7が両眼に向かって付いており、このCCDカメラ7によって患者の眼の動きを撮影する。この場合、外部の情景を遮断した暗い中での眼の動きが診療上一番大切なので、遮光ゴーグル3を患者の眼の周囲に密着させて内部に入る光をできるだけ遮断し、その状態でCCDカメラ7によって患者の眼の動きを撮影する。このため、CCDカメラ7としては主として赤外線カメラが使用され、遮光ゴーグル3の内部には赤外線発光器が設けられる。なお、CCDカメラは赤外線カメラに限定されるものではない(遮光ゴーグルの内部には若干の光が入るため、高感度のCCDカメラであれば撮影は可能である)。
CCDカメラは、両側の眼を撮影するために二つのカメラを用いてもよいし、一つのカメラで両眼を撮影するようにしてもよい。また一方の眼のみを撮影するために一つのカメラを用いてもよい。さらに上記カメラを切り替えるスイッチを設けてもよい。
このフレンツェル眼鏡1には、記録装置20への記録のオン/オフを切り換えるスイッチ21が遮光ゴーグル3の側部に設けられている。即ちこのスイッチ21をオンにすると記録装置20において記録が行われ、オフにすると記録が停止されるようになっており、後述するように医師がフレンツェル眼鏡を手で支えた状態で容易に操作することができるものである。このスイッチ21としては、スライド式スイッチやプッシュ式スイッチなど、様々な形式のスイッチを用いることができる。
ヘッドマウントディスプレイ装置10は、図3に示す如く、ヘッドホルダー11によって医師Bの頭の上部に装着され、医師の片眼を覆う透過(シースルー)型ディスプレイ12を備えている。この透過型ディスプレイ12は、図4に示す如く、透明または半透明の透過板13に液晶表示画面14を有し、そこにフレンツェル眼鏡1のCCDカメラ7で撮影された患者の眼の画像が表示されると共に、医師の前にいる患者Aの姿が透過板13を透過して見えるようになっている。
またこのヘッドマウントディスプレイ装置10には、患者の姿を撮影するCCDカメラ16が備えられている。このCCDカメラ16で撮影された患者の姿の画像は、図4に示す如く透過型ディスプレイ12の液晶表示画面15に表示されると共に、記録装置20に記録される。
このヘッドマウントディスプレイ装置10では、透過型ディスプレイ12にフレンツェル眼鏡1からの患者の眼の画像とCCDカメラ16からの患者の姿の画像の両方を表示させるか、どちらか一方を表示させるか、両方とも表示させないか、を切り替えることができるようにし、その切り替え用のスイッチを設けてもよい。
さらにこのヘッドマウントディスプレイ装置10にはマイクロホン17が備えられており、このマイクロホン17で集音された音声もまた記録装置20に記録されるようになっている。この場合、音声認識システムを用いて、マイクロホン17で集音された音声を認識し、これを文字や絵等に変換してディスプレイ12に表示させ、さらにこれを記録装置20に記録させるようにしてもよい。
そして医師は、上記の如く構成されるヘッドマウントディスプレイ装置10を頭に装着した状態で診察を行うものであるが、医師は日頃の診察において頭部に診療器具を装着することに慣れているので、ヘッドマウントディスプレイ装置10を頭に装着しても抵抗感なく診察を行うことができる。
なお、本実施例では透過型ディスプレイが医師の片眼を覆うタイプのヘッドマウントディスプレイ装置を示したが、両眼を覆うタイプのヘッドマウントディスプレイ装置を採用することもできる。また、外部を撮影するカメラを使い、透過型ではないディスプレイを眼前に装着し、外部を観察するようにしてもよい。またヘッドマウントディスプレイ装置としては、フェイスマウント式や首にかけるタイプのディスプレイでもよく、つまりは頭頚部に装着するディスプレイ装置であればよい。
図5は本発明のシステムを用いた診察(めまい治療)の様子を示す。
即ちこの診察時には、図示の如く医師Bがヘッドマウントディスプレイ装置10を装着すると共に、フレンツェル眼鏡1を患者Aに装着し、その状態で医師Bは、ヘッドマウントディスプレイ装置10の透過型ディスプレイ12の液晶表示画面に表示される患者の眼の動きの画像と同時に、透過型ディスプレイ12を透過する患者Aの姿を見ながら、患者Aの頭と体を様々な向きに動かす「めまい体操」を行う。この場合、患者Aはベッドに座らせておき、これと向き合う状態で医師Bは、患者Aの頭に装着したフレンツェル眼鏡1を両手で支えながら、図6に示すようにベッドの上で患者Aの頭と体を様々な向きに激しく傾倒させ、そのときの患者の眼の動きをヘッドマウントディスプレイ装置10の透過型ディスプレイ12で確認して診断を行うようにする。
この診察時に本発明のシステムでは、透過型ディスプレイ12を有するヘッドマウントディスプレイ装置10を使用することにより、医師は中腰などの不自然な姿勢をとることなく、患者の全体の状態を見ながら、同時に患者の眼の動きがはっきりとわかるので、めまいの治療において腰を痛めることがなく、効率的かつ確実で安全な診断・治療を行うことができる。またこのシステムにおいてフレンツェル眼鏡は、従来のように液晶画面が付いていないので軽量であり、このため医師・患者ともに負担が少なく、診察時における頚部損傷などの事故を起こしにくい。
そして、本発明のシステムでは、診察時の患者の眼の動きの画像が記録装置20に記録される。またこれと共に、ヘッドマウントディスプレイ装置10のCCDカメラ16で撮影された患者の姿の画像と、マイクロホン17で集音された音声も同時に記録装置20に記録される。この記録装置20としては、ビデオテープレコーダやビデオディスクレコーダなどが好適に用いられる。
また、記録装置20に記録される患者の眼の動きの画像は、外部のテレビジョンモニタ22にも映し出され、これを第三者(例えば他の医師や患者の付添人など)が見て患者の状態を判断することができるようになっている。また記録装置20に記録された画像を再生する場合、このテレビジョンモニタ22を用いて再生画像を見ることができる。
めまいの診断・治療には、頭を傾けたりしたときに瞬時に出る患者の眼振の向き等を観察・記録することが最も重要である。また臨床上記録したものを再度見て診断を下すことが殆どである。この場合、全てを記録すると、患者の眼振を観察するために要した時間とほぼ同じ時間を要して、記録した眼振を医師が解析しなければならず非効率であり、その対策として従来は早送りでテープを回していたが、微妙な眼振の動きを見逃すことが多くあった。また従来は記録する場合に、いちいちフレンツェル眼鏡を患者から離さなければならず、診断・治療において非効率であり、一連の患者の眼の動きの観察を中断することは診断・治療上致命的であった。
よって患者の眼振を記録する場合には、ただ漫然と全てを記録するのではなく、患者の頭を傾けたりしたときの瞬時の記録のために、スイッチが必要である。そこで本発明のシステムにおいては、前述した如く、記録装置20への記録のオン/オフを切り換えるスイッチ21がフレンツェル眼鏡1の側部に設けられている。このスイッチ21は、フレンツェル眼鏡1のCCDカメラ7で撮影された患者の眼の画像の記録と、ヘッドマウントディスプレイ装置10のCCDカメラ16で撮影された患者の姿の画像の記録、及びマイクロホン17で集音された音声の記録を同期してオン/オフするものである。なお、上記の記録を独立してオン/オフするために、スイッチを複数設けた構成としてもよい。ここでスイッチ21と記録装置20との電気的接続は、ヘッドマウントディスプレイ装置10を介した接続としてもよいし、スイッチ21と記録装置20を直接的に接続した構成としてもよい。
本発明のシステムでは、上記の如くスイッチ21がフレンツェル眼鏡1の側部に設けられているため、診察時に医師は図5のようにフレンツェル眼鏡1を両手で支えた状態で、手元でスイッチ21を操作して記録装置20への記録のオン/オフを切り換えることができるので、医師にとって非常に操作性がよく、さらに効率的な診断・治療を行うことができるものである。
そしてこのシステムでは、診察時の患者の眼の動きの画像を記録装置20に記録することにより、その画像を後から再生して患者の眼の動きを確認し、効果的な診断・治療を行うことができる。また、ヘッドマウントディスプレイ装置10に設けられたCCDカメラ16で撮影した患者の姿の画像を、患者の眼の動きの画像と共に記録装置20に記録することにより、診察時の様子をさらに詳細に記録できる。即ちこの場合、患者の頭がどの向きに向いているときに眼の動きがどうなるかという臨床上重要である情報が同期してわかるので、より効果的な診断・治療を行うことができる。
従来の外部カメラは、医師に装着されているのではなく、外部の壁などに設置されていたので、装置を用いた診断・治療の場所が制限され、また死角が存在してしまう恐れがあった。これに対し本発明のシステムでは、医師の頭に装着されるヘッドマウントディスプレイ装置10にCCDカメラ16を搭載し、医師が見たままの情景に基づき撮影するので、死角がなく、眼振と全体の情景がリンクされ、医師による画像の理解度が増し、診断・治療に有効である。
さらにこのシステムでは、ヘッドマウントディスプレイ装置10に設けられたマイクロホン17によって集音された音声も同時に記録装置に記録することで、診察時の様子を一段と詳細に記録し、治療の参考とすることができる。また音声認識システムを用いて、医師や患者等の言葉を文字や絵等に変換し、これを撮影した画像と同期して記録することにより、後の診療に役立てることができる。この場合、例えば医師の「右に傾けます」という言葉を音声認識して「右に傾き」という文字が患者の眼振の画像と同時に記録され、画面に表示されるようにすれば、非常にわかりやすく、より効率的な診断・治療を行うことができる。またこの場合は、患者の姿を撮影するCCDカメラ16が不要となるので、ヘッドマウントディスプレイ装置10の軽量化を図ることができる。
さらにこのシステムにおいては、記録装置20に記録された全ての画像及び音声をデジタルデータ化し、これを電子カルテシステム23に保存する。この電子カルテシステム23は、コンピュータを利用して患者の診療記録を電子データ化して保存するシステムであり、そこに今回の診察時の画像及び音声データを取り込むことによって、患者の今後の治療に体系的に役立てることができるものである。また、患者の眼の動きの記録画像を眼球運動解析システムによって解析して、めまいの診断・治療を行ってもよい。
また、以上のシステム構成において、フレンツェル眼鏡1とヘッドマウントディスプレイ装置10の間、及びヘッドマウントディスプレイ装置10と記録装置20の間は、何れもコードによって電気的に接続する構成が一般的であるが、これをワイヤレス接続とすると都合がよい。この場合、フレンツェル眼鏡1とヘッドマウントディスプレイ装置10及び記録装置20に夫々小型の送受信器を搭載し、互いに無線で信号を送受信する構成とすることで容易にワイヤレス接続を実現できる。
このようにフレンツェル眼鏡1とヘッドマウントディスプレイ装置10の間、及びヘッドマウントディスプレイ装置10と記録装置20の間の電気的接続をワイヤレスとすることにより、コード類の絡みをなくすことができるため、医師と患者がともに動きやすくなることで、一段と効率的で安全な診断やめまい体操などの治療を行うことができる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。例えば、フレンツェル眼鏡1、ヘッドマウントディスプレイ装置10、記録装置20の何れかに時計を内蔵し、画像とともに時間が記録されるようにしてもよい。また、フレンツェル眼鏡1、ヘッドマウントディスプレイ装置10、記録装置20の何れかに通信機能を搭載し、患者の眼振の画像を他の場所で観察可能にしてもよい。
本発明のシステムは、日本の医科診療報酬点数表の中のD250(平衡機能検査)の第2項:頭位及び頭位変換眼振検査(フレンツェル眼鏡下における頭位及び頭位変換眼振検査)において、従来のフレンツェル眼鏡による検査と同様な検査に好適に採用することができる。また、同第1項:標準検査、及び同第3項:刺激又は負荷を加える特殊検査(温度眼振検査,視運動眼振検査,回転眼振検査,指標追跡検査,迷路ろ孔症状検査等)においても、本発明のシステムを用いた検査を行うことができる。
本発明のシステム構成の概要を示すブロック図である。 本発明のシステムに用いるフレンツェル眼鏡の説明図である。 本発明のシステムに用いるヘッドマウントディスプレイ装置の説明図である。 ヘッドマウントディスプレイ装置の透過型ディスプレイの表示例である。 本発明のシステムを用いためまい治療の様子を示す図である。 患者をベッドの上に寝かせてめまいの治療を行う様子を示す図である。 従来例におけるレンズ式フレンツェル眼鏡の説明図である。 従来例におけるカメラ式フレンツェル眼鏡を用いた診察の様子を示す図である。 従来例における液晶画面付きフレンツェル眼鏡の説明図である。
符号の説明
A…患者
B…医師
1…フレンツェル眼鏡
7…CCDカメラ
10…ヘッドマウントディスプレイ装置
12…透過型ディスプレイ
16…CCDカメラ
17…マイクロホン
20…記録装置
21…スイッチ
22…テレビジョンモニタ
23…電子カルテシステム

Claims (7)

  1. 患者の眼の動きを撮影するカメラを備えたフレンツェル眼鏡と、上記フレンツェル眼鏡で撮影された画像が表示される透過型ディスプレイを有するヘッドマウントディスプレイ装置とを備え、診察時には、医師が上記ヘッドマウントディスプレイ装置を装着すると共に、上記フレンツェル眼鏡を患者に装着し、その状態で医師は、上記ヘッドマウントディスプレイ装置の透過型ディスプレイに表示される患者の眼の動きの画像と同時に上記透過型ディスプレイを透過する患者の姿を見ながら診断を行うようにしたことを特徴とする平衡機能診断システム。
  2. 上記フレンツェル眼鏡で撮影された画像等を記録する記録装置を備え、この記録装置への記録のオン/オフを切り換えるスイッチを上記フレンツェル眼鏡に設けたことを特徴とする請求項1に記載の平衡機能診断システム。
  3. 上記ヘッドマウントディスプレイ装置に患者の姿を撮影するカメラを設け、このカメラで撮影された画像を上記記録装置に記録するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の平衡機能診断システム。
  4. 上記ヘッドマウントディスプレイ装置にマイクロホンを設け、このマイクロホンで集音された音声を上記記録装置に記録するようにしたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の平衡機能診断システム。
  5. 上記記録装置に記録されたデータを電子カルテシステムに保存するようにしたことを特徴とする請求項2〜請求項4の何れか1項に記載の平衡機能診断システム。
  6. 上記フレンツェル眼鏡と上記ヘッドマウントディスプレイ装置の間、及び上記ヘッドマウントディスプレイ装置と上記記録装置の間をワイヤレスで電気的に接続したことを特徴とする請求項2〜請求項5の何れか1項に記載の平衡機能診断システム。
  7. 患者の眼の動きを撮影するカメラを備えたフレンツェル眼鏡と、上記フレンツェル眼鏡で撮影された画像が表示される透過型ディスプレイを有するヘッドマウントディスプレイ装置とを備えた平衡機能診断システムを用い、診察時には、医師が上記ヘッドマウントディスプレイ装置を装着すると共に、上記フレンツェル眼鏡を患者に装着し、その状態で医師は、上記ヘッドマウントディスプレイ装置の透過型ディスプレイに表示される患者の眼の動きの画像と同時に上記透過型ディスプレイを透過する患者の姿を見ながら、患者の頭を持って頭位を変化させて診断を行うようにしたことを特徴とするめまい治療方法。
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