JP2005181330A - 生物反応と非生物反応を観察するための浸透反応検出器 - Google Patents

生物反応と非生物反応を観察するための浸透反応検出器 Download PDF

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Abstract

【課題】各種化学種の結合反応及び触媒反応等について、低い濃度で多数の対象となるサンプルを検査するための、直接的で、単純で、一般的な検査技術またはシステムの提供。
【解決手段】反応検出器内の浸透圧の変化を測定することによって、対象となる第1の材料と第2の材料との反応の有無を測定する方法および装置を提供する。反応検出器は、化学種の10−7Mまでの濃度での触媒反応または結合反応での浸透圧の変動によって生じる圧力の微小変化を測定することができる。
【選択図】図9

Description

本発明は、生物反応および非生物反応において反応性を観察することに関する。特に、マイクロアレイまたはマイクロタイタプレートのウェルのアレイ等のアレイ内の材料の反応性に組み合わせて応用できる。また、本発明について、このような反応性を参照しながら説明する。
研究者は、さまざまな分野で、ますます盛んにコンビナトリアルケミストリ技術(combinatorial chemistry techniques)を採用している。医薬品産業では、対象となる蛋白質、核酸、または他の巨大分子に結合する新しい分子候補の試験が、多種多数の用途の研究で盛んに行われている。また、新しい化合物を形成する触媒作用と、望ましくない化合物を分解する触媒作用と、生体経路を修正する作用と、薬剤の過剰投与や、生物兵器への暴露や、他の状態、特に、潜在的な抗原や毒物によって引き起こされる状態に対応した治療薬としての機能と、を備えた新しい抗体の開発は非常に盛んである。
これらの分子の結合反応と触媒反応両方の反応性を検査するため、研究者は、マイクロアレイやラボオンチップ(lab-on-a-chip)のような装置を含め、さまざまな技術を利用する。このような技術において、研究者は、蛍光タグに頼って対象分子の反応を検査する場合がある。効果的な方法であるとは言え、この方法では、検査に先立って候補となる化合物それぞれに蛍光タグを添付する必要がある。この添付作業は、厄介である上、多数の試料を検査する場合は膨大な時間を浪費することになる。ウェントワース(P.Wentworth)とジャンダ(K.Janda)が執筆した「Catalytic Antibodies: Structure and Function(触媒抗体:構造と作用)」(2001年発行の「Cell Biochemistry and Biophysics(細胞生化学と生物物理学)」第35巻、63〜87頁に掲載)(非特許文献1)という論文は、コンビナトリアルケミストリ技術を利用して新しい抗体を開発する研究者が直面する多数の問題点を描き出すと共に、このような研究者が追試できる手順を例示する。
研究者が、高速反応についてのリアルタイムの高スループット観察に利用する1つの技法は、微小熱量測定に基づいた処理に依存する。この処理については、2002年4月1日に出願された「Apparatus and Method for a Nanocalorimeter for Detecting Chemical Reactions(化学反応検出用のナノカロリメータとその測定方法)」という名称の米国特許出願第10/114,611号明細書に記載されている。前記特許出願は、本願と共に譲渡されたもので、その内容全体を本願明細書の一部として援用する。このナノカロリメータは、通常、最大約数十秒程度の時間尺度の反応で十分な熱量が生成される試料には有効であるが、反応があまりに低速、または微弱で、検出可能な熱が生成されない場合には不適切である。この問題は、数分または数時間程度を必要とする反応において特に顕著である。
溶液の浸透圧は、束一性で、該溶液内の溶質分子の濃度によって決まる。希薄溶液については、浸透圧Πが次式に従う。
Π=cRT
上式において、cは溶液のモル濃度、Rは気体定数、Tは絶対温度である。基本的に、溶液の各モルは、RTの熱エネルギを浸透圧に与える。
まず、両方の化学種が、初期状態において同一のモル濃度Nで反応セル内に存在する場合について考える。ここで、「第1の材料」と「第2の材料」の用語は、それぞれ、「材料1」と「材料2」の用語と交換可能に用いられ、特に明記した場合を除いて同じものを表すものとする。この初期の未反応状態において、両化学種の混合濃度は2Nであり、各化学種は、セル内の浸透圧に均等に寄与する。第1の材料が第2の材料と反応して、結合された複合分子を形成する場合は、単位体積当たりNモルの第1の材料が、単位体積当たりNモルの第2の材料と反応して、単位体積当たりNモルの材料1−材料2複合体を生成する。したがって、これら2つの構成材料による浸透圧は、結合前のレベルの2分の1に低下する。
逆に言うと、問題の反応が、触媒反応的な性質を持つ場合、たとえば、触媒抗体が抗原を開裂させる抗原に対する触媒抗体の反応である場合は、単位体積当たりNモルの材料1が単位体積当たりのNモルの材料2と反応して、単位体積当たり2Nモルの材料2の断片と、単位体積当たりNモルのオリジナルの材料1とを形成する。この場合、浸透圧は2分の1だけ増加する。また、浸透圧は、長期間、たとえば、最大数時間に渡って観察できるパラメータである。
したがって、浸透圧を利用して、両方の生物系の反応性を検査することが試みられている。ただし、これらの系は、一般に、浸透圧が約5,000から10,000N/m以上の高濃度の環境で検査される。更に、前述の系は、通常、一度に単一の反応についてのみ検査される。
低濃度の研究には、低い濃度を用いることでより選択的な反応を提供できるという利点がある。たとえば、次式の解離定数Kを持つ結合反応の研究について考察する。
Figure 2005181330
この反応では、AとBが結合して結合体Cを形成すると共に、解離定数が角括弧で括られた濃度に換算されて記述される。この数式は、理想的な溶液の振る舞いを想定したものであるが、ここに記載する目的にとっては十分なものである。結合の検査では、多くの場合、Kの大きさの指標を得ることが求められる。薬剤の選別と開発に関わる研究、蛋白質同士の相互作用のプロテオームワイドな(proteome-wide)調査等を含む多くの生化学研究において、対象となるK値は、一般に、1〜10μMより小さいもので、1〜1000nMからの値、特に100nMより小さい値もまれではなく、むしろ特に興味を引く対象であることも多い。Kを測定するためには、Kの値からあまりかけ離れていない濃度で反応を研究する必要がある。この範囲の上限において、滴定は、Kの10倍から100倍の濃度で実行してよいが、可能な場合にはKの値に近い濃度での滴定が好ましい。
ウェントワース(P.Wentworth)とジャンダ(K.Janda)著「Catalytic Antibodies: Structure and Function(触媒抗体:構造と作用)」(2001年発行の「Cell Biochemistry and Biophysics(細胞生化学と生物物理学)」第35巻、63〜87頁に掲載)
このように、各種化学種の結合反応及び触媒反応等について、できる限り低い濃度で研究を行うことに利点がある。特に、10−6〜10−7Mの低い濃度で研究を行うことができることに利点がある。同様に、遅いターンオーバー速度を有する酵素反応を含む、低濃度での酵素反応の動的測定を行うことができることに利点がある。
しかしながら、各種化学種の結合反応及び触媒反応等について、対象となる低濃度レベルにおいて、多数の対象となるサンプルを検査するための、直接的で、単純で、一般的な検査技術またはシステムは存在しない。
提示する各種実施形態の一側面において、対象となる第1の材料と第2の材料との反応における反応性を観察する方法および装置を提供する。浸透反応検出器は、半透性膜と、圧力センサとを含み、キャリヤ流体と、対象となる第1の材料と、対象となる第2の材料とを含む反応混合物、および前記第1の材料と、前記第2の材料と、代理基準材料(surrogate reference material)と、キャリヤ流体とのうちのいずれか1つ、またはその組み合わせを含む標準液について、前記反応混合物と前記標準液のいずれか一方を前記浸透反応検出器に導入し、前記半透性膜が、流体と接触した状態で、前記反応混合物と前記標準液との間に配設されるように、前記浸透反応検出器を位置決めし、浸透反応検出器の位置決め後、前記浸透反応検出器において、前記第1の材料、第2の材料、代理基準材料、および前記第1の材料と前記第2の材料から形成される反応生成物質の1つ以上について、前記浸透反応検出器内で濃度が変化した結果、圧力に変化が生じる際に、前記圧力センサからの出力を観察する。
ここで用いられる用語の「第1の材料」と「第2の材料」、ならびに「材料1」と「材料2」は、幅広い意味で任意の2種類の化合物または分子を指すもので、それら2つの材料の潜在的反応性が研究者の研究対象となるものである。したがって、これらの用語は、特定の物質に限定されることなく、蛋白質、ペプチド、ポリペプチド、核酸、オリゴヌクレオチド、溶球またはマトリクス材料に結合した化合物、抗原、抗体、配位子または共に反応可能な他の化学種を任意に示すことができる。本明細書では、各所において、第1および第2の材料として抗体と抗原とを参照して説明する。このような化学種が経験する反応は、触媒抗体反応、抗体結合等を含む。
図1を参照して説明する。第一実施形態において、センサ10は、複数の浸透反応セル12を含み、該浸透反応セル12は、それぞれ、半透性膜18によって分離された、下部、すなわち第1の閉じたウェル14と上部、すなわち第2のウェル16とを含む。第1ウェル14は、それぞれ、側壁20と、開口部を画定する底面22とを含む。可撓性隔膜24は、底面22に設けられた開口部に組み付けられるか、または配設される。側壁20と、底面22と、可撓性隔膜24とが共同して内部チャンバを形成し、該内部チャンバには、流体投入口26から流体が導入される。第2ウェル16は、側壁28と、第2ウェル16の底面を構成する半透性膜18とによって画定される。第2ウェル16の上端が開口し、流体の導入を許容することが図示されている。反応セル12は、図に示すように、該セル12が浸透セルの大アレイの一部であるときには、左右に連続して構成される。
図1のセンサ10は、その一部が変更されてもよく、変更された場合であっても例示する実施形態の概念の範囲内にあるものとする。
図2において、第1ウェル14には、投入口26から、キャリヤ流体と基準材料とを含む標準液32が充填される。この基準材料は、対象の第2の材料との反応性レベルを求めたい材料、たとえば抗体、であってよい。また、基準材料は、所望の濃度の標準液内で、自分自身または他の溶液のいずれとも反応しない代理材料(surrogate material)であってもよい。標準液として求められるのは、その溶液が有する溶質分子の総数が変化しない溶液である。あるいは、別の選択肢として、標準液は、基準材料またはその中に溶解している他の溶質のいずれも含まずに、キャリヤ流体のみを含むものであってもよい。下記においては、基準材料が抗体であるとして説明するが、前述したように、他の任意の非反応材料も基準材料として適している。
平衡状態に達した後、第1ウェル14内の圧力が、任意の周知の検出システム31によって記録され、センサを較正する。選択した検出システムについては、この後の段落で詳述する。当業者であれば理解されるであろうが、キャリヤ流体の固有特性は、抗体の固有特性によって変化することがある。ただし、キャリヤ流体としては、検査が実行される条件(たとえば、温度等)下において抗体がそのキャリヤ流体内に少なくとも部分的に溶融できるものを選択する。
続いて、キャリヤ流体と共に抗体と抗原種とを含む反応混合物34が、反応セル内の第2ウェル16に導入される。反応混合物34内のキャリヤ流体と基準液32は、通例、同一であってよい。実施形態について一例を用いて説明するが、この例は説明の便宜上のものであり、本発明を実施するために同一の内容を要求するものとして提示したのではない。この例において、第2ウェル16内の抗体と抗原の合計濃度は、第1ウェル14内の抗体濃度と一致する(すなわち、等しい)。ただし、第1ウェル14内の濃度と第2ウェル16内の濃度は一致しなくてもよいことは理解されるであろう。
また、上述の例では、第1ウェル14に標準液32が充填され、第2ウェル16に反応混合物34が充填されるが、ウェルを逆に充填することも適宜行われてよく、その場合は、第1ウェル14に反応混合物34が充填され、第2ウェル16に標準液32が充填される。
ここに記載した実施形態は、好ましくは約5×10−5から10−7Mの範囲の反応物質濃度、より好ましくは約5×10−6から10−7Mより低い反応物質濃度の反応の検査に非常に適したもので、約0.1マイクロリットルから100マイクロリットルの溶液量を想定している。このように、例示する実施形態において、ウェルは、横幅が約1mm、深さが約100ミクロン、総容積が0.1マイクロリットルに構成できる。言うまでもなく、本実施形態は、このような範囲または幾何形状に限定されると解釈されるものではない。ここに記載した実施形態において、各ウェルの容積は、一般に、約0.05マイクロリットルから約100マイクロリットルである。
ただし、本実施形態の精神を維持するには、セルのサイズと流体の量は、検知される圧力に基づいて適切に選択されるものとする。すなわち、開示された構成要素および流体の量を、ウェル内の流体全体に温度均衡を提供する量として構成することで、対象容積の測定結果を不正確なものにする可能性のある好ましくない温度変化が防止される。
各反応セルは、任意の既知の方法、たとえば、マイクロピペット、または音波滴下射出システム(acoustic drop ejection system)を含む任意の他の流体送出システムを用いて充填されてよい。このようなシステムは、周知であり、本実施形態で例示する用途に応じて容易に適合できる。たとえば、第2ウェル16が開口している場合、簡単に実行できるのは、市販のロボット式液体試料送出システムを利用して、これらのチャンバに試料を送る方法である。アレイの応用例では、すべての第1ウェル14が同一の溶液を含む場合があるが、このような場合は、開示されている液体送出システムを用いて、すべてのチャンバに試料を送れる。
半透性膜18は、キャリヤ流体を浸透させる一方で、抗体、抗原、およびその2つから形成されるすべての反応物に対しては不浸透性であるように選択される。ここで、第2ウェル16内の抗体と抗原の合計濃度は、第1ウェル14内の抗体の濃度に一致する場合について考察する。このように選択された濃度では、抗体と抗原が全く反応しないとき、第1ウェルと第2ウェルの浸透圧の差は無視できるものであるか、あるいはゼロである。その場合、上部、すなわち第2ウェルは大気圧であるので、圧力に対する流体の高さに応じた重力効果を考慮すると、下部、すなわち第1ウェルは、大気圧と同等の圧力になろうとする。適切な膜は、当業者には周知で、たとえば、フィッシャー・サイエンティフィック(Fisher Scientific)社製のもの等、各種の透析膜などがある。これらの膜は、たとえば、ここで説明する反応物の容量および種類に適している100ダルトン(Dalton)から300,000ダルトンの範囲の分子量カットオフ(molecular weight cutoffs)を有する。
他の実施形態において、半透性膜は、第1と第2の両方の材料の全構成成分と、これらの材料から形成される生成物質とに対して不浸透性である必要はない。むしろ、本実施形態は、反応セル内に反応が生じたときに不浸透性構成要素のモル濃度が変化する限り、第1の材料と第2の材料の反応の存在とその程度の判定に利用できる。たとえば、触媒抗体が不浸透性分子と反応して、不浸透性分子を、すべてが浸透性である断片に分割する場合がある。この場合は、浸透性生成物質が存在する一方で、不浸透性の構成成分の数は2つ(すなわち、触媒抗体と不浸透性分子)から1つ(すなわち、触媒抗体)に変化する。この反応は浸透圧を変化させることになる。また、これは、浸透性反応物質を不浸透性の生成物質に変える反応でもある。一方、触媒抗体が、不浸透性反応物質を片方が浸透性で、もう片方が不浸透性の2つの個別の分子に開裂させた場合は、不浸透性物体のモル濃度が変化しないため、浸透圧は変動しない。
換言すると、抗体と抗原のあらゆる結合反応または触媒反応は、両方の化学種が不浸透性であるとき、第2ウェル内の溶質分子の総数を変化させ、ひいては、反応セル12内で第1ウェルと第2ウェルの浸透圧の差を変化させる。たとえば、前述したような初期濃度において、抗原と抗体が結合反応を生じて、抗原−抗体複合体分子を形成したとすると、単位体積当たりNモルの抗原化合物が単位体積当たりNモルの抗体と反応して、単位体積当たりNモルの抗原−抗体複合体を生成する。したがって、これら2つの構成成分による浸透圧は、以前のレベルの2分の1まで低下する。その結果、第1ウェル(濃度2Nの抗体を含むが抗原は含まない)の浸透圧が、第2ウェルの浸透圧より大きくなるが、これは、反応後に、第1ウェルの抗体の濃度が、第2ウェルの抗原−抗体複合体の濃度の2倍になるためである。
第2ウェル内の抗原と抗体に触媒反応が生じて、抗原を開裂させた場合は、逆の結果になる。この場合は、単位体積当たりNモルの抗原分子が、単位体積当たりNモルの抗体と反応して、単位体積当たり2Nモルの抗原断片と、単位体積当たりNモルのオリジナルの触媒抗体とを形成するので、第2ウェルの浸透圧が増加し、第1ウェルの浸透圧が第2ウェルの浸透圧より小さくなる。なお、上記の説明では、抗原と抗体両方のモル濃度が等しいことを想定している。ただし、このことは必ずしも必要ではなく、前述した実施形態は、抗体と抗原のモル濃度が等しくない系にも容易に拡張できる。その場合、1つ以上の標準セルの浸透圧を適切に較正または比較する必要が生じる場合もある。
前述したように、これらの浸透圧は、抗原と抗体の反応によって変化し、次式で定義される。
Π=cRT
上式において、Πは浸透圧、cは溶液のモル濃度、Rは気体定数、Tは絶対温度である。センサ10内で前述したように反応が行われると、これらの圧力差の変化が顕在化して、可撓性隔膜24の撓みとなって現れる。本実施形態が特に適しているのは、化学種が初期状態において約5×10-5から5×10-7Mの範囲の濃度で存在する反応における浸透圧の変化を測定する場合である。このような濃度において、通常、Πは、5℃から40℃の範囲の一般的な測定温度において、約1.2から130N/mの範囲にある。ただし、各実施形態は、これより高い濃度の溶液に対しても同様に適合する。
隔膜は、浸透圧の変化に対応した隔膜の撓みを検出できる好ましい固有ばね定数を持つ。例示する隔膜の撓みは、大きく変形する端部において固定および保持される円形の隔膜用の下記のローク(Roark)計算式を用いて予測できる。
Figure 2005181330
上式において、yは撓み、lは隔膜の半径、Pは圧力、Eはヤング率(後述するような標準的な電気活性ポリマ隔膜材料を対象とした場合は、一般に、0.3〜10MPaの範囲)、υはポアソン比、tは隔膜の厚さである。したがって、厚さ12.5ミクロン、E=1MPa、半径1mm、υ=0.3の隔膜は、P=2.5Paで39ミクロンの撓み、P=100Paで140ミクロンの撓みを経験する。別の選択肢として、所望のより低い有効ばね定数(effective spring constant)が得られるエッチングパターンを用いて、より厚い隔膜を構成することもできる。
ヤング率の低い材料を用いることで、より厚い隔膜を利用できる。隔膜への利用に適した材料は、金属に加え、プラスチック類と、たとえば、アクリルエラストマ類やシリコンエラストマ類等のエラストマ類と、を含む。最も一般的な金属のEは、約45GPaから200GPaの範囲である。このような材料を使用すると、隔膜の厚さは、たとえば、約20nmから300nmの範囲にできる。標準的なプラスチック類は、約100MPaから4.5GPaの範囲のEを有する。このような材料から成る隔膜は、該当の厚さが金属より厚くてもよい。隔膜として用いるのに適したエラストマ類のクラスの一例は、産業界で電気活性ポリマ(EPA:Electroactive polymer)として利用されているものを含む。この電気活性ポリマは、ペルライン(R.Pelrine)、コーンブルー(R.Kornbluh)、ペイ(Q.Pei)、およびジョゼフ(J.Joseph)によって記述されている(2000年2月4日発行の「サイエンス(Science)」287巻、836〜839頁)。これらは、VHB4910アクリル樹脂(ミネソタ州ミネアポリスの3M(3M Corporation)社製)、HS3シリコン(ミシガン州ミッドランドのダウコーニング(Dow Corning)社製)、およびCF19−2186シリコン(カリフォルニア州カーペンテリアのNuSilテクノロジー(NuSil Technology)社製)を含む。このような電気活性ポリマは、約0.3MPaから10MPaの標準的なE値を有する。このような材料から成る隔膜は、一般に、約1から約50μmの厚さにできるが、この厚さに限定されるものではない。
反応物質が上述の濃度で存在する反応では、約0.1N/mから約2.5N/mの有効ばね定数を持つ隔膜を利用することで、少なくとも約50μmの隔膜の撓み面積を想定した場合に、適切に測定できる線歪を実現する。簡単に測定できる隔膜の線歪の範囲は、たとえば、約0.025μmから200μmである。このようなばね定数と100μmの撓み面積に対応する線歪を表1に示す。
Figure 2005181330
隔膜の撓みは、各反応セルのアレイに応用できるいくつかの技術を利用して測定される。一例の方法において、隔膜の撓みの変化は、静電容量の変化によって測定される。図3を参照すると、前述したような浸透反応セル112を1つ以上含むセンサ110が図示されている。各反応セルの可撓性隔膜124の撓みを測定するため、静電容量検出器150が、2本のリード線152で隔膜の両脇に接続されている。隔膜の撓みは、静電容量を変化させる。すなわち、2つのウェルの浸透圧の差によって生じる隔膜の面積の変化が、隔膜の静電容量に変化をもたらす。静電容量の周波数基準の測定を利用して、信号のノイズを低減できる。また、個別制御されるセンサと選別試料とを1つの回路に接続して、同相信号除去(common mode rejection)を行うことができる。隔膜がキャパシタとして機能できるようにするため、可撓性隔膜の両側は、好ましくは、当業者に周知の導電性材料で被覆する。
別の実施形態において、隔膜の撓みは、原子間力顕微鏡に用いられるものと同様の原理で機能する片持ち梁検出システム(cantilever detector system)を用いて測定される。図4を参照すると、前述したような反応セル212を1つ以上含むセンサ210が図示されている。アーム214と先端部216を含む片持ち梁は、先端部216が可撓性隔膜218と接触する位置に配置される。先端部216は、隔膜218に撓みが生じた場合はその撓みに追随して隔膜218と共に移動する。光源220から発せられた光の片持ち梁からの反射は、片持ち梁の動きに応じて変化し、検出器222に反映される。較正された検出器222を利用して、隔膜の撓みの大きさを測定して、浸透圧の変化を判定する。光源は、レーザ、ダイオード、または他の適切な発光素子でよい。また、検出器は、分割式のダイオード検出器、または、反射光の動作について必要な検出を実行する他の検出器でよい。片持ち梁の動きは、片持ち梁内の静電容量の変化と共に、撓みの関数としての片持ち梁の共振の変化を測定することで検出されてもよい。
更に別の実施形態において、隔膜の撓みは、隔膜からの直接の反射光を観測することで測定される。図5を参照して説明する。図には、前述したような反応セル312を1つ以上含むセンサ310が示されている。隔膜314の形状が変化すると、隔膜に衝突する光源318からの光316の反射角度が変わるので、この状態を検出器320で検出してもよい。この反射角度の変化は、隔膜314の撓みの大きさと相関する。光源と検出器は、図4に関する説明に記載したものでよい。もちろん、隔膜の撓みを測定する追加の手段を利用することもできる。
図6において、センサ410は、前述したような反応セル412を1つ以上含む。図示された実施形態では、固体の底面414が設けられる。また、一体型の圧力計416が、反応セル412の壁418の1つに設けられており、該圧力計416は、対応する第1ウェル420の浸透圧の変化を測定するために、第1ウェル420と流体接触した状態にある。
第1ウェルと第2ウェルは、前記実施形態において説明した状態に充填される。第2ウェル内の抗体と抗原化学種の反応に先立ち、第1ウェル420の溶液が、平衡高さに達するまで圧力計416に流入する。抗体と抗原のその後の反応によって第1ウェルの浸透圧が変化すると、圧力計内の溶液の高さが変わる。この高さの変化は、検出可能で、抗体と抗原の反応が生じていることを表す。
図6を参照した説明を続ける。圧力計内の溶液の高さ変化を測定する好ましい手順の1つとして、抵抗検出器422と、互いに間隔を空けて設けられ、圧力計416内部の液体に浸漬される2つの導体424とを含む電気探触子を利用する方法がある。導体間の抵抗は、液体の高さに応じて変化する。これらの抵抗の読取値に基づいて、圧力計内部の液体の高さの変化が記録される。測定される電気抵抗は、ACとDCいずれのインピーダンスであってもよい。
図7において、溶液の高さは、光源512から圧力計514を介して輝く光510によって、臨界流体高さで、流体メニスカスの移動を検出することによって観察される。光510は、検出器516において、メニスカスの移動を観察できる形で検出される。
反応セルのアレイは、簡単かつ低価格で製造されるもので、可撓性のある検知隔膜をアレイ内に組み込む必要性はない。前述した2つの実施例では、検知要素は、むしろ、反応セルのアレイと分離されているので、セルと分離して複数のアレイで利用し、反応セルのアレイを使い捨て可能に構成することもできる。
次に、図8を参照して説明する。図8に、前述した実施形態のいずれか1つに係る独立した各反応セル614のアレイ612を示す。このようなアレイを利用することで、対象となる同一または異なる材料と探触子化合物を利用して、個別の反応セル内で多数の試料を検査できる。したがって、コンビナトリアルケミストリを採用する分野での利用に非常に有利な大量の同時平行調査を実行できるのみならず、異質の溶液と反応混合物の少なくとも一方をアレイ内の個別の反応セルに充填することによって異なる別個の調査も実行できる。
図9を参照して別の実施形態について説明する。図に、浸透反応検出器712を示す。浸透反応検出器712は、側壁714と上端部716を含む。半透性膜718は、側壁714の少なくとも一部を形成する。可撓性隔膜720は、浸透反応検出器712の底面に組み込まれるか、または、取り付けられる。もちろん、浸透反応検出器内の半透性膜718と可撓性隔膜720の正確な配置は重要ではないので、図9に示した場所に限定されると考える必要はない。側壁714は、浸透反応検出器712が円形に形成される場合は、連続した側壁でよく、浸透反応検出器が他の幾何形状である場合は、いくつかの側壁部位で構成されてよい。上端部716は、内部722に流体を提供するための封止可能な注入口を備え、永久的に固定される上部壁であってもよい。別の選択肢として、上端部716は、流体の導入後に取り付けられるキャップでもよい。半透性膜718は、浸透反応検出器712の内部722を外部環境724から分離する。外部環境724は、流体726の貯蔵槽であってよく、半透性膜718は、該貯蔵槽724内の流体726と浸透反応検出機内に含まれる流体728の間に配設される。特定の用途において、これらの流体は、溶液32または反応混合物34でよい。
図10を参照して説明する。浸透圧検出器812は、図9と同様に、側壁814と、上端部816と、半透性膜818とを含む。ここで、圧力検知要素としての可撓性膜の代わりに、この実施形態では、互いに間隔を空けて配置され、抵抗検出器824と動作的に接続される2つの導体822の間に圧力検知ゲル820を採用する。
ゲル820は、収縮または膨張して、浸透圧の変化に対応する。ゲル820は、圧縮に依存する伝導率を備えるように設計されるため、電極822の抵抗を測定することで、膨張量または収縮量、ひいては浸透圧を観察できるように構成される。このようなゲルの例として、ポリマゲル材料を使用し、粒子相の濾過しきい(percolation threshold for the particulate phase)付近にカーボンブラック粒子と共に該ポリマゲル材料を装填する。濾過しきい近くの導電性粒子と共に装填されるエラストマ材料は、印加圧力に対する強い従属性を持つ導電性を呈する。ここで、この従属性は、圧縮によって粒子間接触の数が増加するため上昇する。カーボンブラック以外の導電性粒子が利用できる。ポリマゲルは、検査流体にまったく溶解しないか、あるいは僅かしか溶解しない材料で構成されることが好ましい。これは、検査流体内で大幅に、あるいは完全に膨らんだ状態にあるゲルが、異なる浸透圧においても完全に膨らんだ状態を維持して、本実施形態で必要な、浸透圧と共に形状が変化しない特性を保持するためである。
図10に示すように、ゲル820が挿入されて、導体822が流体826から分離される。この構成によって、抵抗検出器824は、ゲル820のみに起因する変化を検出する。この点では、導体822は、非導電性リングまたはカラー(図示せず)によって、ある高さで導体の間に拡張されるゲルを用いるか、または、導体の底面を用いて流体826から分離されてもよい。
図11を参照しながら別の実施形態について説明する。浸透反応検出器912は、図10に示したような側壁914と、上面壁916とを含む。図10を用いて説明した実施形態と同様に、本実施形態でも、互いに間隔を空けて配置され、抵抗検出器924と動作的に接続される2つの導体922の間に圧力検知ゲル920を採用する。この圧力検知ゲル920は、界面940において反応混合物に直接さらされる。本実施形態において、ゲル920は、半透性膜と圧力検知要素の両方の機能を果たす。ゲル材料としては、反応混合物のキャリヤ流体内で部分的に膨らむ材料が選択される。(図10では、このように膨らむことは、抑制または排除されている。)図11のゲルは、反応物質、たとえば、抗原と抗体がゲルに浸透できない程度に十分に架橋される。この例では、ゲル表面とゲル内部の浸透圧の差でゲルが圧縮する。なお、抗体と抗原はゲルに浸透できないため、本実施形態における浸透圧は、濃度2Nの溶液にそれぞれが濃度Nで存在する抗体−抗原反応混合物の浸透圧ではない。
図12を参照しながら別の実施形態について説明する。浸透反応検出器1012は、図9および図10と同様の側壁1014と半透性膜1018とを含む。本実施形態において、反応検出器は、流体高さ1030まで充填される。また、本実施形態では、圧力検知要素としての可撓性隔膜の代わりに、固体の底面1020を備え、互いに間隔を空けて配置された2つの導体1022を含む電気接触子を利用する。前記2つの導体1022は、反応検出器内で流体高さ1030の下の流体内に浸漬されると共に、抵抗検出器1024に接続される。ここでは、流体の高さ1030と共に変化する導体1022間の抵抗が観察される。抵抗の読取値に基づいて、セル内の流体高さの変化を観察できる。一実施形態において、2.5Paから100Paの圧力に対応した流体の高さは、0.25mmから10mmで、十分測定可能な範囲にある。この設計には、適切に制御された物理特性を利用する(すなわち、毛管上昇を測定する)という利点がある。流体と壁面の相互作用に起因するスティクション(stiction)の問題を解決するため、内部壁面の表面特性を適宜選択および制御する必要があることは、言うまでもない。
前述の実施形態で説明した反応検出器を用いると、溶液または反応混合物が導入されたタイタプレート(titer plate)を利用して多数の試料を検査できる。したがって、図13に示すように、反応混合物の溶液が導入された複数個またはアレイ状のウェル1102を含むウェルプレート(たとえば、タイタプレート)1100が提供される。図9から図11で説明したいずれかの実施形態に係る複数個またはアレイ状の浸透反応検出器1104で、適切な溶液または反応混合物を有する浸透反応検出器1104は、ここで、ウェル1102内に選択的に配置される。このとき、制御システム1106によって操作されるロボットアーム1108などの自動化手段によって配置されると好ましい。反応検出器は、ウェル内で、浸透圧が生じる位置に配置される。このようにして、多数の試料を同時に検査できる。複数の浸透反応検出器を同時に用いる利点は、必要な検査時間を削減できること、および異なる調査を同時に実行できる機能が得られることである。すなわち、浸透反応検出器に異なる流体を充填することによって、個々の浸透反応検出器は、それぞれ、アレイ内の他の浸透反応検出器とは異なる調査を実行できる。もちろん、別の設計として、ロボットアーム1108は、単一の浸透反応検出器1104を運んで、ウェルからウェルへと移動してもよい。
一実施形態に係る空の浸透反応セルのアレイを示す側面図である。 充填された状態で図1の浸透反応セルのアレイを示す側面図である。 第2の実施形態に係る浸透反応セルのアレイを示す側面図である。 第3の実施形態に係る浸透反応セルのアレイを示す側面図である。 第4の実施形態に係る浸透反応セルのアレイを示す側面図である。 第5の実施形態に係る浸透反応セルのアレイを示す側面図である。 第6の実施形態に係る浸透反応セルのアレイを示す側面図である。 浸透反応セルのアレイを示す平面図である。 浸透反応検出器の側面図である。 別の実施形態に係る浸透反応検出器の側面図である。 更に別の実施形態に係る浸透反応検出器の側面図である。 また別の実施形態に係る浸透反応検出器の側面図である。 ロボットシステムによって動かされる浸透反応検出器のアレイとタイタプレートを示す平面図及び斜視図である。
符号の説明
10 センサ、12 浸透反応セル、14 第1ウェル、16 第2ウェル、18 半透性膜、20,28 側壁、22 底面、24 可撓性隔膜、26 流体投入口、31 検知システム、32 標準液、34 反応混合物、110 センサ、112 浸透反応セル、124 可撓性隔膜、150 静電容量検出器、152 リード線、210 センサ、212 浸透反応セル、214 アーム、216 先端部、218 可撓性隔膜、220 光源、222 検出器、310 センサ、312 反応セル、314 隔膜、316 光、318 光源、320 検出器、410 センサ、412 反応セル、414 底面、418 壁、420 第1ウェル、422 抵抗検出器、424 導体、510 光、512 光源、516 検出器、612 アレイ、614 反応セル、712 浸透反応検出器、714 側壁、716 上端部、718 半透性膜、720 可撓性隔膜、722 内部、724 外部環境、726,728 流体、812 浸透圧検出器、814 側壁、816 上端部、818 半透性膜、820 圧力検知ゲル、822 導体、824 抵抗検出器、826 流体、912 浸透反応検出器、914 側壁、916 上面壁、920 ゲル、922 導体、924 抵抗検出器、940 界面、1012 浸透反応検出器、1014 側面、1018 半透性膜、1020 底面、1022 導体、1024 抵抗検出器、1030 高さ、1100 ウェルプレート、1102 ウェル、1104 浸透反応検出器、1106 制御システム、1108 ロボットアーム。

Claims (8)

  1. 対象となる第1と第2の材料との反応における反応性を観察する方法であって、
    (a)半透性膜と、圧力センサとを含む浸透反応検出器を設けるステップと、
    (b)キャリヤ流体と、対象となる第1の材料と、対象となる第2の材料とを含む反応混合物、および前記第1の材料と、前記第2の材料と、代理基準材料と、キャリヤ流体のうちのいずれか1つ、またはその組み合わせを含む標準液について、前記反応混合物と前記標準液のいずれか一方を前記浸透反応検出器に導入するステップと、
    (c)前記半透性膜が、流体と接触した状態で、前記反応混合物と前記標準液の間に配設されるように、前記浸透反応検出器を位置決めするステップと、
    (d)前記浸透反応検出器の位置決め後、前記浸透反応検出器において、前記第1の材料、第2の材料、代理基準材料、および前記第1の材料と第2の材料から形成される反応生成物質のうちの1つ以上について、前記反応混合物内の濃度が変化した結果として圧力に変化が生じる際に、前記圧力センサからの出力を観察するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載された方法であって、
    前記方法は、複数の浸透反応検出器を使用して実行され、前記複数の浸透反応検出器のうちの少なくとも2つは、少なくとも1つの異なる第1の材料または第2の材料を利用することを特徴とする方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、
    少なくとも2つの浸透反応検出器の観察は、実質的に同時に実行されることを特徴とする方法。
  4. 請求項1に記載の方法であって、
    前記方法で観察する前記浸透器内の反応は、前記反応混合物内に存在する、対象となる前記第1の材料と前記第2の材料の初期濃度が約5×10-5Mから5×10-7Mの範囲にあることを特徴とする方法。
  5. 請求項1に記載の方法であって、
    前記圧力センサは、約0.1から2.5N/mの有効ばね定数を持つ隔膜であることを特徴とする方法。
  6. 請求項1に記載の方法であって、
    前記浸透圧の変化は、約1.2N/m以上から測定されることを特徴とする方法。
  7. 請求項1に記載の方法であって、
    対象となる前記第1の材料と前記第2の材料の少なくとも一方は、抗体、抗原、核酸、蛋白質、配位子、オリゴヌクレオチド、またはポリペプチドであること特徴とする方法。
  8. 浸透反応検出器内の不浸透性化学種の濃度変化の結果としての前記検出器内の圧力変化を測定することによって、対象となる第1の材料と対象となる第2の材料との反応における反応性を観察する浸透反応検出器であって、
    内部チャンバを画定する本体と、
    前記本体に組み込まれる半透性膜であって、対象となる前記第1の材料と、対象となる前記第2の材料と、前記第1の材料と前記第2の材料とから形成される反応生成物質と、に対して不浸透性である一方で、キャリヤ流体に対して浸透性である半透性膜と、
    前記検出器の浸透圧の変化を測定する圧力センサと、
    を含むことを特徴とする浸透反応検出器。
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