JP2000105241A - 生化学分析装置 - Google Patents

生化学分析装置

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JP2000105241A
JP2000105241A JP10276346A JP27634698A JP2000105241A JP 2000105241 A JP2000105241 A JP 2000105241A JP 10276346 A JP10276346 A JP 10276346A JP 27634698 A JP27634698 A JP 27634698A JP 2000105241 A JP2000105241 A JP 2000105241A
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nozzle
spotting
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Yoshihiro Seto
義弘 瀬戸
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 血液、尿等の検体および液体試薬を点着用ノ
ズルにより乾式分析素子に点着して、該検体に含まれる
特定成分を乾式分析素子を使用して定量分析する生化学
分析装置において、液体試薬を収容する容器の蓋を、簡
単な機構によって開閉操作できるようにする。 【解決手段】 上部に開口を有して液体試薬を収容する
試薬容器25を、点着用ノズルに対して近接、離間する方
向に往復移動可能な載置台に保持する。この載置台に保
持された回動軸34に回動プレート35を介して容器蓋36を
取り付け、該蓋36が軸34周りに正逆方向に回動して、容
器開口を閉じる位置と開く位置との間を移動可能とす
る。そして回動軸34に平歯車37を固定するとともに、上
記載置台以外の部分にラック50を固定し、載置台が移動
する際に平歯車37とラック50との噛合で回動軸34を回動
させて、容器蓋36を開閉動作させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血液、尿等の検体
に含まれる特定成分を乾式分析素子を使用して定量分析
する生化学分析装置に関するものであり、特に詳細に
は、試薬を吸引保持して乾式分析素子に点着する点着用
ノズルに対して試薬を供給するための機構が改良された
生化学分析装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、検体の小滴を点着供給するだけで
この検体中に含まれている特定の化学成分または有形成
分を定量分析することのできるドライタイプの乾式分析
素子や乾式イオン選択電極フイルムが開発され、実用化
されている。この乾式分析素子または乾式イオン選択電
極を用いると、従来の湿式分析法と比べて簡単かつ迅速
に検体の分析を行なうことができるので、それらは特
に、数多くの検体を分析する必要のある医療機関、研究
所等において好適に用いられている。
【0003】なおこれらの乾式分析素子のうち前者につ
いては、例えば特公昭53-21677号公報(米国特許 3,99
2,158号明細書),特開昭55-164356 号公報(米国特許
4,292,272号明細書)等に、また後者については特公昭5
8-4981 号公報(米国特許4,053,381 号明細書)等に詳
しい開示がなされている。
【0004】このような乾式分析素子を用いて検体中の
化学成分等の定量分析を行なう方法としては、主に比色
測定法と、乾式イオン選択電極を用いる電位差測定法の
2つの方法が知られている。
【0005】比色測定法を用いる生化学分析装置は、検
体を乾式分析素子に点着させた後、これをインキュベー
タ(恒温器)内で所定時間恒温保持して呈色反応(色素
生成反応)させ、次いで検体中の所定の生化学物質と乾
式分析素子に含まれる試薬との組み合わせにより予め選
定された波長を含む測定用照射光をこの乾式分析素子に
照射してその光学濃度を測定し、この光学濃度から、予
じめ求めておいた光学濃度と所定の生化学物質の物質濃
度との対応を表わす検量線を用いて該生化学物質の濃度
を求めるように構成される。
【0006】一方、電位差測定法を用いる生化学分析装
置は、上記の光学濃度を測定する代わりに、同種の乾式
イオン選択電極の2個1組からなる電極対に点着された
検体中に含まれる特定のイオンの活量を、ポテンシオメ
トリで定量分析することにより物質濃度を求めるように
構成される。
【0007】ところで、上記いずれの方法を用いる装置
においても、一般に液体の検体はサンプリングカップ
(検体容器)に収容して装置にセットされ、そこから、
上下動および横方向移動が可能な点着用ノズルを利用し
て乾式分析素子に点着されるようになっている。この点
着用ノズルは、その先端に嵌合されるノズルチップを備
え、下降動してノズルチップを検体容器内に進入させ、
その中の検体をノズルチップから吸引して保持し、次に
上昇動して検体容器から離れ、その後乾式分析素子の上
まで横移動し、そこから検体を乾式分析素子に滴下、点
着するように構成されている。
【0008】またこの点着用ノズルは、前述の電位差測
定法を用いる生化学分析装置においては、乾式イオン選
択電極フイルムに参照液を点着するために用いられるこ
ともある。なおその場合、点着用ノズルは、検体点着用
のものとは別に、参照液点着専用のものが用いられるこ
ともある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の電位差測定法に
供される参照液は、通常、上部に開口を有する試薬容器
に収容して取り扱われるが、この開口を開いたままにし
ておくと参照液濃度が変化し、測定誤差を招くことにな
る。
【0010】従来の生化学分析装置においてはこのよう
な不具合を無くすために、参照液容器の開口に小さな貫
通孔を有するゴム栓をしておき、この貫通孔には参照液
点着操作以外の時も点着用ノズルの先端を嵌挿して、そ
れを蓋代わりにしておくことが多かった。
【0011】しかしそのようにすると、蓋代わりにする
点着用ノズルは参照液の点着以外には全く利用できなく
なり、そのために点着用ノズルの設置数が多くなって、
装置コストが高くつくという問題を招く。
【0012】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、上記参照液等の液体試薬を収容する容器の
蓋を、簡単な機構によって開閉操作することができる生
化学分析装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の生化学分析装置
は、先に説明したように、上部に開口を有して前記参照
液等の液体試薬を収容する試薬容器と、この容器から試
薬を吸引保持し、所定位置に配された乾式分析素子に該
試薬を点着する点着用ノズルとを備えた生化学分析装置
において、試薬容器を載置保持し、前記点着用ノズルに
対して近接、離間する方向に往復移動可能な載置台と、
この載置台に保持された回動軸に取り付けられ、この軸
周りに正逆方向に回動して、上記開口を閉じる位置と開
く位置との間を移動する容器蓋と、上記回動軸に連結さ
れた係合部と、上記載置台以外の部分に取り付けられ、
この載置台が往復移動するとき上記係合部に係合して上
記回動軸を該往復移動の方向に応じて正転、逆転させ、
それにより容器蓋を開閉動作させる被係合部とを備えた
ことを特徴とするものである。
【0014】なお上記係合部と被係合部との組み合わせ
としては、例えば歯車と、この歯車に噛合するラックと
の組み合わせを好適に用いることができる。
【0015】
【発明の効果】上記構成を有する本発明の生化学分析装
置においては、参照液等の液体試薬を点着用ノズルに吸
引保持させる等の場合に、試薬容器を載置保持している
載置台を点着用ノズルに対して近接、離間する方向に往
復移動させると、上記係合部と被係合部との作用で自動
的に容器蓋が開閉動作するようになる。
【0016】上記係合部と被係合部は、先に述べた通り
歯車とラック等の極めて簡単な部品から構成可能であ
り、その上、それらを駆動するための専用の駆動源等も
不要であるので、本発明の生化学分析装置において容器
蓋を開閉操作させる機構は非常に簡略化される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態によ
る生化学分析装置の概略構成を示す斜視図である。
【0018】生化学分析装置10は、一般測定系として、
図2に示す乾式分析素子1を収納したカートリッジ3を
格納する主保管庫11と、上記主保管庫11の側方に配設さ
れ乾式分析素子1を所定時間インキュベーション(恒温
保持)するインキュベータ12と、前記主保管庫11からイ
ンキュベータ12に乾式分析素子1を取り出して搬送する
素子搬送手段13と、例えば血清、尿等の検体および生化
学分析用消耗品類を載置保持する載置台14と、点着用ノ
ズルユニット15と、インキュベータ12の下方に配設され
た測定手段16とを備えている。
【0019】さらにこの生化学分析装置10は、電解質測
定系として、図3に示す電解質スライドによる乾式分析
素子2を用いて前述の電位差測定法による生化学分析を
行なう電位差測定手段17を備えている。
【0020】上記主保管庫11は、図2に示す未使用の矩
形状の乾式分析素子1(乾式分析フイルム片)を収納し
たカートリッジ3を格納するものであり、その近傍には
搬送手段13の一部として、該主保管庫11内のカートリッ
ジ3から乾式分析素子1を取り出す取出用吸盤60(サク
ションカップ)が設置されている。
【0021】乾式分析素子1は、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)やポリスチレン等の有機ポリマシート
等のプラスチックシートからなる光透過性の支持体上に
試薬層を塗布または接着等により設け、この上に展開層
をラミネート法等により積層してなるフイルム片(チッ
プ)であり、従来の多くの化学分析スライドにおけるマ
ウントに相当するものは有していない。
【0022】上記試薬層はゼラチン等の親水性ポリマバ
インダまたは多孔性層の中にアナライトに選択的に反応
する検出試薬(化学分析試薬または免疫分析試薬)およ
び発色反応に必要な試薬成分が含まれる少なくとも1つ
の層で構成されている。また、上記展開層は外部との間
でコスレに強い材料例えばポリエステル等の合成繊維か
らなる織物布地や編み物布地、天然繊維と合成繊維との
混紡による織物布地、編み物布地、不織布等もしくは紙
から構成されて保護層として機能するとともに、この展
開層上に点着された検体を試薬層上に一様に展開させ
る。
【0023】図2に示す通り乾式分析素子1は、測定項
目別にカートリッジ3内に収納される。該カートリッジ
3は角筒状の分割箱体31で構成され、この箱体31の一側
面の最下部付近には乾式分析素子1が1枚だけ通過可能
な第1の開口部3aが形成され、底面には該素子1を吸
引保持する取出用吸盤60が進入する略U字型の第2の開
口部3bが形成されている。また内部には、収納した乾
式分析素子1を開口部3bの方向に規制保持する図示し
ない規制部材が配設されている。
【0024】さらに、箱体31の第1の開口部3aが形成
された側面およびこれに対向する側面には縦方向のリブ
3cが突設され、この縦リブ3cは両側面で形成間隔、
形成長さが異なり、これによりカートリッジ3を主保管
庫11のカートリッジ収納部に係止保持するとともに、カ
ートリッジ3の誤挿入防止を図っている。また箱体31の
側面には、収納した乾式分析素子1に関するデータ等を
表わすバーコードによるデータ記録部32が付設されてい
る。
【0025】カートリッジ3は、測定項目別に内部に多
数の乾式分析素子1を積み重ねた状態で収納して、図1
に示すように主保管庫11において、2重のリング状に装
填される。なおカートリッジ3は主保管庫11内におい
て、所定湿度に保って保管される。
【0026】前記取出用吸盤60は、図示しない駆動手段
により上下方向および横方向に移動可能とされている。
この取出用吸盤60は、主保管庫11の下方位置において上
昇して、位置決めされているカートリッジ3の最下層の
乾式分析素子1に密着してこれを減圧吸着してから、吸
着した乾式分析素子1を若干下方に引き下げて湾曲形状
とした状態で中心側にスライドさせながら図2のように
カートリッジ3の第1の開口部3aから取り出す。
【0027】図1に示すインキュベータ12は、円盤状の
本体70が図示しない回転駆動機構によって回転自在に支
持され、この本体70の円周上に前記乾式分析素子1を収
納するセル71が所定間隔で複数配設されてなるものであ
り、このセル71内で乾式分析素子1を所定温度(例えば
37℃)にインキュベーションする。
【0028】一方測定手段16は、乾式分析素子1と検体
との呈色反応による光学濃度を測定する測光ヘッド75を
有する。この測光ヘッド75には光源72からの光がフィル
タ73およびミラー79を介して導かれ、この測光ヘッド75
内で上記光が乾式分析素子1に照射される。なおフィル
タ73は、検査項目に対応する複数種類のものが円板74に
設置されており、該円板74を回転させて測定項目に対応
する所定の特性のフィルタ73を選択するように構成され
ている。
【0029】このとき、乾式分析素子1から反射する光
は、該素子1の試薬層中で生成された色素量に応じた光
情報(具体的には光量)を担持しており、この反射光が
測光ヘッド75の図示しない光検出素子によって光電変換
され、アンプを介して判定部に送出される。判定部は、
入力された電気信号のレベルに基づいて上記色素の光学
濃度を判定し、検体中の所定の生化学物質の濃度(含有
量)または活性値を比色法の原理により算出する。
【0030】なお図1では示されていないが、インキュ
ベータ12の本体70には、セル71に挿入された乾式分析素
子1を所定位置に固定する素子押えが設けられている。
また本体70の下面には、セル71の形成位置に対応して所
定間隔で測光窓が開口され、これらの測光窓の1つに整
合する位置に測光ヘッド75が配設されている。
【0031】前記主保管庫11からインキュベータ12に乾
式分析素子1を搬送する搬送手段13は、前述した取出
用吸盤60と、この取出用吸盤60に保持されている乾式
分析素子1を、試薬層が上面となっている状態のまま下
方から保持して受け取るとともにインキュベータ12のセ
ル71に側方開口部から挿入する馬蹄形の移載部材76と、
セル71内で移載部材76に保持されている乾式分析素子1
をセル71の下方から出没して保持する図示しない保持用
吸盤とを備えている。
【0032】なお、上記測定がなされた後の乾式分析素
子1は、インキュベータ12のセル71から取り出され、移
載部材76で廃却箱77の近くまで運ばれ、廃棄手段78によ
ってこの廃却箱77中に廃棄される。
【0033】一方、電位差測定手段17によって電解質測
定に用いられる乾式分析素子2は、検体の電解質を電気
的な変化によって調べるものであり、図3に示されるよ
うに外側部分がプラスチックによるフレーム部材2aで
覆われ、その上面には検体点着部2bと参照液点着部2
cと両点着部を連結するブリッジ2dとが設けられ、内
部には3種の多層フイルム電極対(Na,K,Cl測定
用電極対)が設置されるとともに、該電極に接する分配
部材が設置されてなるものである。
【0034】この乾式分析素子2は、図示しないカート
リッジ内に多数枚重ねて収納され、電解質測定に際して
は該カートリッジから公知の取出し手段によって1枚ず
つ取り出されて、電位差測定手段17に供給される。なお
上述のカートリッジや、そこから乾式分析素子2を取り
出す手段や、それを電位差測定手段17に供給する手段と
しては、例えば特開平8-43405号公報に開示されている
ものを使用することができる。
【0035】電位差測定手段17は、上記乾式分析素子2
の検体点着部2bと参照液点着部2cにそれぞれ点着さ
れた検体と参照液との電位差を測定するように構成され
ている。
【0036】次に載置台14について、その平面形状を示
す図4も参照して説明する。この載置台14上には、液体
の検体を収容した検体容器20を複数本立てた状態で保持
する検体ラック21、小さなカップ状の凹部22を複数有す
る希釈プレート23、検体希釈液を収容した一例として5
つの希釈液容器24、電解質測定用の参照液を収容した1
つの参照液容器25、および多数のノズルチップ26を立て
た状態で保持するチップラック27が載置保持されるよう
になっている。
【0037】この載置台14は、図示しない駆動手段によ
り図1および4中の矢印B方向、つまり点着用ノズルユ
ニット15に対して近接、離間する方向に移動自在とされ
ている。この載置台14および点着用ノズルユニット15の
移動および停止は、生化学分析装置10のコントロールユ
ニットによって制御される。
【0038】図4のA−A線断面図である図5に示され
るように、参照液容器25は載置台14に固定された容器収
納部33内に緊密に収容される。そしてこの容器収納部33
には、回動軸34を中心として回動自在に回動プレート35
が取り付けられ、この回動プレート35には例えばゴム製
の蓋36が固定されている。また上記回動軸34には、蓋36
を開閉するための平歯車37が固定されている。なお回動
プレート35は、一端がそこに係止され他端が容器収納部
33に係止された引張りコイルばね38により、下側に向け
て付勢されている。
【0039】一方、図1に示される点着用ノズルユニッ
ト15は、載置台14の移動方向(矢印B方向)と直交する
方向に延びる2本の水平ガイドロッド40,40と、これら
の水平ガイドロッド40,40と係合してそれらに沿って移
動する横移動ブロック41と、この横移動ブロック41から
下方に延びた1対の垂直ガイドロッド42,42と、同様の
1対の垂直ガイドロッド43,43と、これらの垂直ガイド
ロッド42,42および43,43とそれぞれ係合してそれらに
沿って移動する第1上下移動ブロック44および第2上下
移動ブロック45と、第1上下移動ブロック44に固定され
た第1点着用ノズル46と、同様に第2上下移動ブロック
45に固定された第2点着用ノズル47とを有している。
【0040】第1点着用ノズル46の内部は中空のチュー
ブ48を介して、例えばシリンジポンプ等からなる空気吸
引吐出手段49に連通されており、この空気吸引吐出手段
49の作動により、先端のノズルチップ26から液体を吸
引、あるいは吐出可能となっている。なお図1では省略
してあるが、第2点着用ノズル47も同様の空気吸引吐出
手段に接続されている。
【0041】また点着用ノズルユニット15の横移動ブロ
ック41には、図4および5に示すように歯面を下側に向
けて載置台14の移動方向に延びるラック50(図1では省
略)が一体的に固定されている。
【0042】以下、上記構成の生化学分析装置10による
測定について説明する。まず、準備操作として、装置コ
ントロールユニットに接続するキーボードから検体の測
定項目を指定するとともに、検体を収容した検体容器20
を載置台14の検体ラック21にセットし、希釈プレート2
3、希釈液容器24、参照液容器25およびチップラック27
を載置台14にセットする。このセット操作は、載置台14
を図1に示す待機位置、つまり検体ラック21、希釈プレ
ート23、希釈液容器24、参照液容器25およびチップラッ
ク27を、点着用ノズル46および47の横移動経路Dから離
れた所に置く位置に設定してなされる。
【0043】上記キーボードにより測定スタートを指令
すると、主測定系の場合には、素子搬送手段13の取出用
吸盤60が作動して、主保管庫11の測定項目に対応するカ
ートリッジ3から乾式分析素子1を取り出す。この取出
用吸盤60に保持された乾式分析素子1は、移載部材76に
移し替えられて図1に矢印Cで示す点着位置に移動さ
れ、その試薬層に希釈された検体が点着される。
【0044】この点着は、以下のようにしてなされる。
まず載置台14が前述の待機位置から、チップラック27の
一部や検体ラック21の一部を点着用ノズル46および47の
横移動経路Dの下方に配置する供給位置に動かされ、そ
れとともに点着用ノズルユニット15の横移動ブロック41
が所定の横移動位置に設定される。この状態で第1上下
移動ブロック44が所定距離下方に動かされ、第1点着用
ノズル46の先端にチップラック27内の1つのノズルチッ
プ26が嵌合される。
【0045】次いで横移動ブロック41が図1中の右下側
に所定距離横移動されるとともに、載置台14が所定の向
きで所定距離矢印B方向に動かされ、第1点着用ノズル
46が測定対象の検体を収容した検体容器20の中心上方に
配される。
【0046】なお検体ラック21の一例として10個の検
体容器収容部には、図4に示すように「1」と「10」
までの番号が表示されており、前述したキーボードによ
り、測定対象の検体を収容した検体容器20が何番の収容
部に収容されているかが装置コントロールユニットに入
力される。装置コントロールユニットは、この入力され
た番号に応じて載置台14の移動の向きおよび距離を決定
し、それにより、測定対象の検体を収容した検体容器20
の中心上方に第1点着用ノズル46が配される。
【0047】この状態で第1上下移動ブロック44が下降
動され、それにより第1点着用ノズル46の先端のノズル
チップ26が検体容器20内の検体中に進入する。次いで空
気吸引吐出手段49が空気吸引するように作動し、ノズル
チップ26に所定量の検体が吸引保持される。その後第1
上下移動ブロック44が上昇動され、それにより第1点着
用ノズル46は、ノズルチップ26が検体容器20から上方に
離れる位置まで引き上げられる。
【0048】次に横移動ブロック41が横移動されるとと
もに、載置台14が所定の向きで所定距離だけ矢印B方向
に動かされて、第1点着用ノズル46が希釈プレート23の
所定の1つの凹部22の上方に配される。この状態で第1
上下移動ブロック44が下降動され、それにより第1点着
用ノズル46の先端のノズルチップ26が上記凹部22に近接
する位置まで降ろされる。次いで空気吸引吐出手段49が
空気吐出するように作動し、第1点着用ノズル46に保持
されていた検体が上記凹部22に滴下される。
【0049】次に、検体の吸引保持に用いられたノズル
チップ26が、公知の手段によって第1点着用ノズル46の
先端から取り外される。なおこの手段としては、例えば
特開平8-94637号公報に開示されているものを用いるこ
とができる。
【0050】次に、以上の操作と同様にして、チップラ
ック27内の1つの新しいノズルチップ26が第1点着用ノ
ズル46の先端に嵌合され、そのノズルチップ26を用いて
希釈液容器24内の希釈液が所定量だけ上記凹部22に滴下
される。
【0051】その後、この希釈プレート23の凹部22内に
おいて、第1点着用ノズル46による液体の吸引および吐
出が交互に繰り返し行なわれて、検体と希釈液が均一に
混合される。次いで、この第1点着用ノズル46の吸引操
作により、均一に混合された希釈検体がノズルチップ26
内に所定量吸引される。
【0052】次に横移動ブロック41が横移動されること
により、第1点着用ノズル46は、図1に矢印Cで示す点
着位置で保持されている乾式分析素子1の上方位置に配
される。そして第1点着用ノズル46の吐出操作により、
ノズルチップ26内に保持されていた希釈検体が乾式分析
素子1の試薬層に点着される。
【0053】希釈検体が点着された乾式分析素子1は、
前述の通りにしてインキュベータ12のセル71に送り込ま
れ、そこでインキュベーションおよび光学濃度の測定を
受ける。この光学濃度に基づいて求められた検体中の所
定の生化学物質の濃度(含有量)または活性値は、図示
しない表示部において表示される。
【0054】次に、検体の電解質を測定する場合につい
て説明する。先に述べた通り、この電解質の測定に際し
ては、図2に示した乾式分析素子2の検体点着部2bに
検体が点着され、参照液点着部2cに参照液が点着され
る。
【0055】検体の点着には第1点着用ノズル46が用い
られ、その場合の新しいノズルチップ26の嵌合および、
このノズルチップ26による検体の吸引保持は、基本的
に、既述したのと同様にしてなされる。
【0056】ノズルチップ26が検体を吸引保持すると、
第1上下移動ブロック44が上昇動し、それにより第1点
着用ノズル46はノズルチップ26が検体容器20から上方に
離れる位置まで引き上げられる。次に横移動ブロック41
が電位差測定手段17側に横移動されて、第1点着用ノズ
ル46が、電位差測定手段17上にある乾式分析素子2の検
体点着部2bの上方位置に配される。そこで第1点着用
ノズル46の吐出操作がなされ、ノズルチップ26内に保持
されていた検体が検体点着部2bに点着される。
【0057】一方参照液の点着は、第2点着用ノズル47
を用いてなされる。参照液を点着するに当たりまず載置
台14は、そこに載置保持している参照液容器25が図5に
示すように、前記横移動ブロック41に固定されているラ
ック50よりも奥方(図4中の上方)に位置する初期位置
に設定される。
【0058】なおこのとき、図5に示されるように参照
液容器25の開口は、蓋36によって閉じられている。この
蓋36は、引張りコイルばね38により下側に向けて付勢さ
れた回動プレート35に固定されているので、その閉状態
が確実に維持される。このように、常時は参照液容器25
の開口を閉じておかないと、収容されている参照液の水
分が蒸発して参照液濃度が変動し、それが測定誤差を招
くことになる。
【0059】次いで第2点着用ノズル47の先端に、第1
点着用ノズル46に対するのと同様にして新しいノズルチ
ップ26が嵌合される。なおこのノズルチップ26の嵌合
は、載置台14を上記初期位置に設定する前になされても
構わない。
【0060】次に点着用ノズルユニット15の横移動ブロ
ック41が動かされて、そこに固定されているラック50
が、前記平歯車37と整合する位置に配される。次に載置
台14は、平歯車37がラック50を通り抜ける方向(図4の
下方、図5の矢印E方向)に所定距離移動される。
【0061】このように載置台14が移動する際、平歯車
37がラック50と噛合して図5中で反時計方向に回転す
る。そこで、この平歯車37を固定している回動軸34が回
転し、回動プレート35が図6に示す位置まで回動して蓋
36が開かれる。回動プレート35の回動は、途中までは引
張りコイルばね38の付勢力に抗してなされるが、回動プ
レート35がほぼ90°回動した後はこの付勢力が回動を
補助するように作用する。また蓋36が開かれた後は、こ
の引張りコイルばね38の付勢力によって、回動プレート
35は蓋36を開いている状態に維持される。
【0062】以上のようにして蓋36が開かれると、点着
用ノズルユニット15の横移動ブロック41が所定の向きに
所定距離動かされ、また必要に応じて載置台14も所定の
向きに所定距離動かされて、第2点着用ノズル47が参照
液容器25の真上に配置される。この状態から第2上下移
動ブロック45が所定距離だけ下降動され、それにより第
2点着用ノズル47の先端のノズルチップ26が参照液容器
25内の参照液中に進入する。
【0063】次いで第2点着用ノズル47の吸引操作によ
り、ノズルチップ26に所定量の参照液が吸引保持され
る。その後第2上下移動ブロック45が上昇動され、それ
により第2点着用ノズル47は、ノズルチップ26が参照液
容器25から上方に離れる位置まで引き上げられる。
【0064】次に横移動ブロック41が横移動されて、第
2点着用ノズル47が、電位差測定手段17上にある乾式分
析素子2の参照液点着部2cの上方位置に配される。そ
こで第2点着用ノズル47の吐出操作がなされ、ノズルチ
ップ26内に保持されていた参照液が参照液点着部2cに
点着される。
【0065】このようにして乾式分析素子2の検体点着
部2b、参照液点着部2cにそれぞれ検体、参照液が点
着された後、電位差測定手段17により検体と参照液との
電位差が測定される。そしてこの電位差に基づいて、検
体中に含まれる特定のイオンの活量がポテンシオメトリ
で定量分析され、特定物質の濃度が求められる。
【0066】前述の通りにして参照液が参照液点着部2
cに点着された後、横移動ブロック41は図1中の右下側
に横移動され、そこに固定されているラック50が前記平
歯車37と整合する位置に配される。次に載置台14は、平
歯車37がラック50を通り抜ける方向(この際は図4の上
方、図6の左方)に所定距離移動される。
【0067】このように載置台14が移動する際、平歯車
37がラック50と噛合して図6中で時計方向に回転する。
そこで、この平歯車37を固定している回動軸34が回転
し、回動プレート35が図5に示す位置に戻って蓋36が閉
じられる。
【0068】次いで横移動ブロック41は、ラック50が平
歯車37と整合しない位置まで移動され、その状態で載置
台14が図4中の下方に所定距離移動され、図1に示す初
期位置に戻される。
【0069】以上詳しく説明した通りこの生化学分析装
置10は、載置台14の移動を利用して、簡単なラック50と
平歯車37との作用で蓋36を開閉操作できるものであり、
そしてこの操作のための専用の駆動源等も不要であるの
で、参照液容器25の蓋開閉に関わる機構は非常に簡略化
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による生化学分析装置の概
略構成を示す斜視図
【図2】上記生化学分析装置に用いられる乾式分析素子
と、それを収納するカートリッジとを示す斜視図
【図3】上記生化学分析装置に用いられる電解質乾式分
析素子を示す斜視図
【図4】上記生化学分析装置の一部を示す平面図
【図5】上記生化学分析装置の参照液容器保持部を示す
一部破断側面図
【図6】上記参照液容器保持部の異なる状態を示す一部
破断側面図
【符号の説明】
1,2 乾式分析素子 3 カートリッジ 10 生化学分析装置 11 主保管庫 12 インキュベータ 13 素子搬送手段 14 載置台 15 点着用ノズルユニット 16 測定手段 17 電位差測定手段 20 検体容器 21 検体ラック 23 希釈プレート 24 希釈液容器 25 参照液容器 26 ノズルチップ 27 チップラック 33 容器収納部 34 回動軸 35 回動プレート 36 参照液容器の蓋 37 平歯車 38 引張りコイルばね 40 水平ガイドロッド 41 横移動ブロック 42,43 垂直ガイドロッド 44 第1上下移動ブロック 45 第2上下移動ブロック 46 第1点着用ノズル 47 第2点着用ノズル 48 チューブ 49 空気吸引吐出手段 60 取出用吸盤 76 移載部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部に開口を有して液体の試薬を収容す
    る試薬容器と、 この容器から前記試薬を吸引保持し、所定位置に配され
    た乾式分析素子に該試薬を点着する点着用ノズルとを備
    えた生化学分析装置において、 前記試薬容器を載置保持し、前記点着用ノズルに対して
    近接、離間する方向に往復移動可能な載置台と、 この載置台に保持された回動軸に取り付けられ、この軸
    周りに正逆方向に回動して、前記開口を閉じる位置と開
    く位置との間を移動する容器蓋と、 前記回動軸に連結された係合部と、 前記載置台以外の部分に取り付けられ、この載置台が往
    復移動するとき前記係合部に係合して前記回動軸を該往
    復移動の方向に応じて正転、逆転させ、それにより前記
    容器蓋を開閉動作させる被係合部とを備えたことを特徴
    とする生化学分析装置。
  2. 【請求項2】 前記係合部が歯車であり、前記被係合部
    がこの歯車に噛合するラックであることを特徴とする請
    求項1記載の生化学分析装置。
JP10276346A 1998-09-30 1998-09-30 生化学分析装置 Withdrawn JP2000105241A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014190858A (ja) * 2013-03-27 2014-10-06 Sysmex Corp 検体分析装置
CN110595867A (zh) * 2019-09-30 2019-12-20 广东牧玛生命科技有限公司 一种自动生化分析仪器

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JP2014190858A (ja) * 2013-03-27 2014-10-06 Sysmex Corp 検体分析装置
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