JP2005189411A - プリント処理システム及び端末処理装置 - Google Patents

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康 宇佐美
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Abstract

【課題】 端末処理装置が写真処理装置へプリント処理を依頼するに際し、写真処理装置でトラブルが発生したとしても、プリント処理の効率を低下させなくてもすむプリント処理システムを提供すること。
【解決手段】 ペーパーに対するプリント処理を行う露光エンジン32を有する写真処理装置1と、プリント処理の注文を受け付け、写真処理装置1にプリント処理を行わせることが可能な端末処理装置2と、写真処理装置1と端末処理装置2をネットワーク3により接続したプリント処理システムであって、端末処理装置2は、ネットワーク3に接続される写真処理装置1の動作状況を監視する監視部81を備えており、この監視部81は、写真処理装置1においてプリント処理を中断または中止する状態が発生したことを検出する検出手段81aと、中断又は中止の状態により他の写真処理装置1にプリント処理を移管するか否かを判定する判定手段81bとを備えている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、写真感光材料に対するプリント処理を行う画像露光部を有する写真処理装置と、プリント処理の注文を受け付け、写真処理装置にプリント処理を行わせることが可能な端末処理装置と、複数台の写真処理装置と1台又は複数台の端末処理装置をネットワークにより接続可能に構成したプリント処理システム及びこのシステムに用いられる端末処理装置に関するものである。
写真処理装置と端末処理装置(端末コンピュータ)をネットワークで接続したシステムとして、本出願人による下記特許文献1に開示される写真プリント作成システムが知られている。このシステムでは、写真プリントを作成する写真処理装置と、端末コンピュータとがネットワーク手段により接続されている。写真処理装置では、主に現像済み写真フィルムからの画像データが入力され、端末コンピュータからはデジタルカメラ等の記録媒体からの画像データが入力される。このように画像データの種類に応じて受付作業を分散させているので、受付処理に関する作業効率を上げている。
端末処理装置で受け付けられたオーダーは、必要に応じて端末処理装置で画像処理を行い、注文が写真プリントの作成であれば、プリント処理は写真処理装置に依頼する形になる。写真処理装置には、写真感光材料に対するプリント処理を行う機能を有する画像露光部が設けられており、ネットワーク経由で端末処理装置から写真処理装置へ画像データ等を送信することで、写真プリントを作成することができる。
しかしながら、端末処理装置から写真処理装置へ画像データ等の送信を行ってプリント処理を行っている時に、写真処理装置側でプリント処理を中断又は中止をしてしまうことがある。これは、写真処理装置側で何らかのトラブルが発生したということであり、例えば、写真感光材料を全部使用した、写真感光材料の搬送トラブルが発生した、現像処理液が不足状態となった、等が中断・中止原因となる。
このような状態になると、プリント処理を依頼した端末処理装置では、写真処理装置のトラブルが解消するまで待たなければならない。特に、トラブル解消のために要する時間が長くなる場合は、ネットワークに接続されている他の写真処理装置にプリント処理を依頼する必要がある。従って、現在行っていたプリント処理待ちのオーダーを一旦キャンセルし、別の写真処理装置に対して改めてオーダー受付処理をやり直さなければならない。従って、プリント処理の最中に多大な時間のロスが生じて、システム全体の処理効率が低下する。
特開2003−241935号公報 (図1、図2等)
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その課題は、端末処理装置が写真処理装置へプリント処理を依頼可能なシステムにおいて、写真処理装置でトラブルが発生したとしても、プリント処理の効率を低下させなくてもすむプリント処理システム及びこのシステムで用いられる端末処理装置を提供することである。
上記課題を解決するため本発明に係るプリント処理システムは、
写真感光材料に対するプリント処理を行う画像露光部を有する写真処理装置と、プリント処理の注文を受け付け、写真処理装置にプリント処理を行わせることが可能な端末処理装置と、複数台の写真処理装置と1台又は複数台の端末処理装置をネットワークにより接続可能に構成したプリント処理システムであって、
端末処理装置は、ネットワークに接続される写真処理装置の動作状況を監視する監視部を備えており、この監視部は、
写真処理装置においてプリント処理を中断または中止する状態が発生したことを検出する検出手段と、
前記中断又は中止の状態により他の写真処理装置にプリント処理を移管するか否かを判定する判定手段とを備えていることを特徴とするものである。
また、上記課題を解決するため本発明に係る端末処理装置は、
プリント処理の注文を受け付ける注文受付部と、
ネットワークに接続される写真処理装置の動作状況を監視する監視部を備えており、この監視部は、
写真処理装置においてプリント処理を中断または中止する状態が発生したことを検出する検出手段と、
前記中断又は中止の状態により他の写真処理装置にプリント処理を移管するか否かを判定する判定手段とを備えていることを特徴とするものである。
この構成によるプリント処理システム(端末処理装置)の作用・効果を説明する。端末処理装置と写真処理装置はネットワークにより接続されている。端末処理装置ではプリント処理の注文を受け付けることができ、このプリント処理を写真処理装置に行わせることができる。端末処理装置で受け付けた(入力された)画像データについて、必要に応じて画像処理を施した後、写真処理装置に送信し、画像露光部はこの送信されたデータに基づいて(必要に応じて最終的な画像処理を施した後)写真プリントの作成を行うことができる。
一方、端末処理装置は、写真処理装置の状態を監視する監視部を備えており、プリント処理の中断又は中止状態を検出することができる。そして、この中断又は中止状態により、他の写真処理装置にプリント処理を移管するか否かを判定する。例えば、トラブル解消に要する時間が所定時間よりも長いと判断されれば、他の写真処理装置に移管することができる。これにより、中断又は中止されたプリント処理を続行させることができる。その結果、写真処理装置でトラブルが発生したとしても、プリント処理の効率を低下させなくてもすむプリント処理システム及び端末処理装置を提供することができる。
本発明に係る前記判定手段により他の写真処理装置にプリント処理を移管するべきと判定された場合において、
予め設定した写真処理装置の優先順位に基づいて、移管先の写真処理装置を決定する移管先決定手段を備えていることが好ましい。
プリント処理を依頼する端末処理装置側でネットワークに接続される写真処理装置に対して、予め優先順位を設定しておくことができる。例えば、端末処理装置が設置されている場所と他の写真処理装置との距離を考慮して優先順位を設定することができる。
本発明に係る前記判定手段により他の写真処理装置にプリント処理を移管するべきと判定された場合において、
他の写真処理装置に搭載されている写真感光材料の情報に基づいて、移管先の写真処理装置を決定する移管先決定手段を備えていることが好ましい。
写真感光材料の情報としては、写真感光材料のサイズ(可能なプリントサイズ)や面質、写真感光材料の残量、あるいは、これらの情報の組み合わせがあげられる。プリント処理を移管する場合に、作成したい写真プリントのプリントサイズに対応可能な写真処理装置に移管する必要がある。これにより、確実に移管を行うことができる。
本発明に係る前記判定手段により他の写真処理装置にプリント処理を移管するべきと判定された場合において、
他の写真処理装置の現像処理液の残量情報に基づいて、移管先の写真処理装置を決定する移管先決定手段を備えていることが好ましい。
現像処理液の残量が少ない場合、プリント処理を移管しても再度中断が生じてしまうことになる。そこで、現像処理液の残量情報を考慮することで、移管先の写真処理装置において、再度プリント処理が中断等することを未然に防止することができる。
本発明に係る前記判定手段により他の写真処理装置にプリント処理を移管するべきと判定された場合において、
他の写真処理装置の稼動状況に基づいて、移管先の写真処理装置を決定する移管先決定手段を備えていることが好ましい。
他の写真処理装置が稼動中である場合、プリント処理を移管したとしても、直ちにプリント処理を行うことができない。従って、稼動状況に関する情報を取得して、一番早くプリント処理を開始できそうな写真処理装置を移管先として決定することができる。
本発明に係る前記判定手段は、前記中断または中止に対する対処時間と、写真処理装置に依頼するプリント処理の時間とを比較することで、他の写真処理装置にプリント処理を移管するか否かを判定することが好ましい。
写真処理装置にトラブルが発生した場合でも、トラブルが早期に解消できそうであれば、わざわざ別の写真処理装置にプリント処理を移管する必要はない。その判断基準として、中断又は中止に対する対処時間(トラブル解消時間に対応する)と、プリント処理に要する時間とを比較することで判断をすることができる。
本発明に係る前記検出手段は、前記中断または中止した写真処理装置の稼動が再開されたことを検出する機能を備えていることが好ましい。
写真処理装置の稼動再開を検出することで、元の写真処理装置へプリント処理の依頼を戻すことができる。
本発明に係る画像処理システムの好適な実施形態を図面を用いて説明する。図1は、システムの概要を示す模式図である。
<画像処理システムの構成>
図1において、画像処理システムは写真処理装置1と端末処理装置2とがネットワーク3により接続されている。ネットワーク3に接続される写真処理装置1の台数は1台又は複数台であり、接続される台数は任意に設定することができる。同じく、ネットワーク3に接続される端末処理装置2の台数も1台又は複数台であり、接続される台数は任意に設定することができる。ネットワーク3は、例えば、イーサネットTMによるLANにより構築されるが、イーサネットTM以外のネットワーク3による接続であっても良い。また、ネットワーク3はインターネット4を介してサーバー5とも接続可能に構成されている。
これら写真処理装置1と端末処理装置2により構築される画像処理システムは、例えば、写真店内に設置されるものである。写真処理装置1と端末処理装置2とは、同じフロアーに設置される必要はなく、複数のフロアーに設置することができる。また、写真処理装置1や端末処理装置2の一部を距離的に離れた場所に設置してもよい。
次に、写真処理装置1の機能を簡単に説明する。写真処理装置1は、入力された画像データに基づいて、ペーパー(写真感光材料)の乳剤面に画像を焼付露光させ、写真プリントを作成することができる。写真処理装置1に入力される画像データとしては、写真処理装置1に対して直接的に入力されるものと、ネットワーク3を介して入力されるものがある。すなわち、 写真処理装置1では、少なくとも第1プリントモードと第2プリントモードとを選択的に設定することができる。
第1プリントモードでは、ネットワーク3との接続状態とは関係なく、写真処理装置1単独で写真処理を実行することができる。その代表的な処理として、スキャナー装置6により現像済み写真フィルムのコマ画像を読み取り、取得した画像データを用いて写真プリントを作成する処理があげられる。なお、スキャナー装置6を介して取得された画像データは、ただちに画像露光用として用いられるのではなく、種々の画像処理が行われた後、露光用画像データを生成し、この露光用画像データによりペーパーに対する画像の焼付露光がなされる。写真処理装置1には、画像処理を行うための第1画像処理部10(図2参照)が設けられている。
一方、第2プリントモードでは、ネットワーク3を介して送信されてくる画像データ(画像処理データ)が入力される。第1プリントモードの場合と同様に、この画像データに基づいて露光用画像データを生成し、写真プリントが作成される。第2プリントモードでは、ネットワーク3に接続されている端末処理装置2から画像データ(画像処理データ)が送信されてくる。
ここで、端末処理装置2の機能を簡単に説明する。端末処理装置2は、例えば、汎用のパソコンシステムにより構成することができる。端末処理装置2で取り扱う画像データは、デジタルカメラの記憶メディア(スマートメディアTM、コンパクトフラッシュTM、メモリースティックTM等) やCD−R、MO等の記録媒体に格納された画像データであり、これらの媒体から画像データを取得するためのドライブ装置が設けられている。
また、写真処理装置1と同様に、端末処理装置2にも画像処理を行うための第2画像処理部が設けられている。したがって、端末処理装置2から入力された画像データを写真処理装置1に送信する場合は、第2画像処理部で画像処理された結果得られた画像処理データが送信されることになる。
本発明に係る画像処理システムは、インターネット4を介してサーバー5にも接続可能に構成されており、このサーバー5により、一般ユーザーからのプリント注文をオンラインで受けることができる。すなわち、 ユーザーは、自分のパソコンを使用して、写真プリントを作成したい画像データをサーバー5にアップロードする。写真店では、サーバー5にアップロードされている画像データを適宜のタイミングでダウンロードして、写真プリントを作成することができる。また、サーバー5には、オンラインアルバムをユーザーに対して提供する機能も有する。なお、ダウンロードした画像データは、例えば、端末処理装置2内に保存される。
<画像処理システムの機能ブロック構成>
<写真処理装置の機能ブロック構成>
次に、画像処理システムの主要な機能を図2及び図3のブロック図を用いて説明する。まず、図2により、写真処理装置1の主要な機能を説明する。
スキャナー装置6は、現像済みの写真フィルムに形成されているコマ画像から画像データを取得するための装置である。図示はしないが、画像データ読み取り用の光源やCCDラインセンサー等が設けられている。写真フィルム以外の媒体からも画像データを取得可能であり、そのための画像入力装置7が設けられている。画像入力装置7は、後述する端末処理装置2と同様に各種記録媒体に格納された画像データを取得することができる。スキャナー装置6や画像入力装置7を介して取得された画像データは、画像データ記憶部8に一旦記憶・保持される。なお、写真処理装置1には、画像入力装置7の機能はなくてもよい。同じ機能を端末処理装置2にも備えさせているからである。
第1画像処理部10は、画像データに対する画像処理を行う機能を有しており、ソフトウェアにより構成される。第1画像処理部10は、GUI11と、画像処理手段12と、ハード制御手段13により構成される。GUI11は、グラフィカル・ユーザー・インターフェイスであり、モニター画面を通じて画像処理に関するデータ入力操作等を行うことができる。
画像処理を行うときの画面構成例を図4に示す。ここには、読み取られた画像のうち4枚分がモニター画面に表示されている。モニター画面に表示させる画像の枚数は4枚分でなく、例えば、6枚、8枚というように適宜設定することができる。オペレータは、このモニター画面を見ながら適切な色・濃度により写真プリントが作成されるか否かを判断することができる。このモニター画面において、図番51で示されるのが写真フィルム等から取得された画像データを表示させたものである。
図番52は、データ表示領域を示し、画像の平均濃度値、コマ番号、プリント枚数が表示されている。表示画像51の右上には別の表示領域53が設けられており、Y(イエロー) 、M (マゼンタ) 、C(シアン) の各色に対するキーボード16から入力した補正データと、同じく濃度の補正データが表示される。また、表示画像51の下側の表示領域54には、プリントサイズに関する情報が表示される。例えば、" P" はパノラマサイズを示している。表示領域55は、プリントチャンネルの名称を示している。プリントチャンネルについては後述する。
オペレータは、図4に示されるようなモニター画面を見て、色・濃度の補正を行なうべきであると判断した画像については、キーボード16により補正データを入力する。補正データを入力した場合は、入力した補正データに基づいて修正された画像が同じモニター画面にリアルタイムで表示される。したがって、オペレータは、修正後の画像を目視で確認しながら適切に画像処理を行うことができる。第1画像処理部10は、画像処理手段12の機能を有しており、キーボード16から入力された補正データに基づいて画像処理を行う画像処理手段12の機能により、画像処理された結果の画像が再度モニター画面に表示される。かかる補正データの入力はある程度試行錯誤的に行われるものであり、最終的に確定された補正データは、補正データ記憶部17に一旦記憶される。補正データは、個々の画像データに付随した形のデータとなる。なお、画像データ記憶部8と補正データ記憶部17とを合わせてデータ記憶部18と定義する。
また、モニター画面に表示される画像のサイズは、入力された画像データのサイズとは異なり、通常はサイズが小さくなったサムネイル画像が画面表示される。このサムネイル画像データを生成する処理も画像処理手段12の機能であり、モニター画面を見ながら行われる画像処理もサムネイル画像データに基づいて行われるものである。
補正データとしては、色・濃度の補正に関するものだけではなく、赤目補正、逆光補正、階調補正のような特殊な補正に関する補正パラメータも含まれる。また、プリント枚数についても、図4に示すモニター画面において修正入力することができ、このプリント枚数のデータも補正データに含まれる。
ハード制御手段13は、ハードウェアである画像処理基板20に対する制御を行う機能である。第1画像処理部10において画像処理された結果得られた画像処理データは、画像処理基板20に送信されて、露光用画像データが作成されることになる。ここで画像処理データは、少なくとも画像データと補正データにより構成されるものであり、画像データとしては、スキャナー装置6や画像入力装置7から取得された画像データをそのまま画像処理基板20に送信させることができる。
なお、第1画像処理部10で画像処理を行った場合、これを直ちに画像処理基板20に送ってプリント処理を行ってもよいが、あとで適当な時間帯に行うようにすることもできる。そこで、オーダデータ蓄積部9にデータを蓄積するように構成されている。オーダーの概念については、写真店において適宜設定することができるものであるが、例えば、写真フィルム1本、記録媒体1個を1オーダーとして扱うことができる。オーダデータ蓄積部9には、画像データと補正データが保存され、これらのデータにはオーダーIDが付与されオーダー単位で管理される。
また、第1画像処理部10で画像処理を行い、直ちにプリント処理を行うような場合であっても、データをオーダデータ蓄積部9に蓄積しておくようにしている。これは、一度プリント処理を行った場合でも、焼き直し処理や焼き増し処理を行うことがあるので、オーダデータとして保存しておくことが好ましい。画像データと補正データとを対応付けて保存しておけば、焼き直し処理等を行う場合に同じ画像処理を繰り返して行う必要がなく、画像処理を行った結果を補正データとして残しているので、再度活用することができる。なお、焼き直し処理とは、仕上がりの写真プリントの品質がよくない場合に、オペレータの判断で再度プリント処理を行うものをいい、焼き増し処理(リオーダー処理)とは、顧客からの依頼に応じて同じプリントの作成処理を行うものをいう。従って、プリント処理を行っても画像データや補正データを削除してしまうのではなく、前述したように、オーダデータ蓄積部9にデータを蓄積・保存する。
また、第1画像処理部10における画像処理やプリント処理を行う場合には、種々の設定データを予め設定しておく必要がある。設定データは、設定データファイル保存部14に保存される。設定データとしては、例えば、プリントチャンネルに関するデータがあげられる。プリントチャンネルとは、写真プリント作成のために使用するペーパーの種類(面質やメーカーなど)、プリントサイズ、画像データの取得元(デジタルカメラからのデータかネガフィルムからのデータか等)等を登録したものである。したがって、デジタルカメラから取得された画像データに基づいて、特定のプリントサイズの写真プリントを作成しようとする場合は、それに適したプリントチャンネルを選択する必要があり、そのためには、そのようなプリントチャンネルを予め設定しておく必要がある。その他の設定データとしては、画像処理作業でキーボードから補正データを入力する場合のキー操作1回あたりの変化量があげられる。例えば、キーボードの特定のキーを1回押すと、Y色が「+1」だけ変化するところを「+1.5」変化するように設定することもできる。
次に、画像処理基板20について説明する。画像処理基板20は、受信メモリ21と画像処理手段22と送信メモリ23とファームウェア24とが設けられている。画像処理基板20は、実際に露光用に使用される画像データを生成する機能を有する。受信メモリ21は、送信されてきた画像データ及び補正データを受け取る。画像処理手段22は、第1画像処理部10の画像処理手段12とは異なり、ハードウェアによるものである。補正データに基づいて、ファームウェア24による処理内容を設定することができ、これに基づいて露光用画像データを生成するための処理が行われる。以上のように、ハードウェアを中核として画像処理基板20が構成されているので、画像処理基板20による画像処理は高速に処理される。
この画像処理手段22において行われる画像処理は、補正データに基づいて行う色・濃度が補正した形の補正画像データを生成するだけでなく、作成するべきプリントサイズと同じサイズのデータとなるような拡大処理、あるいは、画像の縦横を変換する回転処理、必要に応じて行われる赤目補正や逆光補正等の特殊補正、仕上がりの写真プリントの色合いとモニター画面における色合いを合わせるためのカラーマッチング補正、現像処理液の種類や経時変化を考慮した補正等があげられる。また、JPEG等の圧縮ファイル形式の画像データをビットマップに展開する処理も行われる。画像処理手段22により処理された結果得られた露光用画像データは、送信メモリ23に送られる。
画像処理基板20に送信されてくる画像処理データは、写真処理装置1の内部で作成されたものと、ネットワーク3を経由して送信されてくるものがある。そこで処理選択手段25を設けており、いずれか一方からの画像処理データを受け付けることができる。既に説明したように、写真処理装置1は第1プリントモードと第2プリントモードを選択的に設定することができ、第1プリントモードでは写真処理装置内部で生成した画像処理データを受け付け、第2プリントモードではネットワーク3からの画像処理データを受け付けてプリント処理を実行する。なお、処理選択手段25は、ソフトウェア的に機能を切り換えるものであり、図2では概念的に示すものである。モードの切り換えは、モニター15にモード設定画面を表示させ、いずれかのプリントモードを選択することができる。
次に、写真処理装置のプリンタプロセッサー部の構成を簡単に説明する。ペーパーマガジン30には、写真感光材料である長尺状ペーパーがロールに巻き取られた形態で収容されている。ペーパーマガジン30は、写真処理装置1に複数台取り付けることもできる。これにより、ペーパーサイズの異なるものを複数種類予め用意しておくことができる。ペーパーマガジン30から引き出されたペーパーは、所定の搬送経路に沿って搬送されるように構成され、搬送経路途上に設けられたペーパーカッター31により、所定のプリントサイズに切断される。切断されたペーパーは、露光エンジン32(画像露光部に相当) に搬送される。露光エンジン32は、画像処理基板20の送信メモリ23から転送されてきた露光用画像データを用いて、ペーパーの乳剤面の画像を露光形成する。露光エンジン32は、一定速度で副走査方向に搬送されるペーパーに対して、露光光を主走査方向に走査することで潜像を形成させる。露光エンジン32としては、種々の構造のものを採用することができ、例えば、レーザーエンジン、PLZTエンジン、CRTエンジン等を採用することができる。
露光エンジン32により画像を焼付露光されたペーパーは、現像処理部33に送り込まれ現像処理が施された後、乾燥処理部34で乾燥処理が施され、ペーパー排出部35から仕上がりの写真プリントが装置外部に排出される。排出された写真プリントは、1オーダー単位で不図示の集積部に集積される。
<動作状況確認部の機能について>
次に、動作状況確認部39の機能について説明する。これは、写真処理装置1内の各部の動作状況を確認する機能を有している。後述するが、各端末処理装置2には、写真処理装置1を監視する機能が備えられており、各端末処理装置2に対して動作状況に関するデータを提供する。動作状況確認部39は、現在写真処理装置1において何の処理が行われているか否かを確認・監視することができる。例えば、スキャナー装置6によりネガフィルムの画像を読み取り中であること、第1画像処理部10において画像処理を行っていること、露光エンジン32による画像の焼付露光がなされていること、現像処理部33で写真感光材料に対する現像処理が行われていること、等である。
また、各部が正常に動作しているか否かも確認することができる。例えば、スキャナー装置6でネガフィルムは正常に搬送されているか、読み取り用光源は正常に点灯しているか、オーダデータ蓄積部9(ハードディスク)の容量は空いているか、ペーパーは正常に搬送されているか、搬送詰まり等の搬送異常が発生していないか、現像処理部33において現像処理液が消耗していないか(残量は正常であるか)等である。また、ペーパー(写真感光材料)に関する情報をペーパーマガジン30から取得することができ、ペーパーの残量はどの程度か、ペーパーのサイズ(プリント可能なプリントサイズは何か)、ペーパーの面質は何であるか、等も確認することができる。
また、ペーパーの搬送異常、ペーパー切れ等のトラブルが発生した場合、プリント処理を続行することができないので、中断又は中止を行う。端末処理装置2から依頼を受けたプリント処理の場合、トラブルによりプリント処理を中断又は中止した場合は、その旨を端末処理装置2に対して知らせることができる。また、中断又は中止をした場合に、トラブルを解消するまでの時間(あるいは、解消時刻)に関する情報を端末処理装置2に提供することができる。
<端末処理装置の機能ブロック構成>
次に、端末処理装置2の機能を図3のブロック図により説明する。写真処理装置1と同様に画像処理を行うための第2画像処理部40が設けられている。この第2画像処理部40は、ソフトウェアにより構成されるものであり、GUI41と、画像処理手段42と、ネットワーク制御手段43として機能するモジュールを備えている。このGUI41と画像処理手段42については、写真処理装置1の第1画像露光部10のGUI11及び画像処理手段12と同じ機能を有する。すなわち、 写真処理装置1と端末処理装置2では、ハード制御手段13とネットワーク制御手段43のモジュールを除いて同じソフトウェアを使用している。端末処理装置2において得られた画像処理データは、ネットワーク制御手段43の機能に基づいて、ネットワーク3を経由して写真処理装置1に送信することができる。
写真処理装置1に使用される画像処理ソフトウェアは、一般に市販されている画像処理ソフトウェアとは異なり、写真処理に必要な機能が種々搭載されている。また、使い勝手の面においても、一般のソフトウェアに比べて改良がされている。一方、端末処理装置2は、パソコンで構成することができ、一般的な画像処理ソフトウェアを搭載することも考えられる。しかしながら、その場合、次のような問題がある。
写真処理装置1と端末処理装置2で画像処理ソフトウェアを異ならせると、複数種類のソフトウェアを習得しなければならず、無駄な作業が増えることになる。写真店では、アルバイトやパートタイマーの店員を雇うこともよくあり、ソフトウェアの種類が多いと、これらの店員に対する教育時間も増えてくるため、本来の写真処理に費やすべき作業時間を無駄に消費することにもなる。そこで、写真処理装置1と端末処理装置2で使用するソフトウェアをほぼ同一のものとすることで、余分にソフトウェアの使い方を習得するという無駄な作業を無くすことができる。したがって、端末処理装置2における画像処理の作業は、写真処理装置1で行う場合と全く同じ使い勝手とすることができる。
画像処理やその他の写真処理作業を行うため、モニター44とキーボード45が設けられている。また、設定データファイル保存部46には設定データファイルが保存されており、基本的にこのファイルは写真処理装置1に保存されている設定データファイルと同じものが使用される。これにより、写真処理装置1と端末処理装置2とで同じ条件下で画像処理等の作業を行うことができ、写真処理装置1と端末処理装置2のいずれで画像処理を行ったとしても、同じ品質の写真プリントが得られるようにしている。
画像入力装置47は、デジタルカメラの記憶メディアやその他の記録媒体から画像データを取得するための装置である。入力された画像データは、一旦画像データ記憶部48に記憶される。第2画像処理部40による画像処理の作業は、すでに写真処理装置1のところで説明したのと同じであり、モニター画面の構成例も図4と同じにすることができる。第2画像処理部40による画像処理により得られた補正データは、補正データ記憶部49に一旦保存される。画像データ記憶部48と補正データ記憶部49については、図2における画像データ記憶部8及び補正データ記憶部17と同じである。また、画像データ記憶部48及び補正データ記憶部49とを合わせてデータ記憶部58と定義する。
なお、画像データの入力に先立ち、注文受付部80により注文データの受け付け処理を行う。例えば、顧客から預かった記憶媒体の種類は何か、依頼に係るプリントサイズ、プリント枚数等のデータを入力する。また、必要に応じて顧客情報も入力する。注文受付部80から入力されたデータは、画像入力装置47を介して入力された画像データと、第2画像処理部40による画像処理作業で設定された補正データ等は、オーダデータとしてオーダデータ蓄積部50に保存される。
第2画像処理部40による画像処理で得られた画像処理データにより写真プリントが作成されることになるが、直ちにプリント処理を行う必要はなく、データを蓄積しておいて、後でプリント処理をまとめて行うようにすることもできる。そのために、オーダデータ蓄積部50が設けられており、ここにオーダデータを蓄積しておくことができる。これは、図2のオーダデータ蓄積部9の場合と同じである。すなわち、 焼き直し処理や焼き増し処理に容易に対応することができる。
端末処理装置2における画像処理機能は、ソフトウェアにより構成される第2画像処理部40のみであり、写真処理装置1に設けられているようなハードウェア(画像処理基板)は設けられていない。画像処理基板は、コスト的にも高価になるため、複数の端末処理装置に夫々設置すると、システム構築に要するコストもかなり上昇するため好ましくない。
端末処理装置2では、写真処理装置1における稼動状況とは関係なく、画像処理作業を集中的に行うことができる。端末処理装置2で画像処理を行っている間も、写真処理装置1はこれとは切り離してプリント処理を行うことができるので、画像処理システム全体の処理効率が向上する。また、写真処理装置1の電源がOFFになっていたとしても、端末処理装置2だけで画像処理を行うことができる。例えば、写真処理装置1が稼動していない夜間にまとめて画像処理を行って、オーダデータを蓄積しておき、翌朝まとめてプリント作成処理を行うようにできるので、作業効率を高めることができる。
仮に、写真処理装置1でしか画像処理作業ができない場合は、画像処理を行いたいと思っても、他のオペレータが写真処理装置1を使用していた場合は、自分の作業ができないため、無駄な待ち時間が生じる。本発明によれば、そのような無駄な待ち時間が生じることはない。
プリント処理を行う場合は、画像処理データをデータ通信部55を介してネットワーク3に送出する。画像処理データは、ネットワーク3を経由して写真処理装置1に送信され、写真処理装置1の画像処理基板20で露光用画像データが生成され、これに基づいて写真プリントが作成される。
画像データ書き込み装置56は、CD−RやDVD等の記録媒体に画像データを書き込む装置である。この場合は、データ通信部55から出力される画像データは画像データ書き込み装置56へと転送される。画像データ書き込み装置56へ転送されるデータは、画像データと補正データではなく、補正データにより補正された補正画像データが転送されることになる。この補正画像データを生成する処理は、端末処理装置2においてソフトウェア的に行われる。この画像データ書き込み装置56は、複数設けられる端末処理装置2の全てに設けておく必要はなく、特定の端末処理装置2にのみ装備するようにしても良い。
<監視部の構成>
次に、監視部81の構成について説明する。監視部81は、ネットワーク3に接続されている写真処理装置1の動作状況を監視する。動作状況を監視するために必要なデータは、写真処理装置1の動作状況確認部39により確認されるデータから得ることができる。監視部81は、ソフトウェアにより構成することができる。以下、監視部81の各機能について説明する。
検出手段81aは、プリント処理を依頼している写真処理装置1において、プリント処理を中断又は中止する状態(エラー状態)が発生したか否かを検出することができる。また、プリント処理を中断又は中止した写真処理装置1においてトラブルの原因が解消し、稼動を再開したことも検出することができる。また、プリント処理を依頼してはいないが、ネットワーク3に接続されている他の写真処理装置1についても同様に監視することができる。
判定手段81bは、写真処理装置1が中断又は中止している状態に基づいて、ネットワーク3に接続されている他の写真処理装置1にプリント処理を移管すべきか否かを判定することができる。他に移管すべきか否かの判定基準としては、次のようなものが例として上げられる。
例えば、中断又は中止によりトラブルが解消するために必要とされる時間(以下、対処時間という)に基づいて判断可能である。例えば、依頼に係るプリント処理を完了するのに必要な時間と、上記対処時間とを比較して判断することができる。プリント処理完了に要する時間に比べて、対処時間が長い場合には、他に移管すべきと判定することができる。また、プリント処理の完了時間に関係なく、対処時間のみで判断することもできる。例えば、対処時間が予め設定された所定時間よりも長くなるような場合は、他に移管すべきと判断することができる。
その他に、中断又は中止の内容に基づいて判定することも可能である。例えば、ペーパー切れ状態であれば、ペーパーマガジン30に新たなペーパーロールを詰め替えればよいので、早期にトラブル解消できる。従って、この場合は、他の写真処理装置1にプリント処理を移管する必要はないと判定可能である。例えば、ペーパーの搬送詰まりが生じた場合や、部品を交換すべきトラブルが発生した場合は、対処時間が長くなると考えられる。従って、このような場合は、他の写真処理装置1へ移管すべきと判定することができる。移管すべきか否かの判断基準をいくつか説明してきたが、基準は1つのみで行ってもよいし、複数の基準(任意に組み合わせることが可能)に基づいて判定することもできる。
移管先決定手段81cは、他の写真処理装置1にプリント処理を移管すべきと判定された場合に、他の写真処理装置1を特定する機能を有する。すなわち、 ネットワーク3に多数の写真処理装置1が接続されている状態では、どの写真処理装置1に移管をすべきかを決定しなければならない。そのための判定基準(判定テーブル81d)を備えている。以下、その具体例を説明する。
ネットワーク3に接続される多数の写真処理装置1に対して優先順位を設定することができる。これは、優先順位設定部81eの機能により、端末処理装置2のオペレータにより設定させることができる。例えば、写真処理装置1が設置される場所を考慮して優先順位を設定可能である。写真処理装置1でプリント処理を行う場合には、端末処理装置2のオペレータは仕上がりの写真プリントを写真処理装置1に取りに行かなければならない。従って、オペレータの作業性を考慮すれば、写真処理装置1は近いほうにあるほうが好ましいので、これを考慮して優先順位を設定可能である。また、写真処理装置1に装填されるペーパーの種類が決まっていれば、これに基づいて優先順位を設定しても良い。優先順位が1位の写真処理装置1が立ち上がっていない(電源OFF)の場合は、優先順位2位の写真処理装置を移管先とすることができる。
移管先決定手段81cは、写真処理装置1の稼働状況に基づいて移管先の写真処理装置1を決定できる。すなわち、 判定手段81bにより他に移管すべきと判定された場合、各写真処理装置1から稼動状況に関する情報を収集し、これに基づいて移管先を決定できる。例えば、プリント処理等の処理を全く行っていない写真処理装置1があれば、当該写真処理装置1を移管先として決定できる。また、プリント処理や画像処理等を行っている状態であれば、それらの処理が終了する予定時刻データを取得し、これに基づいて、一番早く処理が終了する写真処理装置1を移管先として決定することができる。また、単位時間(例えば、1時間)あたりの稼働率データに基づいて、移管先を決定することができる。例えば、稼働率が最も低い写真処理装置1にプリント処理を移管すれば、最も早く依頼したプリント処理が終了すると考えられる。
移管先決定手段81cは、写真処理装置1に装着されているペーパーの情報に基づいて移管先の写真処理装置1を決定することができる。ペーパーの情報とは、ペーパーのサイズ(幅寸法)、作成可能なプリントサイズ、ペーパーの面質情報、その他メーカー情報等である。プリント処理を他の写真処理装置1に移管しようとする場合、作成しようとするプリントサイズ・面質等に対応したペーパーが装填されていなければならない。従って、かかる判定条件を導入することで、確実に移管先でプリント処理を行うことができる。なお、ネットワーク3に接続された複数の写真処理装置1のいずれにおいても、適切なサイズのペーパーが装填されていない場合は、ペーパーマガジンを交換する等の対処を行えばよい。
移管先決定手段81cは、写真処理装置に装着されているペーパーの残量情報に基づいて移管先を決定することができる。ペーパーの残量が少なければ、プリント処理を移管したとしても、ペーパー切れが生じて、再びプリント処理が中断するなどの不具合が発生してしまい、煩雑である。移管しようとするプリント処理に対応可能なペーパーが装填された写真処理装置1が複数ある場合は、ペーパーの残量情報に基づいて、最も好ましい写真処理装置1を移管先として最終決定することができる。
移管先決定手段81cは、写真処理装置1の現像処理部33の処理液の状況に基づいて移管先を決定することができる。例えば、現像処理液の残量に基づいて判定可能である。現像処理液の残量が少なくなってくると、薬剤の補充等の処理をする必要がある。従って、プリント処理を移管したとしても、再びプリント処理が中断するなどの不具合が発生してしまい、煩雑となるからである。従って、プリント処理を移管可能な写真処理装置1が複数存在する場合は、現像処理液の残量情報に基づいて、最も好ましい写真処理装置1を移管先として最終決定することができる。
以上のように、移管先の写真処理装置1を決定するための条件をいくつか説明してきたが、条件は1つのみで決定するのではなく、いくつかの条件を組み合わせた上で最終決定するようにすることが好ましい。どのように条件を組み合わせるかは、任意に設定することができる。
<プリント処理の手順>
次に、端末処理装置2から写真処理装置1にプリント処理を依頼する場合の手順を図5のフローチャートにより説明する。
まず、顧客からプリント処理の依頼があった場合には、受け付け処理と画像データの入力作業を行う(#01)。入力された画像データについては、第2画像処理部40の機能を利用して画像処理を行う(#02)。画像処理の結果、画像処理データ(画像データと補正データ)が得られる(#03)。これら画像処理データは、オーダデータとしてオーダデータ蓄積部50に保存される。プリント処理を依頼する場合は、オーダデータ蓄積部50に保存されているオーダデータをネットワーク経由で写真処理装置1に送信することで、写真処理装置1において写真プリントの作成(プリント処理)を行うことができる(#04,05)。オーダデータ蓄積部50へのデータの保存はオーダー単位であり、プリント処理の依頼もオーダー単位で行われる。
プリント処理の依頼を開始して、画像処理データの送信を開始した後、端末処理装置2の監視部81は、依頼先の写真処理装置1の動作状況を監視する。すなわち、 中断又は中止が発生したか否かを検出する(#06)。中断等のトラブルが発生していなければ、プリント処理が終了したか否かを判断する(#07)。終了していなければ、引き続きステップ#05に戻り、画像処理データの送信及びプリント処理が続行される。なお、プリント処理の依頼は一度に複数オーダーをまとめて行うことができる。
ステップ#06で中断等が発生したことが検出されると、他の写真処理装置1にプリント処理を移管すべきか否かを判定する(#08)。これは判定手段81bの機能に基づくものであり、その判定基準については既に説明した通りである。プリント処理を移管しないと判定した場合は、現にプリント処理の依頼を行っている写真処理装置1のトラブル(中断事由)が解消されるまで待機する(#09)。トラブルが解消したか否かの情報は、検出手段81aの機能に基づき検出することができる。
ステップ#08で他の写真処理装置1のプリント処理を移管すべきと判定された場合は、移管先とすべき写真処理装置1を決定する(#10)。移管先を決定するための条件については、既に説明した通りである。そして、決定された移管先の写真処理装置1に対してプリント処理の依頼を行う(#11)。以下、ステップ#05に戻り、同様の処理手順が行われる。なお、最初の写真処理装置1において中断されたプリント処理のオーダーであるが、オーダーの途中で処理が中断した場合は、オーダーの最初からプリント処理をやり直してもよいし、オーダーの途中から移管するようにしても良い。例えば、24枚分の写真プリント作成のうち、既に10枚分のプリントが作成しておれば、残りの12枚分と、当該オーダーに引き続くプリント未処理のオーダーについて、移管先の写真処理装置1でプリント処理を行うことができる。
図5のフローチャートでは、移管先の写真処理装置1ですべてのオーダーのプリント処理を完了させているが、これに代えて次のように行うこともできる。すなわち、 トラブルが生じた写真処理装置1の稼動が再開したか否かをリアルタイム(あるいは、適宜のタイミング)で監視しておき、稼動が再開された場合は、元の写真処理装置1にプリント処理の依頼を戻すようにしても良い。
以上のような構成によれば、次のような利点を有する。プリント処理の依頼を行っていた写真処理装置1にトラブルが発生した場合に、そのトラブルが解消されるまで待機するのは処理効率の低下の原因となる。トラブル解消に要する時間が長くなるような場合は、特に顕著となる。また、他の写真処理装置1にプリント処理を移管しようとする場合は、そのための作業を別途行わなければならず煩雑である。
本発明の場合は、トラブルが発生した場合は、他の写真処理装置1へプリント処理を移管することができ、その移管のための手順も監視部81の機能に基づいて自動的に行われる。従って、オペレータは、移管作業についての煩雑さがなく、本来の作業に集中することができる。
<別実施形態>
(1)本発明に係る写真処理装置は、画像処理部と画像露光部が一体化された装置でなくても良い。例えば、図1ではスキャナー装置6は写真処理装置本体と切り離された構造になっているが、これと同じように画像処理部と画像露光部とを切り離した構造としても良い。切り離した場合は、通信回線により接続がされる。
(2)端末処理装置は、汎用のコンピュータ(パソコン)により構成することができるが、これに限定されるものではなく、特定の機能に特化したコンピュータにより構成してもよい。
(3)本実施形態では、画像データと補正データを含む画像処理データを端末処理装置から写真処理装置へと送信するようにしている。この画像データは、端末処理装置に入力されたときの画像データと同じにしているが、一部の補正パラメータにより補正した補正画像データと、残りの補正データを送信するようにしても良い。
システムの概要を示す模式図 写真処理装置の構成を示す機能ブロック図 端末処理装置の構成を示す機能ブロック図 画像処理作業を行う場合のモニター画面の構成例を示す図 プリント作成処理の手順を示すフローチャート
符号の説明
1 写真処理装置
2 端末処理装置
3 ネットワーク
8 画像データ記憶部
10 第1画像処理部
11 GUI
12 画像処理手段
13 ハード制御手段
14 設定データファイル保存部
17 補正データ記憶部
20 画像処理基板
22 画像処理手段
32 露光エンジン
39 動作状況確認部
40 第2画像処理部
41 GUI
42 画像処理手段
43 ネットワーク制御手段
44 モニター
45 キーボード
46 設定データファイル保存部
47 画像入力装置
48 画像データ記憶部
49 補正データ記憶部
50 オーダデータ蓄積部
81 監視部
81a 検出手段
81b 判定手段
81c 移管先決定手段
81d 判定テーブル
81e 優先順位設定部

Claims (8)

  1. 写真感光材料に対するプリント処理を行う画像露光部を有する写真処理装置と、プリント処理の注文を受け付け、写真処理装置にプリント処理を行わせることが可能な端末処理装置と、複数台の写真処理装置と1台又は複数台の端末処理装置をネットワークにより接続可能に構成したプリント処理システムであって、
    端末処理装置は、ネットワークに接続される写真処理装置の動作状況を監視する監視部を備えており、この監視部は、
    写真処理装置においてプリント処理を中断または中止する状態が発生したことを検出する検出手段と、
    前記中断又は中止の状態により他の写真処理装置にプリント処理を移管するか否かを判定する判定手段とを備えていることを特徴とするプリント処理システム。
  2. 写真感光材料に対するプリント処理を行う画像露光部を有する複数台の写真処理装置とネットワークにより接続可能な端末処理装置であって、
    プリント処理の注文を受け付ける注文受付部と、
    ネットワークに接続される写真処理装置の動作状況を監視する監視部を備えており、この監視部は、
    写真処理装置においてプリント処理を中断または中止する状態が発生したことを検出する検出手段と、
    前記中断又は中止の状態により他の写真処理装置にプリント処理を移管するか否かを判定する判定手段とを備えていることを特徴とする端末処理装置。
  3. 前記判定手段により他の写真処理装置にプリント処理を移管するべきと判定された場合において、
    予め設定した写真処理装置の優先順位に基づいて、移管先の写真処理装置を決定する移管先決定手段を備えていることを特徴とする請求項2に記載の端末処理装置。
  4. 前記判定手段により他の写真処理装置にプリント処理を移管するべきと判定された場合において、
    他の写真処理装置に搭載されている写真感光材料の情報に基づいて、移管先の写真処理装置を決定する移管先決定手段を備えていることを特徴とする請求項2又は3に記載の端末処理装置。
  5. 前記判定手段により他の写真処理装置にプリント処理を移管するべきと判定された場合において、
    他の写真処理装置の現像処理液の残量情報に基づいて、移管先の写真処理装置を決定する移管先決定手段を備えていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の端末処理装置。
  6. 前記判定手段により他の写真処理装置にプリント処理を移管するべきと判定された場合において、
    他の写真処理装置の稼動状況に基づいて、移管先の写真処理装置を決定する移管先決定手段を備えていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の端末処理装置。
  7. 前記判定手段は、前記中断または中止に対する対処時間と、写真処理装置に依頼するプリント処理の時間とを比較することで、他の写真処理装置にプリント処理を移管するか否かを判定することを特徴とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の端末処理装置。
  8. 前記検出手段は、前記中断または中止した写真処理装置の稼動が再開されたことを検出する機能を備えていることを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載の端末処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020003946A (ja) * 2018-06-26 2020-01-09 富士ゼロックス株式会社 情報処理システム、印刷システム及びプログラム

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