JP2005180728A - 補助燃焼バーナ装置及びそれを使用した焼却炉 - Google Patents

補助燃焼バーナ装置及びそれを使用した焼却炉 Download PDF

Info

Publication number
JP2005180728A
JP2005180728A JP2003418642A JP2003418642A JP2005180728A JP 2005180728 A JP2005180728 A JP 2005180728A JP 2003418642 A JP2003418642 A JP 2003418642A JP 2003418642 A JP2003418642 A JP 2003418642A JP 2005180728 A JP2005180728 A JP 2005180728A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
combustion chamber
auxiliary combustion
housing
burner
combustion burner
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003418642A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshito Moriyama
義人 森山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Moriyama Kogyo KK
Original Assignee
Moriyama Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Moriyama Kogyo KK filed Critical Moriyama Kogyo KK
Priority to JP2003418642A priority Critical patent/JP2005180728A/ja
Publication of JP2005180728A publication Critical patent/JP2005180728A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Regulation And Control Of Combustion (AREA)
  • Incineration Of Waste (AREA)
  • Combustion Of Fluid Fuel (AREA)

Abstract

【課題】 補助燃焼バーナを傾けて噴出口の角度を変えることができ、停電や電気系統の異常等により冷却用のファンが停止した場合であっても、燃焼室からの輻射熱による焼損を防止できるようにした補助燃焼バーナ装置及びそれを使用した焼却炉を提供する。
【解決手段】 補助燃焼バーナ装置2は、燃焼室と通じる開口部711を備え、ハウジング軸73を中心として上下に回動可能に設けられたハウジング7と、ハウジング7内へバーナノズルが挿設されている補助燃焼バーナ21と、ハウジング軸73を中心として回動することにより、燃焼室からバーナノズル内への輻射熱を遮断する遮断部材8と、を有している。
【選択図】 図7

Description

本発明は、補助燃焼バーナ装置及びそれを使用した焼却炉に関する。
更に詳しくは、補助燃焼バーナを傾けて噴出口の角度を変えることができ、停電や電気系統の異常等により冷却用のファンが停止した場合であっても、燃焼室からの輻射熱による焼損を防止できるようにした補助燃焼バーナ装置及びそれを使用した焼却炉に関する。
また、補助燃焼バーナ装置を設ける燃焼室の取付口との間に通気可能な隙間が形成されないようにして、隙間からダイオキシン類を含む有害ガスが外気へ漏れることを防止した補助燃焼バーナ装置及びそれを使用した焼却炉に関する。
近年、焼却炉から発生するダイオキシン類が社会的な問題となっている。これを受け、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」が一部改正され、焼却炉の構造に関する規定(平成14年12月1日施行)が強化された。
新しく追加された規制事項の一つとして、「燃焼ガスの温度を保つために必要な助燃装置が設けられていること」が挙げられている。通常、この規制に関しては廃棄物を投入する一次燃焼室上に設けた二次燃焼室側に補助燃焼バーナを設置することで対応している。
ところで、補助燃焼バーナは、モーターによって作動させたファンでエアーを供給しながら燃料を燃焼させることにより、燃焼室内へ炎を噴射できるようになっている。また、モーターの冷却のため、ファンは炎の噴射を停止した後でも所定時間作動するようになっており、これにより燃焼室からの輻射熱でモーターが焼損することはない。
しかしながら、この補助燃焼バーナは、あくまでも一次燃焼室で発生した燃焼ガスを二次燃焼室側で高温燃焼させるものである。つまり、一次燃焼室での助燃効果を期待して設置しているものではない。このため、一次燃焼室において、廃棄物に着火した直後の火力が十分でない場合、ダイオキシン類を含む有害ガスの発生が考えられる。
そこで本発明者は、二次燃焼室に設けられた補助燃焼バーナの噴出口を一次燃焼室側に向けて、着火直後の一次燃焼室の火力を補助燃焼バーナで補助するといった技術思想の着想に至った。
ところで、特許文献1(図16参照)には、「炉壁91に筒状の差込孔92を開けて該孔92中にバーナ93のノズル931を差込み、該バーナ93の左右部分を回動可能に差込孔92の内壁に軸着し、炉内に向うノズル931の噴口部を上下に移動調整できるようにした焼却炉のバーナ取付装置」が開示されている。
実開昭63−49109号公報
このバーナ取付装置を、上記した補助燃焼バーナに採用すれば、補助燃焼バーナの噴出口を一次燃焼室側に向けて、着火直後の一次燃焼室の火力を補助することはできる。
しかしながら、特許文献1に記載のものでは次のような課題があった。
特許文献1に記載のものは、ノズル先端部932が軸94を中心とした円弧上の軌跡を移動する。このため、ノズル931を下に傾けた状態で炎を確実に炉内へ噴射させるためには、図16に図示されているように、ノズル先端部932が差込孔92の入口部921よりも奥へ差し入れられていることが望ましい。
しかしながら、ノズル先端部932が燃焼室奥へ差し入れられているほど、燃焼室からの輻射熱の影響を受けやすい。このため、停電や電気系統の異常やモーターの劣化等によって、万一ファンが停止した場合には、ノズル931の噴射口を通してモーターが輻射熱に直接曝され、モーターが焼損する恐れがあった。
(本発明の目的)
そこで本発明の目的は、補助燃焼バーナを傾けて噴出口の角度を変えることができ、停電や電気系統の異常等により冷却用のファンが停止した場合であっても、燃焼室からの輻射熱による焼損を防止できるようにした補助燃焼バーナ装置及びそれを使用した焼却炉を提供することにある。
本発明の他の目的は、補助燃焼バーナ装置を設ける燃焼室の取付口との間に通気可能な隙間が形成されないようにして、隙間からダイオキシン類を含む有害ガスが外気へ漏れることを防止した補助燃焼バーナ装置及びそれを使用した焼却炉を提供することにある。
上記目的を達成するために講じた本発明の手段は次のとおりである。
第1の発明にあっては、
燃焼室内へ噴射する炎の角度を調整することができる補助燃焼バーナ装置であって、
燃焼室と通じる開口部を備え、ハウジング軸を中心として上下に回動可能に設けられたハウジングと、
該ハウジング内へバーナノズルが挿設されている補助燃焼バーナと、
上記ハウジング軸を中心として回動することにより、燃焼室からバーナノズル内への輻射熱を遮断する遮断部材と、
を有していることを特徴とする、
補助燃焼バーナ装置である。
第2の発明にあっては、
ハウジングは、対向して配置された左側面部及び右側面部と、ハウジング軸を中心とする円弧面で形成された頂面部及び底面部を備え、燃焼室に設けてある取付口に嵌め入れられた状態で、ハウジングの外面部が取付口の内周縁に密着しながら回動するように構成されていることを特徴とする、
第1の発明に係る補助燃焼バーナ装置である。
第3の発明にあっては、
遮断部材を作動させる作動手段と、
燃焼室の燃焼動作中において、補助燃焼バーナ)のファンの停止状態または停電によるファンへの通電が遮断された状態を検知するファン停止検知手段と、
該ファン停止検知手段によって、ファンの停止状態またはファンへの通電が遮断された状態が検知された場合に、遮断部材で燃焼室からバーナノズル内への輻射熱を遮断するように上記作動手段を作動させる制御手段と、
を備えていることを特徴とする、
第1または第2の発明に係る補助燃焼バーナ装置である。
第4の発明にあっては、
燃焼室からバーナノズル内への輻射熱を遮断する回動方向に遮断部材を直接的または間接的に付勢する付勢手段と、
通電状態では上記付勢手段に抗して遮断部材の回動を直接的または間接的に停止し、停電により通電が遮断された状態では遮断部材の回動停止状態を直接的または間接的に解除する回動制御装置と、
を備えていることを特徴とする、
第1または第2の発明に係る補助燃焼バーナ装置である。
第5の発明にあっては、
第1,2,3または第4の発明に係る補助燃焼バーナ装置を備えていることを特徴とする、
焼却炉である。
燃焼室からバーナノズル内への輻射熱を遮断する遮断部材は、手動で作動させても良いし、自動的に作動させても良い。手動で作動させる場合には、例えばハウジング軸を回動させるハンドルを設けることができるし、また自動的に作動させる場合は、ハウジング軸をモーター等の動力で回動させることができるが、特にこれらに限定されない。
また、遮断部材はハウジング内(例えばハウジングとバーナノズルとの間など)に設けることもできるし、ハウジングの外に設けることもできる。
作動手段は、遮断部材を作動させることができるものであれば、特に限定されない。例えば、バネ、モーター、アクチュエータ(エアシリンダや油圧シリンダ)やその他の公知の動力手段を採用することができる。
ファン停止検知手段は、燃焼室の燃焼動作中において、補助燃焼バーナのファンの停止状態または停電によるファンへの通電が遮断された状態を検知できるものであれば、特に限定されない。例えばファンを作動させるモータの制御回路内に電気的に検知できる手段を設けることができるし、モータの回転状態から検知できるようにしても良い。
付勢手段は、遮断部材が燃焼室からバーナノズル内への輻射熱を遮断する回動方向に付勢できるものであれば、特に限定するものではなく、例えばねじりコイルバネ、引張コイルバネ、圧縮コイルバネ、皿バネ、竹の子バネ、渦巻きバネ、板バネ、あるいはその他のバネのバネ力を利用した手段、またはゴム(天然ゴム、合成ゴムを含む)の弾性力を利用した手段等を挙げることができる。
回動制御装置は、通電状態で付勢手段に抗して遮断部材の回動を直接的または間接的に停止し、停電により通電が遮断された状態で遮断部材の回動停止状態を直接的または間接的に解除するものであれば、特に限定するものではない。例えば、ソレノイド装置、モーター、モーター、アクチュエータ(エアシリンダや油圧シリンダ)などを利用することができる。
(作 用)
(a)本発明に係る補助燃焼バーナ装置の作用を、焼却炉の二次燃焼室側に設けた場合を例に挙げて説明する。
一次燃焼室に被焼却物を投入した後、ハウジング軸を中心としてハウジングを下方へ回動させ、補助燃焼バーナのバーナノズルを下方に傾斜させる。補助燃焼バーナを作動させ、開口部から噴出する補助燃焼バーナの炎で一次燃焼室内の被焼却物に着火する。
着火後は、下方に傾斜させた補助燃焼バーナを引き続き作動させ、着火直後の火力を補助してダイオキシン類を含む有害ガスが発生することを防止する。
一次燃焼室の温度が高温に保たれたら(例えば800℃以上)、ハウジングを上方へ回動して戻し、バーナノズルを略水平方向に向ける。そして、バーナノズルの炎で、一次燃焼室で発生した燃焼ガスを二次燃焼室側で高温で二次燃焼させる。
停電や電気系統の異常等により、補助燃焼バーナのファンが停止した場合には、ハウジング軸を中心として遮断部材を回動させ、遮断部材で燃焼室からバーナノズル内への輻射熱を遮断する。したがって、停電や電気系統の異常等によりファンが停止した場合であっても、バーナノズルを通してモーターが輻射熱に直接曝されることはないので、輻射熱によるモーターの焼損を防止することができる。
(b)対向して配置された左側面部及び右側面部と、ハウジング軸を中心とする円弧面で形成された頂面部及び底面部をハウジングが備えている補助燃焼バーナ装置は、ハウジングが燃焼室に設けてある取付口に嵌め入れられた状態で、ハウジングの外面部が取付口の内周縁に密着しながら回動する。したがって、取付口とハウジングの間には本質的に通気可能な隙間が形成されず、隙間からダイオキシン類を含む有害ガスが外気へ漏れることが防止される。
(c) 遮断部材を作動させる作動手段と、燃焼室の燃焼動作中において、補助燃焼バーナのファンの停止状態または停電によるファンへの通電が遮断された状態を検知するファン停止検知手段と、該ファン停止検知手段によって、ファンの停止状態またはファンへの通電が遮断された状態が検知された場合に、遮断部材で燃焼室からバーナノズル内への輻射熱を遮断するように上記作動手段を作動させる制御手段とを備えている補助燃焼バーナ装置は、次のように作用する。
即ち、補助燃焼バーナのファンが停止したり、停電によるファンへの通電が遮断された場合、その状態をファン停止検知手段が検知する。ファン停止検知手段が検知すると、制御手段が作動手段を作動させ、遮断部材が燃焼室からバーナノズル内への輻射熱を遮断する。
(d)燃焼室からバーナノズル内への輻射熱を遮断する回動方向に遮断部材を直接的または間接的に付勢する付勢手段と、通電状態では上記付勢手段に抗して遮断部材(8)の回動を直接的または間接的に停止し、停電により通電が遮断された状態では遮断部材(8)の回動停止状態を直接的または間接的に解除する回動制御装置と、を備えている補助燃焼バーナ装置は、次のように作用する。
即ち、通電状態では、回動制御装置は付勢手段に抗して遮断部材の回動を直接的または間接的に停止している。そして、停電によってファンへの通電が遮断されると、回動制御装置への通電も遮断されるため、回動制御装置は遮断部材の回動停止状態を直接的または間接的に解除する。これにより、燃焼室からバーナノズル内への輻射熱を遮断する回動方向に遮断部材が回動し、燃焼室からの輻射熱によるファンの焼損は防止される。
本発明は上記構成を備え、次の効果を有する。
(a)本発明に係る補助燃焼バーナ装置は、燃焼室と通じる開口部を備え、ハウジング軸を中心として上下に回動可能に設けられたハウジングを有しており、ハウジング内へは補助燃焼バーナのバーナノズルが挿設されている。よって、ハウジング軸を中心としてハウジングを回動させれば、補助燃焼バーナのバーナノズルを傾斜させることができる。このように、本発明に係る補助燃焼バーナ装置によれば、補助燃焼バーナを傾けて噴出口の角度を変えることができる。したがって、補助燃焼バーナ装置を例えば焼却炉の二次燃焼室側に設ければ、補助燃焼バーナの噴出口を一次燃焼室側に向けて、着火直後の一次燃焼室の火力を補助燃焼バーナで補助することができる。
また、本発明に係る補助燃焼バーナ装置は、ハウジング軸を中心として回動することにより、燃焼室からバーナノズル内への輻射熱を遮断する遮断部材を備えている。よって、停電や電気系統の異常等によりファンが停止した場合には、遮断部材を手動または自動的に作動させることにより、バーナノズルを通してモーターが輻射熱に直接曝されることはないので、輻射熱によるモーターの焼損を防止することができる。
更に、遮断部材はハウジングと同じハウジング軸を中心として回動するように構成したので、遮断部材の可動範囲はハウジング軸からの直径範囲に留まる。よって、例えば遮断部材をスライド式に可動するように構成した場合と比べ、遮断部材が邪魔になりにくいので、燃焼室のスペースを広くとることができる。また遮断部材をハウジング内(例えばハウジングとバーナノズルとの間)で回動するように構成すれば、補助燃焼バーナ装置をよりコンパクトに形成できる。
(b)対向して配置された左側面部及び右側面部と、ハウジング軸を中心とする円弧面で形成された頂面部及び底面部をハウジングが備えている補助燃焼バーナ装置では、燃焼室に設けてある取付口とハウジングの間には本質的に通気可能な隙間が形成されないので、隙間からダイオキシン類を含む有害ガスが外気へ漏れることが防止される。
(c)作動手段と、ファン停止検知手段と、制御手段とを備えている補助燃焼バーナ装置では、補助燃焼バーナのファンが停止したり、停電によるファンへの通電が遮断された場合、その状態をファン停止検知手段が検知した後、制御手段が作動手段を作動させ、遮断部材が燃焼室からバーナノズル内への輻射熱を遮断する。このように、補助燃焼バーナのファンが停止したり、停電によるファンへの通電が遮断された場合に、それを自動的に検知して燃焼室からの輻射熱を遮断するようにしたので、確実に輻射熱による補助燃焼バーナの焼損を防止することができる。
(d)付勢手段と回動制御装置とを備えている補助燃焼バーナ装置では、停電によってファンへの通電が遮断されると、自動的に回動制御装置が作動して遮断部材が燃焼室からバーナノズル内への輻射熱を遮断するので、上記した効果と同様に、確実に輻射熱による補助燃焼バーナの焼損を防止することができる。
本発明を図面に示した実施例に基づき更に詳細に説明する。
図1は本発明に係る焼却炉の第一の実施例を示す内部構造を表した縦断面説明図、
図2は焼却炉の平面視説明図、
図3は焼却炉の投入装置側を拡大した斜視説明図である。
なお、図2では図1に表れる補助燃焼バーナ装置2を省略していると共に、ケーシングCを二点鎖線で示している。
まず、焼却炉Aの主な構成部を概略的に説明にする。
図1に示すように、焼却炉Aは箱型のケーシングCを備えている。ケーシングCの内部には、焼却炉本体1、サイクロン集塵装置61及び送風機64等が収容されている。ケーシングCは鋼板やステンレス等の金属製材料で形成されている。
焼却炉本体1はステンレス製であり、燃焼室である一次燃焼室1aと、一次燃焼室1aの上部に連通して設けてある二次燃焼室1bを備えている。
二次燃焼室1bには、焼却炉本体1内の燃焼を助ける補助燃焼バーナ装置2が設けてある。
図2及び図3において、符号3は被焼却物を一次燃焼室1a内に投入する焼却炉の投入装置を示している。
図1に示す一次燃焼室1a内において、符号11は一次燃焼室1aの下部側に設けられた火格子を示している。符号12は、一次燃焼室1a内に空気を供給する空気供給口を示している。空気供給口12は、一次燃焼室1aの内周面に所要の間隔をおいて複数設けてある。符号13は、後述する送風機64から送られた空気を一次燃焼室1a内に取り込むためのダクト部材を示している。ダクト部材13は、焼却炉本体1の下部側の外周部を取り囲むようにして設けられている。
図1で一次燃焼室1aの左側には、残滓排出部14(図2も参照)が設けられている。残滓排出部14は、焼却によって生じた灰を取り出すための開閉可能な排出口を塞ぐ蓋体141を有している。
図1及び図2で符号61はサイクロン集塵装置を示している。サイクロン集塵装置61で、二次燃焼室1bから送られる燃焼ガスに含まれた焼却灰や飛灰などの煤塵を分離する。符号62は排煙用煙突を示している。符号63は、燃焼ガスを二次燃焼室1bからサイクロン集塵装置61に送る接続管を示している。符号631は温度センサーを示している。
図1に示す送風機64は、焼却炉本体1の下方側に設置されている。送風機64の本体は、焼却炉本体1の下方側に配置された閉鎖板640の下方にある。送風機64の送風口641は、閉鎖板640に設けてある開口部から上方に向けて設けられている。図示はしていないが、送風機64の本体側のケーシングCの所要箇所には、外気から空気を取り込むための通風口が設けてある。送風機64により、一次燃焼室1aとサイクロン集塵装置61に空気を供給するとともに、ケーシングCの内部を冷却する。
以下、焼却炉Aの各構成部材について、順を追って詳しく説明する。
[焼却炉の投入装置3]
図4は、図3に示した焼却炉の投入装置の分解斜視説明図、
図5は、投入装置の縦断面説明図であり、開閉板を開いた状態を示している。
図3ないし図5を参照して、投入装置3を説明する。
図4に示すように、投入装置3は、投入装置本体であるシュート部4と蓋部材5を備えている。
シュート部4は、扇形の側面部41,41と、側面部41,41の円弧部分を互いに連結する曲面部42を備えている。
シュート部4のうち、焼却炉本体1の外側(外気側)には被焼却物の入口部4aが開口しており、焼却炉本体1の内側(一次燃焼室1a側)には出口部4bが開口している。入口部4aと出口部4bは、同じか大体同じ大きさで方形状に形成されている。入口部4aは略水平方向に開口している。出口部4bは鉛直方向に開口し、一次燃焼室1aと連通している。
側面部41,41の上部、焼却炉本体1寄りには、半円形状の嵌合溝411,411が形成されている。嵌合溝411,411には、蓋部材5の回転軸55の両端部が回動可能に嵌め入れられる。嵌合溝411,411近傍の焼却炉本体1側には、断面L形状で薄い長板状の受部43が出口部4bの上端部に沿って固定されている。この受部43を使用して蓋部材5を固定するが、その詳細については後述する。
側面板41,41のうち、図3で右側(後述する操作レバー56側)の側面板41の所要の位置には、棒状のストッパー44(図2も参照)が略水平方向に突出して設けてある。操作レバー56を所定の位置まで押し下げると、このストッパー44が当たるため、操作レバー56はそれ以上押し下げることができない。
シュート部4には、蓋部材5を着脱自在に取り付けることができる。蓋部材5は、外蓋5aと、内蓋5bを備えている。外蓋5aは、平面視略「コ」状の枠部材51と、枠部材51の開口部510を閉じる開閉部である平面視方形状の開閉板52を備えている。
開閉板52は、ヒンジ部53により回転軸55を中心として上下方向に回動し、開口部510を開閉する。開閉板52の内側(図4で開口部510側)には、枠部材51の開口部510の内周面部に隙間なく当接した状態で嵌り込む嵌込部521が設けてある。嵌込部521は正面視方形状の枠体である。
枠部材51の開口部510を開閉板52で閉じると、方形状の板体である外蓋5aとなる。そして、図3に示すように、シュート部4の入口部4aを外蓋5aで隙間なく塞ぐことができる。
枠部材51と内蓋5bの各基端部は回転軸55に固定されている。枠部材51と内蓋5bのなす角は約85度であり、回転軸55を回転させることにより、枠部材51と内蓋5bはその角度を保ったまま回動する。符号54は、枠部材51と内蓋5bを連結する扇形の板で形成された連結部を示している。
枠部材51の外側面部には、全体にわたって断面略「コ」状のパッキン溝(符号省略)が設けてあり、そのパッキン溝にはパッキン511が固定されている。パッキン511は石綿またはガラス繊維等で形成されている。パッキン511により、枠部材51を備えた外蓋5aがシュート部4内を摺動しながら移動する際に(詳細は後述する)、外蓋5aの外側面部とシュート部4の内側面部の間に通気可能な隙間が形成されることを防止できる。
また図4で内蓋5bの左側面部と右側面部にも、同様にパッキン511が固定されている。このパッキン511により、図5に示すように、内蓋5bで出口部4bを閉じた際に、パッキン511がシュート部4の側面部41,41に隙間なく当接し、確実に出口部4bを遮蔽する。
開閉板52の表面側(枠部材51と反対側)には、回動可能なストッパーハンドル522が設けてある。ストッパーハンドル522には、ストッパー523が開閉板52の裏面側(枠部材51側)に張り出して設けられている。ストッパー523が枠部材51の下に回り込むことにより、開口部510を閉じた状態の開閉板52を開かないように固定できる
即ち、図4に示す状態から開閉板52を閉じ、正面側に向いたストッパーハンドル522を図3に示すように約90度右側に回す。これによって、図4で横を向いていたストッパー523が約90度正面側に回動して枠部材51の下部側に掛止され、開閉板52は枠部材51に固定される。
図4で回転軸55の右端部には、蓋部材5を回動する操作レバーである操作レバー56が固定されている。操作レバー56を図3に示す状態から押し下げることにより、内蓋5bと外蓋5aは約85度の角度を保ったまま、回転軸55を中心として回動する。その際、外蓋5aは、シュート部4内を入口部4a側から出口部4b側へ向け移動する。
蓋部材5は、以下のようにしてシュート部4に取り付けられる。
図4に示す開閉板52を閉じた状態で、内蓋5bをシュート部4の入口部4aから嵌め入れると共に、図3に示すように回転軸55の両端部分を各嵌合溝411,411に嵌め入れて、回転軸55を掛け渡す。これにより、図5に示すように、内蓋5bによって出口部4bが隙間なく閉じられると共に、外蓋5aによって入口部4aが隙間なく閉じられる。
そして、図4に示す長板状の固定部材501を、図3に示すように回転軸55の上部に当接した状態で配置し、次いで焼却炉本体1側の受部43にボルト502で固定する。これにより、ボルト502がヒンジ部53に当たるので蓋部材5は抜け外れない。
なお、図3ないし図5に示すように、固定部材501の下端面503は、焼却炉本体1側が傾斜している。これにより、下端面503が逃げ部を形成して、開閉板52をより大きく開くことができるようにしてある。
図4及び図5に示すように、内蓋5bの左右両端側の下端部には、下方にやや張り出した斜面を有するストッパー57が設けられている。図5に示すように、内蓋5bで出口部4bを閉じている状態では、ストッパー57が一次燃焼室1a内の下り傾斜する下面部111に掛止する。これにより、内蓋5bは出口部4bから入口部4a側へ回動できず、その結果、枠部材510も水平以上に上がれないようになっている。
(投入装置3の作用)
図6は、シュート部内の外蓋及び内蓋を動きを説明するために、断面して投入装置の内部構造を表した説明図である。
被焼却物の一次燃焼室1a内への投入は、以下のようにして行う(図3ないし図6参照)。
(1) まず図3に示す開閉板52のストッパーハンドル522を正面側へ回し、ストッパー523による固定を解除する。そして、ストッパーハンドル522を持って開閉板52を持ち上げ、図5に示すように開口部510を開く。そして、枠部材51の開口部510からゴミ袋等の被焼却物Wをシュート部4内へ投入する。
なお、図5に示す状態では、内蓋5bが出口部4bを隙間なく塞いでおり、焼却作業中に開閉板52を開いたとしても、ダイオキシン類を含む有害ガスが出口部4bから漏れることはない。また、この状態では、内蓋5bの裏側下端部に設けてあるストッパー57が、一次燃焼室1a内の下面部111で掛止されているので、内蓋5bが入口部4a側に回動することはない。
(2) 図3に示すように、開閉板52を閉じ、ストッパーハンドル522を回して開閉板52を枠部材51に固定する(図5(b)も参照)。開閉板52は裏面側のストッパー523で固定されているので、不用意に開くことはない。またストッパーハンドル522は、開閉板52の内側に入り、外蓋5aの回動の邪魔にはならない。この状態では、図6(a)に示すように、被焼却物Wは内蓋5bと外蓋5aの間に形成される収容部に収容されている。
(3) 図6(b)(c)に示すように、シュート部4右横の操作レバー56を押し下げる。これにより、外蓋5aと内蓋5bは、回転軸55を中心に約85度の角度を保った状態で出口部4b側に回動していく。
詳しくは、内蓋5bが一次燃焼室1a内へ移動することにより、出口部4bが開く。また外蓋5aは、入口部4aと出口部4bが連通することを防止しながら、該入口部4a側から出口部4b側へ向けてシュート部4内を摺動して移動し、被焼却物Wを一次燃焼室1a側へ押す。このように、外蓋5aは、入口部4aを閉じる蓋として機能すると共に、被焼却物Wを出口部4bへ供給するプッシャとしても機能する。
なお、図6(c)に示すように、操作レバー56はストッパー44に当たるので、それ以上押し下げることができない。これにより、外蓋5aは出口部4bよりも先の一次燃焼室1a側へは回動できず、出口部4bが開口することはない。
また図2に示すように、シュート部4の出口部4bから一次燃焼室1a内にかけての焼却炉本体1内部の側壁部112,112は、一次燃焼室1a内に向けて左右両側へ広がっている。これにより、被焼却物Wが出口部4bで引っ掛かりにくい。
(4) 被焼却物Wを一次燃焼室1a内に投入したら、操作レバー56を持ち上げて外蓋5aと内蓋5bを元の位置に戻す。ストッパー57により、内蓋5bは出口部4bから内側には移動しない。
以上説明したように、図6(a)に示す外蓋5aが入口部4aを閉じている状態では、内蓋5bは出口部4bを閉じている。また、図6(b)に示すように、外蓋5aがシュート部4内に位置している状態では、内蓋5bは出口部4bを開いている。
したがって、外部から外蓋5aの状態(つまり、入口部4aを閉じているか、シュート部4内にあるか)を見れば、一次燃焼室1aに連通している出口部4bが開いているか否かが分かる。よって、入口部4aが開いているとき、つまり内側の出口部4bが開いているときは、外蓋5aの開閉板52を開けないようにすれば、入口部4aと出口部4bの両方が同時に開口することを防止できる。これにより、ダイオキシン類等の有害物質が外気に漏れることはない。
また、図5(b)に示すような外蓋5aがシュート部4内にある状態では、開閉部52のストッパーハンドル522を回そうとしても、ストッパーハンドル522がシュート部4の内壁に当たるために回すことができない。したがって、外蓋5aがシュート部4内にある状態、つまり、出口部4bが開いているときにはストッパーハンドル522を操作して開閉板52を開けることはできない。その結果、入口部4aと出口部4bの両方が同時に開口することはない。
図4に示すように、ボルト502を外して固定部材501による蓋部材5の固定を解除すれば、外蓋5a及び内蓋5bを一体化した状態でシュート部4から簡単に取り外すことができる。このようにして外蓋5aと内蓋5bを取り外せば、シュート部4に邪魔になるようなものがないので、出口部4bから一次燃焼室1a内を掃除しやすい。
[焼却炉の補助燃焼バーナ装置2]
図7は、二次燃焼室側に設けられた補助燃焼バーナ装置を示す斜視説明図であり、焼却炉本体を二点鎖線で示している。
図8(a)は、補助燃焼バーナ装置の一部を断面して内部構造を表した平面視説明図、
図8(b)は、図8(a)に示す補助燃焼バーナ装置の分解説明図であり、ハウジングから補助燃焼バーナを取り外した状態を示している。
図9(a)は、補助燃焼バーナ装置の一部を断面して内部構造を表した側面視説明図、
図9(b)は、図9(a)に示す補助燃焼バーナ装置の補助燃焼バーナを下方に傾斜させた状態を示す説明図、
図10は、図9(a)に示す補助燃焼バーナ装置の遮断部材を作動させてバーナ噴射口を閉じた状態を示す説明図を示している。
図7に示す補助燃焼バーナ装置2は、図9(a)(b)に示すように、補助燃焼バーナ21を傾けてバーナノズル211から燃焼室内へ噴射する炎の角度(方向)を調整することができる。
図8(b)に示すように、補助燃焼バーナ装置2は、ハウジング7と、ハウジング7内へ筒状のバーナノズル211が嵌め入れられる補助燃焼バーナ21と、バーナノズル211のバーナ噴射口210を閉じる遮断部材8とを有している。図8(a)(b)では、その位置がよく分かるように、遮断部材8にハッチングを入れて示している。
ハウジング7は、ハウジング軸73を中心として上下に回動可能に設けられている。ハウジング7は、二次燃焼室1bと通じる開口部711を有する略筒状のハウジング本体71と、ハウジング本体71内へ嵌め入れた状態で固定されているバーナ受部72を備えている。
バーナ受部72は、バーナノズル211が嵌め入れられる筒状の受部本体721と、受部本体721基端部の全周囲に張り出したフランジ部722を備えている。補助燃焼バーナ21にも同様に、バーナノズル211基端部の全周囲に張り出したフランジ部212を備えている。
このような構成により、バーナノズル211を受部本体721内に嵌め入れて、フランジ部722とフランジ部212とをボルトとナット等の固定具723(図7参照、図8では図示省略)で共締めする。これにより、図8(a)に示すように、ハウジング7内に補助燃焼バーナ21が固定される。
図7に示すように、略筒状のハウジング本体71は、板状の対向する左側面部712及び右側面部713と、ハウジング軸73を中心とする円弧面で形成された頂面部714及び底面部715を備えている。
ハウジング軸73は、左側面部712及び右側面部713のほぼ中央に板面に対して垂直に固定されている。ハウジング軸73は筒状に形成されている。ハウジング軸73の中空部内には、後述する遮断部材8の内軸体84a,84bが挿設されている。内軸体84a,84bは、ハウジング軸73の内周面に摺動しながら回動する。
符号731は、ハウジング軸73に固定された回転ハンドルを示している。回転ハンドル731を手動で回すことにより、ハウジング7を回動させてバーナノズル211を傾斜させ、二次燃焼室1b内へ噴射する炎の角度を調整する。
図8(b)に示すように、焼却炉本体1の外壁部には、補助燃焼バーナ装置2の取付口20(図2も参照)が設けてある。ハウジング軸73は、取付口20近傍の外壁面に固定された軸受部74,74に回動自在に軸支されている。
取付口20の内縁部には、全周にわたってパッキン201が固定されている。パッキン201は、石綿またはガラス繊維等で形成されている。パッキン201により、ハウジング7が取付口20内を摺動しながら回動する際に、ハウジング7の外面部と取付口20の間に通気可能な隙間が形成されることを防止している。
図7に示すように、遮断部材8は、向かい合わせに配置された略扇形で板状の左側面部81及び右側面部82と、左側面部81と右側面部82を連結する連結部83を備え、側面視略「コ」状に形成されている。連結部83は、後述する内軸体84a,84bを中心とする円弧面で形成されている。
左側面部81及び右側面部82の基部狭小側(遮断部材8の両側面側)には、板面に対して内軸体84a,84bが垂直に固定されている。上記したように、内軸体84a,84bはハウジング軸73内に挿設され、ハウジング軸73の内周面に摺動しながら回動する。
図8(b)で左側にある内軸体84aの一端側は、ハウジング軸73内から突出している。その内軸体84aの先端部には、内軸体84aと共に回動するアーム85が固定されている。図7に示すように、アーム85は先部側へややすぼまるように形成された略楕円形で、先部側には後述する回動制御装置であるソレノイド装置86の作動体861が進退する孔851が形成されている。
ソレノイド装置86は、バーナ受部72のフランジ部722の所要位置に固定されている。ソレノイド装置86は、進退可能な棒状の作動体861を備えている。ソレノイド装置86が通電状態である場合は、作動体861はアーム85の孔851内に挿設された状態となっているが、停電によってソレノイド装置86への通電が遮断された場合は、孔851から後退するように構成されている。ソレノイド装置86は公知技術を採用しているので、構造についての詳細な説明は省略する。
図7及び図8(b)に示すように、アーム85には、付勢手段であるねじりコイルバネ87の一端側が固定され、ねじりコイルバネ87の他端側はハウジング軸73の外周面部に巻き付けた状態で固定されている。ねじりコイルバネ87により、遮断部材8がバーナ噴射口210を閉じる回転方向に、アーム85及び内軸体84a,84bを付勢している。
このような構成により、ソレノイド装置86は、通電状態ではねじりコイルバネ87に抗して内軸体84a,84bの回転を停止し、停電によって通電が遮断された際に内軸体84a,84bの回転停止状態を解除する。
(補助燃焼バーナ装置2の作用)
以下、補助燃焼バーナ装置2の作用を説明する。
一次燃焼室1aに被焼却物を投入した後、回転ハンドル731(図7参照)を操作して、図9(b)に示すようにハウジング7を下方へ回動させて、バーナノズル211を下方に傾斜させる。
補助燃焼バーナ21を作動させ、開口部711から噴出するバーナの炎で一次燃焼室1a(図1参照)内の被焼却物に着火する。ハウジング7は取付口20の内周縁に摺動しながら回動するので、取付口20とハウジング7の間には本質的に通気可能な隙間が形成されない。したがって、隙間からダイオキシン類を含む有害ガスが外気へ漏れることはない。
着火後は、下方に傾斜させた補助燃焼バーナ21を引き続き作動させ、着火直後の火力を補助してダイオキシン類を含む有害ガスが発生することを防止する。
一次燃焼室1aの温度が自燃によって高温に保たれたら(例えば800℃以上)、回転ハンドル731を元に戻してバーナノズル211を略水平方向に向ける(図9(a)参照)。そして、バーナノズル211の炎で、一次燃焼室1aで発生した燃焼ガスを二次燃焼室側で高温で二次燃焼させ、有害ガスの発生を抑える。
なお、本実施例ではハウジング軸73を手動で回動させているが、電気的に自動化させる構成としても良い。その場合は、ハウジング軸73をモーター等の動力を使用して回動させる構成を採用できる。
また停電によって、補助燃焼バーナ21のファン(符号省略)が停止した場合には、補助燃焼バーナ装置2は次のように作用する。図7及び図8(a)を参照する。
即ち、停電によってファンへの通電が遮断されると、ソレノイド装置86への通電も遮断されるため、ソレノイド装置86の作動体861がアーム85の孔851から後退して係止状態を解除する。作動体861が孔851から後退すると、ねじりコイルバネ87により、アーム85は内軸体84aと共に、遮断部材8がバーナ噴射口210を閉じる方向に回転する。これにより、バーナ噴射口210が遮断部材8で閉じられる。
したがって、停電によって万一ファンが停止した場合であっても、バーナノズル211のバーナ噴射口210を通してモーターが燃焼室からの輻射熱に直接曝されることはないので、輻射熱によるモーターの焼損を防止することができる。
更に、遮断部材8はハウジング7と同じハウジング軸73を中心としてハウジング7内で回動するように構成したので、遮断部材8の可動範囲はハウジング軸73からの直径範囲に留まる。よって、例えば遮断部材8をスライド式に可動するように構成した場合と比べ、遮断部材8が邪魔になりにくいので、燃焼室のスペースを広くとることができる。
なお、本実施例では、ソレノイド装置86で自動的に遮断部材8を作動させているが、停電を確認後に手動で遮断部材8を作動させる構成としても良い。その場合は、内軸体84a,84bを回動する手動式のハンドルを設けても良い。
[ダクト部材13、火格子11、焼却炉本体1の空気供給口等]
図1に示すように、焼却炉本体1には、下部側の外周部を取り囲むようにしてダクト部材13が設けてある。ダクト部材13の下部側のうち、図1でサイクロン集塵装置61寄りには、開口部を下に向けた空気取込口131が設けてある。このダクト部材13で送風機64から送られる空気を取り込んで、火格子11と一次燃焼室1aの空気供給口12から一次燃焼室1aに空気を供給する。なお、空気を効率的に取り込めるように、空気取込口131が設けてあるダクト部材13の下側の側壁部は、外に向けてやや斜めに広がるように形成されている。
空気取込口131の内側には、回転軸132を中心として回動する板状の通気調整部である通気調整板133が設けてある。回転軸132には、側面視円形状のハンドル134(図1で点線で示す)が取り付けてある。ハンドル134を手動で回して通気調整板133を立てることにより、空気取込口131が通気可能となり、空気を取り込むことができる。
図2に示すように、火格子11は、複数の筒状体121とそれを連結する連結部122(図2の点線参照)で形成されている。筒状体121は等間隔で四箇所設けてある。筒状体121の上面側には空気供給孔(図示省略)が複数設けてある。ダクト部材13から取り込まれた空気は、筒状体121内部を通って一次燃焼室1aに供給される。
[サイクロン集塵装置61]
図1及び図2を参照する。
二次燃焼室1bの燃焼ガスは、接続管63を経てサイクロン集塵装置61に流入する。図2で符号632は、接続管63を通る燃焼ガスが集塵筒610の外壁に沿って回転するように、燃焼ガスの流れ方向を変えるための整流板を示している。本実施例では、整流板632は、所要間隔で三箇所、接続管63に対して斜めに傾けて設けてある。
サイクロン集塵装置61により、燃焼ガスに含まれる焼却灰や飛灰などの煤塵が遠心分離され、下部側に設けてあるL字状の管体で構成された集塵室614に集められる。符号612は煤塵を掻き出す際に使用する開閉扉(図2も参照)を示している。図2で符号615は開閉扉612のロック機構を示している。
サイクロン集塵装置61の集塵筒610には、図1で点線で示しているように、その外周面上部側から下方に導出された逆L形状の空気取入管65が設けてある。空気取入管65の上部側は、図2に示すように、集塵筒610のほぼ接線方向に向けて連結されている。これにより、集塵筒610の内周面に沿って空気が供給される。本実施例では空気取入管65は二箇所に設けてあり、集塵筒610の軸中心部を間に挟むように対向し、且つ集塵筒610の内周面の接線方向に向けて設けてある。なお、空気取入管65の本数は特に限定するものではない。
図1で排煙用煙突62の下部側内部には、集塵筒610下部側の外側面から「く」の字に曲げられた空気取入管613が導入されている。
空気取入管613の下端部開口付近には、集塵筒610の外周を取り囲むようにして空気取込カバー611が設けてある。空気取込カバー611の下部側には、全周にわたって空気取込口617が開口している。図2に示すように、本実施例では、空気取入管613は等間隔で三箇所放射状に設けてあり、排煙用煙突62の軸心上で一本の管として合流している。
このような構成により、焼却炉本体1下方の送風機64から送られてくる空気が空気取込カバー611によって空気取入管613内に取り込まれ、排煙用煙突62に供給される。これにより、煤塵が分離された後の燃焼ガスが排煙用煙突62から円滑に外気中へ排出される。
[ケーシングC]
上記したように、ケーシングCは、外部に露出しないように焼却炉本体1、サイクロン集塵装置61及び送風機64等を収容している。これにより、作業員が焼却炉本体1やサイクロン集塵装置61に直接触れることはないので、火傷の危険性が少ない。また、サイクロン集塵装置61や送風機64から発生する騒音も外部に漏れにくい。
ケーシングCの上面部(排煙用煙突62の近傍)には、ケーシングC内の余剰の空気を排出する空気排出管66が上方に向けて設けてある。送風機64から送られる空気は、ケーシングC内を通ってこの空気排出管66から外部に絶えず排出される。よって、ケーシングC内で熱はこもりにくい。なお本実施例では、図2に示すように、空気排出管66はケーシングCの角部に二箇所設けてあるが、設置数や設置箇所を特に限定するものではない。
図11は本発明に係る焼却炉の第二の実施例を示す正面視説明図、
図12は焼却炉の内部構造を表した縦断面説明図、
図13は焼却炉の右側面視説明図、
図14は焼却炉の平面視説明図、
図15は焼却炉の左側面視説明図である。
なお、図12では金網Nを省略し、図15及び図14では図12に表れる補助燃焼バーナ装置2を省略している。
また実施例1と同一または同等箇所には同一の符号を付して示している。更に、実施例1で示してある箇所については、説明を省略し、主に相異点を説明する。
図11及び図12で示すように、本実施例では、ケーシングCで焼却炉本体1を囲んではおらず、焼却炉本体1の内側面側をキャスタブル耐火物や耐火れんが等の耐火物10を備えた耐火構造としている。また、接続管63とサイクロン集塵装置61の集塵筒610の上部側も同様に、耐火物10を備えた耐火構造としている。
そして、サイクロン集塵装置61aの下部側はケーシングCではなく、網状物である金網Nで覆われている。また、送風機の代わりに、空気を圧送できるターボブロワ64aを使用し、そのターボブロワ64aも金網N内に収容している。
また、図12に示すように、ターボブロワ64aと火格子11、ターボブロワ64aと一次燃焼室1a、及びターボブロワ64aとサイクロン集塵装置61aは空気を供給するための後述する管体等で接続されている。
以下、焼却炉A2の各構成部材について、順を追って詳しく説明する。
図12に示すように、ターボブロワ64aはサイクロン集塵装置61aの下方に設けられている。ターボブロワ64aから送られる空気は、箱型の空気分岐室67内に一旦送られ、そこで一次燃焼室1a側とサイクロン集塵装置61a側に分かれる。
図12で符号13aは、空気分岐室67から送られた空気を一次燃焼室1a内に取り込むためのダクト部材を示している。ダクト部材13aは、焼却炉本体1の外周部全体を取り囲むようにして設けられている。
火格子11の筒状体121及び空気供給口12は、ダクト部材13a内の空気通気室130と連通している。またサイクロン集塵装置61aの集塵筒610は、L形状の空気供給管65a,65bでダクト部材13a内の空気通気室130と連通している。図14に示すように、本実施例では二箇所に空気供給管65a,65bは設けてあり、集塵筒610の軸中心部を間に挟むように対向し、且つ集塵筒610の内周面の接線方向に向けて設けてある。なお、空気供給管65a,65bの本数は特に限定するものではない。
排煙用煙突62の下部側内部には、空気分岐室67から「く」の字状に曲げられた空気取入管613aが導入されている。符号616は、回転軸(符号省略)を中心として回動する板状の通気調整部を示している。
上記したように、ターボブロワ64aが配置されたサイクロン集塵装置61aの下部側は、ケーシングCではなく、金網Nで覆われている。これにより、外気から十分な空気をターボブロワ64aに取り入れやすいし、放熱効果も高い。
なお、本明細書で使用している用語と表現はあくまで説明上のものであって、限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。また、本発明は図示の実施例に限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。
更に、特許請求の範囲には、請求項記載の内容の理解を助けるため、図面において使用した符号を括弧を用いて記載しているが、特許請求の範囲を図面記載のものに限定するものではない。
本発明に係る焼却炉の第一の実施例を示す内部構造を表した縦断面説明図。 焼却炉の平面視説明図。 焼却炉の投入装置側を拡大した斜視説明図。 図3に示した焼却炉の投入装置の分解斜視説明図。 投入装置の縦断面説明図。 シュート部内の外蓋及び内蓋を動きを説明するために、断面して投入装置の内部構造を表した説明図。 二次燃焼室側に設けられた補助燃焼バーナ装置を示す斜視説明図。 図8(a)は、補助燃焼バーナ装置の一部を断面して内部構造を表した平面視説明図、図8(b)は、図8(a)に示す補助燃焼バーナ装置の分解説明図。 図9(a)は、補助燃焼バーナ装置の一部を断面して内部構造を表した側面視説明図、図9(b)は、図9(a)に示す補助燃焼バーナ装置の補助燃焼バーナを下方に傾斜させた状態を示す説明図。 図9(a)に示す補助燃焼バーナ装置の遮断部材を作動させてバーナ噴射口を閉じた状態を示す説明図。 本発明に係る焼却炉の第二の実施例を示す正面視説明図。 焼却炉の内部構造を表した縦断面説明図。 焼却炉の右側面視説明図。 焼却炉の平面視説明図。 焼却炉の左側面視説明図。 特許文献1に記載されている焼却炉のバーナ取付装置を示す側面視説明図。
符号の説明
A,A2 焼却炉
C ケーシング
N 金網
W 被焼却物
1 焼却炉本体
1a 一次燃焼室
1b 二次燃焼室
2 補助燃焼バーナ装置
3 投入装置
4 シュート部
4a 入口部
4b 出口部
5 蓋部材
5a 外蓋
5b 内蓋
10 耐火物
11 火格子
12 空気供給口
13,13a ダクト部材
14 残滓排出部
41 側面板
42 曲面部
43 受部
44 ストッパー
51 枠部材
52 開閉板
53 ヒンジ部
54 連結部
55 回転軸
56 操作レバー
57 ストッパー
57 排煙用煙突
61 サイクロン集塵装置
61a サイクロン集塵装置
62 排煙用煙突
63 接続管
64 送風機
64a ターボブロワ
65 空気取入管
65a 空気供給管
66 空気排出管
67 空気分岐室
111 下面部
112 側壁部
121 筒状体
122 連結部
130 空気通気室
131 空気供給口
132 回転軸
133 通気調整板
134 ハンドル
141 蓋体
411 嵌合溝
501 固定部材
502 ボルト
503 下端面
510 開口部
511 パッキン
521 嵌込部
522 ストッパーハンドル
523 ストッパー
610 集塵筒
611 空気取込カバー
612 開閉扉
613 空気取入管
613a 空気取入管
614 集塵室
615 ロック機構
616 通気調整部
617 空気取込口
631 温度センサー
632 整流板
641 送風口
7 ハウジング
8 遮断部材
20 取付口
21 補助燃焼バーナ
71 ハウジング本体
72 バーナ受部
73 ハウジング軸
74 軸受部
81 左側面部
82 右側面部
83 連結部
84a,84b 内軸体
85 アーム
86 ソレノイド装置
87 コイルバネ
201 パッキン
210 バーナ噴射口
211 バーナノズル
212 フランジ部
711 開口部
712 左側面部
713 右側面部
714 頂面部
715 底面部
721 受部本体
722 フランジ部
723 固定具
731 回転ハンドル
851 孔
861 作動体

Claims (5)

  1. 燃焼室内へ噴射する炎の角度を調整することができる補助燃焼バーナ装置(2)であって、
    燃焼室と通じる開口部(711)を備え、ハウジング軸(73)を中心として上下に回動可能に設けられたハウジング(7)と、
    該ハウジング(7)内へバーナノズル(211)が挿設されている補助燃焼バーナ(21)と、
    上記ハウジング軸(73)を中心として回動することにより、燃焼室からバーナノズル(211)内への輻射熱を遮断する遮断部材(8)と、
    を有していることを特徴とする、
    補助燃焼バーナ装置。
  2. ハウジング(7)は、対向して配置された左側面部(712)及び右側面部(713)と、ハウジング軸(73)を中心とする円弧面で形成された頂面部(714)及び底面部(715)を備え、燃焼室に設けてある取付口(20)に嵌め入れられた状態で、ハウジング(7)の外面部が取付口(20)の内周縁に密着しながら回動するように構成されていることを特徴とする、
    請求項1記載の補助燃焼バーナ装置。
  3. 遮断部材(8)を作動させる作動手段と、
    燃焼室の燃焼動作中において、補助燃焼バーナ(21)のファンの停止状態または停電によるファンへの通電が遮断された状態を検知するファン停止検知手段と、
    該ファン停止検知手段によって、ファンの停止状態またはファンへの通電が遮断された状態が検知された場合に、遮断部材(8)で燃焼室からバーナノズル(211)内への輻射熱を遮断するように上記作動手段を作動させる制御手段と、
    を備えていることを特徴とする、
    請求項1または2記載の補助燃焼バーナ装置。
  4. 燃焼室からバーナノズル(211)内への輻射熱を遮断する回動方向に遮断部材(8)を直接的または間接的に付勢する付勢手段と、
    通電状態では上記付勢手段に抗して遮断部材(8)の回動を直接的または間接的に停止し、停電により通電が遮断された状態では遮断部材(8)の回動停止状態を直接的または間接的に解除する回動制御装置(86)と、
    を備えていることを特徴とする、
    請求項1または2記載の補助燃焼バーナ装置。
  5. 請求項1,2,3または4記載の補助燃焼バーナ装置(2)を備えていることを特徴とする、
    焼却炉。
JP2003418642A 2003-12-16 2003-12-16 補助燃焼バーナ装置及びそれを使用した焼却炉 Pending JP2005180728A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003418642A JP2005180728A (ja) 2003-12-16 2003-12-16 補助燃焼バーナ装置及びそれを使用した焼却炉

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003418642A JP2005180728A (ja) 2003-12-16 2003-12-16 補助燃焼バーナ装置及びそれを使用した焼却炉

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005180728A true JP2005180728A (ja) 2005-07-07

Family

ID=34780806

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003418642A Pending JP2005180728A (ja) 2003-12-16 2003-12-16 補助燃焼バーナ装置及びそれを使用した焼却炉

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005180728A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4755158B2 (ja) ダイオキシン生成を抑制する固体バイオマス焚廃プラスチック小型焼却炉
CA2469183C (en) High temperature gas reforming cyclo-incinerator
JP2678253B2 (ja) ゴミ焼却炉
JP2005180728A (ja) 補助燃焼バーナ装置及びそれを使用した焼却炉
KR20020083303A (ko) 소각장치
JP6694299B2 (ja) 焼却炉
JP2005180727A (ja) 焼却炉の投入装置及びそれを使用した焼却炉
JP4128114B2 (ja) 移動式廃棄物焼却処理装置
JP3830146B2 (ja) 焼却炉及びその誤作動防止装置
KR20010000509A (ko) 강선회 고온 개질 소각로
JP2611930B2 (ja) 完全燃焼促進装置及び同装置を備えた焼却炉
JP2000186807A (ja) 廃棄物焼却装置
JP4189818B2 (ja) 焼却炉
JP2617339B2 (ja) 可搬式書類焼却装置
JP2005326076A (ja) 廃棄物焼却炉
KR20030015851A (ko) 건류형 소각로
JP2002303407A (ja) 外気遮断投入装置付小規模焼却炉
KR200280836Y1 (ko) 고온 수증기 분해 연소기를 이용한 고형화 쓰레기 소각로
JP2007147176A (ja) 焼却装置
JP2005321142A (ja) 焼却炉の外装パネル取付構造
JP2005016928A (ja) 小型焼却炉用の2重扉装置
JPH07324714A (ja) ゴミ焼却炉
JPH0828834A (ja) 水冷壁付焼却炉
JP2005326075A (ja) 廃棄物焼却炉
RU2196935C2 (ru) Инсинератор