JP2005184605A - 立体画像撮像装置および立体画像表示装置 - Google Patents

立体画像撮像装置および立体画像表示装置 Download PDF

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Masato Okui
誠人 奥井
Maki Kobayashi
真樹 小林
Atsushi Arai
淳 洗井
Koji Mitani
公二 三谷
Fumio Okano
文男 岡野
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Abstract

【課題】 再生像の解像度を高く維持することができるとともに小型化も可能なIP撮像装置とIP表示装置を提供する
【解決手段】 被写体Aから所定間隔を隔てて配置され、かつ、同一平面上に配列された要素レンズ11a、11bを複数有する要素レンズ群14と、この要素レンズ群12から所定間隔を隔てて配置され、かつ、前記要素レンズ11a、11bにより結像される前記被写体Aの撮像要素画像A2、A3を撮像する複数の撮像素子13からなる撮像手段15とを具備する立体画像撮像装置10であって、互いに隣り合う2つの要素レンズ11a、11bを1組の要素レンズ組12として、この要素レンズ組12が対向する1つの撮像素子13に前記被写体Aの要素画像A1を結像させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レンズ群を利用した立体映像方式である、いわゆるIntegral Photographyの撮像装置および表示装置に関する。
従来、偏光眼鏡などによらない3次元立体表示技術として、レンチキュラー板を用いた装置がすでに商品化されており、さらにレンチキュラー方式では不可能とされた、上下左右からでも回り込んだ3次元立体画像を認識可能とするIntegral Photography(以下、適宜「IP」という)方式の実用化が進められている。このIP方式には、平面状に配列されたレンズ群あるいはピンホール群を用いた方式が知られている。また、このIP方式は、静止画像だけでなく、動画像についても用いられている。
以下図面を参照して、従来のIP撮像装置とIP表示装置について説明する。ここで参照する図21(a)は、従来のIP撮像装置を示す概略図であり、図21(b)は、従来のIP表示装置を示す概略図である。図21(a)に示すように、IP方式を用いた立体画像撮像装置(以下、適宜「IP撮像装置」という)100は、同一平面上に配列された複数の凸レンズ101からなる撮像レンズ群102と、撮像レンズ群102からみて被写体Pとは反対側に配置された撮像手段103とを備えている。ここで、撮像レンズ群102は、小さな凸レンズ101を縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成されるが、図面を簡略化するため、8個の凸レンズ101で構成されているものとして図示している。被写体Pが、IP撮像装置100により撮像されると、撮像手段103に撮像レンズ群102を構成する凸レンズ101と同数の被写体Pの要素画像P1、P1・・が撮像される(図21(a)では、8つの被写体Pの要素画像P1)。
図21(b)に示すように、IP方式を用いた立体画像表示装置(以下、適宜「IP表示装置」という)200は、平面上に配列された複数の凸レンズ201からなる表示レンズ群202と、表示レンズ群202からみて視聴者とは反対側に配置された表示手段203とを備えている。また、IP表示装置200の凸レンズ201は、IP撮像装置100の凸レンズ101と同じ焦点距離を有する。また、IP表示装置200の凸レンズ201から表示手段203までの距離とIP撮像装置100の凸レンズ101から撮像手段103までの距離が同一となるように構成されている。ここで、表示レンズ群202は、小さな凸レンズ201を縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成されるが、図面を簡略化するため、8個の凸レンズ201で構成されているものとして図示している。
このIP撮像装置100によって撮像された要素画像P1、P1・・をそのままIP表示装置200の表示手段203に表示すると、奥行きが反転してしまう逆視像が生じてしまうので、逆視像を回避するため、個々の凸レンズ101で撮像される被写体Pの要素画像P1、P1・・を、図示しない画像変換手段により、撮像手段103上の、被写体Pの要素画像P1、P1・・を結像させた凸レンズ101の光軸位置を中心として点対称に変換した被写体Pの要素画像(以下適宜「表示用要素画像」という)P2、P2・・をIP表示装置200の表示手段203に表示する。
このようなIP撮像装置100で撮像した被写体Pの要素画像P1、P1・・を、図示しない画像変換手段により前記光軸位置を中心として点対称に変換した表示用要素画像P2、P2・・として、IP表示装置200の表示手段203に表示すると、表示手段203の表示用要素画像P2、P2・・からの光の進み方は、被写体Pの光の進み方と同じとなるので、視聴者は偏光眼鏡などを掛けずに被写体Pが存在していた位置に被写体Pの再生像P3を見ることができる。
また、撮像手段103がCCD(Charge Coup1led Device)センサである場合には、被写体Pの再生像P3の解像度を高くするため、IP撮像装置100の凸レンズ101及びIP表示装置200の凸レンズ201の数を十分確保するとともに、各要素画像P1の画素数も十分確保する必要がある。従って、撮像手段103及び表示手段203に必要な画素数は、(要素レンズの数)×(要素画像の画素数)となり非常に多くの画素数を必要としている。なお、IP撮像装置100及びIP表示装置200では、1つの凸レンズ101、201に対して、1つの独立した撮像素子または表示素子を割り当てている(特許文献1、特許文献2参照)。
特開2001−320735号公報(段落0014〜0017、図1〜図6) 特開2001−320737号公報(段落0010〜0013、図1〜図6)
しかし、IP撮像装置、IP表示装置における再生像の解像度を高くするとともに、IP撮像装置、IP表示装置の小型化を図るためには、要素レンズ、撮像素子、表示素子の数を十分確保するとともに、要素レンズ、撮像素子、表示素子の小型化を図る必要があったが、撮像素子、表示素子の小型化を図ることは容易ではなかった。つまり、前記技術では、要素レンズと同数の撮像素子、表示素子を対応させていたので、IP撮像装置、IP表示装置における再生像の解像度を高く維持するとともに、IP撮像装置、IP表示装置の小型化を図ることが容易ではなかった。
そこで、本発明は、前記問題点に鑑み創案されたもので、再生像の解像度を高く維持することができるとともに小型化も可能なIP撮像装置とIP表示装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、被写体から所定間隔を隔てて配置され、かつ、同一平面上に配列された要素レンズを複数有する要素レンズ群と、この要素レンズ群から所定間隔を隔てて配置され、かつ、要素レンズにより結像される被写体の撮像要素画像を撮像する複数の撮像素子からなる撮像手段とを具備する立体画像撮像装置であって、互いに隣り合う2つの要素レンズを1組の要素レンズ組として、この要素レンズ組が対向する1つの撮像素子に被写体の要素画像を結像させる構成とした。
かかる構成によれば、互いに隣り合う2つの要素レンズを1組として、対向する1つの撮像素子を割り当てるので、1つの撮像素子は、2つの要素レンズにより2つの被写体の要素画像が結像され、2つの被写体の撮像要素画像を撮像することとなる。
請求項2に係る発明は、被写体から所定間隔を隔てて配置され、かつ、同一平面上に配列された要素レンズを複数有する要素レンズ群と、この要素レンズ群から所定間隔を隔てて配置され、かつ、要素レンズにより結像される被写体の撮像要素画像を撮像する複数の撮像素子からなる撮像手段とを具備する立体画像撮像装置であって、互いに隣り合う縦2つ横2つの要素レンズを1組の要素レンズ組として、この要素レンズ組が対向する1つの撮像素子に被写体の要素画像を結像させる構成とした。
かかる構成によれば、互いに隣り合う縦2つ横2つの要素レンズを1組の要素レンズ組として、対向する1つの撮像素子を割り当てるので、1つの撮像素子は、4つの要素レンズにより4つの被写体の要素画像が結像され、4つの被写体の撮像要素画像を撮像することとなる。
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の立体画像撮像装置であって、要素レンズ組の中心が、対向する撮像素子の中心と一致する構成とした。
かかる構成によれば、要素レンズ組の中心と撮像素子の中心とが一致するので、2つの要素レンズにより被写体を撮像する画角の中心部は、撮像手段に結像されて、撮像手段により撮像されるとともに、被写体を撮像する画角の端部は、1つの要素レンズにより撮像手段に結像されて、撮像手段により撮像される。
請求項4に係る発明は、請求項2に記載の立体画像撮像装置であって、要素レンズ組の中心が、対向する撮像素子の中心と一致する構成とした。
かかる構成によれば、4つの要素レンズにより被写体を撮像する画角の中心部は、撮像手段に結像されて、撮像手段により撮像されるとともに、被写体を撮像する画角の端部は1つまたは2つの要素レンズにより撮像手段に結像されて、撮像手段により撮像される。
請求項5に係る発明は、請求項1または請求項3に記載の立体画像撮像装置により撮像された撮像要素画像を表示用要素画像として表示する立体画像表示装置であって、前記立体画像撮像装置の撮像手段に撮像した被写体の撮像要素画像を表示用要素画像として表示する複数の表示素子からなる表示手段と、前記表示手段に表示する表示用要素画像から前記被写体の再生像を再生する、複数の表示用要素レンズを同一平面上に配列した表示レンズ群とを備え、前記立体画像撮像装置の撮像素子に撮像された撮像要素画像を前記撮像要素画像上の前記要素レンズの光軸位置を中心に点対称に変換し、この変換した撮像要素画像を各要素レンズで撮像された撮像要素画像毎に分解して、隣り合う要素レンズ組の隣り合う要素レンズ同士により撮像された、前記撮像要素画像上の前記要素レンズの光軸位置を中心に点対称に変換した撮像要素画像とを1つの組とし、前記表示手段に表示用要素画像として表示するとともに、互いに隣り合う2つの前記表示用要素レンズを1組の要素レンズ組として、この要素レンズ組に、この要素レンズ組が対向する1つの表示素子に表示される表示用要素画像からの光を入射させる構成とした。
かかる構成によれば、請求項1または請求項3に記載の立体画像撮像装置の撮像素子に撮像された撮像要素画像を、撮像要素画像上の要素レンズの光軸位置、つまり、撮像手段とこの撮像要素画像と対向する要素レンズの光軸との交点を中心に点対称に変換し、撮像要素画像毎に分解して、1組としなかった隣り合う要素レンズにより撮像され、撮像要素画像上の要素レンズの光軸位置を中心に点対称に変換された撮像要素画像とを1つの組として表示手段に表示する。
請求項6に係る発明は、請求項2または請求項4に記載の立体画像撮像装置の撮像手段に撮像された撮像要素画像を表示用要素画像として表示する立体画像表示装置であって、前記立体画像撮像装置の撮像手段で撮像した被写体の撮像要素画像を表示用要素画像として表示する複数の表示素子からなる表示手段と、前記表示手段に表示する表示用要素画像から前記被写体の再生像を再生する複数の表示用要素レンズを同一平面上に配列した表示レンズ群とを備え、前記立体画像撮像装置の撮像素子に撮像された撮像要素画像を前記撮像要素画像上の前記要素レンズの光軸位置を中心に点対称に変換し、この変換した撮像要素画像を各要素レンズで撮像された撮像要素画像毎に分解して、隣り合う要素レンズ組の隣り合う縦2つ横2つの要素レンズ同士により撮像された、前記撮像要素画像上の前記要素レンズの光軸位置を中心に点対称に変換した撮像要素画像とを1つの組とし、前記表示手段に表示用要素画像として表示するとともに、互いに隣り合う縦2つ横2つの前記表示用要素レンズを1組の要素レンズ組として、この要素レンズ組に、この要素レンズ組が対向する1つの表示素子に表示される表示用要素画像からの光を入射させる構成とした。
かかる構成によれば、請求項2または請求項4に記載の立体画像撮像装置の撮像素子に撮像された撮像要素画像を、撮像要素画像上の要素レンズの光軸位置を中心に点対称に変換して、撮像要素画像毎に分解して、1組としなかった隣り合う縦2つ横2つの要素レンズにより撮像された、撮像要素画像上の要素レンズの光軸位置を中心に点対称に変換された撮像要素画像とを1つの組として表示手段に表示用要素画像として表示する。
請求項7に係る発明は、請求項5または請求項6に記載の立体画像表示装置であって、表示用要素レンズ組の中心が、対向する表示素子の中心と一致する構成とした。
かかる構成によれば、1組の表示用要素レンズ組の中心と表示素子の中心とが一致するので、請求項5に記載の立体画像表示装置は、2つの表示用要素レンズにより被写体を表示する視域の中心部は再生されるとともに、被写体を表示する視域の端部は1つの表示用要素レンズにより再生され、請求項6に記載の立体画像表示装置は、4つの表示用要素レンズにより被写体を表示する視域の中心部は再生されるとともに、被写体を表示する視域の端部は1つまたは2つの表示用要素レンズにより再生される。
請求項8に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の立体画像撮像装置であって、前記同一平面上に配列された要素レンズを複数有する要素レンズ群のかわりに同一平面上に配列されたピンホールを複数有するピンホール列を用いる構成とした。
請求項9に係る発明は、請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の立体画像表示装置であって、前記同一平面上に配列された表示用要素レンズを複数有する表示用要素レンズ群のかわりに同一平面上に配列されたピンホールを複数有するピンホール列を用いる構成とした。
請求項1または請求項8に係る発明によれば、撮像手段の大きさが従来のIP撮像装置の撮像手段の大きさと同じ場合には、1つの要素レンズまたはピンホールにより被写体の像が1つの撮像手段に結像されて1つの撮像手段により撮像される従来のIP撮像装置と比較して、撮像要素画像の数を2倍とすることができる。
また要素レンズの大きさが従来のIP撮像装置の要素レンズの大きさと同じ場合には、1つの要素レンズにより1つの撮像手段に結像されて1つの撮像素子により撮像される従来のIP撮像装置と比較して、撮像手段の面積を2倍とすることができるので、撮像手段の製造が容易となる。
請求項2または請求項8に係る発明によれば、撮像手段の大きさが従来のIP撮像装置の撮像手段の大きさと同じ場合には、1つの要素レンズまたはピンホールにより被写体の像が1つの撮像手段に結像されて1つの撮像手段により撮像される従来のIP撮像装置と比較して、撮像要素画像の数を4倍とすることができる。
また要素レンズの大きさが従来のIP撮像装置の要素レンズの大きさと同じ場合には、1つの要素レンズにより1つの撮像手段に結像されて1つの撮像素子により撮像される従来のIP撮像装置と比較して、撮像手段の面積を4倍とすることができるので、撮像手段の製造が容易となる。
請求項3または請求項4に係る発明によれば、視域の中心部で被写体の再生像の解像度が高くなるので、視聴者に対して、被写体の再生像の解像度が高いとの印象を与えることができる。
請求項5または請求項9に係る発明によれば、表示手段の大きさが従来のIP表示装置の表示手段の大きさと同じ場合には、1つの表示手段に表示される被写体の像を1つの表示用要素レンズまたはピンホールにより再生する従来のIP表示装置と比較して、表示要素画像の数を2倍とすることができる。
また表示用要素レンズの大きさが従来のIP表示装置の表示用要素レンズの大きさと同じ場合には、1つの表示手段に表示される被写体の像を1つの表示用要素レンズにより再生する従来のIP表示装置と比較して、表示手段の面積を2倍とすることができるので、表示手段の製造が容易となる。
さらに、請求項1、請求項3または請求項8に記載の立体画像撮像装置の撮像素子に撮像された撮像要素画像を、撮像要素画像上の光軸位置を中心として点対称に変換して、立体画像表示装置の表示手段に表示用要素画像として表示すると、撮像要素画像の端部が表示されず、立体画像撮像装置の撮像手段に撮像されない部分が、立体画像表示装置の表示手段に表示されてしまう。そのため、撮像要素画像毎に分解して、1組としなかった隣り合う要素レンズまたはピンホールにより撮像され、撮像要素画像上の要素レンズまたはピンホールの光軸位置を中心として点対称に変換された撮像要素画像とを1つの組とし、表示手段に表示用要素画像として表示することにより、撮像要素画像の端部が表示されず、立体画像撮像装置の撮像手段に撮像されない部分が、立体画像表示装置の表示手段に表示されてしまうことを防止できる。
請求項6または請求項8に係る発明によれば、表示手段の大きさが従来のIP表示装置の表示手段の大きさと同じ場合には、1つの表示手段に表示される被写体の像を1つの表示用要素レンズまたはピンホールにより再生する従来のIP表示装置と比較して、表示要素画像の数を4倍とすることができる。
また表示用要素レンズの大きさが従来のIP表示装置の表示用要素レンズの大きさと同じ場合には、1つの表示手段に表示される被写体の像を1つの表示用要素レンズにより再生する従来のIP表示装置と比較して、表示手段の面積を4倍とすることができるので、表示手段の製造が容易となる。
さらに、請求項2、請求項4または請求項9に記載の立体画像撮像装置の撮像素子に撮像された撮像要素画像を、撮像要素画像上の、要素レンズまたはピンホールの光軸位置を中心に点対称に変換して、立体画像表示装置の表示手段に表示用要素画像として表示すると、撮像要素画像の端部が表示されず、立体画像撮像装置の撮像手段に撮像されない部分が、立体画像表示装置の表示手段に表示されてしまう。そのため、撮像要素画像毎に分解して、1組としなかった隣り合う縦2つ横2つの要素レンズまたはピンホールにより撮像され、撮像要素画像上の要素レンズまたはピンホールの光軸位置を中心として点対称に変換された撮像要素画像とを1つの組とし、表示手段に表示用要素画像として表示することにより、撮像要素画像の端部が表示されず、立体画像撮像装置の撮像手段に撮像されない部分が、立体画像表示装置の表示手段に表示されてしまうことを防止できる。
請求項7に係る発明は、視域の中心部で被写体の再生像の解像度が高くなるので、視聴者に対して、被写体の再生像の解像度が高いとの印象を与えることができる。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態であるIP撮像装置(立体画像撮像装置)について、図面を参照して説明する。参照する図1は、本発明に係る第1の実施形態であるIP撮像装置を示す概略図である。図2は、IP撮像装置の一部拡大図である。図6は、要素レンズ組と撮像素子を説明するための説明図である。なお、本実施形態では、静止画像を撮像する場合について説明する。
図1に示すように、IP撮像装置10は、要素レンズ群14、撮像手段群(撮像手段)15及び基板16を備える。要素レンズ群14は、複数の要素レンズ組12が隙間なく配置されている。また、要素レンズ組12は1つの上要素レンズ(要素レンズ)11aと1つの下要素レンズ(要素レンズ)11bからなる(図6参照)。本実施形態では、上要素レンズ11aと下要素レンズ11bは凸レンズである。ここで、要素レンズ群12は、小さな上要素レンズ11aと下要素レンズ11bを縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成されるが、図面を簡略化するため、4個の上要素レンズ11aと4個の下要素レンズ11bで構成されているものとして図示している。
撮像手段群15は、基板16上に複数の撮像素子13が一定の間隔を置いて配置されている。本実施形態では、撮像素子13は、CCDセンサである。ここで、撮像手段群15は、小さな撮像素子13を縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成されるが、図面を簡略化するため、4個の撮像素子13で構成されているものとして図示している。
また、図2に示すように、1つの撮像素子13に対向する1組の要素レンズ組12が割り当てられ、かつ、要素レンズ組12の中心と撮像素子13の中心が一致するように撮像素子13が配置されている。つまり、1つの撮像素子13には上要素レンズ11aと下要素レンズ11bにより被写体Aの要素画像A1が結像され、上撮像要素画像(撮像要素画像)A2と下撮像要素画像(撮像要素画像)A3が撮像されることとなる(図2、図6参照)。従って、要素レンズ組12の数と撮像素子13の数は同じである。
次に、IP撮像装置10の動作について説明する。図2に示すように、撮像素子13の上半分を上撮像素子13a、下半分を下撮像素子13bとする。また、上要素レンズ11aは上撮像素子13aに要素画像A1を結像する。また、下要素レンズ11bは、下撮像素子13bに要素画像A1を結像する。また、上要素レンズ11aと下要素レンズ11bによって、要素レンズ組12に対向する撮像素子13上に結像される被写体Aの要素画像A1は、一般に、対向する撮像素子13を超えて広がるが、図示しない手段により撮像素子上において他の要素画像と重なることがなく、図3に示すように形成可能な最大の画角θ1(以下適宜「最大画角θ1」という)を形成するように、所定の光線だけが入射するようにしている。
次に、図3と図4を用いて、対向する上要素レンズ11aと下要素レンズ11bにより被写体Aが撮像される状態を説明する。ここで、参照する図3は、被写体が上撮像素子により撮像される状態を説明するための説明図である。また、参照する図4は、被写体が下撮像素子により撮像される状態を説明するための説明図である。図3に示すように、上要素レンズ11aにより、上撮像素子13aに被写体Aの要素画像A1が結像され、上撮像素子13aにより、上撮像要素画像A2が撮像される。ここで、撮像素子13は、間隔を開けて配置されているため、最大画角θ1のうち、画角θ1’に相当する部分は、上撮像手段13aに撮像されない。(図3において、要素画像A1の斜線部分は撮像されない。)
また、図4に示すように、下要素レンズ11bにより、下撮像素子13bに被写体Aの要素画像A1が結像され、下撮像素子13bにより、下撮像要素画像A3が撮像される。ここで、撮像素子13は、間隔を開けて配置されているため、最大画角θ1のうち、画角θ1’に相当する部分は、下撮像手段13bに撮像されない。(図4において、要素画像A1の斜線部分は撮像されない。)
しかし、図3及び図4に示すように、上撮像素子13aの撮像に供しない画角θ1’に相当する部分(要素画像A1の斜線部分)は、下撮像素子13bにより撮像され、下撮像素子13bの撮像に供しない画角θ1’に相当する部分(要素画像A1の斜線部分)は、上撮像素子13aに撮像されるので、上撮像素子13aの撮像に供しない画角θ1’に相当する部分と、下撮像素子13bの撮像に供しない画角θ1’に相当する部分は、下撮像素子13bまたは上撮像素子13aに撮像される。後記するIP表示装置で撮像要素画像A2、A3を表示用要素画像として表示素子に表示しても、画質が低下したとの印象を観察者に与える影響は少ない。なお、実際に被写体Aを撮像する場合には、被写体Aは、撮像素子13から十分離れていることから、撮像に供しない画角θ1’に該当する被写体Aの要素画像A1の部分と、撮像素子13に撮像されない被写体Aの要素画像A1の部分は一致しているものとして扱っている。
ここで、図5は、被写体が撮像素子に撮像される状態を説明するための説明図である。図5に示すように、被写体Aの上の斜線部分は上要素レンズ11aにより上撮像素子13aに結像され、上撮像素子13aにより撮像される(図2参照)。また、被写体Aの下の斜線部は下要素レンズ11bにより、下撮像素子13bに結像され、下撮像素子13bにより撮像される(図2参照)。また、被写体Aの斜線部以外の部分は、上要素レンズ11aにより、上撮像素子13aに結像され、上撮像素子13aにより撮像されるとともに、下要素レンズ11bにより、下撮像素子13bに結像され、下撮像素子13bにより撮像される(図2参照)。また、図5は、基板16全体を示しており、また、要素レンズ群14、撮像手段群15を省略した図であり、また、基板16上の1番上の要素レンズ組12と1番下の要素レンズ組12に入射する光のみ記載している。また、図5は、同じ要素レンズ組12の上要素レンズ11aと下要素レンズ11bの光軸が近似的に一致するので、同じ要素レンズ組12の上要素レンズ11aの光軸と下要素レンズ11bの光軸が一致しているものとして記載している。
ここで、上撮像素子13a(下撮像素子13b)の上下方向の幅p1’を、上要素レンズ11a(下要素レンズ11b)のレンズピッチp1で割った値をα1とすると、式(1)を満たす。
α1=p1’/p1・・・(1)
また、p1’/p1とθ1”/θ1は近似するので、式(1)は、式(2)となる。
α1=θ1”/θ1・・・(2)
最大画角θ1に対して、上要素レンズ11aと下要素レンズ11bの両方が撮像する画角の割合をβ1とすると、撮像素子13は、上要素レンズ11aと下要素レンズ11bの両方が被写体Aの要素画像A1を結像されるので、上撮像素子13aに撮像されない部分(画角θ1’)と下撮像素子13bに撮像されない部分(画角θ1’)とを有するので、式(3)となる。
β1=(θ1―2θ1’)/θ1・・・(3)
また、θ1”=θ1―θ1’であるから式(3)は、式(2)より式(4)となる。
β1=(θ1+2θ1”―2θ1)/θ1
=(2θ1”―θ1)/θ1
=2θ1”/θ1―1
=2α1―1・・・(4)
従って、上撮像素子13aの上下方向の幅p1’を大きくすれば、すなわち、撮像素子13の間隔を狭くすれば上要素レンズ11aと下要素レンズ11bの両方が撮像する画角の割合β1は大きくなる。
以上説明した第1の実施形態によれば、再生像の解像度を高く維持することができるとともに小型化も可能なIP撮像装置を提供することができる。また被写体Aの中心部は上要素レンズ11aと下要素レンズ11bにより撮像され、被写体Aの上端部は、上要素レンズ11aにより撮像され、被写体Aの下端部は下要素レンズ11bにより撮像されるので、観察者に、解像度の高い再生像との印象を与えることができる。
なお、本実施形態では、静止画像を撮像する場合について説明したが、動画像についても適用することができる。また、本実施形態では、撮像素子をCCDセンサとしたが、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどであってもよい。また、要素レンズを凸レンズとしているが、レンズ作用を有する光学素子であればよい。また、要素レンズ群の代わりに、同一平面上に配列されたピンホールを複数有するピンホール列を用いてもよい。
また、上下方向に互いに隣り合う要素レンズからなる要素レンズ組だけではなく、横方向に互いに隣り合う要素レンズからなる要素レンズ組、斜め方向に互いに隣り合う要素レンズからなる要素レンズ組も含まれる。また、図7に示すように、要素レンズ組を上下方向に2つ、横方向に2つの合計4つの要素レンズからなる構成としてもよい。ここで、図7は、要素レンズ組と撮像素子を説明するための説明図である。
かかる構成によれば、IP撮像装置は、被写体の中心部を、右上要素レンズ、左上要素レンズ、右下要素レンズ及び左下要素レンズにより結像されて撮像素子により撮像され、被写体の横方向中心であり上方向端部は、右上要素レンズと左上要素レンズにより結像されて撮像素子により撮像され、被写体の横方向中心であり下方向端部は、右下要素レンズと左下要素レンズにより結像されて撮像素子により撮像され、被写体の上下方向中心であり右方向端部は右上要素レンズと右下要素レンズにより結像されて撮像素子により撮像され、被写体の上下方向中心であり左方向端部は左上要素レンズと左下要素レンズにより結像されて撮像素子により撮像され、被写体の上下方向及び横方向の両方が端部である部分は、右上要素レンズ、左上要素レンズ、右下要素レンズまたは左下要素レンズにより結像されて撮像素子により撮像されるので、観察者に、より解像度の高い再生像との印象を与えることができる。また、上下方向に2つ横方向に2つの合計4つの要素レンズからなる要素レンズ組には、斜め方向に互いに隣り合う2つの要素レンズと、この斜め方向に隣り合う2つの要素レンズとは異なる斜め方向に互いに隣り合う2つの要素レンズとからなる要素レンズ組も含まれる。
また本実施形態によれば、要素レンズ組の中心と撮像素子の中心が一致させているが、被写体全体が要素レンズにより撮像素子に結像されれば、要素レンズ組の中心と撮像素子の中心が一致しなくてもよい。
また、特開平10−150675に記載されているように、要素レンズを屈折率分布レンズとすることもできる(図8参照)。かかる場合には、要素レンズを凸レンズとした場合には、要素画像が倒立像となるのに対し、要素レンズを屈折率分布レンズとした場合には、要素画像を正立像とすることができる。ここで、図8は、屈折率分布レンズを用いたIP撮像装置を示す概略図である。また、図9及び図10に示すように、上要素レンズが凸レンズの場合には、上撮像素子に撮像されない要素画像の部分が、屈折率分布レンズでは、下撮像素子に撮像されない要素画像の部分となり、下要素レンズが凸レンズでは、下撮像素子に撮像されない要素画像の部分が、屈折率分布レンズでは、上要素撮像素子に撮像されない要素画像の部分となる。しかし、被写体の中心部が2つの要素レンズ(屈折率分布レンズ)により結像されて撮像素子により撮像され、被写体の上下の端部が1つの要素レンズ(屈折率分布レンズ)により結像され撮像素子により撮像されるので、第1の実施形態と同様に観察者に、解像度の高い再生像との印象を与えることができるとともに、倒立像ではなく、正立像を要素画像として得ることができる。ここで、図9は、被写体が上撮像素子に撮像される状態を説明するための説明図である。また、図10は、被写体が下撮像素子に撮像される状態を説明するための説明図である。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態であるIP表示装置(立体画像表示装置)について、図面を参照して説明する。参照する図11は、本発明に係る第2の実施形態であるIP表示装置を示す概略図である。図18は、表示用要素レンズ組と表示素子を説明するための説明図である。なお、本実施形態では、静止画像を表示する場合について説明する。
図11に示すように、IP表示装置20は、表示レンズ群24、表示手段群(表示手段)25及び基板26を備える。表示レンズ群24は複数の表示用要素レンズ組(要素レンズ組)22が隙間なく配置されている。また、表示用要素レンズ組22は1つの上表示用要素レンズ(表示用要素レンズ)21aと1つの下表示用要素レンズ(表示用要素レンズ)21bからなる(図18参照)。本実施形態では、上表示用要素レンズ21aと下表示用要素レンズ21bは凸レンズである。ここで、表示レンズ群24は、小さな上表示用要素レンズ21aと下表示用要素レンズ21bを縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成されるが、図面を簡略化するため、4個の上表示用要素レンズ21aと4個の下表示用要素レンズ21bで構成されているものとして図示している。
表示手段群25は、基板26上に複数の表示素子23が一定の間隔を置いて配置されている。本実施形態では、表示手段群25は、液晶ディスプレイである。ここで、表示手段群25は、小さな表示素子23を縦横にそれぞれ数百から数千個並べて構成されるが、図面を簡略化するため、4個の表示素子23で構成されているものとして図示している。
また、1つの表示素子23に対して対向する1つの表示用要素レンズ組22が割り当てられ、かつ、表示用要素レンズ組22の中心と表示素子23の中心が一致するように表示素子23が配置されている。従って、表示用要素レンズ組22の数と表示素子23の数は同じである。
また、表示素子23は、撮影素子13で撮影された被写体Aの上撮像要素画像A2(下撮像要素画像A3)を、図示しない画像変換手段により、撮像素子13上の上要素レンズ11a(下要素レンズ11b)の光軸位置を中心に点対称に変換した上表示用要素画像A4(下表示用要素画像A5)を表示するものである。
次に、IP表示装置20の動作について説明する。参照する図12は、IP表示装置の一部拡大図である。図12に示すように、表示素子23の上半分を上表示素子23a、下半分を下表示素子23bとする。また、上表示素子23aは、上表示用要素画像A4を表示し、下表示素子23bは、下表示用要素画像A5を表示する。
上表示用要素レンズ21aは、上表示素子23aに表示された上表示用要素画像A4を再生し、下表示用要素レンズ21bは、下表示素子23bに表示された下表示用要素画像A5を再生し、被写体Aの再生像A6を再生する。
ここで、上表示素子23a、下表示素子23bにおいて、上表示用要素レンズ21a、下表示用要素レンズ21bに上表示用要素画像A4と下表示用要素画像A5が重なることがない最大の画角を最大画角θ2(図13参照)とする。
次に図12から図14を参照して、表示素子23に対向する上表示用要素レンズ21a、下表示用要素レンズ21bにより、上表示素子23aに表示された上表示用要素画像A4と下表示素子23bに表示された下表示用要素画像A5が再生される状態を説明する。図13は、上表示素子に表示された上表示用要素画像が上表示用要素レンズにより再生される状態を説明するための説明図である。図14は、下表示素子に表示された下表示用要素画像が下表示用要素レンズにより再生される状態を説明するための説明図である。
図13に示すように、上表示素子23aに表示された上表示用要素画像A4は、上表示用要素レンズ21aにより再生される。また、図14に示すように、下表示素子23bに表示された下表示用要素画像A5は、下表示用要素レンズ21bにより再生される。ここで、要素画像A1のうち撮像されていない部分(図12中の斜線部分)は上表示素子23a及び下表示素子23bに表示されず、上表示用要素レンズ21a及び下表示用要素レンズ21bにより再生されない。
図12に示すように、表示素子23は、間隔を開けて配置されているため、図13に示すように、最大画角θ2のうち、画角θ2’に相当する部分は、上表示用素子23aには表示されない(図13において、上表示用要素画像A4の斜線部分は表示されない)。また、要素画像A1のうち撮像されない部分も上表示用素子23aには表示されない(図13の中の要素画像の斜線部分は表示されない)。
図12に示すように、表示素子23は、間隔を開けて配置されているため、図14に示すように、最大画角θ2のうち、画角θ2’に相当する部分は、下表示用素子23bには表示されない(図14中の要素画像の斜線部分は表示されない)。また、要素画像A1のうち撮像されない部分も下表示用素子23bには表示されない(図14の中の要素画像の斜線部分は表示されない)。
従って、最大画角θ2のうち、上表示用素子23aに表示されない画角θ2’に相当する部分は、下表示用素子23bにも表示されず、最大画角θ2のうち、下表示用素子23bに表示されない画角θ2’に相当する部分は、上表示用素子23aに表示されないので、上表示用素子23aに表示される部分と下表示用素子23bに表示される部分(画角θ2”に相当する部分)のみが、上表示用要素レンズ21aと下表示用要素レンズ21bの両方により再生されることとなる。
また、図15に示すように、被写体Aの再生像A6は、上表示用素子23aと下表示用素子23bの両方に表示される部分が再生されることとなる。ここで、図15は、被写体が再生像として再生される状態を説明するための説明図である。また、図15は、表示レンズ群24、表示手段群25を省略した図であり、基板26上の1番上の表示用要素レンズ組22と1番下の表示用要素レンズ組22から出射する光のみを記載している。また、図15は、同じ表示用要素レンズ組22の上表示用要素レンズ21aと下表示用要素レンズ21bの光軸が近似的に一致するので、上表示用要素レンズ21aの光軸と下表示用要素レンズ21bの光軸が一致しているものとして記載している。なお、実際に被写体Aの再生像A6を再生する場合には、被写体Aの再生像A6は、表示素子23から十分離れていることから、表示に供しない画角θ2’に該当する被写体Aの上表示用要素画像A4(下表示用要素画像A5)の部分と、表示素子23に表示されない被写体Aの上表示用要素画像A4(下表示用要素画像A5)の部分は一致しているものとして扱っている。
次に、IP表示装置20において、上撮像要素画像A2と下撮像要素画像A3のすべての部分について表示素子23に表示する方法について、図2、図16及び図17を用いて説明する。ここで、図16は、上表示用要素画像と下表示用要素画像とを分けずに、1つの表示素子の上表示素子と下表示素子に表示した状態を説明するための説明図である。
また、図17は、上表示用要素画像と下表示用要素画像を分けて、分けた上表示用要素画像と1つ上の下表示用要素画像とを1つの表示素子に表示するとともに、分けた下表示用要素画像と1つ下の上表示用要素画像とを1つの表示素子に表示する状態を説明するための説明図である。
図2に示すように、上撮像素子13aに上撮像要素画像A2が撮像され、下撮像素子13bに下撮像要素画像A3が撮像され、被写体Aの要素画像A1のうち撮像されない部分が生じる(図2中の斜線部)。図示しない画像変換手段により変換された上表示用要素画像A4と下表示用要素画像A5を、撮像した撮像素子13毎に、表示素子23に表示すると、図16に示すように、上表示用要素画像A4のうち上表示素子23aに表示されない部分が、要素画像A1のうち撮像されていない部分と異なる位置に生じ、下表示用要素画像A5のうち下表示素子23bに表示されない部分が、要素画像A1のうち撮像されていない部分と異なる位置に生じる。
一方、上表示用要素画像A4と下表示用要素画像A5を分けて、上表示用要素画像A4と、1つ上の下撮像素子13bに撮像された下撮像要素画像A3を、図示しない画像変換手段により、下撮像素子13b上の下要素レンズ11bの光軸位置を中心に点対称に変換した下表示用要素画像A5とを1つの表示素子23に表示する。また、下表示用要素画像A5と、1つ下の上撮像素子13aに撮像された上撮像要素画像A2を、図示しない画像変換手段により、上撮像素子13a上の上要素レンズ11aの光軸位置を中心に点対称に変換した上表示用要素画像A4とを1つの表示素子23に表示する。
このようにすれば、図17に示すように、上表示用要素画像A4のうち上表示素子23aに表示されない部分が、要素画像A1のうち撮像されていない部分と重複し、下表示用要素画像A5のうち下表示素子23bに表示されない部分が、要素画像A1のうち撮像されていない部分と重複する。
図20に示すように、F点である視域は、上表示用要素画像A4と下表示用要素画像A5を表示する。E点である視域とG点である視域は、上表示用要素画像A4または下表示用要素画像A5を表示するので、F点である視域から見た被写体の再生像の画素数の1/2となり、D点である視域とH点である視域は、上表示用要素画像A4と下表示用要素画像A5を表示しないので、被写体の再生像を見ることはできない。ここで図20は、被写体が再生像として再生される状態を説明するための説明図である。
ここで、上表示素子23a(下表示素子23b)の上下方向の幅p2’を、上表示用要素レンズ21a(下表示用要素レンズ21b)のレンズピッチp2で割った値をα2とすると、式(5)を満たす。
α2=p2’/p2・・・(5)
また、p2’/p2とθ2”/θ2は近似するので、式(5)は、式(6)となる。θ2”は、上表示素子23a(下表示素子23b)において表示に供する画角を示している(図13、図14参照)。
α2=θ2”/θ2・・・(6)
最大画角θ2に対して、上表示素子23aと下表示素子23bの両方が表示する画角の割合をβ2とすると、表示素子23は、上表示素子23aと下表示素子23bの両方が表示する部分(画角θ2’)と上表示素子23aと下表示素子23bが表示しない部分(画角θ2’)とを有するので、式(7)となる。
β2=(θ2―2θ2’)/θ2・・・(7)
また、θ2”=θ2―θ2’であるから式(7)は、式(6)より式(8)となる。
β2=(θ2+2θ2”―2θ2)/θ2
=(2θ2”―θ2)/θ2
=2θ2”/θ2―1
=2α2―1・・・(8)
従って、上撮像素子13aの上下方向の幅p2’を大きくすれば、すなわち、表示素子23の間隔を狭くすれば上表示素子23aと下表示素子23bの両方が表示する部分についての画角の割合β2は大きくなる。
以上説明した第2の実施形態によれば、再生像A6の解像度を高く維持することができるとともに小型化も可能なIP表示装置20を提供することができる。また、上表示素子23aと下表示素子23bの両方が表示する部分、すなわち、視域の中心部で被写体の再生像の解像度が高くなるので、視聴者に対して、被写体の再生像の解像度が高いとの印象を与えることができる。
なお、本実施形態では、静止画像を撮像する場合について説明したが、動画像についても適用することができる。また、本実施形態では、表示用要素レンズを凸レンズとしているが、レンズ作用を有する光学素子であればよい。また、表示レンズ群の代わりに、同一平面上に配列されたピンホールを複数有するピンホール列を用いてもよい。また、本実施形態では、表示手段群を液晶ディスプレイとしているが、プラズマディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)などであってもよい。また、上下方向に互いに隣り合う表示用要素レンズからなる表示用要素レンズ組だけではなく、横方向に互いに隣り合う表示用要素レンズからなる表示用要素レンズ組、斜め方向に互いに隣り合う表示用要素レンズからなる表示用要素レンズ組も含まれる。
また、図19に示すように、表示用要素レンズ組を上下方向に2つ横方向に2つの合計4つの表示用要素レンズからなる構成としてもよい。ここで、図19は、表示用要素レンズ組と表示素子を説明するための説明図である。
かかる構成によれば、IP表示装置は、被写体の中心部を、右上表示用要素レンズに対向する右上表示素子、左上表示用要素レンズに対向する左上表示素子、右下表示用要素レンズに対向する右下表示素子及び左下表示用要素レンズに対向する左下表示素子により表示され、横方向中心であり上方向端部は、右上表示素子と左上表示素子により表示され、横方向中心であり下方向端部は、右下表示素子と左下表示素子により表示され、上下方向中心であり右方向端部は右上表示素子と右下表示素子により表示され、上下方向中心であり左方向端部は左上表示素子と左下表示素子により表示され、上下方向及び横方向の両方が端部である部分は、右上表示素子、左上表示素子、右下表示素子または左下表示素子により表示されるので、観察者に、より解像度の高い再生像との印象を与えることができる。また、上下方向に2つ横方向に2つの合計4つの表示用要素レンズからなる表示用要素レンズ組には、斜め方向に互いに隣り合う2つの表示用要素レンズと、この斜め方向に隣り合う2つの表示用要素レンズとは異なる斜め方向に互いに隣り合う2つの表示用要素レンズからなる表示用要素レンズ組も含まれる。
また、前記上下に隣り合う表示用要素レンズを表示用要素レンズ組とするIP表示装置の場合と同様に、要素レンズで撮像された撮像要素画像毎に分解して、1組の要素レンズ組としなかった隣り合う縦2つ横2つの要素レンズにより撮像され、図示しない画像変換手段により撮像要素画像上の前記要素レンズの光軸位置を中心に点対称に変換した撮像要素画像とを1つの組とし、前記表示手段に表示用要素画像として表示することもできる。
また本実施形態では、表示用要素レンズ組の中心と表示素子の中心が一致することとしているが、表示素子の表示された被写体の表示用要素画像全体が、表示用要素レンズにより再生されれば、表示用要素レンズ組の中心と表示素子の中心が一致していなくてもよい。
本発明に係る第1の実施形態であるIP撮像装置を示す概略図である。 IP撮像装置の一部拡大図である。 被写体が上撮像素子に撮像される状態を説明するための説明図である。 被写体が下撮像素子に撮像される状態を説明するための説明図である。 被写体が撮像素子に撮像される状態を説明するための説明図である。 要素レンズ組と撮像素子を説明するための説明図である。 要素レンズ組と撮像素子を説明するための説明図である。 屈折率分布レンズを用いたIP撮像装置を示す概略図である。 被写体が上撮像素子により撮像される状態を説明するための説明図である。 被写体が下撮像素子により撮像される状態を説明するための説明図である。 本発明に係る第2の実施形態であるIP表示装置を示す概略図である。 IP表示装置の一部拡大図である。 上表示素子に表示された上表示用要素画像が上表示用要素レンズにより再生される状態を説明するための説明図である。 下表示素子に表示された下表示用要素画像が下表示用要素レンズにより再生される状態を説明するための説明図である。 被写体が再生像として再生される状態を説明するための説明図である。 上表示用要素画像と下表示用要素画像とを分けずに、1つの表示素子の上表示素子と下表示素子に表示した状態を説明するための説明図である。 上表示用要素画像と下表示用要素画像を分けて、分けた上表示用要素画像と1つ上の下表示用要素画像とを1つの表示素子に表示するとともに、分けた下表示用要素画像と1つ下の上表示用要素画像とを1つの表示素子に表示する状態を説明するための説明図である。 表示用要素レンズ組と表示素子を説明するための説明図である。 表示用要素レンズ組と表示素子を説明するための説明図である。 被写体が再生像として再生される状態を説明するための説明図である。 (a)は、従来のIP撮像装置を示す概略図である。(b)は、従来のIP表示装置を示す概略図である。
符号の説明
10 IP表示装置
11a 上要素レンズ
11b 下要素レンズ
12 要素レンズ組
13 撮像素子
14 要素レンズ群
15 撮像手段群
20 IP表示装置
21a 上表示用要素レンズ
21b 下表示用要素レンズ
22 表示用要素レンズ組
23 表示素子
24 表示レンズ群
25 表示手段群
A 被写体

Claims (9)

  1. 被写体から所定間隔を隔てて配置され、かつ、同一平面上に配列された要素レンズを複数有する要素レンズ群と、この要素レンズ群から所定間隔を隔てて配置され、かつ、前記要素レンズにより結像される前記被写体の撮像要素画像を撮像する複数の撮像素子からなる撮像手段とを具備する立体画像撮像装置であって、
    互いに隣り合う2つの前記要素レンズを1組の要素レンズ組として、この要素レンズ組が対向する1つの撮像素子に前記被写体の要素画像を結像させることを特徴とする立体画像撮像装置。
  2. 被写体から所定間隔を隔てて配置され、かつ、同一平面上に配列された要素レンズを複数有する要素レンズ群と、この要素レンズ群から所定間隔を隔てて配置され、かつ、前記要素レンズにより結像される前記被写体の撮像要素画像を撮像する複数の撮像素子からなる撮像手段とを具備する立体画像撮像装置であって、
    互いに隣り合う縦2つ横2つの前記要素レンズを1組の要素レンズ組として、この要素レンズ組が対向する1つの撮像素子に前記被写体の要素画像を結像させることを特徴とする立体画像撮像装置。
  3. 前記要素レンズ組の中心が、対向する撮像素子の中心と一致することを特徴とする請求項1に記載の立体画像撮像装置。
  4. 前記要素レンズ組の中心が、対向する撮像素子の中心と一致することを特徴とする請求項2に記載の立体画像撮像装置。
  5. 請求項1または請求項3に記載の立体画像撮像装置により撮像された撮像要素画像を表示用要素画像として表示する立体画像表示装置であって、
    前記立体画像撮像装置の撮像手段に撮像した被写体の撮像要素画像を表示用要素画像として表示する複数の表示素子からなる表示手段と、前記表示手段に表示する表示用要素画像から前記被写体の再生像を再生する、複数の表示用要素レンズを同一平面上に配列した表示レンズ群とを備え、
    前記立体画像撮像装置の撮像素子に撮像された撮像要素画像を前記撮像要素画像上の前記要素レンズの光軸位置を中心に点対称に変換し、
    この変換した撮像要素画像を各要素レンズで撮像された撮像要素画像毎に分解して、隣り合う要素レンズ組の隣り合う要素レンズ同士により撮像された、前記撮像要素画像上の前記要素レンズの光軸位置を中心に点対称に変換した撮像要素画像とを1つの組とし、前記表示手段に表示用要素画像として表示するとともに、
    互いに隣り合う2つの前記表示用要素レンズを1組の要素レンズ組として、この要素レンズ組に、この要素レンズ組が対向する1つの表示素子に表示される表示用要素画像からの光を入射させることを特徴とする立体画像表示装置。
  6. 請求項2または請求項4に記載の立体画像撮像装置の撮像手段に撮像された撮像要素画像を表示用要素画像として表示する立体画像表示装置であって、
    前記立体画像撮像装置の撮像手段で撮像した被写体の撮像要素画像を表示用要素画像として表示する複数の表示素子からなる表示手段と、前記表示手段に表示する表示用要素画像から前記被写体の再生像を再生する複数の表示用要素レンズを同一平面上に配列した表示レンズ群とを備え、
    前記立体画像撮像装置の撮像素子に撮像された撮像要素画像を前記撮像要素画像上の前記要素レンズの光軸位置を中心に点対称に変換し、
    この変換した撮像要素画像を各要素レンズで撮像された撮像要素画像毎に分解して、隣り合う要素レンズ組の隣り合う縦2つ横2つの要素レンズ同士により撮像された、前記撮像要素画像上の前記要素レンズの光軸位置を中心に点対称に変換した撮像要素画像とを1つの組とし、前記表示手段に表示用要素画像として表示するとともに、
    互いに隣り合う縦2つ横2つの前記表示用要素レンズを1組の要素レンズ組として、この要素レンズ組に、この要素レンズ組が対向する1つの表示素子に表示される表示用要素画像からの光を入射させることを特徴とする立体画像表示装置。
  7. 前記表示用要素レンズ組の中心が、対向する表示素子の中心と一致することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の立体画像表示装置。
  8. 前記同一平面上に配列された要素レンズを複数有する要素レンズ群のかわりに同一平面上に配列されたピンホールを複数有するピンホール列を用いることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の立体画像撮像装置。
  9. 前記同一平面上に配列された要素レンズを複数有する要素レンズ群のかわりに同一平面上に配列されたピンホールを複数有するピンホール列を用いることを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の立体画像表示装置。
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