JP2005183265A - 発光素子、並びに当該発光素子を用いた発光素子アレイ、表示装置、投光機、光書き込み装置、およびプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 極めて高い効率と指向性を兼ね備え、かつ単色性に優れた発光素子を提供する。
【解決手段】 陰極側を反射電極とする発光素子において、陰極側に接する有機層として炭酸塩が添加された層を有する発光素子を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、陽極と陰極間に少なくとも一層の有機化合物層を備える発光素子に関する、特に、素子内に微小共振器構造を備えた発光素子に関する。また、本発明は、その発光素子を用いた発光素子アレイ、表示装置、投光機に関する。さらに、前記発光素子アレイを用いた電子写真プロセス等に用いる光書き込み装置、および、該有機発光素子、発光素子アレイ、光書き込み装置、および表示装置を利用したプリンタに関する。
発光素子とは、陰極と陽極との間に流れる電流によって、両電極間に在る有機化合物が発光する、いわゆる有機エレクトロルミネッセンス素子のことである。
発光素子の一般的な断面構造を、図1に示す。図中、1は透明基板、2は透明電極、3は正孔輸送層、4は発光層、5は電子輸送層、6は電子注入層、7は陰極をそれぞれ表している。この発光素子において、陰極7から、電子注入・輸送層5、6、を通して、発光層4に注入された電子と、透明電極2から正孔輸送層3を通して発光層4へ注入された正孔との再結合によって励起子が生成される。この励起子が基底状態にもどる際に放射される光を利用する素子である。自発光性であることから、暗いところでの視認性がよく、また視野角を気にすることなく使えることから、これを基板上に複数配列した発光素子アレイとして、また発光素子をマトリックス状に配置して表示装置として、利用されている。
しかしながらこのような発光素子は、発光材料の発光スペクトルが幅広いため、色純度が悪く、また素子からは広い角度にわたって光が放射され、指向性が低い等の課題がある。そのため特許文献1では、多層膜ミラーと反射電極(金属ミラー)の間に有機化合物層を挟みこみ、素子内に微小共振器を形成することで、素子前方への高い指向性を備えた、単色性に優れた発光素子に関する記載がある。
特開平9−180883号公報(2頁、45−50行、3頁、1−8行、図1)
前記した素子内に微小共振器を形成した発光素子において、反射電極(金属ミラー)は、微小共振器としての効果が高まるよう、その反射率はなるべく高いことが好ましい。
また、反射電極(金属ミラー)は、前記発光素子において、陰極としての機能する。そのため、陰極として反射電極(金属ミラー)を構成する材料は、キャリアである電子が有機化合物層へ良好に注入されるよう、仕事関数が小さなものから選択されることが好ましい。したがって、上記素子内に微小共振器を形成した発光素子において、反射電極(金属ミラー)として用いる金属材料は、高い反射率を有するとともに、仕事関数が小さいことが必要となる。そのため、このような発光素子において、反射電極(金属ミラー)材料の選択に制限があり、例えば銀や銀合金といった反射率が高く、また仕事関数も高い材料を、選択することが難しい。
そのため、比較的仕事関数が小さいアルミニウム(Al)を陰極電極材料として用いた発光素子や、高反射率の銀(Ag)に低仕事関数のマグネシウム(Mg)を混ぜ陰極電極として用いる発光素子などが検討されている。
しかし、陰極電極をアルミニウムとすると、その反射率は、90%程度であり、微小共振器としての特性が低下するという課題がある。また、陰極電極を銀とマグネシウムの合金とする場合では、アルミニウムに比して陰極の反射率高くなるため、微小共振器としての特性は、改善されるが、それでもなお銀(Ag)単体に比べ、反射率が劣ること、また、銀とマグネシウムの合金は、陰極電極を形成する際に混合成膜する必要がある等、プロセス的な課題があった。
本発明は、上記課題に鑑みて創案されたものであり、その目的は、反射率が高く、かつ仕事関数が高い陰極電極(金属ミラー)を用いた場合でも、有機化合物層への良好なキャリア注入を可能とする、すなわち、極めて高い効率と指向性を兼ね備え、かつ単色性に優れた発光素子、およびそれを用いた発光素子アレイ、表示装置、投光機を提供することにある。さらに、前記発光素子アレイを用いた電子写真プロセス等に用いる光書き込み装置、および、該有機発光素子、発光素子アレイ、光書き込み装置、および表示装置を利用したプリンタを提供することにある。
具体的に本発明は、透明基板上に、多層膜ミラー、透明な陽極電極、発光層を含む少なくとも1層の有機化合物層、及び陰極として機能する反射電極(金属ミラー)をこの順に有し、該多層膜ミラーと該反射電極との間で微小共振器が形成されている発光素子であって、前記反射電極と電気的に実質接している前記有機化合物層が少なくとも有機化合と炭酸塩から構成されている発光素子を提供する。
上記目的を達成するために、本発明は、透明基板上に、多層膜ミラー、透明な陽極電極、発光層を含む少なくとも1層の有機化合物層、及び陰極として機能する反射電極をこの順に有し、該多層膜ミラーと該反射電極との間で微小共振器が形成されている発光素子であって、前記反射電極と電気的に実質接している前記有機化合物層が少なくとも有機化合と炭酸塩から構成されていることを特徴とする。
上記構成により、有機化合物層へのキャリアの注入に関し、陰極材料の仕事関数の制限がなくなる。すなわち、どのような仕事関数の金属材料を陰極としても、良好なキャリアの注入が可能となる。そのため、従来使用することが難しかった、高反射率で高仕事関数を有する銀のような材料を陰極として用いた場合も、良好なキャリア注入が可能となり、極めて高い効率と、指向性を兼ね備え、かつ単色性に優れた発光素子が提供できる。
また本発明の発光素子アレイは、上記本発明の発光素子を基板上に複数個並べて形成することを特徴とする。本発明の表示装置は、上記本発明の発光素子を基板上にマトリックス状に配置して形成することを特徴とする。
本発明の投光機、光書き込み装置は、上記本発明の発光素子、発光素子アレイのうち、少なくともいずれか一つ以上を備えていることを特徴とする。
本発明のプリンタは、上記本発明の発光素子、発光素子アレイ、表示装置、投光機、光書き込み装置のうち、少なくともいずれかを一つ以上を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、極めて高い効率と指向性を兼ね備え、かつ単色性に優れた発光素子を提供できる。
以下、図面を用いて本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の発光素子の一例を示す断面図である。
図において、1は透明基板、2は多層膜ミラー、3は陽極電極、4は正孔輸送層、5は発光層、6は有機化合物層、7は、陰極電極である。
透明基板1上に、多層膜ミラー2、陽極電極3、正孔輸送層4、発光層5、有機化合物層6、陰極電極7が順次積層されている。
本発明において、透明基板1としては、その表面に薄膜を構成できるものであればよく、例えばソーダライムガラス等のガラスや、プラスチックなどを用いることができる。
多層膜ミラー2は、屈折率の異なる2種類の誘電体(例えば、SiOとTiO、SiNxとSiO、TaとSiO等)の層を交互に積層した多層膜である。この多層膜ミラー2は、目的の共振波長の1/4に等しい光学的膜厚を持つ。
陽極電極3は、透明でかつ、仕事関数が大きなものが望ましく、例えば酸化錫インジウム(ITO)、酸化インジウム・酸化亜鉛系アモルファス透明導電膜(IZO)や、酸化錫、金、白金、パラジウム、セレン、ヨウ化銅、またはそれらの複合物等を用いることができる。また、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、それらの誘導体等の有機材料も使用できる。
陰極電極7は、金属ミラー(反射電極)としての機能もあることから、できるだけ反射率の高い材料から選択されることが望ましい。特に好ましくは、95%以上の反射率を備えていること金属ミラーである。本発明の実施の形態では、陰極電極の選択に関し、材料の仕事関数による制約を受けず、種々の材料を用いることができる。そのため、陰極電極7として、例えば、銀(Ag)や、その合金等を用いることができる。
正孔輸送層4としては、特に限定はないが、例えばトリフェニルジアミン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ポリフィリル誘導体、スチルベン誘導体等を用いることができるが、これに限られるものではない。
発光層5としては、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、ポリアリーレン、芳香族縮合多環化合物、芳香族複素環化合物、芳香族複素縮合環化合物、金属錯体化合物等及びこれらの単独オリゴ体あるいは複合オリゴ体等から採用できる。またこれらの発光材料の一種以上を正孔注入層や、正孔輸送層又は、電子電子輸送層にドーピングして用いることもできる。これら材料、構成は、いずれもこれに限定されない。
有機化合物層6は、有機化合物と炭酸塩を含有している。有機化合物としては、公知の材料でよく例えば、Alq3を挙げることができる。また、炭酸塩としては、アルカリ金属、あるいはアルカリ土類金属の炭酸塩であることが好ましい。本実施形態において、特に好ましい炭酸塩としては、炭酸セシウム(CsCO)あるいは、炭酸リチウム(LiCO)の少なくともいずれか一方である。もちろんこの有機化合物層中に電子注入あるいは輸送を容易とする有機化合物と炭酸塩の他の添加物が混在されていてもよい。
この有機化合物層により、陰極から発光層へ電子が効率よく供給される。その結果、本実施形態では、陰極に用いる金属材料を選択することが、材料の仕事関数で制限されることなく、すなわち比較的仕事関数が高い電極材料である、銀や、それら合金を選択した場合でも、発光素子への良好な電子注入が可能となる。
また、陰極とこの有機化合物層との間に別な層を設けてもよい。別な層とは有機層あるいは無機層あるいは有機・無機の混合層でもよい。更に具体的には、LiF層であってもよい。なお、そのような別の層を設けることで、電子注入が改善されるので、この別な層が設けられていても陰極とこの有機化合物層は、実質的に電気的に接続されていると言える。
ところで、有機化合物と炭酸塩とからなる有機化合物層を形成する場合、両者を共蒸着することが好ましい。特に炭酸塩を加熱した状態で、有機化合物層が形成されることが好ましい。炭酸塩が加熱された状態で有機化合物層が形成されることで、発光素子の電流密度が実用に好ましいレベルに至る。
本発明の実施の形態の発光素子では、多層膜ミラー2と陰極電極7の対で構成される微小共振器が形成されている。この微小共振器における光学長とは、多層膜ミラー2から陰極電極7の光学距離に、多層膜ミラー2内部への光の浸み込み分を考慮した長さである。
この光学長を適当に設定することで、微小共振器により共振し強められる波長を調整することができる。そのため、高い発光効率を有するが、発光スペクトルの幅が広い有機発光材料を発光層5に使用した場合でも、半値幅の狭い鋭いピークの発光、すなわち単色性に優れた発光を得ることができる。またそれら微小共振器からは、指向性の高い発光を得ることができる。
なお、光学長の制御は、陽極電極3や、正孔輸送層や、発光層、有機化合物層の膜厚を変更することで行う。また、多層膜ミラー2と陽極電極3の間に、例えばSiOのような透明スペーサー等を導入して、光学長を調整してもよい。
その他、本発明の発光素子において、多層膜ミラー2を有する透明基板1上に積層構成としては、陽極電極/発光層/有機化合物層/陰極電極、陽極電極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/有機化合物層/陰極電極、陽極電極/正孔注入層/発光層/有機化合物層/陰極電極、陽極電極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/有機化合物層/陰極電極、陽極電極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/有機化合物層/陰極電極等が挙げられるが、本発明による発光素子は、有機化合物層14を陰極15との界面に備える構成であれば、いかなる素子構成であっても良い。更に、具体的には層の構成が、陰極、有機化合物層、電子輸送層の順であることがよい(もちろん製造の順番から言えば電子輸送層の次に有機化合物層そしてそのあとに陰極といった順に各層を製造することもある)。
特にこの層構成の場合、Alq及びPBO等の金属錯体化合物、オキサゾール、トリアゾール、キノキサリン、トリアジン、トリアゾール、シロール等のヘテロ環化合物、ヘテロ縮合環化合物の少なくともいずれか一つを電子輸送層として用いてもよい。
このような電子輸送層を更に設けることで、陰極から発光層へ電子を供給する効率が更に改善される。その場合電子輸送層の材料と有機化合物層を構成する主たる有機化合物は別々の化合物であってもよいが、同じ化合物であることが好ましい。
上記、正孔注入層、正孔輸送層4、発光層5、電子輸送層の成膜は、いかなる薄膜形成法方法であってもよく、例えば、蒸着法やスパッタ法、CVD法、分子線蒸着法(MBE法)、ディッピング法、スピン塗布法、キャスティング法、バーコート法、ロールコート法、インクジェット法等が使用できる。
また、本発明の本実施形態で述べた発光素子において、有機材料や無機材料からなる保護層を設け、素子を酸素や湿気から守る構成を取ることも可能であり、何ら本発明の特徴を阻害するものとはならない。また、不活性ガスで素子を封入する等により、素子の耐環境性の向上を図ることも可能である。
また本発明の発光素子は同一基板に複数配置してもよく、そのような構成の発光素子アレイにも本発明が適用できる。またディスプレイ等の表示装置、プロジェクタ等の投光機、あるいは電子写真方式の画像形成装置の感光体に潜像を書き込むための光源である光書き込み装置としても本発明は適用可能である。したがってそのような光書き込み装置を有するプリンタにも本発明は適用できる。
(実施例)
以下に、本発明の好適な実施例を図面に基づいて説明する。なお、本実施例では、炭酸塩として炭酸セシウムを例示して説明するが、炭酸リチウムも適用可能であり即ち本発明は本実施形態に限られない。
透明ガラス基板上に、各々の膜厚が共振波長の1/4に相当する光学長となるようにTiO2及びSiO2の薄膜をこの順で8層疎帰巣し、多層膜ミラーを形成した。この上に、スパッタ法にて120nmの膜厚で成膜し、透明な陽極電極を得た。その後、該基板をアセトン、イソプロピルアルコール(IPA)で順次洗浄した。さらに、UV/オゾン洗浄した。
次いで、真空蒸着装置[ 真空機工社製 ]を用いて、洗浄後の該基板を上に正孔輸送性を有する下記化学式1:
Figure 2005183265
で表されるαNPDを真空蒸着法により35nmの膜厚で成膜し正孔輸送層を形成した。蒸着時の真空度は、1.0×10−6Torr、成膜速度は、成膜速度は0.2〜0.3nm/secの条件で成膜した。
次に、前記正孔輸送層の上に、下記化学式2:
Figure 2005183265
で表される、アルミキレート錯体(以下Alq3という)を真空着法により15nmの膜厚で成膜し発光層を、正孔輸送層を成膜するときと同じ条件で形成した。
次に、前記発光層の上に、有機化合物層として、下記化学式3:
Figure 2005183265
で表される、フェナントロリン化合物と炭酸セシウム(Cs2CO3)を膜厚比9:1の割合で混合されるよう、各々の蒸着速度を調整して35nmの厚さに成膜した。
最後に、前記有機化合物層の上に陰極電極として、銀(Ag)を蒸着速度1nm/secの条件で150nm蒸着した。
このようにして、透明基板上に、多層膜ミラー、陽極電極、正孔輸送層、発光層、有機化合物層、および陰極電極を設け、発光素子を得た。続いて、この発光素子において、ITOを陽極電極、銀を陰極電極として、直流電圧を印加し、素子の発光特性を調べた。
その結果この素子は、印加電圧13Vにて最高輝度 21665cd/m2、電流密度2045mA/cm2を示した。この時の電圧―輝度特性を図2に示す。また、印加電圧6Vの時、最高効率 0.78lm/wを示した。
図3には、この素子から得られた発光スペクトルを示す。図よりみられるようにこの発光素子からは、520nmのピークのみであり、他にピークは観察されなかった。
発光の放射パターンを観察したところ、素子前方へ強い指向性が達成されていることを確認した。
(比較例1)
本比較例は、本発明の有機化合物層の代わりに、陰極に接する部位に、従来から広く用いられているフッ化リチウムを用い、比較検討した例である。
実施例1と同様な条件にて、透明ガラス基板上に多層膜ミラーを設け、その上に陽極電極であるITOを120nmの膜厚で成膜した。続いて、正孔輸送層としてα―NPDを35nmの膜厚で成膜し、次に発光層としてAlqを50nmの膜厚で成膜した。さらに、発光層と陰極の間に、電子注入層として従来から広く一般に用いられているフッ化リチウム(LiF)を1nmの膜厚で成膜した。最後に、前記フッ化リチウムの上に陰極電極として、銀(Ag)を蒸着速度1nm/secの条件で150nm蒸着した。
このようにして、透明基板上に、多層膜ミラー、陽極電極、正孔輸送層、発光層、電子注入層、および陰極電極を設け、発光素子を得た。続いて、この発光素子において、ITOを陽極電極、銀を陰極電極として、直流電圧を印加し、素子の発光特性を調べた。
その結果この素子は、印加電圧20Vにて最高輝度340cd/m2、電流密度170mA/cm2を示した。この時の電圧―輝度特性を図2に示す。また、印加電圧19Vの時、最高効率0.0343lm/wを示した。
図3に示した実施例1および比較例1の電圧―輝度特性の比較より、実施例1に示した本発明の発光素子は、比較例1の素子に比して、極めて良好な発光特性を有していることが判る。比較例1のような、陰極電極と発光層の間にフッ化リチウムを用いた従来の発光素子では、陰極電極である銀(Ag)の仕事関数が高いため、陰極電極から電子を注入することが難しい。一方、本発明の発光素子は、高仕事関数の銀(Ag)を陰極電極に用いた場合でも、陰極から発光層へ良好な電子注入が可能となる。そのため、高反射率の銀(Ag)を陰極電極として利用できることから、指向性、単色性に優れた微小共振器を実現できる。これにより、極めて高い効率と指向性を兼ね備え、かつ単色性に優れた発光素子の提供が可能となる。
また、本発明の発光素子を用いた、発光素子アレイや表示装置、本発明の発光素子アレイを用いた投光機、光書き込み装置は、優れた性能を備えていた。
さらに、本発明の発光素子、発光素子アレイ、表示装置、投光機、光書き込み装置のうち、少なくともいずれかを一つ以上を用いたプリンタは、従来のプリンタに比して良好な性能を備えていた。
本発明の発光素子の積層構造例を示す模式図である。 本発明の実施例1と比較例1の電圧―輝度特性を示す図である。 実施例1の発光スペクトルを示す図である。
符号の説明
1 透明基板
2 多層膜ミラー
3 陽極電極
4 正孔輸送層
5 発光層
6 有機化合物層
7 陰極電極

Claims (11)

  1. 透明基板上に、多層膜ミラー、透明な陽極電極、発光層を含む少なくとも1層の有機化合物層、及び陰極として機能する反射電極をこの順に有し、該多層膜ミラーと該反射電極との間で微小共振器が形成されている発光素子であって、前記反射電極と電気的に接している前記有機化合物層が少なくとも有機化合物と炭酸塩から構成されている層であることを特徴とする発光素子。
  2. 前記炭酸塩が、アルカリ金属塩あるいは、アルカリ土類金属塩であることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記反射電極が、400nm〜800nmの波長領域で95%以上の反射率を有している材料から選択されていることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  4. 前記反射電極が、銀により形成されている電極であることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  5. 前記反射電極が、少なくとも銀を含有する材料からなる電極であることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  6. 請求項1〜5いずれかの発光素子を基板上に複数配列したことを特徴とする発光素子アレイ。
  7. 請求項6に記載の発光素子アレイを備えていることを特徴とする発光装置。
  8. 基板上マトリックス状に配置された請求項1〜5いずれかの発光素子を有することを特徴とする表示装置。
  9. 請求項1〜7いずれかの発光素子、発光素子アレイを備えていること特徴とする投光機。
  10. 請求項1〜7いずれかの発光素子、発光素子アレイを備えていることを特徴とする光書き込み装置。
  11. 請求項1〜10いずれかの発光素子、発光素子アレイ、表示装置、投光機、光書き込み装置を備えていることを特徴とするプリンタ。
JP2003424740A 2003-12-22 2003-12-22 発光素子、並びに当該発光素子を用いた発光素子アレイ、表示装置、投光機、光書き込み装置、およびプリンタ Withdrawn JP2005183265A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2011046144A1 (ja) * 2009-10-14 2013-03-07 日本ゼオン株式会社 有機エレクトロルミネッセンス光源装置
KR101331973B1 (ko) * 2011-07-08 2013-11-25 한국과학기술원 유기 발광 소자 및 유기 발광 소자를 포함하는 디스플레이 장치

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