JP2005180991A - レールの検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 レールの材質及び作業環境によらず、レールのくびれ部に発生した水平裂を短時間で検出可能であり、かつ作業者に過度の負担をかけることのないレールの検査方法を提供すること。
【解決手段】 本発明に係るレールの検査方法は、レールの頭部側又は足部側のいずれか一方に送信用探触子を配置し、該送信用探触子から超音波を送信する送信工程と、前記レールの頭部側又は足部側の他方に受信用探触子を配置し、前記送信用探触子から送信される前記超音波を前記受信用探触子で受信する受信工程と、前記送信探触子から送信されてから一定時間経過後に前記受信用探触子により受信される前記超音波の強度及び到達時間から欠陥の有無を判別する判別工程とを備えている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、レールの検査方法に関し、さらに詳しくは、主としてレールのくびれ部における水平裂の有無を評価するためのレールの検査方法に関する。
鉄道のレールは、鉄道車両の荷重を支持するためのものであり、車両が通過する毎に、レールには、大きな繰り返し荷重が加わる。そのため、製造時にレール内部に発生した欠陥、あるいは、使用中に作用する繰り返し荷重によって生成及び成長した欠陥を看過すると、重大な事故につながるおそれがある。
そこで、レールの出荷前及び設置後においては、レール内部の欠陥の有無を調べるために、非破壊検査が行われている。レールの非破壊検査手法としては、レールの形状、材質、検査環境等に応じて、放射線透過試験法、超音波探傷法、浸透探傷試験法、渦流探傷試験法等、種々の試験方法が使い分けられている。
例えば、炭素鋼レールの場合、超音波の減衰が比較的小さいので、出荷前及び設置後の非破壊検査として、超音波パルス反射法が一般に用いられている。一方、マンガンクロッシング等の鋳造レールの場合、超音波の散乱及び減衰が大きいので、出荷前の製品検査には放射線透過試験法が、また、設置後の現地検査には浸透探傷試験法及び目視検査が一般に用いられている。
また、特許文献1には、車両が通過する際の繰り返し荷重によってレール頭部に発生する横裂を検出するために、レール頭部の両側面に、それぞれ送信用探触子及び受信用探触子を配置し、透過波を検出することによって横裂の有無を判定する超音波式レール頭部横裂探傷方法が開示されている。同文献には、送信用探触子及び受信用探触子をレールの幅方向であって、レールの長手方向に対して直角に対向させる方法に代えて、両者の位置をレールの長手方向及び垂直方向にそれぞれずらして配置する方法を用いることによって、隣接する水平裂の干渉を受けることなく、横裂を検出できる点が記載されている。
また、特許文献2には、レール頭部の両側にそれぞれ配置された送信用斜角探触子及び受信用斜角探触子と、送信用斜角探触子及び受信用斜角探触子の少なくとも一方の位置を長手方向及び/又は上下方向に調節するための調整具とを備えた超音波検査装置が開示されている。同文献には、超音波ビームの中心線が互いに一致するように送信用斜角探触子及び受信用斜角探触子を配置することによって、レール頭部の内部欠陥の有無をパルス透過量の変化として検出できる点が記載されている。
さらに、特許文献3には、(イ)送信器から被検材に広帯域超音波を介して短パルス送信波を投入し、被検体内に発生する超音波を受信し増幅し、受信信号の周波数スペクトル分析から最も有意な周波数を選定後、(ロ)この周波数のバースト送信波と送信参照波信号を、各々、送信器及び送信参照波発生器から同期させて発生させ、被検体内を伝搬した超音波受信信号をフィルタリング後、(ハ)送信参照波信号と同時に信号処理演算器に取り込み相互相関演算処理を施す超音波探傷方法が開示されている。同文献には、このような方法を用いることによって、コンクリート、耐火物等のように超音波の散乱が大きい場合であっても、高感度、高S/Nの受信信号を検出することができる点が記載されている。
特開2001−183349号公報 特開平5−296981号公報 特開平7−248317号公報
レールは、周知のように、鉄道車両の車輪と接触する頭部と、頭部が支える車両荷重を枕木に伝達する足部と、頭部及び足部をつなぐ腹部からなる。レールは、腹部の横幅が頭部の横幅より狭くなっているので、頭部と腹部の境界線(以下、これを「くびれ部」という)近傍には、レールの幅方向に水平に貫通する亀裂(以下、これを「水平裂」という)が発生する場合がある。このような水平裂は、レールの折損事故につながるので、出荷前及び設置後において水平裂の有無を確実に検出する必要がある。
ここで、炭素鋼レールの場合、超音波の減衰が小さいので、従来のパルス反射法を用いて水平裂の有無を比較的容易に検出することができる。これに対し、鋳造レールは、一般に組織が粗大化しており、かつ鋳巣も多いために、超音波の減衰が大きい。また、鋳造に起因する欠陥(鋳巣等)は、一般に内面形状が不規則であるために、超音波の反射率が小さい。そのため、鋳造レールに対してパルス反射法を適用しても、水平裂からの明瞭な反射エコーは得られない。
また、特許文献1、2に開示された方法は、頭部の両側面に送信用探触子及び受信用探触子を配置するため、頭部に発生した欠陥は検出できるが、くびれ部近傍に発生した水平裂を検出することは困難である。また、現場に設置されたレールの水平裂を検出するために、超音波ビームの中心線が互いに一致するように送信用斜角探触子及び受信用斜角探触子を配置することも困難である。一方、特許文献3には、レールに適した検査方法については全く開示されていない。
さらに、鋳造レールについては、浸透探傷法を用いて水平裂の有無を検査するという方法もある。しかしながら、現場に設置されたレールのくびれ部近傍における水平裂の有無を検査するためには、レールの継ぎ目板を外し、浸透探傷を行う必要がある。そのため、膨大な検査時間が必要となる。また、指示模様を観察する際の作業姿勢がわるく、きず指示の確認にも長時間を要する。
本発明が解決しようとする課題は、レールの材質及び作業環境によらず、レールのくびれ部に発生した水平裂を検出可能なレールの検査方法を提供することにある。また、本発明が解決しようとする他の課題は、レールのくびれ部に発生した水平裂を、短時間で、かつ作業者に過度の負担をかけることなく検出可能なレールの検査方法を提供することにある。なお、本願でのレールとは、レールが交わる部分を構成するクロッシングも含んでいる。
上記課題を解決するために本発明に係るレールの検査方法は、レールの頭部側又は足部側のいずれか一方に送信用探触子を配置し、該送信用探触子から超音波を送信する送信工程と、前記レールの頭部側又は足部側の他方に受信用探触子を配置し、前記送信用探触子から送信される前記超音波を前記受信用探触子で受信する受信工程と、前記送信探触子から送信されてから一定時間経過後に前記受信用探触子により受信される前記超音波の強度及び到達時間から欠陥の有無を判別する判別工程とを備えていることを要旨とする。
レールの頭部側及び足部側のいずれか一方に送信用探触子を配置し、他方に受信用探触子を配置し、送信用探触子から超音波を送信する場合において、くびれ部近傍に水平裂がないときには、所定時間経過後に受信用探触子によって透過波が受信される。一方、くびれ部近傍に水平裂があるときには、透過波の到達時間が遅れ、あるいは、透過波が検出されない。そのため、透過波の強度及び透過波の到達時間を検出することによって、くびれ部における水平裂の有無を高い精度で検出することができる。
以下に、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。本発明に係るレールの検査方法は、送信工程と、受信工程と、判定工程とを備えている。
送信工程は、レールの頭部側又は足部側のいずれか一方に送信用探触子を配置し、送信用探触子から超音波を送信する工程である。本発明において、レールの材質は、特に限定されるものではなく、種々の材質を有するレールに対して適用できる。レールの材質は、具体的には、炭素鋼、高マンガン鋳鋼等が好適な一例として挙げられる。特に、高マンガン鋳鋼からなる鋳造レールは、超音波の減衰及び/又は散乱が大きいので、従来のパルス反射法では欠陥の有無の判別は困難であるが、本発明に係る方法を用いると、くびれ部における水平裂の有無を高い精度で判別することができる。
本発明において、送信用探触子の構造は特に限定されるものではなく、種々の構造を有する探触子を用いることができる。すなわち、送信用探触子は、1個の圧電素子を備えたものであっても良く、あるいは、多数配列させた微小な圧電素子からタイミングを変えて超音波を発信させることが可能なアレイ探触子であっても良い。特に、送信用探触子として、レールの長手方向に多数の圧電素子を配列させたアレイ探触子を用いると、送信用探触子をレールの長手方向に走査させる工程を簡略化又は省略できるという利点がある。
また、送信用探触子から送信される超音波の出力は、特に限定されるものではないが、レールが超音波の減衰及び/又は散乱の大きい材質(例えば、高マンガン鋳鋼からなる鋳造体)からなる場合には、従来のパルス反射法に用いられる超音波よりも強い超音波を用いるのが好ましい。
強い超音波を送信する方法には、種々の方法がある。第1の方法は、探傷に用いる周波数として、所定の周波数を有するものを用いることである。一般に、超音波の周波数が高くなるほど、分解能は向上するが、超音波の減衰が大きくなり、受信用探触子に到達する超音波が弱くなる。従って、受信用探触子に強い超音波を到達させるためには、分解能を低下させない範囲で、相対的に低い周波数の超音波を送信するのが好ましい。
本発明において、探傷に用いる超音波の周波数は、具体的には、0.5MHz以上5MHz以下が好ましい。超音波の周波数が5MHzを超えると、超音波の減衰が大きくなるので好ましくない。一方、超音波の周波数が0.5MHz未満になると、超音波が広がり、分解能が低下するので好ましくない。超音波の周波数は、さらに好ましくは、1MHz以上2MHz以下である。
強い超音波を送信する第2の方法は、振動子に加える電気信号の振幅を大きくすることである。そのためには、振動子に加える電圧を高くすればよい。振動子に加える電圧は、振動子の種類により最適な値が異なる。通常のパルス反射法の場合、印加電圧は40〜80V程度であるが、本発明においては、印加電圧は、200V以上が好ましく、さらに好ましくは、300V以上、さらに好ましくは、400V以上である。
強い超音波を送信する第3の方法は、相対的に大きな振動子を有する探触子を用いることである。一般に、振動子の大きさが大きくなるほど、強い超音波を送信することができる。振動子の大きさは、具体的には、直径又は一辺の長さが10mm以上が好ましく、さらに好ましくは、30mm以上である。
強い超音波を送信する第4の方法は、振動子に加える電気信号にバースト波を用いることである。バースト波を用いると、周波数帯域が狭帯域化する。そのため、受信側で相関処理を行うと、バースト波の波数に応じた相関値が得られ、結果として強い透過信号を得ることができる。この場合、相関処理は、デジタル的に実施しても良く、あるいはアナログ的に実施しても良い。
なお、上述した強い超音波を送信するための種々の方法は、それぞれ、単独で用いても良く、あるいは2以上を組み合わせて用いても良い。
送信用探触子は、レールの頭部側又は足部側のいずれか一方に配置される。ここで、「頭部側」とは、レールのくびれ部に発生する水平裂の位置より上方の位置をいう。また、「足部側」とは、レールのくびれ部に発生する水平裂の位置より下方の位置をいう。
例えば、送信用探触子をレールの頭部側に配置する場合、送信用探触子は、レールの頭部の頂面に配置しても良く、あるいは、レールの頭部の側面に配置しても良い。また、送信用探触子をレールの足部側に配置する場合、送信用探触子は、レールの腹部に配置しても良く、あるいは、レールの足部のいずれかに配置しても良い。特に、送信用探触子をレールの頭部の頂面に配置すると、送信用探触子の設置作業が容易になり、しかもレールのくびれ部に向かって垂直に超音波を送信できるので精度の高い検査を行うことができるという利点がある。
また、送信用探触子とレールとの間には、超音波の伝達を効率よく行うための接触媒質を介在させることが望ましい。接触媒質としては、具体的には、水、グリセリンペースト、マシン油等が好適な一例として挙げられる。
次に、受信工程について説明する。受信工程は、レールの頭部側又は足部側の他方に受信用探触子を配置し、送信用探触子から送信される超音波を受信用探触子で受信する工程である。
本発明において、受信用探触子の構造は特に限定されるものではなく、種々の構造を有する探触子を用いることができる。すなわち、受信用探触子は、1個の圧電素子を備えたものであっても良く、あるいは、多数配列させた微小な圧電素子からタイミングを変えて超音波を発信させることが可能なアレイ探触子であっても良い。特に、受信用探触子として、レールの長手方向に多数の圧電素子を配列させたアレイ探触子を用いると、受信用探触子をレールの長手方向に走査させる工程を簡略化又は省略できるという利点がある。
また、受信用探触子は、必ずしも送信用探触子と同一構造を有するものである必要はない。すなわち、送信用探触子として1個の圧電素子を備えた探触子を用い、受信用探触子としてアレイ探触子を用いても良い。あるいは、その逆であっても良い。特に、送信用探触子及び受信用探触子の双方に、アレイ探触子を用いると、検査の高速化が可能となり、効率よく検査を行うことができる。
受信用探触子は、送信用探触子から送信される超音波を受信可能なものであれば良く、その感度は、特に限定されるものではない。但し、レールが超音波の減衰及び/又は散乱の大きい材質(例えば、高マンガン鋳鋼からなる鋳造体)からなる場合には、従来のパルス反射法よりも受信用探触子の感度を高くするのが好ましい。
受信用探触子の感度を向上させる方法には、種々の方法がある。第1の方法は、振動子として高感度の圧電素子を備えたもの用いることである。高感度の圧電素子を用いると、微弱な透過波を確実に検出することができる。高感度の圧電素子としては、具体的には、ジルコンチタン酸亜鉛、コンポジット等が好適な一例として挙げられる。
受信用探触子の感度を向上させる第2の方法は、受信アンプの増幅率を高くすることである。受信アンプの増幅率を高くすると、微弱な透過波を確実に検出することができる。受信アンプの増幅率は、具体的には、60dB以上が好ましく、さらに好ましくは、80dB以上である。
なお、上述した受信用探触子の感度を向上させる種々の方法は、それぞれ、単独で用いても良く、あるいは、2以上を組み合わせて用いても良い。また、受信用探触子の感度を向上させる方法に加えて、上述した強い超音波を送信するための種々の方法を組み合わせて用いても良い。これらの組み合わせは、検査目的、送信用探触子の構造等に応じて、最適なものを選択すれば良い。
例えば、送信用探触子として、従来のパルス反射法で用いられる超音波と同等の強さを有する超音波を送信可能な探触子を用い、受信用探触子として高感度の探触子を用いても良い。あるいは、送信用探触子として従来法より強い超音波を送信可能な探触子を用い、受信用探触子として通常の感度を有する探触子を用いても良い。さらに、送信用探触子として強い超音波を送信可能な探触子を用い、受信用探触子として高感度の探触子を用いても良い。また、これらに加えて、受信アンプの増幅率を高くする方法を組み合わせて用いても良い。
受信用探触子は、レールの頭部側又は足部側のいずれかであって、くびれ部を挟んで送信用探触子とは反対側に配置される。なお、「頭部側」及び「足部側」の定義、及び受信用探触子とレールとの間に接触媒質を介在させた方が好ましい点は、送信工程と同様であるので説明を省略する。
図1に、送信用探触子及び受信用探触子の配置の一例を示す。図1において、試験体は、レール10であり、レール10は、頭部10aと、足部10cと、頭部10a及び足部10cをつなぐ腹部10bからなる。また、図1に示す例において、送信用探触子20はレール10の頭部10aの頂面に配置され、受信用探触子30は、レール10の足部10cに配置されている。
なお、図1に示す例においては、1個の送信用探触子20と1個の受信用探触子30が示されているが、これは単なる例示であり、目的に応じて、レール10の長手方向及び/又は幅方向に複数個の送信用探触子20及び/又は受信用探触子30を配置しても良い。また、送信用探触子20及び/又は受信用探触子30として、アレイ探触子を用いても良い。
次に、判別工程について説明する。判別工程は、送信探触子から送信されてから一定時間経過後に受信用探触子により受信される超音波の強度及び到達時間から欠陥の有無を判別する工程である。
ここで、「一定時間」とは、レールのくびれ部近傍に水平裂がない場合における、超音波が送信用探触子から送信されてから受信用探触子により受信されるまでの時間(以下、これを「標準伝播時間」という)をいう。標準伝播時間の値は、レールの材質、形状、接触媒質の材質、送信用探触子及び受信用探触子の構造、配置等に応じて異なる。
通常、レールのくびれ部近傍に水平裂がない場合には、送信された超音波がそのままくびれ部近傍を通過するので、ほぼ標準伝播時間が経過した後に超音波が受信される。一方、レールのくびれ部近傍に亀裂はあるが、その亀裂が水平方向に貫通していない場合、及び/又は、水平裂の端部近傍に送信用探触子及び受信用探触子が配置されている場合には、超音波は、多重反射を繰り返しながら亀裂を迂回するので、標準伝播時間より遅れて受信用探触子に到達する。さらに、レールのくびれ部に水平裂があり、頭部と足部が完全に分断されている場合には、超音波の到達時間がさらに遅れるか、あるいは、受信用探触子によって受信される超音波がノイズレベルとなる。
従って、従来のパルス反射法では欠陥に起因する反射エコーが明瞭に観測できない場合であっても、受信用探触子によって透過波が受信されたか否か、及び透過波が受信された場合における到達時間の遅れの程度を観測することによって、レールのくびれ部近傍に水平裂があるか否かを判別することができる。
以上のように本発明に係るレールの検査方法によれば、くびれ部近傍における水平裂の有無を容易に判定することができる。また、レールに入射させる超音波の強度及び/又は受信用探触子の感度を最適化すると、高マンガン鋳鋼からなる鋳造レールのように、超音波の減衰及び/又は散乱が大きい場合であっても、くびれ部近傍における水平裂の有無を容易に判定することができる。
また、本発明に係るレールの検査方法は、レールの頭部側及び足部側のいずれか一方に送信用探触子を配置し、他方に受信用探触子を配置するだけで良く、検査に際し、レールの継ぎ目板を外す必要はない。そのため、レールが設置された現場において検査する場合であっても、短時間で、かつ安全に検査を行うことができる。また、浸透探傷試験と相関の高い検査結果が得られ、設備費も安価であり、検査技能も不要である。さらに、不自然な作業姿勢を取ることが少ないので、作業者に過度の負担をかけることもない。
図1に示すように、高マンガン鋳鋼からなる鋳造レールの頭部の頂面及び足部に、それぞれ、送信用探触子及び受信用探触子を配置し、透過波を測定した。なお、試験条件は、以下の通りである。
送信用探触子:2MHz、広帯域、φ20mm。
受信用探触子:1MHz、広帯域、φ20mm。
接触媒質 :ソニコートBS300。
印加電圧 :400V。
(比較例1)
受信用探触子として、2MHz、広帯域、φ20mmの探触子を用い、かつ印加電圧を40Vとした以外は、実施例1と同一の手順に従い、透過波を測定した。
図2(a)及び図2(b)に、それぞれ、実施例1及び比較例1で得られた透過波の受信波形(Aスコープ表示)を示す。印加電圧を40Vとした比較例1の場合、エコー高さはノイズレベルであり、透過波を検出できないのに対し、印加電圧を400Vとした実施例1の場合、透過波を検出できることがわかる。試験体がレールであり、かつ図1に示す位置に探触子を配置した場合、エコー高さが急増するのは、超音波透過時間で63〜73μs程度のところである。従って、この条件下で透過波を検出する場合、超音波を送信してから約63〜73μsの領域に監視ゲートを設定すれば、透過波を検出できることが分かった。
試験体として、レールのくびれ部の厚さ方向に深さの異なる人工欠陥を入れたものを用い、送信用探触子及び受信用探触子として、それぞれ種類の異なる3種類の探触子を用いた以外は、実施例1と同一の条件下で、透過波の測定を行った。なお、試験体は、きず無し(条件1)、並びに、きずの深さが厚さの50%(条件2)、75%(条件3)、及び90%(条件4)の4種類を用いた。また、監視ゲートは、実施例1の結果に基づき、63〜73μsに設定した。
図3(a)に、各試験体の断面模式図を示す。また、図3(b)及び図3(c)に、それぞれ、監視ゲート内の最大エコー高さ及び最大エコーが観測された位置を示す。なお、図3(b)及び図3(c)中、「□」、「△」、及び「×」は、それぞれ、送信用探触子として、探触子A(5MHz、12.4φ)、探触子B(2MHz、20.0φ)、及び探触子C(1MHz、20.0φ)を用い、受信用探触子として、探触子D(5MHz、20.0φ)、探触子E(5MHz、12.4φ)、及び探触子F(5MHz、12.4φ)を用いて得られた結果を示す。
図3(b)及び図3(c)より、いずれの探触子を用いた場合であっても、厚さ方向のきず深さが深くなるほど、最大エコー高さが小さくなり、かつ最大エコー検出時間が長くなっていることがわかる。これは、きず深さが深くなるほど、超音波の多重反射・迂回が大きくなるためである。
図4(a)、及び図4(b)に示すように、レールのくびれ部近傍に、機械加工により、長手方向の長さの異なる4個の人工きず(人工水平裂)を導入し、試験体とした。次に、図4(a)に示すように、レールの頭部の頂面及び足部に、それぞれ、送信用探触子及び受信用探触子を配置し、一定時間経過後の透過波のエコー高さを測定した。なお、試験条件は、実施例1と同一とし、監視ゲートは、63〜77μsに設定した。
図4(c)に、水平位置(レールの長手方向距離)と、監視ゲート内の最大エコー高さとの関係を示す。図4(c)より、人工きずのある領域のエコー高さは、その両側の健全部のエコー高さより低くなっていることが分かる。また、人工きずの長手方向長さが長くなるほど、人工きずのある領域のエコー高さが低くなっていることがわかる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本発明に係るレールの検査方法は、種々の材質からなるレールのくびれ部近傍に発生した欠陥(特に、水平裂)の有無の出荷前検査及び現場における設置後の検査に用いることができる。
本発明の一実施の形態に係るレールの検査方法を示す概略図である。 図2(a)は、実施例1で得られた受信波形(Aスコープ表示)であり、図2(b)は、比較例1で得られた受信波形(Aスコープ表示)である。 図3(a)は、実施例2で用いた試験体の断面模式図であり、図3(b)及び図3(c)は、それぞれ、実施例2で得られた最大エコー高さ及び最大エコー検出時間と試験条件との関係を示す図である。 図4(a)は、実施例3で用いた試験体(レール)の長手方向から見た断面図であり、図4(b)は、その側面図であり、図4(c)は、実施例3で得られた水平位置と最大エコー高さの関係を示す図である。
符号の説明
10 レール(試験体)
10a 頭部
10c 足部
20 送信用探触子
30 受信用探触子

Claims (4)

  1. レールの頭部側又は足部側のいずれか一方に送信用探触子を配置し、該送信用探触子から超音波を送信する送信工程と、
    前記レールの頭部側又は足部側の他方に受信用探触子を配置し、前記送信用探触子から送信される前記超音波を前記受信用探触子で受信する受信工程と、
    前記送信探触子から送信されてから一定時間経過後に前記受信用探触子より受信される前記超音波の強度及び到達時間から欠陥の有無を判別する判別工程とを備えたレールの検査方法。
  2. 前記レールは、高マンガン鋳鋼からなる鋳造レールである請求項1に記載のレールの検査方法。
  3. 前記超音波の周波数は、0.5MHz以上5MHz以下である請求項1又は2に記載のレールの検査方法。
  4. 前記送信用探触子及び前記受信用探触子は、アレイ探触子である請求項1から3までのいずれかに記載のレールの検査方法。
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