JP4422205B2 - 超音波受波器 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波の受波または検出を行う超音波受波器に関する。
超音波は気体や液体、固体など種々の媒質を伝搬するため、計測、物性測定、工学、医学、生物学等の様々な分野で利用されている。
媒質中における超音波の伝搬しやすさは、音響インピーダンスとして表され、一般に、気体と固体など音響インピーダンスの大きく異なる媒質の界面では、媒質を伝搬する超音波のほとんどが反射され、異なる媒質へ超音波を高い効率で伝搬させることができない。
超音波の検出には超音波振動子が広く用いられ、超音波振動子はセラミックスなどの圧電体で構成される。このため、気体を伝搬してきた超音波を超音波振動子で検出する場合、伝搬してきた超音波の大部分が超音波振動子の表面で反射し、一部の超音波のみが超音波振動子に検出される。その結果、高い感度で超音波を検出することは一般に難しい。超音波振動子から気体中へ超音波を送信する場合も同様に、反射による効率の低下が生じる。したがって、特に、距離や流量の計測、物体の検知などに超音波を利用する場合、超音波を高感度で検知することが重要な課題の1つである。
この課題を解決するために、たとえば特許文献1は、超音波の屈折を利用して気体などの環境流体を伝搬する超音波を高感度で検出し、広帯域の超音波を環境流体へ送信することのできる超音波送受波器を開示している。以下この超音波受波器を説明する。
図14に示すように、この従来の超音波送受波器201は、超音波振動子202と、超音波振動子202の送受波面である第1の表面領域231に設けられた伝搬媒質203とを備える。超音波送受波器201の周りは環境流体4で満たされており、環境流体4中を超音波は矢印205で示す方向に伝搬し、伝搬媒質203の第2の表面領域232に入射する。このような形態の超音波を特に屈折伝搬型超音波送受波器と呼ぶ。
伝搬媒質203には、音速が環境流体4中を伝搬する音速より遅く、密度が環境流体4より大きい物質が選ばれる。特許文献1はこのような物質として、シリカ骨格からなる乾燥ゲル材料を開示している。シリカ乾燥ゲルは、製造工程における条件を変更することによって、音速および密度を調整することが可能な材料である。たとえば、環境流体4が空気であれば、200kg/m3の密度および150m/sの音速を有するように、伝搬媒質203を構成する材料を選択することが可能である。
第1の表面領域231と第2の表面領域232とのなす角をθ1、第2の表面領域232の法線と超音波の伝搬方向205とのなす角をθ2としたとき、角度θ1およびθ2を適切に選択することによって、第2の表面領域232における超音波の反射をほぼ0にし、高い送受波感度をもつ超音波送受波器を実現できる。
特許文献1によれば、この時、角度θ1は約26度であり、角度θ2は約89度であり、超音波振動子202から送信される超音波は第2の表面領域232に対してほぼ平行に出射する。あるいは、第2の表面領域232に対してほぼ平行に入射した超音波が反射することなく伝搬媒質203に入射し、超音波振動子202に検出される。したがって、空気などの音響インピーダンスの極めて小さい媒質から、超音波を高い効率で伝搬媒質内に取り込む、あるいは伝搬媒質から空気へ高い効率で超音波を放射することができ、高感度に超音波を送受波することが可能となる。
国際公開第2004/098234号パンフレット
特許文献1の屈折伝搬型超音波送受波器によれば、異なる媒質の界面での超音波の反射を抑制でき、高効率で超音波を伝搬させることができる。しかし、環境流体4と界面をなす伝搬媒質203の第2の表面領域232に対してほぼ平行に超音波が入射するため、屈折伝搬型超音波送受波器では受波効率が悪いという問題がある。
図15に示すように、第2の表面領域232の図15における紙面と平行な方向の幅をL1とし、図15における紙面と平行な方向において、同じ幅の範囲(L21+L2+L22=L1)にある超音波5を、第2の表面領域232における反射がほぼ0となるように、つまり、θ2が約89度となるように、第2の表面領域232に入射させる。この場合、L21およびL22の範囲を伝搬する超音波5は第2の表面領域232に入射せず、L2の範囲の超音波5のみが第2の表面領域232に入射し、超音波振動子202に検出される。
L2はL1×sin(90°−θ2)で求められ、L2はL1の約1/100となる。つまり、特許文献1の方法によって超音波を受信する場合、垂直な方向から超音波を受信する場合に比べて実効面積が約1/100となり、著しく小さくなってしまう。
また、L2の範囲を伝搬してきた超音波は第2の表面領域232を透過し、幅L3の超音波振動子202に検出される。このとき、L3>>L2であるために、超音波5は伝搬媒質203で拡散されて超音波振動子202で受波される。したがって、超音波5が屈折伝搬型超音波送受波器に受波される時、エネルギ密度が低下する。
具体的には、第2の表面領域232と第1の表面領域231とがなす角度θ1は約26度であるため、第1の表面領域231の幅L3はL1の約90%(L1×cos20°)となる。その結果、図15の紙面に垂直な方向の長さは等しいとすれば、超音波振動子202の受波面である第1の表面領域231の面積は、超音波が入射する面積の約90倍(100×0.9)となる。このため、超音波振動子202に到達する超音波のエネルギー密度は約1/90に低下する。
本発明は、このような課題を解決し、異なる媒質の界面での反射を抑制しつつ、高感度で超音波を検出し得る超音波受波器を提供することを目的とする。
本発明の超音波受波器は、第1の開口を有し、前記第1の開口から入射する超音波を所定の方向へ伝搬させる導波路を規定する導波部と、透過面を有し、前記透過面が前記超音波の伝搬方向に沿って前記導波路の一面を構成するように前記導波路に設けられた伝搬媒質部であって、前記導波路を伝搬するにしたがって前記超音波の一部が前記透過面からそれぞれ前記伝搬媒質部へ透過し、所定の収束点に収束するように前記透過面が構成され、前記導波路に対して配置されている伝搬媒質部と、前記収束点に配置されており、前記収束した超音波を検出する検出部と、を備え、前記伝搬媒質部は前記透過面と前記収束点との間を満たしている伝搬媒質を含み、前記導波路は環境流体で満たされており、前記伝搬媒質および前記環境流体における超音波の音速をCnおよびCaとしたとき、
Figure 0004422205
の関係を満たし、前記導波路の第1の開口から、前記透過面上の前記超音波の伝搬方向に沿った任意の位置に設定した点Pまでの導波路の長さをLaとし、前記点Pから前記収束点までの長さをLnとしたとき、点Pの位置にかかわらず、La/Ca+Ln/Cnが一定である。
ある好ましい実施形態において、前記伝搬媒質および前記環境流体の密度をそれぞれρnおよびρaとしたとき、
Figure 0004422205
の関係を満たしている。
ある好ましい実施形態において、前記透過面は曲面である。
ある好ましい実施形態において、前記検出部は、曲面を有する受波面を備えた超音波振動子を含む。
ある好ましい実施形態において、前記導波路の幅は前記超音波の波長の1/2以下である。
ある好ましい実施形態において、前記導波路の前記超音波の進行方向に垂直な断面積は前記進行方向に沿って減少している。
ある好ましい実施形態において、前記導波路の終端は開放されている。
ある好ましい実施形態において、超音波受波器は、前記導波路の終端に設けられており、音響インピーダンスが徐々に変化する音響インピーダンス変換部をさらに備える。
ある好ましい実施形態において、前記伝搬媒質は、無機酸化物又は有機高分子の乾燥ゲルから形成されている。
ある好ましい実施形態において、前記乾燥ゲルの固体骨格部は疎水化されている。
ある好ましい実施形態において、前記乾燥ゲルは、100kg/m3以上の密度、および、300m/s以下の音速を有する。
ある好ましい実施形態において、前記環境流体は空気である。
ある好ましい実施形態において、超音波受波器は、前記導波路の第1の開口よりも大きな第2開口を有し、前記第2開口から入射した超音波を収束させることによって音圧を高め、前記導波路の第1の開口へ入射させる収束部をさらに備える。
また、本発明の超音波受波器は、第1の開口を有し、前記第1の開口から入射する超音波が伝搬する導波部と、透過面を有し、前記透過面が前記超音波の伝搬方向に沿って前記導波部の一面を構成するように設けられた伝搬媒質部であって、前記導波部を伝搬する前記超音波が前記透過面から前記伝搬媒質部へ透過し、所定の収束点に収束するように前記透過面が構成され、前記導波部に対して配置されている伝搬媒質部と、前記収束点に配置されており、前記収束した超音波を検出する検出部と、を備え、前記伝搬媒部を伝搬する超音波の音速をCn、前記導波部を伝搬する超音波の音速をCa、前記導波路の第1の開口から、前記透過面上の前記超音波の伝搬方向に沿った任意の位置に設定した点Pまでの導波路の長さをLaとし、前記点Pから前記収束点までの長さをLnとしたとき、点Pの位置にかかわらず、La/Ca+Ln/Cnが一定である。
本発明によれば、超音波を屈折させて環境流体から伝搬媒質部に透過させることによって、音響インピーダンスの異なる界面での超音波の反射を抑制し、高い効率で超音波を伝搬媒質に透過させることができる。また、環境流体で満たされた導波路の一面を構成するように伝搬媒質部を配置し、導波路を伝搬するにしたがって、超音波の一部が伝搬媒質部へ透過し、かつ所定の収束点に収束するように、導波路と接している面の形状を設計することにより、少しずつ伝搬媒質部へ透過した超音波の位相を一致させて収束点に収束させることができる。したがって、導波路の開口から入射した超音波の大部分を利用して超音波を収束させることができ、受波した超音波の音圧を高めることができる。これにより、高い感度で超音波を検出することができる。
本発明の他の特徴、要素、プロセス、工程、特性および長所は、添付された図面を参照することにより、以下の発明の好ましい実施形態の詳細な説明からより明らかになるであろう。
以下、図面を参照しながら本発明による超音波の実施形態を説明する。
本発明の超音波受波器は、気体などの音響インピーダンスの極めて小さい環境流体から固体へ高い効率で超音波を伝搬させ、固体に透過した超音波を固体内部で収束させることによって超音波のエネルギー密度を高める。これにより、超音波を高感度で受信することができる。本発明は、種々の分野で使用される超音波受波器に好適に用いられる。一般に超音波受波器は送波器としても機能するため、本発明は少なくとも超音波を受波することができる装置に適用され、超音波の送波をすることもできる超音波送受波器にも好適に適用される。
図1は、本発明の超音波受波器の一実施形態を示す斜視図である。図1に示すように、X、Y、Z方向を設定する。図1に示す超音波受波器101は、空気などの環境流体4において使用され、環境流体4中を伝搬する超音波5を受波、検出する。図1に示すように、超音波受波器101は、収束部7と、導波部6と、伝搬媒質部3と、検出部2と、保持部8とを備える。
環境流体4を伝搬する超音波5は収束部7の開口から入射し、収束部7によって超音波5の音圧が高められる。音圧の高められた超音波5は導波部6へ導かれる。導波部6は、超音波5を所定の方向へ伝搬させる。伝搬媒質部3は、導波部6に隣接して設けられており、超音波5が導波部6内を伝搬するにしたがって、導波部6に接した界面から少しずつ、超音波が伝搬媒質部3へ透過する。このとき界面において超音波の伝搬方向が屈折する。
伝搬媒質部3へ透過する超音波5は、検出部2が設けられた位置へ収束するように伝搬媒質部3内へ入射する。検出部2は伝搬媒質部3へ少しずつ透過し、収束した超音波5を検出する。保持部8は伝搬媒質部3を保持するために設けられている。保持部8は実際には、伝搬媒質部3のX方向における手前側および奥側にも設けられているが、図1では、伝搬媒質部3を示すために省略されている。
以下、各部の構造を詳細に説明する。図2は、図1に示す超音波受波器101をX方向における収束部7および導波部6の中央でYZ平面と平行な平面によって切断した断面図を示している。
収束部7は導波部6の開口(第1の開口)63に接続される端部72および開口(第2の開口)71を有する内空間70を規定している。開口71は開口63よりも大きい。開口71から入射した超音波5は内空間70によって伝搬方向が制御されるとともに、圧縮される。このために、内空間70は、開口71から超音波の伝搬する伝搬方向g7に沿って伝搬方向g7に垂直な断面積a7が小さくなっている。
より好ましくは、断面積a7が、開口71から導波部6の開口63に向う伝搬方向g7に対して指数関数的に減少するよう、内空間70を規定する収束部7の内側面が伝搬方向g7に沿って曲面形状を有している。収束部7のX方向の幅は一定でもよいし、幅が徐々に小さくなっていてもよい。収束部7のX方向の幅が一定である場合には、Z方向の幅は伝搬方向g7に対して指数関数的に減少する。また、収束部7のX方向の幅およびZ方向の幅を伝搬方向g7に対して√eに比例して減少させることにより、断面積a7を指数関数的に減少させてもよい。このように断面積a7が指数関数的に減少することにより、収束部7での超音波の反射を最小に抑えて、位相の乱れなく超音波5を圧縮し、音圧を高めることができる。
収束部7は、たとえば、Y方向に100mmの長さを有し、開口71はZ方向およびX方向にそれぞれ50mmの長さを有する正方形状である。また、端部72は、X方向およびZ方向に2mmの長さを有する正方形状である。本実施形態では、Z方向およびX方向の2方向に長さを変化させている。ホーン開口71の位置をY方向の原点(0)とした場合、Y=0mm/20mm/40mm/60mm/80mm/100mmの位置における内空間70のX方向およびZ方向の長さは、50.0mm/26.3mm/13.8mm/7.2mm/3.8mm/2.0mmである。
上述のサイズを備えた収束部7によれば、収束部7がない場合に比べて、約10dB程度の音圧上昇の効果が得られる。また、音圧の時間変化となる音圧波形の形状は開口71と端部72とでの測定結果において、ほとんど変化が見られず、環境流体4を伝搬する超音波5を乱すことなく、端部72において超音波エネルギーが圧縮されている。
収束部7は、たとえば、金属である肉厚5mmのアルミニウム板を機械加工により所定の形状に加工することによって構成することができる。内空間70を伝搬する超音波5がほとんど透過せず、形状の効果によって超音波エネルギーの密度を高めることのできる材料であればアルミニウム以外の材料によって収束部7を形成してもよい。たとえば、樹脂やセラミックなどの材料を用いて収束部7を構成してもよい。また、収束部7はホーン型の外形を有していなくてもよく、内空間70が上述したようなホーン形状を有していればよい。
導波部6は、超音波5を所定の方向へ伝搬させる導波路60を規定している。本実施形態では、導波路60は図2に示すように、ZY平面において伝搬方向g6が曲がっており、ZY平面における幅も位置によって変化している。伝搬方向g6はZY平面に対して平行である。導波路60のX方向の幅は一定であり、たとえば、2mmである。しかしX方向の幅も変化するように設計することも可能である。
導波路60は、伝搬媒質部3と接し、伝搬媒質部3との界面により規定される透過面61と、導波部6を構成している部材に規定される導波路外面62とを含んでいる。また、図2において、導波路60のX方向の手前側および奥側も導波部6を構成している部材により規定されている。
以下において詳細に説明するように、超音波5が導波路60を伝搬するにしたがって超音波5の一部が透過面61から伝搬媒質部3へ透過し、導波路60を伝搬する超音波5のエネルギーが低下する。このため、エネルギーの低下を補うように超音波5を圧縮するために導波路60の断面積を小さくする。具体的には、透過面61と導波路外面62とは、YZ平面における伝搬方向g6に垂直な幅a6が伝搬方向に対して単調減少するように構成されており、導波路60は導波路終端64において閉塞されている。これにより、導波路60を伝搬する超音波5のエネルギー密度を一定に保ちながら超音波5を伝搬媒質部3へ効率的に屈折透過させることができる。
前述したように、透過面61は伝搬媒質部3によって規定され、透過面61は伝搬媒質部3へ超音波5が透過する透過面となる。伝搬媒質部3は、環境流体4よりも超音波の伝搬速度が遅いという特徴を備え、伝搬媒質によって構成されている。つまり、伝搬媒質および環境流体における超音波の音速をCnおよびCaとしたとき、以下の関係を満たしている。
Figure 0004422205
このような伝搬媒質としては、無機酸化合物または有機高分子の乾燥ゲルが挙げられる。無機酸化合物の乾燥ゲルとしては、シリカ乾燥ゲルを用いることが好ましい。シリカ乾燥ゲルは、たとえば以下の方法により得られる。
まず、テトラエトキシシラン(以下TEOSと略す)、エタノールおよびアンモニア水を混合した溶液を作製し、これをゲル化させることによって湿潤ゲルを作製する。湿潤ゲルとは乾燥ゲルの空孔部分に液体が満たされた状態のものを言う。この湿潤ゲルの液体部分を液化炭酸ガスで置換し、炭酸ガスを用いた超臨界乾燥法によって除去することによってシリカ乾燥ゲルが得られる。シリカ乾燥ゲルの密度はTEOS、エタノールおよびアンモニア水の混合比を変えることにより調整でき、音速は密度に応じて変化する。
シリカ乾燥ゲルは、酸化ケイ素の微細な多孔質構造からなる材料であり、骨格部分は疎水化されている。空孔および骨格部分の大きさは数nm程度である。このような構造体の空孔部分に液体が含まれた状態から直接溶媒を乾燥させると、溶媒が揮発する際に毛管現象による大きな力が働き、骨格部分の構造が壊れやすい。この破損を防止するために表面張力の働かない超臨界乾燥法を用いることにより、シリカ骨格部分を壊さずに乾燥ゲル体を得ることができる。
以下において詳細に説明するように、伝搬媒質部3の伝搬媒質は、より好ましくは、伝搬媒質および環境流体の密度をそれぞれρnおよびρaとしたとき、以下の条件を満足している。
Figure 0004422205
伝搬媒質部3の伝搬媒質は、より好ましくは、100kg/m3以上の密度ρnおよび300m/s以下の音速Cnを有している。
本実施形態で用いる伝搬媒質部3を構成するシリカ乾燥ゲルの密度ρnおよび音速Cnは、それぞれ200kg/m3および150m/sである。これらの値は、特許文献1に示した屈折伝搬現象を満たす材料である。なお、空気の密度ρa、音速Caは室温付近で、それぞれ1.12kg/m3、340m/sである。
また、伝搬媒質部3は、環境流体4から取り込んだ超音波を超音波振動子まで伝搬させる役割を果たすため、内部損失が大きいと、超音波振動子に到達する超音波が弱まってしまう。このため、伝搬媒質部3は、内部損失が少ない材料が好ましい。シリカ乾燥ゲルは上述の音速および密度の条件を満たし、内部損失が小さい材料である。
このようなシリカ乾燥ゲルは密度が低いことから、機械的強度も低い。このため取り扱いが困難である。本実施形態では、伝搬媒質部3を支持するために保持部8を設けている。
導波部6および保持部8はたとえば、図3および図4に示す形状によって構成することができる。図3に示すように、たとえば、アルミニウム製の導波路部材9を用いて、導波路外面62を含む導波路60を規定する導波部6を成形する。
一方、図4に示すように、伝搬媒質部3を保持する保持部8を用意する。保持部8によって保持された伝搬媒質部3の露出した面は、透過面61を規定する。たとえば、多孔質セラミックスからなる保持部8をまず成形し、透過面61を規定する面がフッ素系樹脂などから構成される型に保持部8をはめ込み、空間内に湿潤ゲルを導入する。その後液体部分を液化炭酸ガスで置換し、乾燥させることにより、伝搬媒質部3と保持部8とが一体化した部材を得る。
図4に示されるように伝搬媒質部3を保持した保持部8のAおよびBの部分と、図3に示す導波部6のCおよびDの部分をそれぞれ対応させて、エポキシ樹脂などの接着材などにより接合することによって、伝搬媒質部3によって透過面61が規定された導波路60を構成することができる。
次に導波部6が規定する導波路60および伝搬媒質部3の幾何学的形状と超音波5の伝搬を詳細に説明する。図5は、導波路60の一部を拡大して示している。図5において透過面61、および導波路外面62を点線で示し、透過面61の任意の点における接線の垂線を一点鎖線で示している。また、超音波5の伝搬方向を矢印で示している。
図5に示すように、導波路60内を進行する超音波5は、導波路60の形状に従って進行方向を変化させながら導波路60を満たしている環境流体4中を伝搬していく。このうち導波路60と伝搬媒質部3との界面である透過面61へ接触する超音波5の成分は、透過面61の法線に対して角度θaで透過面61に入射し、スネルの法則を満足するように、透過面61の法線と一定の角度θnをもって伝搬媒質部3へ屈折透過していく。
伝搬媒質部3の内部における超音波の伝搬方向θnは以下の式(3)で示される。ここで、上記式(1)の関係を満たすとき、式(3)によって求められるθnは正の値となり
、伝搬媒質部3内に屈折透過する。
Figure 0004422205
ここで式(3)において、ρa、Caは、それぞれ環境流体の密度および音速であり、ρn、Cnはそれぞれ、伝搬媒質の密度および音速である。それぞれの値は上述したとおりである。
一方、導波路60と伝搬媒質部3との界面における反射率Rは、下記式(4)で示される。
Figure 0004422205
導波部6から伝搬媒質部3へできるだけ高効率で超音波を屈折透過させるためには、反射率Rは小さいほうが好ましい。Cn、Ca、ρn、ρaが上記式(2)を満たす場合、式(4)の分子がゼロとなるθa、θnが必ず存在する。つまり、反射率Rがゼロとなる。
本実施形態では、環境流体4および伝搬媒質部3は、上述した空気およびシリカ乾燥ゲルであり、ρa、Ca、ρn、Cnは上述した値を有する。これらの値を式(3)に代入すると、θnは約26度となる。このとき、θaが約89度であれば、反射率Rはほぼゼロとなる。よって本実施形態の条件においては、透過面61の法線に対して、約89度で透過面61に超音波が入射することによって、超音波5は、θnが約26度となる方向において、高い透過効率で伝搬媒質の内部へと透過していく。
反射率Rがほぼゼロとなる場合の屈折角度θnは約26度であり一定であるが、透過面61を曲面にすることによって透過面61の異なる位置から伝搬媒質部3へ透過した超音波を所定の点に向かって伝搬させ、超音波を収束させることができる。また、透過面61に沿って導波路60を屈曲させることによって、超音波が導波路60を伝搬するにしたがって、超音波の一部を常に一定の角度θaで透過面61に入射させることができる。本発明では、このことを利用して、導波路を伝搬する超音波を少しずつ伝搬媒質3へ屈折透過させ、伝搬媒質部3内の一点に超音波5を収束させることによって、高い受波感度を実現する。
また、式(3)で示される屈折角度θnや式(4)で示される反射率Rは、超音波の周波数に依存しないため、伝搬する超音波の周波数に関わらず、超音波を高い透過効率で伝搬媒質部3へ透過させることができる。したがって、本発明の超音波受波器は、広帯域の超音波を高い感度で検出することが可能である。
なお、光学レンズの分野において、たとえば、日本特許第2731389号は、光導波路の側面から放出される光を収束させる構造を開示している。しかし、一般に光導波路では、クラッド層と導波路との境界で光が反射を繰り返しながら伝搬するのに対し、本実施形態の導波路では超音波は導波路の外面や側面で超音波は反射しない。このため、光導波路では伝搬する光の位相が揃っていないのに対して、本実施形態では位相のそろった超音波を伝搬させることが重要である。このようなことから、光学分野におけるこうした技術は本発明とは全く発想の異なる技術といえる。
図6は導波路60と伝搬媒質部3を拡大し、超音波5の伝搬経路を実線の矢印で示した図である。ここで超音波5を収束させる収束点33を伝搬媒質部3内に設定する。収束点33には以下において説明するように超音波を検出するための検出部2(図1、2)を配置する。図5と同様、透過面61および導波路外面62を点線で示している。
図6において、透過面61の開口63における点をP0とし、透過面61の開口63に近い方から順に点P1、P2、P3・・・・Pn(nは2以上の整数)を設定する。また、点P0から点P1までの距離をLa1、点P1から点P2までの距離をLa2、・・・点Pn-1から点Pnまでの距離をLanとする。さらに、点P1、P2、・・・・Pnと収束点33との距離を、それぞれLn1、Ln2、・・・・Lnnとする。
開口63から入射し、導波路60内を伝搬し、さらに伝搬媒質部3へ屈折透過した超音波5が収束点33で収束するためには、以下の式(5)を満たすことが必要である。
Figure 0004422205
伝搬媒質部3内の収束点33に超音波5が収束するということは、収束束点33において超音波5の位相が揃うということを意味している。すなわち開口63から、収束点33までの超音波の到達時間がどの経路を通った場合も同一であることを意味する。具体的には、式(5)において、最も左の等号の左辺は、超音波5が環境流体4中を距離La1だけ伝搬し、伝搬媒質部3中を距離Ln1だけ伝搬することによって、収束点33に到達するまでの時間を示している。また、最も左の等号の右辺は、超音波5が環境流体4中を距離(La1+La2)だけ伝搬し、伝搬媒質部3中を距離Ln2だけ伝搬することによって、収束点33に到達するまでの時間を示している。同様の手順により各点Pkにおいて、導波路60から伝搬媒質部3へ透過した超音波が焦点33に到達するまでの時間を求めることができる。
式(5)を一般化すると以下のように表わせる。より具体的には導波路60の開口63から、透過面61上の超音波5の伝搬方向に沿って異なる位置に複数の点P1、P2・・・Pnを設定し、開口63から、点P1、P2・・・Pnまでの導波路の長さをそれぞれLa1、La2・・・Lanとし、点P1、P2・・・Pnから収束点33までの長さをそれぞれLn1、Ln2・・・Lnnとしたとき、式(5)は、1からnまでの任意のk(kはn以下の整数)に対して以下の式(6)を満たす条件として表される。
Figure 0004422205
式(6)は、上述したように、開口63から、透過面61上の超音波の伝搬方向に沿った任意の位置に設定した点Pまでの長さをLaとし、点Pから収束点33までの長さをLnとしたとき、点Pの位置にかかわらず、La/Ca+Ln/Cnが一定であること、つまり、開口63から点Pを経由して収束点33までを超音波5が伝搬するのに要する時間が、点Pの位置にかかわらず一定であることを示している。なお、厳密には、導波路60を伝搬する超音波5の伝搬距離は、導波路60の中央の経路を用いて算出するのがより正確であると思われる。しかし、以下で説明するように導波路60の幅はその長さに比べて十分小さい。このため、上述の近似で実用的には十分な精度を有している。
導波路60を規定する透過面61および導波路外面62の形状の設計を説明する。透過面61および導波路外面62の形状は次のようなステップで設計される。
まず開口63の大きさから、超音波5を効率よく伝搬媒質部3に取り込める導波路60の長さが決定される。導波路60の長さより透過面61が超音波を収束する形状として設計される。その後、決定した透過面61の形状と導波路60に必要な幅を考慮して透過面61の形状が設計される。
導波路60の開口63の大きさは、受波する超音波5の波長の1/2以下であることが好ましい。導波路の幅が伝搬する超音波の波長の1/2よりも大きい場合、導波路60内部で超音波が反射し易くなり、超音波の伝搬を乱し、正確な超音波の測定が困難になるからである。
本実施形態においては、周波数80kHzまでの超音波の受波を考慮しているため、周波数80kHzの1/2波長である2.1mmより小さい2.0mmとし、開口63は一辺が2.0mmの正方形状を有している。収束部7の端部72は開口63と等しいサイズに設計されている。
導波路60の長さは、導波路60内を伝搬する超音波5のできるだけ大部分が伝搬媒質部3に屈折透過していくような十分な長さを備えていることが好ましい。図15を参照して説明したように、屈折伝搬型超音波の場合、L2の範囲を伝搬してきた超音波がL1の伝搬媒質面を介して伝搬媒質内部へと透過していく。図15のL2およびL1は、図6に示す導波路60のYZ平面における開口63のZ方向の長さおよび透過面61のYZ平面における長さに対応している。透過面61のYZ平面における長さ、つまり、導波路60における超音波の伝搬方向g6の長さが十分でなければ、超音波を十分に伝搬媒質部3へ透過させることができず、受波感度の低下や、取り込めなかった超音波の反射の影響などにより、測定精度が低下するなどの悪影響が発生する。
本実施形態においては、環境流体4中における伝搬媒質部3の法線と、超音波伝搬方向のなす角度であるθa(図5)が、約89.3度であるため、L2とL1の比は、約L1/L2=88となる。このため、理想的には開口63の約90倍以上の長さを導波路60が有していることが好ましい。本実施形態では導波路の開口63が2mmであり、導波路60の長さを開口63の100倍となる200mmに設定している。
このように開口63および導波路60の長さが決定され、導波路60の長さに基づいて透過面61の形状が設計され、さらに導波路外面の形状が設計される。
以下、図6を参照しながら、導波路60の具体的な設計例を説明する。
まず、開口63の位置における点P0から収束点33までの伝搬時間を求める。この点における伝搬時間が以後の設計の基本となる。開口63においては、環境流体4である空気で満たされた導波路60を超音波が伝搬する時間は0である。超音波の一部は、導波路60に入射して、すぐに伝搬媒質部3へと伝搬する。よって点P0における超音波の伝搬時間tn0は、収束点33から点P0までの距離Ln0を伝搬媒質の音速で割ったLn0/Cnとなる。
次に、点P0より導波路内部へ入った次の内側面の点P1の位置を決める。まず点P0から距離ΔLの位置となる点P1の座標を決定する。ΔLの決定方法は、導波路形状の分解能を決定するものである。正確な形状が求められる場合にはΔLを小さくする必要があるが、実用上は導波路60の長さの1/100以下とすれば十分である。ここではΔLを導波路60の長さの1/200となる1mmとしている。
点P0の座標を(0,Ln0)とすると、点P1の座標(Y1,Z1)は以下の式(7)のように表すことができる。
Figure 0004422205
ここでΔL=1としたので、点P1の座標(Y1,Z1)は以下の式(8)で表される

Figure 0004422205
θ1は点P0から点P1へのベクトルが、Y軸となす角度である。同様にしてP2およびP3の座標(Y2,Z2)、(Y3,Z3)はそれぞれ式(9)および(10)で表される。
Figure 0004422205
Figure 0004422205
したがって、点Pnの座標は以下の式(11)で表される。
Figure 0004422205
このように、開口63から点Pnまで導波路60を伝搬し、点Pnから伝搬媒質部3へ透過した超音波の収束点33に到達するまでの伝搬時間が一定となるように透過面61を作製する。図7に設計した導波路60の一例を示す。図7においては、原点(0,0)に収束点33を配置している。導波路外面62は、開口63において透過面61との距離が2mmであり、伝搬方向に対して1/100ずつ単調に幅が減少するように透過面61との距離が狭まり、端部において閉塞するように設計される。たとえば、開口63から50mm/100mm/150mmの位置において、導波路外面62と透過面61との間隔はそれぞれ1.5mm/1.0mm/0.5mmとなるように設計される。
次に、検出部2について説明する。図6に示すように、導波路60を伝搬するにしたがって、超音波5の一部が透過面61を構成する透過面からそれぞれ伝搬媒質部3へ透過し、収束点に収束するように進行する。その結果、収束点33には種々の方向から超音波が伝搬してくる。このため、この超音波を受波する検出部2には、YZ平面において様々な角度から進行してくる超音波に対してフラットな受波特性を持つよう、超音波の受波面が曲面を有する素子を用いることが好ましい。本実施形態では、このような検出部2として図8に示すような円筒状の圧電体21を用いる。
図8(a)は検出部2の斜視図であり、図8(b)はYZ平面に平行な平面で切断した検出部2の断面図である。図8(b)に示すように、検出部2は、円筒状の圧電体21と、その内面および外面に設けられた電極22とを備える。圧電体21は、矢印で示すように半径方向(対向する電極の方向)に分極処理がなされている。図8(b)に示すように検出部2の外面は曲面22aによって構成されている。
検出部2に超音波5が到達すると、圧電体21に歪が発生し、その歪に応じた電圧が対向する電極22の間に発生する。この電圧による電気信号を図示しない信号線に接続された受波回路によって観測することにより、超音波5を検出することができる。
検出部2において、X方向の長さは、たとえば、導波路60のX方向の長さと同じ2mmである。また、外径が1.5mm、内径が0.5mmの円筒形状を有している。検出部2は、その直径方向に振動するモードにおいて所定の共振周波数を有する。共振周波数は、検出部2が有する形状、具体的には、円筒の外径および内径と、圧電セラミックの材質の特性とから決まるものであり、本実施形態においては、共振周波数が1MHzとなるように設計されている。
検出部2の共振周波数は、受波する超音波の周波数より十分高いことが好ましい。共振周波数付近では高い受信感度が得られるものの、その共振周波数以外では高い受信感度が得られず、また、周波数によって受信感度が大きく異なるため、正確な測定が困難になるからである。検出部2の共振周波数を受波する超音波の周波数より十分高くすることにより、広帯域の超音波を検出することができる。
検出部2に用いる圧電体の材料に特に制限はなく、公知のものを用いることができる。圧電体は圧電性を有する材料から構成され、圧電性能が高いほうが超音波の送受波効率を高くすることができるため、好ましい。圧電体材料としては、圧電セラミック、圧電単結晶、圧電高分子などを用いることができる。
本実施形態では圧電体21として、圧電性の高い圧電セラミックであるチタン酸ジルコン酸鉛セラミックスを用いた。電極22としては電気インピーダンスの低い一般的な金属を用いることができ、本実施形態では銀を用いる。
また、検出部2として、公知の材料からなる電歪体を用いることもできる。電歪体を用いる場合にも、圧電体の場合と同様に電歪効果の大きな材料を選択するほうが、受波効率を高くするために好ましい。
以上のように構成される超音波受波器101の導波路60を伝搬する超音波が伝搬媒質部3へ透過し、収束点に収束する過程を計算実験により求めた結果を図9(a)〜(f)に示す。図9(a)〜(f)では超音波の位置や位相を分かりやすく表示するため、超音波受波器101の導波路60と伝搬媒質部3のみを示している。
図9(a)〜(f)は超音波が伝搬する様子を、時間を追って示しており、図9(a)が時間的に一番早く、図9(f)が一番遅い状態を示している。図9(a)〜(f)に示す導波路60を規定する透過面61および導波路外面62は上述した手順によって、収束点33に導波路60を伝搬する超音波が収束するように設計されている。導波路60の開口63は上方に位置し、閉塞した終端は下方に位置している。導波路60内は環境流体4、ここでは空気で満たされている。
図10は開口63から入射させる超音波の波形を示している。超音波の中心周波数は約40kHzであり、超音波は、約5波長分の長さを有している。図9(a)〜(f)において、伝搬媒質部3の内部および、導波路60の内部の超音波の音圧レベルが色の濃淡で示されている。色の濃い部分は大気圧を基準としてより高い音圧を示しており、色の薄い部分は大気圧より低い音圧を示している。同じ色、例えば黒と黒、あるいは白と白との間が40kHz、つまり、超音波の1波長に相当する。図9(a)〜(f)においては導波路が非常に狭いため確認が困難であるが、導波路60の内部においては、空気の音速が340m/sであることから、同じ色の間の距離、すなわち、1波長の距離は約8.5mmとなる。一方、伝搬媒質部3の内部においては、伝搬媒質部3を構成する乾燥ゲルの音速が150m/sであることから、同色の間の距離、すなわち、1波長の距離は約3.75mmとなる。
図9(a)は、開口63より超音波の3波長分が導波路60に伝搬し、ちょうど4波目の振幅の山が開口63より導波路60の内部へと伝搬した瞬間を示している。超音波の導波路60の内部に伝搬した部分は、導波路60と接している透過面61から伝搬媒質部3へ伝搬している。伝搬媒質部3の内部に濃淡で示されている部分は透過面61から伝搬媒質部3に屈折透過した超音波の成分である。
図9(b)は、図9(a)に示す状態から時間的に少し進んだ状態を示しており、導波路60の内部では超音波が導波路60の形状に沿って伝搬している。また導波路60の内部を伝搬する超音波が、徐々に伝搬媒質部3に屈折透過し、伝搬媒質部3内部を伝搬していく状態を示している。図9(a)および(b)に示されるように、黒と白の濃淡で示される超音波は、導波路60内のほうが伝搬媒質部3内に比べて開口63からより長い距離を伝搬している。これは、導波路60内の環境流体4である空気の音速のほうが伝搬媒質である乾燥ゲルの音速に比べて速いことを示している。
図9(c)も同様に、超音波の一部が導波路60を伝搬するにつれて、伝搬媒質部3に屈折透過し、伝搬媒質部3内部を伝搬していく様子を示している。屈折透過のため透過面61において黒と白の濃淡で示されるパターンは折り曲がっているが、伝搬媒質部3内においては、黒と白の濃淡で示されるパターンはきれいな曲線を描きつつある。これは、伝搬媒質部3内を伝搬する超音波の位相が揃っていることを示している。
図9(d)は、導波路60のほぼ終端近傍を伝搬する超音波と、伝搬媒質部3の内部で収束点33に向けて徐々に収束しつつある超音波の様子を示している。
図9(e)は、さらに超音波の伝搬が進行し、導波路60の内部を伝搬する超音波が導波路終端に達し、全て伝搬媒質部3の内部に屈折透過し、伝搬媒質部3の内部を伝搬する超音波は、さらに収束点33に向かって収束しつつある様子を示している。
図9(f)は、伝搬媒質部3の内部を伝搬した超音波の最初の波面が、収束点33に到達している。図に示されるように、黒の濃淡がより濃くなっている、これは、収束点33において、超音波が収束し、音圧が高められていることを示している。
図9(a)〜(f)では具体的な数値は示していないが、実験結果から、導波路60の内部における大気圧からの超音波による音圧の変化が約4Paである場合、収束点33付近における大気圧からの音圧の変化は約34Paであることが分った。これは、超音波の音圧が8倍以上に高められたことを示しており、本実施形態によれば、高い感度で環境流体中の超音波を観測することができることが明らかとなった。
このように本実施形態によれば、超音波を屈折させて環境流体から伝搬媒質部に透過させることによって、音響インピーダンスの異なる界面での超音波の反射を抑制し、高い効率で超音波を伝搬媒質に透過させることができる。また、環境流体で満たされた導波路の一面を構成するように伝搬媒質部を配置し、導波路を伝搬するにしたがって、超音波の一部が伝搬媒質部へ透過し、かつ所定の収束点に収束するように、導波路と接している面の形状を設計することにより、少しずつ伝搬媒質部へ透過した超音波の位相を一致させて収束点に収束させることができる。したがって、導波路の開口から入射した超音波の大部分を利用して超音波を収束させることができ、受波した超音波の音圧を高めることができる。これにより、高い感度で超音波を検出することができる。
また、曲面を有する受波面を備えた超音波振動子を超音波の検出に用いることにより、複数の方向から一点に収束する超音波を正しい波形で検出することが可能となる。このため、伝搬する超音波の波形に重畳した情報を正しく検出することが可能となる。
なお、本実施形態の超音波受波器101は収束部7を備えていた。しかし、収束部7はなくてもよい。図11に示す超音波受波器102は、導波部6と伝搬媒質部3と、検出部2と、伝搬媒質部3を保持する保持部8とを備え、収束部7は備えていない。環境流体から伝搬する超音波の指向性が強く、音圧が比較的高い場合には、広い面積の超音波を収束させて観測する必要がない。このような場合に超音波受波器102は好適に用いられる。収束部7を備えないため、超音波受波器102の外形を小さくすることが可能となる。
また、本実施形態の超音波受波器101では、導波路60の終端は閉塞していた。しかし、終端を開放してもよい。図12に示す超音波受波器103では、導波路60の終端64が開放されている。導波路60を伝搬する超音波のエネルギーが比較的高く、全てのエネルギーを取り込む必要がない場合は、導波路60を伝搬する超音波のうち伝搬媒質部3へ透過しなかった部分が終端で反射して悪影響を与えないように、導波路60から除去することが好ましい。超音波受波器103によれば、導波路60の終端64が開放されているため、伝搬媒質部3へ透過しなかった超音波を除去することができる。これにより、受波した超音波が乱れることなく、目的の超音波を正確に検出することができる。この場合、導波路60の長さは上述したように開口との関係で定められる好ましい長さよりも短くてもよい。
また、単に導波路の終端に音響インピーダンス変換部を設けてもよい。図13に示す超音波受波器104は、導波路60の終端64に音響インピーダンス変換部17を備えている。音響インピーダンス変換部17は、たとえば収束部7と同じ形状を有しており、導波路60の終端64から外部に向かう超音波の伝搬方向にしたがって断面積が拡大している。
図12に示すように、導波路60の終端64を開放させた場合、導波路60とその外部とで環境流体は連続しているが、空間が急激に拡大することによって音響インピーダンスが急激に変化する。このため、開放した終端64において音響インピーダンスの不整合による超音波の反射が生じ、反射した超音波が導波路60を伝搬する超音波の波形を乱す場合がある。このような場合には図13に示すように、導波路60の終端に音響インピーダンス変換部17を設け、導波路60の終端64における音響インピーダンスを徐々に変化させる。これにより、導波路60の終端64における超音波の反射をより低減することができ、受波した超音波が乱れることなく、目的の超音波を正確に検出することができる。
本発明の超音波受波器は、種々の分野において超音波の受波、検出に用いられる超音波受波器、超音波送受波器や超音波センサに好適に用いられ、特に高感度で超音波を受波、検出に用いられる超音波受波器、超音波送受波器や超音波センサに好適に用いられる。
上述の記載は発明の実施例であると理解されるべきである。種々の代替や変更は、当業者によって、発明から逸脱することなく案出することができる。したがって、本発明は、付属の請求項の範囲内におけるすべてのそのような代替や変更および変形を包含することが意図される。
本発明による超音波受波器の一実施形態を示す斜視図である。 図1に示す超音波受波器の断面図である。 図1に示す超音波受波器の導波部を示す斜視図である。 図1に示す超音波受波器の保持部を示す斜視図である。 図1に示す超音波受波器における超音波の伝搬・屈折を説明する図である。 図1に示す超音波受波器における超音波の伝搬・屈折・収束を説明する図である。 図1に示す超音波受波器の導波路の具体的な構造を示す図である。 (a)および(b)は、図1に示す超音波受波器の検出部の斜視図および断面図である。 (a)〜(f)は、それぞれ図1に示す超音波受波器における超音波の伝搬の様子を具体的に示す計算実験結果を示している。 図9に示す実験に用いた超音波の波形を示している。 本発明による実施形態の他の例を示す断面図である。 本発明による実施形態の他の例を示す断面図である。 本発明による実施形態の他の例を示す断面図である。 超音波を屈折させて検出する従来の超音波受波器の構造を説明する模式図である。 図14に示す超音波受波器の受波面積を説明する模式図である。
2 検出部
3 伝搬媒質部
4 環境流体
5 超音波
6 導波部
7 収束部
8 保持部
9 導波路部材
17 音響インピーダンス変換部
21 圧電体
22 電極
33 収束点
60 導波路
61 透過面
62 導波路外面
63 開口
64 終端
71 開口
72 端部
231 第1表面領域
232 第2表面領域

Claims (14)

  1. 第1の開口を有し、前記第1の開口から入射する超音波を所定の方向へ伝搬させる導波路を規定する導波部と、
    透過面を有し、前記透過面が前記超音波の伝搬方向に沿って前記導波路の一面を構成するように前記導波路に設けられた伝搬媒質部であって、前記導波路を伝搬するにしたがって前記超音波の一部が前記透過面からそれぞれ前記伝搬媒質部へ透過し、所定の収束点に収束するように前記透過面が構成され、前記導波路に対して配置されている伝搬媒質部と、
    前記収束点に配置されており、前記収束した超音波を検出する検出部と、
    を備え、
    前記伝搬媒質部は前記透過面と前記収束点との間を満たしている伝搬媒質を含み、
    前記導波路は環境流体で満たされており、前記伝搬媒質および前記環境流体における超音波の音速をCnおよびCaとしたとき、
    Figure 0004422205
    の関係を満たし、
    前記導波路の第1の開口から、前記透過面上の前記超音波の伝搬方向に沿った任意の位置に設定した点Pまでの導波路の長さをLaとし、前記点Pから前記収束点までの長さをLnとしたとき、点Pの位置にかかわらず、La/Ca+Ln/Cnが一定である
    超音波受波器。
  2. 前記透過面は曲面である請求項1に記載の超音波受波器。
  3. 前記伝搬媒質および前記環境流体の密度をそれぞれρnおよびρaとしたとき、
    Figure 0004422205
    の関係を満たしている、請求項2に記載の超音波受波器。
  4. 前記検出部は、曲面を有する受波面を備えた超音波振動子を含む請求項3に記載の超音波受波器。
  5. 前記導波路の幅は前記超音波の波長の1/2以下である請求項4に記載の超音波受波器。
  6. 前記導波路の前記超音波の進行方向に垂直な断面積は前記進行方向に沿って減少している請求項5に記載の超音波受波器。
  7. 前記導波路の終端は開放されている請求項6に記載の超音波受波器。
  8. 前記導波路の終端に設けられており、音響インピーダンスが徐々に変化する音響インピーダンス変換部をさらに備える請求項7に記載の超音波受波器。
  9. 前記伝搬媒質は、無機酸化物又は有機高分子の乾燥ゲルから形成されている請求項6に記載の超音波受波器。
  10. 前記乾燥ゲルの固体骨格部は疎水化されている請求項9に記載の超音波受波器。
  11. 前記乾燥ゲルは、100kg/m3以上の密度、および、300m/s以下の音速を有する請求項10に記載の超音波受波器。
  12. 前記環境流体は空気である請求項11に記載の超音波受波器。
  13. 前記導波路の第1の開口よりも大きな第2開口を有し、第2開口から入射した超音波を収束させることによって音圧を高め、前記導波路の第1の開口へ入射させる収束部をさらに備える請求項6に記載の超音波受波器。
  14. 第1の開口を有し、前記第1の開口から入射する超音波が伝搬する導波部と、
    透過面を有し、前記透過面が前記超音波の伝搬方向に沿って前記導波部の一面を構成するように設けられた伝搬媒質部であって、前記導波部を伝搬する前記超音波が前記透過面から前記伝搬媒質部へ透過し、所定の収束点に収束するように前記透過面が構成され、前記導波部に対して配置されている伝搬媒質部と、
    前記収束点に配置されており、前記収束した超音波を検出する検出部と、
    を備え、
    前記伝搬媒部を伝搬する超音波の音速をCn、前記導波部を伝搬する超音波の音速をCa 前記導波路の第1の開口から、前記透過面上の前記超音波の伝搬方向に沿った任意の位置に設定した点Pまでの導波路の長さをLaとし、前記点Pから前記収束点までの長さをLnとしたとき、
    Figure 0004422205
    の関係を満たし、
    点Pの位置にかかわらず、La/Ca+Ln/Cnが一定である超音波受波器。
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