JP2005188500A - 圧縮着火内燃機関の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】単一の燃料で広い範囲の要求負荷に対し容易に対処できる圧縮着火内燃機関の制御方法を提供する。
【解決手段】圧縮着火内燃機関1に、着火性向上剤を含む燃料2を備え、圧縮着火内燃機関1の要求負荷が高くなると、燃料2に含まれる該着火性向上剤の少なくとも一部を多孔質担体に担持された触媒5に接触させて分解し、着火性の低下した燃料を圧縮着火内燃機関2に供給する。前記多孔質担体は、球状シリカである。前記着火性向上剤は、有機過酸化物、硝酸エステル、ニトロ化合物、アゾ化合物から選択される1種である。触媒5は、塩化鉄(III)、硫酸化ジルコニア、ゼオライト、12タングスト(VI)リン酸水和物、酸性白土、モンモリロナイトから選択される1種である。前記着火性向上剤の一部が分解されて着火性が低下した燃料と、該着火性向上剤が未分解の燃料とを任意の割合で混合して、圧縮着火内燃機関1に供給する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、圧縮着火内燃機関の制御方法に関するものである。
近年、内燃機関の所定負荷、所定時間当たりの燃料消費量や、排出物の量を低減するために、予混合圧縮着火内燃機関に代表される圧縮着火内燃機関が検討されている。ところが、前記圧縮着火内燃機関は、火花点火方式の内燃機関と異なり着火のタイミングを制御することが難しい。また、前記圧縮着火内燃機関は、着火性の高い燃料を用いると該機関の要求負荷が高くなったときにノッキングを起こしやすい一方で、着火性の低い燃料を用いると前記要求負荷が低くなったときに失火しやすく、運転領域が狭いとの問題がある。
前記問題を解決するために、従来、着火性の高い燃料と、着火性の低い燃料とを備え、両燃料を混合して該機関に供給する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。前記技術によれば、前記圧縮着火内燃機関の要求負荷に対応して、両燃料の混合比を調整することにより、広い範囲の要求負荷に対して安定して運転することができる。しかし、前記技術では、着火性の高い燃料と、着火性の低い燃料とをそれぞれ別に収容しておくために、複数のタンクが必要になる。
これに対して、単一の燃料を用い、前記圧縮着火内燃機関の要求負荷が高くなったときには、該燃料の一部を部分酸化して着火性抑制物質を生成させる技術も知られている(例えば特許文献2参照)。前記技術は、具体的には、軽油等の炭化水素系燃料の一部を部分酸化してホルムアルデヒド等の着火性抑制物質を生成させるものであり、燃料タンクが1つで済むという利点がある。
しかしながら、前記軽油等の炭化水素を部分酸化してホルムアルデヒドを生成させるには、高温で長時間の反応が必要になるという不都合がある。
特開2001−355471号公報 特開2000−213444号公報
本発明は、かかる不都合を解消して、単一の燃料により、広い範囲の要求負荷に対して容易に対処することができる圧縮着火内燃機関の制御方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、酸素含有気体と圧縮自着火可能な燃料とをシリンダー内に導入し、圧縮して自着火させる圧縮着火内燃機関の制御方法であって、該圧縮着火内燃機関に、着火性向上剤を含む燃料を備え、該圧縮着火内燃機関の要求負荷が高くなるに伴って、該燃料に含まれる該着火性向上剤の少なくとも一部を多孔質担体に担持された触媒に接触させることにより分解して該燃料の着火性を低下させ、着火性の低下した燃料を該圧縮着火内燃機関に供給することを特徴とする。
本発明の方法では、前記燃料は前記着火性向上剤を含んでいるので、着火性が高く、前記圧縮着火内燃機関の要求負荷が低くなったときにも、失火等を起こすことなく、該圧縮着火内燃機関を安定して運転することができる。
一方、前記圧縮着火内燃機関の要求負荷が高くなったときには、本発明の方法では、前記着火性向上剤の少なくとも一部を、多孔質担体に担持された触媒に接触させることにより分解する。この結果、前記着火性向上剤は、炭化水素の部分酸化等のように高温にする必要がなく、常温、短時間で分解される。
前記着火性向上剤が分解されると、前記燃料は該着火性向上剤を含有しているときに比較して相対的に着火性が低下する。そこで、前記着火性向上剤が分解されて着火性が相対的に低下した燃料を前記圧縮着火内燃機関に供給することにより、該圧縮着火内燃機関の要求負荷が高くても、ノッキング等を起こすことなく、該圧縮着火内燃機関を安定して運転することができる。
また、本発明の方法では、前記着火性向上剤を、球状シリカ等の多孔質担体に担持された触媒に接触させて分解することにより、該分解を短時間で行うことができると共に、該触媒の量を低減することができる。
前記圧縮自着火可能な燃料としては、例えば、軽油、灯油、ガソリン等の既存燃料、ジメチルエーテル、ヘプタン等の合成燃料等の炭化水素系燃料を挙げることができる。特に、前記ヘプタンは、天然ガスの液体化(GTL:gas to liquid)プロセスにより得られるナフサ留分に含まれ、低沸点で合成しやすく、圧縮着火内燃機関用の燃料に適している。
前記燃料に対する前記着火性向上剤としては、常温、短時間で容易に分解されることから、有機過酸化物、硝酸エステル、ニトロ化合物、アゾ化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を挙げることができる。
本発明の方法で、前記着火性向上剤を分解する前記触媒としては、前記着火性向上剤を容易に分解できることから、塩化鉄(III)、硫酸ジルコニア、ゼオライト、12タングスト(VI)リン酸水和物、酸性白土、モンモリロナイトからなる群から選択される少なくとも1種の触媒等を挙げることができる。
また、本発明の方法では、前記着火性向上剤の一部が分解されて相対的に着火性が低下した燃料をそのまま前記圧縮着火内燃機関に供給するようにしてもよいが、該着火性向上剤の一部が分解されて着火性が低下した燃料と、該着火性向上剤が未分解の燃料とを任意の割合で混合して、該圧縮着火内燃機関に供給するようにしてもよい。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1は本実施形態の制御方法を示すブロック図であり、図2乃至図4は他の実施形態の制御方法を示すブロック図である。また、図5、図6は、クメンヒドロペルオキシドを含む燃料を多孔質担体に担持された触媒に接触させたときの燃料組成の経時変化を示すグラフである。
本実施形態の制御方法は、図1に示す圧縮着火内燃機関1により実施することができる。圧縮着火内燃機関1は、着火性向上剤を含む燃料を収容した燃料タンク2を備え、燃料タンク2は供給導管3、4を介して圧縮着火内燃機関1に接続されている。供給導管3は圧縮着火内燃機関1に接続されており、供給導管4は途中に前記着火性向上剤を分解する触媒を収容する触媒装置5が介装されている。また、供給導管3,4には燃料タンク2側(供給導管4においては燃料タンク2と触媒装置5との間)に流量調整弁6,7が設けられている。
燃料タンク2に収容される燃料としては、例えばヘプタン(C716)等の炭化水素が、前記着火性向上剤として、有機過酸化物、硝酸エステル、ニトロ化合物、アゾ化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含むものを挙げることができる。前記着火性向上剤は、分解されやすいことから前記有機過酸化物が特に適している。前記有機酸化物としては、例えば、アルキルヒドロペルオキシド、ケトンペルオキシド、ジアルキルペルオキシド、ジアシルペルオキシド、アルキルパーエステル、パーカーボネート等を挙げることができる。
また、触媒装置5に収容される触媒は多孔質担体に担持されており、該触媒としては、金属単体、金属化合物、固体酸触媒、固体塩基触媒からなる群から選択される少なくとも1種の材料を挙げることができる。前記金属単体としては、鉄、銅、ニッケル、コバルト、マンガン等の金属を挙げることができ、前記金属化合物としては塩化鉄(III)等の各種金属化合物を挙げることができる。また、前記固体酸触媒としては、金属酸化物、金属塩、金属酸化物担持酸、イオン交換樹脂等を挙げることができ、具体的には硫酸ジルコニア、ゼオライト、12タングスト(VI)リン酸水和物、酸性白土、モンモリロナイトからなる群から選択される少なくとも1種の材料等を挙げることができる。さらに、前記固体塩基触媒としては、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、担持アルカリ金属、担持アルカリ水酸化物、陰イオン交換樹脂等を挙げることができる。
また、前記触媒を担持する前記多孔質担体としては、球状シリカ等を挙げることができる。前記球状シリカは、比表面積が大きく、触媒の反応面積を大きくすることができることから、前記多孔質担体として好適に用いることができる。
本実施形態の制御方法では、まず、圧縮着火内燃機関1の要求負荷が低いときには、流量調整弁7を閉じ、流量調整弁6のみを開いて、燃料タンク1に収容されている前記燃料を供給導管3から直接圧縮着火内燃機関1に供給する。このとき、前記燃料は前記着火性向上剤を含んでいるので着火性が向上されており、失火等を起こすことなく、圧縮着火内燃機関1を安定して運転することができる。
次に、圧縮着火内燃機関1の要求負荷が高いときには、該要求負荷の高さに対応して、流量調整弁7を所定の割合で開き、燃料タンク1に収容されている前記燃料の一部を触媒装置5を介して圧縮着火内燃機関1に供給する。前記燃料は、触媒装置5内で前記多孔質担体に担持された触媒に触れることにより前記着火性向上剤が分解されるので、該着火性向上剤を含有する燃料に比較して着火性が低下する。
この結果、供給導管3からは前記着火性向上剤を含み着火性の向上された燃料が圧縮着火内燃機関1に供給され、供給導管4からは前記着火性向上剤が分解されて着火性の低下した燃料が供給される。そこで、流量調整弁6,7の開度を調整して、着火性の向上された燃料と着火性の低下した燃料との割合を適宜調整することにより、圧縮着火内燃機関1に供給される燃料の着火性を、圧縮着火内燃機関1の要求負荷の高さに対応して低くすることができる。従って、圧縮着火内燃機関1の要求負荷が高いときにも、ノッキング等を起こすことなく、圧縮着火内燃機関1を安定して運転することができる。
図1の圧縮着火内燃機関1は、供給導管3,4に流量調整弁6,7を設けて、着火性の向上された燃料と着火性の低下した燃料との割合を調整するようにしているが、図2に示すように、燃料タンク2と触媒装置5との間に、主供給導管8を介して燃料タンク2に接続される流量調整装置9を設け、流量調整装置9から供給導管3,4を分岐させるようにしてもよい。図2に示す圧縮着火内燃機関1によれば、流量調整装置9により着火性の向上された燃料と着火性の低下した燃料との割合が調整される。
また、図3に示すように、触媒装置5と圧縮着火内燃機関1との間に供給導管3,4が接続される混合調整装置10を設け、混合調整装置10を主供給導管8を介して圧縮着火内燃機関1に接続するようにしてもよい。図3に示す圧縮着火内燃機関1によれば、混合調整装置10により着火性の向上された燃料と着火性の低下した燃料とが所定の割合で混合されて、圧縮着火内燃機関1に供給される。
さらに、図4に示すように、供給導管4の触媒装置5と圧縮着火内燃機関1との間に、着火性の低下した燃料を貯留する補助タンク11を設け、補助タンク11と圧縮着火内燃機関1との間に、流量調整弁7を設けるようにしてもよい。図3に示す圧縮着火内燃機関1によれば、予め補助タンク11に貯留された着火性の低下した燃料を流量調整弁7を介して圧縮着火内燃機関1に供給することにより、圧縮着火内燃機関1の要求負荷の高くなったときに迅速に対処することができる。尚、着火性の向上された燃料と着火性の低下した燃料との割合を調整は、流量調整弁6,7の開度を調整することにより行う。
本実施形態の制御方法では、燃料タンク2に収容される燃料として、例えば主燃料としてのヘプタンが、着火性向上剤として次式(1)で示されるクメンヒドロペルオキシドを0.01〜6.0重量%の範囲で含有する燃料を用いることができる。前記ヘプタンは、前記クメンヒドロペルオキシドの含有量が0.01重量%未満では着火性を向上する効果が得られず、前記クメンヒドロペルオキシドの含有量が6.0重量%を超えると高分子系沈着物質が生成されて燃料として適さなくなる。
Figure 2005188500




本実施形態では、触媒装置5に収容される触媒として、球状シリカに担持された12タングスト(VI)リン酸水和物を用いる。前記着火性向上剤としてのクメンヒドロペルオキシドは、前記触媒に接触すると、次式(2)で示すように、フェノールとアセトンとに分解される。前記フェノールは着火性抑制剤として作用するので、クメンヒドロペルオキシドが分解された燃料の着火性を、純ヘプタンよりさらに低下させることができ、好都合である。
Figure 2005188500






前記触媒は、前記球状シリカ等の多孔質担体に担持された状態で用いることにより、前記着火性向上剤であるクメンヒドロペルオキシドを短時間で分解することができ、しかも触媒の量を少量にすることができる。
次に、本発明の実施例と比較例とを示す。
本実施例では、まず、ヘプタン99重量%と、イソプロピルベンゼンで希釈したクメンヒドロペルオキシド80重量%溶液1重量%とからなる燃料100gを調製した。次に、燃料タンク2から供給される燃料を触媒装置5内の触媒に接触させる状況を模して、前記燃料を500ml平底フラスコに入れて、スターラー付き恒温槽中で撹拌しながら液温を50℃に保持し、該フラスコ中に12タングスト(VI)リン酸水和物を多孔質担体である球状シリカに担持させた触媒を投入して、該燃料を該触媒に接触させた。
前記触媒は、12タングスト(VI)リン酸水和物12.8gを30mlの水に溶解させた水溶液を、スプレーを用いて球状シリカ30gに噴霧し、該水溶液と球状シリカとを均一に混合した後、室温中に一晩放置し、恒温槽中で120℃に3時間保持して水分を蒸発させ、真空デシケータ内で室温まで冷却した後、マッフル炉を用い400℃に1時間保持して焼成することにより調製したものを用いた。前記球状シリカとしては、富士シリシア化学株式会社製、比表面積323m2/g、細孔容積1.03ml/g、かさ密度0.43g/mlのものを用いた。前記球状シリカは、〜0.85mm:0.2%、0.85〜1.70mm:93.6%、1.7mm〜:6.2%の粒子径分布を備えている。
調製された触媒は、前記球状シリカを含む全量に対して、29重量%の12タングスト(VI)リン酸水和物を担持していた。また、調製された触媒の比表面積を、島津製作所製フローソーブII2300(商品名)により、BET法を用いて測定したところ、225m2/gであった。
次に、前記触媒の量を3.3g(12タングスト(VI)リン酸水和物を1g担持)とし、液温50℃に保持された前記燃料を該触媒に接触させたときに、反応前(反応時間0時間)と、反応開始から5分、15分、30分、90分、90分、120分後(それぞれ反応時間5分、15分、30分、90分、90分、120分)とに、それぞれ反応溶液を約2g採取し、燃料組成の経時変化を調べた。前記燃料の組成は、採取した各反応溶液から前記触媒を濾別した濾液を炭酸水素ナトリウムで中和し、トリフェニルホスフィンを加えて該濾液中のクメンヒドロペルオキシドをクミルアルコールに還元した後、GC/MS(ガスクロマトグラフィー−質量分析)により分析した。前記分析は、予め前記燃料にトリフェニルホスフィンを加えて該燃料中のクメンヒドロペルオキシドをクミルアルコールに還元した後、GC/MSで分析して、クミルアルコールとイソプロピルベンゼンとのピーク面積を求めておき、該クミルアルコールのピーク面積と該燃料中の各成分のピーク面積との比を求めることにより行った。結果を図5に示す。
図5から、反応時間15分でクミルアルコールが急峻に減少して0になる一方、クメンヒドロペルオキシドの分解生成物であるフェノールとアセトンとが増加してほぼ一定になっており、前記燃料中のクメンヒドロペルオキシドが全て分解されていることが明らかである。
次に、前記燃料と、液温50℃に保持された該燃料を前記触媒に120分接触させた後の前記反応溶液とを、それぞれ450℃、20気圧の空気が入った容積650mlの高圧容器中に噴射し、圧力が上昇するまでの時間を着火遅れ時間として測定し、着火性を比較した。この結果、前記触媒に接触させていない前記燃料の着火遅れ時間が6.07ミリ秒であるのに対して、前記燃料を前記触媒に接触させた前記反応溶液の着火遅れ時間は7.65ミリ秒であり、該燃料は前記触媒と接触させることにより着火性が低くなることが明らかである。
〔比較例1〕
本比較例では、前記燃料100gを500ml平底フラスコに入れて、スターラー付き恒温槽中で撹拌しながら液温を50℃に保持し、球状シリカに担持されていない12タングスト(VI)リン酸水和物1gに接触させた。この結果、前記燃料中のクメンヒドロペルオキシドが全て分解されるまでに2時間を要した。
本実施例では、前記触媒の量を1.0g(12タングスト(VI)リン酸水和物を0.3g担持)とした以外は、実施例1と全く同一にして、燃料組成の経時変化を調べた。結果を図6に示す。
図6から、前記触媒の量を1.0gとしても、該触媒の量を3.3gとした場合とした場合とほぼ同様の結果が得られ、反応時間15分でクミルアルコールが急峻に減少して0になる一方、クメンヒドロペルオキシドの分解生成物であるフェノールとアセトンとが増加してほぼ一定となっており、前記燃料中のクメンヒドロペルオキシドが全て分解されていることが明らかである。
実施例1と比較例1との結果から、12タングスト(VI)リン酸水和物を多孔質担体である球状シリカに担持させた触媒を用いることにより、同量の12タングスト(VI)リン酸水和物を多孔質担体に担持させずに用いる場合に比較して、格段に短時間で前記燃料中のクメンヒドロペルオキシドを分解できることが明らかである。また、実施例1と実施例2との結果から、12タングスト(VI)リン酸水和物は、多孔質担体である球状シリカに担持させることにより、その量を少量にすることができることが明らかである。
本発明の圧縮着火内燃機関の制御方法の一実施形態を示すブロック図。 本発明の圧縮着火内燃機関の制御方法の他の実施形態を示すブロック図。 本発明の圧縮着火内燃機関の制御方法の他の実施形態を示すブロック図。 本発明の圧縮着火内燃機関の制御方法の他の実施形態を示すブロック図。 クメンヒドロペルオキシドを含む燃料を多孔質担体に担持された触媒に接触させたときの燃料組成の経時変化を示すグラフ。 クメンヒドロペルオキシドを含む燃料を多孔質担体に担持された触媒に接触させたときの燃料組成の経時変化を示すグラフ。
符号の説明
1…圧縮着火内燃機関、 2…燃料、 5…触媒。

Claims (5)

  1. 酸素含有気体と圧縮自着火可能な燃料とをシリンダー内に導入し、圧縮して自着火させる圧縮着火内燃機関の制御方法であって、
    該圧縮着火内燃機関に、着火性向上剤を含む燃料を備え、
    該圧縮着火内燃機関の要求負荷が高くなるに伴って、該燃料に含まれる該着火性向上剤の少なくとも一部を多孔質担体に担持された触媒に接触させることにより分解して該燃料の着火性を低下させ、着火性の低下した燃料を該圧縮着火内燃機関に供給することを特徴とする圧縮着火内燃機関の制御方法。
  2. 前記多孔質担体は、球状シリカであることを特徴とする請求項1記載の圧縮着火内燃機関の制御方法。
  3. 前記着火性向上剤は、有機過酸化物、硝酸エステル、ニトロ化合物、アゾ化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の圧縮着火内燃機関の制御方法。
  4. 前記触媒は、塩化鉄(III)、硫酸化ジルコニア、ゼオライト、12タングスト(VI)リン酸水和物、酸性白土、モンモリロナイトからなる群から選択される少なくとも1種の触媒であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の圧縮着火内燃機関の制御方法。
  5. 前記着火性向上剤の一部が分解されて着火性が低下した燃料と、該着火性向上剤が未分解の燃料とを任意の割合で混合して、前記圧縮着火内燃機関に供給することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の圧縮着火内燃機関の制御方法。
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