JP2005182205A - 座標入力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】座標を充分に高い精度で安定して検出する。
【解決手段】光学ユニット13は、半導体レーザ441から照射された強度変調光を分岐するビームスプリッタ442と、ビームスプリッタ442により分岐された一方の光を受光し、当該光の強度の変化を表す電気信号を出力する光センサ444と、分岐された他方の光を拡散して扇形に拡がるシート状の光とし、座標入力面41に沿って出射する拡散光学系443と、上記の一方の光に対する反射光を受光し、当該光の強度の変化を表す電気信号を出力する光センサ445と、光センサ444及び445から出力された電気信号を用いて、照射光の強度変化と反射光の強度変化との位相差を求める位相比較部463とを有する。ただし、拡散光学系443から光センサ445までの光路長は、ビームスプリッタ442から光センサ444までの光路長をビームスプリッタ442から拡散光学系443までの光路長から減じた長さである。
【選択図】図7

Description

本発明は、2次元座標空間内の指示された位置の座標を検出して入力する座標入力装置に関する。
近年、指示された位置の座標を光学的に検知する光学式の座標入力装置が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。一般に、光学式の座標入力装置は、抵抗皮膜方式などの古くから知られた方式の座標入力装置に比較して高い精度で座標を検出することができる。
図1は、特許文献1及び2に開示された光学式の座標入力装置の構成を示す図である。この座標入力装置は、位置に応じた座標を有する長方形の座標入力面11と、座標入力面11の3辺に沿って座標入力面1を囲むように設けられた再帰反射板12と、座標入力面11の残る1辺の両端近傍に設けられた2つの光学ユニット13と、2つの光学ユニット13の検知結果に基づいた演算により座標を求める演算部14とを有する。再帰反射板12は、入射光をその入射方向へ反射させる板であり、例えばコーナーキューブリフレクタをアレイ状に並べて構成される。光学ユニットは、LED(Light Emitting Diode)等の光源と、光源からの光を、座標入力面に略平行な扇形に拡散して座標入力面を覆うシート状光とする光学系と、再帰反射部により反射されて戻ってきた光を受光する受光部とを有する。
図2は、光学ユニット13の受光部の構成を示す図である。この図に示すように、受光部は、受光光を集光する受光レンズ131と、照射された光の強度を検知する素子を直線状に連ねてなるリニアイメージセンサ132とを有する。リニアイメージセンサ132及び受光レンズ131は、受光レンズ131の光軸がリニアイメージセンサ132の中央を通り、かつ受光レンズ131を透過した光によりリニアイメージセンサ132に像が結ばれるように配置されている。
この装置において、指やペン等の指示体15が座標入力面11に置かれると、シート状光の光路の一部が遮蔽され、リニアイメージセンサ132に結ばれる像に影の部分が生じる。影の部分と影でない部分とでは光の強度に差があるから、光学ユニット13は、リニアイメージセンサ132による検知結果を用いることにより、シート状光の遮蔽方向を検知することができる。2つの光学ユニット13によりシート状光の遮蔽方向が検知されれば、光学ユニット13間の距離(L)は既知であるから、演算部14は、三角測量の原理を用いて、指示体15と座標入力面11との接触位置(すなわち指示体15により指示された位置)の座標を求めることができる。
しかし、上述の座標入力装置による座標の検知精度にはムラがある。このムラについて説明する。
図3は、光学ユニット13の受光部の一部を模式的に示す図である。この図に示すように、リニアイメージセンサ132は、中央の素子が受光レンズ131の光軸と直交するように配置されている。受光レンズ131の光軸とリニアイメージセンサ132との交点を通り、座標入力面11の残る1辺に平行な線を基準線16、受光レンズ131からリニアイメージセンサ132までの距離をf[m]、リニアイメージセンサ132において上記の交点から受光強度が低い素子までの距離をa[m]、受光レンズ131の光軸と基準線16とのなす角の角度をθc[rad]とすると、リニアイメージセンサ132における受光強度が低い素子に到達する光の主光線の光路と基準線16とのなす角の角度θ[rad]は、次式で表される。
θ = θc - arctan(a / f)
上式から明らかなように、指示体15が座標入力面11の端部に置かれ、aの絶対値が大きくなると、θがθcから遠ざかる。リニアイメージセンサ132への光の入射角は、θがθcのときに最も深くなるから、θがθcから遠ざかれば、遠ざかった分だけ浅くなる。リニアイメージセンサ132の各素子は等間隔に配置されているため、光の入射角が浅いことは、指示体15が存在する方向の検知精度の低下に直結する。そして、方向検知精度の低下は座標の検知精度の低下を招く。
図4は、特許文献3に開示された光学式の座標入力装置の構成を示す図である。この座標入力装置は、位置に応じた座標を有する長方形の座標入力面21と、座標入力面21を含む平面において座標入力面21の1辺と平行に配置された棒状の光学部22と、光学部22により検出される2つの位相差を用いて座標を求める演算部23を有する。光学部22は、その中央近くに、座標入力面21を含む範囲へ強度変調された無指向性の赤外光を照射する照光体221を、両端近くに、反射されて戻ってきた光を受光する2つの受光体222を有する。また、光学部22は、照光体221が照射した赤外光の変調強度と2つの受光体222に受光された光の変調強度とを用いて、2つの位相差を検出する。
この装置において、ペン24が座標入力面11に置かれると、照光体221から照射された光の一部がペン24により反射され、反射光の一部が2つの受光体222に受光される。光学部22は、照光体221が照射した赤外光の変調強度と一方の受光体222に受光された光の変調強度とを用いて第1の位相差を、照光体221が照射した赤外光の変調強度と他方の受光体222に受光された光の変調強度とを用いて第2の位相差を検出する。第1の位相差は照光体221からペン24までの距離とペン24から一方の受光体222までの距離との和(L0+L1)に応じた値であり、第2の位相差は照光体221からペン24までの距離とペン24から他方の受光体222までの距離との和(L0+L2)に応じた値である。演算部23は、第1の位相差を用いて第1の楕円軌道25を、第2の位相差を用いて第2の楕円軌道26を求め、更に、これらの楕円軌道の交点を求める。この交点の座標がペン24に指示された座標とされる。
この装置であれば、座標の検知精度にムラは生じない。
この装置において位相差を正確に検出するためには、照光体221と受光体222とが同期している必要がある。しかし、この装置によれば、照光体221から照射された赤外光が直接的に受光体222に受光されることはないことから、照光体221と受光体222との同期は電気的に確保されることになる。光の位相差にずれが生じない程度に照光体221と受光体222とを電気的に同期させるのは極めて高度な技術であり、実際には同期が外れてしまって正確な位相差を検出することが困難になる、と推定される。正確な位相差を検出することができなければ、座標の検知精度が低くなってしまう。
図5は、特許文献3に開示された他の光学式の座標入力装置の構成を示す図である。この座標入力装置は、位置に応じた座標を有する長方形の座標入力面31と、座標入力面31の1辺の両端近傍に設けられた2つの光学ユニット32、2つの光学ユニット32により検出される2つの位相差を用いて座標を求める演算部33とを有する。光学ユニット32は、座標入力面31を含む範囲へ強度変調された無指向性の赤外光を照射し、反射されて戻ってきた光を受光する。また、光学ユニット32は、照射した赤外光と受光した光との位相差を検出する。
この装置において、ペン34が座標入力面31に置かれると、一方の光学ユニット32から照射されペン34に反射された光の一部が当該光学ユニット32により受光され、他方の光学ユニット32から照射されペン34に反射された光の一部が当該光学ユニット32により受光される。この結果、一方の光学ユニット32は第1の位相差を、他方の光学ユニット32は第2の位相差を検出する。第1の位相差は一方の光学ユニット32からペン34までの距離(L1)に応じた値であり、第2の位相差は他方の光学ユニット32からペン34までの距離(L2)に応じた値である。演算部33は、これらの位相差と光学ユニット32間の距離(L)とを用いて、ペン34に指示された座標を求める。
この装置であれば、2つの光学ユニット32を同期させる必要がないから、座標の検知精度が低くなる問題が生じないように見える。しかし、この装置であっても、位相差を検出することには変わりがなく、照射光と受光光とを同期させて比較せねばならない。この同期について、特許文献3には何も開示されていない。当然ながら、特許文献3には、同期が外れることによる座標の検知精度の低下を補う技術も開示されていない。よって、この装置であっても、座標の検知精度が低くなる問題が生じ得る。
特開2002−055770号公報 特開2002−149329号公報 特開平7−200143号公報
本発明は、上述した事情に鑑みて為されたものであり、座標を充分に高い精度で安定して検出することができる座標入力装置を提供することを目的とする。
本発明は、入射光を反射する指示体を用いて面上の任意の位置が指示される座標入力面の外部に互いに離間して設けられる2つの光学ユニットと、前記光学ユニットから前記指示体までの距離を求め、前記距離と前記光学ユニット間の距離とに基づいて、前記指示体を用いて指示された前記座標入力面上の位置またはその近傍位置の座標を算出する算出部とを有し、前記光学ユニットは、所定の周波数の信号を用いて強度変調された光を照射する光源と、前記光源から照射された光を2つに分岐させるビームスプリッタと、前記ビームスプリッタにより分岐された一方の光を受光し、該光の強度の変化を表す電気信号を出力する第1の受光部と、前記ビームスプリッタにより分岐された他方の光を拡散して扇形に拡がるシート状の光とし、該光を前記座標入力面に沿って出射する拡散光学系と、前記拡散光学系を通じて前記他方の光に対する前記指示体からの反射光を受光し、該反射光の強度の変化を表す電気信号を出力する第2の受光部とを有し、前記算出部は、前記受光部から出力された電気信号を用いて、前記光源から照射された光の強度の変化と該光に対する前記指示体からの反射光の強度の変化との位相差を求め、前記位相差を用いて該受光部を有する前記光学ユニットから前記指示体までの距離を求め、前記拡散光学系から前記第2の受光部までの光路長は、前記ビームスプリッタから前記第1の受光部までの光路長を前記ビームスプリッタから前記拡散光学系までの光路長から減じた長さに略等しいことを特徴とする座標入力装置を提供する。
この座標入力装置では、指示体から第2の受光部までの反射光の光路長が、この反射光がビームスプリッタを介して第1の受光部に入射すると仮定した場合の当該反射光の光路長と略等しくなる。このような状況下で、光源から照射された光の強度変化とこの光に対する指示体からの反射光の強度変化との位相差が求められる。
また、本発明は、入射光を反射する指示体を用いて面上の任意の位置が指示される座標入力面の外部に互いに離間して設けられる2つの光学ユニットと、前記光学ユニットから前記指示体までの距離を求め、前記距離と前記光学ユニット間の距離とに基づいて、前記指示体を用いて指示された前記座標入力面上の位置またはその近傍位置の座標を算出する算出部とを有し、前記光学ユニットは、第1の周波数の信号を用いて強度変調された光と前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の信号を用いて強度変調された光とを所定の時間間隔で切り換えて照射する光源と、前記光源から照射された光を受光し、該光の強度の変化を表す電気信号を出力する第1の受光部と、前記光源から照射された光を拡散して扇形に拡がるシート状の光とし、該光を前記座標入力面に沿って出射する拡散光学系と、前記光源から照射された光に対する前記指示体からの反射光を受光し、該反射光の強度の変化を表す電気信号を出力する第2の受光部とを有し、前記算出部は、前記第1の受光部から出力された電気信号を用いて、前記光源から照射された光の強度の変化と該光に対する反射光の強度の変化との位相差を求め、前記位相差を用いて該受光部を有する前記光学ユニットから前記指示体までの距離を求めることを特徴とする座標入力装置を提供する。
この座標入力装置では、光源から、第1の周波数の信号で強度が変調された光と第2の周波数の信号で強度が変調された光とが所定の時間間隔で切り換えて照射され、これらの光を用いて、光源から照射された光の強度変化とこの光に対する指示体からの反射光の強度変化との位相差が求められる。
また、本発明は、入射光を反射する指示体を用いて面上の任意の位置が指示される座標入力面の外部に互いに離間して設けられる2つの光学ユニットと、前記光学ユニットから前記指示体までの距離を求め、前記距離と前記光学ユニット間の距離とに基づいて、前記指示体を用いて指示された前記座標入力面上の位置またはその近傍位置の座標を算出する算出部とを有し、前記光学ユニットは、第1の周波数の信号を用いて強度変調された光を照射する第1の光源と、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の信号を用いて強度変調された光を照射する光源と、前記第1の光源および前記第2の光源から照射された光を受光し、該光の強度の変化を表す電気信号を出力する第1の受光部と、前記第1の光源および前記第2の光源から照射された光を拡散して扇形に拡がるシート状の光とし、該光を前記座標入力面に沿って出射する拡散光学系と、前記第1の光源および前記第2の光源から照射された光に対する前記指示体からの反射光を受光し、該反射光の強度の変化を表す電気信号を出力する第2の受光部とを有し、前記算出部は、前記受光部から出力された電気信号を用いて、前記光源から照射された光の強度の変化と該光に対する反射光の強度の変化との位相差を求め、前記位相差を用いて該受光部を有する前記光学ユニットから前記指示体までの距離を求めることを特徴とする座標入力装置を提供する。
この座標入力装置では、第1の周波数の信号で強度が変調された光が第1の光源から照射される一方、第2の周波数の信号で強度が変調された光が第2の光源から照射される。そして、これらの光を用いて、光源から照射された光の強度変化とこの光に対する指示体からの反射光の強度変化との位相差が求められる。
本発明によれば、位相比較部において位相差を求めるときに用いられる複数の電気信号が同期するから、または強度の変調周波数が互いに異なる複数の光を用いて照射光の強度の変化と反射光の強度の変化との位相差が求められるから、照射光の強度の変化と反射光の強度の変化との位相差を高い精度で求めることができる。この位相差を用いて光学ユニットから指示体までの距離が求められ、求めた距離を用いて座標が算出されるから、本発明によれば、指示された位置またはその近傍位置の座標を充分に高い精度で安定して検出することができる。
以下、本発明の実施形態について、図6〜図18を参照して説明する。これらの図において共通する部分には同一の符号が付されている。
[第1実施形態]
図6及び図7は本発明の第1実施形態に係る座標入力装置の構成を示す図である。図6から明らかなように、本装置は、長方形の座標入力面41上の、ペン型の指示体42を用いて指示された位置の2次元座標を検出し、図示しないコンピュータに入力させるための装置である。なお、座標入力面41は画像を表示するディスプレイの表示面であってもよい。
本装置は、上記の指示体42と、座標入力面41の3辺に沿って座標入力面41を囲んで配置される反射防止部43と、残る一辺の両端に配置される2つの光学ユニット44,44と、指示体42を用いて指示された位置の2次元座標を算出する座標算出部45とを有する。反射防止部43は、座標検出の妨げとなる反射光が光学ユニット44に入射しないようにするためのものであり、本装置に要求される座標検出精度を達成するに足る低反射率の部材を用いて形成されている。なお、反射防止部43の形状および配置位置については、反射防止部43が座標入力面41を挟んで2つの光学ユニット44,44の両方と対向するように定めればよい。
光学ユニット44は、座標入力面41に略平行な扇形拡散光を照射する一方、座標入力面41に略平行な入射光を受光し、受光光を電気信号に変換して出力する。光学ユニット44は、図7に示すように、供給された駆動信号に従ってレーザ光を照射する半導体レーザ(光源)441、ビームスプリッタ442、拡散光学系443、光センサ(受光部)444及び445を有する。半導体レーザ441は例えばレーザダイオードであり、半導体レーザ441から照射されるレーザ光(以降、照射光と称する)の波長は光学ユニット44毎に相異する。これは、例えば、一方の光学ユニット44の半導体レーザ441を赤色レーザとし、他方の光学ユニット44の半導体レーザ441を青色レーザとすることで実現される。ビームスプリッタ442は半導体レーザ441からの照射光を2つに分岐させる。拡散光学系443は、分岐光の一方が上記の扇形拡散光となるように照射光を光学的に加工して出射する。光センサ444は、他方の分岐光(以降、参照光と称する)を受光し、受光した光の強度に応じて振幅(電圧)が変化する参照信号を出力する。光センサ445は、座標入力面41に略平行な入射光を受光し、受光した光の強度に応じて振幅(電圧)が変化する反射信号を出力する。詳しくは後述するが、光センサ445への入射光は指示体42からの反射光である。なお、光学ユニット44は他にも、後に詳述する新規な構成を有する。
上記の光学ユニット44は測長部46を構成している。測長部46は、本装置を構成するものであり、光学ユニット44の他に、発振器461と、レーザ駆動部462と、位相比較部463とを有する。発振器461は予め定められた周波数の正弦波信号を発生させる。レーザ駆動部462は、発振器461にて発生した正弦波信号で強度変調された照射光を照射させるための駆動信号を生成して半導体レーザ441へ供給する。位相比較部463は光センサ444及び445から出力された電圧信号の位相差を表す電気信号を出力する。
また、指示体42はその先端部に入射光を入射方向に再帰的に反射する反射部421を有する。つまり、光学ユニット44からの照射光が反射部421に入射すると、その反射光はこの光学ユニット44に入射する。反射部421の構成は任意であるが、本装置では図8に示すコーナーキューブリフレクタを指示体42の円周方向に配列することにより反射部421が構成されている。このコーナーキューブリフレクタは、錐角が90度の四角錐状であるため、入射光を再帰的に反射することができる。また、本装置では、このコーナーキューブリフレクタを指示体42の軸方向にも配列している。これにより、指示体42は、指示体42の軸方向が座標入力面41に直交しない場合でも入射光を入射方向に反射することができる。
次に、位相比較部463及び座標算出部45について詳述する。
図9は、光学ユニット44から出力される参照信号の波形とこの参照信号に対応して当該光学ユニット44から出力される反射信号の波形とを、同一の時間軸を用いて例示した図である。この図における参照信号w1の振幅(P1)及び反射信号w2の振幅(P2)は、次式で表される。ただし、A1及びA2は正負が同一の定数、fは当該光学ユニット44の発振器461にて発生する正弦波信号の周波数であり、tは時刻を示す。
P1 = A1・cos(2πft + φ1)
P2 = A2・cos(2πft + φ2)
この光学ユニット44の位相比較部463は、参照信号w1の位相(φ1)及び反射信号w2の位相(φ2)を計測し、計測結果を用いて両信号の位相差を求め、これを表す電気信号を出力する。参照電圧w1や反射信号w2の位相の計測は、例えば、参照信号w1の電圧や反射信号w2の電圧が、ある閾値電圧を切った時刻を検出することにより行われる。座標算出部45は、位相差を表す電気信号を入力し、この位相差を用いて、指示体42の反射部421による反射光が光センサ445に入射する場合の当該反射光の光路長(この反射光がビームスプリッタ442を介して光センサ444に入射すると仮定した場合の当該反射光の光路長)であるLを、次式により算出する。ただし、Cは光速である。
L = C・(φ2 - φ1) / 2f・360
なお、上記の2つの光路長が一致していなくとも、2つの光路長の差に基づいた補正を行うことにより、光学ユニット44から指示体42までの距離を算出することができる。しかし、本装置では、上記の2つの光路長が略一致するように光学ユニット44の構成を工夫することにより、そのような補正を不要としている。
座標算出部45は、各光学ユニット44について、上述の計算を行って指示体42までの距離(L1及びL2)を算出する。座標算出部45は、これらの距離と、2つの光学ユニット44間の距離(L3)とを用いて、指示体42に指示された位置またはその近傍位置の座標(x,y)を次式により算出する。
x = (L3 ^ 2 + L1 ^ 2 - L2 ^ 2) / 2L3
x ^ 2 + y ^ 2 = L1 ^ 2
ただし、これらの式は、指示体42までの距離がL1の光学ユニット44側に座標空間の原点がある場合の式である。なお、本装置の光学ユニットは、2つの光学ユニット44間の距離(L3)を予め把握している。つまり、L3は固定長である。しかし、後述するように、本来であればL3を可変長とし、座標を検出する際に、その都度、L3を特定すべきである。L3を固定長としてよい理由については、光学ユニットの細部に依存しているため、光学ユニットの細部の説明において詳述する。
上述した位相比較部463及び座標算出部45を用いて座標を正確かつ容易に検出するために、光学ユニット44は新規な構成をとっている。この構成について詳細に説明する。
図10は光学ユニット44の構成を示す上面図であり、図11はその一部構成を示す側面図である。これらの図に示すように、半導体レーザ441とビームスプリッタ442との間には、半導体レーザ441の照射光を座標入力面41に略平行な光束とするシリンダレンズ4431が設けられる。
また、ビームスプリッタ442と参照光用の光センサ444との間には、ビームスプリッタ442により反射された参照光を集光する受光レンズ446が設けられる。また、拡散光学系443とビームスプリッタ442との間には、ミラー447が設けられる。このミラー447は、照射光を遮らず、かつ反射光を遮る位置に配置される。指示体42の反射部421を構成するコーナーキューブリフレクタの入射光軸および出射光軸は、図8に示すように、僅かにずれる。このズレを利用することにより、ミラー447を上記のように配置することができる。なお、このズレの方向は座標入力面41に略直交する方向である。
ミラー447と反射光用の光センサ445との間には、ミラー447により反射された反射光を集光する受光レンズ448が設けられる。また、受光レンズ448とミラー447との間には、バンドパスフィルタ449が設けられる。このバンドパスフィルタ449の特性は、このバンドパスフィルタ449を有する光学ユニット44からの照射光を透過させ、かつ、この光学ユニット44とは別の光学ユニット44からの照射光を透過させないように、予め定められている。このバンドパスフィルタ449を透過した光だけが受光レンズ448に入射する。なお、光センサ444及び445は、本装置に要求される座標検出精度を達成するに足る高速応答性および優れたリニアリティを有するものでなければならず、例えば、PINフォトダイオード等の素子を用いる。
また、光学ユニット44の構成において、各部間の距離も重要な特徴となっている。ビームスプリッタ442から光センサ444までの距離をL4、ビームスプリッタ442から拡散光学系443までの光路長をL5、拡散光学系443から光センサ445までの光路長をL6とすると、L5がL4以上であり、かつ、L5からL4を減じた距離がL6と一致するように、各部が配置されている。このような配置とすることにより、前述の2つの光路長(指示体42からの反射光がビームスプリッタ442を介して光センサ444に入射すると仮定した場合の当該反射光の光路長とこの反射光が光センサ445に入射する場合の当該反射光の光路長)が略一致するから、座標算出部45は、前述の補正を行うことなく、前述のLを正確に算出することができる。
なお、実施の際には、L5及びL6が光路長である点に留意すべきである。上述したことから明らかなように、L5の一方の端点は拡散光学系443内にある。しかし、この端点の位置は、指示体42からの反射光が拡散光学系443に到達して初めて特定される。つまり、L5は指示体42の位置に依存する。このことはL6についてもあてはまる。
また、光学ユニット44は、L4、ビームスプリッタ442から拡散光学系443までの距離、及びミラー447から光センサ445までの距離が十分に短くなるように構成されている。つまり、光学ユニット44における反射光の光路が十分に短くなるように構成されている。これは、次に述べる理由による。前述のように、座標算出部45は、2つの光学ユニットと指示体42とが構成する三角形の3辺の長さを用いて座標を算出する。この三角形の、光学ユニット44側の頂点の位置は、指示体42の位置に応じて変化する。つまり、光学ユニット44側の2つの頂点間の距離(L3)は指示体42の位置に応じて変化する。よって、座標を算出する際には、その都度、光学ユニット44側の2つの頂点位置を求めてL3を特定する、というのが望ましい。しかし、光学ユニット44では照射光の光路と反射光の光路が略一致するから、照射光や反射光を屈折または反射させて光センサに導く光路構成を採用せざるを得ない。つまり、指示体42から光センサへの光路長を求めることができたとしても、それだけでは、上記の2つの頂点位置を正確に求めることはできない。ところで、上記の2つの頂点が位置し得る範囲の広さは、光学ユニット44における反射光の光路長に依存する。例えば、光学ユニット44における反射光の光路長が短ければ、上記の2つの頂点が位置し得る範囲は狭くなる。範囲が十分に狭ければ、L3を固定長としても、座標の検出精度はさほど低下しない。これが、光学ユニット44における反射光の光路を十分に短くした理由である。
次に、本装置の動作について説明する。
本装置によれば、一方の光学ユニット44の半導体レーザ441からの照射光は、シリンダレンズ4431で座標入力面41に平行な光束となり、ビームスプリッタ442で2分岐される。一方の分岐光である参照光は受光レンズ446を透過し光センサ444に受光される。これにより、光センサ444から参照信号が出力されて位相比較部463に入力される。他方の分岐光は拡散光学系443を介して一方の光学ユニット44から出射される。光学ユニット44からの出射光は座標入力面41に略平行な扇形拡散光であるから、座標入力面41上の位置が指示体42により指示されると、指示体42の先端部分の反射部421により再帰的に反射される。この反射光は、この一方の光学ユニット44に入射する。一方の光学ユニット44に入射した反射光は、拡散光学系443を透過してミラー447で反射され、バンドパスフィルタ449及び受光レンズ448を介して光センサ445に入射する。これにより、光センサ445から反射信号が出力され、位相比較部463に入力される。
上述と同様の動作が、他方の光学ユニット44でも行われる。反射部421は入射光を再帰的に反射するから、光学ユニット44からの出射光の反射光が別の光学ユニットに入射する可能性は低い。仮に、このようなことが起きたとしても、別の光学ユニットに入射した反射光はバンドパスフィルタ449により遮断されるから、上記の可能性に起因した問題は生じない。もちろん、光センサ445または位相比較部463において所定レベル以下の信号を無視するようにすれば、バンドパスフィルタ449を設けずとも上記の効果を得られる。しかし、本装置では、構成を単純化する目的で、バンドパスフィルタ449を用いている。
位相比較部463では参照信号と反射信号との位相差が求められる。座標算出部45は、各測長部46において求められた位相差を用いて、反射部421による反射光が光センサ445に入射する場合の当該反射光の光路長(L1及びL2)を算出する。前述のように、光学ユニット44の各部は、L5がL4以上であり、かつ、L5からL4を減じた距離がL6と一致するように配置されているから、座標算出部45は、位相比較部463により求められた位相差を補正することなく用いて光路長(L1及びL2)を算出することができる。
次に、座標算出部45は、求めたL1及びL2と、2つの光学ユニット44間の距離(L3)とを用いて、指示体42に指示された位置またはその近傍位置の座標(x,y)を算出する。このように、座標算出部45は、指示体42が存在する方向ではなく、指示体42までの距離を用いて座標を算出する。したがって、座標の検知精度は、指示された位置が座標入力面41の端部であっても変わらない。よって、座標の検知精度にムラが生じない。なお、算出された座標は、座標算出部45から出力され、図示しないコンピュータに入力される。
ところで、上述した座標入力装置でも不都合が生じる場合がある。この場合について説明する。
図12は上述の座標入力装置における不都合を説明するための図である。この図には、半導体レーザ441から周波数がfの信号を用いて強度変調された光が照射された場合における、光センサ444に受光される参照光w3の強度波形と、光センサ445に受光される、指示体42の反射部421からの反射光w4〜w6の強度波形とが示されている。反射部421から光センサ445までの光路長(L)がLaの場合には反射光w4、La+αの場合には反射光w5、La+C/fの場合には反射光w6が、光センサ445に受光される。この図から明らかなように、光センサ445が反射光w4を受光した場合と反射光w6を受光した場合とでは、参照光w3と反射光との位相差が等しくなってしまう。これでは座標を特定することができない。
そこで、変調周波数(f)を、光路長(L)の最大値よりも周期(C/f)が長くなるように設定することが考えられる。例えば、光学ユニット44から座標入力面41の最遠部までの距離が0.5[m]の場合には、変調周波数(f)を300[MHz]以下とすることにより、座標入力面41全域の座標を特定することができる。
しかしながら、変調周波数(f)が小さいと、最終的には、光路長を精度良く測定することが困難になってしまう。以下に理由を述べる。変調周波数(f)を小さくすると、参照光および反射光における単位時間あたりの強度変化率が低くなる。この結果、位相比較部463に入力される参照信号および反射信号における、単位時間あたりの電圧変化率が低くなる。前述のように、位相比較部463は、入力した信号が所定の閾値電圧を切った時刻を検出することにより、この信号の位相を検出する。したがって、参照信号および反射信号における電圧変化率の低下は、位相比較部463における位相検出の精度の低下を招き、ひいては座標算出部45における座標検出精度の低下を招く。なお、位相検出誤差がΔφ[deg]の場合、光路長誤差(ΔL)は次式で表される。
ΔL=C・Δφ/f・360
この式によれば、例えば、変調周波数(f)が300[MHz]、かつΔφが0.1[deg]の場合、光路長誤差は0.3[mm]程度となる。
このような不都合を解決するために、光センサと位相比較部463との間に振幅を大きくするための増幅器を設け、光センサからの信号を増幅してから位相比較部463へ供給するように本装置を変形することが考えられる。しかし、このような構成とすると、増幅器によって信号が遅延してしまう。つまり、光路長の測定精度を低下させる別の要因が生じてしまう。
このような不都合を解決することができる、本発明の第2実施形態について説明する。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に係る座標入力装置が第1実施形態に係る座標入力装置と大きく異なる点は、1つの光学ユニットにおいて2つの変調周波数を用いる点である。具体的には、第1実施形態に係る座標入力装置における、レーザ駆動部462及び位相比較部463(及び発振器461)を改変し、2つの変調周波数(f1及びf2)を所定の時間間隔で切り換えて用いるようにする。ただし、f1はf2よりも低く、変調成分の周期(C/f1)が光路長(L)の最大値よりも長くなるように設定されている。また、f2は、変調成分の周期(C/f2)が光路長(L)の最大値よりも短くなるように設定されている。
図13は2つの変調周波数(f1及びf2)を用いて光学ユニットから指示体42までの距離(L)を求める方法を説明するための図である。まず、本実施形態に係る座標入力装置では、周波数がf1の信号で強度変調された照射光を用いて大まかな位相差を測定する。このときの参照光w7の強度(P3)と反射光w8の強度(P4)は、次式で表される。ただし、A3及びA4は正負が同一の定数である。
P3 = A3・cos(2πf1t + φ3)
P4 = A4・cos(2πf2t + φ4)
f1は光路長(L)の最大値よりも変調成分の周期(C/f1)が長くなるように設定されているから、光学ユニットから指示体42までの距離(L)を、2つの変調成分の位相差(φ4−φ3)を用いて次式により一意に算出することができる。
L = C・(φ4 − φ3) / 2f1・360
次に、周波数がf2の信号で強度変調された照射光を用いて高精度の測定を行う。前述のように、この測定では、位相差を特定することができない領域が座標入力面41上に存在する。しかし、既に周波数がf1の信号で強度変調された照射光を用いた測定により大まかな位相差が測定されているから、高精度の測定を行うときの参照光w9及び反射光w10の変調成分の周期(C/f2)の範囲(図13におけるハッチング部分)内で位相差の測定を行えばよいことになる。そして、f2>f1であるから、参照光w9及び反射光w10の単位時間あたりの強度変化率は、参照光w7及び反射光w8の単位時間あたりの強度変化率よりも高い。よって、前述の不都合を回避しつつ、高い精度で距離(L)を求めることができる。
また、本座標入力装置では、図13に示すように、f2をf1の整数倍としている。こうすることにより、1つの光学ユニットにおける発振器の数が1つであっても容易にf1及びf2を用いて測定を行うことできる。また、f2がf1の整数倍であるから、位相比較部における位相差の算出も単純となる。
なお、本装置において、f2を高くすればより高い精度で座標を検出することができる。また、図14に示すように、f2よりも更に高い周波数(f3)をも用いて、より高い精度で座標を検出することができるようにしてもよい。もちろん、1つの光学ユニットにおいて使用する変調周波数の数は4以上であってもよい。
[第3実施形態]
上述した第2実施形態における光学ユニットは1つの半導体レーザ441からの照射光の変調強度を所定の時間間隔で切り換える構成を採っているが、本発明の第3実施形態に係る座標入力装置における光学ユニットは、それぞれ異なる周波数で変調された光を同時に照射する2つの光源を用いる構成を採っている。この座標入力装置について説明する。ただし、以降では、図10のシリンダレンズ4431や拡散光学系443、集光レンズ446及び448、バンドパスフィルタ449に相当する構成要素についての図示および説明を省略する。
図15は本座標入力装置の一部の構成を示す図である。この図に示すように、本座標入力装置の光学ユニットは、半導体レーザ441に代えて周波数がf1の信号で強度変調された光を照射する光源501を有する。また、周波数がf2の信号で強度変調された光を照射する光源502を有する。また、ビームスプリッタ442とミラー447との間には、ビームスプリッタ503が設けられている。光源502からの照射光はビームスプリッタ503により2分岐される。一方の分岐光(参照光)は新設の光センサ504に入射し、他方の分岐光は光源501からの照射光と同一の軸線上を進む。なお、光源501からの照射光はビームスプリッタ503を透過する。
光センサ504は、ビームスプリッタ503により分岐された参照光を受光し、受光した光の強度に応じて振幅(電圧)が変化する参照信号を出力する。つまり、光センサ444が光源501に対応した参照信号を出力するのに対し、光センサ504は光源502に対応した参照信号を出力する。また、本光学ユニットは、指示体42の反射部421までの距離(L)の算出処理を単純化する目的で、光源501から反射部421までの距離と光源502と反射部421までの距離とが等しくなるように光学ユニットが構成されている。
光センサ445は、変調周波数がf1の反射光と変調周波数がf2の反射光を受光し、受光した光の強度に応じて振幅(電圧)が変化する電圧信号を出力する。この電圧信号は周波数フィルタ505に入力される。周波数フィルタ505は、入力した信号を変調周波数がf1の反射信号と変調周波数がf2の反射信号とに分離し、これらの反射信号を別々に出力する。このように周波数フィルタ505を設けたため、反射光を受光する光センサの数が1つで済んでいる。また、周波数フィルタ505から出力された2つの反射信号は位相比較部506に入力される。位相比較部506は、入力した2つの反射信号と、光センサ444からの参照信号と、光センサ505からの参照信号とを用いて、位相差の測定を行う。この測定は第2実施形態に係る座標入力装置における同測定と同様の方法により行われる。なお、本座標入力装置を、光源の数が3以上となるように変形することも可能である。
[第4実施形態]
上述した第3実施形態に係る座標入力装置の光学ユニットにおける2つの光源501及び502に代えて半導体レーザアレイ601を用いたのが本発明の第4実施形態に係る座標入力装置である。
図16は本座標入力装置の一部の構成を示す図であり、図17は半導体レーザアレイ601の外観を示す斜視図である。図17に示すように、半導体レーザアレイ601は2つの発光点6011及び6012を有し、各発光点からレーザ光を照射する。発光点6011と発光点6012との間隔は数十ミクロン程度である。また、半導体レーザアレイ601は照射するレーザ光の変調周波数(f1及びf2)を発光点毎に独立して設定可能である。本座標入力装置の光学ユニットは上記の半導体レーザアレイ601を用いており、半導体レーザアレイ601の発光点間隔は十分に狭いため、ビームスプリッタ503や光センサ504を設ける必要がない。つまり、光学系を簡素化することができる。
ただし、光センサ444は、変調周波数がf1の参照光と変調周波数がf2の参照光を受光することになる。このため、光センサ445の出力信号のみならず、光センサ444の出力信号も、周波数フィルタ505に入力されるように構成されている。もちろん、光センサ444からの出力信号は、周波数フィルタ505により、光変調周波数がf1の参照信号と変調周波数がf2の参照信号とに分離されて位相比較部506へ供給される。なお、本座標入力装置を、3つ以上の発光点を有する半導体レーザアレイを用いるように変更することも可能である。
[第5実施形態]
上述した第4実施形態に係る座標入力装置の光学ユニットにおける半導体レーザアレイ601に代えて半導体レーザアレイ701を用いたのが本発明の第5実施形態に係る座標入力装置である。
図18は本座標入力装置の一部の構成を示す図である。この図における半導体レーザアレイ701は、一方の発光点から所定の波長(例えば680[nm])のレーザ光を照射し、他方の発光点から当該波長と異なる所定の波長(例えば450[nm])のレーザ光を照射する。この半導体レーザアレイ701を用いることにより、変調周波数がf1の光と変調周波数がf2の光とを光学フィルタで分離することができる。この光学フィルタが、バンドパスフィルタ702及び703である。バンドパスフィルタ702はビームスプリッタ442と光センサ704との間に、バンドパスフィルタ703はミラー447と光センサ705との間に設けられている。光センサ704は、バンドパスフィルタ702により分離された2つの参照光の各々について参照信号を出力し、光センサ705は、バンドパスフィルタ703により分離された2つの反射光の各々について反射信号を出力する。光センサ704及び705から出力された4つの信号は位相比較部506に入力される。なお、本座標入力装置を、3つ以上の発光点を有する半導体レーザアレイを用いるように変更することも可能である。
[変形]
上述した実施形態に係る座標入力装置を、以下に述べるように変形してもよい。
例えば、第3実施形態に係る座標入力装置を、複数の発光点から相異なる波長のレーザ光を照射する半導体レーザアレイを用いるように変形し、光学フィルタを用いて変調周波数が異なる光を分離する構成としてもよい。
また、例えば、上述した各実施形態において、ビームスプリッタ442と参照光を受光する光センサとの間に減光フィルタを設けて参照光の強度と反射光の強度とを合わせるようにし、位相比較部における処理を単純化するようにしてもよい。
従来の光学式座標入力装置の構成を示す図である。 同座標入力装置を構成する光学ユニット13の受光部の構成を示す図である。 同受光部の一部を模式的に示す図である。 従来の他の光学式座標入力装置の構成を示す図である。 従来の更に他の光学式座標入力装置の構成を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る座標入力装置の構成を示す図である。 同座標入力装置の構成を示す図である。 同座標入力装置を構成する指示体42の反射部421を構成するコーナーキューブリフレクタを説明するための図である。 同座標入力装置を構成する光学ユニット44から出力される参照信号の波形とこの参照信号に対応して当該光学ユニット44から出力される反射信号の波形とを、同一の時間軸を用いて例示した図である。 同光学ユニット44の構成を示す上面図である。 同光学ユニット44の一部構成を示す側面図である。 同装置における不都合を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る座標入力装置が2つの変調周波数を用いて光学ユニットから指示体42までの距離を求める方法を説明するための図である。 同座標入力装置の変形例を説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係る座標入力装置の一部の構成を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る座標入力装置の一部の構成を示す図である。 同座標入力装置を構成する半導体レーザアレイ601の外観を示す斜視図である。 本発明の第5実施形態に係る座標入力装置の一部の構成を示す図である。
符号の説明
41…座標入力面、42…指示体、43…反射防止部、44…光学ユニット、441…半導体レーザ、442,503…ビームスプリッタ、443…拡散光学系、4431…シリンダレンズ、444,445,504,704,705…光センサ、449,702,703…バンドパスフィルタ、45…座標算出部、463,506…位相比較部、501,502…光源、505…周波数フィルタ、601,701…半導体レーザアレイ、6011,6012…発光点。

Claims (11)

  1. 入射光を反射する指示体を用いて面上の任意の位置が指示される座標入力面の外部に互いに離間して設けられる2つの光学ユニットと、
    前記光学ユニットから前記指示体までの距離を求め、前記距離と前記光学ユニット間の距離とに基づいて、前記指示体を用いて指示された前記座標入力面上の位置またはその近傍位置の座標を算出する算出部と
    を有し、
    前記光学ユニットは、
    所定の周波数の信号を用いて強度変調された光を照射する光源と、
    前記光源から照射された光を2つに分岐させるビームスプリッタと、
    前記ビームスプリッタにより分岐された一方の光を受光し、該光の強度の変化を表す電気信号を出力する第1の受光部と、
    前記ビームスプリッタにより分岐された他方の光を拡散して扇形に拡がるシート状の光とし、該光を前記座標入力面に沿って出射する拡散光学系と、
    前記拡散光学系を通じて前記他方の光に対する前記指示体からの反射光を受光し、該反射光の強度の変化を表す電気信号を出力する第2の受光部と
    を有し、
    前記算出部は、前記受光部から出力された電気信号を用いて、前記光源から照射された光の強度の変化と該光に対する前記指示体からの反射光の強度の変化との位相差を求め、前記位相差を用いて該受光部を有する前記光学ユニットから前記指示体までの距離を求め、
    前記拡散光学系から前記第2の受光部までの光路長は、前記ビームスプリッタから前記第1の受光部までの光路長を前記ビームスプリッタから前記拡散光学系までの光路長から減じた長さに略等しい
    ことを特徴とする座標入力装置。
  2. 前記座標入力面を挟んで前記2つの光学ユニットと対向して配置される所定の反射率の反射防止部
    を有することを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
  3. 前記2つの光学ユニットの一方が有する前記光源から照射される光の波長と他方が有する前記光源から照射される光の波長とが異なる
    ことを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
  4. 入射光を反射する指示体を用いて面上の任意の位置が指示される座標入力面の外部に互いに離間して設けられる2つの光学ユニットと、
    前記光学ユニットから前記指示体までの距離を求め、前記距離と前記光学ユニット間の距離とに基づいて、前記指示体を用いて指示された前記座標入力面上の位置またはその近傍位置の座標を算出する算出部と
    を有し、
    前記光学ユニットは、
    第1の周波数の信号を用いて強度変調された光と前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の信号を用いて強度変調された光とを所定の時間間隔で切り換えて照射する光源と、
    前記光源から照射された光を受光し、該光の強度の変化を表す電気信号を出力する第1の受光部と、
    前記光源から照射された光を拡散して扇形に拡がるシート状の光とし、該光を前記座標入力面に沿って出射する拡散光学系と、
    前記光源から照射された光に対する前記指示体からの反射光を受光し、該反射光の強度の変化を表す電気信号を出力する第2の受光部と
    を有し、
    前記算出部は、前記第1の受光部から出力された電気信号を用いて、前記光源から照射された光の強度の変化と該光に対する反射光の強度の変化との位相差を求め、前記位相差を用いて該受光部を有する前記光学ユニットから前記指示体までの距離を求める
    ことを特徴とする座標入力装置。
  5. 入射光を反射する指示体を用いて面上の任意の位置が指示される座標入力面の外部に互いに離間して設けられる2つの光学ユニットと、
    前記光学ユニットから前記指示体までの距離を求め、前記距離と前記光学ユニット間の距離とに基づいて、前記指示体を用いて指示された前記座標入力面上の位置またはその近傍位置の座標を算出する算出部と
    を有し、
    前記光学ユニットは、
    第1の周波数の信号を用いて強度変調された光を照射する第1の光源と、
    前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の信号を用いて強度変調された光を照射する光源と、
    前記第1の光源および前記第2の光源から照射された光を受光し、該光の強度の変化を表す電気信号を出力する第1の受光部と、
    前記第1の光源および前記第2の光源から照射された光を拡散して扇形に拡がるシート状の光とし、該光を前記座標入力面に沿って出射する拡散光学系と、
    前記第1の光源および前記第2の光源から照射された光に対する前記指示体からの反射光を受光し、該反射光の強度の変化を表す電気信号を出力する第2の受光部と
    を有し、
    前記算出部は、前記受光部から出力された電気信号を用いて、前記光源から照射された光の強度の変化と該光に対する反射光の強度の変化との位相差を求め、前記位相差を用いて該受光部を有する前記光学ユニットから前記指示体までの距離を求める
    ことを特徴とする座標入力装置。
  6. 前記第1の光源から前記指示体までの光路長と前記第2の光源から前記指示体までの光路長とが略等しい
    ことを特徴とする請求項5に記載の座標入力装置。
  7. 第1の発光点と第2の発光点とを有する半導体レーザアレイを有し、
    前記第1の光源は前記第1の発光点を用いて構成され、
    前記第2の光源は前記第2の発光点を用いて構成され、
    前記半導体レーザアレイは、前記第1の発光点から照射するレーザ光と前記第2の発光点から照射するレーザ光を個別に変調可能である
    ことを特徴とする請求項5に記載の座標入力装置。
  8. 前記第1の光源から照射される光の波長と前記第2の光源から照射される光の波長とが互いに異なる
    ことを特徴とする請求項5に記載の座標入力装置。
  9. 前記第2の受光部の前段に設けられ、入射した光から、前記第1の光源から照射される光の波長と同一波長の光と、前記第2の光源から照射される光の波長と同一波長の光とを分離して出射する光学フィルタを有し、
    前記第2の受光部に入射する光は前記光学フィルタから出射された光である
    ことを特徴とする請求項8に記載の座標入力装置。
  10. 前記第1の受光部から出力された電気信号から、前記第1の周波数の信号を用いて強度が変調された光の強度変化を表す電気信号と前記第2の周波数の信号を用いて強度が変調された光の強度変化を表す電気信号とを分離して出力する周波数フィルタを有し、
    前記位相比較部が位相差を求める際に用いる電気信号は、前記周波数フィルタから出力された電気信号である
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の座標入力装置。
  11. 前記第1の周波数は前記第2の周波数の整数倍である
    ことを特徴とする請求項4または5に記載の座標入力装置。
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