JP2005181122A - ガスセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 超音波により蒸発燃料等のガス濃度を測定するための測定室を小型化して、装置全体の小型化を図ることができるガスセンサを提供する。
【解決手段】 ガスセンサ1の測定室30は、45度下向きに傾斜された反射板18,19によって測定室上部31と測定室下部32とに隔てられている。パージガスは、ガス流入孔28から測定室下部32を介してガス流出孔29へと送られる流路を有し、反射板18,19の各先端部22,23間や、筐体2の側壁との間隙より、測定室上部31のガス置換が行われる。超音波素子10から送信される超音波は、反射面15,16を介して反射面17に入射し、同一軸線方向に反射される。反射波は、送信波の伝播経路と同一の経路を辿り、受信波として超音波素子10に受信される。測定室30内に隔壁を設けず、また超音波の伝播経路を直線的にしないことで、測定室30の小型化を実現した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関に供給される蒸発燃料等の可燃性ガスの濃度を測定するためのガスセンサに関するものである。
従来、超音波を超音波素子によって送信し、所定距離を伝播した超音波を受信し、超音波の送信から受信までの伝播時間を測ることで被測定ガスの濃度等を測定するガスセンサが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このガスセンサは、例えば、自動車等の内燃機関に供給される燃料の供給ラインに設けられている。より具体的には、燃料タンクから汲み上げられた燃料をインジェクタによって吸気管内に噴射するための燃料の供給ラインとは別に、燃料タンク内で発生した蒸発燃料をキャニスタに一時的に貯留し、さらに吸気管へと送る供給ライン(パージライン)に、ガスセンサが設けられている。
特許文献1に示されるガスセンサ(ガス濃度センサ)では、測定室の対向する一対の壁面のうち、一方の壁面に超音波素子(超音波送受信素子)が設けられ、他方の壁面に超音波を反射する反射面が設けられている。そして、超音波素子から送信される超音波が、蒸発燃料を含む被測定ガスが導入される測定室内を伝播し、反射面で反射されて超音波素子に受信されるように構成されている。このようなガスセンサに設けられる超音波素子には、例えば圧電素子が利用され、電気信号と機械的な振動との変換が行われる。この圧電素子は、電圧を印加して超音波を送信させた後に電圧の印加を終了しても、直ちに振動は止まらず、しばらく振動を続ける。この電圧印加終了後の圧電素子の振動のことを、以下、「残響」ともいう。
特開2000−206099号公報
しかしながら、圧電素子の残響が継続するうちに反射面で反射された超音波をその圧電素子が受信してしまうと、正確な蒸発燃料の濃度を測定することができない。このため、特許文献1のガスセンサでは、測定室の超音波素子と反射面との間に所定の距離を設けることで、超音波素子による超音波の受信時に残響の影響を受けないようにしているが、その所定の距離が、ガスセンサの小型化を図る上での弊害となっていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、超音波により蒸発燃料等のガス濃度を測定するための測定室を小型化して、装置全体の小型化を図ることができるガスセンサを実現することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のガスセンサは、被測定ガスを流入出させる流入孔および流出孔を有する測定室と、前記測定室に設けられ、超音波を反射する複数の反射壁と、前記測定室に設けられ、超音波を送信するとともに、前記複数の反射壁にて反射された反射波を受信する超音波素子と、を備え、前記複数の反射壁は、前記送信波と前記反射波とが同じ経路を伝播されるようにそれぞれ配置されている。
また、請求項2に係る発明のガスセンサは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記超音波素子から送信された送信波が最初に入射される第1反射壁に対して、前記送信波が入射する第1入射方向と、前記第1反射壁によって反射された前記送信波がその第1反射壁から出射する第1出射方向とが、異なる方向となるように、前記第1反射壁が配置されている。
また、請求項3に係る発明のガスセンサは、請求項1または2に記載の発明の構成に加え、前記超音波の送信から受信までの一回の伝播において、前記超音波素子から送信された送信波が未だ入射されていない前記複数の反射壁のうち、最後に入射される最終反射壁に対して、前記送信波が入射する最終入射方向と、前記最終反射壁によって反射された前記送信波がその最終反射壁から出射する最終出射方向とが、同一軸線方向となるように、前記最終反射壁が配置されている。
また、請求項4に係る発明のガスセンサは、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記送信波および前記反射波のいずれの経路においても、前記超音波の伝播方向が、前記流入孔を介して前記測定室に流入し、前記流出孔から流出される前記被測定ガスの流路方向とは平行にならないことを特徴とする。
また、請求項5に係る発明のガスセンサは、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記測定室は、対向する一対の第1側面と、前記2つの第1側面のそれぞれに接続する底面とを備え、前記流出孔は、一方の前記第1側面の前記底面近傍に開口され、前記流入孔は、他方の前記第1側面の前記底面近傍に開口されていることを特徴とする。
また、請求項6に係る発明のガスセンサは、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記測定室は、対向する一対の第1側面と、前記2つの第1側面のそれぞれに接続する底面とを備え、前記流出孔は、一方の前記第1側面の前記底面近傍に開口され、前記流入孔は、他方の前記第1側面の前記流出孔よりも上下方向における高い位置に開口されていることを特徴とする。
また、請求項7に係る発明のガスセンサは、請求項5または6に記載の発明の構成に加え、前記測定室は、前記第1側面とは異なる対向する一対の第2側面を備え、少なくとも前記複数の反射壁の一つと、前記第2側面との間には、前記超音波を反射する面に付着する液体を除去するための間隙が設けられていることを特徴とする。
請求項1に係る発明のガスセンサでは、測定室内に複数の反射壁を有し、超音波素子から発せられる超音波の送信波と受信波とが同じ経路を伝播されるので、1つの超音波素子で超音波の送受信が可能となり、また、測定室の小型化を実現できる。また、超音波素子にて受信される超音波は最短経路を辿って伝播する成分(直波)の他に直波よりも伝播距離が長い成分(異経路波)がある。この異経路波は直波より遅れて超音波素子に到達するので、直波を用いて求められる伝播時間の測定精度に悪影響を与える。これに対し、請求項1に係る発明のガスセンサでは、測定室内に複数の反射壁を有し、超音波の送信波と受信波とが同じ経路を伝播するので、異経路波が超音波素子に到達することを抑制することができ、測定精度を高めることができる。
また、請求項2に係る発明のガスセンサでは、請求項1に係る発明の効果に加え、超音波素子から送信された超音波が最初に入射される第1反射壁では、送信波の入射方向(第1入射方向)をその反射波の反射方向(第1出射方向)と一致しないので、第1反射壁を介した超音波の伝播経路が直線状とはならない。すなわち、所定の距離が必要な伝播経路は測定室内で屈折した経路を有することとなり、伝播経路を直線状に設けた場合と比べ、測定室の小型化を図ることができる。
また、請求項3に係る発明のガスセンサでは、請求項1または2に係る発明の効果に加え、一回の測定において、超音波素子から送信された送信波が最後に入射される最終反射壁において、その入射方向(最終入射方向)と反射方向(最終出射方向)とが同一軸線方向となるので、超音波素子の反射波は、送信波と同一の経路をたどり、超音波素子によって受信される。従って、超音波素子は超音波を送信するための素子と、受信するための素子とを一つの素子で兼ねることができ、使用される部品点数を減らし、小型化を図ることができる。
また、請求項4に係る発明のガスセンサでは、請求項1乃至3のいずれかに係る発明の効果に加え、被測定ガスの流路方向が超音波の伝播経路のいずれの伝播方向とも平行とはならないので、被測定ガスの流路と超音波の伝播経路とを交差させた場合でも測定に影響が及びにくい。このため、測定室を、被測定ガスの流路と超音波の伝播経路とが交差しない構造とする必要が無く、小型化を図ることができる。
また、請求項5に係る発明のガスセンサでは、請求項1乃至4のいずれかに係る発明の効果に加え、対向する一対の側面のそれぞれに流入孔と流出孔とが開口されており、被測定ガスの流路が測定室を介して直線的に構成されるので、被測定ガスが測定室を通過する際の圧力損失を少なくすることができる。また、測定室内に隔壁を設けずとも超音波の伝播経路と被測定ガスの流路とを分離することができ、小型化を図ることができる。さらに、流出孔の開口を底面近傍に設けたことで、被測定ガスに含まれる液体が測定室内に残留した場合でも、流出孔より容易に排出することができる。このため、液体を排出するための構造を設ける必要が無く、小型化を図ることができる。
また、請求項6に係る発明のガスセンサでは、請求項1乃至4のいずれかに係る発明の効果に加え、対向する一対の側面のそれぞれに流入孔と流出孔とが開口されており、流出孔よりも高い位置に流入孔が開口されているので、測定室内に流入した被測定ガスを容易に置換することができる。また、流出孔の開口を底面近傍に設けたことで、被測定ガスに含まれる液体が測定室内に残留した場合でも、流出孔より容易に排出することができる。このため、液体を排出するための構造を設ける必要が無く、小型化を図ることができる。
また、請求項7に係る発明のガスセンサでは、請求項5または6に係る発明の効果に加え、測定室内に設けた超音波の反射壁の面上に、被測定ガスに含まれる液体が付着した場合に、その液体を除去するための間隙が、反射壁と第2側面との間に設けられているので、液体の除去を容易に行うことができ、超音波による測定に影響が及びにくい。また、その間隙を設けるだけで済むので、液体を排出するための構造を設ける必要が無く、小型化を図ることができる。
以下、本発明のガスセンサの一実施の形態であるガスセンサ1を図面を参照して説明する。ガスセンサ1は、超音波の伝播時間を測定する方法を利用したガスセンサであり、被測定ガス(すなわち測定対象の雰囲気)中における特定ガスのガス濃度を測定するものである。このガスセンサ1は、ガス濃度を測定する各種の装置に用いることができるが、一例として、自動車のガソリンタンクで蒸発した燃料を一時的に貯留するキャニスタのパージラインに設置され、パージガス中の蒸発燃料の濃度測定に使用することができる。
まず、本実施の形態のガスセンサ1の構成について、図1,図2を参照して説明する。図1は、ガスセンサ1の縦断面図である。図2は、図1の2点鎖線A−A’における矢印方向からみた断面図である。
本実施の形態のガスセンサ1は、圧電素子を利用して超音波を発生する超音波式のガスセンサであり、特に超音波の送信と受信とが兼用の超音波送受信素子(以下、単に「超音波素子10」という。)を用いる。図1に示すように、ガスセンサ1は、ガス濃度の検出に必要な駆動・演算の処理を行う回路基板12、超音波の送受信を行う超音波素子10、特定ガスを含む被測定ガスであるパージガスが導入される測定室30、測定室30内にて超音波を反射させるために設けられた反射面15,16,17、パージガスが流入するガス流入孔28、パージガスが流出するガス流出孔29とから構成されている。
ガスセンサ1は略直方体形状の筐体2を有し、その内部に、略直方体形状の測定室30が設けられている。筐体2の平面視、長手方向(図2参照)の両端において対向する一対の側壁4,5には、底壁3の近傍に開口が設けられている。そして、側壁4の開口には筒状のガス流入孔28が、また、側壁5の開口には筒状のガス流出孔29が、それぞれ接続されている。ガス流入孔28およびガス流出孔29は軸方向が略一致するように設けられ、その軸方向は底壁3の長手方向と略平行となっている。なお、説明上、底壁3は筐体2における下部にて壁面が水平方向に配設され、側壁4,5は底壁3に直交する方向にその壁面が配設されているものとする。なお、ガス流入孔28が、本発明における「流入孔」に相当し、ガス流出孔29が、本発明における「流出孔」に相当する。また、側壁4,5が、本発明における「第1側面」に相当し、底壁3が、本発明における「底面」に相当する。
側壁4,5の開口よりも上方の位置にはそれぞれ、測定室30の内部側に段部13,14が設けられている。その段部13,14にはそれぞれ、略矩形の平板状の反射板18,19の基部20,21が固定されている。側壁4側の反射板18は基部20にて屈曲され、下向きに45度傾斜した状態で側壁5側へ向かって延設されている。同様に、反射板19は基部21にて屈曲され、下向きに45度傾斜した状態で側壁4側へ向かって延設されている。反射板18,19の各延設方向の各先端部22,23は、ガス流入孔28およびガス流出孔29の軸よりも上方にて互いに離れており、その両先端部22,23間にて、反射板18,19に隔てられた測定室30の上方の部分(測定室上部31)と下方の部分(測定室下部32)とが接続されている。また、反射板18,19の上側の面はそれぞれ反射面15,16として、超音波を反射するように構成されている。
図2に示すように、底壁3の短手方向における反射板18,19の側端部24,25は、筐体2の一対の側壁7,8に対してそれぞれ接触しておらず、パージガスの置換を行うための間隙26,27がそれぞれ設けられている。すなわち、ガス流入孔28を経て測定室30に流入しガス流出孔29より流出されるパージガス(パージガスの流路方向を図中矢印で示す。)は、反射板18,19の各側端部24,25と側壁7,8との間隙26,27や、先端部22,23間を介して、測定室上部31と測定室下部32との間(図1参照)で置換されるようになっている。なお、側壁7,8が、本発明における「第2側面」に相当する。
次に、図1に示すように、測定室30の上壁には超音波素子10が設けられ、送信される超音波が底壁3に向けて垂直方向に送信され、反射板18の反射面15に入射されるように設けられている。また、上壁6の測定室30内部側の面は反射面17として、水平方向に平滑な面となるように構成されている。超音波素子10への電気信号の入出力を行うための端子11は、上壁6の上側の面に略水平に固定される回路基板12上のパターンに電気的に接続され、回路基板12に設けられた電子回路により超音波素子10の制御が行われるようになっている。なお、ガスセンサ1には、測定室30内の温度を測定するための温度センサ(図示外)が設けられ、回路基板12に電気的に接続されている。なお、反射面15,16を備えた反射板18,19、および、反射面17を備えた上壁6が、本発明における「反射壁」に相当する。そのうち、反射板18が、本発明の請求項2における「第1反射壁」に相当し、上壁6が、本発明の請求項3における「最終反射壁」に相当する。
また、反射板18,19の各反射面15,16、および、上壁6の反射面17には、撥水加工が施されている。これは、パージガスに含まれる水分等を反射面15〜17に付着しにくくして、超音波の反射の際の反射方向や超音波の伝播速度に影響を与えにくくするためである。そして、反射板18,19に水滴が付着しても、各側端部24,25と側壁7,8との間隙26,27や、先端部22,23間より底壁3に落ちるようになっている。なお、反射板18,19上からの排水をさらに容易とするため、反射面15,16を凸面状にしてもよいし、側端部24,25のエッジを削り、水滴を底壁3方向に落ちやすくなるように加工してもよい。
次に、ガスセンサ1においてパージガスの濃度測定が行われる場合の動作について説明する。ガスセンサ1にてパージガスの濃度測定が行われる場合、一回の測定(超音波素子10から送信された超音波が、複数の反射面による反射を経て、再度、その超音波素子10によって受信されるまでを、一回の測定とする。)において、超音波素子10から垂直方向に底壁3に向かって超音波が送信される(超音波の伝播経路を図中一点鎖線で示す。)。この超音波は、水平方向に対して45度に傾斜した反射面15に入射し、直角に反射されて反射面16へ向かって出射される。そして、同様に、水平方向に対して45度に傾斜した反射面16にて直角に反射される超音波は、上壁6の反射面17へと向かう。なお、超音波素子10から送信され反射面15に入射される超音波の入射方向が、本発明における「第1入射方向」に相当し、反射面15で反射されて反射面16へ向かって出射される超音波の出射方向が、本発明における「第1出射方向」に相当する。
反射面16で反射され、反射面17に入射される超音波の入射方向は反射面17と直交する方向であるので、反射面17にて超音波は、入射方向と同一軸線方向に反射され、再度、反射面16に向かって出射される。反射面16では、先に入射された超音波を反射した方向から、再度、超音波が入射されることとなり、今度は反射面15へ向かって反射した超音波を出射する。反射面15では、反射面16の場合と同様に、先に入射された超音波を反射した方向から、再度、超音波が入射されることとなるので、今度は超音波素子10へ向かって反射した超音波を出射する。このようにして超音波素子10から送信された超音波が、反射面15、反射面16、反射面17、反射面16、反射面15の順に5回反射されて、もとの超音波素子10に受信されることとなる。すなわち、超音波素子10から送信される送信波と、反射面17によって入射方向と同一軸線方向に反射されて超音波素子10に受信される受信波とが、同一の経路を伝播されることとなる。なお、超音波素子10から送信され、反射面15,反射面16を介して反射面17に入射される超音波の入射方向が、本発明における「最終入射方向」に相当し、反射面17で反射されて、再度、反射面16へ向かって出射される超音波の出射方向が、本発明における「最終出射方向」に相当する。
一方、ガス流入孔28から測定室30内に流入するパージガスは、測定室下部32を通過してガス流出孔29から外部に流出する。パージラインに配設されるガスセンサ1を通過するパージガスの流速は速いが、ガス流入孔28とガス流出孔29とは測定室下部32を介して直線的に配置されているため、測定室上部31にその流速の速いパージガスが直接侵入することはない。さらに、ガス流入孔28からガス流出孔29へと流れるパージガスは、その流路において間に遮るものがないため、ガスセンサ1を通過することによる圧力損失は受けにくい。そして、前述した間隙26,27等を介して、測定室30の測定室上部31と測定室下部32との間でパージガスの置換が行われるため、測定室上部31内においてガス流の乱れが発生することを抑制できる。また、その間隙26,27等が反射板18,19の周囲に設けられており、測定室上部31と測定室下部32とのガス置換が測定室30内の広範囲の位置において行われるため、ガスの置換性に優れている。
そして、上記のように超音波素子10により超音波の送受信が行われ、常に置換される測定室上部31内のパージガスの濃度の測定が行われる。つまり、超音波素子10から送信された超音波が、反射面15、反射面16、反射面17、反射面16、反射面15の順に反射されて、もとの超音波素子10に受信されるまでの伝播時間が測定される。超音波素子10が送信波を送信してから反射波(受信波)を受信するまでの伝播時間は、パージガス中の特定ガス(蒸発燃料)のガス濃度に応じて異なってくる。従って、この伝播時間に対応したセンサ出力を取り出すことにより、被測定ガス中のガス濃度を検出することができる。なお、超音波の伝播速度はガス濃度の他に温度によっても異なってくるため、図示外の温度センサからの出力を交えてガス濃度の検出が行われる。
以上説明したように、本実施の形態のガスセンサ1では、超音波素子10である圧電素子より送信された超音波が、反射面15〜17によって複数回反射された後に再び超音波素子10によって受信される。このため、小さな測定空間の測定室においても、超音波の伝播距離を長くすることができ、圧電素子の残響の影響を防止しつつ測定室30の小型化を実現することができた。また、反射面17での超音波の入射方向と反射方向とが同一軸線方向となるようにしたため、超音波素子10から送信される送信波と、受信される受信波とが同一の経路を伝播される。これにより、超音波素子10に異経路波が到達することを抑制することができ、測定精度を高めることができた。
また、ガス流入孔28とガス流出孔29との軸方向を略一致させることにより、測定室30を通過するパージガスの流路方向に壁面を設けなかった。これにより、測定室下部32と測定室上部31との間でパージガスの置換が行われる際に、測定室30に流入出するパージガスの圧力損失が少ない。さらに、測定室下部32がパージガスの流路となるため、測定室上部31には流速の速いパージガスが直接侵入しない。このため、測定室上部31内においてガス流の乱れが発生することを抑制でき、超音波によるガス濃度の測定の際の誤差を低減することができる。また、反射板18,19の周囲からガス置換がおこなわれるため、ガスの置換性に優れている。
また、反射板18,19は、筐体2の底壁3よりも上方の位置に固定されているため、パージガスに含まれる水分が測定室30内に残留した場合でも反射板18,19が浸されることはなく、超音波を反射する際の障害とはならない。また、ガス流入孔28とガス流出孔29との軸方向が略一致していることから、ガスセンサ1をパージラインに沿って直線的に設置することができるので、ガスセンサ1の設置が容易となり、ガスセンサ1を組み込む、例えば自動車などの生産工程を簡略化することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られず、各種の変更が可能である。例えば、図1に示す、反射板18,19の各先端部22,23を接続し、図3に示すように、一体に形成し、測定室30内に設けてもよい。このようにすれば、本実施の形態の反射板18,19を測定室30に固定する場合に行われる各反射面15,16の角度調整を容易に行うことができる。なお、測定室上部31と測定室下部32とのガス置換は反射板18,19の側端部24,25から行うことができる。
また、図1に示す、反射板19を設けず、側壁5には段部14を設けず、図4に示すように、側壁5の測定室30の内部側の面を、超音波を反射する反射面51として構成してもよい。このように構成すれば、超音波の反射回数を3回とすることができ、各反射面15,51の反射方向の角度調整を容易に行うことができる。
また、図1に示す、超音波素子10からの超音波の送信方向を垂直方向下向きとせず、例えば、図5,図6に示すように、任意の角度をもって送信してもよい。図5に示す例では、超音波素子10から、垂直方向に対して水平方向に30度傾けて超音波の送信を行っている。このとき、水平方向に対して下向き60度に屈曲されている反射板52,53の各反射面54,55を設け、さらに、水平方向に対して30度の傾斜を有する反射面56を上壁6に設ける。そして、超音波素子10から送信される超音波が、反射面54、反射面55、反射面56、反射面55、反射面54の順に5回反射され、超音波素子10に受信されるようにすればよい。あるいは、反射面56に変えて、反射板を配設してもよい。
図6に示す例では、超音波素子10から、垂直方向に対して水平方向に45度傾けて超音波の送信を行っている。このとき、垂直方向の反射面58,60、水平方向の反射面59を有する反射板57、および、水平方向に対して45度の傾斜を有する反射面61を設ける。反射面61は、例えば超音波素子10の側面に設けてもよいし、上壁6に設けてもよい。あるいは、反射面61に変えて、反射板を配設してもよい。そして、超音波素子10から送信される超音波が、反射面58、反射面59、反射面60、反射面61、反射面60、反射面59、反射面58の順に7回反射され、超音波素子10に受信されるようにすればよい。
また、図7に示すように、反射板を設けず、筐体2の側壁4,5の測定室30内部側の壁面を斜面状に形成し、その斜面をそれぞれ反射面62,63として構成してもよい。この場合、ガスセンサ1の筐体2と反射面62,63とが一体に形成されることとなり、反射角度の調整が不要となるため、生産コストの削減を図ることができる。また、測定室30を測定室上部31と測定室下部32とに分離構成する必要がないため、測定室30を小さくすることができ、ガスセンサ1の小型化を図ることができる。この場合、図中一点鎖線で示す超音波の伝播経路の距離を確保するためには、図に示すように、超音波の反射位置(図中一点鎖線と反射面62,63との接点位置)より斜面上方の位置に、測定室30にガス流入孔28およびガス流出孔29の開口を設けるとよい。
また、図1で説明した本実施の形態のガスセンサ1と、図7で説明したガスセンサ1の変形例とを組み合わせてもよい。例えば、図8に示すように、測定室30におけるガス流入孔28の開口をガス流出孔29の開口よりも垂直方向に高い位置に設け、側壁4の測定室30の内部側の壁面を斜面状に形成し、側壁5には反射板19を設ける。このように構成したガスセンサ1では、パージガスに含まれる水分が測定室30内に残留した場合でも、反射面62,16を浸すことなく、ガス流出孔29よりパージガスとともに流出することで排出される。
また、ガスセンサ1の測定室30内を通過するパージガスの流路方向を、測定室30内における超音波の伝播方向と平行とはならないようにしてもよい。例えば、図7に示す、ガスセンサ1の変形例において、ガス流入孔28,ガス流出孔29のそれぞれを筐体2の側壁4,5には設けず、図9,図10に示すように、それぞれガス流入孔64,ガス流出孔65として側壁7,8に設ける。パージガスはガス流入孔64から測定室30に流入し、ガス流出孔65から流出されるが、ガス流入孔64とガス流出孔65とが同一軸線上に設けられているため、その流路方向は互いに対向する側壁7と側壁8とを直交する方向となる。一方、超音波素子10から送信される超音波は、図7の変形例と同様に、反射面62、反射面63、反射面17、反射面63、反射面62の順に5回反射され、超音波素子10に受信される。すなわち、その伝播方向は、上壁6と底壁3とを直交する方向、および、側壁4と側壁5とを直交する方向となり、パージガスの流路方向とは平行とならない。このようにすれば、測定室30をより小さくするために、パージガスの流路と超音波の伝播経路とを互いに交差させる構成とした場合でも、超音波がパージガスの流速の速い部分を通過するのがごく短期間となるため、流速が変化しても測定には影響しにくくなる。このとき、ガス流入孔64とガス流出孔65の軸をわずかにずらすことで、測定室30内のガスの置換性を向上させることができる。また、ガス流入孔64,ガス流出孔65を側壁7,8に設けるので、反射板や反射面が形成される側壁4,5にガス流入孔やガス流出孔を設ける場合に比べ、ガス流入孔やガス流出孔の位置の自由度が増す。
また、本実施の形態では、筐体2は略直方体形状としたが、これに限らず、球状でも楕円球状でも円柱状であってもよい。また、本実施の形態では、超音波の伝播経路が側壁4,5に直交する平面上を通るように反射板の配置位置や反射面の角度を設定したが、測定室30内で任意の部分を通るように設定してもよい。この場合、測定室30内に複数設けられる反射面のうち、超音波素子10から送信された超音波が最後に入射する反射面(本実施の形態では反射面17)の反射方向が入射方向と同一となるようにすればよい。
本発明は、各種のガスセンサに限られず、超音波の伝播時間を測定に利用する各種のセンサ等に適応できる。
ガスセンサ1の縦断面図である。 図1の2点鎖線A−A’における矢印方向からみた断面図である。 ガスセンサ1の変形例の縦断面図である。 ガスセンサ1の変形例の縦断面図である。 ガスセンサ1の変形例の縦断面図である。 ガスセンサ1の変形例の縦断面図である。 ガスセンサ1の変形例の縦断面図である。 ガスセンサ1の変形例の縦断面図である。 ガスセンサ1の変形例の縦断面図である。 図9の2点鎖線B−B’における矢印方向からみた断面図である。
符号の説明
1 ガスセンサ
3 底壁
4,5 側壁
6 上壁
7,8 側壁
10 超音波素子
18,19 反射板
26,27 間隙
28 ガス流入孔
29 ガス流出孔
30 測定室

Claims (7)

  1. 被測定ガスを流入出させる流入孔および流出孔を有する測定室と、
    前記測定室に設けられ、超音波を反射する複数の反射壁と、
    前記測定室に設けられ、超音波を送信するとともに、前記複数の反射壁にて反射された反射波を受信する超音波素子と、
    を備え、
    前記複数の反射壁は、前記送信波と前記反射波とが同じ経路を伝播されるようにそれぞれ配置されていることを特徴とするガスセンサ。
  2. 前記超音波素子から送信された送信波が最初に入射される第1反射壁に対して、前記送信波が入射する第1入射方向と、前記第1反射壁によって反射された前記送信波がその第1反射壁から出射する第1出射方向とが、異なる方向となるように、前記第1反射壁が配置されていることを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 前記超音波の送信から受信までの一回の伝播において、前記超音波素子から送信された送信波が未だ入射されていない前記複数の反射壁のうち、最後に入射される最終反射壁に対して、前記送信波が入射する最終入射方向と、前記最終反射壁によって反射された前記送信波がその最終反射壁から出射する最終出射方向とが、同一軸線方向となるように、前記最終反射壁が配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のガスセンサ。
  4. 前記送信波および前記反射波のいずれの経路においても、前記超音波の伝播方向が、前記流入孔を介して前記測定室に流入し、前記流出孔から流出される前記被測定ガスの流路方向とは平行にならないことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のガスセンサ。
  5. 前記測定室は、対向する一対の第1側面と、前記2つの第1側面のそれぞれに接続する底面とを備え、
    前記流出孔は、一方の前記第1側面の前記底面近傍に開口され、
    前記流入孔は、他方の前記第1側面の前記底面近傍に開口されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のガスセンサ。
  6. 前記測定室は、対向する一対の第1側面と、前記2つの第1側面のそれぞれに接続する底面とを備え、
    前記流出孔は、一方の前記第1側面の前記底面近傍に開口され、
    前記流入孔は、他方の前記第1側面の前記流出孔よりも上下方向における高い位置に開口されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のガスセンサ。
  7. 前記測定室は、前記第1側面とは異なる対向する一対の第2側面を備え、
    少なくとも前記複数の反射壁の一つと、前記第2側面との間には、前記超音波を反射する面に付着する液体を除去するための間隙が設けられていることを特徴とする請求項5または6に記載のガスセンサ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007211964A (ja) * 2006-02-13 2007-08-23 Tokyo Gas Co Ltd ガス配管のガス置換状態の判別方法及びそのためのシステム
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