JP2005181812A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

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千秋 田中
Sonoo Matsuoka
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Masahide Yamada
雅英 山田
Masahiro Oki
正啓 大木
Akinori Saito
彰法 斉藤
Ryuta Inoue
竜太 井上
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Abstract

【課題】耐凝集性、帯電性、流動性、転写性、定着性等の諸特性に優れ、耐ホットオフセット性が良好であり、優れた耐熱保存性と低温定着性とを両立したトナーを提供する。
【解決手段】 活性水素基含有化合物及び該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体を水系媒体中で反応させてなる接着性基材を生成しつつ得られた粒子を洗浄、乾燥して得られるトナーであって、水系媒体中に樹脂微粒子を2価以上の金属塩とともに添加し、樹脂微粒子をトナーの表面に固定化した静電荷像現像用トナー。樹脂微粒子の重量平均分子量(Mw)が8,000〜1,000,000であり、かつ粒径が20〜400nmであることが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等に好適に用いられるトナー及びその製造方法、並びに、該トナーを用いた現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法に関する。
電子写真法による画像形成は、一般に、感光体(静電荷像担持体)上に静電荷像を形成し、該静電荷像を現像剤で現像して可視像(トナー像)とした後、該可視像を紙等の記録媒体に転写し定着することにより定着像とする一連のプロセスにより行われる(特許文献1及び2参照)。前記電子写真法における前記定着の方式としては、熱効率に優れ、かつダウンサイジング化を図ることが可能な点で、加熱ローラを直接、転写材上のトナー像に圧接して定着する熱ローラ定着方式が広く用いられている。
しかし、該熱ローラ定着方式の場合、前記定着のための多大な電力が必要となるという問題がある。このため、省エネルギー化を図る観点から、前記加熱ローラの消費電力を削減することが種々検討されてきており、例えば、該加熱ローラにおける、前記転写材上に転写された前記トナー像と接触する層の厚みを可能な限り薄くすることにより、熱エネルギー効率を高め、立ち上げ時間を大幅に短縮することが提案されている。
ところが、この場合、前記加熱ローラの比熱容量が小さくなり、該加熱ローラ上の前記転写材が通った部分と通らなかった部分との温度差が大きくなるため、該加熱ローラへ溶融トナーが付着し、該加熱ローラが一周した後、前記転写材上の非画像部に該溶融トナーが定着されてしまう現象、即ちホットオフセット現象が生じ易くなるという問題がある。
一方、前記トナーにおけるバインダー樹脂そのものの熱特性をコントロールすることにより、熱エネルギー効率を高めることも検討されている。ところが、前記バインダー樹脂のガラス転移温度(Tg)を低下させると、耐熱保存性の悪化を招くおそれがあり、また、前記バインダー樹脂の分子量を小さくしてF1/2温度を低下させると、前記ホットオフセット現象が生じ易くなるという問題がある。低温定着性に優れ、かつ低温でホットオフセット現象が生じ難いトナーは、未だ提供されていないのが現状である。
1999年度の国際エネルギー機関(IEA)のDSM(Demand−side Management)プログラムにおいては、次世代複写機として、複写速度(CPM)が30以上の複写機の場合、待機時間が10秒以内、待機時の消費電力が10〜30W以下(複写速度で異なる)である性能が要求されており、省エネルギー化の達成が極めて重要な課題となってきている。
近年、前記省エネルギー化の達成のための様々な提案がなされてきている。例えば、トナーの定着可能温度を低下させる目的で、バインダー樹脂として多用されてきたスチレン−アクリル樹脂に代えて、低温定着性に優れ、耐熱保存性も比較的良好なポリエステル樹脂を使用することが提案されている(特許文献3〜8参照)。また、トナーの低温定着性を改善する目的で、バインダー樹脂中に特定の非オレフィン系結晶性重合体を添加することが提案されている(特許文献9参照)。また、バインダー樹脂として結晶性ポリエステル樹脂を使用することが提案されている(特許文献10参照)。
しかしながら、これらの場合、前記バインダー樹脂の分子構造及び分子量が最適化されていないため、前記国際エネルギー機関(IEA)のDSM(Demand−side Management)プログラムにおいて要求される性能を達成することは困難である。
ところで、前記トナーの製造方法としては、大別して粉砕法と懸濁重合法とが知られている。
前記粉砕法は、結着樹脂中に着色剤、帯電制御剤等を溶融混合し均一に分散させて得られたトナー組成物を粉砕、分級等してトナーを製造する方法である。該粉砕法の場合、以下のような問題がある。即ち、トナー組成物の粉砕を行うための粉砕機等が必要であり、コスト高となり効率的ではない。また、前記粉砕の際に粒径分布の広いトナー粒子が形成され易く、高解像度・高階調性の画像を得るためには、例えば粒径が5μm以下の微粉と20μm以上の粗粉とを分級して除去する必要があり、収率が大幅に低下してしまうという問題がある。更に、結着樹脂中に着色剤、帯電制御剤等の添加剤を均一に分散させることが困難である。該添加剤が均一に分散されていないトナーを用いると、流動性、現像性、耐久性、画像品質等が低下してしまうという問題がある。
一方、前記懸濁重合法は、溶媒中にトナー材料を懸濁重合させることによりトナーを製造する方法である。該懸濁重合法の場合、前記粉砕法における問題を解消し得るものの、以下のような問題がある。即ち、得られるトナー粒子が球形であるため、画像面積率の高い写真画像などを形成した際に転写残トナーが多くなり、クリーニング不良が生ずる。また、給紙不良等により未転写の画像を形成した際にトナーが感光体上に残留し、それが蓄積すると画像の地肌汚れ(かぶり)が生じてしまう。その結果、帯電ローラ等を汚染してしまい、本来の帯電能力が発揮できなくなってしまうという問題がある。
このため、樹脂微粒子を会合させて不定形のトナー粒子を製造する乳化重合法が知られている(特許文献11参照)。しかし、該乳化重合法の場合、洗浄工程を経ても界面活性剤が、トナー粒子の表面だけでなく内部にも多量に残存する結果、該トナー粒子の帯電安定性が低下し、帯電量分布が広くなり、得られたトナーを用いて画像を形成すると、地肌汚れ(かぶり)が生じたり、感光体、帯電ローラ、現像ローラ等に汚れが生じて本来の帯電能力を発揮できなくなるという問題がある。
近時、転相乳化法により得られたトナー母粒子の表面に、該トナー母粒子よりもガラス転移温度が高くかつ粒径が小さく、酸性基を含有する樹脂を固着させてなるトナーが提案されている(特許文献12参照)。しかし、この場合、耐熱保存性はある程度良化するものの、低温定着性が依然として十分ではないという問題がある。
したがって、耐凝集性、帯電性、流動性、転写性、定着性等の諸特性に優れ、耐ホットオフセット性が良好であり、優れた耐熱保存性と低温定着性とを両立し、高画質が得られるトナー及びその効率的な製造方法、並びに、該トナーを用いた関連技術は、未だ提供されていないのが現状である。
米国特許第2297691号明細書 特公昭43−24748号公報 特開昭60−90344号公報 特開昭64−15755号公報 特開平2−82267号公報 特開平3−229264号公報 特開平3−41470号公報 特開平11−305486号公報 特開昭62−63940号公報 特許第2931899号公報 特許第2537503号公報 特開2001−22117号公報
本発明は、従来における問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、耐凝集性、帯電性、流動性、転写性、定着性等の諸特性に優れ、耐ホットオフセット性が良好であり、優れた耐熱保存性と低温定着性とを両立し、帯電量分布がシャープで鮮映な高画質が得られるトナー及びその効率的な製造方法、並びに、該トナーを用い、高画質化が可能な、現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための本願発明は、下記の通りである。即ち、
(1)活性水素基含有化合物及び該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体を水系媒体中で反応させてなる接着性基材を生成しつつ得られた粒子を洗浄、乾燥して得られるトナーにおいて、水系媒体中に樹脂微粒子を2価以上の金属塩とともに添加し、樹脂微粒子をトナーの表面に固定化したことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
(2)前記樹脂微粒子が酸性基を持つことを特徴とする上記(1)に記載の静電荷像現像用トナー。
(3)前記樹脂微粒子の重量平均分子量(Mw)が8,000〜1,000,000であり、かつ粒径が20〜400nmであることを特徴とする上記(1)、(2)の静電荷像現像用トナー。
(4)前記樹脂微粒子のガラス転移温度(Tg)が50〜150℃であることを特徴とする上記(1)〜(3)の静電荷像現像用トナー。
(5)前記トナーのガラス転移温度(Tg)が30〜70℃であることを特徴とする上記(1)〜(4)のの静電荷像現像用トナー。
(6)前記樹脂微粒子のガラス転移温度をTgRとし、該トナーのガラス転移温度をTgTとした時、次式、TgR>TgTを満たす上記(1)〜(5)のトナー。
(7)前記トナーのBET比表面積が1.0〜6.0m2/gであることを特徴とする上記(1)〜(6)の静電荷像現像用トナー。
(8)前記トナー粒子の重量平均粒径が3〜8μmであることを特徴とする上記(1)〜(7)の静電荷像現像用トナー。
(9)前記トナー粒子の重量平均粒径/個数平均粒径が1.00〜1.25であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
(10)前記トナー粒子の平均円形度が0.99〜0.96であることを特徴とする上記(1)〜(9)の静電荷像現像用トナー
(11)上記(1)〜(10)のトナーを含むことを特徴とする現像剤。
(12)上記(1)〜(10)のトナーが充填されてなることを特徴とするトナー入り容器。
(13)上記(1)〜(10)のトナーを有し、帯電手段、現像手段、クリ−ニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカ−トリッジ。
(14)上記(1)〜(11)のトナーまたは現像剤を用いたことを特徴とする画像形成方法。
本発明によると、従来における問題を解決することができ、耐凝集性、帯電性、流動性、転写性、定着性等の諸特性に優れ、耐ホットオフセット性が良好であり、優れた耐熱保存性と低温定着性とを両立し、帯電量分布がシャープで鮮映な高画質が得られるトナー及びその効率的な製造方法、並びに、該トナーを用い、高画質化が可能な、現像剤、トナー入り容器、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法を提供することができる。
本発明の静電荷像現像用トナーは、活性水素基含有化合物及び該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体を水系媒体中で反応させてなる接着性基材を生成しつつ得られた粒子を洗浄、乾燥して得られるトナーにおいて、水系媒体中に樹脂微粒子を2価以上の金属塩とともに添加し、樹脂微粒子をトナーの表面に固定化することにより、低温定着性と耐熱保存性、及び耐ホットオフセット性を両立できるトナーの提供を可能にした。
(多価金属塩)
本発明において使用する多価金属塩の金属イオンとしては、Al、Fe、Mg、Ca、Znなどが上げられるが、その中でも、Al、Feが最適である。多価金属塩を使用することにより、トナー粒子表面に、樹脂微粒子を強固に固定化でき、耐久性評価時に樹脂微粒子の脱落等が起こらず、長期にわたって安定した画像を提供できる。
(樹脂微粒子)
本発明で使用される樹脂微粒子は、ガラス転移点(Tg)が50〜150℃であることが好ましく、50〜120℃であることがより好ましく、60〜100℃であることがさらに好ましい。また、重量平均分子量が8千〜100万であることが好ましく、8千〜80万であることがより好ましく、1万〜60万であることがさらに好ましい。樹脂微粒子のガラス転移点(Tg)が50℃未満、及び/又は重量平均分子量が8千未満の場合、トナーの耐熱保存性が悪化してしまい、保管時および現像機内でブロッキングを発生してしまう。ガラス転移点(Tg)が150℃を超える場合及び/又は重量平均分子量が100万を超える場合、樹脂微粒子が定着紙との接着性を阻害してしまい、定着下限温度が上がってしまう。
樹脂微粒子は水性分散体を形成しうる樹脂であればいかなる樹脂も使用でき、熱可塑性樹脂でも熱硬化性樹脂でもよいが、例えばビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。樹脂微粒子としては、上記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。
ビニル系樹脂としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。
前記樹脂微粒子の重量平均分子量(Mw)は、例えば、以下のようにして測定することができる。
即ち、前記樹脂微粒子約1gを三角フラスコで精秤した後、THF(テトラヒドロフラン)10〜20gを加え、樹脂濃度5〜10%のTHF試料溶液とする。次に、40℃のヒートチャンバー内でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを1ml/minの流速で流し、前記THF試料溶液20μlを注入する。そして、試料の重量平均分子量(Mw)は、単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とリテンションタイムとの関係から算出することができる。前記検量線は、ポリスチレン標準試料を用いて作成される。
なお、前記単分散ポリスチレン標準試料としては、例えば東ソー社製の分子量2.7×10〜6.2×10の範囲のものを使用することができる。また、前記検出器としては、屈折率(RI)検出器を使用することができる。前記カラムとしては、例えば、東ソー社製のTSKgel、G1000H、G2000H、G2500H、G3000H、G4000H、G5000H、G6000H、G7000H、GMHなどが挙げられる。
前記樹脂微粒子の平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、体積平均粒径で、20〜400nmであることが好ましく、40〜200nmであることがより好ましい。
前記体積平均粒径が、20nm未満であると、前記トナーの表面上に残存する前記樹脂微粒子が皮膜化したり、前記トナーの表面全体を密に覆ってしまうことがあり、その結果、該樹脂微粒子が前記トナー内部の前記接着性基材と、転写材としての定着紙との接着性を阻害し、定着下限温度が上昇してしまい、400nmを超えると、前記トナーの表面に残存する前記樹脂微粒子が凸部として大きく突出したり、粗状態の多重層として樹脂微粒子が残存し、現像時の撹拌ストレスにより、該樹脂微粒子が脱離等することがある。
前記樹脂微粒子の体積平均粒径は、例えば、レーザー光散乱法を用いた粒径分布測定装置(「LA−920」;堀場製作所社製)などを用いて測定することができる。
前記ガラス転移温度は、例えば、示差走査熱量計(「DSC−60」;島津製作所製など)を用いて、10℃/分で室温〜200℃まで昇温した後、降温速度10℃/分で室温まで冷却した後、昇温速度10℃/分で測定した際に、ガラス転移温度以下のベースラインとガラス転移温度以上のベースラインの高さ(h)が1/2に相当する曲線部分から求めることができる。
(接着性基材)
前記接着性基材としては、記活性水素基含有化合物及び該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体を前記水系媒体中で反応させてなる接着性基材を用いる。
前記接着性基材は、更に必要に応じて、後述する非反応性ポリエステル等を含んでいてもよい。
前記接着性基材のガラス転移温度(Tg)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、30〜70℃が好ましく、55〜65℃がより好ましい。
前記ガラス転移温度(Tg)が、30℃未満であると、トナーの耐熱保存性が悪化することがあり、70℃を超えると、低温定着性が十分でないことがある。
また、前記樹脂微粒子のガラス転移温度をTgRとし、トナーのガラス転移温度をTgTとした時、次式、TgR>TgTを満たす場合、耐熱保存性と低温定着の両立が可能になる。すなわち、ガラス転移温度が高く、トナー表面に存在する樹脂微粒子が、トナー間の融着を防止する一方、ガラス転移温度が低いトナーが低温定着性を良好にする。また、体積平均粒径が20〜400nmの樹脂微粒子を使用することにより、ガラス転移温度が低いトナーの紙への浸透性を損なうことなく、低温定着性を良好にすることが可能となる。
前記ガラス転移温度は、例えば、示差走査熱量計(「DSC−60」;島津製作所製など)を用いて、10℃/分で室温〜200℃まで昇温した後、降温速度10℃/分で室温まで冷却した後、昇温速度10℃/分で測定した際に、ガラス転移温度以下のベースラインとガラス転移温度以上のベースラインの高さ(h)が1/2に相当する曲線部分から求めることができる。
なお、本発明において、前記トナー中に含まれる前記接着性基材の物性が該トナーの流動特性等の物性に直接関係し、前記接着性基材における、前記ガラス転移温度(Tg)等については、そのまま前記トナーにおける物性とすることができる。
前記接着性基材の具体例としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ポリエステル系樹脂などが特に好適に挙げられる。
前記ポリエステル系樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレア変性ポリエステル系樹脂などが特に好適に挙げられる。
前記ウレア変性ポリエステル系樹脂は、前記活性水素基含有化合物としてのアミン類(B)と、該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体としてのイソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)とを前記水系媒体中で反応させて得られる。
前記ウレア変性ポリエステル系樹脂は、ウレア結合のほかに、ウレタン結合を含んでいてもよく、この場合、該ウレア結合と該ウレタン結合との含有モル比(ウレア結合/ウレタン結合)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100/0〜10/90が好ましく、80/20〜20/80がより好ましく、60/40〜30/70が特に好ましい。
前記ウレア結合が10未満であると、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
前記ウレア変性ポリエステル樹脂の好ましい具体例としては、以下の(1)から(10)などが好適に挙げられる。
(1)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びイソフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーをイソホロンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びイソフタル酸の重縮合物との混合物
(2)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びイソフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーをイソホロンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物との混合物
(3)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物/ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーをイソホロンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物/ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物との混合物
(4)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物/ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーをイソホロンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物との混合物
(5)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーを、ヘキサメチレンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物との混合物
(6)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーをヘキサメチレンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物/ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物との混合物
(7)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物をイソホロンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーをエチレンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物との混合物
(8)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びイソフタル酸の重縮合物をジフェニルメタンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーをヘキサメチレンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びイソフタル酸の重縮合物との混合物
(9)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物/ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸/ドデセニルコハク酸無水物の重縮合物をジフェニルメタンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーをヘキサメチレンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物/ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物及びテレフタル酸の重縮合物との混合物
(10)ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びイソフタル酸の重縮合物をトルエンジイソシアネートと反応させたポリエステルプレポリマーをヘキサメチレンジアミンでウレア化したものと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物及びイソフタル酸の重縮合物との混合物
(活性水素基含有化合物)
前記活性水素基含有化合物は、前記水系媒体中で、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体が伸長反応、架橋反応等する際の伸長剤、架橋剤等として作用する。
前記活性水素基含有化合物としては、活性水素基を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体が前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)である場合には、該イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)と伸長反応、架橋反応等の反応により高分子量化可能な点で、前記アミン類(B)が好適である。
前記活性水素基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水酸基(アルコール性水酸基又はフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アルコール性水酸基、が特に好ましい。
前記アミン類(B)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、前記B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)など、が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ジアミン(B1)、ジアミン(B1)と少量の3価以上のポリアミン(B2)との混合物、が特に好ましい。
前記ジアミン(B1)としては、例えば、芳香族ジアミン、脂環式ジアミン、脂肪族ジアミン、などが挙げられる。該芳香族ジアミンとしては、例えば、フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’ジアミノジフェニルメタン等が挙げられる。該脂環式ジアミンとしては、例えば、4,4’−ジアミノ−3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミン等が挙げられる。該脂肪族ジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
前記3価以上のポリアミン(B2)としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、などが挙げられる。
前記アミノアルコール(B3)としては、例えば、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリン、などが挙げられる。
前記アミノメルカプタン(B4)としては、例えば、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタン、などが挙げられる。
前記アミノ酸(B5)としては、例えば、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸、などが挙げられる。
前記B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、例えば、前記(B1)から(B5)のいずれかのアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリゾン化合物、などが挙げられる。
なお、前記活性水素基含有化合物と前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体との伸長反応、架橋反応等を停止させるには、反応停止剤を用いることができる。該反応停止剤を用いると、前記接着性基材の分子量等を所望の範囲に制御することができる点で好ましい。該反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、又はこれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)、などが挙げられる。
前記アミン類(B)と、前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)との混合比率としては、前記イソシアネート基含有プレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、前記アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の混合当量比([NCO]/[NHx])が、1/2〜2/1であるのが好ましく、1.5/1〜1/1.5であるのがより好ましく、1.2/1〜1/1.2であるのが特に好ましい。
前記イソシアネート基[NCO]が、前記混合当量比において、1未満であると、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性、及び帯電特性が悪化することがあり、2を超えると、前記ウレア変性ポリエステル樹脂の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
(活性水素基含有化合物と反応可能な重合体)
前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体(以下「プレポリマー」と称することがある)としては、前記活性水素基含有化合物と反応可能な部位を少なくとも有しているものであれば特に制限はなく、公知の樹脂等の中から適宜選択することができ、例えば、ポリオール樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、これらの誘導体樹脂、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、低温定着特性の点で、ポリエステル樹脂が特に好ましい。
前記プレポリマーにおける前記活性水素基含有化合物と反応可能な部位としては、特に制限はなく、公知の置換基等の中から適宜選択することができるが、例えば、イソシアネート基、エポキシ基、カルボン酸、酸クロリド基、などが挙げられる。
これらは、1種単独で含まれていてもよいし、2種以上が含まれていてもよい。これらの中でも、イソシアネート基が特に好ましい。
前記プレポリマーの中でも、高分子成分の分子量を調節し易く、乾式トナーにおけるオイルレス低温定着特性、特に定着用加熱媒体への離型オイル塗布機構のない場合でも良好な離型性及び定着性を確保できる点で、ウレア結合生成基含有ポリエステル樹脂(RMPE)であるのが特に好ましい。
前記ウレア結合生成基としては、例えば、イソシアネート基、などが挙げられる。前記ウレア結合生成基含有ポリエステル樹脂(RMPE)における該ウレア結合生成基が該イソシアネート基である場合、該ポリエステル樹脂(RMPE)としては、前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)などが特に好適に挙げられる。
前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)との重縮合物でありかつ前記活性水素基を含有するポリエステル樹脂をポリイソシアネート(PIC)と反応させてなるもの、などが挙げられる。
前記ポリオール(PO)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジオール(DIO)、3価以上のポリオール(TO)、ジオール(DIO)と3価以上のポリオール(TO)との混合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、前記ジオール(DIO)単独、又は前記ジオール(DIO)と少量の前記3価以上のポリオール(TO)との混合物、などが好ましい。
前記ジオール(DIO)としては、例えば、アルキレングリコール、アルキレンエーテルグリコール、脂環式ジオール、脂環式ジオールのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノール類、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、などが挙げられる。
前記アルキレングリコールとしては、炭素数2〜12のものが好ましく、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。
前記アルキレンエーテルグリコールとしては、例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等が挙げられる。
前記脂環式ジオールとしては、例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
前記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、前記脂環式ジオールに対し、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加物したもの等が挙げられる。
前記ビスフェノール類としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等が挙げられる。前記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、前記ビスフェノール類に対し、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加物したもの等が挙げられる。
これらの中でも、炭素数2〜12のアルキレングリコール、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが好ましく、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物と炭素数2〜12のアルキレングリコールとの混合物が特に好ましい。
前記3価以上のポリオール(TO)としては、3〜8価又はそれ以上のものが好ましく、例えば、3価以上の多価脂肪族アルコール、3価以上のポリフェノール類、3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、などが挙げられる。
前記3価以上の多価脂肪族アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール等が挙げられる。前記3価以上のポリフェノール類としては、例えば、トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等が挙げられる。前記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物としては、例えば、前記3価以上のポリフェノール類に対し、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加物したもの等が挙げられる。
前記ジオール(DIO)と前記3価以上のポリオール(TO)との混合物における、前記ジオール(DIO)と前記3価以上のポリオール(TO)との混合質量比(DIO:TO)としては、100:0.01〜10が好ましく、100:0.01〜1がより好ましい。
前記ポリカルボン酸(PC)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ジカルボン酸(DIC)、3価以上のポリカルボン酸(TC)、ジカルボン酸(DIC)と3価以上のポリカルボン酸との混合物、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ジカルボン酸(DIC)単独、又はDICと少量の3価以上のポリカルボン酸(TC)との混合物が好ましい。
前記ジカルボン酸としては、例えば、アルキレンジカルボン酸、アルケニレンジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、などが挙げられる。
前記アルキレンジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸等が挙げられる。前記アルケニレンジカルボン酸としては、炭素数4〜20のものが好ましく、例えば、マレイン酸、フマール酸等が挙げられる。前記芳香族ジカルボン酸としては、炭素数8〜20のものが好ましく、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。
これらの中でも、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸、炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸が好ましい。
前記3価以上のポリカルボン酸(TO)としては、3〜8価又はそれ以上のものが好ましく、例えば、芳香族ポリカルボン酸、などが挙げられる。
前記芳香族ポリカルボン酸としては、炭素数9〜20のものが好ましく、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸等が挙げられる。
前記ポリカルボン酸(PC)としては、前記ジカルボン酸(DIC)、前記3価以上のポリカルボン酸(TC)、及び、前記ジカルボン酸(DIC)と前記3価以上のポリカルボン酸との混合物、から選択されるいずれかの酸無水物又は低級アルキルエステルを用いることもできる。前記低級アルキルエステルとしては、例えば、メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル等が挙げられる。
前記ジカルボン酸(DIC)と前記3価以上のポリカルボン酸(TC)との混合物における前記ジカルボン酸(DIC)と前記3価以上のポリカルボン酸(TC)との混合質量比(DIC:TC)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、100:0.01〜10が好ましく、100:0.01〜1がより好ましい。
前記ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)とを重縮合反応させる際の混合比率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記ポリオール(PO)における水酸基[OH]と、前記ポリカルボン酸(PC)におけるカルボキシル基[COOH]との当量比([OH]/[COOH])が、通常、2/1〜1/1であるのが好ましく、1.5/1〜1/1であるのがより好ましく、1.45/1〜1.3/1であるのが特に好ましい。
前記当量比([OH]/[COOH])が、前記混合比率において、2/1を超えると、未反応のポリオール(PO)が残り、トナーのガラス転移点(Tg)の低下を招くことがあり、1/1未満であると、未反応のポリカルボン酸(PC)が残り、ポリカルボン酸(PC)の吸湿性より、トナーの環境安定性の悪化を招くことがある。
前記ポリオール(PO)の前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.5〜40質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましく、2〜20質量%が特に好ましい。
前記含有量が、0.5質量%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化し、トナーの耐熱保存性と低温定着性とを両立させることが困難になることがあり、40質量%を超えると、低温定着性が悪化することがある。
前記ポリイソシアネート(PIC)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネート、イソシアヌレート類、これらのフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの、などが挙げられる。
前記脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、オクタメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、テトラデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、テトラメチルヘキサンジイソシアネート等が挙げられる。前記脂環式ポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。前記芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、ジフェニレン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルジフェニル、3−メチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネート等が挙げられる。前記芳香脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。前記イソシアヌレート類としては、例えば、トリス−イソシアナトアルキル−イソシアヌレート、トリイソシアナトシクロアルキル−イソシアヌレート等が挙げられる。
これらは、1種単独でも使用することができ、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、脂環式ポリイソシアネートが好ましい。
前記ポリイソシアネート(PIC)と、前記活性水素基含有ポリエステル樹脂(例えば水酸基含有ポリエステル樹脂)とを反応させる際の混合比率としては、該ポリイソシアネート(PIC)におけるイソシアネート基[NCO]と、該水酸基含有ポリエステル樹脂における水酸基[OH]との混合当量比([NCO]/[OH])が、通常、5/1〜1/1であるのが好ましく、4/1〜1.2/1でるのがより好ましく、2.5/1〜1.5/1であるのが特に好ましい。
前記イソシアネート基[NCO]が、前記混合比率において、5を超えると、低温定着性が悪化することがあり、1未満であると、耐ホットオフセット性の悪化を招くことがある。
前記ポリイソシアネート(PIC)の前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)における含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、0.5〜40質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましく、2〜20質量%が更に好ましい。
前記含有量が、0.5質量%未満であると、耐ホットオフセット性が悪化し、耐熱保存性と低温定着性とを両立させることが困難になることがあり、40質量%を超えると、低温定着性が悪化することがある。
前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマー(A)の1分子当たりに含まれるイソシアネート基の平均数としては、1以上が好ましく、1.5〜3がより好ましく、1.8〜2.5がより好ましい。
前記イソシアネート基の平均数が、1未満であると、前記ウレア結合生成基で変性されているポリエステル樹脂(RMPE)の分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化することがある。
(水系媒体)
前記水系媒体としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、水、該水と混和可能な溶剤、これらの混合物、などが挙げられる。
前記水と混和可能な溶剤としては、前記水と混和可能であれば特に制限はなく、例えば、アルコール、ジメチルホルムアミド、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、セルソルブ類、低級ケトン類、などが挙げられる。
前記アルコールとしては、例えば、メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等が挙げられる。前記セルソルブ類としては、例えば、メチルセルソルブ等が挙げられる。前記低級ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、酢酸エチルが好ましい。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、着色剤、離型剤、非反応性ポリエステル樹脂、帯電制御剤、無機微粒子、高分子重合体粒子、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料などが挙げられる。
前記着色剤としては、特に制限はなく、公知の染料及び顔料の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤の前記トナーにおける含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1〜15質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。
前記含有量が、1質量%未満であると、トナーの着色力の低下が見られ、15質量%を超えると、トナー中での顔料の分散不良が起こり、着色力の低下、及びトナーの電気特性の低下を招くことがある。
前記着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして使用してもよい。該樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、スチレン又はその置換体の重合体、スチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記スチレン又はその置換体の重合体としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン、などが挙げられる。
前記スチレン系共重合体としては、例えば、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体、などが挙げられる。
前記マスターバッチは、前記マスターバッチ用樹脂と、前記着色剤とを高せん断力をかけて混合又は混練させて製造することができる。この際、着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を添加することが好ましい。また、いわゆるフラッシング法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができ、乾燥する必要がない点で好適である。このフラッシング法は、着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合又は混練し、着色剤を樹脂側に移行させて水分及び有機溶剤成分を除去する方法である。前記混合又は混練には、例えば、三本ロールミル等の高せん断分散装置が好適に用いられる。
前記離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、ワックス類、などが好適に挙げられる。
前記ワックス類としては、例えば、カルボニル基含有ワックス、ポリオレフィンワックス、長鎖炭化水素、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、カルボニル基含有ワックスが好ましい。
前記カルボニル基含有ワックスとしては、例えば、ポリアルカン酸エステル、ポリアルカノールエステル、ポリアルカン酸アミド、ポリアルキルアミド、ジアルキルケトン、などが挙げられる。前記ポリアルカン酸エステルとしては、例えば、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18-オクタデカンジオールジステアレート等が挙げられる。前記ポリアルカノールエステルとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等が挙げられる。前記ポリアルカン酸アミドとしては、例えば、ジベヘニルアミド等が挙げられる。前記ポリアルキルアミドとしては、例えば、トリメリット酸トリステアリルアミド等が挙げられる。前記ジアルキルケトンとしては、例えば、ジステアリルケトン等が挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスの中でも、ポリアルカン酸エステルが特に好ましい。
前記ポリオレフィンワッックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等が挙げられる。
前記長鎖炭化水素としては、例えば、パラフィンワッックス、サゾールワックス等が挙げられる。
前記離型剤の融点としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、40〜160℃が好ましく、50〜120℃がより好ましく、60〜90℃が特に好ましい。
前記融点が、40℃未満であると、ワックスが耐熱保存性に悪影響を与えることがあり、160℃を超えると、低温での定着時にコールドオフセットを起こし易いことがある。
前記離型剤の溶融粘度としては、該ワックスの融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1000cpsが好ましく、10〜100cpsがより好ましい。
前記溶融粘度が、5cps未満であると、離型性の悪化が見られることがあり、1000cpsを超えると、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果が得られなくなることがある。
前記離型剤の前記トナーにおける含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0〜40質量%が好ましく、3〜30質量%がより好ましい。
前記含有量が、40質量%を超えると、トナーの流動性の悪化が見られ、また他部材への汚染等の問題が見られることがある。
前記非反応性ポリエステル樹脂は、低温定着性、光沢性等を向上させる目的で前記トナー中に含有させることができる。
前記非反応性ポリエステル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、前記ウレア結合生成基含有ポリエステル樹脂と同様のもの、即ちポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)との重縮合物、などが挙げられる。該非反応性ポリエステル樹脂は、その一部が前記ウレア結合生成基含有ポリエステル系樹脂(RMPE)と相溶していること、即ち互いに相溶可能な類似の構造であることが、低温定着性、耐ホットオフセット性の点で好ましい。
前記非反応性ポリエステル樹脂の重量平均分子量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による測定値で、1,000〜30,000が好ましく、1,500〜10,000がより好ましく、2,000〜8,000が特に好ましい。
前記重量平均分子量が、1,000未満であると、耐熱保存性が悪化することがあり、30,000を超えると、低温定着性が悪化することがある。
前記非反応性ポリエステル樹脂の水酸基価としては、5以上が好ましく、10〜120がより好ましく、20〜80が更に好ましい。前記水酸基価が、5未満であると、耐熱保存性と低温定着性とが両立し難くなることがある。
前記非反応性ポリエステル樹脂の酸価としては、1〜30が好ましく、5〜20がより好ましい。一般に前記トナーに酸価をもたせることによって負帯電性となり易くなる。
前記非反応性ポリエステル樹脂を前記トナーに含有させる場合、前記ウレア結合生成基含有ポリエステル系樹脂(RMPE)と該非反応性ポリエステル樹脂(PE)との混合質量比(RMPE/PE)としては、5/95〜50/50が好ましい。
前記非反応性ポリエステル樹脂(PE)の混合質量割合が、95を超えると、耐ホットオフセット性が悪化し、耐熱保存性と低温定着性とが両立し難くなることがあり、50未満であると、低温定着の悪化がみられることがある。
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができるが、有色材料を用いると色調が変化することがあるため、無色乃至白色に近い材料が好ましく、例えば、トリフェニルメタン系染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又はその化合物、タングステンの単体又はその化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記帯電制御剤は、市販品を使用してもよく、該市販品としては、例えば、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物、などが挙げられる。
前記帯電制御剤は、前記マスターバッチと共に溶融混練させた後、溶解乃至分散させてもよく、あるいは前記トナーの各成分と共に前記有機溶媒に直接、溶解乃至分散させる際に添加してもよく、あるいはトナー粒子製造後にトナー表面に固定させてもよい。
前記帯電制御剤の前記トナーにおける含有量としては、前記接着性基材の種類、添加剤の有無、分散方法等により異なり、一概に規定することができないが、例えば、前記接着性基材100質量部に対し、0.1〜10質量部が好ましく、0.2〜5質量部がより好ましい。該含有量が、0.1質量部未満であると、トナーの帯電特性の悪化が見られることがあり、10質量部を超えると、トナーの帯電性が大きくなりすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させて、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や画像濃度の低下を招くことがある。
前記無機微粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記無機微粒子の一次粒子径としては、5nm〜2μmが好ましく、5nm〜500nmがより好ましい。また、前記無機微粒子のBET法による比表面積としては、20〜500m/gが好ましい。
前記無機微粒子の前記トナーにおける含有量としては、0.01〜5.0質量%が好ましく、0.01〜2.0質量%がより好ましい。
なお、前記無機微粒子は、前記トナーの外添剤として好適に使用することができる。
前記高分子重合粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、ソープフリー乳化重合、懸濁重合、分散重合等によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル共重合体、シリコーン樹脂、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合樹脂、熱硬化性樹脂、などで形成された粒子が挙げられる。
前記流動性向上剤は、表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止可能なものを意味し、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイル、などが挙げられる。
前記クリーニング性向上剤は、感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するために前記トナーに添加され、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合により製造されたポリマー微粒子、などが挙げられる。該ポリマー微粒子は、比較的粒度分布が狭いものが好ましく、体積平均粒径が0.01〜1μmのものが好適である。
前記トナーの平均円形度としては、例えば、0.95〜1.00が好ましく、0.960〜0.980がより好ましい。なお、前記平均円形度が0.94未満の粒子が15質量%以下であることが好ましい。
前記平均円形度が、0.95未満であると、球形からあまりに離れた不定形の形状となり、満足できる転写性やチリのない高画質画像が得られないことがある。
前記平均円形度は、例えば、トナー粒子を含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的に粒子画像を検知し、解析する光学的検知帯の手法などにより計測することができ、例えば、フロー式粒子像分析装置FPIA−2100(東亜医用電子株式会社製)等を用いて計測することができる。具体的には、例えば、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩)を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。そして、前記測定試料を分散した懸濁液は、超音波分散機を用いて約1〜3分間分散処理を行い、分散液の濃度を3000〜1万個/μlとして前記フロー式粒子像分析装置FPIA−2100等を用いて、トナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
前記トナーの重量平均粒径(D4)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、3〜8μmが好ましい。
前記重量平均粒径(D4)が、3μm未満であると、二成分現像剤では現像装置における長期の攪拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下を招いたり、一成分現像剤として用いた場合には、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化する為のブレード等の部材へのトナーの融着が発生し易くなることがあり、8μmを超えると、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなると共に、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなることがある。
前記トナーにおける重量平均粒子径(D4)と個数平均粒子径(Dn)との比(D4/Dn)としては、例えば、1.00〜1.25が好ましく、1.05〜1.25がより好ましい。
前記比(D4/Dn)が、前記好ましい数値範囲乃至前記より好ましい数値範囲内にあると、耐熱保存性、低温定着性、耐ホットオフセット性等に優れ、フルカラー複写機に用いた場合の画像の光沢性に優れ、更に、二成分現像剤として長期間繰返し使用しても、トナー粒径の変動が少なく、安定な現像性を示し、高画質が得られ、一成分現像剤として長期間繰返し使用しても、トナー粒径の変動が少なく、現像ローラへのフィルミングや、トナーブレードへの融着等がなく、安定な現像性を示し、高画質が得られる点で有利である。
一方、前記比(D4/Dn)が、1.25を超えると、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなり、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナー粒径の変動が大きくなることがある。また、1.05未満であると、トナーの帯電性が十分でないことがあり、クリーニング性が悪化することがあり、二成分現像剤では現像装置における長期の撹拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させることがあり、また、一成分現像剤では現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するため、ブレード等の部材へのトナー融着が発生し易くなることがある。
前記重量平均粒径(D4)、及び、重量平均粒子径(D4)と個数平均粒子径(Dn)との比(D4/Dn)は、例えば、コールターエレクトロニクス社製の粒度測定器「コールターカウンターTAII」を用いて測定することができる。具体的には、例えば、まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。前記電解水溶液は、1級塩化ナトリウムを用いて調製した約1%NaCl水溶液である。次に、測定試料を2〜20mg加える。該測定試料を懸濁した前記電解水溶液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、粒度測定器(例えば、ISOTON−II(コールター社製))を用い、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用い、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出することができる。得られた分布から、前記トナーにおける前記重量平均粒径(D4)及び前記個数平均粒径(Dn)を求めることができる。
なお、このとき、例えば、チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とすることができる。
本発明のトナーの着色としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ブラックトナー、シアントナー、マゼンタトナー及びイエロートナーから選択される少なくとも1種とすることができ、各色のトナーは前記着色剤の種類を適宜選択することにより得ることができる。
本発明のトナーは、前記樹脂微粒子の重量平均分子量が8,000〜1,000,000であり、かつ粒径が20〜400nmであり、前記樹脂微粒子のガラス転移温度をTgRとし、トナーのガラス転移温度をTgTとした時、次式、TgR>TgTを満たす場合、耐熱保存性と低温定着の両立が可能になり、帯電量分布がシャープで鮮映な高画質が得られる。このため、本発明のトナーは、各種分野において好適に使用することができ、電子写真法による画像形成に、より好適に使用することができ、以下の本発明のトナー入り容器、現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法に特に好適に使用することができる。
本発明のトナーは、公知の方法により製造することができ、後述する本発明のトナーの製造方法により、好適に製造することができる。
本発明のトナー製造方法は、少なくとも、有機溶媒中に、活性水素基含有化合物、該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体、着色剤、離型剤を溶解または分散させ、該溶液または分散液を水系媒体中で分散させ、該該活性水素基含有化合物と反応可能な部位を有する重合体を反応させた後、もしくは反応させながら、該有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥したトナーであればその製法において限定されるものではない。
その1例を示すと、有機溶剤に活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する組成物、着色剤、離型剤、結着樹脂を溶解させ、低速剪断方式及び又は高速剪断方式の分散機にて、所定の粒径まで分散及び又は溶解せしめ、その後、所定の水媒体中に所定の粒子径で分散させる。分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜60分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは10〜98℃である。
分散体100質量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000質量部、好ましくは100〜1000質量部である。50質量部未満では分散体の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000質量部を超えると経済的でない。
また、必要に応じて、分散剤を用いることもできる。分散剤を用いたほうが、粒度分布がシャープになるとともに分散が安定である点で好ましい。分散剤としては、水溶性高分子(ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロール、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドンなど)、無機粉末(炭酸カルシウム粉末、リン酸カルシウム粉末、ハイドロキシアパタイト粉末、シリカ微粉末など)および界面活性剤(ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤など)など公知のものが使用できる。
アニオン界面活性剤の具体例としては、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウム、等の脂肪酸石けん、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等があげられる。さらに、ノニオン界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートエーテル、モノデカノイルショ糖、等があげられる。また、(メタ)アクリル酸などを共重合した乳化重合エマルジョンなども効果的に分散安定化させる。
本発明における有機溶剤としては、活性水素基を有する化合物(A)、反応可能な部位を有する組成物(B)、結着樹脂を溶解させる溶剤であれば公知のものが使用できるが、沸点100℃未満の揮発性であることは除去が容易である点から好ましい。該溶剤としては、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフランなどが挙げられる。分散体100質量部に対する有機溶剤の使用量は、通常10〜500質量部、好ましくは20〜400質量部、さらに好ましくは50〜300質量部である。
水系媒体に分散されたトナー母粒子から有機溶剤を除去する方法としては、公知の常圧または減圧下で加温して除去する技術が用いられる。このトナー粒子母液を遠心分離器、スパクラフィルター、フィルタープレスなどにより固液分離した後、トナーケーキをイオン交換水に分散させた後、樹脂微粒子と多価金属塩を添加し、前記固液分離装置にてトナーを分離後、得られたケーキを乾燥することによって本発明のトナーが得られる。得られた粉末を乾燥する方法としては、気流式乾燥機、振動流動乾燥機、流動層式乾燥機、減圧乾燥機、循風乾燥機など公知の設備を場合により組み合わせて用いて行うことができる。また、必要に応じ、風力分級器などを用いて分級し、所定の粒度分布とすることもできる。
本発明のトナーは、必要により流動化剤等の添加剤と共に用いることができ、そのような流動化剤としては、具体的には、疎水性シリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム等の微粉末を挙げることができ、通常、バインダー樹脂100質量部に対して、0.01〜8質量部、好ましくは0.1〜5質量部用いられる。
さらに、本発明のトナーは、マグネタイト、フェライト、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、導電性チタニア等の無機微粉末やスチレン樹脂、アクリル樹脂等の抵抗調節剤や滑剤などが内添剤又は外添剤として用いられる。これらの添加剤の使用量は所望する性能により適宜選定すれば良く、通常バインダー樹脂100質量部に対し0.05〜10質量部程度が好適である。
本発明の画像形成用トナーは2成分系現像剤又は非磁性1成分系現像剤のいずれの形態で用いてもよい。2成分系現像剤として用いる場合、キャリアとしては、鉄粉、マグネタイト粉、フェライト粉等の磁性物質またはそれらの表面に樹脂コーティングを施したモノや磁性キャリア等公知のものを用いることができる。樹脂コーティングキャリアの被覆樹脂としては一般的に知られているスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレンアクリル共重合系樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、フッ素樹脂、またはこれらの混合物等が利用できる。
高解像度の画像形成を行うには、トナーの体積平均粒径としては3〜8μmが好ましく、4〜7μmが更に好ましい。また、粒度分布としては、体積平均粒径/個数平均粒径の値が1.00〜1.25であるものが好ましい。このようなトナーを容易に製造するという観点から、上記方法により本発明のトナーを製造するのが好ましい。
次に、本発明のトナーを用いる画像形成装置について述べる。
(中間転写体)
本発明では、中間転写体を用いることもできる。転写システムの中間転写体の1実施形態について説明する。図1は本実施形態に係る複写機の概略構成図である。像担持体としての感光体ドラム(以下、感光体という)10の回りには、帯電装置としての帯電ローラ20、露光装置30、クリーニングブレードを有するクリーニング装置60、除電装置としての除電ランプ70、現像装置40、中間転写体としての中間転写体50とが配設されている。該中間転写体50は、複数の懸架ローラ51によって懸架され、図示しないモータ等の駆動手段により矢印方向に無端状に走行するように構成されている。この該懸架ローラ51の一部は、中間転写体へ転写バイアスを供給する転写バイアスローラとしての役目を兼ねており、図示しない電源から所定の転写バイアス電圧が印加される。また、該中間転写体50のクリーニングブレードを有するクリーニング装置90も配設されている。また、該中間転写体50に対向し、最終転写材としての転写紙100に現像像を転写するための転写手段として転写ローラ80が配設され、該転写ローラ80は図示しない電源装置により転写バイアスを供給される。そして、上記中間転写体50の周りには、電荷付与手段としてのコロナ帯電器52が設けられている。
上記現像装置40は、現像剤担持体としての現像ベルト41と、該現像ベルト41の回りに併設した黒(以下、Bkという)現像ユニット45K、イエロー(以下、Yという)現像ユニット45Y、マゼンタ(以下、マゼンタという)現像ユニット45M、シアン(以下、Cという)現像ユニット45Cとから構成されている。また、該現像ベルト41は、複数のベルトローラに張り渡され、図示しないモータ等の駆動手段により矢印方向に無端状に走行するように構成され、上記感光体10との接触部では該感光体10とほぼ同速で移動する。
各現像ユニットの構成は共通であるので、以下の説明はBk現像ユニット50Bkについてのみ行ない、他の現像ユニット50Y、50M、50Cについては、図中でBk現像ユニット50Bkにおけるものと対応する部分に、該ユニットにおけるものに付した番号の後にY、M、Cを付すに止め説明は省略する。
現像ユニット50Bkは、トナー粒子とキャリア液成分とを含む、高粘度、高濃度の液体現像剤を収容する現像タンク42Bkと、下部を該現像タンク42Bk内の液体現像剤に浸漬するように配設された汲み上げローラ43Bkと、該汲み上げローラ43Bkから汲み上げられた現像剤を薄層化して現像ベルト41に塗布する塗布ローラ44Bkとから構成されている。該塗布ローラ44Bkは、導電性を有しており、図示しない電源から所定のバイアスが印加される。
なお、本実施形態に係る複写機の装置構成としては、図1に示すような装置構成以外にも、図2に示すような、各色の現像ユニット45を感光体10の回りに併設した装置構成であっても良い。
次に、本実施形態に係る複写機の動作について説明する。図1において、感光体10を矢印方向に回転駆動しながら帯電ローラ20により一様帯電した後、露光装置30により図示しない光学系で原稿からの反射光を結像投影して該感光体10上に静電潜像を形成する。この静電潜像は、現像装置40により現像され、顕像としてのトナー像が形成される。現像ベルト41上の現像剤薄層は、現像領域において感光体との接触により薄層の状態で該ベルト41から剥離し、感光体10上の潜像の形成されている部分に移行する。この現像装置40により現像されたトナー像は、感光体10と等速移動している中間転写体50との当接部(一次転写領域)にて中間転写体50の表面に転写される(一次転写)。3色あるいは4色を重ね合わせる転写を行う場合は、この行程を各色ごとに繰り返し、中間転写体50にカラー画像を形成する。
上記中間転写体上の重ね合せトナー像に電荷を付与するための上記コロナ帯電器52を、該中間転写体50の回転方向において、上記感光体10と該中間転写体50との接触対向部の下流側で、かつ該中間転写体50と転写紙100との接触対向部の上流側の位置に設置する。そして、このコロナ帯電器52が、該トナー像に対して、該トナー像を形成するトナー粒子の帯電極性と同極性の真電荷を付与し、転写紙95へ良好な転写がなされるに十分な電荷をトナー像に与える。上記トナー像は、上記コロナ帯電器52によりに帯電された後、上記転写ローラ80からの転写バイアスにより、図示しない給紙部から矢印方向に搬送された転写紙100上に一括転写される(二次転写)。この後、トナー像が転写された転写紙100は、図示しない分離装置により感光体10から分離され、図示しない定着装置で定着処理がなされた後に装置から排紙される。一方、転写後の感光体10は、クリーニング装置60よって未転写トナーが回収除去され、次の帯電に備えて除電ランプ70により残留電荷が除電される。
該中間転写体の静止摩擦係数は前述したように、好ましくは0.1〜0.6、より好ましくは0.3〜0.5が良い。該中間転写体の体積抵抗は数Ωcm以上10Ωcm以下であることが好ましい。体積抵抗を数Ωcm以上10Ωcm以下とすることにより、中間転写体自身の帯電を防ぐとともに、電荷付与手段により付与された電荷が該中間転写体上に残留しにくくなるので、二次転写時の転写ムラを防止できる。また、二次転写時の転写バイアス印加を容易にできる。
中間転写体の材質は特に制限されず、公知の材料が全て使用できる。その一例を以下に示す。
(1)ヤング率(引張弾性率)の高い材料を単層ベルトとして用いたものであり、PC(ポリカーボネイト)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PAT(ポリアルキレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネイト)/PAT(ポリアルキレンテレフタレート)のブレンド材料、ETFE(エチレンテトラフロロエチレン共重合体)/PC、ETFE/PAT、PC/PATのブレンド材料、カーボンブラック分散の熱硬化性ポリイミドなど。これらヤング率の高い単層ベルトは画像形成時の応力に対する変形量が少なく、特にカラー画像形成時にレジズレを生じにくいとの利点を有している。
(2)上記のヤング率の高いベルトを基層とし、その外周上に表面層または中間層を付与した2〜3層構成のベルトであり、これら2〜3層構成のベルトは単層ベルトの硬さに起因し発生するライン画像の中抜けを防止しうる性能を有している。
(3)ゴムおよびエラストマーを用いたヤング率の比較的低いベルトであり、これらのベルトは、その柔らかさによりライン画像の中抜けが殆ど生じない利点を有している。また、ベルトの幅を駆動ロールおよび張架ロールより大きくし、ロールより突出したベルト耳部の弾力性を利用して蛇行を防止するので、リブや蛇行防止装置を必要とせず低コストを実現できる。
中間転写ベルトは,従来から弗素系樹脂,ポリカーボネート樹脂,ポリイミド樹脂等が使用されてきていたが,近年ベルトの全層や,ベルトの一部を弾性部材にした弾性ベルトが使用されてきている。樹脂ベルトを用いたカラー画像の転写は以下の課題がある。
カラー画像は通常4色の着色トナーで形成される。1枚のカラー画像には,1層から4層までのトナー層が形成されている。トナー層は1次転写(感光体から中間転写ベルトへの転写)や,2次転写(中間転写ベルトからシートへの転写)を通過することで圧力を受け,トナー同士の凝集力が高くなる。トナー同士の凝集力が高くなると文字の中抜けやベタ部画像のエッジ抜けの現象が発生しやすくなる。樹脂ベルトは硬度が高くトナー層に応じて変形しないため,トナー層を圧縮させやすく文字の中抜け現象が発生しやすくなる。
また、最近はフルカラー画像を様々な用紙,例えば和紙や意図的に凹凸を付けや用紙に画像を形成したいという要求が高くなってきている。しかし、平滑性の悪い用紙は転写時にトナーと空隙が発生しやすく,転写抜けが発生しやすくなる。密着性を高めるために2次転写部の転写圧を高めると,トナー層の凝縮力を高めることになり、上述したような文字の中抜けを発生させることになる。
弾性ベルトは次の狙いで使用される。弾性ベルトは,転写部でトナー層,平滑性の悪い用紙に対応して変形する。つまり,局部的な凹凸に追従して弾性ベルトは変形するため,過度にトナー層に対して転写圧を高めることなく,良好な密着性が得られ文字の中抜けの無い,平面性の悪い用紙に対しても均一性の優れた転写画像を得ることが出来る。
弾性ベルトの樹脂は、ポリカーボネート,フッ素系樹脂(ETFE,PVDF)、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体及びスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(シリコーン変性アクリル樹脂,塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂及びポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂,変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である
弾性材ゴム、エラストマーとしては、ブチルゴム,フッ素系ゴム,アクリルゴム,EPDM,NBR,アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリン系ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリルゴム、熱可塑性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリウレア,ポリエステル系、フッ素樹脂系)等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上を使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である
抵抗値調節用導電剤に特に制限はないが、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化錫,酸化チタン,酸化アンチモン,酸化インジウム,チタン酸カリウム,酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO),酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物、導電性金属酸化物は、硫酸バリウム,ケイ酸マグネシウム,炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したものでもよい。上記導電剤に限定されるものではないことは当然である
弾性材料の表層を形成する表層材料としては、性材料による感光体への汚染防止と,転写ベルト表面への表面摩擦抵抗を低減させてトナーの付着力を小さくしてクリーニング性,2次転写性を高めるものが要求される。たとえばポリウレタン,ポリエステル,エポキシ樹脂等の1種類あるいは2種類以上を使用し表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料,たとえばフッ素樹脂,フッ素化合物,フッ化炭素,2酸化チタン,シリコンカーバイト等の粉体,粒子を1種類あるいは2種類以上または粒径を異ならしたものを分散させ使用することができるまたフッ素系ゴム材料のように熱処理を行うことで表面にフッ素リッチな層を形成させ表面エネルギーを小さくさせたものを使用することもできる
ベルトの製造方法は限定されるものではないが、例えば以下の方法を用いることができるが、これらに限定されるものではなく、複数の製法を組み合わせてベルトを製造することが一般的である。
(1)回転する円筒形の型に材料を流し込みベルトを形成する遠心成型法
(2)液体塗料を噴霧し膜を形成させるスプレイ塗工法
(3)円筒形の型を材料の溶液の中に浸けて引き上げるディッピング法
(4)内型,外型の中に注入する注型法
(5)円筒形の型にコンパウンドを巻き付け,加硫研磨を行う方法
弾性ベルトの伸びを防止する方法として、伸びの少ない芯体樹脂層にゴム層を形成する方法、芯体層に伸びを防止する材料を入れる方法等がある。
伸びを防止する芯体層を構成する材料としては、例えば、綿、絹、などの天然繊維、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリオレフィン繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、ポリウレタン繊維、ポリアセタール繊維、ポリフロロエチレン繊維、フェノール繊維などの合成繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維などの無機繊維、鉄繊維、銅繊維などの金属繊維からなる群より選ばれる1種あるいは2種以上からなる織布状あるいは糸状のものが使用できる。もちろん上記材料に限定されるものではない。
糸は1本または複数のフィラメントを撚ったもの、片撚糸、諸撚糸、双糸等、どのような撚り方であってもよい。また、例えば上記材料群から選択された材質の繊維を混紡してもよい。もちろん糸に適当な導電処理を施して使用することもできる。
一方、織布は、メリヤス織り等どのような織り方の織布でも使用可能であり、もちろん交織した織布も使用可能であり当然導電処理を施すこともできる。
芯体層を設ける製造方法は特に限定されるものではない、例えば筒状に織った織布を金型等に被せ、その上に被覆層を設ける方法、筒状に織った織布を液状ゴム等に浸漬して芯体層の片面あるいは両面に被覆層を設ける方法、糸を金型等に任意のピッチで螺旋状に巻き付け、その上に被覆層を設ける方法等を挙げることができる。
弾性層の厚さは、弾性層の硬度にもよるが、厚すぎると表面の伸縮が大きくなり表層に亀裂の発生しやすくなる。又,伸縮量が大きくなることから画像に伸びちじみが大きくなること等から厚すぎることは好ましくないが、およそ1mm以上とすることが好ましい。
(タンデム型カラー画像形成装置)
本発明では、タンデム型カラー画像形成装置としても使用できる。
図3は、この発明の一実施の形態を示すもので、タンデム型間接転写方式の電子写真装置である。図中符号100は複写装置本体、200はそれを載せる給紙テーブル、300は複写装置本体100上に取り付けるスキャナ、400はさらにその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。複写装置本体100には、中央に、無端ベルト状の中間転写体10を設ける。
そして、図3に示すとおり、図示例では3つの支持ローラ14・15・16に掛け回して図中時計回りに回転搬送可能とする。
この図示例では、3つのなかで第2の支持ローラ15の左に、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置17を設ける。
また、3つのなかで第1の支持ローラ14と第2の支持ローラ15間に張り渡した中間転写体10上には、その搬送方向に沿って、イエロー,シアン,マゼンタ,ブラックの4つの画像形成手段18を横に並べて配置してタンデム画像形成装置20を構成する。
そのタンデム画像形成装置20の上には、図3に示すように、さらに露光装置21を設ける。一方、中間転写体10を挟んでタンデム画像形成装置20と反対の側には、2次転写装置22を備える。2次転写装置22は、図示例では、2つのローラ23間に、無端ベルトである2次転写ベルト24を掛け渡して構成し、中間転写体10を介して第3の支持ローラ16に押し当てて配置し、中間転写体10上の画像をシートに転写する。
2次転写装置22の横には、シート上の転写画像を定着する定着装置25を設ける。定着装置25は、無端ベルトである定着ベルト26に加圧ローラ27を押し当てて構成する。
上述した2次転写装置22には、画像転写後のシートをこの定着装置25へと搬送するシート搬送機能も備えてなる。もちろん、2次転写装置22として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、このシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
なお、図示例では、このような2次転写装置22および定着装置25の下に、上述したタンデム画像形成装置20と平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するシート反転装置28を備える。
さて、いまこのカラー電子写真装置を用いてコピーをとるときは、原稿自動搬送装置400の原稿台30上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置400を開いてスキャナ300のコンタクトガラス32上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置400を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス32上へと移動して後、他方コンタクトガラス32上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ300を駆動し、第1走行体33および第2走行体34を走行する。そして、第1走行体33で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光をさらに反射して第2走行体34に向け、第2走行体34のミラーで反射して結像レンズ35を通して読取りセンサ36に入れ、原稿内容を読み取る。
また、不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータで支持ローラ14・15・16の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写体10を回転搬送する。同時に、個々の画像形成手段18でその感光体40を回転して各感光体40上にそれぞれ、ブラック・イエロー・マゼンタ・シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写体10の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写体10上に合成カラー画像を形成する。
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル200の給紙ローラ42の1つを選択回転し、ペーパーバンク43に多段に備える給紙カセット44の1つからシートを繰り出し、分離ローラ45で1枚ずつ分離して給紙路46に入れ、搬送ローラ47で搬送して複写機本体100内の給紙路48に導き、レジストローラ49に突き当てて止める。 または、給紙ローラ50を回転して手差しトレイ51上のシートを繰り出し、分離ローラ52で1枚ずつ分離して手差し給紙路53に入れ、同じくレジストローラ49に突き当てて止める。
そして、中間転写体10上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ49を回転し、中間転写体10と2次転写装置22との間にシートを送り込み、2次転写装置22で転写してシート上にカラー画像を記録する。
画像転写後のシートは、2次転写装置22で搬送して定着装置25へと送り込み、定着装置25で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪55で切り換えて排出ローラ56で排出し、排紙トレイ57上にスタックする。または、切換爪55で切り換えてシート反転装置28に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ56で排紙トレイ57上に排出する。
一方、画像転写後の中間転写体10は、中間転写体クリーニング装置17で、画像転写後に中間転写体10上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成装置20による再度の画像形成に備える。
ここで、レジストローラ49は一般的には接地されて使用されることが多いが,シートの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。
さて、上述したタンデム画像形成装置20において、個々の画像形成手段18は、詳しくは、例えば図4に示すように、ドラム状の感光体10のまわりに、帯電装置60、現像装置61、1次転写装置62、感光体クリーニング装置63、除電装置64などを備えてなる。
本発明の静電潜像現像用キャリアとトナートからなる静電潜像現像用現像剤は、感光体と、帯電手段、現像手段、クリ−ニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカ−トリッジにおいて用いることができる。
図5に本発明の静電潜像現像用現像剤を有するプロセスカ−トリッジを備えた画像形成装置の概略構成を示す。
図において、1はプロセスカ−トリッジ全体を示し、2は感光体、3は帯電手段、4は現像手段、5はクリーニング手段を示す。
本発明においては、上述の感光体2、帯電装置手段3、現像手段4及びクリ−ニング手段5等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカ−トリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカ−トリッジを複写機やプリンタ−等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
本発明の静電潜像現像用現像剤を有するプロセスカ−トリッジを備えた画像形成装置の動作を説明すると次の通りである。
感光体が所定の周速度で回転駆動される。感光体は回転過程において、帯電手段によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレ−ザ−ビ−ム走査露光等の像露光手段からの画像露光光を受け、こうして感光体の周面に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、次いで現像手段によりトナ−現像され、現像されたトナ−像は、給紙部から感光体と転写手段との間に感光体の回転と同期されて給送された転写材に、転写手段により順次転写されていく。像転写を受けた転写材は感光体面から分離されて像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピ−)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体の表面は、クリ−ニング手段によって転写残りトナ−の除去を受けて清浄面化され、更に除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<樹脂微粒子1の調製>
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、水683質量部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)15質量部、スチレン103質量部、メタクリル酸83質量部、アクリル酸ブチル90質量部、チオグリコール酸ブチル8質量部、及び過硫酸アンモニウム1質量部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。該乳濁液を加熱して75℃まで昇温し、5時間反応させた。該乳濁液に1%過硫酸アンモニウム水溶液30部を加え、75℃で5時間熟成させることにより、樹脂微粒子1(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)を得た。
前記樹脂微粒子分散液1に含まれる樹脂微粒子1について、LA−920で測定した体積平均粒径(Dv)は、70nmであった。また、該樹脂微粒子1を形成する樹脂のガラス転移温度(Tg)は67℃であり、重量平均分子量(Mw)は、87,000であった。これらを表1に示した。
<樹脂微粒子2の調製>
前記樹脂微粒子1分散液の調製において、スチレンを103質量部から150質量部に変え、アクリル酸ブチルを90質量部から43質量部に、チオグリコール酸ブチル8質量部を10質量部に変えた以外は、前記樹脂微粒子分散液1の調製と同様にして、樹脂微粒子2(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)を調製した。
前記樹脂微粒子分散液2に含まれる樹脂微粒子2について、LA−920で測定した体積平均粒径(Dv)は、64nmであった。また、該コア粒子(4)を形成する樹脂のガラス転移温度(Tg)は91℃であり、重量平均分子量(Mw)は、41,000であった。これらを表1に示した。
<低分子ポリエステル1の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81質量部、テレフタル酸283質量部、無水トリメリット酸22質量部、及びジブチルチンオキサイド2質量部を仕込み、常圧下、230℃にて5時間反応させて、低分子ポリエステル1を合成した。
得られた低分子ポリエステル1は、数平均分子量(Mn)が2,100、重量平均分子量(Mw)が9,500、ガラス転移温度(Tg)が51℃、酸価が0.5mgKOH/gであり、水酸基価が51であった。
<低分子ポリエステル2の合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229質量部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529質量部、テレフタル酸208質量部、アジピン酸46質量部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、低分子ポリエステル2を得た。低分子ポリエステル2は、数平均分子量(Mn)が2,500、重量平均分子量(Mw)が6,700、ガラス転移温度(Tg)が43℃、酸価が25mgKOH/gであった。
<プレポリマーの合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記低分子ポリエステル1を410質量部、イソホロンジイソシアネート89質量部、及び酢酸エチル500質量部を仕込み、100℃にて5時間反応させて、プレポリマー(前記活性水素基含有化合物と反応可能な重合体)を合成した。
得られたプレポリマーの遊離イソシアネート含有量は、1.53質量%であった。
<ケチミン(活性水素基含有化合物)の合成>
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、イソホロンジアミン170質量部及びメチルエチルケトン75質量部を仕込み、50℃にて5時間反応を行い、ケチミン化合物(前記活性水素基含有化合物)を合成した。
得られたケチミン化合物(活性水素基含有化合物)のアミン価は418であった。
<マスターバッチ(MB)の調製>
水1200質量部、着色剤としてのカーボンブラック(「Printex35」;デクサ社製、DBP吸油量=42ml/100mg、pH=9.5)540質量部、及び前記低分子ポリエステル11200質量部をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合した。該混合物を二本ロールで150℃にて30分混練した後、圧延冷却し、パルペライザー(ホソカワミクロン社製)で粉砕して、マスターバッチを調製した。
<水相の調製>
水990質量部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5質量%の水溶液(「エレミノールMON−7」;三洋化成工業製)37質量部、及び酢酸エチル90質量部を混合撹拌し、乳白色の液体(水相)を得た。
<有機溶媒相の調製>
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、前記低分子ポリエステル樹脂1を378質量部、カルナバワックス110質量部、CCA(「サリチル酸金属錯体E−84」;オリエント化学工業製)22質量部、及び酢酸エチル947質量部を仕込み、撹拌下、80℃まで昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間かけて30℃まで冷却した。次いで、反応容器中に、前記マスターバッチ500質量部、及び酢酸エチル500質量部を仕込み、1時間混合して原料溶解液を得た。
得られた原料溶解液1324質量部を反応容器に移し、ビーズミル(「ウルトラビスコミル」;アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、及び0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填した条件で3パスして、前記カーボンブラック、及びカルナバワックスの分散を行った。次いで、該分散液に前記低分子ポリエステル1の65質量%酢酸エチル溶液1324質量部を添加した。上記同様の条件のビーズミルで1パスし、分散させ、有機溶媒相(顔料・ワックス分散液)を調製した。
得られた有機溶媒相の固形分濃度は(130℃、30分)は、50質量%であった。
<乳化・分散>
反応容器中に、前記有機溶媒相749質量部、前記プレポリマー115質量部、及び前記ケチミン化合物2.9質量部を仕込み、TK式ホモミキサー(特殊機化製)を用いて5,000rpmにて1分間混合した後、反応容器中に前記水相1200質量部を添加し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業社製)で、回転数13,000rpmにて20分間混合して、乳化スラリーを調製した。
次に、撹拌機及び温度計をセットした反応容器中に、前記乳化スラリーを仕込み、30℃にて8時間脱溶剤した後、45℃にて4時間熟成を行い、分散スラリーを得た。
得られた分散スラリーは、マルチサイザーII(ベックマンコールター社製)で測定した重量平均粒径(D4)が5.1μm、D4/Dnが1.12であった。
[実施例1]
(樹脂微粒子固定化)
前記分散スラリー100質量部を減圧濾過した後、濾過ケーキにイオン交換水100質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後、濾過した。ここで得た濾過ケーキにイオン交換水100質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後、減圧濾過した。ここで得た濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液100質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後、濾過した。ここで得た濾過ケーキに10質量%塩酸100質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後、濾過した。ここで得た濾過ケーキにイオン交換水300質量部を添加し、TK式ホモミキサーで混合(回転数12,000rpmにて10分間)した後、樹脂微粒子1を1.4部、多価金属塩AlCl水溶液(5質量%)24.2部添加後、ディスパーにて1時間混合を行った後、濾過する操作を行い、最終濾過ケーキを得た。ここで得られた最終濾過ケーキを循風乾燥機で45℃にて48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩うと、実施例1のトナー母体粒子が得られた。
(外添剤処理)
得られた実施例1のトナー母体粒子2.5質量部と、外添剤としてのシリコーンフェライトキャリア(芯材粒径45μm)97.5質量部をターブラーミキサー(シンマルエンタープライゼス社+製)を用いて攪拌処理し、実施例1のトナーを製造した。結果を表1に示す。また実機での評価結果を表2に示す。
[実施例2]
実施例1において、多価金属塩AlCl水溶液(5質量%)を多価金属塩CaCl2水溶液(5質量%)に代えた以外は、実施例1と同様にして、実施例2のトナーを製造し、該トナーについて実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に、実機での評価結果を表2に示す。
[実施例3]
実施例1において、多価金属塩AlCl水溶液(5質量%)を多価金属塩MgCl2水溶液(5質量%)に代えた以外は、実施例1と同様にして、実施例3のトナーを製造し、該トナーについて実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に、実機での評価結果を表2に示す。
[実施例4]
実施例1において、樹脂微粒子1を樹脂微粒子2に代えた以外は、実施例1と同様にして、実施例4のトナーを製造し、該トナーについて実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に、実機での評価結果を表2に示す。
[実施例5]
実施例1において、低分子ポリエステル1を低分子ポリエステル2に代えた以外は、実施例1と同様にして、実施例5のトナーを製造し、該トナーについて実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に、実機での評価結果を表2に示す。
[比較例1]
実施例1において、多価金属塩AlCl水溶液(5質量%)をKOH水溶液(5質量%)に代えた以外は、実施例1と同様にして、比較例1のトナーを製造し、該トナーについて実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に、実機での評価結果を表2に示す。
[比較例2]
実施例1において、多価金属塩AlCl水溶液(5質量%)を用いなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例2のトナーを製造し、該トナーについて実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に、実機での評価結果を表2に示す。
[評価方法]
以下に、実施例及び比較例で得たサンプルについての評価方法について述べる。
<定着性>
定着ローラーとしてテフロン(登録商標)ローラーを使用した(株)リコー製複写機 MF2200定着部を改造した装置を用いて、これにリコー製のタイプ6200紙をセットし複写テストを行った。このときの結果を表3に示した。
定着温度を変化させて、コールドオフセット温度(定着下限温度)と、ホットオフセット温度(耐ホットオフセット温度)とを求めた。従来における低温定着トナーの定着下限温度は、140〜150℃程度である。なお、低温定着の評価条件は、紙送りの線速度を120〜150mm/sec、面圧1.2kgf/cm、ニップ幅3mm、ホットオフセットの評価条件は、紙送りの線速度を50mm/sec、面圧2.0kgf/cm、ニップ幅4.5mmの条件と設定した。各特性評価の基準は、以下の通りである。
(1)低温定着性(5段階評価)
5・・・120℃未満
4・・・120℃超140℃以下
3・・・140℃超150℃以下
2・・・150℃超160℃以下
1・・・160℃超
(2)ホットオフセット性(5段階評価)
5・・・201℃以上
4・・・200〜191℃
3・・・190〜181℃
2・・・180〜171℃
1・・・170℃以下
<熱保存性>
ガラス容器に実施例及び比較例で得られた各トナーを充填し、55℃の恒温槽にて24時間放置した。このトナーを24℃に冷却し、針入度試験(JIS K2235−1991)を行い、針入度を測定した。この値が大きいトナー程、熱に対する保存性が優れていることを意味する。この値が15mm未満の場合は、使用上問題が発生する可能性が高い。なお、針入度に基づく熱保存性の判定基準は、以下の通りである。
5・・・貫通
4・・・25mm以上
3・・・20〜25mm
2・・・15〜20mm
1・・・15mm未満
<解像度>
(株)リコー製MF−2200に現像剤をセットし、常温/常湿の環境下において、主走査、副走査方向ともに、600dot/inch、150line/inch の1ドット独立 網点画像を出力し、ドット抜け及び画像濃度ムラを目視にて以下の4段階で評価した。
4・・・非常に良好
3・・・良好
2・・・実用上は問題ないレベル
1・・・実用上問題があるレベル
<耐久性>
(株)リコー製MF−2200に現像剤をセットし、常温/常湿の環境下において100,000万枚の連続画像出力を行い、その後の現像剤の帯電量と画質から以下の4段階で評価した。
4・・・初期に比べて帯電量と画質に大きな変化がない
3・・・初期に比べて帯電量が低下しているが画質に大きな変化はない
2・・・地汚れが発生するが実用上問題ないレベル
1・・・実用上問題があるレベルの地汚れが発生する
<凝集度>
測定装置は、ホソカワミクロン社(製)のパウダーテスターを使用し振動台の上に次の手順で附属部品をセットする。
(イ)バイブロシュート
(ロ)パッキン
(ハ)スペースリング
(ニ)フルイ(3種類)上>中>下
(ホ)オサエバー
次にノブナットで固定し、振動台を作動させる。測定条件は次の通りである。
フルイ目開き (上) 75μm
〃 (中) 45μm
〃 (下) 22μm
振巾目盛 1mm
試料採取量 10g
振動時間 30秒
測定後、次の計算から凝集度を求める。
(上段のフルイに残った粉体重量/試料採取量)×100 …(イ)
(中段のフルイに残った粉体重量/試料採取量)×100×3/5 …(ロ)
(下段のフルイに残った粉体重量/試料採取量)×100×1/5 …(ハ)
上記3つの計算値の合計をもって凝集度(%)とする。すなわち、
凝集度(%)=(イ)+(ロ)+(ハ)
上記の凝集度に基づいて、以下の基準で評価した。
○:3%未満
△:3%以上、10%未満
×:10%以上
<ガラス転移温度(Tg)>
TG−DSCシステム(「TAS−100」;理学電機社製)を用いて、下記方法により、トナーのガラス転移温度(Tg)を測定した。
まず、各トナー約10mgをアルミニウム製の試料容器に入れ、試料容器をホルダーユニットにのせ、電気炉中にセットした。室温から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、150℃で10min間放置し、室温まで試料を冷却して10min放置した。その後、窒素雰囲気下、150℃まで昇温速度10℃/minで加熱して示差走査熱量計(DSC)によりDSC曲線を計測した。得られたDSC曲線から、TG−DSCシステム「TAS−100」中の解析システムを用いて、ガラス転移温度(Tg)近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点からガラス転移温度(Tg)(℃)を算出した。
<トナー粒径>
各トナーの重量平均粒径(D4)及び個数平均粒径(Dn)は、粒度測定器(「コールターカウンターTAII」;ベックマンコールター社製)を用い、アパーチャー径100μmで測定した。これらの結果から(重量平均粒径(D4)/個数平均粒径(Dn))を算出した。
<平均円形度>
トナーの平均円形度は、フロー式粒子像分析装置(「FPIA−2100」;シスメックス社製)を用いて計測した。具体的には、容器中に、予め不純固形物を除去した水100〜150mlに分散剤としての界面活性剤(アルキルベンゼンスフォン酸塩)を0.1〜0.5ml添加した。次いで、各トナーを0.1〜0.5g添加して分散させた。得られた分散液を超音波分散器(本多電子社製)で約1〜3分間分散処理して、分散液の濃度を3000〜1万個/μlとしてトナーの形状及び分布を測定した。これらの測定結果から平均円形度を算出した。
上記の各評価項目についての評価結果を表
Figure 2005181812
Figure 2005181812
表2に示す通り、実施例1〜6については、低温定着性、耐ホットオフセット性、耐熱保存性及び解像度の評価結果が良好であった。
比較例1では、樹脂微粒子を添加する際に多価金属塩を用いないために、トナー表面への樹脂微粒子の固定化が十分でないために耐ホットオフセット性、耐熱保存性が十分でなかった。
比較例2では、トナー製造過程に置いて樹脂微粒子を用いなかったために、耐ホットオフセット性、及び耐熱保存性が満足できなかっただけでなく、流動性の低下に伴い、帯電特性の低下が見られた。
本発明の静電潜像現像用キャリアは、耐久性に優れ、使用雰囲気によらず安定な帯電性を有するので、電子写真方式を用いるプリント装置における二成分現像剤のキャリア成分として用いることができる。
図1は、本発明の画像形成装置により本発明の画像形成方法を実施する一の例を示す概略説明図である。 図2は、本発明の画像形成装置により本発明の画像形成方法を実施する他の例を示す概略説明図である。 図3は、本発明の画像形成装置(タンデム型カラー画像形成装置)により本発明の画像形成方法を実施する一例を示す概略説明図である。 図4は、図3に示す画像形成装置における一部拡大概略説明図である。 プロセスカートリッジの構成を示す概略図である。
符号の説明
1 プロセスカートリッジ
2 感光体
3 帯電手段
4 現像手段
5 クリーニング手段
10 感光体(感光体ドラム)
10K ブラック用感光体
10Y イエロー用感光体
10M マゼンタ用感光体
10C シアン用感光体
14 支持ローラ
15 支持ローラ
16 支持ローラ
17 中間転写クリーニング装置
18 画像形成手段
20 帯電ローラ
21 露光装置
22 二次転写装置
23 ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ベルト
28 シート反転装置
30 露光装置
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
40 現像装置
41 現像ベルト
42K 現像剤収容部
42Y 現像剤収容部
42M 現像剤収容部
42C 現像剤収容部
43K 現像剤供給ローラ
43Y 現像剤供給ローラ
43M 現像剤供給ローラ
43C 現像剤供給ローラ
44K 現像ローラ
44Y 現像ローラ
44M 現像ローラ
44C 現像ローラ
45K ブラック用現像器
45Y イエロー用現像器
45M マゼンタ用現像器
45C シアン用現像器
49 レジストローラ
50 中間転写体
51 ローラ
52 コロナ帯電器
52 分離ローラ
53 定電流源
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排出トレイ
58 コロナ帯電器
60 帯電装置
61 現像器
62 転写帯電器
63 クリーニング装置
64 除電器
70 除電ランプ
80 転写ローラ
90 クリーニング装置
95 転写紙
100 画像形成装置
120 タンデム型現像装置
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
150 複写装置本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)

Claims (14)

  1. 活性水素基含有化合物及び該活性水素基含有化合物と反応可能な重合体を水系媒体中で反応させてなる接着性基材を生成しつつ得られた粒子を洗浄、乾燥して得られるトナーにおいて、水系媒体中に樹脂微粒子を2価以上の金属塩とともに添加し、樹脂微粒子をトナーの表面に固定化したことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 前記樹脂微粒子が酸性基を持つことを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記樹脂微粒子の重量平均分子量(Mw)が8,000〜1,000,000であり、かつ粒径が20〜400nmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 前記樹脂微粒子のガラス転移温度(Tg)が50〜150℃であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 前記トナーのガラス転移温度(Tg)が30〜70℃であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  6. 前記樹脂微粒子のガラス転移温度をTgRとし、該トナーのガラス転移温度をTgTとした時、次式、TgR>TgTを満たす請求項1〜5のいずれかに記載のトナー。
  7. 前記トナーのBET比表面積が1.0〜6.0m2/gであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  8. 前記トナー粒子の重量平均粒径が3〜8μmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。(注:Good)
  9. 前記トナー粒子の重量平均粒径/個数平均粒径が1.00〜1.25であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  10. 前記トナー粒子の平均円形度が0.99〜0.96であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のトナーを含むことを特徴とする現像剤。
  12. 請求項1〜10のいずれかに記載のトナーが充填されてなることを特徴とするトナー入り容器。
  13. 請求項1〜10のいずれかに記載のトナーを有し、帯電手段、現像手段、クリ−ニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカ−トリッジ。
  14. 請求項1〜11のいずれかに記載のトナーまたは現像剤を用いたことを特徴とする画像形成方法。
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