JP2005191584A - 集積化薄膜太陽電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 レーザースクライブ後の洗浄処理を行いながら、半導体層の表面状態を良好に保つことでFF値を向上させることのできる構造を有する集積化薄膜太陽電池を提供する。
【解決手段】 基板上に複数の領域に分割して設けられた第一電極層上に、二つの第一電極層にわたって、一方の第一電極層上に開口した接続用開口部を設けた複数の半導体層が設けられ、半導体層上の接続用開口部を除く領域には導電体層が設けられるとともに、この導電体層上に、接続用開口部を介して一方の第一電極層と電気的に接続した状態で第二電極層が設けられることにより、第二電極層と他方の第一電極層とによって挟まれる領域からなる単位素子が、複数個直列に接続された集積化薄膜太陽電池とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基板上に複数の単位素子を接続形成するための集積化薄膜太陽電池に関し、受光面と反対側における半導体層と電極層との界面を改質することで太陽電池としての電気特性を改善し、もって高出力の集積化薄膜太陽電池の実現に寄与するものである。
太陽光のエネルギーを直接電気エネルギーに変換する太陽電池の普及が、本格的に始まっており、単結晶シリコンや多結晶シリコン等に代表される結晶系太陽電池は、屋外の電力用太陽電池としてすでに実用化されている。これに対して、非晶質シリコン等の薄膜太陽電池は、原材料が少なくて済むために低コスト太陽電池として注目されているが、総じてまだ開発段階にあり、すでに普及している電卓等の民生機器の電源用途での実績をもとに、屋外用途へと発展させるために研究開発が進められている。
薄膜太陽電池は、従来の薄膜デバイスと同様に、CVD法やスパッタリング法などを用いた薄膜の堆積とパターンニングを繰り返し、所望の構造となるようにその製造プロセスを構築する。通常は一枚の基板上に複数の単位素子が直並列に接続された集積化構造が採用される。そして屋外用途のための電力用太陽電池では、その基板サイズは例えば400×800(mm)を越える大面積となる。
図2は、このような従来の薄膜太陽電池の構造を、断面図として表している。これは、従来より一般的に取られている集積化薄膜太陽電池の構造であり、第一電極層5とアモルファスシリコン等よりなる半導体層9と第二電極層13を順次積層し、半導体層9に設けられた接続用開口部7を介して、互いに隣設し合う単位素子15間が直列に接続されている。第一電極層5としては、通常酸化錫(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化インジウム錫(ITO)等の透明導電膜が用いられ、また第二電極層13としては、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、クロム(Cr)等の金属膜が用いられる。
このような従来の集積化薄膜太陽電池は、およそ次のような方法によって作成される。以下、図2を参照しつつ説明する。ガラス基板上3に、SnO2、ZnO、ITO等の透明導電膜を第一電極層5として堆積し、集積化のためにレーザースクライブで第一電極層5を発電領域に対応して分離する。そしてレーザースクライブでの溶断残滓を除去するための洗浄を行い、プラズマCVD法により、p−i−n接合構造を有する非晶質シリコンの半導体層9を全面にわたって堆積する。続いて第一電極層5と同様、レーザースクライブ法によって半導体層9の分離を行った後、溶断残滓を除去するための洗浄を行う。さらに第二電極層13として、Al、Ag、Cr等の金属膜を単層または複層に堆積し、第一電極層5と同様、レーザースクライブ法により分離し、集積化された大面積薄膜太陽電池が完成する。
ところが、上述した従来の集積化薄膜太陽電池では、その出力特性のうち曲線因子(FF値)が低いという現象が見られる。ここで、一般に集積化薄膜太陽電池の製造においては、当然ながら特性の向上のために各電極層5,13の膜厚や半導体層9の膜質等、個別プロセス条件の最適化が図られる。ここで、基板3が大面積になると、個別プロセス条件最適化のための実験も煩雑となるので、通常は先行実験として簡易プロセスで小面積の薄膜太陽電池を作製して特性を評価し、これによって得られる個別プロセスの最適条件を、大面積の薄膜太陽電池の製造工程にフィードバックする方法が取られる。
しかし先行実験で良好な数値が得られるものの、その最適条件を大面積の製造工程にフィードしても先行実験どおりの良好な結果が得られず、ほとんどはFF値が低下してしまう。従って大面積の集積化薄膜太陽電池においては、上述したFF値の改善が、変換効率の向上のために必要不可欠かつ急務となっている。
このような現状のもと、本発明者らはこのFF値の低下原因について、子細に検討した。その結果、半導体層9と第二電極層13との界面にその原因のあることが判明した。
図3には、前述の先行実験に用いられる小面積薄膜太陽電池の断面構造を表している。この小面積薄膜太陽電池は、基板3上にSnO2、ZnO、ITO等の第一電極層5と、非晶質シリコン等の半導体層9と、Al、Ag、Cr等の第二電極層13とを順次積層し、最後に第二電極層13と半導体層9の周囲をパターンニングして得られ、第一電極層5の露出部5aと第二電極層13に測定用プローブを当てて特性を測定している。この小面積薄膜太陽電池は、第一電極層5、半導体層9、第二電極層13が連続して形成されるので、半導体層9を堆積してから第二電極層13を堆積するまでの間に洗浄処理は施されない。すなわち、洗浄処理を施すことで半導体層9と第二電極層13との界面に水分等が吸着し、非晶質シリコン表面の自然酸化膜の生成が促進され、これによってFF値が低下していることが判明した。しかしながら、大面積の集積化薄膜太陽電池の場合、パターンニングにレーザースクライブ法を用いるため、どうしても溶断残滓が発生し、これを除去しなければ、接続用開口部7において第二電極層13と第一電極層5との密着が悪くなり、太陽電池の特性と信頼性の面で、FF値の低下以上に重大な悪影響を及ぼしてしまう。従って、この溶断残滓の除去のための洗浄処理は、大面積の薄膜集積化太陽電池の製造工程において必要不可欠である。
このように従来の方法では、洗浄処理を行いながらFF値を向上させることは不可能であった。
本発明は、洗浄処理を行いながらFF値を向上させることのできる構造を有する集積化薄膜太陽電池を提供することを目的としている。
このような本発明は、基板上に複数の領域に分割して設けられた第一電極層上に、二つの第一電極層にわたって、一方の第一電極層上に開口した接続用開口部を設けた複数の半導体層が設けられ、半導体層上の接続用開口部を除く領域には導電体層が設けられるとともに、この導電体層上に、接続用開口部を介して一方の第一電極層と電気的に接続した状態で第二電極層が設けられることにより、第二電極層と他方の第一電極層とによって挟まれる領域からなる単位素子が、複数個直列に接続された集積化薄膜太陽電池とすることによって実現できる。
ここで、導電体層を透明導電膜材料としたり、透明導電膜材料が酸化亜鉛または酸化錫または酸化インジウム錫を主成分としたりするとよい。
更に具体的には、本発明の集積化薄膜太陽電池は、光の閉じ込め効果を有する、レーザースクライブ法により分割された複数の単位素子が直列接続された構造の集積化薄膜太陽電池において、基板と、前記基板上に、レーザースクライブ法による分離溝にて分割されて間隔を置いて形成された複数の透明な第一電極層と、前記第一電極層の各々の上に、隣接する2つの第一電極層上に各半導体層を有するように形成された光電変換半導体層と、前記半導体層形成後に、該半導体層表面の自然酸化膜生成を抑制すべく、各半導体層上に連続的に形成された透明金属酸化物材料からなる導電体層と、各第一電極層の前記分離溝に隣接し、前記導電体層と半導体層をレーザースクライブ法により除去して第一電極層の一部が露出するように形成された接続用開口部と、単位素子上で、隣接する2つの第一電極層の一方と、前記接続用開口部を介して電気的に接続するように、各導電体層上に形成された金属層からなる第二電極層とからなる。また、前記第二電極層は、前記導電体層と接する透明導電体層と、該透明導電体層上に形成される金属層とからなることも好ましい。
このような本発明の集積化薄膜太陽電池は、第一電極層が従来の方法によって基板上に複数の領域に分割して設けられ、半導体層については、第一電極層上に二つの第一電極層にわたって、一方の第一電極層上に開口した接続用開口部を設けた構造で、複数領域に形成され、しかもこの半導体層上の接続用開口部を除く領域には導電体層が設けられ、さらにこの導電体層上に、接続用開口部を介して一方の第一電極層と電気的に接続した状態で、第二電極層が設けられた構造となる。これにより、第二電極層と他方の第一電極層とによって挟まれる領域からなる単位素子が、複数個直列に接続された集積化薄膜太陽電池構造となる。
そしてこの本発明の薄膜太陽電池は、上述のように導電体層が、半導体層上の接続用開口部を除く領域に設けられているので、半導体層と導電体層を連続して堆積した後に、レーザースクライブ法によって接続用開口部を形成することができる構造であり、半導体層が直接洗浄用の水や外気と接することなく作製することができる構造となっている。よって本発明の集積化薄膜太陽電池では、半導体層の表面に、洗浄処理に起因する自然酸化膜は生成されていない。
ここで、導電体層としてSnO2、ZnO、ITO等の透明導電膜材料を用いると、その表面には洗浄処理による自然酸化膜は生成されず、第二電極層との界面が良好な状態に保たれ、さらに、導電体層と半導体層との間での合金化も発生しない。従って、半導体層と第二電極層間から、FF値の低下を招く要因を完全に排除することができる。
そして、このような集積化薄膜太陽電池の製造方法は、以下のようになる。
先ず基板上に複数の発電領域に対応した第一電極層を形成する。これは従来と同様、基板上にSnO2、ZnO、ITO等の透明導電膜を堆積し、集積化のためにレーザースクライブ法によって第一電極層を、複数の発電領域に対応して溶断する。そしてレーザースクライブ時に発生した溶断残滓を除去するために水洗等の洗浄処理を行う。この洗浄処理により第一電極層上には水分が吸着するが、第一電極層は金属酸化物であるため、自然酸化膜が生成されることはない。
次に、複数の発電領域にわたる第一電極層上に、プラズマCVD法により、第一電極層の一部が露出するような接続用開口部を設けた半導体層と導電体層を形成する。この半導体層には、例えばp−i−n接合構造を有する非晶質シリコン層が用いられ、導電体層には、SnO2、ZnO、ITO等が用いられる。そして接続用開口部の形成については、半導体層と導電体層の両方を堆積後に、レーザースクライブ法によって溶断することで溝状に形成する。
ここでもレーザースクライブ時に発生した溶断残滓を除去するため、水洗等の洗浄処理を行う。この時、半導体層は導電体層によって表面が被われているために水と直接接触せず、洗浄処理を行ってもその表面に自然酸化膜が生成されることはない。一方で導電体層上には水分が吸着するが、導電体層にSnO2、ZnO、ITO等の金属酸化物を用いると、自然酸化膜が生成されることはない。従って導電体層は、半導体層の保護膜として機能する。
続いて導電体層上に、Al、Ag、Cr等の第二電極層を形成した後、接続用開口部の近傍における少なくとも第二電極層と導電体層とを除去して第二電極層を複数の発電領域に対応して分割することで、基板上に第一電極層と第二電極層とによって挟まれる領域からなる単位素子を複数個直列に接続形成する。この第二電極層と導電体層の除去もレーザースクライブ法によって行い、溶断残滓を除去するために水洗等の洗浄処理を施す。
以上説明したように、本発明の製造方法では、半導体層が直接洗浄用の水や外気と接しないので、半導体層と第二電極層との界面が改質される結果、太陽電池のFF値の向上に寄与することになる。
以上のように本発明によれば、以下のような優れた効果が得られる。
本発明の薄膜太陽電池は、上述のように導電体層が、半導体層上の接続用開口部を除く領域に設けられているので、半導体層と導電体層を連続して堆積した後に、レーザースクライブ法によって接続用開口部を形成することができる構造であり、従来と異なり、半導体層が直接洗浄用の水や外気と接することなく作製することができる構造となっている。よって本発明の集積化薄膜太陽電池では、半導体層の表面に、洗浄処理に起因する自然酸化膜は生成されないため、FF値が従来の集積型薄膜太陽電池に比べて大幅に改善され、変換効率の大幅な向上が実現できる。
ここで、導電体層としてSnO2、ZnO、ITO等の透明導電膜材料を用いると、その表面には洗浄処理による自然酸化膜は生成されず、第二電極層との界面も良好な状態に保たれ、さらに、導電体層と半導体層との間での合金化も発生しないため、半導体層と第二電極層間から、FF値の低下を招く要因をより完全に排除することができ、上記変換効率の向上がより確実に達成できる。
また本発明では、第一電極層と第二電極層とが接着する接続用開口部の両側に半導体層が存在する構造であり、導電体層の表面凹凸を大きくしてその上に堆積される第二電極層との間の接着強度を向上させることにより、仮に接続用開口部において、第一電極層と第二電極層との間の接着強度が弱くなったとしても、接続用開口部の両側において、導電体層と第二電極層間が高い接着強度によって接着しているため、接続用開口部での第一電極層と第二電極層間の剥離を防止することができる。従って、信頼性の面でも優れたものとなる。
さらに、導電体層に透明導電膜材料を用いると、基板側から入射した光を第二電極層側で効率よく反射させて「光の閉じ込め効果」を得ることができ、出力電流の向上にも寄与できる。
以下、本発明の詳細を具体的実施例に基づいて説明する。
〔実施例1〕
図1は、本発明の集積化薄膜太陽電池1の断面構造例を表している。図例は、基板3上に複数の領域に分割して設けられた第一電極層5上に、二つの第一電極層5にわたって、一方の第一電極層5上に開口した接続用開口部7を設けた複数の半導体層9が設けられ、半導体層9上の接続用開口部7を除く領域には導電体層11が設けられるとともに、この導電体層11上に、接続用開口部7を介して一方の第一電極層5と電気的に接続した状態で第二電極層13が設けられることにより、第二電極層13と他方の第一電極層5とによって挟まれる領域からなる単位素子15が、複数個直列に接続された集積化薄膜太陽電池1である。
以下、本図を参照しながら、製造方法とともに詳細を説明する。
ガラス基板3上にSnO2、ZnO、ITO等の透明導電膜を第一電極層5として堆積し、集積化のため、複数の発電領域に対応してレーザースクライブ法によってこの第一電極層5を溶断し、分離溝17を形成する。大面積の集積化薄膜太陽電池の場合、例えば基板3の一方向に沿って、短冊状の発電領域が形成される。ここで大面積の集積化薄膜太陽電池の場合には、一例として910×455×4(mm)のヘイズ基板が用いられ、第一電極層5の表面抵抗は10オーム程度に設定される。続いて、レーザースクライブによって発生した溶断残滓を除去するために洗浄を行い、この複数の発電領域に対応して形成された第一電極層5上にわたって、半導体層9としてプラズマCVD法によってp−i−n構造の水素化アモルファスシリコン層を堆積する。この水素化アモルファスシリコン層は、先ず上記基板3を10-5Torr以下の高真空チャンバーに入れ、140℃〜200℃の基板温度下で、成膜ガスとしてシラン(SiH4)、ジボラン(B26)、メタン(CH4)をチャンバーに導入し、反応圧を約1.0TorrとしてRF放電によって、p型水素化アモルファスシリコンカーバイドを50〜200Åの膜厚に堆積する。次に成膜ガスとしてシランガスのみをチャンバーに導入し、反応圧を0.2〜0.7TorrとしてRF放電によって、i型水素化アモルファスシリコンを3000Å程度の膜厚に堆積する。さらに成膜ガスとしてシラン、フォスフィン(PH3)、水素(H2)をチャンバーに導入し、反応圧を約1.0TorrとしてRF放電によって、n型微結晶シリコンを100〜200Å程度の膜厚に堆積する。
ここで示した半導体層9の堆積条件はあくまで一例であり、例えば第一電極層5側からn−i−p構造でもよく、タンデム構造としてもよい。半導体層9の主たる材料としても、水素化アモルファスシリコンだけでなく、アモルファス、多結晶、または微結晶、およびこれらの組み合わせでもよく、シリコン以外にもシリコンカーバイド、シリコンゲルマニウム、ゲルマニウム、III −V族化合物、II−VI族化合物、I−III −VI族化合物等があり、さらにはこれらを組み合わせたものでもよい。
この半導体層9上に、洗浄処理を行うことなく連続してスパッタリング法により導電体層11を堆積する。具体的には、半導体層9を堆積した基板3をスパッタチャンバーに入れ、1×10-6Torr以上の高真空に排気し、スパッタガスとしてアルゴンガス(Ar)を導入して1〜5mTorrの圧力のもとで、RF放電によって酸化アルミニウム(Al23)をドーピングしたZnOを800〜1000Åの膜厚に堆積する。ここで導電体層11の材料としては、ZnOの他にもSnO2やITO等の透明導電材料、あるいはAl、Ag、Cr等の金属でもよく、さらにはこれらの積層体でもよい。そしてここで重要なことは、半導体層9上に導電体層11を、洗浄処理を施すことなく連続的に堆積することであり、好ましくは半導体層9の堆積後に大気に曝すことなく、例えばCVDチャンバーとスパッタチャンバーをつないだ装置内で連続的に堆積するのがよい。
続いて、レーザースクライブ法によって半導体層9と導電体層11を同時に溶断し、すでに形成されている第一電極層5の分離溝17に隣設した接続用開口部7を形成する。そして、レーザースクライブによって発生した溶断残滓を除去するために洗浄を行った後、導電体層11上に上述と同様のスパッタリング法や真空蒸着法によって、第二電極層13としてのAl、Ag、Cr等の金属を堆積する。続いて、接続用開口部7の近傍で、接続用開口部7に対して第一電極層5の分離溝17とは反対側の少なくとも第二電極層13と導電体層11とn型微結晶シリコン層とを、レーザースクライブ法によって除去して上部分離溝19を形成し、第二電極層13を複数の発電領域に対応して分割する。これによって、基板3上に第一電極層5と第二電極層13とによって挟まれる領域からなる単位素子15が複数個直列に接続形成されたことになる。
最後に、レーザースクライブによって発生した溶断残滓を除去するために洗浄を行い、必要に応じてエポキシ樹脂等の適当なパシベーション層を塗布形成しておく。
〔実施例2〕
前述の実施例1と同様の手順で、半導体層9の堆積までを行う。続いて、この半導体層9上に、洗浄処理を行うことなく連続してスパッタリング法により導電体層11を堆積する。具体的には、半導体層9を堆積した基板3をスパッタチャンバーに入れ、1×10-6Torr以上の高真空に排気し、スパッタガスとしてアルゴンガス(Ar)を導入して1〜5mTorrの圧力のもとで、RF放電によって酸化アルミニウム(Al23)をドーピングしたZnOを約500Åの膜厚に堆積する。ここで導電体層11の材料としては、ZnOの他にもSnO2やITO等の透明導電材料でもよく、さらにはこれらの積層体でもよい。そしてここでも上記同様、半導体層9上に導電体層11を洗浄処理を施すことなく、連続的に堆積することが重要であり、好ましくは半導体層9の堆積後に大気に曝すことなく、例えばCVDチャンバーとスパッタチャンバーをつないだ装置内で連続的に堆積するのがよい。
続いて、レーザースクライブ法によって半導体層9と導電体層11を同時に溶断し、すでに形成されている第一電極層5の分離溝17に隣設した接続用開口部7を形成する。そして、レーザースクライブによって発生した溶断残滓を除去するための洗浄を行った後、導電体層11上に、上述と同様のスパッタリング法や真空蒸着法を用いて、第二電極層13として、ZnO、SnO2、ITO等の透明導電体層と、Al、Ag、Cr等の金属層よりなる多層膜を堆積する。具体的には、導電体層11を堆積した基板3をスパッタチャンバーに入れ、1×10-6Torr以上の高真空に排気し、スパッタガスとしてArガスを導入して1〜5mTorrの圧力のもとで、RF放電によってAl23をドーピングしたZnOを約500Åの膜厚に堆積する。次にこの基板3をスパッタチャンバー内において、1×10-6Torr以上の高真空に排気し、スパッタガスとしてArガスを導入して1〜5mTorrの圧力のもとで、RF放電によって金属層としてAgを約3000Åの膜厚に堆積する。ここでZnOとAgは真空を破らずに連続的に堆積することが望ましいが、一旦真空を破り、別のチャンバーや装置で堆積してもよい。また、金属層は例えばAgとAlの積層体等の多層構造でもよく、膜厚については材料にもよるが、少なくとも1000Å以上あればよい。またRFスパッタ以外にも、DCスパッタでもよい。
次に実施例1と同様、接続用開口部7の近傍で、接続用開口部7に対して第一電極層5の分離溝17とは反対側の、少なくとも第二電極層13と導電体層11とn型微結晶シリコン層とを、レーザースクライブ法によって除去して上部分離溝19を形成し、第二電極層13を複数の発電領域に対応して分割する。これによって、基板3上に第一電極層5と第二電極層13とによって挟まれる領域からなる単位素子15が複数個直列に接続形成されたことになる。最後に、レーザースクライブによって発生した溶断残滓を除去するために洗浄を行い、必要に応じてエポキシ樹脂等の適当なパシベーション層を塗布形成しておく。
また本実施例において重要なことは、半導体層9の上に堆積されるZnOの膜厚を、600〜1200Å、好ましくは800〜1000Åの範囲に設定することである。これは、ガラス基板3側から入射した光を第二電極層13側で効率よく反射させて、「光の閉じ込め効果」を得るためである。従って、第二電極層13を金属のみで形成した実施例1では、導電体層11としてのZnOを800〜1000Åの膜厚に堆積し、第二電極層13を透明導電体層と金属層との2層構造とした実施例2では、導電体層11としてのZnOと、第二電極層13としてのZnOを、それぞれ500Åずつ堆積して合計1000Åとなるようにしている。
以上のような本発明品と、半導体層表面が露出した状態で洗浄処理を施した従来品とで、AM1.5の疑似太陽光下でのFF値と変換効率を比較した。その結果、従来品のFF値が0.61〜0.68、変換効率が7.3〜9.0%であったのに対して、発明品ではFF値が0.68〜0.71、変換効率が8.8〜10.4%となり、大幅な改善効果が確認された。
また本発明によれば、以下のような二次的な効果も得られる。一般にAgは反射率は高いが、下地との接着性にあまり優れておらず、本発明のように太陽電池の第二電極層13として用いた場合、変換効率の向上には寄与するが、第一電極層5との間の接着強度が弱くなる場合がある。しかし本発明の構造は、この問題を防止するために極めて有用なものとなる。すなわち、半導体層9上に設けられる導電体層11の表面凹凸を大きくすることで、その上に堆積される第二電極層13との間の接着強度を向上させることができる。そして本発明の構造では、接続用開口部7の両側に半導体層9が存在しているため、仮に接続用開口部7において、第一電極層5と第二電極層13との間の接着強度が弱くなったとしても、接続用開口部7の両側において、導電体層11と第二電極層13間が高い接着強度によって接着しているので、接続用開口部7において第一電極層5と第二電極層13の間の剥離が防止できる。ここで、第一電極層5の表面に凹凸を設けることも考えられるが、第一電極層5の表面凹凸が大きくなると、半導体層9の膜厚が3000〜4000Åであるため、第一電極層5と第二電極層13との間でのリーク電流の増大を招く危険性が高くなり望ましくない。そして、この導電体層11の表面凹凸を大きくすることは、第二電極層13側での入射光の乱反射に寄与でき、前述の「光の閉じ込め効果」に対して極めて有用である。
また、本発明における第二電極層13を透明導電膜と金属層との二層構造とする構造は、特公昭60−41878号公報に記載されているが、その第一の目的は本発明と全く異なるものであり、またその構造から見ても、上記第一電極層5と第二電極層13との間の接着強度の向上に寄与するものでもない。
本発明の集積化薄膜太陽電池の構造を表す断面説明図 従来の集積化薄膜太陽電池の構造を表す断面説明図 集積化薄膜太陽電池の製造プロセス条件の検討に用いられる小面積薄膜太陽電池の構造を表す断面説明図
符号の説明
1 集積化薄膜太陽電池
3 基板
5 第一電極層
7 接続用開口部
9 半導体層
11 導電体層
13 第二電極層
15 単位素子
17 分離溝
19 上部分離溝

Claims (6)

  1. 光の閉じ込め効果を有する、レーザースクライブ法により分割された複数の単位素子が直列接続された構造の集積化薄膜太陽電池において、
    基板と、
    前記基板上に、レーザースクライブ法による分離溝にて分割されて間隔を置いて形成された複数の透明な第一電極層と、
    前記第一電極層の各々の上に、隣接する2つの第一電極層上に各半導体層を有するように形成された光電変換半導体層と、
    前記半導体層形成後に、該半導体層表面の自然酸化膜生成を抑制すべく、各半導体層上に連続的に形成された透明金属酸化物材料からなる導電体層と、
    各第一電極層の前記分離溝に隣接し、前記導電体層と半導体層をレーザースクライブ法により除去して第一電極層の一部が露出するように形成された接続用開口部と、
    前記導電体層上に、隣接する2つの第一電極層の一方と単位素子上で前記接続用開口部を介して電気的に接続するように形成され、該導電体層と接する透明導電体層と、該透明導電体層上に形成される金属層とからなる第二電極層と、
    からなる集積化薄膜太陽電池。
  2. 前記導電体層を形成する透明金属酸化物材料及び第二電極層中の透明導電体層として酸化亜鉛を用いてなる請求項1記載の集積化薄膜太陽電池。
  3. 前記導電体層を形成する透明金属酸化物材料及び第二電極層中の透明導電体層として酸化亜鉛を用いるとともに、第二電極層中の金属層として銀を用いてなる請求項1記載の集積化薄膜太陽電池。
  4. 前記導電体層および第二電極層に含まれる透明導電体層の合計の厚みを600Å〜1200Åの範囲内に設定してなる請求項1〜3何れかに記載の集積化薄膜太陽電池。
  5. 導電体層が半導体層形成後に水や外気に曝されることなく形成されてなる請求項1〜4何れかに記載の集積化薄膜太陽電池。
  6. 酸化亜鉛からなる透明導電体層を堆積した後、真空を破らずに銀からなる金属層を堆積して第二電極層を形成してなる請求項1〜5何れかに記載の集積化薄膜太陽電池。
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