JP2005190548A - メディア複製装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンテンツ正規購入者による複製行為の制限を緩和しつつ、不正な複製行為に対する防御の強化を図れるとともに、メディアごとに複製可能な機器やその台数を制限したりすることのできるメディア複製装置を提供する。
【解決手段】コンテンツデータが記録された主要な記録部と、記録が可能な無線ICタグなどの補助的な記録部とを有する複製元のコンテンツメディアのコンテンツデータをブランクメディアに記録して複製処理を行うメディア複製装置であって、複製元のメディアの補助的な記録部がブランクならば、この補助的な記録部にメディア複製装置ごとに固有のデバイスIDを記録して複製処理を実行し、補助的な記録部にデバイスIDが記録済みならば、このデバイスIDを読み出して自メディア複製装置のデバイスIDと比較し、一致するなら複製処理を実行する。
【選択図】図2
【解決手段】コンテンツデータが記録された主要な記録部と、記録が可能な無線ICタグなどの補助的な記録部とを有する複製元のコンテンツメディアのコンテンツデータをブランクメディアに記録して複製処理を行うメディア複製装置であって、複製元のメディアの補助的な記録部がブランクならば、この補助的な記録部にメディア複製装置ごとに固有のデバイスIDを記録して複製処理を実行し、補助的な記録部にデバイスIDが記録済みならば、このデバイスIDを読み出して自メディア複製装置のデバイスIDと比較し、一致するなら複製処理を実行する。
【選択図】図2
Description
本発明は、デジタルコンテンツが記録されたメディアからブランクメディアにコンテンツデータを記録するメディア複製装置に関するものである。
近年、著作権の保護を目的として、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などのメディアに記録されたデジタルコンテンツのコピーを制限する技術の重要度が増してきている。
DVD規格では、著作権保護技術(コピーコントロール技術)として、再生専用のメディア用のCPPM(Content Protection for Prerecorded Media)と、記録可能なメディア用のCPRM(Content Protection for Recordable Media)が採用されている。いずれの方式も、メディア側に記録されたMKB(Media Key Block)と呼ばれる鍵束と、機器側に用意されているデバイスID(Identification)を用いて、暗号を解くために必要なメディア鍵を生成し、このメディア鍵によりコンテンツの暗号化を解いて再生を行う。また、メディアには、複製に関する情報として、複製の可否を示す情報、複製を認める場合であっても何度まで複製してよいかといった情報が記録されている。
ところで、メディアの殆どはコンテンツ作成者の権利保護を重視して複製を禁止されている。しかしながら、コンテンツを正規に購入した者は、その正規に取得したコンテンツの保護といった非営利の目的で複製を得ることを望んでいる場合が少なくない。ところが、このようなコンテンツ正規購入者の不満を軽減すべく1世代のみ複製を許すようにすると、コンテンツ正規購入者以外による不正な複製行為を防げなくなってしまう。
なお、著作権情報の複製の制限を複製回数で管理する手法は特許文献1などにも公開されている。
特開2000−182321号公報(段落0016等)
上記のように、メディアに記録されているコンテンツの複製を禁止してしまうと、コンテンツ正規購入者による非営利目的の複製までも禁止され、コンテンツ正規購入者の権利が制限されてしまい、1世代のみの複製を可能としてしまうと、コンテンツ正規購入者以外による不正な複製行為を防げなくなってしまう、という問題があった。また、複製の制限は複製回数で管理する以外になく、メディアごとに複製可能な機器やその台数を制限することはできなかった。さらに、複数回の複製が許可されたメディアの複製可能な回数を複製先のメディアへ移したり分配することはできなかった。
本発明は、かかる実情に鑑み、コンテンツ正規購入者による複製行為の制限を緩和しつつ、不正な複製行為に対する防御の強化を図れるとともに、メディアごとに複製可能な機器やその台数を制限したり、複数回の複製が許可されたメディアの複製可能な回数を複製先のメディアへ移したり分配することのできるメディア複製装置を提供しようとするものである。
上記の課題を解決するために、第1の発明にかかるメディア複製装置は、コンテンツデータが記録された第1の記録部と、記録が可能な第2の記録部とを有する複製元のメディアの前記コンテンツデータをブランクメディアに記録して複製処理を行うメディア複製装置であって、前記メディア複製装置ごとに固有の識別情報が記憶された記憶部と、前記複製元のメディアの前記第2の記録部がブランクならばこの第2の記録部に前記記憶部に記憶されている識別情報を記録して前記複製処理の実行を許可し、前記第2の記録部に前記識別情報が記録済みならば、この識別情報を読み出して前記記憶部の識別情報と比較し、一致するなら前記複製処理の実行を許可する制御手段とを具備するものである。
この発明では、複製元のコンテンツメディアからみて最初に複製処理が行われたメディア複製装置では、その複製元のコンテンツメディアから何度でもブランクメディアへの複製処理を行うことができるが、その最初に複製処理が行われたメディア複製装置以外のメディア複製装置では、その複製元のコンテンツメディアからの複製処理は禁止されるという、メディア複製装置を限定した複製制限を実現することができる。
また、第2の発明にかかるメディア複製装置は、コンテンツデータと最大メディア複製装置台数の値が記録された第1の記録部と、記録が可能な第2の記録部とを有する複製元のメディアの前記コンテンツデータをブランクメディアに記録して複製処理を行うメディア複製装置であって、前記メディア複製装置ごとに固有の識別情報が記憶された記憶部と、前記複製元のメディアの前記第2の記録部に前記記憶部の識別情報と同じ識別情報が記録されているなら前記複製処理の実行を許可し、記録されていないなら、前記第2の記録部に記録された前記識別情報の数が前記最大メディア複製装置台数に達しているかどうかを判定し、達していなければ前記記憶部の識別情報を前記第2の記録部に記録するとともに前記複製処理の実行を許可する制御手段とを具備するものである。
この発明では、コンテンツメディアごとに、そのコンテンツメディアの複製処理が可能なメディア複製装置の台数を制限することができる。
また、第3の発明にかかるメディア複製装置は、コンテンツデータと最大複製回数および最大メディア複製装置台数の各値が記録された第1の記録部と、記録が可能な第2の記録部とを有する複製元のメディアの前記コンテンツデータをブランクメディアに記録して複製処理を行うメディア複製装置であって、前記メディア複製装置ごとに固有の識別情報が記憶された記憶部と、前記複製処理ごとに、前記複製元のメディアの前記第2の記録部に前記最大複製回数を上限として累積の複製回数の値を記録するとともに、前記最大メディア複製装置台数を上限として前記記憶部の前記識別情報を記録し、前記第2の記録部に記録されている累積の複製回数が前記最大複製回数に達していない第1の条件と、前記第2の記録部に記録されている前記識別情報の数が前記最大メディア複製装置台数に達していない、もしくは、前記第2の記録部に前記記憶部の識別情報と同じ識別情報が記録されている第2の条件とが同時に成立したとき、前記複製処理の実行を許可する制御手段とを具備するものである。
この発明によれば、コンテンツメディアごとに、そのコンテンツメディアの複製処理が可能なメディア複製装置とその台数、並びにコンテンツメディアの複製回数を制限することができる。
さらに、本発明のメディア複製装置において、前記制御手段は、前記ブランクメディアに複製不可の属性を与えたコンテンツデータを記録するように制御するものであってよい。ブランクメディアに複製不可の属性を与えるための別の手段としては、ブランクメディアとして、コンテンツデータが記録可能な第1の記録部と記録が可能な第2の記録部とを有するものを使用し、このブランクメディアの第2の記録部にメディア複製装置において割り当てられることのないダミーの識別情報を複製不可の属性情報として記録する方法がある。また、第2の発明および第3の発明においては、ブランクメディアの第2の記録部に最大複製回数の値以上の値を複製不可の属性情報として記録するようにしてもよい。
さらに、制御手段は、複製処理時、指定された条件に従って複製元のメディアの複製可能回数がブランクメディアとの間で分配されるように、複製元のメディアとブランクメディアの各第2の記録部の複製回数を編集するとともに、複製元のメディアの第2の記録部に記録されている識別情報をブランクメディアの第2の記録部に記録するように制御を行うようにしてもよい。
この発明によれば、コンテンツメディアに与えられている複製可能回数の一部を複製メディアに移し、複製メディアからの複製を行うことができる。
本発明のメディア複製装置によれば、コンテンツ正規購入者による複製行為の制限を緩和しつつ、不正な複製行為に対する防御の強化を図れるとともに、メディアごとに複製可能な機器やその台数を制限したり、複数回の複製が許可されたメディアの複製可能な回数を複製先のメディアへ移したり分配することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の実施形態にかかるメディア複製装置の構成を示す図である。
このメディア複製装置100によって扱われるコンテンツメディア10の主要な記録部11には、コンテンツデータが物理的にまたは論理的に読み出し専用の属性を付加して記録されている。また、コンテンツメディア10には、上記の読み出し専用のコンテンツデータが記録されている主要な記録部11の他に、複製制限に関するデータの記録が可能な補助的な記録部12が設けられている。
一方、このメディア複製装置100によって複製先のメディアとして用いられるブランクメディア20には、記録が可能な補助的な記録部のない追記もしくは書き換え型のメディアか、もしくは、コンテンツメディア10と同様に、コンテンツデータの記録が可能な主要な記録部21と、複製制限に関するデータの記録が可能な補助的な記録部22とを有するものを用いることができる。
このようにコンテンツメディア10およびブランクメディア20の補助的な記録部12,22は、たとえば、メディアがディスクや磁気テープなどのメディアの場合、その一部に記録が可能な記録領域を設けることによって確保することが可能である。複数の記録層をもつディスクの場合には、個々の記録層をコンテンツデータ用の記録部と補助的な記録部とに分けて利用する方法もある。さらに、記録が可能なメモリ素子を有する無線ICタグなども利用できる。無線ICタグを用いる場合、コンテンツメディア10とこれに装着された無線ICタグとが対応するものであることをメディア複製装置が認識できる仕組みを設けることが望ましい。その対策として、無線ICタグとコンテンツメディア10とに同一のIDを記録しておく方法が考えられる。
本実施形態では、無線ICタグをコンテンツメディア10およびブランクメディア20それぞれの補助的な記録部12,22として採用した場合について説明している。
本実施形態のメディア複製装置100は、コンテンツメディア10などのメディアの主要な記録部11に記録されたデータを読み出すデータ読出部1と、このデータ読出部1によって読み出されたデータの、たとえば復調、復号、暗号解除、誤り訂正などの処理を行って再生データを復元するデータ再生部2と、データ再生部2により復元されたデータが一時的に蓄積されるバッファメモリ3と、バッファメモリ3に蓄積されたデータの暗号化、誤り訂正用のパリティの付加、符号化、変調などを行ってブランクメディア20への記録用データを作成する記録データ作成部4と、記録データ作成部4により作成された記録用データをブランクメディア20へ物理的に記録するデータ記録部5と、コンテンツメディア10やブランクメディア20に装着された無線ICタグ12,22に対して複製制限に関する情報の読み書きを行うタグリード/ライト部6と、ユーザに複製処理に関する各種メッセージなどを表示したり、ユーザから複製処理に関する各種情報を入力するための表示/入力部7と、このメディア複製装置100の全体的な制御を行う制御部8とを備えている構成される。制御部8は、CPU(Central Processing Unit)と、CPUによって実行される処理手順やデバイスIDなどの各種の情報が記憶されたROM(Read Only Memory)と、CPUの処理のための作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)とを備えて構成されている。
次に、このメディア複製装置100でのメディア複製処理の流れを図2および図3を用いて説明する。
図2はメディア複製の具体例を示す図、図3は本発明の請求項1にかかるメディア複製時の処理の流れを示すフローチャートである。
図2において、一世代までの複製が可能なコンテンツメディア10−1のコンテンツデータをブランクメディア20−1に記録(コピー)する場合、まず、メディア複製装置100(メディア複製装置A)の制御部8は、コンテンツメディア10−1の無線ICタグ12に自身のデバイスIDと同一のデバイスIDが記録されているか否かを調べる(ステップ301)。一度も複製のとられていないコンテンツメディア10−1の無線ICタグ12にはデバイスIDが記録されていないので、処理はステップ302へ進む。
ステップ302で、メディア複製装置100(メディア複製装置A)の制御部8は、自身のデバイスIDを読み込み、これをタグリード/ライト部6によってコンテンツメディア10−1の無線ICタグ12に記録するように制御を行う。この後、制御部8は、コンテンツメディア10−1のコンテンツデータをブランクメディア20−1に記録(コピー)する複製処理を行う。
この複製処理は、コンテンツメディア10−1からコンテンツデータをデータ読出部1にて読み出し、データ再生部2にて暗号解除を通じてデータを復元し、復元されたデータから記録データ作成部4にて暗号化された記録用のデータを作成し、このデータをデータ記録部5を通してブランクメディア20−1の主要な記録部21に記録することによって行われる(ステップ303)。また、この際、ブランクメディア20−1に複製不可の属性を与えるための情報が記録されることで、複製不可の複製メディア30−1が得られる。
なお、無線ICタグ22を有するブランクメディア20を用いた場合には、これに設けられている無線ICタグ22に、このメディア複製装置100の機種において決して割り当てられることのないダミーのデバイスIDを記録することによって、複製メディア30−1に複製不可の属性を与えるようにしてもよい。
一方、デバイスIDが無線ICタグ12に記録されたコンテンツメディア10−1のコンテンツデータを別のブランクメディア20−2に記録(コピー)しようとした場合、ステップ301で、コンテンツメディア10−1の無線ICタグ12にデバイスIDが既に記録されていることが判断され(ステップ301のYES)、処理はステップ304に移行する。
ステップ304では、メディア複製装置100のデバイスIDとコンテンツメディア10−1の無線ICタグ12から読み出したデバイスIDとの比較が行われ、両デバイスIDが一致している場合には(ステップ304のYES)、ステップ303へ移行して複製処理が行われ、不一致の場合は(ステップ304のNO)、複製を禁止する処理が行われる。
したがって、この実施形態では、複製元のコンテンツメディア10からみて最初に複製処理が行われたメディア複製装置100(メディア複製装置A)では、その複製元のコンテンツメディア10から何度でもブランクメディア20への複製処理を行うことができるが、その最初に複製処理が行われたメディア複製装置100(メディア複製装置A)以外のメディア複製装置では、その複製元のコンテンツメディア10からの複製処理は禁止されるというメディア複製装置100を限定した複製制限を実現することができる。
なお、本実施形態の複製制限機能を持たない他機種のメディア複製装置では、一世代までの複製が可能なコンテンツメディア10が、複製はできない再生専用メディアとして扱われるような仕組みを設けることが望ましい。
次に、本発明の請求項2にかかる第2の実施形態を説明する。
この第2の実施形態は、コンテンツメディア10ごとに、そのコンテンツメディア10の複製処理が可能なメディア複製装置100の台数を制限できるものである。
図4は、この第2の実施形態のメディア複製処理の流れを示すフローチャートである。
複製元のコンテンツメディア10の主要な記録部11には、コンテンツデータとともに複製処理を許可するメディア複製装置100の最大台数(最大複製機器台数N)の値が記録されている。
このコンテンツメディア10のコンテンツデータをブランクメディア20に記録(コピー)する場合、まず、メディア複製装置100の制御部8は、コンテンツメディア10から最大複製機器台数Nの値を読み込む(ステップ401)。続いて、制御部8は、コンテンツメディア10の無線ICタグ12に自身のデバイスIDと一致するデバイスIDが記録されているかどうかを調べる(ステップ402)。一致するデバイスIDが記録されている場合には(ステップ402のYES)、そのコンテンツメディア10のコンテンツデータをブランクメディア20に記録(コピー)する(ステップ405)。このとき、ブランクメディア20に複製不可の属性を与えるための情報が記録されることで、複製不可の複製メディアが得られる。
また、コンテンツメディア10の無線ICタグ12に自身のデバイスIDと一致するデバイスIDが記録されていない場合には(ステップ402のNO)、ステップ403に移行する。ステップ403で、メディア複製装置100の制御部8は、コンテンツメディア10の無線ICタグ12に記録されているデバイスIDの数が最大複製機器台数Nに達しているかどうかを判断し、デバイスIDの数が最大複製機器台数Nに達している場合には(ステップ403のNO)、複製処理を終了する。
コンテンツメディア10の無線ICタグ12に記録されているデバイスIDの数が最大複製機器台数Nの値に達していなければ(ステップ403のYES)、メディア複製装置100のデバイスIDをコンテンツメディア10の無線ICタグ12に記録し(ステップ404)、コンテンツメディア10のコンテンツデータをブランクメディア20に記録(コピー)する(ステップ405)。
このように、この実施形態では、コンテンツメディア10ごとに、そのコンテンツメディア10の複製処理が可能なメディア複製装置100の台数を制限することができる。
次に、本発明の請求項3にかかる第3の実施形態を説明する。
この第3の実施形態は、コンテンツメディア10ごとに、そのコンテンツメディア10の複製処理が可能な異なるメディア複製装置100の台数と、そのコンテンツメディア10を複製できる回数を制限するようにしたものである。
図5は、この第3の実施形態のメディア複製処理の流れを示すフローチャートである。
複製元のコンテンツメディア10の主要な記録部11には複製処理を許可するメディア複製装置100の最大台数(最大複製機器台数N)の値と複製可能な回数(最大複製回数M)の値が記録されている。
コンテンツメディア10のコンテンツデータをブランクメディア20に記録(コピー)する場合、まず、メディア複製装置100の制御部8は、コンテンツメディア10から最大複製機器台数Nと最大複製回数Mの各値を読み込む(ステップ601)。
続いて、メディア複製装置100の制御部8は、コンテンツメディア10の無線ICタグ12から現時点の複製回数Lの値を読み込み、この複製回数Lが最大複製回数Mに達しているかどうかを確認する(ステップ602)。複製回数Lが最大複製回数Mに達しているならば(ステップ602のNO)、今回の複製処理は許可されないものであるとして、複製処理を終了する。
複製回数Lが最大複製回数Mに達していない場合には(ステップ602のYES)、コンテンツメディア10の無線ICタグ12に自身のデバイスIDと一致するデバイスIDが記録されているかどうかを調べる(ステップ603)。一致するデバイスIDが記録されている場合には(ステップ603のYES)、ステップ606へ移行し、現時点の複製回数Lに1を加えた値でコンテンツメディア10の無線ICタグ12に記録内容を更新し(ステップ606)、コンテンツメディア10のコンテンツデータをブランクメディア20に記録(コピー)する(ステップ607)。このとき、ブランクメディア20に複製不可の属性を与えるための情報が記録されることで、複製不可の複製メディアが得られる。
また、ステップ603で、コンテンツメディア10の無線ICタグ12に自身のデバイスIDと一致するデバイスIDが記録されていない場合には(ステップ603のNO)、ステップ604に移行する。ステップ604で、メディア複製装置100の制御部8は、コンテンツメディア10の無線ICタグ12に記録されているデバイスIDの数が最大複製機器台数Nの値に達しているかどうかを判断し(ステップ604)、デバイスIDの数が最大複製機器台数Nの値に達している場合には(ステップ604のNO)、自メディア複製装置100は複製処理を許可されないものであるとして、複製処理を終了する。
また、コンテンツメディア10の無線ICタグ12に記録されているデバイスIDの数が最大複製機器台数Nの値に達していなければ(ステップ604のYES)、自メディア複製装置100のデバイスIDをコンテンツメディア10の無線ICタグ12に記録する(ステップ605)。この後、現時点の複製回数Lに1を加えた値でコンテンツメディア10の無線ICタグ12に記録内容を更新し(ステップ606)、コンテンツメディア10のコンテンツデータをブランクメディア20に記録(コピー)する(ステップ607)。このとき、ブランクメディア20に複製不可の属性を与えるための情報が記録されることで、複製不可の複製メディアが得られる。
このように、この実施形態では、コンテンツメディア10ごとに、そのコンテンツメディア10の複製処理が可能なメディア複製装置100の台数と、そのコンテンツメディア10を複製できる回数を制限することができる。
なお、この第3の実施形態では、コンテンツメディア10の無線ICタグ12に記録されている複製回数Lが最大複製回数Mに達していないという第1の条件と、無線ICタグ12に記録されているデバイスIDの数が最大複製機器台数Nに達していない、もしくは、無線ICタグ12に自身のデバイスIDと同じデバイスIDが記録されているという第2の条件とが同時に成立したとき、複製処理の実行を許可するようにしたが、その変形例として次のように構成することも可能である。
コンテンツメディア10の無線ICタグ12に一つのデバイスIDだけを記録可能としておく。コンテンツメディア10の無線ICタグ12にデバイスIDが記録されていなければ、自メディア複製装置100自身のデバイスIDを記録して複製処理の実行を許可し、この複製処理ごとに無線ICタグ12に累積の複製回数Lの値を記録して行き、その複製回数Lが最大複製回数Mに達しておらず、かつ、無線ICタグ12に自メディア複製装置100自身のデバイスIDと同一のデバイスIDが記録されている場合に、複製処理の実行を許可するようにする。
これにより、コンテンツメディア10の複製処理が可能なメディア複製装置100とその複製回数を制限することができる。
次に、本発明の請求項7にかかる第4の実施形態を説明する。
この第4の実施形態は、コンテンツメディア10に与えられている複製可能回数を複製メディアに移したり分配することを可能としたものである。
図6は、この第4の実施形態のメディア複製処理の流れを示すフローチャートである。
複製元のコンテンツメディア10の主要な記録部11には複製処理を許可するメディア複製装置100の最大台数(最大複製機器台数N)の値と複製可能な回数(最大複製回数M)の値が記録されている。
コンテンツメディア10のコンテンツデータをブランクメディア20に記録(コピー)する場合、まず、メディア複製装置100の制御部8は、コンテンツメディア10から最大複製機器台数Nと最大複製回数Mの各値を読み込む(ステップ701)。
続いて、メディア複製装置100の制御部8は、コンテンツメディア10の無線ICタグ12から現時点の複製回数Lの値を読み込み、この複製回数Lが最大複製回数Mに達しているかどうかを確認する(ステップ702)。複製回数Lが最大複製回数Mに達しているならば(ステップ702のNO)、今回の複製処理は許可されないものであるとして、複製処理を終了する。
複製回数Lが最大複製回数Mに達していない場合には(ステップ702のYES)、続いて、コンテンツメディア10の無線ICタグ12に自身のデバイスIDと一致するデバイスIDが記録されているかどうかを調べる(ステップ703)。一致するデバイスIDが記録されている場合には(ステップ703のYES)、ステップ706へ移行し、コンテンツメディア10の無線ICタグ12に自身のデバイスIDと一致するデバイスIDが記録されていない場合には(ステップ703のNO)、ステップ704に移行する。
ステップ704では、メディア複製装置100の制御部8は、コンテンツメディア10の無線ICタグ12に記録されているデバイスIDの数が最大複製機器台数Nの値に達しているかどうかを判断し(ステップ704)、デバイスIDの数が最大複製機器台数Nの値に達している場合には(ステップ704のNO)、自メディア複製装置100は複製処理を許可されないものであるとして、複製処理を終了する。
また、コンテンツメディア10の無線ICタグ12に記録されているデバイスIDの数が最大複製機器台数Nの値に達していなければ(ステップ704のYES)、自メディア複製装置100のデバイスIDをコンテンツメディア10の無線ICタグ12に記録する(ステップ705)。この後、ステップ704に移行する。
ステップ706では、メディア複製装置100の制御部8は、メディア複製装置100に装填されたブランクメディア20が無線ICタグ22が付いたタイプのものであるかどうかを、たとえば、タグリード/ライト部6を通じて調べる。
無線ICタグ22が付いたブランクメディア20である場合には、以下のように、コンテンツメディア10からブランクメディア20へ複製可能回数を移したり分配する処理を行う。
まず、メディア複製装置100の制御部8は、表示/入力部7の表示部を通じて、コンテンツメディア10からブランクメディア20へ移す複製可能回数P’をユーザに問い合わせる(ステップ707)。このとき、ユーザが指示できる複製可能回数P’は、
0≦P’≦(最大複製回数M)−(複製回数L)−1
の範囲内となる。ユーザは表示/入力部7の入力部を通じて上記範囲内の複製可能回数P’の値を入力する。
の範囲内となる。ユーザは表示/入力部7の入力部を通じて上記範囲内の複製可能回数P’の値を入力する。
メディア複製装置100の制御部8は、表示/入力部7の入力部を通じてユーザより入力された複製可能回数P’の値を取得し(ステップ708)、コンテンツメディア10の無線ICタグ12内の複数回数を(L+1+P’)の値に更新する(ステップ709)。この後、制御部8は、ブランクメディア20の無線ICタグ22に複製回数としてP=M−P’の値を記録する(ステップ710)。
この後、制御部8は、コンテンツメディア10の無線ICタグ12に記録されているすべてのデバイスIDをブランクメディア20の無線ICタグ22に記録する(ステップ711)。最後に、コンテンツメディア10のコンテンツデータを最大複製機器台数Nおよび最大複製回数Mとともにブランクメディア20に記録(コピー)する(ステップ713)。
また、ステップ806で、無線ICタグ22の付いていないブランクメディア20が判定された場合には、コンテンツメディア10の無線ICタグ12に記録されている複製回数を(L+1)に更新した後(ステップ712)、ステップ713にて、コンテンツメディア10のコンテンツデータを最大複製機器台数Nおよび最大複製回数Mとともにブランクメディア20に記録(コピー)する。
図7は、コンテンツメディア10の複製可能回数をブランクメディア20に分配する具体例を示している。
複製元のコンテンツメディア10の最大複製回数Mは”5”とする。このコンテンツメディア10のコンテンツデータをブランクメディア20−1にコピーする際、たとえば、ブランクメディア20−1に複製可能回数P’として”4”を移したとする。これにより、複製メディア30−1の無線ICタグ22には、複製回数の値として”1”が記録され、あと4回の複製が可能な複製メディア30−1が得られる。また、コンテンツメディア10の無線ICタグ12には、複製回数の値として”5”が記録されることで、コンテンツメディア10は複製不可なコンテンツメディアとなる。
複製メディア30−1のコンテンツデータを別のブランクメディア20−2に複製可能回数P’を移さずにコピーすると、複製メディア30−1の複製回数の値が”2”に更新される。さらに、別のブランクメディア20−3に複製メディア30−1のコンテンツデータをコピーする際に、たとえば、ブランクメディア20−3に複製可能回数P’として”1”を移したとすると、複製メディア30−1の複製回数の値は”4”に更新され、あと1回の複製のみが可能な複製メディア30−1となる。一方、複製メディア30−3の無線ICタグ12には複製回数の値として”4”が記録され、1回の複製のみが可能な複製メディア30−3となる。
したがって、この具体例では、最終的に、複製元のコンテンツメディア10から、5枚の複製メディア30−1,30−2,30−3,30−4,30−5が作製されることになる。これらの複製メディア30−1,30−2,30−3,30−4,30−5の無線ICタグ22には、コンテンツメディア10の無線ICタグ12に記録されているすべてのデバイスIDが記録されるので、これらの複製メディア30−1,30−2,30−3,30−4,30−5についても複製が可能なメディア複製装置の制限が与えられることになる。
なお、複製可能回数のブランクメディアへの分配においては、複製メディアに複製が可能なメディア複製装置の制限を与えないようにしてもよい。すなわち、複製回数だけで複製制限を行う。
この場合、ステップ701のコンテンツメディア10から最大複製機器台数Nを読み込む処理、ステップ703のデバイスIDの比較、ステップ704のデバイスIDの数と最大複製機器台数Nとの比較、ステップ705のデバイスIDのコンテンツメディア10への記録、ステップ711のデバイスIDのブランクメディア20への記録の各処理が省かれ、その他の処理の内容は図7と同様である。
ところで、コンテンツ所有者(使用権利者)が変わった場合や、複製に使用したメディア複製装置、残りの複製可能回数などが不明となった場合に備え、この実施形態のメディア複製装置100には、メディアに記録されている最大複製機器台数Nや最大複製回数M、無線ICタグに記録されている複製回数、デバイスIDやその数を、表示/入力部7の表示部に表示したり、音声で出力する機能を備えている。
尚、本発明は、上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
たとえば、本発明は、メディア複製機能を備えた再生装置として構成することも可能である。
1・・・データ読出部、2・・・データ再生部、3・・・バッファメモリ、4・・・記録データ作成部、5・・・データ記録部、6・・・タグリード/ライト部、7・・・表示/入力部、8・・・制御部、10・・・コンテンツメディア、11・・コンテンツメディアの・主要な記録部、12・・・コンテンツメディアの補助的な記録部(無線ICタグ)20・・・ブランクメディア、21・・・ブランクメディアの主要な記録部、22・・・ブランクメディアの補助的な記録部(無線ICタグ)、100・・・メディア複製装置。
Claims (7)
- コンテンツデータが記録された第1の記録部と、記録が可能な第2の記録部とを有する複製元のメディアの前記コンテンツデータをブランクメディアに記録して複製処理を行うメディア複製装置であって、
前記メディア複製装置ごとに固有の識別情報が記憶された記憶部と、
前記複製元のメディアの前記第2の記録部がブランクならばこの第2の記録部に前記記憶部に記憶されている識別情報を記録して前記複製処理の実行を許可し、前記第2の記録部に前記識別情報が記録済みならば、この識別情報を読み出して前記記憶部の識別情報と比較し、一致するなら前記複製処理の実行を許可する制御手段と
を具備することを特徴とするメディア複製装置。 - コンテンツデータと最大メディア複製装置台数の値が記録された第1の記録部と、記録が可能な第2の記録部とを有する複製元のメディアの前記コンテンツデータをブランクメディアに記録して複製処理を行うメディア複製装置であって、
前記メディア複製装置ごとに固有の識別情報が記憶された記憶部と、
前記複製元のメディアの前記第2の記録部に前記記憶部の識別情報と同じ識別情報が記録されているなら前記複製処理の実行を許可し、記録されていないなら、前記第2の記録部に記録された前記識別情報の数が前記最大メディア複製装置台数に達しているかどうかを判定し、達していなければ前記記憶部の識別情報を前記第2の記録部に記録するとともに前記複製処理の実行を許可する制御手段と
を具備することを特徴とするメディア複製装置。 - コンテンツデータと最大複製回数および最大メディア複製装置台数の各値が記録された第1の記録部と、記録が可能な第2の記録部とを有する複製元のメディアの前記コンテンツデータをブランクメディアに記録して複製処理を行うメディア複製装置であって、
前記メディア複製装置ごとに固有の識別情報が記憶された記憶部と、
前記複製処理ごとに、前記複製元のメディアの前記第2の記録部に前記最大複製回数を上限として累積の複製回数の値を記録するとともに、前記最大メディア複製装置台数を上限として前記記憶部の前記識別情報を記録し、前記第2の記録部に記録されている累積の複製回数が前記最大複製回数に達していない第1の条件と、前記第2の記録部に記録されている前記識別情報の数が前記最大メディア複製装置台数に達していない、もしくは、前記第2の記録部に前記記憶部の識別情報と同じ識別情報が記録されている第2の条件とが同時に成立したとき、前記複製処理の実行を許可する制御手段と
を具備することを特徴とするメディア複製装置。 - 前記制御手段は、前記ブランクメディアに複製不可の属性を与えたコンテンツデータを記録するように制御する
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のメディア複製装置。 - 前記ブランクメディアは、コンテンツデータが記録可能な第1の記録部と記録が可能な第2の記録部とを有し、
前記制御手段は、前記ブランクメディアの前記第2の記録部に前記メディア複製装置において割り当てられることのないダミーの識別情報を複製不可の属性情報として記録する ことを特徴とする請求項2に記載のメディア複製装置。 - 前記ブランクメディアは、コンテンツデータが記録可能な第1の記録部と記録が可能な第2の記録部とを有し、
前記制御手段は、前記ブランクメディアの前記第2の記録部に前記最大複製回数の値以上の値を複製不可の属性情報として記録する
ことを特徴とする請求項3に記載のメディア複製装置。 - 前記制御手段は、複製処理時、指定された条件に従って前記複製元のメディアの複製可能回数が前記ブランクメディアとの間で分配されるように、前記複製元のメディアと前記ブランクメディアの各第2の記録部の複製回数を編集するとともに、前記複製元のメディアの前記第2の記録部に記録されている識別情報を前記ブランクメディアの前記第2の記録部に記録するように制御を行う
ことを特徴とする請求項3に記載のメディア複製装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008293593A (ja) * | 2007-05-24 | 2008-12-04 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 可搬記録媒体および情報処理システム |
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-
2003
- 2003-12-25 JP JP2003429846A patent/JP2005190548A/ja not_active Withdrawn
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