JP2005176907A - 体腔内留置型検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 超音波トランスデューサ等の検査手段を体腔内における所定の位置に保持して検査を行う体腔内留置型検査装置において、検査が長時間に及んでも、術者にとっても、また被験者にとっても負担や苦痛等を軽減する。
【解決手段】 検査装置本体1は、超音波トランスデューサ13にケーブル14を接続した超音波プローブ10と、エアポンプ3に接続したチューブ4を接続した可撓性袋体20で構成され、可撓性袋体20を内視鏡30の挿入部32に嵌合させ、かつ超音波トランスデューサ13をポケット21に収容させて食道内に挿入され、チューブ4から可撓性袋体20内に加圧空気を供給して、その外周面20aを膨出させることにより食道内壁に圧接させ、その間に作用する摩擦力で検査装置本体1を留置状態で安定的に保持する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、超音波診断装置等、体腔内に留置した状態で所定の検査を行うための体腔内留置型検査装置に関するものであり、特に体腔内の所定の位置に長時間留置して、継続的に検査を行うのに適した体腔内留置型検査装置に関するものである。
被験者の体腔内に挿入して医療検査や診断等を行う体腔内に挿入される検査装置の代表的なものとして、内視鏡、超音波診断装置等が広く用いられている。これらのうち、体腔内に挿入可能な超音波診断装置は、体腔内に挿入される挿入部の先端に超音波トランスデューサを装着する構成としており、口腔等から体腔内に挿入されて所定の検査対象部にまで導かれて、超音波トランスデューサを作動させることによって体内の断層像が取得される。例えば、体腔内挿入型の超音波診断装置を食道内に挿入して、この食道内壁から心臓や血管の動きの状態を検出することが可能であり、この種の検査は、経食道エコー(TEE)法として知られているように、心臓の動態を常時モニタリングできるので、例えば術中管理や術後管理等を行う上での有用性が指摘されている。この場合、心臓や血管等の動態モニタリングを行うためには、Mモード法やドップラ法の機能を有する超音波トランスデューサが好適に用いられる。
ここで、食道内に挿入される超音波プローブを備えた一般的な超音波診断装置は、例えば特許文献1に開示されている。この特許文献1の超音波プローブは、挿入部の先端硬質部に超音波トランスデューサを設けたものであり、挿入部は、この先端硬質部を除いて曲げ方向に可撓性を有するものである。この挿入部は、被験者の口腔から挿入されて、超音波トランスデューサを設けた先端硬質部を食道内において、超音波検査の対象となる部位にまで挿入するが、被験者にはマウスピースを銜えさせ、このマウスピースを介して超音波プローブを挿入するようにしている。そして、食道内の所定の位置に挿入部を配置して、アングル機構を操作する等によって、超音波プローブを食道内壁に当接させて、超音波の送受信を行うことにより超音波検査を行うことになる。
特開平9−276273号公報
ところで、前述した超音波プローブは、直接体腔内に挿入されるものであるから、押し込み推力を先端部にまで確実に伝達させなければならない。従って、曲げ方向にある程度の可撓性は有するものの、挿入部の全体はかなりの硬さを有するものとなる。従って、検査時には被験者が大きな圧迫感を受けることになり、かつマウスピースを銜えていなければならないので、口が開いた状態となる。一方、超音波検査を行うに当っては、超音波トランスデューサを常に体腔内壁に密着させた状態に保持しなければならない。このためには超音波プローブの挿入部のアングル部を湾曲状態に保持する等により、超音波トランスデューサを装着した先端硬質部を体腔内壁に押し付けるように操作をし続けなければ成らない。
前述した心臓,血管等をモニタリングするには、超音波トランスデューサを体腔内壁に押し付けた状態を数時間、特に術後管理の場合には十数時間という長い時間にわたって超音波トランスデューサを固定的に保持する必要がある。このような長い時間にわたってモニタリングを継続していると、被験者が僅かに姿勢を変えただけでも超音波トランスデューサの位置がずれてしまうことから、常時超音波プローブを固定的に保持しなければならず、操作を行う術者に対して大きな負担を与えるだけでなく、被験者の圧迫感等といった苦痛は極めて大きいものとなってしまう。以上の理由から、TEEを行うことは被験者の術中及び術後管理等を行なう点で極めて有利であり、広く行なわれているが、術者の負担や被験者の苦痛の問題は避けられないのが現状である。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、超音波トランスデューサ等の検査手段を体腔内における所定の位置に保持して検査を行う体腔内留置型検査装置において、検査が長時間に及んでも、術者にとっても、また被験者にとっても負担や苦痛等を著しく軽減できるようにすることにある。
前述した目的を達成するために、本発明が採用した構成は、挿入経路における所定の位置に留置されて検査する検査手段と、前記検査手段を着脱可能に保持させて、前記所定の位置に留置させるために、可撓袋状に形成した留置手段とからなり、前記留置手段には圧力流体の供給路が接続されて、圧力流体を供給することにより外方に膨出して、前記挿入経路の通路内面に圧接されるようにして固定される構成としたことを特徴としている。
検査手段が留置される挿入経路は、例えば人体等の体腔内、特に食道、十二指腸、大腸等といった体腔管の内部である。可撓袋状に形成した留置手段を膨出させると、体腔管内壁に圧接されて、その間に作用する摩擦力によって留置手段に設けた検査手段が固定的に保持される。そして、人体における体腔管に留置させるという点から、この体腔管の太さや拡縮度合い等は被験者により様々である。しかしながら、留置手段に供給される圧力を適宜調整することによって、被験者に対して格別圧迫感を与えることなく、所定の位置に確実に留置することができる。また、作用させる圧力を高くすれば留置手段の安定性をより高めることができ、かつ被験者に対する圧迫感はあまり大きくはならない。
この留置手段に供給される流体は、例えば水を含む液体であっても、また空気等の気体であっても良いが、取り扱いの容易さ、留置手段が膨出したときに、その重量が増大しないようにする等の観点から空気が最も望ましい。ただし、検査手段として超音波トランスデューサを用いる場合において、留置手段に空気を供給して膨出させる構成としたときには、この超音波トランスデューサは留置手段の外面に設けなければならないが、留置手段に水を供給するように構成すれば、超音波トランスデューサは留置手段の内部または内側に装着することもできる。
留置手段は挿入経路に挿入した後に流体圧を作用させる。このために、留置手段には流体供給用のチューブが接続されて、このチューブを体腔外に引き出さなければならない。また、超音波トランスデューサ等の検査手段は、通常電気的に駆動され、取得した情報は電気信号として得られるものが多い。取得した電気信号を取り出すために、無線手段を用いることもできるが、ケーブルを介して外部に取り出す構成とした場合には、この検査手段に接続したケーブルも体腔外にまで引き出す必要がある。これらケーブル及びチューブは細径化が可能でありかつ柔軟な部材で形成できるので、長時間挿入状態に保っても、被験者に対してあまり大きな圧迫感や苦痛等を与えることはない。なお、ケーブルやチューブを被験者が噛み込んで損傷させるという事態を避けるためには、それらに保護カバーを装着しておけば良い。この保護カバーが被験者に違和感を与えるのを抑制するために、この保護カバーは弾性部材で構成するのが望ましい。
留置手段に装着された検査手段は、挿入経路における検査対象部となる位置まで導き、しかも検査手段が検査の対象部に向くように位置調整する必要がある。このためには、ガイド手段が必要となるが、このガイド手段としては先端に観察手段を備え、しかもアングル部を有する挿入部を持った内視鏡が最適である。内視鏡をガイド手段とする場合、留置手段は内視鏡の挿入部の先端部に着脱可能に装着され、挿入経路に沿って挿入される際には、挿入部から脱落しないように保持され、検査手段が所定の位置及び方向となるように位置調整された後には、この留置手段を挿入部から分離して、挿入部のみを取り出すことができるようにしなければならない。
以上のことから、留置手段は挿入部の先端外周面に着脱可能に保持される円環状の可撓部材で構成する。そして、留置手段の内周面部は挿入部の外面に接離可能なものであり、また外周面部は圧力流体の供給路に圧力流体を供給したときに、挿入経路の通路内面に当接する構成とする。さらに好ましいのは、留置手段を圧力流体により膨出させたときには、それが挿入部から容易に分離できるようにする。このために、留置手段を内視鏡の挿入部に着脱可能に保持させる係止部材を用いることができる。この係止部材は、例えば挿入部と留置手段との間、または挿入部の周囲に流体圧により拡縮可能なアンカーバッグを介装する構成とすることができ、また係止部材により留置手段を機械的に固定する場合には、内視鏡の処置具挿通チャンネルを利用して、この係止手段の係止状態を解除するように構成することができる。
留置手段は体腔内壁に圧接させる必要があることから外向きに膨出させるが、それが円環状となっている場合には、その内部を通路として利用することができる。この通路を狭窄化しないようにするために、内側に向けては実質的に膨出しないか、膨出してもその度合いは小さくなる方が望ましい。このためには、留置手段の内側を厚肉化するか、若しくは硬質のリングを用いるように構成すれば良い。これによって、体腔管の内部で留置手段を膨出させたときには、中央部が通路となったドーナツ形状となり、被験者が唾液を嚥下したり、水や流動食等を受け入れたりする際における流通路が確保される。
検査手段は留置手段に装着される。この留置手段に対して検査手段を分離不能に装着しても良いが、検査手段は再利用可能で、留置手段は1回の使用毎に使い捨てとする方が、衛生上等の観点から望ましい。このためには、例えば両面粘着テープや接着剤等によって検査手段を留置手段の外面に固着することも可能である。また、体腔内での脱落防止等の観点から、留置手段の外周面にポケットを設けて、このポケット内に検査手段を装着するように構成するのが、構造的に簡単であり、また検査手段の着脱も容易になるので、より望ましい。
検査手段としては、種々のものを用いることができるが、例えば心臓や血管の動態モニタリングを行う場合には、超音波トランスデューサが用いられる。超音波トランスデューサを検査手段として用いる場合には、この超音波トランスデューサを体腔内壁に密着させる必要がある。留置手段の外面に超音波トランスデューサを設けることになるので、この留置手段を膨出させるだけで、超音波トランスデューサが確実に体腔管内壁に密着することになり、しかも留置手段の内部における圧力を高くすることによって、超音波トランスデューサの体腔管内壁への密着度が高くなり、かつそれが位置ずれするおそれはない。そして、超音波トランスデューサとしては、電子走査式のもの等で構成することもできるが、単板の超音波振動子を用いて、パルスドップラ法若しくはMモード法によるのが、ケーブルの細径化及び柔軟性確保の観点から望ましい。
本発明は以上のように構成しているので、検査手段は所定の位置に安定的に固定されるので、この検査手段の挿入時と取り出し時以外は術者の介在を必要しなくなり、また被験者として、検査が長い時間に及んでも苦痛,圧迫感等といった負担が著しく軽減できる等の効果を奏する。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、本実施の形態においては、経食道エコー(TEE)法により食道内壁から心臓や血管の動きの状態に関して超音波トランスデューサを用いてモニタリングするものとして構成し、超音波トランスデューサはドップラ法により作動するものとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、図1に体腔内留置型検査装置の全体構成を示し、図2にその要部を示す。これらの図において、1は検査装置本体、2は流体圧源として、加圧空気を供給するエアポンプ、3は超音波観測装置である。また、検査装置本体1は、超音波プローブ10と、留置手段としての可撓性袋体20とで構成される。
超音波プローブ10は、基板11に単板の超音波振動子12を装着した超音波トランスデューサ13を有し、この超音波トランスデューサ13にはケーブル14が接続されており、このケーブル14内には超音波振動子12に接続された配線が挿通されている。ここで、超音波振動子12は単板で構成されているので配線は2本からなり、従ってケーブル14は細径で柔軟性を有するもので構成することができる。そして、ケーブル14の基端部には超音波観測装置3に着脱可能に接続されるコネクタ15が設けられている。
ここで、超音波振動子12はパルスドップラ法により作動されるものであり、超音波振動子12を所定の位置に固定的に配置しておき、一定の時間間隔毎に超音波パルスを体腔内壁に向けて送信し、その反射エコーを受信して、その受信強度と周波数の偏移に基づいて血流速度が検出される。従って、術中において、この超音波振動子12の作動を継続することによって、心臓の動態を常時把握しながら手術を行うことができる。また、術後の経過観察も確実に行うことができる。なお、超音波振動子12で得た反射エコー信号を超音波観測装置3で処理してそのモニタ3aに表示される超音波画像としては、例えば図1に示した信号波形となる。
可撓性袋体20は円環状に形成した筒状の部材であり、エアポンプ2に接続したチューブ4の他端が接続されている。従って、エアポンプ2から加圧空気を供給すると、図2に示したように、可撓性袋体20が膨出して概略ドーナツ形状となる。このようにドーナツ状に膨出する可撓性袋体20の外周面20aにポケット21が設けられており、このポケット21内に超音波トランスデューサ13が挿入され、ケーブル14はこのポケット21から引き出されるようになっている。ここで、可撓性袋体20の少なくとも外周面20aは伸縮性の大きい部材で形成されなければならない。また、ポケット21は超音波の透過性が良好になっていなければならない。このために、可撓性袋体20の全体または外周面20aを可撓性薄膜である、例えばラテックスで形成し、ポケット21も可撓性袋体20の外周面20aと同じくラテックスで形成することができる。
可撓性袋体20は体腔管としての食道内に留置されるものであり、留置状態で安定的に保持するために、この可撓性袋体20は食道内壁に圧接させて、その間の摩擦力により所定の位置に保持させる。従って、可撓性袋体20内に加圧空気を圧送したときに、この可撓性袋体20は、その外周面20a側が大きく膨出するようにしている。一方、その内周面20b側はできるだけ縮径しないように保持する。これによって、これによって、食道内に、唾液の嚥下、水や流動食の流通等のための広い経路が確保されることになる。可撓性袋体20における内周面20b側は厚みを大きくして、外周面20aは薄膜とすることによって、内部に流体圧を作用させたときには、外周面20aが大きく膨出し、内周面20bは殆ど変形しないようにしている。
以上のように構成することによって、検査装置本体1を構成する超音波プローブ10の超音波トランスデューサ13を可撓性袋体20のポケット21内に挿入した状態で、被験者の体腔内、例えば食道内に挿入して、超音波トランスデューサ13を心臓の至近位置に対面させた状態で、超音波振動子12から一定の時間間隔毎に超音波パルスを送信し、反射エコーを受信して、超音波観測装置3において、所定の信号処理を行うことによって、心臓の動態をモニタリングすることができる。
この心臓の動態モニタリングを行うに当っては、超音波トランスデューサ13を固定する必要がある。この超音波トランスデューサ13を保持する可撓性袋体20は、その内部に加圧空気が供給されて、外周面20aが食道の内壁に圧接されることから、たとえ検査中に被験者の身体を大きく動かしても、可撓性袋体20の外周面20aは食道内壁に圧接された状態を維持する。その結果、モニタリングが長時間に及んだとしても、超音波トランスデューサ13は極めて安定的に保持され、超音波振動子12による超音波の送受信位置が変動することはない。また、術者が行う操作としては、検査を開始するために検査装置本体1を体腔内に挿入して、超音波トランスデューサ13を所定の位置に位置決めすることと、検査終了後に検査装置本体1を体内から回収するだけで良く、モニタリング中に超音波トランスデューサ13の位置を調整する等の作業を行う必要はない。
体腔内に位置している超音波トランスデューサ13からはケーブル14と、可撓性袋体20に接続したチューブ4という細くかつ柔軟な2本の部材だけが食道から咽喉部及び口腔を経て外部に導出されているので、被験者に与える圧迫感や違和感等は最小限に抑制できる。しかも、被験者はマウスピースを銜える必要がなくなり、実質的に口を閉じることもできるので、無理のない自然な姿勢状態を保つことができる。検査装置本体1の挿入中に被験者がこれらケーブル14及びチューブ4を歯で噛み込んで、その外面を損傷させるおそれがある場合には、これらケーブル14,チューブ4の歯が当る部位を図示しない保護部材で覆うようにする。この保護部材としては、ケーブル14及びチューブ4をそれぞれ単独若しくは2本束ねるようにして保護テープを複数回巻き付けるようにするか、若しくは弾性部材に挿通させるようにすれば良い。
被験者の食道内には検査装置本体1が配置されているが、可撓性袋体20の内周部には通路が形成されているので、本来の食道としての機能は実質的に損なわれない。例えば、唾液や、水や流動食を嚥下するときには、この可撓性袋体20の通路がそれらの流通部として機能することになる。なお、可撓性袋体20の内周面20bに水性のコートを施しておけば、固形食であっても円滑に流通できるようになる。
ところで、前述した検査及びモニタリングを行うためには、超音波振動子12が正確に検査対象部に向けて超音波を送受信できる位置に配置されなければならない。検査装置本体1は単独で挿入することができないので、挿入用の治具を用いて超音波振動子12が検査対象部である心臓と対面する位置にまで挿入して正確に位置決めしなければならない。この挿入用の治具としては、内視鏡が最も好適に用いることができる。
図3において、30は内視鏡であり、この内視鏡30は術者が片手で把持して操作するための本体操作部31に体腔内への挿入部32を連設したものから構成され、挿入部32は本体操作部31から所定の長さ分は挿入経路に沿って任意の方向に曲がる軟性部32aとなっており、この軟性部32aの先端にはアングル部32bが、またアングル部32bには先端硬質部32cが連設されている。そして、先端硬質部32cの先端面には照明部及び観察部(共に図示せず)が設けられており、アングル部32bは遠隔操作によって先端硬質部32cを所望の方向に向けるように湾曲するようになっている。
検査装置本体1は、その可撓性袋体20を内視鏡30の挿入部32における先端硬質部32cに嵌合させるように装着される。この状態で、内視鏡30の挿入部32を被験者の体内に挿入して、その先端部分を食道内において、心臓に近接する位置にまで導く。この状態で、挿入部32の方向を制御して、可撓性袋体20におけるポケット21内に収容させた超音波トランスデューサ13を心臓に対面するように方向調整を行う。なお、この超音波トランスデューサ13の方向調整を容易に行うためには、先端硬質部32cの外周面において、超音波トランスデューサ13の方向が一定となるように、例えばアングル部32bのUP方向(即ち、モニタ画面に内視鏡画像を表示したときに上部側となる方向)に向けるようにするのが望ましい。このためには、内視鏡30における挿入部32の先端近傍位置にUP方向を示すマーキングを施すようにすれば良い。
検査装置本体1を組み込んだ内視鏡30の挿入部32を体腔内に挿入する際には、可撓性袋体20を縮小した状態に保持する。これによって、挿入部32を体腔内に挿入する際に、検査装置本体1が内視鏡30に組み込まれているにも拘らず、格別大きな挿入抵抗を受けることはなく円滑に食道における所定の位置まで挿入できる。そして、検査装置本体1の超音波トランスデューサ13における超音波振動子12が心臓に正確に対面するように位置調整すると共に、図4に仮想線で示したように、エアポンプ2からの加圧空気をチューブ4から可撓性袋体20内に供給して、可撓性袋体20の外周面20aを膨出させる。これによって、食道内壁に可撓性袋体20が密着して、その間に作用する摩擦力により可撓性袋体20が固定されることになる。そして、図5に示したように、超音波トランスデューサ13をポケット21内に収容させた可撓性袋体20を食道内に留置して、内視鏡30が体腔外に取り出される。その結果、チューブ4及びケーブル14が食道から咽喉部及び口腔を経て外部に引き出されることになる。
検査装置本体1を内視鏡30にガイドさせて、体腔内の所定の位置まで導く際には、この検査装置本体1は挿入部32に装着された状態に確実に保持され、挿入の途中で挿入部32の先端硬質部32cから移動したり、脱落したりしないように固定されていなければならない。そして、留置手段により検査装置本体1を体腔管内壁に摩擦係合させると、それを内視鏡から容易に分離でき、内視鏡だけを体外に取り出せるようにしなければならない。
このためには、検査装置本体を内視鏡の挿入部に対して係脱可能に係止する係止部材を設けるようにする。この係止手段の具体的な構成としては、例えば図6及び図7に示した第1の構成例、図8に示した第2の構成例、図9及び図10に示した第3の構成例によることができる。
まず、図6及び図7に示した第1の構成例においては、符号40で示した検査装置本体を用いる。ここで、この検査装置本体40を構成する超音波プローブは既に説明した超音波プローブ10と同じものを用いることができるものであり、従ってそれと同一の構成については同じ符号を付してその説明を省略する。
検査装置本体40を構成する留置手段41は筒体42の外周面に可撓膜43を装着したものからなり、この筒体42には、それと可撓膜43との間にエアポンプ2からのチューブ4が接続されている。従って、エアポンプ2を作動させて加圧空気を供給すると、可撓膜43が外方に向けて膨出変形することになる。また、可撓膜43には超音波プローブ10の超音波トランスデューサ13を収容するためのポケット44が設けられている。ここで、筒体42は加圧空気が供給されても変形しないものであり、従って筒体42は好ましくは硬質のプラスチック材で形成される。そして、筒体42の内径は内視鏡30の挿入部32の外径より大きい寸法を有するものであり、これによってこの筒体42を挿入部32における先端硬質部32cに容易に嵌合できることになる。
内視鏡30をガイド手段として、検査装置本体40を被験者の体腔内に挿入する際において、その留置手段41を構成する筒体42が挿入部32の先端硬質部32aにおける所定の位置に固定的に保持するための係止手段としてはアンカー用バッグ45が用いられる。このアンカー用バッグ45は円環状に形成した袋体から構成され、内視鏡30の挿入部32における留置手段42の装着部、つまり先端硬質部32cに嵌合されるものである。このアンカー用バッグ45は全体が伸縮性を有する円環状の袋体であって、加圧空気の給排用チューブ46が接続されている。
内視鏡30に検査装置本体40を組み込むに当っては、内視鏡30の挿入部32において、検査装置本体40が装着される位置にまずアンカー用バッグ45を嵌合させる。この段階ではアンカー用バッグ45の内部に加圧空気を供給せず、縮小状態に保持しておく。次いで、留置手段41における筒体42をこのアンカー用バッグ45で覆われている挿入部32に嵌合させる。筒体42の内径は挿入部32の外径より十分大きくなっているので、筒体42を容易に嵌合させることができる。ここで、アンカー用バッグ45の全長は筒体42の全長より長くし、筒体42の両端部をアンカー用バッグ45の装着部より内側に位置するように嵌合させるのが望ましい。
このようにして、留置手段41を挿入部32の先端部分に嵌合させるが、縮小状態に保たれている可撓膜43のポケット44に超音波トランスデューサ13を収容させておく。この状態で、アンカー用バッグ45内に給排チューブ46から加圧空気を送り込む。これによって、図6に示したように、アンカー用バッグ45が膨出して、挿入部32の外周面と筒体42の内周面とに圧接されてその間に摩擦力が作用し、またこの筒体42の両端のはみ出し部分が外方に大きく膨出して、筒体42の両端面の動きが規制されることになる。その結果、留置手段41は挿入部32に対して固定的に係止され、挿入部32を体腔内に挿入する際に、検査装置本体40が挿入部32から脱落したり、位置ずれを起こしたりすることはない。
挿入部32を所定の位置まで導いて、超音波プローブ10の超音波トランスデューサ13を超音波検査すべき対象部に対面させる。そして、チューブ4から加圧空気を供給することによって、筒体42に装着した可撓膜43を膨出させる。これによって、超音波トランスデューサ13は体腔内壁に密着し、かつ可撓膜43が体腔内壁に圧接されて、それに対する摩擦力により検査装置本体40全体が体腔内に固定される。この後において、給排用チューブ46を介してアンカー用バッグ45内の空気を排出して、このアンカー用バッグ45を挿入部32の外面に密着させて、筒体42を自由状態にする。その後に、図7に示したように、内視鏡30の挿入部32を引き戻すように操作することによって、検査装置本体40は体腔内の所定の位置に留置され、内視鏡30が回収される。このときに、検査装置本体40は内視鏡30の挿入部32に対しても、またアンカー用バッグ45に対しても押し付け力が作用しないので、挿入部32及びアンカー用バッグ45を検査装置本体40から分離する際に、この検査装置本体40が位置ずれするおそれはない。
また、この内視鏡30に装着されているアンカー用バッグ45も同時に回収されることになる。ただし、挿入部32を引き出すときに、たとえアンカー用バッグ45が挿入部32から分離したとしても、給排用チューブ46を引き戻すことによって、このアンカー用バッグ45を確実に体腔外に取り出すことができる。
また、図8に示したように、アンカー用バッグ45´を留置手段41側に固定して設けることもできる。即ち、アンカー用バッグ45´は留置手段41を構成する筒体42に可撓膜43と共に固着して設ける。そして、アンカー用バッグ45´は筒体42より所定量基端側に突出させるようにする。そして、このアンカー用バッグ45´に給排用チューブ46´を接続して、この給排用チューブ46´からアンカー用バッグ45´内に加圧空気を送り込むことによって、アンカー用バッグ45´は挿入部32の外周面に押し付けられるようにして、検査装置本体40全体を挿入部32の所定の位置に固定することができ、体腔内への挿入時に検査装置本体40位置ずれしたり、脱落したりするのを防止できる。また、給排用チューブ46´からアンカー用バッグ45´内の加圧空気を排出すれば、検査装置本体40の挿入部32に対する係止状態が解除される。従って、この場合には、アンカー用バッグ45´を内向きに膨出させることから、外方への膨出を規制するために、外面側を厚肉化する方が望ましい。また、内視鏡30の挿入部32を検査装置本体40から分離して体外に取り出した状態では、アンカー用バッグ45´及び給排用チューブ46´は体腔内に残るが、アンカー用バッグ45´は収縮状態となるので、通路形成に影響を与えることはない。また、体外に引き出される部材としては、ケーブル14とチューブ4だけでなく、給排用チューブ46´も加わるが、この給排用チューブ46´は柔軟で細い部材であるから、被験者に格別の苦痛を与えることはない。
前述した2つの構成例では、検査装置本体の係止部材は空気圧を利用したアンカー作用を発揮するものとしたが、図9及び図10に示したように機械的に係止するように構成することもできる。これらの図から明らかなように、弾性リング50を用い、この弾性リング50に引き紐51を連結して、この引き紐51を内視鏡30の挿入部32に形成した処置具挿通チャンネル33内に挿通させ、先端に連結した弾性リング50を挿入部32の先端から導出させておく。ここで、この弾性リング50の自由状態での直径は挿入部32の外径より小さくなっている。一方、留置手段を構成する可撓性袋体120は、外周面120aが可撓性の高い薄膜から構成され、内周面120bは厚肉化されて、空気圧を作用させただけでは弾性変形しないようになっている。ただし、内周面120bの先端側は連続的に薄肉化されており、内視鏡30に装着したときには、先端側における所定の長さ分はほぼ平坦になる。弾性リング50の止着部となる。
以上のように構成することによって、可撓性袋体120に設けたポケット121内に超音波トランスデューサ13を収容させ、ケーブル14を引き出した状態にして内視鏡30の挿入部32に嵌合させる。従って、可撓性袋体120の内径は挿入部32の外径より僅かに大きい寸法としておく。このときに、内視鏡30の処置具挿通チャンネル33の先端から弾性リング50を導出させ、この弾性リング50に連結した引き紐51は処置具挿通チャンネル33内を貫通させて、処置具導入部から外部に引き出した状態とする。そして、弾性リング50を可撓性袋体120の先端側における内周面120bから外周面120aに向けての折り返し部の上に嵌合させる。これにより可撓性袋体120が内視鏡30の挿入部32に連結した状態に固定されることになる。
挿入部32が体腔内に挿入されて、可撓性袋体120のポケット121に収容させた超音波トランスデューサ13が検査対象部と対面するように配置されると、可撓性袋体120内に加圧空気を供給することによって、その外周面120aを膨出させて、体腔内壁に当接させる。これと共に、引き紐51を処置具挿通チャンネル33内に引き込むように操作する。これによって、弾性リング50が可撓性袋体120から分離して、処置具挿通チャンネル33内に回収される。その結果、可撓性袋体120は内視鏡30の挿入部32から離脱可能な状態になる。従って、検査装置本体が体腔内に安定した状態で留置されたままで、内視鏡30の挿入部32を取り出すことができる。
本発明の体腔内留置型検査装置の一例を示す構成説明図である。 図1の検査装置本体による検査を実行している状態を示す断面図である。 図1の体腔内留置型検査装置をガイド手段としての内視鏡に組み込んだ状態を示す構成説明図である。 図3の内視鏡を用いて検査装置本体を検査対象位置に向けて挿入している状態を示す動作説明図である。 検査装置本体と内視鏡とを分離する状態を示す動作説明図である。 検査装置本体の係止部材の第1の構成例を示すものであって、検査装置本体を内視鏡の挿入部に係止した状態を示す係止部材の構成説明図である。 図6の係止部材による係止を解除して、検査装置本体を体腔内に留置する状態を示す動作説明図である。 検査装置本体の係止部材の第2の構成例を示すものであって、検査装置本体を内視鏡の挿入部に係止した状態を示す係止部材の構成説明図である。 検査装置本体の係止部材の第3の構成例を示す構成説明図である。 図9の係止部材により検査装置本体を内視鏡の挿入部に固定している状態を示す動作説明図である。
符号の説明
1,40 検査装置本体
2 エアポンプ
3 超音波観測装置
4 チューブ
10 超音波プローブ
12 超音波振動子
13 超音波トランスデューサ
14 ケーブル
20,120 可撓性袋体
20a,120a 外周面
20b,120b 内周面
21,44,121 ポケット
30 内視鏡
32 挿入部
32c 先端硬質部
41 留置手段
42 筒体
43 可撓膜
45,45´ アンカー用バッグ
46,46´ 給排用チューブ
50 弾性リング
51 引き紐

Claims (4)

  1. 挿入経路における所定の位置に留置されて検査する検査手段と、
    前記検査手段を着脱可能に保持させて、前記所定の位置に留置させるために、可撓袋状に形成した留置手段とからなり、
    前記留置手段には圧力流体の供給路が接続されて、圧力流体を供給することにより外方に膨出して、前記挿入経路の通路内面に圧接されるようにして固定される
    構成としたことを特徴とする体腔内留置型検査装置。
  2. 前記留置手段は、その内周面が内視鏡の挿入部が挿脱可能な円環状部材から構成し、また外周面部は前記圧力流体の供給路に圧力流体を供給したときに、前記挿入経路の通路内面に当接可能な可撓膜から構成したことを特徴とする請求項1記載の体腔内留置型検査装置。
  3. 前記検査手段は前記留置手段の外周面に設けたポケットに挿入されるものであることを特徴とする請求項1記載の体腔内留置型検査装置。
  4. 前記検査手段は超音波トランスデューサであることを特徴とする請求項1記載の体腔内留置型検査装置。
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