JP2005189034A - ピペット装置およびこれを備えた分析装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡易な構成によってコスト的に有利に、対象物(試料や試薬など)の採取や供給を行えるようにする。
【解決手段】 収容部71から対象物を採取し、あるいは収容部3に対して対象物を供給するためのピペット装置6において、少なくとも上下方向に移動可能であるとともに上下方向に弾性を有し、かつ開閉蓋31に干渉させて開閉蓋31に負荷を作用させるための弾性部材61を備えた。
【選択図】 図1
【解決手段】 収容部71から対象物を採取し、あるいは収容部3に対して対象物を供給するためのピペット装置6において、少なくとも上下方向に移動可能であるとともに上下方向に弾性を有し、かつ開閉蓋31に干渉させて開閉蓋31に負荷を作用させるための弾性部材61を備えた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、収容部から対象物(たとえば試料や試薬)を採取し、あるいは収容部に対して対象物を供給するためのピペット装置およびこのピペット装置を備えた分析装置に関する。
尿や血液などの試料の分析は、たとえば容器に収容された試料をサンプリングし、この試料を試験片の試薬パッドに点着した後、試薬パッドの発色の程度を、光学的手法を用いて観察することにより行われる。
試料のサンプリングは、たとえば図11に示したサンプリング装置8を用いて行われることがある(たとえば、特許文献1参照)。サンプリング装置8は、栓体80Aが装着された容器80から、その内部に保持された試料をサンプリングするためのものである。このサンプリング装置8は、吸引ノズル81、吸引ノズル81と一体動するノズルホルダ82、ノズルホルダ82に対して係合可能であるとともに、非係合状態において吸引ノズル81に対して相対動可能な容器押さえ部材83、ノズルホルダ82に向けて付勢されたロックピン84、ロックピン84を係合させるための係合部85Aを有する固定部材85、および吸引ノズル81を移動させるためのモータ86を備えている。
サンプリング装置8での試料のサンプリングは、たとえばモータ86によって吸引ノズル81とともにノズルホルダ82を下降させることにより行われる。下降初期においては、容器押さえ部材83がノズルホルダ82に係合しているために、容器押さえ部材83がノズルホルダ82とともに下降する。容器押さえ部材83が一定距離下降した場合には、容器押さえ部材83が容器80に装着された栓体80Aと当接し、その移動が停止させられる。一方、吸引ノズル81は、容器押さえ部材83の移動が停止した後も引き続き下降させられ、吸引ノズル81は、容器押さえ部材83に形成された貫通孔83aおよび栓体80Aを貫通して試料中に浸漬させられる。この状態においては、吸引ノズル81によって、容器80から試料をサンプリングすることができる。
吸引ノズル81の下降過程においては、容器押さえ部材83が栓体80Aと当接するために、吸引ノズル81およびノズルホルダ82は容器押さえ部材83とは独立して下降する。このとき、ロックピン84がノズルホルダ82と接触する部位が変移する。ノズルホルダ82の側面は、矢印N1方向に退避した第1カム面82Aと、矢印N2方向に突出した第2カム面82Bと、これらのカム面82A,82Bとの間を繋ぐ傾斜面82Cを有している。そのため、ロックピン84がノズルホルダ82と接触する部位は、第1カム面82A、傾斜面82C、および第2カム面82Bへと変移する。したがって、ロックピン84は、傾斜面82Cおよび第2カム面82Bを移動する過程において、矢印N2方向に変位させられる。そして、ロックピン84が第2カム面82Bに接触するときに、ロックピン84が固定部材85の係合部85Aに係合する。これにより、容器押さえ部材83は、栓体80Aを押圧した状態で固定される。
一方、吸引ノズル81による試料の吸引が終了した場合には、たとえばモータ86によって吸引ノズル81とともにノズルホルダ82を上昇させることにより、容器80から吸引ノズル81が引き抜かれる。この過程においては、ロックピン84がノズルホルダ82と接触する部分が第2カム面82B、傾斜面82C、第1カム面82Aへと変移する。吸引ノズル81を栓体80Aから引き抜く際には、ロックピン84が第2カム面82Bと接触しているために、ロックピン84が固定部材85に係合されている。そのため、栓体80Aを押さえ付けた状態で容器押さえ部材83が固定され、容器80を持ち上げることなく吸引ノズル81を栓体80Aから抜くことができる。吸引ノズル81が栓体80Aから抜かれた後は、ロックピン84が傾斜面82Cおよび第1カム面82Aと接触するために、ロックピン84の固定部材85に対する係合状態、ひいては容器押さえ部材83の固定状態が解除される。その後は、容器押さえ部材83がノズルホルダ82に対して再び係合するため、容器押さえ部材83がノズルホルダ82とともに上昇し、サンプリング前の状態に復帰する。
サンプリング装置8では、容器押さえ部材83が固定部材85に固定される状態と固定されない状態とを選択することにより、ノズルホルダ82(吸引ノズル81)が容器押さえ部材83と一体動するか、独立動して容器押さえ部材83が栓体80Aを押さえるかが選択される。しかしながら、このような動作は、容器押さえ部材83を設け、この容器押さえ部材83を固定するためにロックピン84および固定部材85を設け、さらにはノズルホルダ82の側面の形態を工夫する必要がある。そのため、サンプリング装置8では、装置構成が複雑であるばかりか、部品点数が多いために製造コストが高くなる。
これに対して、試料の点着は、たとえば図12および図13に示したような試料点着装置9を用いて行われることがある(たとえば、特許文献2参照)。試料点着装置9は、ノズル部90と、このノズル部90に対して一体動および独立動が可能なカバー開閉棒91を備えたものである。カバー開閉棒91は、たとえば下方に向けて付勢した状態で支持されることによりノズル部90とは独立動可能であり、あるいはノズル部90とは別個の駆動系によって独立動可能とされている。このような試料点着装置9は、図12に示した点着部92において、試料を点着するのに適合するように構成されている。図示した点着部92は、複数の試薬パッド93Aが形成された試験片93を収容するための収容部94と、試薬パッド93Aに試料を点着するための点着口95と、点着口95を開閉するためのL字状のカバー体96と、を備えたものである。
試料点着装置9における点着動作においては、図13(a)に示したように、まずノズル部90に試料を保持させた状態で、カバー開閉棒91をノズル部90を矢印M1方向に移動させることによってカバー開閉棒91をカバー体94に干渉させて点着口95を開けるとともに、ノズル部90を点着口95に位置合わせする。次いで、図13(b)に示したように、カバー開閉棒91とは独立して、ノズル部90を下降させ、ノズル部90から試料を吐出させて試薬パッド93Aに試料を点着する。点着が終了した場合には、点着ノズル部90を上昇させた後、図13(a)に示したように、カバー開閉棒91およびノズル部90を矢印M2方向に移動させることによりカバー開閉棒91をカバー体94に干渉させて点着口95を閉じる。同様に、他の試薬パッドに対しても試料の点着が行われる。
しかしながら、試料点着装置9では、試薬パッド93Aに点着を行うときに、点着口95にノズル部90を差し込む必要があり、このときにノズル部90をカバー開閉棒91とは独立して移動させる必要がある。そのため、カバー開閉棒91を下方に向けて付勢した状態で支持し、あるいはノズル部90とは別個の駆動系によってカバー開閉棒91を駆動させる必要が生じる。したがって、試料点着装置9においても、試料点着装置9の構成が複雑になり、場合によって複雑な駆動が必要なるために、製造コスト的に不利になる。
本発明は、簡易な構成によってコスト的に有利に、対象物(試料や試薬など)の採取や供給を行えるようにすることを課題としている。
本発明の第1の側面により提供されるピペット装置は、開口部およびこの開口部を閉鎖するための蓋を有する収容部から対象物を採取し、あるいは上記収容部に対して対象物を供給するためのピペット装置であって、少なくとも上下方向に移動可能であるとともに上下方向に弾性を有し、かつ上記蓋に干渉させて上記蓋に負荷を作用させるための弾性部材をさらに備えていることを特徴としている。
本発明のピペット装置は、たとえば収容部から対象物を吸引し、あるいは収容部に対して対象物を吐出するためのノズル部を備えたものとして構成される。この場合、弾性部材は、ノズル部とともに、上下方向に移動可能とされる。
本発明のピペット装置は、たとえば開口部が蓋により開閉可能とされ、かつ蓋が、開口部を閉鎖するための閉鎖部と、この閉鎖部から延出する延出部と、を備えている場合に好適に適用することができる。この場合、本発明のピペット装置は、たとえば弾性部材がノズル部とともに水平方向に移動可能とされ、かつ閉鎖部によって開口部が閉鎖されているときに、弾性部材を水平方向に移動させて延出部に対して弾性部材を作用させることにより開口部を開放する一方、開口部が開放しているときに、弾性部材を水平方向に移動させることにより閉鎖部に対して弾性部材を作用させることにより開口部を閉鎖するように構成される。
このようなピペット装置においては、弾性部材は、上下方向に対する剛性に比べて、水平方向の剛性が大きいものを使用するのが好ましい。
一方、本発明のピペット装置は、蓋により開口部の密閉状態が維持されている場合に対しても適用することができる。この場合、本発明のピペット装置は、たとえばノズル部を下方に移動させることによって弾性部材を蓋に接触させて弾性部材が弾性変形した状態とする一方、ノズル部の先端部を蓋に貫通させた状態で、収容部から対象物を吸引し、あるいは収容部に対して対象物を吐出するように構成される。
弾性部材には、たとえば弾性部材が弾性変形したときに、ノズル部の先端部の移動をガイドするためのガイド部材が設けられる。弾性部材は、ノズル部に対して、水平方向にオフセットして配置してもよい。
弾性部材としては、帯状部材を折り返したループ状の形態にして弾性を付与したものを使用するのが好ましい。
本発明の第2の側面においては、本発明の第1の側面に係るピペット装置を備えたことを特徴とする、分析装置が提供される。
ピペット装置は、たとえば収容部に保持された分析用具に対して、試料または試薬を供給するためのものとして構成される。ピペット装置は、収容部に保持された試料または試薬を採取するためのものとして構成することもできる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
図1に示したように、分析装置Xは、試験片13,14を用いて試料(たとえば尿、血液または唾液)を分析するためのものであり、テーブル1、測定部2、ピペット装置6および容器ラック7を有している。この分析装置Xにおいては、試験片13,14として、これらを区別するための目印となる識別部が設けられたものが使用される。
テーブル1には、複数の溝部11,12が設けられている。溝部11は、複数の試薬パッド15が設けられた試験片13を載置するためのものであり、図1の矢印B1,B2方向に延びている。溝部12は、1つの試薬パッド16が設けられた試験片14を載置するためのものであり、図1の矢印A1,A2方向に延びている。
図1および図2に示したように、測定部2は、点着部3、測光部4および試験片検出部5を有している。
点着部3には、試験片13,14の試薬パッド15,16を収容するための空間3Aと、この空間3Aに連通し、試薬パッド15,16に試料を点着するための複数の開口部30とが形成されている。各開口部30は、試験片13,14が点着部3へ搬送されたときに、試薬パッド15,16が臨みうる位置に形成されている。点着部3には、収容空間3Aの密閉状態と開放状態とを選択するための開閉蓋31が設けられている。開閉蓋31は、図3(a)および(b)に示したように、L字状に形成されており、開口部30を閉鎖しうる閉鎖部32およびこの閉鎖部32から延出する延出部33を有している。この開閉蓋31は閉鎖部32と延出部33との接続部分を介して、点着部3に対して回転可能に支持されている。
図2に示したように、測光部4は、試験片13(14)の試薬パッド15(16)に試料を供給したときの試薬パッド15(16)における呈色度合いを光学的に測定するためのものであり、光源40および光検出器41を有している。この測光部4においては、光源40からの光を試薬パッド15(16)に照射し、そのときの散乱反射光を光検出器41において受光することにより、試料の分析を行うことができる。
試験片検出部5は、たとえば試験片13(14)の種類を光学的に検出するためのものであり、ホトインタラプタ51を備えている。この試験片検出部5において、試験片13,14の種類の検出は、たとえばホトインタラプタ51から試験片13,14の識別部に対して光を照射し、その反射光をホトインタラプタ51で受光することにより行われる。
図1に示したように、容器ラック7は、試料を収容した状態で密閉蓋72により密閉された容器71を保持するためのものである。この容器ラック7は、図示しない駆動装置により矢印A1,A2方向に駆動するように構成されている。
ピペット装置6は、容器71から試料を採取し、点着部3において試験片13,14の試薬パッド15,16に対して試料を点着するためのものである。このピペット装置6は、支持部材62に対して、ノズル部60および弾性部材61を支持させた構成を有しており、図示しない駆動装置により図1の矢印B1,B2方向および矢印C1,C2方向へ駆動されるように構成されている。
弾性部材61は、容器71から試料を採取する際に密閉蓋72を下方に押圧し、あるいは点着部3において試料を試験片13,14に点着する際に開閉蓋31の開閉を行うためのものである。この弾性部材61は、帯状部材を折り返すことによりループ状の形態とされ、かつ帯状部材の幅方向が矢印B1,B2方向と一致するようにして支持部材62に支持されている。したがって、弾性部材61は、図1の矢印C1,C2方向に弾性を有する一方で、矢印C1,C2方向に比べて、矢印B1,B2方向に対する剛性が大きくされている。弾性部材61を形成するための帯状部材としては、金属により形成されたものを使用することができる。
ただし、弾性部材61は、板状部材をフック状に形成してもよく、またコイルバネ、ベローズ、あるいはゴムや発泡体などにより構成することもできる。
図4および図5からよくわかるように、弾性部材61には、筒状のガイド部材61aが設けられている。このガイド部材61aは、弾性部材61が弾性変形したときに、ノズル部60の先端部の移動をガイドするためのものである。弾性部材61が自然状態にあるときには、ガイド部材61aの内部にノズル部60の一部が挿入されている。
分析装置Xでは、試料の分析は、容器71の内部から試料を採取する一方で、試験片13における試薬パッド15を点着部3に収容した状態とし、採取した試料を試薬パッド15に点着することにより自動的に行われる。分析装置Xにおいてはさらに、試料の分析が行われた後には、試験片13の種類の検出が自動的に行われる。以下においては、試験片13を用いる場合を例にとって、分析装置Xにおける試料の分析動作を説明する。
分析装置Xにおいては、試料の採取は、駆動装置(図示略)からの動力を利用して、図6(a)に示したようにピペット装置6を容器71の上方に位置させた状態で、図6(a)〜図6(d)に示したようにピペット装置6を矢印C2方向に下降させて試料を吸引した後、図6(d)〜図6(f)に示したようにピペット装置6を矢印C1方向に上昇させることにより行われる。
図6(a)および図6(b)に示したように、ピペット装置6を下降させた場合には、まずピペット装置6の弾性部材61が容器71に装着された密閉蓋72に干渉する。図5に示したように、弾性部材61が矢印C1,C2に弾性を有しているとともに、ガイド部材61aによって弾性部材61が弾性変形したときのノズル部60の移動が許容されている。そのため、図6(c)に示したように、弾性部材61が密閉蓋72に干渉した後においては、弾性部材61が矢印C1,C2方向に弾性変形する一方で、弾性部材61に邪魔されることなく、ノズル部60が密閉蓋72を貫通し、その先端部が容器71の内部に進入させられる。これにより、ノズル部60の先端部が試料中に浸漬させられる。
図6(c)および図6(d)に示したように、試料の吸引は、ノズル部60の先端部を試料中に浸漬させた状態において、図外のポンプによりノズル部60の内部に吸引力を作用させることにより行われる。これにより、容器71の試料がノズル部60の内部に保持される。
図6(d)〜図6(f)に示したように、試料の吸引が終了した後にピペット装置6を上昇させた場合には、ノズル部60が密閉蓋72から引き抜かれる。その過程においては、弾性部材61が密閉蓋72に対して矢印C2方向に押圧力を作用させつつ弾性復帰する。そのため、容器71から密閉蓋72を引き抜くことなく、ノズル部60を独立して密閉蓋72から引き抜くことができる。
分析装置Xにおいては、試料の点着は、図7(a)および図7(b)に示したように開口部30を開放した状態とし、図7(c)および図7(d)に示したように試験片13の試薬パッド15に試料を供給した後、図7(g)および図7(h)に示したように開口部30を閉鎖することにより行われる。
図7(a)および図7(b)に示したように、開口部30の開放は、ピペット装置6を矢印B1方向に移動させて弾性部材61を開閉蓋31の延出部33に作用させることにより行われる。弾性部材61は、矢印B1,B2方向の剛性が矢印C1,C2方向に比べて大きくされているので、矢印B1,B2方向には弾性変形しにくくなっている。そのため、弾性部材61を延出部33に作用させた場合には、開閉蓋31が図における反時計回り方向に回転して閉鎖部32が起立し、開口部30が開放される。
図7(b)〜図7(d)に示したように、試料の供給は、ピペット装置6を移動させてノズル部60を開口部30の直上に位置させた後、ピペット装置6を矢印C2方向に下降させてノズル部60の先端部を試薬パッド15に接近させ、ノズル部60から試料を吐出させることにより行われる。ピペット装置6を下降させた場合には、まずピペット装置6の弾性部材61が開口部30の周辺部30′に干渉する。図5に示したように、弾性部材61が矢印C1,C2に弾性を有しているとともに、ガイド部材61aによって弾性部材61が弾性変形したときのノズル部60の移動が許容されている。そのため、図7(c)および図7(d)に示したように、弾性部材61が開閉蓋31に干渉した後においては、弾性部材61が矢印C1,C2方向に弾性変形する一方で、弾性部材61に邪魔されることなく、ノズル部60が開口部30に挿入される。一方、ノズル部60からの試料の吐出は、図外のポンプからの圧力をノズル部60の内部に作用させることにより行われる。
開口部30の閉鎖は、図7(e)〜図7(g)に示したようにピペット装置6を移動させて弾性部材61を開閉蓋31の閉鎖部32における矢印B1側に位置させた後、図7(g)および図7(h)に示したようにピペット装置6を矢印B2方向に移動させることにより行われる。ピペット装置6を矢印B2方向に移動させた場合には、弾性部材61が閉鎖部32に干渉し、開閉蓋31が図における時計回り方向に回転して閉鎖部32が倒れ、閉鎖部32によって開口部30が閉鎖される。
以上のような試料の点着動作は、試験片13における全ての試薬パッド15に対して同様に行われる。
このようにして試料の点着が終了した場合には、上述したように、図1および図2に示した測光部4において、試薬パッド15における呈色度合いが光学的に測定された後、試験片検出部5において、試験片13の種類が検出される。具体的には、まずテーブル1を矢印A1方向に移動させて、測定部4の光源40に対して試薬パッド15を位置合わせする。次いで、光源40からの光を試薬パッド15に照射し、そのときの試薬パッド15における散乱反射光を光検出器41において受光する。光検出器41からは、受光量に応じた出力がたとえば電気信号として出力され、その出力に基づいて試料の分析が行われる。続いて、テーブル1を矢印A1方向に移動させて、試験片13を試験片検出部5に搬送し、ホトインタラプタ51によって試験片13の識別部の内容を読み取ることにより試験片13の種類が検出される。
分析装置Xでは、試料の採取や試料の点着においてピペット装置6を昇降させるときに、弾性部材61が弾性変形するため、弾性部材61がノズル部60の昇降を邪魔することはない。そのため、試料の採取時においては、弾性部材61の弾性復元力を利用して、密閉蓋72に対して押圧力を作用させつつノズル部60を引き抜くことができる。一方、試料の点着時においては、ノズル部60を弾性部材61とは独立して移動させる必要がないため、開閉蓋31の開閉時に開閉蓋31に作用させる部材である弾性部材61を、ノズル部60とは別個の駆動系によって駆動させる必要はない。
これらの作用は、ピペット装置6を矢印C1,C2に弾性変形可能な弾性部材61を備えたものとして構成するだけで得ることができる。しかも、弾性部材61は、上述のように金属の帯状部材などを折り返した形成した極めて簡易な構成を有している。したがって、分析装置Xでは、構成が簡易で、製造コスト的に有利に製造できるピペット装置6を用いて、試料の採取および供給を適切に行えるようになる。
本発明は、上述した実施の形態に限らず、種々に設計変更可能であり、本発明では、たとえば図8に示したピペット装置6′を使用することができる。ピペット装置6′は、支持部材62に対して、弾性部材61′がノズル部60より矢印B1側にオフセットして支持されたものである。
このピペット装置6′では、図9(a)に示したように、開口部30が閉鎖された状態においては、ピペット装置6′を矢印B1方向へ移動させることによって弾性部材61′を開閉蓋31の延出部33に干渉させ、点着部3の開口部30を開放することができる。一方、開口部30が開放された状態においては、ピペット装置6′を矢印B2方向へ移動させることによって弾性部材61′を開閉蓋31の閉鎖部32に干渉させ、開口部30を閉鎖することができる。
ピペット装置6′では、図9(b)に示したように、弾性部材61′によって開口部30を開放すると同時にノズル部60が開口部30に位置合わせされた状態となるように構成することができる。この場合には、試験片13の試薬パッド15に対する試料の供給が終了した場合においては、ピペット装置6′を矢印C1方向へ上昇させた後に、図9(a)に示したように、ピペット装置6′を矢印B2方向へ移動させるだけで弾性部材61′を開閉蓋31の閉鎖部32に干渉させて開口部30を閉じることができる。そのため、ピペット装置6′では、先に説明したピペット装置6(図4参照)を使用する場合に比べて、開口部30の開閉時におけるピペット装置6′の移動経路が簡略化され、ピペット装置6′の駆動が一層容易になるといったメリットがある。
本実施の形態の分析装置Xにおいて、点着部3における開口部30は、開閉蓋31を回転させることによって開閉されるように構成されているが、たとえば図10に示したように、開閉蓋31を矢印B1,B2方向にスライドさせて開口部30を開閉するように構成することもできる。
X 分析装置
3 点着部(収容部)
30 開口部
31 開閉蓋
32 (開閉蓋の)閉鎖部
33 (開閉蓋の)延出部
6,6′ ピペット装置
60 ノズル部
61,61′ 弾性部材
61a ガイド部材
71 容器(収容部)
72 密閉蓋
3 点着部(収容部)
30 開口部
31 開閉蓋
32 (開閉蓋の)閉鎖部
33 (開閉蓋の)延出部
6,6′ ピペット装置
60 ノズル部
61,61′ 弾性部材
61a ガイド部材
71 容器(収容部)
72 密閉蓋
Claims (11)
- 開口部およびこの開口部を閉鎖するための蓋を有する収容部から対象物を採取し、あるいは上記収容部に対して対象物を供給するためのピペット装置であって、
少なくとも上下方向に移動可能であるとともに上下方向に弾性を有し、かつ上記蓋に干渉させて上記蓋に負荷を作用させるための弾性部材をさらに備えていることを特徴とする、ピペット装置。 - 上記収容部から対象物を吸引し、あるいは上記収容部に対して対象物を吐出するためのノズル部を備えており、
上記弾性部材は、上記ノズル部とともに、上下方向に移動可能とされている、請求項1に記載のピペット装置。 - 上記開口部が上記蓋により開閉可能とされ、かつ上記蓋が、上記開口部を閉鎖するための閉鎖部と、この閉鎖部から延出する延出部と、を備えている場合において、
上記弾性部材は、上記ノズル部とともに第1および第2水平方向に移動可能に構成されており、かつ、
上記閉鎖部によって上記開口部が閉鎖されているときに、上記弾性部材を上記第1水平方向に移動させて上記延出部に対して上記弾性部材を作用させることにより上記開口部を開放する一方、上記開口部が開放しているときに、上記弾性部材を上記第2水平方向に移動させて上記閉鎖部に対して上記弾性部材を作用させることにより上記開口部を閉鎖するように構成されている、請求項2に記載のピペット装置。 - 上記弾性部材は、上下方向に対する剛性に比べて、水平方向の剛性が大きくされている、請求項3に記載のピペット装置。
- 上記蓋により上記開口部の密閉状態が維持されている場合において、
上記ノズル部を下方に移動させることによって上記弾性部材を上記蓋に接触させて上記弾性部材が弾性変形した状態とする一方、上記ノズル部の先端部を上記蓋に貫通させた状態で、上記収容部から対象物を吸引し、あるいは上記収容部に対して対象物を吐出するように構成されている、請求項2に記載のピペット装置。 - 上記弾性部材には、上記弾性部材が弾性変形したときに、上記ノズル部の先端部の移動をガイドするためのガイド部材が設けられている、請求項1ないし5のいずれかに記載のピペット装置。
- 上記弾性部材は、上記ノズル部に対して、水平方向にオフセットして配置されている、請求項1ないし5のいずれかに記載のピペット装置。
- 上記弾性部材は、帯状部材を折り返したループ状の形態に形成されて弾性が付与されたものである、請求項1ないし7のいずれかに記載のピペット装置。
- 請求項1ないし8のいずれかに記載のピペット装置を備えたことを特徴とする、分析装置。
- 上記ピペット装置は、上記収容部に保持された分析用具に対して、試料または試薬を供給するためのものである、請求項9に記載の分析装置。
- 上記ピペット装置は、上記収容部に保持された試料または試薬を採取するためのものである、請求項9に記載の分析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003429083A JP2005189034A (ja) | 2003-12-25 | 2003-12-25 | ピペット装置およびこれを備えた分析装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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2003
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