JP2005180265A - 真空ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】回転体を効率良く冷却してクリープ変形による破損を防止する。
【解決手段】ポンプケース1の内部に収容されるロータ11とステータ21を熱伝導率の高い金属材料mで成形し、この金属材mの肉厚内部に強化繊維fを装填して補強することによって、運転中のロータ11に加わる応力に対しての耐久性を向上させ、高温化したロータ11の熱量をステータ21に輻射熱伝達してポンプケース1から外気へと効率良く放熱させるものとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば半導体製造装置や液晶ディスプレイパネル製造装置において使用される真空ポンプに関する。
半導体製造工程の中のドライエッチングやCVDのプロセスでは、真空チャンバ内の圧力を減圧して所定の真空度を得るために真空ポンプが使用される。
真空ポンプの例としてはターボ分子ポンプが知られている。このポンプはポンプケース内部にロータと一体のロータ軸が回転可能に軸支されており、ロータの外壁面に複数段のロータ翼が設けられ、ポンプケースの内壁面にはロータ翼の段間に交互に位置決めされた複数段のステータ翼が設けられている。そして、ロータ軸を高速回転させ、回転するロータ翼と固定されたステータ翼との相互作用により、真空チャンバに接続された吸気口から吸入されたガス分子を圧送して排気口から排気することで真空チャンバ内の圧力が減圧される。
このターボ分子ポンプでは、ロータとロータ翼からなる回転体は、ポンプ運転中におけるガスの圧縮熱や摩擦熱によって温度上昇して高温化する。また回転体の定格回転数は一般に2万〜5万rpmと高速であり、回転体は遠心力による大きな引張応力を受ける。このため長時間にわたり運転を続けると、高温かつ引張応力を受けた状態の回転体には塑性歪みが徐々に増加してクリープ変形が生じ、微小な隙間を隔てて対峙している固定側に接触してしまう。この接触が原因で回転体の一部に亀裂が生じ、そこに応力が集中して回転体が破損することがある。
このような回転体の破損がポンプの運転中に起きると、破断したロータ翼の破片がステータ翼に衝突したり、回転体のバランスが崩れてロータ円筒部がポンプケース内のステータに衝突したりする。そして、その衝突エネルギーがポンプケースに伝達され、高速運転中の真空ポンプにはポンプ全体を周方向にねじり回転させる強大な回転モーメントが発生してしまう。すると、この回転モーメントが原因でポンプケースがねじ曲がり変形する、ポンプケースと真空チャンバを締結しているボルトが破損して真空チャンバから脱落する、または真空チャンバに損傷を与える等の不具合を引き起こす危険性がある。
そこで、特許文献1に開示された真空ポンプでは、回転モーメントによる不具合を解消するために、ポンプケースの内部で回転体の運動エネルギーを吸収低減させる構造を採用している。すなわち、このポンプにはロータに対峙するステータとポンプケースとの間に回動自在な剛性リングが設置されており、回転体の破損によりロータの一部がステータに衝突した場合に、その運動エネルギーが伝達されて剛性リングが回転動作するようになっている。そして、この回転時に発生する摩擦エネルギーや剛性リングの歪みエネルギーに費やされて運動エネルギーが低減していくことで、回転モーメントがポンプケースに到達するのを阻止している。
特開2003−155996号公報(図1参照)
真空ポンプにおいて、このように回転体破損という不具合が発生する要因として回転体が過熱することがあるので回転体の冷却を行うことが肝要である。その方法には大別して伝導放熱方法と輻射放熱方法があり、前者の例では軸受を通じて熱伝導させる方法とポンプケース内に充填したパージガスを通じて熱伝導させる方法が、また後者の例ではロータからの熱量をステータとポンプケースに輻射熱伝達させる方法がある。
ところが、前者のうち軸受による伝導放熱方法の場合には、磁気軸受のような非接触式の軸受構造を採用するとロータ軸から軸受への熱伝導が期待できない。またパージガスによる伝導放熱方法の場合には、ガスを多く流すとポンプ内部および真空チャンバの圧力が変動するため、放熱できる熱量が制約される。
一方で、後者の輻射放熱方法を採用した場合には次のような不具合がある。
例えば特許文献1の真空ポンプでは、高速回転するロータがステータに衝突した時の衝撃力を剛性リングに吸収させる構造であり、その衝撃力に耐え得るように剛性リングの機械的強度を高くしなければならない。そこで、この剛性リングはステンレス鋼やクロムモリブデン鋼等の鋼材で構成されている。
ところが、これらの鋼材はロータやステータを構成するアルミニウム合金等の金属材料に比べて熱伝導率が極めて低いものである。このため、回転体の熱をロータからステータを通じてポンプケースへと熱伝達させる場合に、ステータとポンプケースとの間に熱伝導率の低い剛性リングが介在することになり、ロータからステータへと輻射により伝達した熱量が剛性リングに阻まれてポンプケースへと伝わらなくなる。よって、ロータからステータ,ポンプケースへの熱量の移動が制約されるため、ロータやステータの温度が上昇してしまうという問題がある。
さらに、鋼材は金属材料よりも高価で比重が大きく、鋼材で成形した剛性リングをポンプケース内部に設置する場合には、ポンプ製造のコストアップと重量の増大化に繋がるという欠点もある。なお、製造のコストダウンを図るために剛性リングを鋳造する方法も考えられるが、鋳造品は圧延材や鍛造品に比べて機械的強度が極端に低下するので、剛性リングの肉厚を大きく成形する等の剛性強化対策を施す必要があり、剛性リングの肉厚増加に伴ってポンプの外形寸法が大型化してしまうので望ましくない。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ロータのクリープ変形による破損を防止し、かつ鋼高剛性リングのような熱伝導率の悪い部材を用いずにステータ側の剛性を強化することで、回転モーメントの発生による不具合を解消して長期にわたり安全に使用できる信頼性の高い真空ポンプを提供することにある。
本発明は、上述した目的を達成するために、ポンプケース内部で回転可能に軸支されたロータの回転運動によって、該ポンプケース内部に吸気されたガス分子を圧縮しながら移送して該ポンプケース外部に排気する真空ポンプにおいて、前記真空ポンプを構成するポンプ構成部材の内部に強化繊維が装填されていることを特徴とする真空ポンプを提供するものである。
ここで、装填する強化繊維の形態としては各種考えられるが、例えば強化繊維の繊維束をロータの回転軸線に対して垂直方向にフープ巻きした繊維芯材や、またはロータの回転軸線に対して偏角を付けてヘリカル巻きした繊維芯材や、あるいは強化繊維の繊維束を平織り,綾織り,朱子織りして織物組織を形成した繊維クロスを使用することができる。
また、本真空ポンプは主にポンプケース,ポンプケース内に回転可能に収容されるロータ,ロータと対峙して固定されるステータ,ロータを回転可能に支持して電装品を内蔵するステータコラム等の各種ポンプ構成部材を備えて構成されるが、好ましい実施態様としてはロータの円筒部やステータの円筒部の肉厚内部に強化繊維を装填するものとする。
ロータに強化繊維を装填する場合には、繊維芯材の繊維束をロータの半径方向外方に延長させ、その繊維束を内部に装填してロータの円筒部外壁面から突設したブレード部を備える構成や、ブレード部の内部に強化繊維の繊維束を織り込んだ繊維クロスを装填する構成を採用することができる。また、ロータの円筒部とブレード部との繋ぎ部分は特に回転体応力が集中し易い部位であることから、この部分には前記繊維クロスを装填して補強することが望ましい。
さらに好ましい実施態様としては、ロータ内での応力の相違に応じて、フープ巻きした繊維芯材を装填する部位と、ヘリカル巻きした繊維芯材か繊維クロスを装填する部位とを備えるものとする。例えばロータのブレード部を備えていない円筒部近傍ではフープ巻きの繊維芯材を採用し、ロータのブレード部を備えた円筒部近傍ではヘリカル巻きの繊維芯材か繊維クロスを採用する。フープ巻きの繊維芯材が装填された部位と、ヘリカル巻きの繊維芯材か繊維クロスが装填された部位とは、両者一体に成形されていることが望ましいが、両者を別体で製作して溶接や接着により接合しても良い。
一方、ステータに強化繊維を装填する場合には、ヘリカル巻きした繊維芯材か繊維クロスを装填することが望ましい。また、ステータは円筒部内壁面にネジ溝部を刻設してネジ山部を備えていても良く、この場合には加工性を考慮して強化繊維の繊維束はネジ山部を除く円筒部の内部に装填するものとする。
なお、強化繊維の種類としては、ガラス繊維,カーボン繊維,アラミド繊維が挙げられる。使用する強化繊維の繊維束の特性としては引張弾性率が高く、かつ引張破断強度が高いものが望ましい。また、強化繊維が装填されるポンプ構成部材は、軽量性,加工性,熱伝導性の観点からアルミニウム合金,マグネシウム合金等の金属材料で構成される。ここで、金属材料と強化繊維との界面反応による繊維の劣化を防ぎ、両者のぬれ性と接着強度を高めるために、強化繊維の表面にコーティング剤が塗工されていると良い。使用可能なコーティング剤としてはニッケル,亜鉛,銅,クロム,シリコンが挙げられる。この中で代表的なアルミニウム合金とのぬれ性を考えるとニッケル,亜鉛が好適である。
本発明の真空ポンプによると、ポンプケースの内部に収容されるロータとステータが熱伝導率の高い金属材料で成形され、かつ金属材料の肉厚内部に強化繊維が装填されているため、ポンプ運転中のロータに加わる応力に対しての耐久性が向上するとともに、ロータの熱量をステータに輻射熱伝達してポンプケースへ効率良く放熱でき、ロータのクリープ変形による破損が低減され、回転モーメントの発生による不具合も解消されて長期にわたり安全に使用できるという効果を有する。
以下、本発明の実施例について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施例の真空ポンプの全体構造を示すものである。この真空ポンプPは半導体製造装置において真空チャンバC内の圧力を減圧する運動量輸送式のポンプであり、ポンプケース1の内部にターボ分子ポンプ機構部Ptとネジ溝ポンプ機構部Psを備えた複合型ポンプである。
ポンプケース1は、厚肉円筒状のベース1−1の上に薄肉円筒状のカバー1−2を被せて締結部材5で連結し、ベース1−1の底面開口部を円盤状の底蓋1−3で塞いだ構造になっている。カバー1−2の上面開口部はガス分子の入口となる吸気口2とされ、ベース1−1の側面にはガス分子の出口となる排気口3が開口される。
この真空ポンプPは、吸気口2の周縁部に延設したフランジ4が真空チャンバCの排気口周縁部に締結部材5で固定され、排気口3に嵌着した排気パイプ6が容積移送式の補助ポンプPvの吸気口に連結されて真空装置の一部を構成している。
前記ポンプケース1の内部にはロータ11が回転可能に収容される。本実施例のロータ11は、略円筒状のロータ本体12の外壁面にロータ翼13を備えている。つまり、ロータ本体12の外壁面上側には所定傾斜角のブレード部13aを放射状に複数列形成したロータ翼13が軸方向に複数段設けられており、ロータ本体12の外壁面下側は平滑な円筒面になっている。
また、ポンプケース1の内部にはステータ21が設置される。本実施例のステータ21は、カバー1−2内壁面とロータ11外壁面との間の空間を埋める肉厚の円筒部21aを備え、ロータ本体12外壁面と微小な隙間G1を隔てて嵌め込み固定されている。円筒部21aの内壁面にはその上端部から下端部にかけて螺旋状のネジ溝部21bを刻設してネジ山部21cが形成される。一方、ポンプケース1内上方には、ロータ翼13のブレード部13aと反対傾斜角のブレード部23aを放射状に複数列形成したステータ翼23が設けられており、ステータ翼23は複数段のロータ翼13,13間に微小な隙間G2を隔てて交互に位置決め固定される。本実施例ではステータ翼23の位置決め手段として、ステータ21の上に円環状のスペーサ24を複数枚積層し、スペーサ24,24間にステータ翼23を配置してその外周縁部を挟持する構造となっている。
前記ロータ11の軸心には円柱状のロータ軸31が締結されており、ロータ軸31はベース1−1上に締結部材5で固定した厚肉円筒状のステータコラム32で支持される。本実施例ではその支持構造に磁気浮上式の軸受構造を採用している。
すなわち、前記ロータ軸31は、半径方向の磁気吸引力を発生させるラジアル電磁石33aと、軸方向の磁気吸引力を発生させるアキシャル電磁石33bを備えた磁気軸受33で支持される。ラジアル電磁石33aはロータ軸31外周面に積層した高透磁率の鋼板31aを挟んで対向配置され、アキシャル電磁石33bはロータ軸31下端に装着した高透磁率のアキシャルディスク31bを挟んで上下に対向配置される。そして、ラジアル電磁石33aを励磁させて鋼板31aを吸引し、アキシャル電磁石33bを励磁させてアキシャルディスク31bを吸引することで、ロータ軸31は半径方向と軸方向の所定位置で浮上支持される。またロータ軸31はラジアルセンサ34で半径方向の変位量、アキシャルセンサ35で軸方向の変位量が検出され、前記電磁石33a,33bに励磁させる磁力を調整して半径方向と軸方向の位置が制御される。
前記磁気軸受33に加え、ステータコラム32は保護用のドライベアリング36を内蔵している。このベアリング36はステータコラム32の内壁面に装着した外輪とその内周で可動する内輪との間にボールを有する転がり軸受であり、ボールと内外輪の両転動面には固体潤滑剤をコーティングしてある。同ベアリング36は磁気軸受33の正常時にはロータ軸31に非接触であり、磁気浮上しているロータ軸31が磁気軸受33の電源異常で落下した時には、ロータ軸31の段部を内輪で支持してロータ翼13とステータ翼23との接触に起因するロータ11の損傷を防ぐ役割を果たす。
さらに、浮上支持されたロータ軸31は、ステータコラム32に内蔵された駆動モータ37に通電して高速回転するようになっている。駆動モータ37はDCブラシレスモータやACサーボモータ等からなり、ロータ軸31の軸方向の略中心位置に配置される。同モータ37によってロータ11とロータ軸31は同軸度を保ちながら高速回転するが、その回転数は回転数センサ38で検出して制御される。
本実施例の真空ポンプPはこのような各種ポンプ構成部材を備えて構成されるが、これらの構成部材のうちカバー1−2,底蓋1−3,締結部材5,およびロータ軸31は、引け巣等によるリークを防ぎ、かつ比強度を確保する観点からステンレス鋼等の鋼材sで成形されている。
これに対して、ベース1−1,ロータ11,ステータ21,ステータ翼23,スペーサ24,およびステータコラム32は、軽量性,加工性,熱伝導性を考慮して金属材料mで成形される。この種の金属材料mとしてはアルミニウム合金,マグネシウム合金等の軽合金が用いられる。
本実施例では、金属材料mからなる構成部材のうち図1中斜線で示したロータ11とステータ21は、その機械的強度を補強するために金属材mの肉厚内部に強化繊維fを装填した金属マトリックス複合材で構成される。使用する強化繊維fはガラス繊維,カーボン繊維,アラミド繊維の中から選ばれ、これらの強化繊維fの繊維束f1は単体で使用しても任意に組み合わせて使用しても良い。強化繊維fの繊維束f1の特性としては引張弾性率が高く、かつ引張破断強度が高いものが望ましい。かかる金属材料mの内部に強化繊維fを装填してなる構成部材は、以下に説明する芯材成形工程と外装材成形工程を経て成形される。
図2aに示すように、芯材成形工程ではフィラメントワインディング(以下「FW」と略す)法を利用できる。FW法では、まず回転軸51で支持した円柱状の芯型52を回転動作させる。次いで、エポキシ樹脂やポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させた強化繊維fの繊維束f1を給糸スタンド53から繰り出していき、回転中の芯型52を軸方向に往復動作させて芯型52の外周に繊維束f1を順次巻き付けていく。そして、繊維束f1を巻き終えた後、前記樹脂を硬化させて脱型することで円筒状の繊維芯材f2が得られる。なお、この樹脂材は繊維束が次の工程までバラバラにならないように仮接着するためのものである。
こうしたFW法による強化繊維fの巻装形態には、代表的なものとしてフープ巻きとヘリカル巻きが挙げられる。
図3aに示すように、フープ巻きした繊維芯材f21は、回転中の芯型52を回転軸51の長手方向に一定速度で進行させて繊維束f1を軸方向に所定ピッチで平行に巻き付けたものである。このフープ巻きは、回転軸51に対して垂直な周方向の応力(以下「周方向応力」という)F1に対して強度を確保できる巻き方である。
図3bに示すように、ヘリカル巻きした繊維芯材f22は、芯型52を回転軸51に対して所定角度偏角させて回転させることで繊維束f1を軸方向に所定ピッチで交差するように巻き付けたものである。このヘリカル巻きは、前記周方向応力F1に加えて、回転軸51に対して平行な軸方向の応力(以下「軸方向応力」という)F2に対しても強度を確保できる巻き方である。
また、周方向応力F1と軸方向応力F2の両応力に対して強度を付与する手段としてはFW法で成形する繊維芯材f2の他にも各種形態が考えられる。例えば、図3cに示す織物組織のように、強化繊維fの繊維束f1をタテとヨコに組み合わせて一定の規則で交錯するように織り込んだ繊維クロスf3を使用することも可能である。
平織りした繊維クロスf31はタテとヨコにそれぞれ1本づつ交互に交錯して織り込んだもので、タテとヨコにほぼ同等の引張強度を備え、平面形状の部材内部への装填に適している。綾織りした繊維クロスf32は、タテ1本がヨコ1本の上を通り次のヨコ2本の下を通るように織り込んだものであり、朱子織りした繊維クロスf33は、タテとヨコの交錯点が一定間隔でしかも隣り合わないように織り込んだものである。綾織りと朱子織りは柔軟で型馴染みが良く曲面形状の部材内部への装填に適している。
そして、上述した繊維芯材f2や繊維クロスf3における形態,ピッチ,張力等の諸条件は、強化繊維fを装填する構成部材の形状,大きさ,応力等に応じて適宜変化させるものとする。
続いて、外装材成形工程では図2bに示すダイキャスト鋳造法を利用できる。この鋳造法では、前記芯材成形工程で成形した繊維芯材f2や繊維クロスf3を所要形状の固定型54内のキャビティ55にセットして可動型56を型締めし、溶融させた金属材料mをプランジャー57でキャビティ55内に流し込む。そして、金属材料mを加圧して凝固させ、型開き後に切削等の成形を行うことで所要形状の成形品が得られる。この外装材成形工程において、あらかじめ強化繊維fの表面にコーティング剤を塗工しておくことが望ましい。これは、金属材料mと強化繊維fとの界面反応による強化繊維fの劣化を防ぎ、両者のぬれ性と接着強度を高めるためである。使用するコーティング剤としてはニッケル,亜鉛,銅,クロム,シリコンが挙げられる。この中で代表的なアルミニウム合金とのぬれ性を考えるとニッケル,亜鉛が好適である。
図4乃至7は上述した工程を経て成形されたロータの構造を示している。図4に示すように、本実施例のロータ11は略円筒状をなすロータ本体12と、ロータ本体12の外壁面に突設されたロータ翼13からなる翼付き円筒体である。ロータ本体12の円筒部12aの上側外壁面には、放射状に延設した複数列のブレード部13a,13a,…が形成され、これらのブレード部13aの集合体がロータ翼13を構成している。かかるロータ11において、金属材料mの肉厚内部には、強化繊維fの繊維束f1をロータ11の回転軸線Lに対して垂直方向にフープ巻きした繊維芯材f21を有する部位と、同回転軸線Lに対して偏角を付けてヘリカル巻きした繊維芯材f22か、または織物組織の繊維クロスf3を有する部位とを備えるものとする。
本実施例では、ロータ本体11において、ブレード部13aを備えていない円筒部12aの内部には前記フープ巻きした繊維芯材f21が装填されており、ブレード部13aを備えた部位とその近傍にある括れ部12bの内部には前記ヘリカル巻きした繊維芯材f22が装填されている。
また、ロータ翼13を構成する各ブレード部13a,13a,…の内部には、図5に示すようにロータ本体12内部でヘリカル巻きした繊維芯材f22の繊維束f1をその半径方向外方に延設した構成や、図7に示すようにロータ本体12内部の繊維芯材f2とは別個に強化繊維fの繊維束f1を綾織りした繊維クロスf32を装填する構成を採用することができる。
さらに、図6に示すように円筒部12aとブレード部13aとの繋ぎ部12cの内部には前記綾織りした繊維クロスf32が装填されている。
このような構成によって、ロータ本体12とロータ翼13を構成する金属材料mの強度が補強され、ロータ11の剛性は飛躍的に向上する。ここで、ロータ11の内部で様々な形態の強化繊維fを備えることとしたのは以下の理由による。
一般に、幾何学的円筒体が回転する場合、図8に示すようにその回転する円筒体には遠心力によって回転軸線Lに対して垂直な周方向応力F1が作用する。この周方向応力F1に対して強度を付与するには前記フープ巻きが好適である。すなわち、高速回転中のロータ11において、ブレード部13aを備えていない円筒部12aにはかかる幾何学的円筒体と同様に主に周方向応力F1が作用するものと考えられることから、図4aに示すように強化繊維fの繊維束f1をロータ11の回転軸線Lに対して垂直方向にフープ巻きした繊維芯材f21を装填する構成を採用した。
一方、厳密には幾何学的円筒体ではない非円筒体部分が回転する場合、図8に示すようにその回転する非円筒体には前記周方向応力F1に加えて回転軸線Lに対して平行な軸方向応力F2と回転軸線Lに垂直な半径方向の応力(以下「半径方向応力」という)F3も作用する。この全応力に対して強度を付与するには前記ヘリカル巻きが好適である。すなわち、高速回転中のロータ11において、ブレード部13aを備えた円筒部12aとその近傍にある括れ部12bにはかかる非円筒体と同様に周方向応力F1と軸方向応力F2,半径方向応力F3が作用するものと考えられ、かつ円筒部12aと連続する壁面であることを考慮して、フープ巻きした繊維芯材f21に続けて強化繊維fの繊維束f1をロータ11の回転軸線Lに対して偏角を付けてヘリカル巻きした繊維芯材f22を装填する構成を採用した。
さらに、円筒部12aとブレード部13aとの繋ぎ部12cでは、図6に示すように周方向応力F1と軸方向応力F2,半径方向応力F3の全応力が集中する部位であり、この部位は特に強度が必要であると考えられることから、本実施例ではこの繋ぎ部12cの内部に強化繊維fの繊維束f1を綾織りした繊維クロスf32を装填する構成を採用した。
このように、強化繊維fの繊維束f1をヘリカル巻きした巻装形態または織物組織を有する部位と、フープ巻きした巻装形態を有する部位とは、本実施例のように両者一体に成形することが望ましいが、両者を別体で製作して溶接や接着により接合することも可能である。
次に、図9および10は上述した工程を経て成形されたステータの構造を示している。本実施例のステータ21は厚肉に成形された円筒部21aを備え、円筒部21aの内壁面に螺旋状のネジ溝部21bを刻設してネジ山部21cが形成される。かかるステータ21において、金属材料mの肉厚内部には、強化繊維fの繊維束f1をロータ11の回転軸線Lに対して偏角を付けてヘリカル巻きした繊維芯材f22か、または織物組織の繊維クロスf3を有する部位を備えるものとする。
本実施例において、ステータ21はその加工性を考慮してネジ山部21cを除く円筒部21aの内部に、強化繊維fの繊維束f1を綾織りした帯状の繊維クロスf32が装填されている。なお、図9および10では、説明の便宜上、金属材料mの肉厚内部から繊維クロスf32を所定量引き出した状態を表わしている。
このように、ステータ21の内部にも強化繊維fを装填して補強したのは、以下の理由による。すなわち、本実施例ではロータ11の機械的強度を高めているが、万が一ポンプ運転中にロータ11の破損が生じ、破断したロータ翼13の破片が衝突したりロータ本体11が衝突したりしても、その運動エネルギーをステータ21の肉厚内部の歪みエネルギーに加えて強化繊維fの破断エネルギーで吸収させて外部のポンプケース1に伝達させないようにするためである。また、強化繊維fの形態をヘリカル巻きや織物組織にしたのは、破断したロータ翼13の破片はロータ11の遠心力によって接線方向に飛散するので、この破片と衝突するステータ21では周方向応力F1と軸方向応力F2を複合した応力が発生するものと考えられ、この複合した応力に対して充分な強度を付与するためである。
以上が本実施例の真空ポンプの構造であるが、最後にこの真空ポンプの作用を図1に基づき説明する。
はじめに、補助ポンプPvを作動させて真空チャンバC内の大気を粗引きし、真空チャンバC内の圧力が真空ポンプPの作動可能な背圧範囲になるまで減圧する。そして、真空ポンプPの電源を投入して駆動モータ37を駆動させると、前段のターボ分子ポンプ機構部Ptでは、ロータ本体12と複数段のロータ翼13,13,…が同期して定格回転数で高速回転する。ここでは、回転するロータ翼13のブレード部13aと、固定されたステータ翼23のブレード部23aとの相互作用によって次のような排気動作が行われる。
まず吸気口2付近にある自由分子流状態のガス分子は、最上段のロータ翼13とステータ翼23に衝突してポンプ内に吸入される。吸入されたガス分子は、次に中間段にあるロータ翼13とステータ翼23に衝突して移送方向の運動量が付与される。この運動量が付与されたガス分子は、圧縮段のロータ翼13とステータ翼23に交互に衝突し、徐々に中間流の状態に圧縮されていく。この中間流状態に圧縮されたガス分子は後段のネジ溝ポンプ機構部Psへと移送される。
続くネジ溝ポンプ機構部Psでは、前記ロータ軸31の回転駆動に伴ってロータ本体12が回転している。ここでは、回転するロータ本体12の円筒部12aと、固定されたステータ21のネジ溝部21bとの相互作用によって次のような排気動作が行われる。
まず前段から移送されてきた中間流のガス分子は、円筒面12aとネジ溝21bとの隙間G2で形成された螺旋状の狭い流路に案内されて、さらに圧力の高い粘性流の状態に圧縮されていく。そして、この圧縮された粘性流のガス分子はネジ溝21bの下端部から抜けて排気口3から排出される。こうして、真空チャンバC内の圧力はプラズマ反応に最適な真空度に減圧される。
このような真空ポンプPの運転を長時間にわたって続けると、ロータ本体12とロータ翼13を備えたロータ11は、ガス分子の圧縮熱や摩擦熱によって温度上昇して高温化するとともに、高速回転による遠心力で大きな引張応力を受ける。ところが、本実施例のロータ11は金属材料mの内部に引張弾性率および引張破断強度が高い強化繊維fが装填されているため、従来のような金属材料単体のものに比べてロータ11の耐久性を大幅に向上させることができる。
すなわち、ロータ11において、ロータ本体12の中でも円筒部12aのように周方向応力F1が作用する円筒体部分には金属材料mの内部に強化繊維fの繊維束f1をフープ巻きした繊維芯材f21が装填され、括れ部12bのように周方向応力F1と軸方向応力F2が作用する非円筒体部分には金属材料mの内部に同繊維束f1をヘリカル巻きした繊維芯材f22が装填されている。このため、回転体に作用する応力に対しての機械的強度が高く、塑性歪みによるクリープ変形が起き難い構造になっている。
また、ロータ11の中でも特にロータ翼13を構成するブレード部13aや、ブレード部13aと円筒部12aとの繋ぎ部12cのように応力が集中し易い部位は、金属材料mの内部に強化繊維fの繊維束f1を織り込んだ繊維クロスf3が装填されている。このため、金属材料mの強度が重点的に補強され、集中した応力が強化繊維fの引張破断強度を超えない限り破断することはなく、ブレード部13aの破断や繋ぎ部12cの折損等の不具合も可及的に防止できる。
また、強化繊維fが装填されたロータ11とステータ21は、アルミニウム合金,マグネシウム合金等の軽合金からなる金属材料mで鋳造されているため、加工精度に優れ、ポンプ製造のコストアップや重量の増大化を招く心配もない。そして、これらの金属材料mは鋼材に比べて熱伝導率が高く、高温化した回転体を効率良く冷却させることが可能である。
すなわち、ポンプケース1の内部では、回転するロータ11の円筒部12aとステータ21とが微小な隙間G1を隔てて対峙しており、ステータ21に対してポンプケース1を構成するベース1−1とカバー1−2が接触した構造となっている。このため、輻射放熱方法を利用した場合に、高温化したロータ11の熱量は円筒部12aから熱伝導率の高いステータ21へと輻射熱伝達され、この輻射熱伝達された熱量はステータ21内部で妨げられることなくベース1−1やカバー1−2を伝ってポンプケース1へと素早く伝達されるので、ポンプケース1から外気へと効率良く放熱してロータ11の冷却を行うことができる。よって、回転モーメントが発生する最大の要因である回転体の高温化を防止してロータ11の破損による不具合が解消される。
さらに、万が一ポンプ運転中にロータ11を構成する強化繊維fの繊維束f1が剪断されて破損が生じても回転モーメントによる最悪の事態は回避できる。すなわち、ロータ11と対峙するステータ21には、金属材料mの内部に強化繊維fの繊維束f1をヘリカル巻きした繊維芯材f22や綾織りした繊維クロスf32が装填されている。このためロータ11の破損によって、破断したロータ翼13の破片が衝突したりロータ本体11が衝突したりしても、その運動エネルギーはステータ21の肉厚内部にある高弾性かつ高強度の強化繊維fを破断しようとするエネルギーとして費やされて吸収され、外部のポンプケース1に伝達されることがない。したがって、ポンプケース1がねじ曲がり変形する、ポンプケース1と真空チャンバCを固定している締結部材5が破損して真空チャンバCから脱落する、さらには真空チャンバCに損傷を与える等の不具合が解消される。
以上説明したように、本実施例の真空ポンプPでは、ロータ11やステータ21の構成において熱伝導率の高い金属材料mの強度を強化繊維fで補強することにより、運転中のロータ11に加わる応力に対しての耐久性が向上し、高温化したロータ11の熱量をステータ21に輻射熱伝達して効率良く放熱できるので、ロータ11のクリープ変形による破損が低減され、回転モーメントの発生による各種不具合も解消されて長期にわたり安全に使用することが可能になる。
本実施例の真空ポンプの全体構造を示す縦断面図。 芯材成形工程と外装材成形工程を説明する概略図。 繊維芯材と繊維クロスの例を示す模式図。 ロータの構造を示す部分断面図。 図1のA方向矢視図。 図5のC部拡大図。 ロータの別構造例を示す平面図。 回転体の応力状態を示す説明図。 ステータの構造を示す部分断面図。 図1のB方向矢視図。
符号の説明
P 真空ポンプ
m 金属材料
f 強化繊維
f1 繊維束
f2 繊維芯材
f3 繊維クロス
1 ポンプケース
11 ロータ
12 ロータ本体
12a 円筒部
12b 括れ部
12c 繋ぎ部
13 ロータ翼
13a ブレード部
21 ステータ
21a 円筒部
21b ネジ溝部
21c ネジ山部
23 ステータ翼
23a ブレード部

Claims (19)

  1. ポンプケース内部で回転可能に軸支されたロータの回転運動によって、該ポンプケース内部に吸気されたガス分子を圧縮しながら移送して該ポンプケース外部に排気する真空ポンプにおいて、前記真空ポンプを構成するポンプ構成部材の内部に強化繊維が装填されていることを特徴とする真空ポンプ。
  2. 請求項1に記載の真空ポンプにおいて、前記強化繊維の繊維束を前記ロータの回転軸線に対して垂直方向にフープ巻きした繊維芯材が装填されていることを特徴とする真空ポンプ。
  3. 請求項1に記載の真空ポンプにおいて、前記強化繊維の繊維束を前記ロータの回転軸線に対して偏角を付けてヘリカル巻きした繊維芯材が装填されていることを特徴とする真空ポンプ。
  4. 請求項1に記載の真空ポンプにおいて、前記強化繊維の繊維束を平織り,または綾織り,あるいは朱子織りした繊維クロスが装填されていることを特徴とする真空ポンプ。
  5. ポンプケース内部で回転可能に軸支されたロータの回転運動によって、該ポンプケース内部に吸気されたガス分子を圧縮しながら移送して該ポンプケース外部に排気する真空ポンプにおいて、前記真空ポンプを構成するポンプ構成部材のうちで前記ロータの円筒部の内部に強化繊維が装填されていることを特徴とする真空ポンプ。
  6. 請求項5に記載の真空ポンプにおいて、前記強化繊維の繊維束が前記ロータの半径方向外方に延設され、該延設された繊維束を内部に装填して前記ロータの円筒部外壁面から突設されたブレード部を備えたことを特徴とする真空ポンプ。
  7. 請求項5に記載の真空ポンプにおいて、前記ロータの円筒部外壁面から突設されたブレード部を備え、該ブレード部の内部に前記強化繊維の繊維束を平織り,または綾織り,あるいは朱子織りした繊維クロスが装填されていることを特徴とする真空ポンプ。
  8. 請求項6または7に記載の真空ポンプにおいて、前記ロータの円筒部とブレード部との繋ぎ部分の内部に、前記強化繊維の繊維束を平織り,または綾織り,あるいは朱子織りした繊維クロスが装填されていることを特徴とする真空ポンプ。
  9. 請求項5乃至8のいずれか1項に記載の真空ポンプにおいて、前記強化繊維の繊維束を前記ロータの回転軸線に対して垂直方向にフープ巻きした繊維芯材が装填されている部位と、前記強化繊維の繊維束を前記ロータの回転軸線に対して偏角を付けてヘリカル巻きした繊維芯材か、前記強化繊維の繊維束を平織り,または綾織り,あるいは朱子織りした繊維クロスが装填されている部位とを備えたことを特徴とする真空ポンプ。
  10. 請求項9に記載の真空ポンプにおいて、前記ロータのブレード部を備えていない円筒部近傍には前記フープ巻きの繊維芯材が装填され、前記ロータのブレード部を備えた円筒部近傍には前記ヘリカル巻きの繊維芯材か前記繊維クロスが装填されていることを特徴とする真空ポンプ。
  11. 請求項10に記載の真空ポンプにおいて、前記ロータは、前記フープ巻きの繊維芯材が装填されている部位と、前記ヘリカル巻きの繊維芯材か前記繊維クロスが装填されている部位とが一体成形されていることを特徴とする真空ポンプ。
  12. 請求項10に記載の真空ポンプにおいて、前記ロータは、前記フープ巻きの繊維芯材が装填されている部位と、前記ヘリカル巻きの繊維芯材か前記繊維クロスが装填されている部位とが別体成形された後に接合されていることを特徴とする真空ポンプ。
  13. ポンプケース内部で回転可能に軸支されたロータの回転運動によって、該ポンプケース内部に吸気されたガス分子を圧縮しながら移送して該ポンプケース外部に排気する真空ポンプにおいて、前記真空ポンプを構成するポンプ構成部材のうちで前記ロータと対峙するステータの円筒部の内部に強化繊維が装填されていることを特徴とする真空ポンプ。
  14. 請求項13に記載の真空ポンプにおいて、前記強化繊維の繊維束を前記ロータの回転軸線に対して偏角を付けてヘリカル巻きした繊維芯材か、前記強化繊維の繊維束を平織り,または綾織り,あるいは朱子織りした繊維クロスが装填されていることを特徴とする真空ポンプ。
  15. 請求項13または14に記載の真空ポンプにおいて、前記ステータの円筒部内壁面にネジ山部を備え、前記強化繊維の繊維束が該ネジ山部を除いたステータの円筒部の内部に装填されていることを特徴とする真空ポンプ。
  16. 請求項1乃至15のいずれか1項に記載の真空ポンプにおいて、前記強化繊維はガラス繊維,またはカーボン繊維,あるいはアラミド繊維から選ばれる繊維であることを特徴とする真空ポンプ。
  17. 請求項16に記載の真空ポンプにおいて、前記強化繊維はその表面にコーティング剤が塗工されていることを特徴とする真空ポンプ。
  18. 請求項1乃至17のいずれか1項に記載の真空ポンプにおいて、前記強化繊維が装填されたポンプ構成部材は金属材料で構成されていることを特徴とする真空ポンプ。
  19. 請求項18に記載の真空ポンプにおいて、前記金属材料はアルミニウム合金,またはマグネシウム合金であることを特徴とする真空ポンプ。
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