JP2005179725A - 照合電極装置およびその固定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 鋼構造物の所定位置に容易に設置でき、かつ照合電極を容易に交換できる、鋼構造物の耐水電位測定用照合電極装置を提供する。
【解決手段】 照合電極及び磁石を筐体に配置し、筐体内で照合電極に照合電極用リード線を電気的に接続させた装置であり、磁石を鋼構造物に固着させることで鋼構造物の所定の位置に照合電極装置を設置し、照合電極用リード線と鋼構造物とを電位測定装置に電気的に接続することで鋼構造物の対水電位を測定することができるように照合電極装置を構成する。さらに照合電極装置の磁石に磁石用リード線を電気的に接続し、照合電極用リード線と、磁石用リード線とを電位測定装置に電気的に接続することで鋼構造物の対水電位を測定することができる装置構成にすることが好ましい。さらに照合電極を筐体に対して着脱可能に配置し、照合電極を筐体に装着した際に、照合電極と照合電極用リード線とが電気的に接続できる装置構成にすることが好ましい。
【選択図】 図1


Description

この発明は、河川および港湾などの水面下に建設された鋼構造物、例えば、鋼矢板および鋼管杭などの対水電位を測定するための照合電極装置およびその固定方法に関するものである。
一般に、河川および港湾などの水面下に建設された鋼構造物、例えば、鋼矢板、鋼管杭などには、腐食による耐久性の低下を防ぐために、電気防食装置が設置されているが、この防食効果の確認および管理のためには、鋼構造物の対水電位を正確に測定する必要がある。この鋼構造物の対水電位の値は、鋼構造物の対水電位を測定したい部分に照合電極を近接させ、鋼構造物と照合電極との電位差を測定することによって得ることができる。
鋼構造物の対水電位の測定方法のうち従来一般的に用いられてきた方法としては、例えば、図7に示すように照合電極6を水中の所定の位置に吊り下ろし、照合電極6に電気的に接続したリード線10と鋼構造物20から立ち上げた鉄筋26等に接続した電位測定用リード線27とを高抵抗の電圧計28の端子に接続して鋼構造物の対水電位を測定する方法をあげることができる。
この方法は、照合電極6の吊り下げ深さを変えたり、横方向に吊り下げ位置を移動することによって、広い範囲にわたる対水電位測定が可能であるが、港湾構造物などにおいては非常に水深の深い位置に鋼構造物がある場合や鋼構造物周囲の海水流速が速い場合があり、このような場合には照合電極が海水の流れによって流されるなどのために所定の位置における対水電位測定ができないことがある。
鋼構造物の対水電位を正確に計測するために、水深測定センサーを組み込んだ照合電極を取り付けた電位測定装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この電位測定装置は、この装置を水中に降下させ、照合電極に接続したリード線と鋼構造物に接続したリード線とを電圧計に接続して電圧計の指示値を読むとともに、装置の水深測定センサーに接続されたリード線を水深計に接続して水深計の指示値を読み、電位測定とあわせて水深の測定を行うというものである。
特開平4−181117号公報
上記の電位測定装置を用いると、電位を測定するとともに、照合電極の水深を測定できるので、従来の電位測定方法よりも正確な対水電位を測定できる。しかし、この電位測定装置は上から吊り下げる方式であるために、海水の流れによって装置が流され、水平方向については正確な位置に固定することが困難であるという問題があった。
このために、照合電極を鋼構造物の所定の位置に絶縁して取り付ける方法も多く採用されている。この方法を用いる場合は、一般に適宜間隔をあけてブラケットを鋼構造物に溶接し、このブラケットに照合電極やリード線保護管を載せてから、さらにその上にサドルを被せ、そのサドルをブラケットにボルトナットで固定することなどが必要であり、多大な労力を要していた。また照合電極やリード線保護管が上記のような方法で海水中に固定されると、照合電極が消耗劣化した場合に照合電極を交換することが容易でないという問題があった。
さらに、飽和カロメル電極や海水塩化銀電極などの測定精度の高い照合電極は長期間の使用に耐えられないこと及び上記方法においては照合電極の交換が容易でないために、上記方法を用いた電位測定においては、やむなく照合電極として亜鉛を使用していたが±30mV程度の電位変化や誤差の発生が避けられず、高精度な電位測定をすることが困難であるという問題点があった。本発明は、これら従来技術が有する問題点を解決することを目的とするものである。
本発明の第一の態様の照合電極装置は、鋼構造物の対水電位を測定するための照合電極装置であって、照合電極及び磁石を筐体に配置するとともに、前記筐体内において前記照合電極に照合電極用リード線を電気的に接続させたものであり、前記磁石を前記鋼構造物に固着させることによって前記鋼構造物の所定の位置に前記照合電極装置を設置するとともに、前記照合電極用リード線と前記鋼構造物とを電位測定装置に電気的に接続することによって前記鋼構造物の対水電位を測定することができるように構成したことを特徴とするものである。
上記照合電極装置においては、前記筐体内でさらに前記磁石に磁石用リード線を電気的に接続させ、前記照合電極に電気的に接続された前記照合電極用リード線と、磁石に電気的に接続された前記磁石用リード線とを電位測定装置に電気的に接続することによって、前記鋼構造物の対水電位を測定することができるように構成することが好ましい。
上記各照合電極装置においては、前記照合電極を前記筐体に対して着脱可能に配置するとともに、前記照合電極を前記筐体の所定位置に装着した際に、前記照合電極が前記照合電極用リード線と電気的に接続されるように構成することが好ましい。
本発明の第二の態様の照合電極装置は、鋼構造物の対水電位を測定するための照合電極装置であって、照合電極及び磁石を筐体に配置するとともに、前記照合電極と照合電極用外部リード線とを電気的に接続するための照合電極用電気的接続部を前記筐体に配置した装置であり、前記磁石を前記鋼構造物に固着させることによって前記鋼構造物の所定の位置に前記照合電極装置を設置するとともに、前記照合電極用電気的接続部を介して前記照合電極に電気的に接続された前記照合電極用外部リード線と前記鋼構造物とを電位測定装置に電気的に接続することによって前記鋼構造物の対水電位を測定することができるように構成したことを特徴とするものである。
上記第二の態様の照合電極装置においては、前記磁石と磁石用外部リード線とを電気的に接続するための磁石用電気的接続部を前記筐体にさらに配置し、前記磁石用電気的接続部を介して前記磁石に電気的に接続された前記磁石用外部リード線と、前記照合電極に電気的に接続された前記照合電極用外部リード線とを電位測定装置に電気的に接続することによって前記鋼構造物の対水電位を測定することができるように構成することが好ましい。
上記第二の態様の各照合電極装置においては、前記照合電極を前記筐体に着脱可能に配置し、前記照合電極を前記筐体の所定の位置に装着した際に、前記照合電極が前記照合電極用電気的接続部と電気的に接続されるように構成することが好ましい。
本発明の上記第一および第二の態様の各照合電極装置を鋼構造物に固定する方法は、照合電極装置に配置された磁石を鋼構造物に固着させることによって鋼構造物の所定の位置に前記照合電極装置を設置するとともに、前記照合電極装置から外部に取り出した前記照合電極用リード線、前記照合電極用リード線および前記磁石用リード線、前記照合電極用外部リード線、または前記照合電極用外部リード線および前記磁石用外部リード線を保護管内に通して電位測定位置まで配線し、前記保護管を前記鋼構造物に固定したことを特徴とするものである。
さらに上記固定方法においては、磁石式固定具を用いて前記保護管を前記鋼構造物に固定することが好ましい。
本発明の上記第一の態様の照合電極装置は、照合電極とこの照合電極を鋼構造物の所定の位置に設置するための磁石とを筐体に配置して一体にすることにより、この磁石を鋼構造物に固着させることによって照合電極を鋼構造物の所定位置に設置することができる。さらに、照合電極に電気的に接続させた照合電極用リード線と鋼構造物自体または鋼構造物に接続した電位測定用リード線とを高抵抗の電圧計の端子に接続することにより、所定位置における鋼構造物の対水電位を測定することができる。
さらに、上記照合電極装置に配置した磁石にもリード線を電気的に接続させるとともに、磁石と鋼構造物を電気的に接触させ、さらに照合電極用リード線と磁石用リード線とを高抵抗の電圧計の端子に接続することによって、所定位置における鋼構造物の対水電位を測定することができる。この場合は、鋼構造物から電圧計の端子までの電位測定用リード線を引く必要がない。
さらに上記第一の態様の各照合電極装置において、照合電極を筐体と着脱可能に配置し、照合電極を筐体の所定の位置に装着した際に照合電極が照合電極用リード線と電気的に接続されるように構成することによって照合電極の交換を容易に行うことができる。したがって、比較的短期間で劣化するために従来は鋼構造物に固定して用いる照合電極として使用することが困難だった飽和カロメル電極や海水塩化銀電極などの高精度の照合電極も本発明の装置においては使用できるので、対水電位測定をいっそう高い精度で行うことができる。
本発明の第二の態様の照合電極装置は、筐体に配置した照合電極と、照合電極用外部リード線との電気的接続部を設けることによって、この電気的接続部を介して照合電極と照合電極用外部リード線とを接続できるようにしたものである。この装置の場合は、照合電極用外部リード線と鋼構造物に接続した電位測定用リード線とを電圧計に接続することによって、対水電位を測定できる。このようにしたことで、照合電極用外部リード線のみを交換すること、および装置を設置する水深にあわせて所望する長さの照合電極用外部リード線を選択して用いることが可能になる。さらに、照合電極用外部リード線を鋼構造物に固定している場合には、例えば照合電極装置が破損または劣化等したときに、照合電極装置のみを交換することができる。
さらに上記第二の態様の照合電極装置において、筐体に配置した磁石と磁石用外部リード線との電気的接続部をさらに設けることにより、照合電極用外部リード線と磁石用外部リード線とを電圧計に接続して対水電位を測定することができる。このため鋼構造物から電圧計の端子までの電線を改めて引き回す必要がなくなる。また、この照合電極装置においては、照合電極用または磁石用外部リード線のみを交換すること、および装置を設置する水深にあわせて所望する長さの照合電極用および磁石用外部リード線を選択して用いることが可能になる。さらに、照合電極用外部リード線を鋼構造物に固定している場合に照合電極装置が破損または劣化等したときには、照合電極装置のみを容易に交換することができる。この場合は、磁石と鋼構造物とを電気的に接触させることが必要である。
さらに上記第二の態様の各照合電極装置において、照合電極が筐体に対し着脱可能とし、照合電極を筐体の所定位置に装着した際に、照合電極が照合電極用電気的接続部と接続し、これにより照合電極と照合電極用外部リード線とが電気的に接続されるようにすることで、照合電極の交換を容易にすることができる。したがって、比較的短期間で劣化するために従来の方法では鋼構造物に固定して用いる照合電極として使用することが困難だった飽和カロメル電極や海水塩化銀電極などの高精度の照合電極も本発明の装置においては使用できるので、対水電位測定をいっそう高い精度で行うことができる。
さらに上記各照合電極装置に配置された磁石を鋼構造物に固着させることによって、この装置を鋼構造物の所定位置に極めて容易に設置することができる。さらに照合電極装置に接続された各種リード線やこれらのリード線を含むケーブルを保護管内に通して電位測定装置の場所まで配線することで、鋼構造物の対水電位を測定するシステムを容易に構築できる。
さらに磁石式固定具を用いることによってきわめて容易に上記保護管を鋼構造物に固定することができる。また、磁石式固定具は取り外しも簡単なため、照合電極装置や配線配管に劣化や破損が生じた場合に保護管の補修作業を容易に行うことができる。
本明細書中、「電気的に接続する」とは、別個の導電性部材を接続し、接続部において実質的に電気抵抗がない状態をいう。
以下に本発明の照合電極装置を図に基づいて説明する。図1は本発明の照合電極装置の一例の内部構造を示した模式図である。実際の装置は、図手前側の面も保護板や筐体等によって覆われているが、説明の便宜のため省略してある。図1において1Aは照合電極装置であり、2は照合電極装置1Aの各構成部品を収納するための筐体である。筐体2の両端には先端蓋3と後端蓋4が取り付けられ、内部には隔壁5が取り付けられている。6は照合電極である。照合電極6の外周、および先端蓋3において照合電極6が装着される部分はともにねじ切りされており、照合電極6を先端蓋3にねじ込むことで所定の位置に固定されるように構成されている。照合電極6は先端蓋3に着脱可能に固定されていることが好ましい。なお、この照合電極取付け部分から海水等が進入することは好ましくないため、上記の照合電極6および先端蓋3のねじ込み部にはOリングを介装することが好ましい。照合電極6の筐体側の尾部には接点7が設けられており、照合電極6を所定の位置まで先端蓋3にねじ込むと接点7が隔壁5に固定されている接続金具8に接触するように構成されている。10は照合電極用リード線であり、照合電極用リード線10の先端は接続金具8と接続され、照合電極6の接点7と接続金具8が接触することによって、照合電極用リード線10と照合電極6が電気的に接続される。照合電極用リード線10と後端蓋4の間にはスリーブ11が配置されている。9は照合電極装置を鋼構造物に固定するための磁石である。その露出面には海水による腐食から保護するため樹脂塗装が施すことが好ましい。12は、照合電極装置内部への水の進入を防止するために筐体2内部に充填されたエポキシ樹脂等の充填剤である。
図1に示した照合電極装置1Aは、磁石9を鋼構造物に固着させることによって鋼構造物の所定位置に固定することができる。また、照合電極用リード線10が電気的に照合電極8と接続されているため、照合電極用リード線10と鋼構造物を電位測定装置に電気的に接続することによって、照合電極装置1Aを設置した位置における鋼構造物の対水電位を測定することができる。また、照合電極6は着脱可能に先端蓋3に装着されているため、容易に交換することができる。
照合電極装置1Aの各構成部分はその用途に適した公知の材料を用いて作成することができる。磁石9としてはフェライト磁石のほか希土類磁石、アルニコ磁石など公知のいずれの磁石を用いることもできるが、磁束密度が高く磁力が強いネオジウム焼結磁石が最も好ましい。ただし、特にネオジウム磁石は塩水によって腐食されやすいのでニッケル鍍金を施したものや樹脂塗装したものが好ましい。なお、上記照合電極装置組立て後の筐体内部にはエポキシ樹脂等を充填し、筐体内部の結線部や磁石の腐食を防止することが好ましい。
次に図2に示した照合電極装置について説明する。図2に示した照合電極装置1Bは、上記照合電極装置1Aにさらに磁石用リード線30を配置した装置である。磁石用リード線30の先端は磁石9に接続されている。また、磁石用リード線30と後端蓋4との間にはスリーブ31が配置されている。照合電極装置1Bのその他の構成部分は、図1に示した照合電極装置1Aの対応する構成部分と同じであり、説明を省略する。
照合電極装置1Bは、磁石9を鋼構造物に固着させることによって鋼構造物の所定位置に固定することができる。また、照合電極8と電気的に接続された照合電極用リード線10と、磁石9に電気的に接続された磁石用リード線30とを電位測定装置に電気的に接続することによって、照合電極装置1Bを設置した位置における鋼構造物の対水電位を測定することができる。また、照合電極6は着脱可能に先端蓋3に装着されているため、容易に交換することができる。ただし、照合電極装置1Bに照合電極用リード線10と磁石用リード線30とを電位測定装置に接続することによって鋼構造物の対水電位を測定するためには、照合電極装置1Bを鋼構造物に設置したときに、磁石9と鋼構造物が電気的に接続されることが必要である。そのためには、磁石9と鋼構造物が接する面には両者ともに塗装を施さないなどの方法を用いて、これら両者を電気的に接続することが必要である。
次に図3に示した照合電極装置1Cについて説明する。照合電極装置1Cにおいては後端蓋4に設けたコネクタを介して、照合電極用外部リード線37および磁石用外部リード線38がそれぞれ照合電極6および磁石9と電気的に接続される構成となっている。図3において13は、照合電極用外部リード線37および磁石用外部リード線38を芯線として含む2芯のケーブルである。15はレセプタクル、35は照合電極用コネクタピン、36は磁石用コネクタピン、17はコネクタシェル、18はカップリングナット、19はこの電気的接続部分を防水するためのOリングである。コネクタシェル17をレセプタクル15にはめ込み、カップリングナット18を締め付けると照合電極用外部リード線37および磁石用外部リード線38がそれぞれ照合電極用コネクタピン35および磁石用コネクタピン36と電気的に接続される構造となっている。この接続部(コネクタ)は着脱可能である。本実施態様における電気的接続部とは、照合電極用外部リード線37と磁石用外部リード線38をそれぞれ照合電極6および磁石9と電気的に接続可能に構成された着脱可能なコネクタ部のことを意味する。照合電極装置1Cのその他の構成部分については、上記照合電極装置1Bの対応する構成部分と同様であり、説明を省略する。
また、図4に示すように本発明の照合電極装置における電気的接合部の防水性を高めるために、電気的接合部を防水性に優れたシール材39、例えばシリコーン2液型充填剤でシールすることもできる。これは図1および図2に示した照合電極装置においても同様である。
図3に示した照合電極装置1Cの磁石9を鋼構造物の所定位置に固着させることにより、照合電極装置1Cを固定し、さらにケーブル13の照合電極用リード線37および磁石用外部リード線38を電圧計に接続することによって、鋼構造物の対水電位を測定することができる。
図3には、照合電極用外部リード線37および磁石用外部リード線38を備えた照合電極装置を示したが、磁石用外部リード線を含まずに、照合電極用外部リード線37、および照合電極用外部リード線37と照合電極6とを電気的に接続するための照合電極用電気的接続部を含む実施態様にすることもできる。その場合は、照合電極用外部リード線37若しくはそれを含むケーブル13を電圧計位置まで引き、照合電極用外部リード線37と、鋼構造物または鋼構造物に接続した電位測定用リード線とを電圧計に接続して、鋼構造物の対水電位を測定することができる。
次に本発明の照合電極装置を鋼構造物に固定する方法を図5に基づいて説明する。図5は上述した照合電極装置を鋼構造物に取り付けた状態を表す図である。図5において20は鋼矢板等の鋼構造物、21はその上部構造物である。上部構造物21の天端には電位測定ボックス22が設置され、電位測定ボックス22の底から上部構造物21の底部まで照合電極装置1のリード線若しくはケーブルを通すための貫通孔23が設けられている。なお図5では説明の便宜のため貫通孔23および電位測定ボックス22を実線で表しているが、実際は、これらは一般に上部構造物の外側に面しておらず、その構造物内側に設けられている。
鋼構造物20への照合電極装置1の取付けは、照合電極装置1の磁石を鋼構造物20に固着させることで照合電極装置1を所定の位置に固定し、照合電極装置1に接続された各種リード線若しくはケーブルを保護管24に通し、保護管24を固定する位置を定め、適宜間隔に磁石式固定具25を用いて保護管24を鋼構造物20に固定することが好ましい。たとえば、保護管24の中に照合電極用リード線等の各種リード線若しくはケーブルを通しながら、カップリング等で保護管24を順次継ぎ足すとともに、磁石式固定具25で保護管24を鋼構造物20に固定しながら保護管24を貫通孔23の下まで伸ばす。さらに保護管24内を通した各種リード線若しくはケーブルを貫通孔23に通して電位測定ボックス22まで立ち上げ格納する。ただし、本発明の照合電極装置は、上記の磁石式固定具を用いない公知の保護管固定方法を用いて鋼構造物20に固定することもできる。
上記磁石式固定具とは、磁石の磁力を利用して保護管24を鋼構造物20に固定するための固定具であり、たとえば、固定具を鋼構造物20に固着させるための磁石、および保護管24を保持するためのバンド等の構造を有するものを挙げることができるが、これに限定されるものではなく、当業者は適宜好ましい構造の磁石式固定具を用いることができる。好ましい磁石式固定具としては、たとえば磁石式サドルを挙げることができる。
好ましい磁石式固定具の具体例を図6に示した。図6(A)及び(B)には、保護管24を支えるための固定部材41と磁石40とをパッキン43を介してビス42によって固定した磁石式固定具を示した。また、図6(C)には、磁石自体で保護管24を固定する形の磁石式固定具を示した。本発明の磁石式固定具はこれらの態様に限定されるものではない。
本発明においては磁石式固定具を用いることによってきわめて容易に保護管24を鋼構造物20に固定することができる。また、磁石式固定具は鋼構造物からの取り外しも容易なため、照合電極装置1や照合電極装置1に接続された電極用リード線等の各種リード線およびケーブル等の配線並びに保護管24に劣化や破損が生じた場合に補修や交換作業を容易に行うことができる。
照合電極装置1から電位測定ボックス22まで引かれた各種リード線若しくはケーブルと、必要な場合は鋼構造物20に接続した電位測定用リード線とを電位測定ボックス22において電圧計に接続することによって、鋼構造物20の対水電位を測定できる。
以上本発明の照合電極装置およびその鋼構造物への固定方法の一態様を図5に基づいて説明したが、本発明の実施態様はこれらに限定されるものではない。また、当業者は本発明に適宜公知の手段を付加および/または本発明の上記各実施態様例の一部を公知の手段で置換することによって本発明の特徴を損なうことなく本発明を実施することができる。
本発明の照合電極装置の一例の内部構造を模式的に示す図である。 本発明の照合電極装置の別の一例の内部構造を模式的に示す図である。 本発明の照合電極装置のさらに別の一例の内部構造を模式的に示す図である。 図3に示した照合電極装置においてシール材をさらに用いた例を示す図である。 本発明の照合電極装置を鋼構造物に取り付けた状態を示す図である。 磁石式固定具の具体例を示す図である。 従来の鋼構造物の対水電位測定方法を示す図である。
符号の説明
1A、1Bおよび1C…照合電極装置
2…筐体
3…先端蓋
4…後端蓋
5…隔壁
6…照合電極
7…接点
8…接続金具
9…磁石
10…照合電極用リード線
11…スリーブ
12…充填材
13…ケーブル
15…レセプタクル
17…コネクタシェル
18…カップリングナット
19…Oリング
20…鋼構造物
21…上部構造物
22…電位測定ボックス
23…貫通孔
24…保護管
25…磁石式固定具
26…鉄筋
27…電位測定用リード線
28…電圧計
30…磁石用リード線
31…スリーブ
35…照合電極用コネクタピン
36…磁石用コネクタピン
37…照合電極用外部リード線
38…磁石用外部リード線
39…シール材
40…磁石
41…磁石固定具
42…固定用ビス
43…パッキン

Claims (8)

  1. 鋼構造物の対水電位を測定するための照合電極装置であって、照合電極及び磁石を筐体に配置するとともに、前記筐体内において前記照合電極に照合電極用リード線を電気的に接続させた装置であり、前記磁石を前記鋼構造物に固着させることによって前記鋼構造物の所定の位置に前記照合電極装置を設置するとともに、前記照合電極用リード線と前記鋼構造物とを電位測定装置に電気的に接続することによって前記鋼構造物の対水電位を測定することができるように構成したことを特徴とする照合電極装置。
  2. 前記筐体内でさらに磁石に磁石用リード線を電気的に接続させた装置であって、前記照合電極に電気的に接続された前記照合電極用リード線と、磁石に電気的に接続された前記磁石用リード線とを電位測定装置に電気的に接続することによって前記鋼構造物の対水電位を測定することができるように構成したことを特徴とする請求項1記載の照合電極装置。
  3. 前記照合電極を前記筐体に対して着脱可能に配置するとともに、前記照合電極を前記筐体の所定位置に装着した際に、前記照合電極が前記照合電極用リード線と電気的に接続されるように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の照合電極装置。
  4. 鋼構造物の対水電位を測定するための照合電極装置であって、照合電極及び磁石を筐体に配置するとともに、前記照合電極と照合電極用外部リード線とを電気的に接続するための照合電極用電気的接続部を前記筐体に配置した装置であり、前記磁石を前記鋼構造物に固着させることによって前記鋼構造物の所定の位置に前記照合電極装置を設置するとともに、前記照合電極用電気的接続部を介して前記照合電極に電気的に接続された前記照合電極用外部リード線と前記鋼構造物とを電位測定装置に電気的に接続することによって前記鋼構造物の対水電位を測定することができるように構成したことを特徴とする照合電極装置。
  5. 前記磁石と磁石用外部リード線とを電気的に接続するための磁石用電気的接続部を前記筐体にさらに配置した装置であって、前記磁石用電気的接続部を介して前記磁石に電気的に接続された前記磁石用外部リード線と、前記照合電極に電気的に接続された前記照合電極用外部リード線とを電位測定装置に電気的に接続することによって前記鋼構造物の対水電位を測定することができるように構成したことを特徴とする請求項4記載の照合電極装置。
  6. 前記照合電極を前記筐体に着脱可能に配置し、前記照合電極を前記筐体の所定の位置に装着した際に、前記照合電極が前記照合電極用電気的接続部と電気的に接続されるように構成したことを特徴とする請求項4又は5に記載の照合電極装置。
  7. 前記照合電極装置に配置された前記磁石を鋼構造物に固着させることによって、請求項1〜6のいずれか一項に記載された前記照合電極装置を鋼構造物の所定の位置に設置するとともに、前記照合電極装置から外部に取り出した前記照合電極用リード線、前記照合電極用リード線および前記磁石用リード線、前記照合電極用外部リード線、または前記照合電極用外部リード線および前記磁石用外部リード線を保護管内に通して電位測定位置まで配線し、前記保護管を前記鋼構造物に固定したことを特徴とする照合電極装置の固定方法。
  8. 磁石式固定具を用いて前記保護管を前記鋼構造物に固定することを特徴とする請求項7に記載の照合電極装置の固定方法。
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