JP2005174743A - 有機発光素子パッケージ - Google Patents

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Abstract

【課題】 発光の取り出し効率を向上させることができ、野外においても良好なコントラストを有する有機発光素子パッケージを提供する。
【解決手段】 基材1上で対向する一対の電極2、6と、一対の電極2、6の間に少なくとも有機発光層4を有する有機化合物層が挟持された有機発光素子と、有機発光素子を内部の収容空間に収容する筐体7とを有しており、有機発光素子から出光された光が、筐体7の光取り出し側を通過して外部へ出光する有機発光素子パッケージであって、筐体7の光取り出し側における光取り出し面に、反射防止層8が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、陽極と陰極との間に少なくとも有機発光層を有する有機化合物層を挟持してなる有機発光素子と、これを内部の収容空間に収容する筐体とを備える有機発光素子パッケージに関する。
陰極と陽極との間に流れる電流によって、両電極間に挟持した有機化合物層が発光する有機発光素子として、いわゆる有機エレクトロルミネッセンス発光素子(有機EL発光素子)が知られている。
図5は、有機発光素子及びそのパッケージの一般的構成を示す模式図である。図5において、1は基板、2は電極、3は正孔輸送層、4は有機発光層、5は電子注入層、6は透明電極、及び7は有機発光素子を収容する筐体をそれぞれ表している。
この種の有機発光素子においては、透明電極6から電子注入層5を通して有機発光層4に注入された電子と、電極2から正孔輸送層3を通して有機発光層4へ注入された正孔との再結合によって、励起子が生成される。有機発光素子は、この励起子が基底状態にもどる際に放射される光を利用する素子である。
このような有機発光素子のパッケージにおいては、有機発光層4から生じた発光は、透明電極6を透過し、不図示の雰囲気ガス、例えば、空気や窒素を透して、筐体7の光取り出し面に入射し、パッケージの外へと発光が取り出される。
このような有機発光素子の電極は、可視光の反射率が高い特定の金属により構成されており、そのような電極部では、有機発光素子へ外部環境から照射される外光が反射するため、有機発光素子のコントラストは低かった。
かかる不具合を解消する関連技術として、例えば、特許文献1には、取り出し電極の外側に偏光層を設け、コントラストの高い有機ELパネルが開示されている。
特開平7−142170号公報
特許文献1のように、偏光層を設けた有機発光素子であっても、外部環境から有機発光素子へと入射する外光のすべてが消光されるのではなく、数%程度の外光が反射される。このような有機発光素子を外光の影響が比較的少ない、例えば、屋内や車内等で使用する場合、素子からの発光に比べて反射する外光の明るさは十分に暗く、良好なコントラストを得ることができる。
しかし、このような有機発光素子を野外で用いる場合、外光の明るさは、発光の明るさの数十倍から数百倍になることがあるため、素子部で反射する外光の明るさが、発光の明るさの1/10程度から同等程度となり、有機発光素子のコントラストが低くなるという問題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みて創案されたものであり、その目的は、発光の取り出し効率を向上させることができ、野外においても良好なコントラストを有する有機発光素子パッケージを提供することにある。
上記の目的を達成すべく、本発明に係る有機発光素子パッケージは、基材上で対向する一対の電極と、該一対の電極の間に少なくとも有機発光層を有する有機化合物層が挟持された有機発光素子と、該有機発光素子を内部の収容空間に収容する筐体とを有しており、上記有機発光素子から出光された光が、上記筐体の光取り出し側を通過して外部へ出光する有機発光素子パッケージであって、上記筐体の光取り出し側における光取り出し面に、反射防止層が設けられていることを特徴とする。
ここで、上記「光取り出し側」とは、筐体のうち、光が外部へと出て行く側をいう。また、「光取り出し面」とは、筐体の光取り出し側のうち、有機発光素子に近い側の面をいう。
前記有機発光素子パッケージにおいて、前記有機発光素子を構成する透明電極上にも、反射防止層が設けられていることが好ましい。
また、前記筐体の光取り出し側における光取り出し面の裏面にも、反射防止層が設けられていることが好ましい。
ここで、「光取り出し面の裏面」とは、筐体の光取り出し側のうち、有機発光素子パッケージの外側にあたる面をいう。
さらに、前記反射防止層が複数の層により積層されていてもよい。
また、前記反射防止層が、前記筐体の収容空間のうちの前記有機発光素子以外の部分に充填された、前記筐体を構成する材料と前記有機発光素子の透明電極を構成する材料との間の屈折率を有する光透過性の樹脂であることが好ましい。
本発明の有機発光素子パッケージによれば、発光の取り出し効率を向上させることができ、野外においても良好なコントラストを有する有機発光素子パッケージを提供することができるという優れた効果を発揮する。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明するが、本発明は本実施形態に限るものではない。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態の有機発光素子パッケージにおける層構成を示す模式図である。図1において、1は基板、2は電極、3は正孔輸送層、4は有機発光層、5は電子注入層、6は透明電極、7は筐体、8は反射防止層であり、いわゆるトップエミッション型の有機発光素子である。
第1の実施形態の有機発光素子パッケージは、基材1上で対向する一対の電極2、6と、該一対の電極2、6の間に少なくとも有機発光層4を有する有機化合物層が挟持された有機発光素子と、該有機発光素子を内部の収容空間に収容する筐体7とを有しており、上記有機発光素子から出光された光が、上記筐体7の光取り出し側を通過して外部へ出光するパッケージであり、有機発光素子を内部に収容する筐体7において、有機発光層4からの発光が入射する面に反射防止層8を設けている。
基板1はいわゆる基材であり、すなわちポリエチレンテレフタレート(PET)等のフレキシブルな部材を採用してもよいし、ガラスのような変形しない部材を採用してもよい。また、可視光に対して不透過であってもよいし、透過してもよい。
有機発光素子は、電極2と、有機化合物層、すなわち正孔輸送層3、有機発光層4、電子注入層5と、透明電極6とから構成されている。
有機発光素子は基板1上に設けられており、筐体7が基板1上から有機発光素子の上部を覆っており、筐体7の内部の収容空間に収容されている。光は、有機発光素子から紙面上側の透明部材である筐体7を介して、有機発光素子パッケージの外部へ出て行く。この筐体7のうち、光が外部へと出て行く側が光取り出し側であり、図示するように、筐体は光取り出し側とそれを基板から支える柱側とから構成されている。この光取り出し側のうち、有機発光素子に近い側の面が光取り出し面であり、これが有機発光素子を収容する収容空間を形成する面である。これに対して筐体7の光取り出し側のうち、有機発光素子パッケージの外側にあたる面は光取り出し面の裏面ということができる。
この収容空間内に設けられている反射防止層8により、有機発光層4から生じた発光が、筐体7の収容空間内の雰囲気ガスと筐体7の入射側の面(光取り出し面)との界面で反射することが回避されるため、素子の発光取り出し効率が向上する。
本実施形態において、反射防止層としては、単層、多層のいずれも好ましく用いることができる。なお、有機化合物は公知のものでもよく、例えばAlq3、α−NPD等を挙げることができる。
また、本実施形態において、電極間の有機化合物層は他にも単層でもよいし、上記以外に機能的に3層やあるいは5層の素子のような複数層であってもよい。さらに、本実施形態に係る有機発光素子は、例えば、RGBの3色発光素子から構成されるフルカラー表示可能な表示装置にも適用してよく、より具体的には、ディスプレイの表示部に用いてもよい。表示装置のなかでも、特にTFTを有するいわゆるアクティブマトリクス駆動の表示パッケージの画素部(発光部)として、本実施の形態の有機発光素子を用いてもよい。
<第2の実施形態>
図2は、第2の実施形態の有機発光素子パッケージにおける層構成を示す模式図である。図2において、1は基板、2は電極、3は正孔輸送層、4は有機発光層、5は電子注入層、6は透明電極、7は筐体、8は筐体の発光入射面に設けた反射防止層、9は有機発光素子の透明電極の上に設けた反射防止層であり、いわゆるトップエミッション型の有機発光素子である。
第2の実施形態の有機発光素子パッケージは、光取り出し側面に反射防止層8を設けると共に、有機発光素子の透明電極の上の2箇所に反射防止層9を設けており、それ以外は第1の実施形態と同様に構成される。より具体的には、対向する一対の電極2、6と、該一対の電極2、6間に備えられている有機化合物層とから少なくとも構成されている有機発光素子を筐体7の内部の収容空間に収容し、外部環境の水分や雰囲気から有機発光層を保護した有機発光素子パッケージにおいて、上記筐体7の有機発光層4からの発光の入射面上、及び上記有機発光素子の透明電極6上の2ヶ所に、反射防止層8、9を設けている。
これら2ヶ所の反射防止層8、9により、有機発光層4から生じた発光が、筐体7の収容空間の雰囲気ガスと筐体7の入射側の面との界面で反射すること、及び筐体7の収容空間の雰囲気ガスと透明電極6との界面で反射することが回避されるため、有機発光素子の発光取り出し効率が向上する。
本実施形態において、反射防止層8、9としては、単層、多層のいずれも好ましく用いることができる。また、筐体7に設ける反射防止層8の材料と、透明電極6の上に設ける反射防止層9の材料は、同一であっても、異なっていても構わない。
<第3の実施形態>
図3は、第3の実施形態の有機発光素子パッケージにおける層構成を示す模式図である。図3において、1は基板、2は電極、3は正孔輸送層、4は有機発光層、5は電子注入層、6は透明電極、7は筐体、10は筐体の収容空間のうちの有機発光素子以外の部分に充填された光透過性樹脂であり、いわゆるトップエミッション型の有機発光素子である。
第3の実施形態の有機発光素子パッケージは、筐体7の収容空間を光透過性の樹脂10で充填し、さらに、その光透過性樹脂10の材料の屈折率が、筐体7を構成する材料と透明電極6の屈折率との間の値を有する以外は、第1及び第2の実施形態と同様に構成されている。より具体的には、対向する一対の電極2、6と、該一対の電極2、6間に備えられている有機化合物層とから少なくとも構成されている有機発光素子を筐体7の内部の収容空間に収容し、外部環境の水分や雰囲気から有機発光素子を保護した有機発光素子パッケージにおいて、上記筐体7の収容空間のうちの有機発光素子以外の部分に光透過性樹脂10を充填し、かつその光透過性樹脂10は、上記筐体7を構成する材料と上記透明電極6を構成する材料との間の屈折率を有する材料から選択されている。
このように、筐体7の収容空間のうちの有機発光素子以外の空間が、上記筐体7を構成する材料と透明電極6を構成する材料との間の屈折率を有する光透過性樹脂10で充填されているので、発光層4から生じた発光が、透明電極6から出射する際と、筐体7に入射する際とに生じる界面での反射が低減され、有機発光素子の発光取り出し効率が向上する。
本実施形態において、光透過成樹脂10は、公知のものでよく、例えば、エポキシ系やアクリル系の光透過性樹脂などを採用することができる。
<第4の実施形態>
図4は、第4の実施形態の有機発光素子パッケージにおける層構成を示す模式図である。図4において、1は基板、2は電極、3は正孔輸送層、4は有機発光層、5は電子注入層、6は透明電極、7は筐体、8は筐体の発光入射面に設けた反射防止層、9は有機発光素子の透明電極の上に設けた反射防止層、11は筐体の発光が外部環境へ出射する面に設けた反射防止層であり、いわゆるトップエミッション型の有機発光素子である。
第4の実施形態の有機発光素子パッケージは、筐体7の光取り出し面と、有機発光素子の透明電極6の上と、筐体7の光取り出し側の光取り出し面の裏面との3箇所に反射防止層8、9、11を設ける以外は、第1及び第2の実施形態と同様に構成されている。より具体的には、対向する一対の電極2、6と、該一対の電極2、6間に備えられている有機化合物層とから少なくとも構成されている有機発光素子を筐体7の内部の収容空間に収容し、外部環境の水分や雰囲気から有機発光素子を保護した有機発光素子パッケージにおいて、上記筐体7の有機発光層からの発光の入射面、上記有機発光素子の透明電極6の上、及び上記筐体7の発光が外部環境へ出射する面の3ヶ所に反射防止層を設ている。
これら3ヶ所の反射防止層8、9、11により、有機発光層4から生じた発光が、筐体7の収容空間の雰囲気ガスと筐体7の入射側の面との界面で反射すること、筐体7の収容空間の雰囲気ガスと透明電極6との界面で反射すること、及び外部環境からパッケージに照射される光(外光)が筐体7の発光出射面で反射することが回避されるため、有機発光素子の発光取り出し効率及び発光のコントラストが向上する。
筐体7に設けるこれら2ヶ所の反射防止層8、11と、透明電極6の上に設ける反射防止層9との3層の材料は、それぞれ同一であっても、異なっていても構わない。
<発光取り出し効率>
上記の第1ないし第4の実施形態の有機発光素子における発光取り出し効率の現状を図1〜図4の構成で見積もると、次のようになる。
構成材料の屈折率の差が大きい界面で反射が大きくなり、透過率が低下する。具体的には、透明電極6と筐体7の収容空間との界面で、透明電極6がITOで屈折率n6=2.0、空間が窒素あるいは空気で屈折率nk=1とすれば、界面反射率=(n6−nk)2/(n6+nk)2で約11%の反射損失がある。また、筐体7の上下面と空間との界面でそれぞれ筐体7が屈折率n7=1.45とすれば、界面反射率=(n7−nk)2/(n7+nk)2で約4%の反射損失がある。他の界面の反射損失を無視しても、全部で約19%の発光が取り出されないことになる。つまり取り出し効率の向上するには、反射損失を抑えて、有機発光層4から筐体7を通過して上部へ取り出される光の透過率を向上させることである。
反射損失を抑えるには、上述のような反射防止層を用いることが有効である。従来から用いられる反射防止層は、透明で屈折率の大きい材料:ZnS,CeO2,TiO2などと、屈折率の小さい材料:LiF,CaF2、MgF2,SiO2などを用いる。屈折率大の材料と屈折率小の材料(屈折率の異なる)とを、設計波長を(4×材料の屈折率)で割った厚さに交互に積層して反射防止層を形成する。このとき界面の材料屈折率よりも屈折率の小さい材料を屈折率小の反射防止層の材料として用いる必要がある。例えば、NaF、LiF(屈折率小)とTiO2(屈折率大)との3対反射防止層(例えば:筐体面/LiF/TiO2/LiF/TiO2/LiF/TiO2)を用いれば上記の界面反射損失を1/10以下にすることが可能である。反射防止層が単層の場合には、この材料の屈折率が、反射損失を抑えたい層の材料の屈折率より小さいものを選ぶ。
また、図4の光透過性樹脂10(例えば屈折率n10=1.65)を設けると、取り出される光の筐体7での反射損失を軽減できる。反射率=(n10−n7)2/(n10+n7)2で約1%の反射となり、光透過性樹脂10を設けない場合の約1/4に軽減される。さらに、取り出し光は透明電極6から筐体7の空間に出るときに、反射されて有機発光素子内へ戻る。この反射率は(n6−nk)2/(n6+nk)2で表され、約11%の反射である。この反射光は電極2で反射され再び取り出し光になるが、電極2面の反射率が高くないと、電極2へ吸収されて損失になる。ここでも光透過性樹脂10(例えば、屈折率n10=1.65)を設けると、透明電極6との界面反射は(n6−n10)2/(n6+n10)2で表され、約0.9%の反射に低減することができる。このように光透過性樹脂10を設けると、界面反射を著しく軽減することができる。
有機発光素子のコントラストは、次のような式で評価される。
C=1+B/(γ×A)
ここで、Cはコントラストの評価値、Aは外光の明るさ(ft−L)、Bは素子の明るさ(ft−L)、γは素子全体の反射率(%)である。つまり、できるだけ暗いところ(A)で、反射率を下げた素子を(γ)、なるべく明るくして見る(B)ことが必要である。
実際は野外で使用する場合が問題になる。外光の明るさが有機発光素子の明るさの数倍から十数倍になることがあるからである。透過率を低下させる反射損失が同時にコントラストを低下させる。上記の反射防止層を設けない場合には同様に約19%の外光反射があるので、有機発光素子の明るさ程度の外光があっても、コントラスト値は10以下になる。しかし、上記反射防止層を設けて外光反射を1%程度に抑えれば、100近い良好なコントラスト値が得られる。ただし、電極2が例えば、20%以上の高反射率の場合は、電極2面からの外光反射の影響で十分なコントラスト向上は得られない。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限るものではない。
<実施例1>
図1を用いて、実施例1の有機発光素子を説明する。図1において、1は基板、2は電極、3は正孔輸送層、4は発光層、5は電子注入層、6は透明電極、7は筐体、8は反射防止層である。
基板1上に、Crをスパッタ法にて成膜し、電極2を得た。その後、該基板をアセトン、イソプロピルアルコール(IPA)で順次超音波洗浄し、次いでIPAで煮沸洗浄後乾燥した。さらに、UV/オゾン洗浄した。
次いで、真空蒸着装置(真空機工社製)を用いて、洗浄後の基板1上に正孔輸送性を有する下記化1で表されるαNPDを真空蒸着法により成膜し、正孔輸送層3を形成した。蒸着時の真空度は1.3×10-4Pa(1.0×10-6torr)で、成膜速度は0.2〜0.3nm/secの条件で成膜した。
Figure 2005174743
次に、上記正孔輸送層3の上に、該正孔輸送層3の成膜と同様の条件で、下記化2で表されるアルミキレート錯体(以下Alq3という)を真空着法により有機発光層4を成膜した。
Figure 2005174743
さらに、上記有機発光層4の上に、電子注入層5として、該正孔輸送層3の成膜と同様の条件で、真空蒸着法によりアルミリチウムを成膜した。その後、この電子注入層5の上に、スパッタ法により酸化錫インジウム(ITO)を成膜し、透明電極6を得た。このようにして、基板1上に、電極2、正孔輸送層3、有機発光層4、電子注入層5、及び透明電極6を積層し、有機発光素子を得た。
次に、ガラス製の筐体7の有機発光層4からの発光が入射する面に、スパッタ法によりSiO2、TiO2の薄膜を交互に積層し、反射防止層8を設けた。そして、この反射防止層8を有する筐体を、基板1の上面より有機発光素子を収容するように被せ、有機発光素子パッケージを得た。
続いて、この有機発光素子パッケージにおいて、直流電圧を印加して発光特性を調べた。その結果、この有機発光素子パッケージは、反射防止層8を設けていない比較用の有機発光素子パッケージに比して、発光の取り出し効率が向上することを確認した。
<実施例2>
図2を用いて、実施例2の有機発光素子を説明する。図2において、1は基板、2は電極、3は正孔輸送層、4は発光層、5は電子注入層、6は透明電極、7は筐体、8は筐体の発光入射面に設けた反射防止層、9は有機発光素子の透明電極の上に設けた反射防止層である。
実施例2では、実施例1と同様な条件にて、スパッタ法により電極2であるCrを成膜し、次に、正孔輸送層3としてα−NPDを成膜し、その上に有機発光層4としてAlq3を成膜した。次に、電子注入層5としてアルミリチウムを成膜した。その後、この電子注入層5の上に、スパッタ法により酸化錫インジウム(ITO)を成膜し、透明電極6を得た。そして、この透明電極6の上に、スパッタ法によりSiO2、TiO2の薄膜を交互に積層して反射防止層9を成膜し、有機発光素子を得た。
次に、発光層4からの発光が入射する面に反射防止層8を有するガラス製の筐体7を、基板1上面より有機発光素子を収容するように被せ、有機発光素子パッケージを得た。
続いて、この有機発光素子パッケージにおいて、直流電圧を印加して発光特性を調べた。その結果、この有機発光素子パッケージは、反射防止層8及び9を設けていない比較用の有機発光素子パッケージに比して、発光の取り出し効率が向上することを確認した。
<実施例3>
図3を用いて、実施例2の有機発光素子を説明する。図3において、1は基板、2は電極、3は正孔輸送層、4は発光層、5は電子注入層、6は透明電極、7は筐体、10は光透過性樹脂である。
実施例3では、実施例1と同様な条件にて、スパッタ法により電極2であるCrを成膜し、次に、正孔輸送層3としてα−NPDを成膜し、その上に有機発光層4としてAlq3を成膜した。次に、電子注入層5としてアルミリチウムを成膜した。その後、この電子注入層5の上に、スパッタ法により酸化錫インジウム(ITO)を成膜し、透明電極6を得た。
次に、発光層4からの発光が入射する面に反射防止層8を有するガラス製の筐体7を、基板1上面より有機発光素子を収容するように被せた。続いて、この筐体7の収容空間のうちの有機発光素子以外の空間を屈折率1.65の光透過性樹脂10で充填し、有機発光素子パッケージを得た。
続いて、この有機発光素子パッケージにおいて、直流電圧を印加して発光特性を調べた。その結果、この有機発光素子パッケージは、上記筐体7の収容空間のうちの有機発光素子以外の空間に光透過性樹脂を充填していない従来の有機発光素子パッケージに比して、発光の取り出し効率が向上することを確認した。
<実施例4>
図4を用いて、実施例4の有機発光素子を説明する。図4において、1は基板、2は電極、3は正孔輸送層、4は発光層、5は電子注入層、6は透明電極、7は筐体、8は筐体の発光入射面に設けた反射防止層、9は有機発光素子の透明電極の上に設けた反射防止層、11は筐体の発光が外部環境へ出射する面に設けた反射防止層である。
実施例4では、実施例1と同様な条件にて、スパッタ法により電極2であるCrを成膜し、次に、正孔輸送層3としてα−NPDを成膜し、その上に有機発光層4としてAlq3を成膜した。次に、電子注入層5としてアルミリチウムを成膜した。その後、この電子注入層5の上に、スパッタ法により酸化錫インジウム(ITO)を成膜し、透明電極6を得た。そして、この透明電極6の上に、スパッタ法によりSiO2、TiO2の薄膜を交互に積層して反射防止層9を成膜し、有機発光素子を得た。
次に、発光層4からの発光が入射する面と、発光が筐体から外部環境へ出射する面とに、スパッタ法によりSiO2、TiO2の薄膜を交互に積層した反射防止層8及び9を有するガラス製の筐体7を、基板1上面より有機発光素子を収容するように被せ、有機発光素子パッケージを得た。
続いて、この有機発光素子パッケージにおいて、直流電圧を印加して発光特性を調べた。その結果、この有機発光素子パッケージは、反射防止層8、9及び10を設けていない比較用の有機発光素子パッケージに比して、発光の取り出し効率及び有機発光素子のコントラストが大幅に向上することを確認した。
第1の実施形態の有機発光素子パッケージにおける層構成を示す模式図である。 第2の実施形態の有機発光素子パッケージにおける層構成を示す模式図である。 第3の実施形態の有機発光素子パッケージにおける層構成を示す模式図である。 第4の実施形態の有機発光素子パッケージにおける層構成を示す模式図である。 従来の有機発光素子及びそのパッケージの一般的構成を示す模式図である。
符号の説明
1 基板
2 電極
3 正孔輸送層
4 発光層
5 電子注入層
6 透明電極
7 筐体
8 筐体に発光が入射する面に設けた反射防止層
9 透明電極上に設けた反射防止層
10 光透過性樹脂
11 筐体の発光が外部環境へ出射する面に設けた反射防止層

Claims (5)

  1. 基材上で対向する一対の電極と、該一対の電極の間に少なくとも有機発光層を有する有機化合物層が挟持された有機発光素子と、該有機発光素子を内部の収容空間に収容する筐体とを有しており、上記有機発光素子から出光された光が、上記筐体の光取り出し側を通過して外部へ出光する有機発光素子パッケージであって、上記筐体の光取り出し側における光取り出し面に、反射防止層が設けられていることを特徴とする有機発光素子パッケージ。
  2. 前記有機発光素子を構成する透明電極上にも、反射防止層が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子パッケージ。
  3. 前記筐体の光取り出し側における光取り出し面の裏面にも、反射防止層が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の有機発光素子パッケージ。
  4. 前記反射防止層が複数の層により積層されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の有機発光素子パッケージ。
  5. 前記反射防止層が、前記筐体の収容空間のうちの前記有機発光素子以外の部分に充填された、前記筐体を構成する材料と前記有機発光素子の透明電極を構成する材料との間の屈折率を有する光透過性の樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子パッケージ。
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