JP2005182550A - 生産活動決定支援方法とプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 設備の運用費の経時的な増大を考慮しつつ長期的に最適な設備投資案の策定を支援する。
【解決手段】 設備運用に伴って発生する費用と収入に係わる設備特性データを定義するとともに、その一部として費用額が経時的に増大する特性を示す経時増大費用データを定義する(S210)。設備運用に影響を及ぼす設備外部の要因に関する外部要因データを定義する(S220)。設備運用方法の異なる複数の意思決定案の各々を実施した場合に発生する費用とその効果として増加が期待し得る収入を求めるための意思決定案データを定義する(S230)。設備特性データ、外部要因データ、意思決定案データを用いて、未来の複数時点をまたがる時系列の意志決定案の組合せを作成し、この組合せの各場合である各意思決定案時系列毎に、各時点の意思決定の指標値を全時点にわたって合計した値を当該意思決定案時系列の前記価値として計算し(S240)、結果を出力する(S250)。
【選択図】 図2

Description

本発明は、火力発電設備を初めとする生産設備を用いた生産活動で生じる価値を最大化することを目的として、価値の増減に寄与する生産設備への設備投資に関する意思決定を支援する方法とそのためのプログラムに関するものである。
発電事業など生産活動を行う各種の事業においては、経済性の高い生産活動を行うために将来に亘る長期的な設備投資計画を立てる必要がある。
一般に、投資計画問題は、主に金融工学や数理最適化の分野で扱われており、これらの技術基盤を応用して多くの手法が提案されている。例えば、非特許文献1においては、不確実な電源固定費や電源可変費等に対していくつかの状況を想定して電源計画問題を構築している。但し、本手法は、目標年度における最適な電源構成を導出することを目的としており、意思決定を行うのは1回だけである。
また、特許文献1においては、将来予想される電力需要を算出し、供給可能容量を超過した設備に対して対策工事案を導出する技術を提案している。この技術は、過去および現在の電力需要データに基づいて将来の電力需要を予測し、供給可能容量を超過した設備に対する対策工事費用を算出するものであるが、非特許文献1と同様に意思決定を行うのは1回だけである。
しかしながら、現実には、例えば、定期点検の時期が来る毎に補修への投資を行う場合など、設備を運用して生産活動を実施する期間を通じて複数回の意思決定の機会があり、これらの意思決定の機会を有効に組み合わせて活用することによって経済性の高い設備投資計画を立案することができる。非特許文献1や特許文献1に記載の技術は、このような現実的な条件に対応していない。
これに対し、非特許文献2においては、決定木上に複数回の意思決定の機会を記述して最適化手法と組み合わせることにより利益を最大化し得る設備計画手法を提案している。ところが、設備を継続的に利用して長期間の生産活動を行う場合には、設備の経時的な変化、例えば、経年劣化による設備の性能低下や故障可能性の増大による補修費用の増加の程度、さらには、補修した場合に性能が復帰する程度や故障可能性の低減の程度などを考慮に入れて設備投資の有効性を判断し得れば、より経済性の高い設備投資案を選択可能である。しかるに、非特許文献2では、設備の長期運用にともなう費用の増大について考慮されておらず、既設設備を含む設備への実際的な投資計画を支援するには限界がある。
一方、プラント設備の診断技術の分野においては、特許文献2あるいは特許文献3に記されているように、設備を構成する機器部材の破壊現象に対する破壊確率を求め、破壊によるリスクの程度を復旧に要する費用の期待値に変換することにより、長期使用による費用の上昇の程度を推定する方式が提案されている。この手法を応用すれば、任意の時期において、設備の継続運転による運用費の上昇を考慮したうえで補修投資によって低減される費用を推定することが可能になる。
但し、この手法は、設備運用期間における単一の時点で実施する補修投資の有効性については評価可能であるが、「設備の運用期間をまたいだ長期間に巡り来る複数回の投資機会に対して、どのように意思決定を組み合わせるべきか」という問題に対しては直接適用できない。
特開2001−112171公報 特開2002−73155公報 特開2002−323921公報 「田辺・安田・横山,"電源の固定費・可変費の不確実さを考慮した電源ロバストミックス決定手法",電気学会論文集Vol.112-B, No.4 (1992), pp331-338.」 「内平・武田・中本・松本 "不確実性を考慮した設備投資計画手法",情報処理学会第65回全国大会講演論文集 Vol3L-6 ,(2003),pp309-310.」
上記のように、従来技術においては、設備の継続的な運用を通じて生産活動を行う発電事業を初めとする各種の事業において経済性の高い生産活動を計画する上で有効な、設備運用期間にまたがった複数時点の意思決定機会における意思決定の組み合わせを立案するための支援手法が存在しない。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解消するために提案されたものであり、その目的は、設備の運用費の経時的な増大を考慮しつつ長期的に最適な設備投資案の策定を支援する方法とプログラムを提供することである。
特に、複数の生産設備を運用する生産活動に適用する場合における具体的な目的は、新規の設備への更新と既設設備の補修を組み合わせて価値を最大化するための支援を可能とすることである。また、生産設備を構成する複数の部品を運用する生産活動に適用する場合における具体的な目的は、複数の部品の個々について新しい部品への更新や補修の意思決定を未来の複数時点において時系列に組合せることで運用期間を通じた運用費用を最小化するための補修計画の立案を支援可能とすることである。
本発明は、上記のような目的を達成するために、設備特性データ、外部要因データ、意思決定案データを予め定義しておき、これらのデータを用いて、未来の複数時点をまたがる各意思決定案時系列毎に、各時点の意思決定の指標値を全時点にわたって合計した値を計算することにより、設備の運用費の経時的な増大を考慮しつつ長期的に最適な設備投資案の策定を支援できるようにしたものである。
なお、本発明において重要な用語の定義は次の通りである。
「生産活動」は、何らかの目的物の生産を行う各種の活動を示す用語であるが、本発明では特に、製造業や電力供給事業等の各種の業者が経済性を目指して行う生産活動を意味している。
「意思決定の指標値」は、各時点で意思決定案を実施した場合に予測される影響度を示す指標値を意味しており、具体的には、費用や収入、あるいは収入と費用から計算される利益、等の経済的な指標値を意味している。
「入出力部により与えられたユーザの指示」は、ユーザ自らが入力用のデータを指示する場合に限らず、ユーザに対して提示した選択肢の中から選択した選択肢を指示する場合や各種の確認を指示する場合等、ユーザからの何らかの情報を指示するための操作に応じてユーザの指示として入出力部により入力された各種の情報を含む広い概念である。
請求項1の発明は、入出力部、記憶部、演算処理部を有するコンピュータを利用して、生産活動の価値を最大化することを目的とした生産設備の設備投資に関する意思決定を支援する生産活動決定支援方法において、設備特性定義ステップ、外部要因定義ステップ、意思決定案定義ステップ、評価計算ステップ、出力ステップ、を有することを特徴としている。
ここで、設備特性定義ステップは、入出力部により与えられたユーザの指示に基づき、演算処理部により、設備投資の対象として区分される設備部位毎に設備運用に伴って発生する費用および収入に係わるデータを設備特性データとして定義するとともに、この設備特性データに含まれるデータとして費用額が経時的に増大する特性を示す経時増大費用データを定義して前記記憶部に格納するステップである。また、外部要因定義ステップは、入出力部により与えられたユーザの指示に基づき、演算処理部により、設備運用に影響を及ぼす設備外部の要因に関する特性を外部要因データとして定義して記憶部に格納するステップである。
また、意思決定案定義ステップは、入出力部により与えられたユーザの指示に基づき、演算処理部により、設備特性データおよび外部要因データを用いて設備運用方法の異なる複数の意思決定案について各意思決定案を実施した場合に発生する費用とその効果として増加が期待し得る収入を求めるための情報を意思決定案データとして定義して記憶部に格納するステップである。
そして、評価計算ステップは、記憶部に格納された設備特性データ、外部要因データ、および意思決定案データを用いて、演算処理部により、未来の複数時点に意思決定の機会を設定し、設定した各時点をまたがる時系列の意志決定案の組合せを作成し、この組合せの各場合を意思決定案時系列として、各意思決定案時系列毎に、各時点の意思決定の指標値を全時点にわたって合計した値を当該意思決定案時系列の前記価値として計算するステップである。また、出力ステップは、入出力部により、評価計算の結果を出力するステップである。
以上のような発明によれば、設備運用に伴って発生する費用および収入に係わる設備特性データ、設備運用に影響を及ぼす設備外部の要因に関する外部要因データ、各意思決定案を実施した場合に発生する費用と収入を求めるための意思決定案データ、を予め定義しておき、これらのデータを用いて、意思決定案の組合せに対し、有効な評価計算を行うことができる。そして、評価計算においては、未来の複数時点をまたがる時系列の意志決定案の組合せを作成し、設備特性データ、外部要因データ、意思決定案データを用いて、組合せの各場合である各意思決定案時系列毎に、各時点の意思決定の指標値を全時点にわたって合計した値を計算することにより、各意思決定案時系列の価値を効率よく適切に評価することができる。したがって、設備の運用費の経時的な増大を考慮しつつ長期的に最適な設備投資案の策定を支援することができる。
本発明によれば、設備特性データ、外部要因データ、意思決定案データを予め定義しておき、これらのデータを用いて、未来の複数時点をまたがる各意思決定案時系列毎に、各時点の意思決定の指標値を全時点にわたって合計した値を計算することにより、設備の運用費の経時的な増大を考慮しつつ長期的に最適な設備投資案の策定を支援する方法とプログラムを提供することができる。
[1.第1の実施形態]
[1−1.機能構成]
図1は、本発明を適用した第1の実施形態において、本発明の生産活動決定支援方法を実現するためのシステムの機能構成の一例を示すブロック図である。この図1に示すように、システムは、設備特性定義機能110、外部要因定義機能120、意思決定案定義機能130、評価計算機能140、出力機能150、等の機能から構成されている。
なお、このような機能構成は、マウスやキーボードなどの入出力部、コンピュータのメインメモリとそれに記憶された生産活動決定支援用として特化されたプログラム、そのプログラムによって制御されるCPUなどの演算処理部、必要なデータを記憶する補助記憶装置、等により実現される。なお、ここで挙げたハードウェア資源は、コンピュータが一般的に備えている基本的な構成要素であるため、これ以上の説明は省略する。
[1−2.処理手順の概要]
図2は、以上のような機能構成により実現される生産活動決定支援方法として、特に、複数の発電設備を運用する生産活動において新規の発電設備への更新と発電設備の補修を組合せて価値を最大化することを主要な目的とする場合における生産活動決定支援方法の処理手順の概略を示すフローチャートである。
この図2に示すように、ユーザの操作に応じて、入出力部により設備特性データの定義に必要な各種の情報が入力された場合には、演算処理部により、それらの情報を用いて設備特性データD1を定義して記憶部に格納する(S210)。ここで、「設備特性データ」D1は、設備投資の対象として区分される設備部位毎に設備運用に伴って発生する費用および収入に係わるデータであり、費用額が経時的に増大する特性を示す経時増大費用データを含む。
また、ユーザの操作に応じて、入出力部により外部要因データの定義に必要な各種の情報が入力された場合には、演算処理部により、それらの情報を用いて外部要因データD2を定義して記憶部に格納する(S220)。ここで、「外部要因データ」D2は、設備運用に影響を及ぼす設備外部の要因に関する特性を定義したデータである。
また、ユーザの操作に応じて、入出力部により意思決定案データの定義に必要な各種の情報が入力された場合には、演算処理部により、それらの情報を用いて意思決定案データD3を定義して記憶部に格納する(S230)。ここで、「意思決定案データ」D3は、「設備特性データD1と外部要因データD2を用いて設備運用方法の異なる複数の意思決定案について各意思決定案を実施した場合に発生する費用とその効果として増加が期待し得る収入を求めるための情報」を定義したデータである。
次に、記憶部に格納された設備特性データD1、外部要因データD2、意思決定案データD3を用いて、演算処理部により、評価計算処理を行う(S240)。この評価計算処理においては、未来の複数時点に意思決定の機会を設定し、設定した各時点をまたがる時系列の意志決定案の組合せを作成する(S241)。この組合せの各場合を意思決定案時系列として、各意思決定案時系列毎に、各時点の意思決定の収入と費用の差(指標値)を全時点にわたって合計した値を当該意思決定案時系列の価値とし、各意思決定案時系列の価値の分布を計算する(S242)。
このような評価計算処理(S240)により得られた評価結果を、入出力部により出力し、ユーザに通知する(S250)。
[1−3.具体的な生産活動決定支援処理]
以下には、図2に示す処理手順による具体的な処理例について、図3〜図8を参照しながら詳細に説明する。なお、ここでは、複数の発電設備を運用する生産活動において価値を最大化することを主要な目的とし、意思決定案として、「更新:既設発電設備を廃棄して新設発電設備へ更新する案」と、「補修:既設発電設備を補修して運用する案」と、「継続運転:更新と補修の何れも実施せずに継続運転する案」の3つがあり、これらの意思決定案を未来の複数時点において時系列に組合せた意思決定案時系列に対して価値を最大化する場合について説明する。
[1−3−1.設備特性データ]
図3は、設備特性データD1の一例を示すデータ表示図である。この設備特性データは、既設設備費用設定テーブル301と更新設備費用設定テーブル302から構成されている。このうち、既設設備費用設定テーブル301には、既設の発電設備毎に未来の運用費用を算出するために必要な数値が記述されている。また、更新設備費用設定テーブル302には、将来的に、既設発電所を廃棄して更新設備費用設定テーブル302に記述されている仕様の発電設備に更新した場合に、以降の時点での費用の算出に必要な数値が記述されている。
図3に示すこの設備特性データD1の例では、設備特性データの一部である経時増大費用データの記述方法として、既設設備費用設定テーブル301と更新設備費用設定テーブル302の中に、経時増大費用の欄303,304が設けられ、参照先の別テーブル(経時増大費用テーブル)の名称が記述されている。なお、更新設備費用設定テーブル302は、この例では、説明を単純化するために1機種のみが登録されているが、複数機種を設定して何れかの機種を選択的に更新する方法も実施可能である。
図4は、発電設備別に参照される経時増大費用テーブルの一例を示すデータ表示図である。この経時増大費用テーブルにおいては、運用年数が増えるに従って、設備の継続使用による性能低下を原因として単位運用年に対する運用費用が経時的に増大する特性を持った経時増大費用カーブ401が設定されている。
[1−3−2.外部要因データ]
図5は、外部要因データD2の一例を示すデータ表示図である。この外部要因データは、基本要因データ設定テーブル501と設備共通制約条件データ設定テーブル502から構成されている。このうち、基本要因データ設定テーブル501には、外部要因毎に現在において予測される意思決定時点での値が記述されている。この例では、電力需要、電力販売価格、石油燃料単価、石炭燃料単価、ガス燃料単価、の予測値が記述されている。また、設備共通制約条件データ設定テーブル502には、全ての発電設備トータルとして使用できる石油燃料の使用量の下限値と上限値、およびガス燃料の下限値と上限値が記述されている。
[1−3−3.意思決定案データ]
図6は、意思決定案データD3の一例を示すデータ表示図である。この意思決定案データは、意思決定案データ設定テーブルから構成されており、このテーブルには、設備の「更新」、「補修」、「継続運転(更新と補修の何れも実施せずに継続運転する)」、の3つの意思決定案と、各意思決定案が費用と収入に及ぼす効果として、各意思決定案を実施した結果として生じる費用と収入の算出方法が記述されている。
[1−3−4.評価計算処理]
図7は、図3〜図6のデータを用いた評価計算処理の一例を示す説明図である。この図7において、意思決定ノード701は、1つの設備の1つの時点における意思決定案の枝分かれを示す単位である。意思決定案の数:i、設備の数:j、意思決定時点の数:kとして、各意思決定ノード701を組み合わせて作成される時系列の意思決定案の組み合わせ702の場合の数は、(ijkである。この例では、説明を単純化するために前記i、j、kに比較的小さい値を用いている。
すなわち、意思決定案の数iを3(設備の「更新」、「補修」、「継続運転」、の3通り)とし、設備の数jを2、意思決定時点の数kを2とすると、意思決定案の組み合わせ702の場合の数は81通りとなる。言い換えれば、2つの生産設備を用いた生産活動において、未来の2つの時点において、各設備毎に3つの選択肢を持つ意思決定の機会が設定され、設定した各時点をまたがる81個の意思決定案時系列が作成されることになる。例えば、各時点でいずれの設備についても意思決定案「更新」を選択する意思決定案時系列は、「第1期−設備1:更新、第1期−設備2:更新、第2期−設備1:更新、第2期−設備2:更新」、と表現することができる。
また、それぞれの意思決定ノード701では、当該意思決定時点での当該設備の各意思決定案において見込まれる費用および収入を次のようにして計算する。
意思決定案が「補修」の場合、図6の意思決定案データ設定テーブル601の「補修」欄に記述されているとおり、当該期以降の費用と収入の計算については、図3の既設設備費用設定テーブル301の当該設備欄に記述されている情報や当該テーブル301から参照されている図4の経時増大費用カーブ401により記述されている情報、図5の基本要因データ設定テーブル501と設備共通制約条件データ設定テーブル502に記述されている情報に従って、費用と収入を計算する。
なお、図6に示す意思決定案データの例では、補修に要する費用には図3の既設設備費用設定テーブル301の当該設備の補修費用欄に記載されている費用を、補修を実施する時点に一括して計上することにしているが、減価償却の対象となるような補修である場合には、当該期以降の各時点で相当額に分けて計上させるように費用を計算することも可能である。一方、経時増大費用に関しては、「補修」を実施する時点以降に対して、図4に示す経時増大費用カーブ401の時間軸を、「補修」を実施する時点を0(増大の起点)として当該時点以降の費用を計算する。
図8は、意思決定案として「補修」を実施する時点以降において、「補修」の効果として以降の各時点の費用が減じられる作用を説明する説明図である。この図8に示すように、経時増大費用カーブ801は、意思決定案として「補修」を実施する時点において当該補修実施時点を起点とする経時増大費用カーブ802に変更され、以降の時点では変更されたカーブによって表現される経時増大費用データを用いて費用の計算が行われる。
なお、この図8の例では、「補修」を実施する時点以降について経時増大費用カーブの時間軸を、「補修」を実施する時点を0(増大の起点)として当該時点以降の費用を計算したが、これは「補修」によって新設設備への更新と同程度にまで経時増大費用の額が低減できると想定される場合である。これに対して、補修による経時増大費用の削減効果が比較的少ないと想定される場合には、「補修」を実施する時点の費用が相当額となる時点として補修実施時点を設定し、以降の費用を計算することが必要である。何れの場合でも、「補修」を実施する時点以降の費用について、経時増大費用カーブを用いたこのような計算を行うことにより、設備が性能低下して運用費用が経時的に増大する環境において、補修対象と時期について最適な意思決定案を検討する際の支援が可能になる。
また、経時増大費用以外の費用および収入の計算については、図3の既設設備費用設定テーブル301に記述されている情報、図5の基本要因データ設定テーブル501と設備共通制約条件データ設定テーブル502に記述されている情報に従って計算する。
また、意思決定案が「更新」の場合、図6の意思決定案データ設定テーブル601の「更新」欄に記述されているとおり、当該期以降の費用と収入の計算については、図3の更新設備費用設定テーブル302の設備N1に記述されている情報や当該テーブル302から参照されている図4の経時増大費用カーブ401により記述されている情報、図5の基本要因データ設定テーブル501と設備共通制約条件データ設定テーブル502に記述されている情報に従って、費用と収入を計算する。ここで、「更新」以降の時点の経時増大費用は、更新後の新しい設備に対応したカーブを参照し、「更新」を実施する時点を0として当該時点以降の費用を計算する。
なお、図6に示す意思決定案データの例では、更新による新設備の導入費用は、更新を選択した時点以降の各時点に償却費として継続的に計上することとしているが、更新時に一括して計上するような計算方法も可能である。また、図3の更新設備費用設定テーブル302に複数機種を設定し、当該時点において費用が最小となる機種、収入が最大となる機種、または、収入から費用を差し引いた利益が最大となる機種、のいずれかを選択して更新する計算方法なども実施可能である。
また、意思決定案が「継続運転」の場合、図6の意思決定案データ設定テーブル601の「継続運転」欄に記述されているとおり、当該期以降の費用と収入の計算については、図3の既設設備費用設定テーブル301の当該設備欄に記載されている情報、図4の発電設備別に参照される経時増大費用カーブ401により記述されている情報、図5の基本要因データ設定テーブル501と設備共通制約条件データ設定テーブル502に記述されている情報に従って、費用および収入を計算する。「継続運転」の場合の当該時点以降の経時増大費用は、図4での運用年数tと図3の既設設備費用設定テーブル301に記述されている建設年の数値に照らして決定される数値を用いる。
以上のような手法により、それぞれの意思決定ノード701で、当該意思決定時点での当該設備の各意思決定案において見込まれる費用および収入を計算した後、図7に示すような各時点をまたがる時系列の意思決定案の組合せ702の各場合である各「意思決定案時系列」に対して、各時点における収入と費用の差を全時点にわたって合計した値を価値とし、各意思決定案時系列毎に価値の分布703を計算する。
なお、図7に示す例では、図3の既設設備費用設定テーブル301における稼働率上下限307、更新設備費用設定テーブル302における稼働率上下限308、および図5の設備共通制約条件データ設定テーブル502に記述されている制約条件を満たさない意思決定案時系列については価値の計算から除外することにより、価値の分布703に対する除外範囲704を決めるものとする。
また、別の方法として、価値の分布703を計算する際に、各時点の費用や収入を現在価値に換算した値の合計とすることも可能である。これにより、評価の期間における金利の変動に影響を緩和して意思決定案時系列に対する価値の大きさを評価することができる。
なお、この例において、電力需要は、図5の基本要因データ設定テーブル501で規定しており制約条件には含めていないが、図3の既設設備費用設定テーブル301と更新設備費用設定テーブル302において電力需要を満足する稼働率を稼働率上下限307,308で制約条件として規定することにより、当該意思決定ノードが電力需要を満たし得るかどうかを間接的に判定していることになる。これにより、火力発電設備運用上の制約条件である電力需要を満たす意思決定案時系列のみを価値評価の対象とすることができる。
また、別の方法として、電力需要を、図5の設備共通制約条件データ設定テーブル502に直接的に制約条件として既定することで電力需要を満たすかどうかを判定することも可能である。
[1−3−5.評価結果の通知]
この例において、評価結果としては、図7の価値の分布703および除外範囲704を出力し、ユーザに通知する。その他に、時系列の意思決定案全てにおける価値の最大値、価値の最小値、価値の平均値、価値のばらつきの幅を示す分散値または偏差値、最大の価値となる時系列の意思決定案、などを通知することが可能である。これらの情報をユーザに通知することにより、ユーザは、意思決定案時系列の何れを選択するかを検討する上で有効な情報を入手することができる。
[1−4.効果]
以上説明したように、第1の実施形態の生産活動決定支援方法によれば、複数の発電設備を運用する生産活動において、新規の発電設備への更新と発電設備の補修を組合せて価値を最大化するための支援が可能になる。したがって、発電設備の運用費の経時的な増大を考慮しつつ長期的に最適な設備投資案の策定を支援することができる。
[2.第2の実施形態]
[2−1.処理手順の概要]
図9は、本発明を適用した第2の実施形態として、複数の発電設備を運用する生産活動において新規の発電設備への更新と発電設備の補修を組合せて価値を最大化することを主要な目的とする場合で、かつ、外部要因に不確実性を有する外部要因を含む場合における生産活動決定支援方法の処理手順の概略を示すフローチャートである。この図9に示すように、一連の処理の基本的な流れは、図2に示す処理と同様であるが、一部の点のみが異なる。
すなわち、本実施形態においては、外部要因データD2として不確実要因データD21を含むデータを定義、格納する点(S920)、および、評価計算処理(S940)において、不確実要因データD21を用いてモンテカルロシミュレーションを実施することにより、各意思決定案時系列毎に、各時点における収入と費用の差を全時点にわたって合計した価値の期待値の分布を計算する点(S942)、に特徴を有する。ここで、不確実要因データD21は、不確実性を有する外部要因に関して将来の設備使用期間において想定される不確実性の特性を定義するデータである。
[2−2.具体的な生産活動決定支援処理]
以下には、図9に示す処理手順による具体的な処理例について、図10、図11を参照しながら詳細に説明する。
図10は、不確実要因データD21を含む外部要因データD2の一例を示すデータ表示図である。この外部要因データは、基本要因データ設定テーブル1001、設備共通制約条件データ設定テーブル1002、不確実要因データ設定テーブル1003、から構成されている。このうち、基本要因データ設定テーブル1001と設備共通制約条件データ設定テーブル1002は、図5に示す同名の各テーブル501,502と同一である。
また、説明を簡単化するために、不確実要因データ設定テーブル1003における不確実要因の項目は、基本要因データ設定テーブル1001に設定してある項目と同じとしている。この不確実要因データ設定テーブル1003に記述されている不確実要因データは、不確実性要因を有する個々の外部要因について将来の傾向に対する確実性の程度を記述する方式として、当該外部要因項目の変動範囲に対する発生確率を連続的な確率変数として表現したものである。すなわち、基本要因データ設定テーブル1001に設定されている各時点毎の数値を基準値として、この基準値に対して各項目が標準正規分布に従って変動すると想定した場合の標準偏差が、不確実要因データ設定テーブル1003に設定されている。
図11は、図3、図4の設備特性データ、図6の意思決定案データ、および図10の外部要因データ、を用いた評価計算処理の一例を示す説明図である。この図11に示すように、意思決定案の数を3、設備の数を2、意思決定時点の数を2として、意思決定ノード1101を組合せることにより、時系列の意思決定案の組合せ1102が作成される点は、図7に示す処理例と同様である。
しかしながら、この処理例においては、図9に示す処理手順に従い、図10に示すような不確実要因データを含む外部要因データを用いて、モンテカルロシミュレーションを実施することにより、各意思決定案時系列毎に、各時点における収入と費用の差を全時点にわたって合計した価値の期待値の分布を計算する。
したがって、評価結果の通知(S950)においては、計算結果として得られる時系列の意思決定案の価値の期待値の分布に基づき、各意思決定案時系列について、価値の期待値の平均1103、上側存在確率95%の値1104、下側存在確率95%の値1105を出力し、ユーザに通知する。
[2−3.効果]
以上説明したように、第2の実施形態の生産活動決定支援方法によれば、外部要因に不確実性を有する外部要因を含む場合においても、不確実要因の変動範囲に対する発生確率を連続的な確率変数として定義して影響範囲を評価することにより、設備を運用する生産活動において価値を最大化するための支援が可能になる。
[3.第3の実施形態]
[3−1.処理手順の概要]
図12は、本発明を適用した第3の実施形態として、複数の発電設備を運用する生産活動において新規の発電設備への更新と発電設備の補修を組合せて価値を最大化することを主要な目的とする場合で、かつ、外部要因に不確実性を有する外部要因を含む場合における別の生産活動決定支援方法の処理手順の概略を示すフローチャートである。この図12に示すように、一連の処理の基本的な流れは、図9に示す処理と同様であるが、一部の点のみが異なる。
すなわち、本実施形態においては、評価計算処理(S1240)において、未来の複数時点に意思決定の機会を設定し、不確実要因の変動を組合せて各時点をまたがる意思決定木を作成する点(S1241)、および、意思決定木の各シナリオ毎に、不確実要因に対する各時点における収入と費用の差を全時点にわたって合計した価値の分布とシナリオの実現確率を計算する点(S1242)、に特徴を有する。
[3−2.具体的な生産活動決定支援処理]
以下には、図12に示す処理手順による具体的な処理例について、図13、図14を参照しながら詳細に説明する。
図13は、不確実要因データD21を含む外部要因データD2の一例を示すデータ表示図である。この外部要因データは、図10の外部要因データと同様に、基本要因データ設定テーブル1301、設備共通制約条件データ設定テーブル1302、不確実要因データ設定テーブル1303、から構成されている。このうち、基本要因データ設定テーブル1301と設備共通制約条件データ設定テーブル1302は、図5に示す同名の各テーブル501,502および図10に示す同名の各テーブル1001,1002と同一である。
また、不確実要因データ設定テーブル1303における不確実要因の項目は、基本要因データ設定テーブル1301に設定されている項目のうち、「電力需要」と「石油燃料価格」のみとしている。この不確実要因データ設定テーブル1303に記述されている不確実要因データは、不確実性を有する個々の外部要因について将来の傾向に対する確実性の程度を記述する方式として、図10の例とは異なり、当該外部要因項目の変動区間毎に一定の発生確率で表現したものである。すなわち、基本要因データ設定テーブル1301に設定されている各時点毎の数値を基準値として、この基準値に対して上昇する確率と上昇する場合の上昇量、および下降する確率と下降する場合の下降量が、不確実要因データ設定テーブル1303に設定されている。
図14は、図3、図4の設備特性データ、図6の意思決定案データ、および図13の外部要因データ、を用いた評価計算処理の一例を示す説明図である。この図13に示すように、意思決定案の数を3、設備の数を2、意思決定時点の数を2として、意思決定ノード1401を組合せる点は、図11に示す処理例と同様である。
しかしながら、この処理例においては、図12に示す処理手順に従い、各時点において、意思決定ノード1401だけでなく、その下流側に、不確実要因の変動シナリオに沿った枝分かれを示す単位である「電力需要」と「石油燃料価格」の外部環境ノード1402,1403を組合せて、各時点をまたがる分岐から意思決定木1404を構築する。そして、この意思決定木1404を用いて、意思決定ノード1401と外部環境ノード1402,1403の組合せから得られる意思決定木の各シナリオ毎に、不確実要因に対する各時点を総合した価値の分布1405を計算する。また、各時点をまたがって不確実要因が生起しうる確率としてシナリオの実現確率1406を求める。
したがって、評価結果の通知(S1250)においては、各時点を総合した価値の分布1405およびシナリオの実現確率1406を出力し、ユーザに通知する。あるいは、シナリオ毎に当該シナリオの価値とその実現確率1406の積をとった数値を通知することも可能である。これにより、実現確率が高いシナリオの価値を相対的に高めた数値をユーザに通知できる。
[3−3.効果]
以上説明したように、第3の実施形態の生産活動決定支援方法によれば、外部要因に不確実性を有する不確実要因を含む場合において、不確実要因を含む意思決定木を用いて評価することにより、設備を運用する生産活動において価値を最大化するための支援が可能になる。特に、不確実要因データとして、「電力需要」や「石油燃料価格」の変動の程度を含めることにより、火力発電設備の運用に関する不確実な環境下において、意思決定案の時系列毎に生産活動の価値を評価することができる。
[4.第4の実施形態]
[4−1.処理手順の概要]
図15は、本発明を適用した第4の実施形態として、特に、発電設備を構成する複数の部品を運用する生産活動において価値を最大化することを主要な目的とする場合における生産活動決定支援方法の処理手順の概略を示すフローチャートである。この図15に示すように、一連の処理の基本的な流れは、図2に示す処理と同様であるが、一部の点のみが異なる。
すなわち、本実施形態においては、設備特性データD1として部品特性データD11を含むデータを定義、格納する点(S1510)、評価計算処理(S1540)において、未来の複数の定期検査時点に意思決定の機会を設定し、設定した各時点をまたがる時系列の意思決定案の組合せを作成する点(S1541)、各意思決定時系列毎に、各時点における費用を全時点にわたって合計した価値の分布を計算する点(S1542)、に特徴を有する。
[4−2.具体的な生産活動決定支援処理]
以下には、図15に示す処理手順による具体的な処理例について、図16〜図19を参照しながら詳細に説明する。なお、この処理における具体的な目的は、部品を継続的に使用することによって単位運用時間あたりに故障が発生する可能性が上昇して故障復旧のための費用の期待値が暫時増大する環境において、更新や補修の対象とする部品の選定および「更新」や「補修」の実施時期の選定について最適な意思決定案を示すことであり、費用を最小化することによって価値を最大化させることである。
ここで、部品の「更新」は、運用中の部品を廃棄して未使用の新品に取り替えることを指し、更新後の初頭において故障が起きる可能性は新品における可能性に等しいと仮定する。また、部品の「補修」は、運用中の部品を廃棄せずに修理して設備本体に戻して以降の時点においても使用することとし、補修後の初頭の故障の可能性は、補修以前の何れかの時点の可能性にまで低減されると仮定する。
図16は、部品特性データD11を含む設備特性データD1の一例を示すデータ表示図である。この設備特性データは、部品費用設定テーブル1601から構成されており、部品特性データとして、部品毎に将来の運用費用を算出するために必要な数値が記述されている。この部品費用設定テーブル1601において、経時増大費用の欄1602には参照先のテーブルの名称が記述されている。その他に、各部品の使用開始年1603、更新した場合に生ずる費用1604、および補修した場合に生ずる費用1605、などが設定されている。
図17は、部品別に参照される経時増大費用のテーブルの一例を示すデータ表示図である。この経時増大費用テーブルにおいては、運用年数が増えるに従って、単位運用年あたりに故障が発生する可能性が上昇すると仮定して設定した単位時間あたり故障可能性カーブ1701の各時点の数値と、当該部品に故障が発生したときの復旧に要する費用1702を乗じることによって、単位運用年あたりの経時増大費用のカーブ1703が設定されている。
なお、この経時増大費用のカーブ1703の数値は、設備の継続使用による故障可能性の増大を原因として故障復旧のための費用の期待値が経時的に上昇することを反映したものであるが、この中には補修期間中に生産できないことによる損失分を費用の期待値の上昇に含めることも可能である。評価計算処理においては、この経時増大費用カーブ1703を基に、部品交換を実施した時点以降の費用は更新後経時増大費用カーブ1704を用いて計算し、補修を実施した時点以降の費用更新後経時増大費用カーブ1705を用いて費用を計算するが、その詳細については後述する。
図18は、意思決定案データD3の一例を示すデータ表示図である。この意思決定案データは、意思決定案データ設定テーブルから構成されており、このテーブルには、部品の「更新」、「補修」、「継続運転」(更新と補修の何れも実施せずに継続運転する)」、の3つの意思決定案と、各意思決定案が費用に及ぼす効果として、各意思決定案を実施した結果として生じる費用の算出方法が記述されている。
図19は、図16、図17の設備特性データ、図18の意思決定案データ、および図5の外部要因データ、を用いた評価計算処理の一例を示す説明図である。この図19において、意思決定ノード1901は、部品の「更新」、「補修」、「継続運転」、の3通りの意思決定案を示しており、説明の単純化のために、部品の数を2、意思決定時点の数を2として示してある。
それぞれの意思決定ノード1901では、当該意思決定時点での当該部品の各意思決定案での費用を計算する。この場合、図15に示すように、意思決定の機会として設定する時点を生産設備において将来予定される定期検査の時点とし、複数回の定期検査時点をまたがる意思決定案時系列に対して価値を計算する。これにより、定期検査時点に実施する補修項目を選定するうえで効果的な支援が可能になる。なお、各意思決定案毎の具体的な計算は、次のようになる。
意思決定案が「更新」の場合、図18の意思決定案データ設定テーブル1801の「更新」欄に記述されているとおり、更新を選択した時点に部品費用設定テーブル1601における当該部品の更新費用欄1604の費用を一括して計上する。なお、図18に示す意思決定案データの例では、更新に要する費用には図16の部品費用設定テーブル1601の当該設備の更新費用欄1604に記載されている費用を、更新を実施する時点に一括して計上することにしているが、減価償却の対象となるような部品の更新である場合には、当該期以降の各時点で相当額に分けて計上させるように費用を計算することも可能である。次に、当該期以降、図17の経時増大費用のテーブルの時間軸上で更新実施時点である当該期を0とする経時増大費用カーブ1704に沿って費用を計算する。部品の更新によって、故障が発生する可能性を新品の部品の使用を開始した時点の数値に復帰させているわけである。
意思決定案が「補修」の場合、図18の意思決定案データ設定テーブル1801の「補修」欄に記述されているとおり、当該期に部品費用設定テーブル1601における当該部品の補修費用欄1605の費用を計上する。そして、当該期以降、図18における経時増大費用のテーブルの時間軸上で修理実施時点である当該期を、新製部品運用開始後α時間経過した時点とする経時増大費用カーブ1705に沿って費用を計算する。部品の補修によって故障が発生する可能性が部品の使用を開始した時点からα時間経過した時点の数値に復帰させているわけである。ここで、時間αは、部品の補修内容によって決まる値であり、図16の部品費用設定テーブル1601などに別途定義することもできる。
意思決定案が「継続運転」の場合、図18の意思決定案データ設定テーブル1801の「継続運転」欄に記述されているとおり、図16の部品費用設定テーブル1601の当該部品の使用開始年1603の情報、図17の部品別に参照される経時増大費用のテーブル1703に記載されている情報、および図5の基本要因データ設定テーブル501と設備共通制約条件データ設定テーブル502に記述されている情報に従って、当該時点以降の費用を計算する。「継続運転」の場合の当該時点以降の経時増大費用は、過去に更新あるいは補修を実施していない場合には、図16の使用開始年1603以降の運用年数を、または過去に更新あるいは補修を選択した場合には前回の更新あるいは補修の実施時点以降の運用年数を、図17の経時増大費用のテーブル1703に照らして決定される数値を用いる。
以上のような手法により、それぞれの意思決定ノード1901で、当該意思決定時点での当該部品の各意思決定案において見込まれる費用を計算した後、図19に示すような各時点をまたがるとき系列の意思決定案の組合せ1902の各場合である各「意思決定案と系列」に対して、各時点における費用を全時点にわたって合計した値を価値とし、各意思決定案時系列毎に価値の分布1503を計算する。
この例において、評価結果としては、図19の価値の分布1903を出力し、ユーザに通知する。
[4−3.効果]
以上説明したように、第4の実施形態の生産活動決定支援方法によれば、発電設備を構成する複数の部品の個々について新しい部品への更新や補修の意思決定案を未来の複数時点において時系列に組合せることで運用期間を通じた運用費用を最小化するための補修計画の立案を支援することができる。特に、意思決定の機会として設定する時点を生産設備において将来予定される定期検査の時点とすることにより、複数回の定期検査時点をまたがる時系列の意思決定案に対して価値を計算することができるため、定期検査時点に実施する補修事項の選定を効果的に実施することが可能になる。
[5.他の実施形態]
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で他にも多種多様な変形例が実施可能である。すなわち、前記実施形態で示した生産活動決定支援方法の処理手順は、一例にすぎず、具体的な処理手順、定義するデータの種類やデータ構造などは、対象となる生産活動に応じて自由に変更可能である。
例えば、評価計算処理において計算する「価値」としては、各時点の費用を総合した価値、各時点の収入を総合した価値、各時点の収入と同時点の費用に基づいて計算される利益を総合した価値、の中から選択された1つ以上の価値を含む値を計算すればよい。また、それらの値は、現在価値に換算した値としてもよい。
また、複数の生産設備を運用する生産活動において価値を最大化することを主要な目的として含む場合には、意思決定案として、生産設備単位の新規建設、既設設備の廃棄、生産活動に供されて運転中の既設設備の休止、既設設備の新設設備への更新、既設設備の修理、何れも実施せずに継続運転する、の中から選択された一つ以上の意思決定案を定義すればよい。未来の複数時点において、これらの意思決定を効果的に組合せることにより、複数の設備に対して最適な運用計画を策定することができる。
また、火力発電設備を含む発電設備を対象とする場合には、設備特性データ中の制約条件データとして、火力発電設備別の稼働率の許容範囲、燃料の種類毎における燃料消費量の許容範囲、の中から選択された1つ以上の情報を使用することが望ましい。これにより、火力発電設備運用上の制約条件を満たす最適な運用計画を策定することができる。
火力発電設備を含む発電設備を対象とする場合にはさらに、外部要因データ中の不確実要因データとして、火力発電設備の運用において費する燃料の購入価格における変動の程度、生産する電力に対する需要量における変動の程度、電力の販売価格における変動の程度、の中から選択された1つ以上の情報を使用することが望ましい。これにより、火力発電設備の運用に関する不確実な環境下において最適な運用計画を策定することができる。
本発明を適用した第1の実施形態として、本発明の生産活動決定支援方法を実現するためのシステムの機能構成の一例を示すブロック図。 本発明を適用した第1の実施形態における生産活動決定支援方法の処理手順の概略を示すフローチャート。 図2に示す設備特性データの一例を示すデータ表示図。 図2に示す設備特性データに含まれる経時増大費用データの一例を示すデータ表示図。 図2に示す外部要因データの一例を示すデータ表示図。 図2に示す意思決定案データの一例を示すデータ表示図。 図2に示す評価計算処理の一例を示す説明図。 図7に示す評価計算処理において補修実施以降の作用を説明する説明図 本発明を適用した第2の実施形態における生産活動決定支援方法の処理手順の概略を示すフローチャート。 図9に示す不確実要因データを含む外部要因データの一例を示すデータ表示図。 図9に示す評価計算処理の一例を示す説明図。 本発明を適用した第3の実施形態における生産活動決定支援方法の処理手順の概略を示すフローチャート。 図12に示す不確実要因データを含む外部要因データの一例を示すデータ表示図。 図12に示す評価計算処理の一例を示す説明図。 本発明を適用した第4の実施形態における生産活動決定支援方法の処理手順の概略を示すフローチャート。 図15に示す部品特性データを含む設備特性データの一例を示すデータ表示図。 図15に示す設備特性データに含まれる経時増大費用データの一例を示すデータ表示図。 図15に示す意思決定案データの一例を示すデータ表示図。 図15に示す評価計算処理の一例を示す説明図。
符号の説明
110…設備特性定義機能
120…外部要因定義機能
130…意思決定案定義機能
140…評価計算機能
150…出力機能
301…既設設備費用設定テーブル
302…更新設備費用設定テーブル
303,304,1602…経時増大費用の欄
401,801,1703…経時増大費用のカーブ
501,1001,1301…基本要因データ設定テーブル
502,1002,1302…設備共通制約条件データ設定テーブル
601,1801…意思決定案データ設定テーブル
701,1101,1401,1901…意思決定ノード
702,1102,1902…時系列の意思決定案の組み合わせ
703,1903…意思決定案時系列毎の価値の分布
704…価値の分布の除外範囲
802…補修実施時点を起点とする経時増大費用カーブ
1003,1303…不確実要因データ設定テーブル
1103…価値の期待値の平均
1104…価値の分布の上側存在確率95%を示す値
1105…価値の分布の下側存在確率95%を示す値
1402…電力需要の外部環境ノード
1403…石油燃料価格の外部環境ノード
1404…意思決定木
1405…各時点を総合した価値
1406…シナリオの実現確率
1601…部品費用設定テーブル
1603…使用開始年
1604…更新費用欄
1605…補修費用欄
1701…単位時間あたりの故障可能性カーブ
1702…当該部品による故障復旧に要する費用
1704…部品の更新実施時点を起点とする経時増大費用カーブ
1705…部品の補修実施時点を起点とする経時増大費用カーブ

Claims (16)

  1. 入出力部、記憶部、演算処理部を有するコンピュータを利用して、生産活動の価値を最大化することを目的とした生産設備の設備投資に関する意思決定を支援する生産活動決定支援方法において、
    前記入出力部により与えられたユーザの指示に基づき、前記演算処理部により、設備投資の対象として区分される設備部位毎に設備運用に伴って発生する費用および収入に係わるデータを設備特性データとして定義するとともに、この設備特性データに含まれるデータとして費用額が経時的に増大する特性を示す経時増大費用データを定義して前記記憶部に格納する設備特性定義ステップと、
    前記入出力部により与えられたユーザの指示に基づき、前記演算処理部により、設備運用に影響を及ぼす設備外部の要因に関する特性を外部要因データとして定義して前記記憶部に格納する外部要因定義ステップと、
    前記入出力部により与えられたユーザの指示に基づき、前記演算処理部により、前記設備特性データおよび前記外部要因データを用いて設備運用方法の異なる複数の意思決定案について各意思決定案を実施した場合に発生する費用とその効果として増加が期待し得る収入を求めるための情報を意思決定案データとして定義して前記記憶部に格納する意思決定案定義ステップと、
    前記記憶部に格納された前記設備特性データ、前記外部要因データ、および前記意思決定案データを用いて、前記演算処理部により、未来の複数時点に意思決定の機会を設定し、設定した各時点をまたがる時系列の意志決定案の組合せを作成し、この組合せの各場合を意思決定案時系列として、各意思決定案時系列毎に、各時点の意思決定の指標値を全時点にわたって合計した値を当該意思決定案時系列の前記価値として計算する評価計算ステップと、
    前記入出力部により、前記評価計算の結果を出力する出力ステップ、
    を有することを特徴とする生産活動決定支援方法。
  2. 前記意思決定案データは、当該意思決定案を実施した意思決定実施時点以降に、その設備投資内容に応じて前記設備特性データに基づく費用額が発生することを示すデータ、および、当該意思決定実施時点以降の費用額の経時的な増大については、増大の起点を当該意思決定実施時点までの起点よりも後にずらすことにより、前記経時増大費用データに基づく費用額が減じられることを示すデータ、を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の生産活動決定支援方法。
  3. 前記評価計算ステップは、前記意思決定案時系列の前記価値として、各時点の費用を総合した価値、各時点の収入を総合した価値、各時点の収入と同時点の費用に基づいて計算される利益を総合した価値、の中から選択された1つ以上の価値を含む値を計算する価値計算ステップを含む、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の生産活動決定支援方法。
  4. 前記価値計算ステップにおいて、前記「各時点の費用を総合した価値」は、各時点の費用を現在価値に換算した値の合計であり、前記「各時点の収入を総合した価値」は、各時点の収入を現在価値に換算した値の合計であり、前記「各時点の収入と同時点の費用に基づいて計算される利益を総合した価値」は、各時点の収入と同時点の費用に基づいて計算される利益を現在価値に換算した値の合計である、
    ことを特徴とする請求項3に記載の生産活動決定支援方法。
  5. 前記設備特性データまたは前記外部要因データは、設備運用の意思決定における制約条件を定義する制約条件データを含み、
    前記評価計算ステップは、前記制約条件を参照して前記各意思決定案時系列が当該制約条件を満たすか否かを判定し、当該制約条件を満たさない意思決定案時系列については前記価値の計算から除外するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の生産活動決定支援方法。
  6. 前記外部要因データは、不確実性を有する外部要因に関して将来の設備使用期間において想定される不確実性の特性を定義する不確実要因データを含み、
    前記不確実要因データは、不確実性を有する個々の外部要因について将来の傾向に対する確実性の程度を記述する方式として、外部要因項目の変動範囲に対する発生確率を連続的な確率変数として表すものであり、
    前記評価計算ステップは、前記連続的な確率変数として表した不確実要因データを用いてモンテカルロシミュレーションを実施することによって、前記各意思決定案時系列毎に、当該意思決定案時系列の前記価値として前記不確実要因に対する価値の期待値の分布を計算するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の生産活動決定支援方法。
  7. 前記外部要因データは、不確実性を有する外部要因に関して将来の設備使用期間において想定される不確実性の特性を定義する不確実要因データを含み、
    前記不確実要因データは、不確実性を有する個々の外部要因について将来の傾向に対する確実性の程度を記述する方式として当該外部要因項目の変動区間毎に一定の発生確率で表するものであり、
    前記評価計算ステップは、前記外部要因項目の各変動区間毎に前記各意思決定案を組み合わせた分岐を生成し、各時点をまたがった前記分岐からなる意思決定木を構築し、この意思決定木を用いて、前記各意思決定案時系列毎に、当該意思決定案時系列の前記価値として前記不確実要因に対する価値の期待値の分布を計算するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の生産活動決定支援方法。
  8. 前記評価計算ステップは、意思決定の機会として設定する時点を生産設備において将来予定される定期検査の時点とし、複数回の定期検査時点をまたがる時系列の意思決定案の組み合わせに対して、意思決定案の各時系列毎に、当該時系列の前記価値を計算するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の生産活動決定支援方法。
  9. 前記出力ステップは、前記評価計算の結果に基づき、意思決定案の全ての時系列における情報として、前記価値の最大値、前記価値の最小値、前記価値の平均値、前記価値のばらつきの幅を示す分散値または偏差値、最大の価値となる時系列、の中から選択された一つ以上の情報を出力するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の生産活動決定支援方法。
  10. 前記経時増大費用データは、設備の継続使用による性能低下を原因として当該設備の運用費用が経時的に増大する特性を示すデータを含み、
    前記評価計算ステップは、性能低下した設備部位に対して性能回復の効果を有する補修を実施するという意思決定案を選択した場合には、当該意思決定案を実施した意思決定実施時点以降に補修費用を計上するとともに、当該意思決定実施時点以降の費用額の経時的な増大については、当該意思決定実施時点における費用額の値が、性能回復後に予想される費用額と一致するように前記経時増大費用データを適用するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の生産活動決定支援方法。
  11. 前記経時増大費用データは、設備の継続使用による故障可能性の増大を原因として故障復旧のための費用の期待値が経時的に上昇する特性、または、補修期間中に生産できないことによる損失を含んで費用が経時的に増大する特性、を示すデータを含み、
    前記評価計算ステップは、故障可能性が低下する効果を有する補修を実施するという意思決定案を選択した場合には、当該意思決定案を実施した意思決定実施時点以降に補修費用を計上するとともに、当該意思決定時点以降の費用額の経時的な増大については、当該意思決定実施時点における費用額の値が、故障可能性低下後に予想される費用額と一致するように前記経時増大費用データを適用するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の生産活動決定支援方法。
  12. 前記目的が、複数の生産設備を運用する生産活動において価値を最大化することを主要な目的として含む場合に、
    前記意思決定案として定義される意思決定案は、生産設備単位の新規建設、既設設備の廃棄、生産活動に供されて運転中の既設設備の休止、既設設備の新設設備への更新、既設設備の修理、何れも実施せずに継続運転する、の中から選択された一つ以上の意思決定案を含み、
    前記評価計算ステップは、前記意思決定案を未来の複数時点において時系列に組合せて前記意思決定案時系列を作成し、各意思決定案時系列の価値を計算するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の生産活動決定支援方法。
  13. 前記目的が、生産設備を構成する複数の部品を運用する生産活動において価値を最大化することを主要な目的として含む場合に、
    前記意思決定案として定義される意思決定案は、当該生産設備を構成する複数の部品の各々について、新しい部品に更新する、補修する、何も実施せずに継続運転する、の中から選択された一つ以上の意思決定案を含み、
    前記評価計算ステップは、前記意思決定案を未来の複数時点において時系列に組合せて前記意思決定案時系列を作成し、各意思決定案時系列の価値を計算するステップを含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の生産活動決定支援方法。
  14. 前記設備特性データは、設備運用の意思決定における制約条件を定義する制約条件データを含み、
    前記制約条件データは、火力発電設備別の稼働率の許容範囲、燃料の種類毎における燃料消費量の許容範囲、の中から選択された1つ以上の情報を含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の生産活動決定支援方法。
  15. 前記外部要因データは、不確実性を有する外部要因に関して将来の設備使用期間において想定される不確実性の特性を定義する不確実要因データを含み、
    前記不確実要因データは、火力発電設備の運用において消費する燃料の購入価格における変動の程度、生産する電力に対する需要量における変動の程度、電力の販売価格における変動の程度、の中から選択された1つ以上の情報を含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれかに記載の生産活動決定支援方法。
  16. 入出力部、記憶部、演算処理部を有するコンピュータを利用して、生産活動の価値を最大化することを目的とした生産設備の設備投資に関する意思決定を支援する生産活動決定支援プログラムにおいて、
    前記入出力部により与えられたユーザの指示に基づき、前記演算処理部により、設備投資の対象として区分される設備部位毎に設備運用に伴って発生する費用および収入に係わるデータを設備特性データとして定義するとともに、この設備特性データに含まれるデータとして費用額が経時的に増大する特性を示す経時増大費用データを定義して前記記憶部に格納する設備特性定義機能と、
    前記入出力部により与えられたユーザの指示に基づき、前記演算処理部により、設備運用に影響を及ぼす設備外部の要因に関する特性を外部要因データとして定義して前記記憶部に格納する外部要因定義機能と、
    前記入出力部により与えられたユーザの指示に基づき、前記演算処理部により、前記設備特性データおよび前記外部要因データを用いて設備運用方法の異なる複数の意思決定案について各意思決定案を実施した場合に発生する費用とその効果として増加が期待し得る収入を求めるための情報を意思決定案データとして定義して前記記憶部に格納する意思決定案定義機能と、
    前記記憶部に格納された前記設備特性データ、前記外部要因データ、および前記意思決定案データを用いて、前記演算処理部により、未来の複数時点に意思決定の機会を設定し、設定した各時点をまたがる時系列の意志決定案の組合せを作成し、この組合せの各場合を意思決定案時系列として、各意思決定案時系列毎に、各時点の意思決定の指標値を全時点にわたって合計した値を当該意思決定案時系列の前記価値として計算する評価計算機能と、
    前記入出力部により、前記評価計算の結果を出力する出力機能、
    を前記コンピュータに実現させることを特徴とする生産活動決定支援プログラム。
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