JP2005188462A - エンジンの動弁装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクト化を図るとともに開閉作動の追従性を確保するようにした上で、ロッカアームの剛性を簡単な構造で高め得るようにしつつ機関弁のリフト量を連続的に変化させ得るようにする。
【解決手段】ロッカアーム63の一端部には、一対の機関弁にそれぞれ当接するアジャストボルト70がその進退位置を調節可能として螺合される一対のボルト取付け部63aが設けられ、ロッカアーム63の一端部からカム当接部65が配置される部分にかけてロッカアーム63には、両ボルト取付け部63a間に配置されるリブ63bが突設される。
【選択図】 図5

Description

本発明は、吸気弁もしくは排気弁である機関弁のリフト量を連続的に変化させるリフト可変機構を備えたエンジンの動弁装置に関する。
機関弁のリフト量を無段階に変化させるために、機関弁に当接する弁当接部を一端側に有するロッカアームの他端部に、プッシュロッドの一端が嵌合され、プッシュロッドの他端および動弁カム間にリンク機構が設けられた動弁装置が、特許文献1で既に知られている。
特開平8−74534号公報
ところが、上記特許文献1で開示されたエンジンの動弁装置では、リンク機構およびプッシュロッドを配置するための比較的大きなスペースを動弁カムおよびロッカアーム間に確保する必要があり、動弁装置が大型化する。しかも動弁カムからの駆動力がリンク機構およびプッシュロッドを介してロッカアームに伝達されるので、動弁カムに対するロッカアームの追従性すなわち機関弁の開閉作動追従性が優れているとは言い難い。
そこで本出願人は、ロッカアームに第1および第2リンクアームの一端部が回動可能に連結され、第1リンクアームの他端部がエンジン本体に回動可能に支承され、第2リンクアームの他端部を、駆動手段によって変位させるようにしたエンジンの動弁装置を、特願2002−196872で既に提案しており、この動弁装置によれば、動弁装置のコンパクト化が可能となるとともに、動弁カムからの動力をロッカアームに直接伝達するようにして動弁カムに対する優れた追従性を確保することが可能である。
しかるに上記提案の動弁装置では、ロッカアームの剛性確保の観点からの工夫がなされておらず、ロッカアームの剛性を高めることが望まれている。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、コンパクト化を図るとともに開閉作動の追従性を確保するようにした上で、ロッカアームの剛性を簡単な構造で高め得るようにしたエンジンの動弁装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、動弁カムに当接するカム当接部を有するとともに一端部が機関弁に連動、連結されるロッカアームと、該ロッカアームに一端部が回動可能に連結されるとともに他端部がエンジン本体の固定位置に回動可能に支承される第1リンクアームと、一端部が前記ロッカアームに回動可能に連結されるとともに他端部が可動軸で回動可能に支承される第2リンクアームと、機関弁のリフト量を無段階に変化させるべく前記可動軸を変位させる駆動手段とを備えるエンジンの動弁装置において、前記ロッカアームの一端部には、一対の機関弁にそれぞれ当接するアジャストボルトがその進退位置を調節可能として螺合される一対のボルト取付け部が設けられ、前記ロッカアームの一端部から前記カム当接部が配置される部分にかけて前記ロッカアームには、前記両ボルト取付け部間に配置されるリブが突設されることを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加えて、第1リンクアームは、前記ロッカアームを両側から挟む一対の連結部と、前記エンジン本体の固定位置に回動可能に支承される固定支持部と、両連結部および固定支持部間を結ぶ一対の腕部とを有して略U字状に形成され、第2リンクアームが、第1リンクアームの両端部の回動軸線間を結ぶ直線に直交する方向から見て前記両腕部間に配置されるようにして平板状に形成されることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明の構成に加えて、前記ロッカアームに、第1リンクアームの一端部がピンを介して回動可能に連結されるとともに、前記カム当接部としてのローラが前記ピンを介して軸支され、前記ロッカアームのうち前記動弁カムが設けられるカムシャフトに対向する部分の外側面ならびに前記第1リンクアームの一端部外側面が、側面視で重なるようにして前記ピンの軸線を中心とする円弧状に形成されることを特徴とする。
さらに請求項4記載の発明は、上記請求項1〜3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、連結板の両端に、前記可動軸と、該可動軸と平行な軸線を有する支軸とが突設されて成るクランク部材を備え、前記支軸がエンジン本体に回動可能に支承されることを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、可動軸を無段階に変位させることで機関弁のリフト量を無段階に変化させることが可能であり、しかも第1および第2リンクアームの一端部がロッカアームに回動可能として直接連結されており、両リンクアームを配置するスペースを少なくして動弁装置のコンパクト化を図ることができ、動弁カムからの動力がロッカアームのカム当接部に直接伝達されるので動弁カムに対する優れた追従性を確保することができる。しかもロッカアームの一端部からカム当接部が配置される部分にかけてロッカアームにリブが突設されるので、ロッカアームの剛性向上を図ることができる。
また請求項2記載の発明によれば、第1リンクアームの中央部を肉抜き構造とすることにより、第2リンクアームに比べて作用する負荷の小さい第1リンクアームの軽量化を図ることができ、また第1リンクアームよりも大きな負荷が作用する第2リンクアームを、平板状とすることで、剛性を確保しつつ軽量化を図ることができる。
請求項3記載の発明によれば、ロッカアームおよび第1リンクアームのカムシャフトとの干渉が生じることを回避しつつ、コンパクトな配置で第1リンクアームの一端部をロッカアームに回動可能に連結することができる。
さらに請求項4記載の発明によれば、クランク部材を支軸の軸線まわりに回動せしめることで可動軸を容易に変位させることができ、駆動手段によって可動軸を変位させる機構の単純化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
図1〜図10は本発明の一実施例を示すものであり、図1はエンジンの部分縦断面図であって図2の1−1線断面図、図2は図1の2−2線断面図、図3は図2の3−3線矢視図、図4はリフト可変機構の側面図、図5はリフト可変機構の分解斜視図、図6は図3の6矢視図、図7はリフト可変機構の作用説明図、図8は機関弁のリフト曲線を示す図、図9は図3の要部拡大図、図10はコントロールアームの回転角とセンサアームの回転角との関係を示すグラフである。
先ず図1において、直列多気筒エンジンEのエンジン本体10は、内部にシリンダボア11…が設けられたシリンダブロック12と、シリンダブロック12の頂面に結合されたシリンダヘッド14と、シリンダヘッド14の頂面に結合されるヘッドカバー16とを備え、各シリンダボア11…にはピストン13…が摺動自在に嵌合され、各ピストン13…の頂部を臨ませる燃焼室15…がシリンダブロック12およびシリンダヘッド14間に形成される。
シリンダヘッド14には、各燃焼室15…に通じ得る吸気ポート17…および排気ポート18…が設けられており、各吸気ポート17…が一対の機関弁である吸気弁19,19でそれぞれ開閉され、各排気ポート18が一対の排気弁20,20でそれぞれ開閉される。吸気弁19のステム19aはシリンダヘッド14に設けられたガイド筒21に摺動自在に嵌合され、ステム19aの上端部に設けられるスプリングシート22ならびにシリンダヘッド14に当接されるスプリングシート23間に設けられる弁スプリング24によって各吸気弁19…は閉弁方向に付勢される。また排気弁20のステム20aはシリンダヘッド14に設けられるガイド筒25に摺動自在に嵌合され、ステム20aの上端部に設けられるスプリングシート26ならびにシリンダヘッド14に当接されるスプリングシート27間に設けられる弁スプリング28によって各排気弁20…は閉弁方向に付勢される。
図2を併せて参照して、シリンダヘッド14に設けられたカムシャフトホルダ29と、該カムシャフトホルダ29に結合されるカムシャフトキャップ30との間に、吸気カムシャフト31および排気カムシャフト32が回転自在に支持される。吸気弁19…は吸気カムシャフト31によってリフト可変機構33を介して駆動され、排気弁20…は排気カムシャフト32によってリフト・タイミング可変機構34を介して駆動される。
排気弁20…を駆動するリフト・タイミング可変機構34は周知のものであり、ここではその概略を説明する。カムシャフトホルダ29に支持された排気ロッカアームシャフト35には、一対の低速用ロッカアーム36,36の一端と、単一の高速用ロッカアーム37の一端とが枢支されており、低速用ロッカアーム36,36の中間部に軸支されたローラ38,38に排気カムシャフト32に設けられた2個の低速用カム39,39が当接し、高速用ロッカアーム37の中間部に軸支されたローラ40に排気カムシャフト32に設けられた高速用カム41が当接する。また低速用ロッカアーム36,36の他端には、排気弁20…のステムエンド20a…に当接するアジャストボルト42…が進退位置を調節可能として螺合される。
しかも両低速用ロッカアーム36,36および高速用ロッカアーム37とは、油圧の制御によって連結および連結解除を切換可能であり、エンジンEの低速運転時に、低速用ロッカアーム36,36および高速用ロッカアーム37の連結を解除すると、低速用ロッカアーム36,36は対応する低速用カム39,39により駆動され、排気弁20,20は低リフト・低開角で開閉される。またエンジンEの高速運転時に、低速用ロッカアーム36,36および高速用ロッカアーム37を連結すると、高速用ロッカアーム37は対応する高速用カム41により駆動され、高速用ロッカアーム37に結合された低速用ロッカアーム36,36により、排気弁20,20は高リフト・高開角で開閉される。このように、リフト・タイミング可変機構34により、排気弁20,20のリフトおよびタイミングが2段階に制御される。
次に図3〜図6を併せて参照しつつリフト可変機構33の構造を説明すると、該リフト可変機構33は、第1リンクアーム61と、第1リンクアーム61の下方に配置される第2リンクアーム62と、ロッカアーム63とを備える。
第1リンクアーム61は、ロッカアーム63を両側から挟む一対の第1連結部61a,61aと、円筒状の固定支持部61bと、両第1連結部61a,61aおよび固定支持部61b間を結ぶ一対の腕部61c,61cとを有して略U字状に形成される。
ロッカアーム63の一端部には、一対の吸気弁19…におけるステムエンド19a…の上端に上方から当接するアジャストボルト70,70が進退位置を調節可能として螺合される一対のボルト取付け部63a,63aが設けられる。またロッカアーム63の他端部は吸気カムシャフト31側に開くようにして略U字状に形成されており、吸気カムシャフト31に設けられる動弁カムとしての動弁カム69に転がり接触するカム当接部としてのローラ65がアッパーピン64を介してロッカアーム34の他端部に軸支される。
しかもロッカアーム34の上部には、該ロッカアーム34の一端部と、ロッカアーム34の他端部すなわちローラ65が配置される部分との間にかけて、前記両ボルト取付け部63a,63a間に位置するリブ63bが突設される。
第1リンクアーム61の一端部の第1連結部61a,61aは、前記アッパーピン64を介して前記ロッカアーム63の他端部に回動可能に連結されており、ロッカアーム63の他端部のうち前記吸気カムシャフト31に対向する部分の外側面ならびに第1リンクアーム61の一端部の第1連結部61a,61の外側面は、側面視では重なるようにして前記アッパーピン64の軸線を中心とする円弧状に形成される。
第2リンクアーム62は、第1リンクアーム61の両端部の回動軸線間を結ぶ直線L1に直交する方向から見て第1リンクアーム61の前記両腕部61c,61c間に配置されるようにして平板状に形成され、第1リンクアーム61の下方に配置される。
第2リンクアーム62の一端部に設けられる第2連結部62aは、前記アッパーピン64よりも下方でロッカアーム63の他端部にロアピン66を介して回動可能に連結される。すなわち動弁カム69に当接する前記ローラ65を他端側上部に有するロッカアーム63の一端部が一対の吸気弁19…に連動、連結され、上方の第1リンクアーム61がその一端に有する第1連結部61a,61aと、第1リンクアーム61の下方に配置される第2リンクアーム62がその一端に有する第2連結部62aとが、ロッカアーム63の他端部に上下に並列して相対回動可能に連結されることになる。
第1リンクアーム61の他端の固定支持部61bは、エンジン本体10におけるカムシャフトホルダ29に固定したロッカアームシャフト67に回動可能に支承され、第2リンクアーム62がその他端に有する可動支持部62bは、可動軸68aで回動可能に支承される。しかも第2リンクアーム62は第1リンクアーム61よりも短く形成されており、第2リンクアーム62の他端の可動支持部62bは、第1リンクアーム61の他端の固定支持部61bよりも吸気弁19…に近い位置に配置されることになる。
前記可動軸68aは、クランク部材68に設けられるものであり、該クランク部材68は、第2リンクアーム62の作動平面と平行な平面に配置される連結板68bの両端に、前記可動軸68aおよび支軸68cが相互に反対方向に突出するようにして直角に設けられて成るものであり、前記支軸68cは、エンジン本体10におけるヘッドカバー16に設けられる支持孔16aに回転自在に支持される。
而してロッカアーム63が図4に示す上昇位置にあるとき、すなわち吸気弁19…が閉弁状態にあるときに、ロッカアーム63の下部を枢支するロアピン66の軸線C上にクランク部材68の支軸68cが同軸に配置される(図5参照)ものであり、したがってクランク部材68が支軸68cの軸線まわりに揺動すると、可動軸68aは支軸68cを中心とする円弧A(図4参照)上を移動することになる。
ところで、少なくとも第2リンクアーム62の他端部の可動支持部62bが第1リンクアーム61側に最も近づいた状態では、第1リンクアーム61の第1連結部61a,61aおよび固定支持部61bの第2リンクアーム62側の側面間を結ぶ直線L2と、前記可動支持部62bの一部が側面視で重なるようにして、可動支持部62bを収容可能な収容部60が、第1リンクアーム61に形成される。
前記収容部60は、可動支持部62bの一部を収容可能として第1リンクアーム61の両腕部61c,61c間に形成される開口部60aと、前記可動軸68aの少なくとも一部を収容可能として前記両腕部61c,61cの下部に形成される凹部60b…とから成るものであり、第1リンクアーム61は、前記凹部60b…を形成すべく側面視では瓢箪形になるように形成される。
前記クランク部材68の支軸68cは、ヘッドカバー16の支持孔16aから突出するものであり、この支軸68cの先端にコントロールアーム71が固定され、該コントロールアーム71がシリンダヘッド14の外壁に取付けられた駆動手段としてのアクチュエータモータ72によって駆動される。すなわちアクチュエータモータ72により回転するねじ軸73にナット部材74が噛み合っており、ナット部材74にピン75で一端を枢支された連結リンク76の他端が、ピン77,77を介してコントロールアーム71に連結される。したがってアクチュエータモータ72を作動せしめると、回転するねじ軸73に沿ってナット部材74が移動し、ナット部材74に連結リンク76を介して連結されたコントロールアーム71によって支軸68cまわりにクランク部材68が揺動することで、可動軸68aが図7(A)の位置と図7(B)の位置との間を移動する。
ヘッドカバー16の外壁面に、例えばロータリエンコーダのような回転角センサ80が設けられており、そのセンサ軸80aの先端にセンサアーム81の一端が固定される。コントロールアーム71には、その長手方向に沿って直線状に延びるガイド溝82が形成されており、そのガイド溝82にセンサアーム81の他端に設けたピン83が摺動自在に嵌合する。
ねじ軸73、ナット部材74、ピン75、連結リンク76、ピン77,77、コントロールアーム71、回転角センサ80、センサアーム81およびピン83は、シリンダブロック14およびヘッドカバー16の側面から突出する壁部14a,16bの内側に収納され、壁部14a,16bの端面を覆うカバー78がボルト79…で壁部14a,16bに固定される。
前記リフト可変機構33において、アクチュエータモータ72でコントロールアーム71が図3の実線位置から反時計方向に回動すると、コントロールアーム71に連結されたクランク部材68(図5参照)が反時計方向に回動し、図7(A)に示すようにクランク部材68の可動軸68aが上昇する。この状態で吸気カムシャフト31の動弁カム69でローラ65が押圧されると、ロッカシャフト67、アッパーピン64、ロアピン68および可動軸68aを結ぶ四節リンクが変形してロッカアーム63が鎖線位置から実線位置へと下方に揺動し、アジャストボルト70,70が吸気弁19のステムエンド19a…を押圧し、吸気弁19…を高リフトで開弁する。
アクチュエータモータ72でコントロールアーム71が図3の実線位置に回動すると、コントロールアーム71に連結されたクランク部材68が時計方向に回動し、図7(B)に示すようにクランク部材68の可動軸68aが下降する。この状態で吸気カムシャフト31の動弁カム69でローラ65が押圧されると、前記四節リンクが変形してロッカアーム63が鎖線位置から実線位置へと下方に揺動し、アジャストボルト70,70が吸気弁19…のステムエンド19aを押圧し、吸気弁19…が低リフトで開弁する。
図8は吸気19の機関弁リフト曲線を示しており、図7(A)に対応する高リフト時の開角と、図7(B)に対応する低リフト時の開角とは同一であり、弁リフト量だけが変化している。このように、リフト可変機構33を設けたことにより、吸気弁19…の開角を変更せずに、弁リフトだけを任意に変更することができる。
ところで、アクチュエータモータ72でクランク部材68を揺動させて吸気弁19…の弁リフトを変更する際に、弁リフトの大きさ、つまりクランク部材68の支軸68cの回動角を検出してアクチュエータモータ72の制御にフィードバックする必要がある。そのために、クランク部材68の支軸68cの回動角を回転角センサ80で検出するようになっている。クランク部材68の支軸68cの回動角を単に検出するだけなら、前記支軸68cに回転角センサを直結すれば良いが、低リフトの領域ではリフト量が僅かに変化しただけで吸気効率が大きく変化するため、クランク部材68の支軸68cの回動角を精度良く検出してアクチュエータモータ72の制御にフィードバックする必要がある。それに対して、高リフトの領域ではリフト量が多少変化しても吸気効率が大きく変化しないため、前記回転角の検出にそれほど高い精度は要求されない。
図9に実線で示すコントロールアーム71の位置は低リフトの領域に対応し、そこから反時計方向に揺動した鎖線で示すコントロールアーム71の位置は高リフトの領域に対応している。低リフトの領域では、回転角センサ80のセンサ軸80aに固定したセンサアーム81のピン83がコントロールアーム71のガイド溝82の先端側(軸線Cから遠い側)に係合しているため、コントロールアーム71が僅かに揺動しただけでセンサアーム81は大きく揺動する。すなわちクランク部材68の回動角に対するセンサ軸80aの回動角の比率が大きくなり、回転角センサ80の分解能が高まってクランク部材68の回動角を高精度で検出することができる。
一方、コントロールアーム71が鎖線で示す位置に揺動した高リフトの領域では、回転角センサ80のセンサ軸80aに固定したセンサアーム81のピン83がコントロールアーム71のガイド溝82の基端側(軸線Cに近い側)に係合しているため、コントロールアーム71が大きく揺動してもセンサアーム81は僅かしか揺動しない。すなわちクランク部材68の回動角に対するセンサ軸80aの回動角の比率が小さくなり、クランク部材68の回動角の検出精度は低リフト時に比べて低くなる。
図10のグラフから明らかなように、コントロールアーム71の回転角が低リフト状態から高リフト状態に向かって増加してゆくと、最初はセンサアーム81の角度の増加率が高いために検出精度が高くなるが、次第に前記増加率が低くなって検出精度が低くなることが分かる。
このように、高価で検出精度の高い回転角センサを用いずとも、回転角センサ80のセンサアーム81をコントロールアーム71のガイド溝82に係合させることで、高い検出精度を必要とする低リフト状態における検出精度を確保し、コストダウンに寄与することができる。
このとき、コントロールアーム71の一端側(支軸68cに近い側)とセンサアーム81の一端側(回転角センサ80に近い側)とを接近させて配置し、コントロールアーム71の一端側にガイド溝82を形成したので、センサアーム81の長さを短くしてコンパクト化することができる。またコントロールアーム71の一端側にガイド溝82を形成すると、軸線Cからの距離が小さくなってガイド溝82の円周方向の移動量も小さくなるが、センサアーム81の長さも短くなるため、センサアーム81の回動角を充分に確保して回転センサ80の検出精度を確保することができる。
次にこの実施例の作用について説明すると、吸気弁19…の開弁リフト量を連続的に変化させるためのリフト可変機構33において、第1および第2リンクアーム61,62がその一端部に有する第1および第2連結部61a,61a;62aは、一端部が一対の吸気弁19…に連動、連結されるロッカアーム63の他端部に並列して相対回動可能に連結され、第1リンクアーム61の他端の固定支持部61bはエンジン本体10におけるロッカアームシャフト67に回動可能に支承され、第2リンクアーム62の他端の可動支持部62bは変位可能な可動軸68aで回動可能に支承されている。
したがって可動軸68aを無段階に変位させることで吸気弁19…のリフト量を無段階に変化させることが可能であり、しかも第1および第2リンクアーム61,62の一端部がロッカアーム63に回動可能として直接連結されており、両リンクアーム61,62を配置するスペースを少なくして動弁装置のコンパクト化を図ることができ、動弁カム69からの動力がロッカアーム63のローラ65に直接伝達されるので動弁カム69に対する優れた追従性を確保することができる。また吸気カムシャフト31の軸線に沿う方向でのロッカアーム63、第1および第2リンクアーム61,62の位置をほぼ同一位置に配置することができ、吸気カムシャフト31の軸線に沿う方向での動弁装置のコンパクト化を図ることができる。
またロッカアーム63の一端部には、一対の吸気弁19…にそれぞれ当接するアジャストボルト70,70がその進退位置を調節可能として螺合される一対のボルト取付け部63a,63aが設けられ、ロッカアーム63の一端部から前記ローラ65が配置される部分にかけてロッカアーム63には、両ボルト取付け部63a,63a間に配置されるリブ63bが突設されるので、ロッカアーム63の剛性向上を図ることができる。
また第1リンクアーム61は、ロッカアーム63を両側から挟む一対の第1連結部61a,61aと、固定支持部61bと、両第1連結部61a,61aおよび固定支持部61b間を結ぶ一対の腕部61c,61cとを有し、第2リンクアーム62は、第1リンクアーム61の両端部の回動軸線間を結ぶ直線L1に直交する方向から見て前記両腕部61c,61c間に配置されるようにして平板状に形成されるので、第2リンクアーム62に比べて受け持つ負荷が小さな第1リンクアーム61の軽量、コンパクト化を可能としつつ、第1リンクアーム61よりも大きな負荷が作用する第2リンクアーム62を、平板状とすることで、第2リンクアーム62の剛性を確保しつつ軽量化を図ることができる。
しかも少なくとも前記可動支持部62bが第1リンクアーム61側に最も近づいた状態では、第1リンクアーム61の第1連結部61a,61aおよび固定支持部61bの第2リンクアーム62側の側面間を結ぶ直線L2と可動支持部62bの一部が側面視で重なるようにして、可動支持部62bを収容可能な収容部60が、第1リンクアーム61に形成されているので、可動支持部62bの変位量を比較的大きく設定して吸気弁19…のリフト可変量を大きくすることを可能としつつ第1および第2リンクアーム61,62を相互に近接させるようにして動弁装置をコンパクト化することができる。しかも前記収容部60の一部が前記両腕部61c,61c間に形成されるので、第1および第2リンクアーム61,62をより近接させることで、より一層のコンパクト化を図ることができ、さらに収容部60は可動軸68aの少なくとも一部を収容可能に形成されるので、第1および第2リンクアーム61,62をさらに一層近接させることで、動弁装置をさらに一層コンパクト化することができる。
第1および第2リンクアーム61,62の一端部の第1および第2連結部61a,61bは、一端部が吸気弁19…に連動、連結されるロッカアーム63の他端部に上下に並列して相対回動可能に連結されるものであり、第2リンクアーム62は第1リンクアーム61よりも短く形成されており、第2リンクアーム62の他端の可動支持部62bは、第1リンクアーム61の他端の固定支持部61bよりも吸気弁19…に近い位置に配置されるので、クランク部材68を介してコントロールアーム71に第2リンクアーム62から作用する反力のモーメントを、てこの原理によって比較的小さく抑えることが可能となり、コントロールアーム71およびアクチュエータモータ72にかかる負荷を低減し、コントロールアーム71およびアクチュエータモータ72の信頼、耐久性の向上に寄与することができる。
ロッカアーム63には、第1リンクアーム61の一端部の第1連結部61a,61aがアッパーピン64を介して回動可能に連結されるとともに、ローラ65がアッパーピン64を介して軸支され、ロッカアーム63のうち吸気カムシャフト31に対向する部分の外側面ならびに第1リンクアーム61の一端部の第1連結部61a,61aの外側面が、側面視で重なるようにしてアッパーピン64の軸線を中心とする円弧状に形成されるので、ロッカアーム63および第1リンクアーム61の吸気カムシャフト31との干渉が生じることを回避しつつ、コンパクトな配置で第1リンクアーム61の一端部をロッカアーム63に回動可能に連結することができる。特徴とする。
さらにリフト可変機構33は、連結板68bの両端に、可動軸68aと、該可動軸68aと平行な軸線を有する支軸68cとが突設されて成るクランク部材68を備えており、支軸68cがエンジン本体10のヘッドカバー16に回動可能に支承されるので、クランク部材68を支軸68cの軸線まわりに回動せしめることで可動軸68aを容易に変位させることができ、アクチュエータモータ72によって可動軸68aを変位させる機構の単純化を図ることができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
エンジンの部分縦断面図であって図2の1−1線断面図である。 図1の2−2線断面図である。 図2の3−3線矢視図である。 リフト可変機構の側面図である。 リフト可変機構の分解斜視図である。 図3の6矢視図である。 リフト可変機構の作用説明図である。 機関弁のリフト曲線を示す図である。 図3の要部拡大図である。 コントロールアームの回転角とセンサアームの回転角との関係を示すグラフである。
符号の説明
10・・・エンジン本体
19・・・機関弁としての吸気弁
31・・・カムシャフト
61・・・第1リンクアーム
61a・・・連結部
61b・・・固定支持部
61c・・・腕部
62・・・第2リンクアーム
63・・・ロッカアーム
63a・・・ボルト取付け部
63b・・・リブ
64・・・ピン
65・・・カム当接部としてのローラ
68・・・クランク部材
68a・・・可動軸
68b・・・連結板
68c・・・支軸
69・・・動弁カム
70・・・アジャストボルト
72・・・駆動手段としてのアクチュエータモータ
L1・・・直線

Claims (4)

  1. 動弁カム(69)に当接するカム当接部(65)を有するとともに一端部が機関弁(19)に連動、連結されるロッカアーム(63)と、該ロッカアーム(63)に一端部が回動可能に連結されるとともに他端部がエンジン本体(10)の固定位置に回動可能に支承される第1リンクアーム(61)と、一端部が前記ロッカアーム(63)に回動可能に連結されるとともに他端部が可動軸(68a)で回動可能に支承される第2リンクアーム(62)と、機関弁(19)のリフト量を無段階に変化させるべく前記可動軸(68a)を変位させる駆動手段(72)とを備えるエンジンの動弁装置において、前記ロッカアーム(63)の一端部には、一対の機関弁(19)にそれぞれ当接するアジャストボルト(70)がその進退位置を調節可能として螺合される一対のボルト取付け部(63a)が設けられ、前記ロッカアーム(63)の一端部から前記カム当接部(65)が配置される部分にかけて前記ロッカアーム(63)には、前記両ボルト取付け部(63a)間に配置されるリブ(63b)が突設されることを特徴とするエンジンの動弁装置。
  2. 第1リンクアーム(61)は、前記ロッカアーム(63)を両側から挟む一対の連結部(61a)と、前記エンジン本体(10)の固定位置に回動可能に支承される固定支持部(61b)と、両連結部(61a)および固定支持部(61b)間を結ぶ一対の腕部(61c)とを有して略U字状に形成され、第2リンクアーム(62)が、第1リンクアーム(61)の両端部の回動軸線間を結ぶ直線(L1)に直交する方向から見て前記両腕部(61c)間に配置されるようにして平板状に形成されることを特徴とする請求項1記載のエンジンの動弁装置。
  3. 前記ロッカアーム(63)に、第1リンクアーム(61)の一端部がピン(64)を介して回動可能に連結されるとともに、前記カム当接部としてのローラ(65)が前記ピン(64)を介して軸支され、前記ロッカアーム(63)のうち前記動弁カム(69)が設けられるカムシャフト(31)に対向する部分の外側面ならびに前記第1リンクアーム(61)の一端部外側面が、側面視で重なるようにして前記ピン(64)の軸線を中心とする円弧状に形成されることを特徴とする請求項1または2記載のエンジンの動弁装置。
  4. 連結板(68b)の両端に、前記可動軸(68a)と、該可動軸(68a)と平行な軸線を有する支軸(68c)とが突設されて成るクランク部材(68)を備え、前記支軸(68c)がエンジン本体(10)に回動可能に支承されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエンジンの動弁装置。
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