JP2005174103A - 広告情報配信システムおよび方法、 - Google Patents
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Abstract
【課題】 アドホックネットワークを用いた広告情報配信システムにおいて、システムへの加入者数の増大や広告効果の拡大を図る。
【解決手段】 店舗20から送信された広告情報はその通信可能領域200内において車両30により受信される。通信可能領域200外にいる車両40は、車両30を媒介して該広告情報を受信する。このとき、該広告情報にはその受け渡しを媒介した車両30のID等が付加される。車両40の利用者が該広告情報を見て、店舗20に来店したときに、店舗20は該ID等を受信し、車両30が媒介した広告情報を見て車両40の利用者が来店したことを認識し、車両30の利用者に対して、ポイント付与等の特典を付与する。
【選択図】 図1
【解決手段】 店舗20から送信された広告情報はその通信可能領域200内において車両30により受信される。通信可能領域200外にいる車両40は、車両30を媒介して該広告情報を受信する。このとき、該広告情報にはその受け渡しを媒介した車両30のID等が付加される。車両40の利用者が該広告情報を見て、店舗20に来店したときに、店舗20は該ID等を受信し、車両30が媒介した広告情報を見て車両40の利用者が来店したことを認識し、車両30の利用者に対して、ポイント付与等の特典を付与する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、アドホックネットワーク(移動通信機器間で自立的に通信を行うことにより、基地局やアクセスポイントの通信エリア外においても通信を可能としたネットワーク)を利用して広告等の情報を配信する広告情報配信システム、およびその方法に関する。
携帯電話、自動車電話等の移動体無線通信においては、いわゆるインフラストラクチャー型のネットワークが用いられている。このネットワークでは、移動端末が基地局やアクセスポイント(以下、単に基地局という)の通信領域外に出てしまった場合には、通信を行うことはできない。移動端末は独自の通信可能領域を持っているので、基地局の通信可能領域内にいる移動端末、あるいは該通信可能領域内で情報を受信した後に該通信可能領域外に移動した移動端末を中継端末として作用させることにより、基地局の通信可能領域ではないが、当該中継端末の通信可能領域に他の移動端末が存在する場合に、当該他の移動端末は通信あるいは情報を受信できるようになる。これを利用して、中継を順次繰り返すことにより、通信可能領域を実質的に拡大する通信方式が提案されている(例えば、特開2003−244064号公報)。この通信方式を採用したネットワークは、一般にアドホックネットワーク、マルチホップネットワーク等と呼ばれている。
一方、移動体無線通信を利用して、広告主が広告やクーポン(以下、単に広告という)を配信し、広告主の店舗等への顧客の来店を促す広告システムが知られている(例えば、2002−109133号公報)。広告主は、比較的に狭域の通信可能領域を有する基地局から広告情報を配信し、移動端末はこの通信可能領域内に入った時にこれを受信し、該広告を見た移動端末の利用者の来店意欲を惹起させるものである。
また、一般に、店舗等の事業主はいわゆるポイントカード等を顧客に配布し、購入金額に応じてポイントを付与して、ポイント数に応じて、購入商品の割引や他の商品との交換などを受けられるようにしたポイントシステムは、広く普及している。
特開2003−244064号公報
特開2002−109133号公報
ところで、上述したアドホックネットワークを利用して、広告情報を配信する広告システムを構築すれば、基地局の通信可能領域外の移動端末にも広告を配信することができ、広告効果を高めることができる。
しかしながら、この広告情報により利益を受けるのは、その広告を利用した移動端末の利用者のみであり、中継端末として機能した移動端末は、広告情報の配信に寄与しているにもかかわらず、何らの利益を得ることもできない。一般に、移動端末は広告配信システムに利用登録して加入者となることにより広告の配信を受け、何らかの利益を得ることになるが、中継端末として利用された場合にも何らかの利益を得ることができるとすれば、利用登録へのインセンティブとなり、広告配信システムの加入者を増やすことができると予想される。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、いわゆるアドホックネットワークを用いた広告情報配信システムにおいて、システムへの加入者数の増大や広告効果の拡大を図ることを目的とする。また、広告情報の流通経路を特定して販売促進等に用いられるマーケティング情報を得ることができるようにすることも目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点によると、基地局から送信される広告に関する広告情報を少なくとも1台の移動端末の媒介により、該移動端末と異なる移動端末に配信する広告情報配信システムであって、前記移動端末は、前記広告情報を受信する端末受信手段と、前記端末受信手段により受信された前記広告情報に、当該移動端末を特定するための識別情報を含む流通情報を付加して送信する端末送信手段とを有し、前記基地局は、前記広告情報を送信する局送信手段と、前記移動端末が前記広告情報を保持しているか否かを判断する判断手段と、前記移動端末が保持している前記広告情報に前記流通情報が付加されている場合に、該流通情報に基づき該広告情報を媒介した移動端末を特定する特定手段とを有する広告情報配信システムが提供される。
また、本発明の第2の観点によると、広告主から配信される広告に関する広告情報を、少なくとも1つの移動端末を媒介して該移動端末と異なる移動端末に配信する広告情報配信方法であって、前記移動端末が前記広告主に対し前記広告情報を媒介した移動端末を特定するための情報を含む流通情報を送るようにした広告情報配信方法が提供される。
本発明によると、広告情報の配信領域を拡大できることに加えて、基地局ないし広告主において、広告情報を媒介した移動端末を特定することができるので、例えば該広告情報を媒介した移動端末の利用者に対して何らかの特典を付与することができるようになる。従って、例えば自分が必要としない情報を受け取り他の移動端末に受け渡す場合でも特典が受けられる場合があることから 広告情報を受け渡すことに嫌悪感を抱くことなくシステムを利用できるようになり、加入者数の増大や広告効果の増進を図ることができるようになる。
また、当該広告情報の流通経路を取得することができるので、利用者の動向を得ることができ、特に広告情報の受け渡しの場所や時刻を併せて取得して集計することにより、広告情報が流通している動的な商圏、あるいは利用者の活動エリアや活動時間等のマーケティング情報を得ることができるようになる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、車両に搭載される車載機を移動端末とした広告情報配信システムについて説明するが、本発明はこれに限定されず、例えば、携帯電話やPDA等の無線通信機能を備えたあらゆる移動端末に対して広告情報を配信するシステムに適用することができる。
図1は本発明の実施形態に係る広告情報配信システムの全体構成の概略を示す図であり、図2は同じく広告情報配信システムにおける情報のやり取りを模式的に示した図である。
これらの図において、10は広告・クーポン配信サービスを提供する広告・クーポン管理センターであり、20はこの広告・クーポン配信サービスを利用して広告宣伝を行うため、このシステムに加盟登録した広告主店舗(加盟店舗)である。広告・クーポン管理センター10が管理するサーバと、広告主店舗20が管理するクライントPCとは、電話回線、専用回線、インターネット等のネットワーク50を介して接続されている。
広告・クーポン管理センター10が管理するサーバは、例えば汎用コンピュータで構成され、CPU(中央処理装置)又はMPU、RAMやROM、ハードディスク等の記憶装置、キーボードやマウス等の入力装置、CRTや液晶表示素子等の表示装置、モデム、ターミナルアダプタ、又はルータ等の通信インタフェースを備えている。また、CD−ROM装置、DVD(登録商標)装置、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、フレキシブルディスク装置、ICカードメモリ装置、および磁気テープ装置等の外部記憶装置のうちの1つ又は複数を備えている。これらの外部記憶装置は、可搬性のある情報記録媒体に記録されたプログラムをサーバ内に読み取るための装置である。
また、このサーバには、少なくともオペレーティングシステム(OS)およびHTTP(HyperText Transfer Protocol)サーバ用プログラム、並びに本広告情報配信システムの機能を実現するためのプログラムがインストールされている。なお、以下の説明では、この広告・クーポン管理センター10が管理するサーバをも広告・クーポン管理センター10ということがある。
広告主店舗20が管理するクライアントPC(パーソナルコンピュータ)は、CPU又はMPU、RAM、ROM、又はハードディスク等の記憶装置、キーボードやマウス等の入力装置、CRTや液晶表示素子等の表示装置、モデム、ターミナルアダプタ、又はルータ等の通信インタフェースを備えている。また、前記サーバと同様の外部記憶装置を備えることが好ましい。また、クライアントPCには、ネットワーク50を介した通信を可能とするために、少なくともオペレーティングシステムおよびHTTP閲覧プログラム(ブラウザ等)がインストールされている。
また、広告主店舗20は、広告情報を無線送信するための無線アクセスポイント(路側機)22を有するとともに、店舗に隣接して駐車場21を有している。
なお、広告主店舗20は、ここでは一つだけ例示したが、広告・クーポン管理センター10は、他の広告主店舗に対しても、この広告・クーポン配信サービスを提供することができ、この場合には、他の単一または複数の広告主店舗がネットワーク50に接続される。
30および40は、この広告・クーポンシステムに会員登録した会員(加入者)が管理する車両であり、これらの車両には、本システムを利用するために、後述する車載機が搭載されている。
図3は、上述した広告・クーポン管理センター10の構成例を示すブロック図である。この広告・クーポン管理センター10は、サービス登録/管理手段110、システム利用状況管理手段120、広告・クーポン媒介特典付与手段130、加盟店情報データベース140、会員情報データベース150、システム利用情報データベース160、課金手段170、およびネットワーク通信手段190を備えて構成される。
サービス登録/管理手段110は、広告主店舗、加盟会員等の登録および加盟情報のメンテナンスを行う手段であり、広告主店舗、登録会員の情報はそれぞれ加盟店データベース140、会員情報データベース150に記憶されている。
システム利用状況管理手段120は、広告主店舗からの例えば「○月×日〜△月□日に広告・クーポンを配信した」という情報と、上記広告・クーポンがどのように流通して返ってきたという情報を集約管理する手段であり、その情報はシステム利用情報データベース160に記憶される。
広告・クーポン媒介特典付与手段130は、上記システム利用情報データベース160に記憶された情報から広告・クーポンの流通を媒介した会員を抽出し、この会員に対し予め定められた特典を付与する手段であり、特典を付与した情報は会員情報データベース150にも反映させる。
課金手段170は、本システムの利用にあたり、利用状況に応じた課金を広告主店舗20に対して行う手段である。
ネットワーク通信手段190は、この広告・クーポン管理センター10が広告主店舗20と通信するための手段であり、ネットワーク通信手段190を介して外部のネットワーク50に接続されている。
図4は、上述した広告主店舗20の構成例を示すブロック図である。広告主店舗20は、サービス登録管理手段210、店舗内POS220、マーケッティング情報生成手段230、広告・クーポン利用状況管理手段240、広告・クーポン配布手段250、マーケティング情報データベース260、広告・クーポンデータベース270、アンテナ281を有する無線アクセスポイント280、およびネットワーク通信手段290を備えて構成される。
サービス登録/管理手段210は、広告・クーポン管理センター10に対してシステム利用の登録やメンテナンスといった管理を行う手段であり、広告主店舗20を識別するIDが付与されている。
広告・クーポン配布手段250は、広告・クーポンデータベース270に記憶されている広告・クーポンを無線アクセスポイント280を介して、本システムの利用登録を行った車両(以下、システム加盟車両ともいう)に配信する。
広告・クーポン利用状況管理手段240は、システム加盟車両から無線アクセスポイント280を介して広告情報を回収し、該広告情報に付加されている流通情報を得ると共に店舗内POS220に対して、クーポン回収情報(回収された広告情報に設定されている情報)を反映させるとともに、広告・クーポン管理センター10に対してその流通情報の全部あるいは一部を送信する。
また、この流通情報はマーケティング情報生成手段230に受け渡される。ここでいう流通情報とは、広告情報が車両から車両に受け渡された時刻情報、およびその時の車両の位置情報等と媒介した車両を識別するID、店舗に返送した車両を識別するIDであり、前記広告・クーポン管理センター10に対して送信される流通情報の一部には、この広告情報の配信を媒介した車両を識別するIDが含まれる。
マーケティング情報生成手段230は、渡された流通情報に基づき、どの会員が広告主店舗20に来店したか等という情報をマーケティング情報データベースに反映するとともに、いつ広告主店舗から配信した広告情報が、いつどこで別の車両に受け渡されて、それが効果的に利用されたかという情報を得ることにより、時間的・地理的なマーケティング情報を生成してマーケティング情報データベース260に記憶する。これにより、広告主店舗20では比較的広範囲に広告情報を配信でき、かつ動的にマーケティング情報を生成する事によって自らの商圏を効果的に知ることができる。
ネットワーク通信手段290は、外部のネットワーク50に接続され、該ネットワーク50に接続された広告・クーポン管理センター10を含むサーバやパーソナルコンピュータと通信できるようになっている。
無線アクセスポイント280は、広告情報をアンテナ281から送信するとともに、車両からの情報を受信する無線通信手段である。ここで用いられる無線通信手段は、一般的にビーコンと呼ばれるものや無線LANと呼ばれるもの等の狭域を通信範囲とするDSRC(Dedicated Short Range Communication)といったものである。
図5は、システム加盟車両(ここでは車両30,40)に搭載される車載機の構成例を示すブロック図である。この車載機は、通信管理手段310、位置情報取得手段320、広告・クーポン情報提示手段330、操作入力手段340、送信バッファ350、受信バッファ360、会員情報記憶手段370、広告・クーポン情報記憶手段380、アンテナ391を有する無線通信手段390を備えて構成される。
車載機は、無線通信手段390を介して広告主店舗20や他のシステム加盟車両と無線接続される。ここで使用される無線通信技術は、広告主店舗との無線通信と会員車両間の無線通信は基本的には同様の無線通信手段を用い、必要に応じてモード切替を行って対応するものである。この実施形態では、無線LANを用い、モードとしては、インフラストラクチャモードとアドホックモードと呼ばれるものがある。インフラストラクチャーモードは、アクセスポイントを介して通信するモードであり、アドホックモードは、車両に搭載された車載機を介して通信するモードである。通信管理手段310は、通信相手がいるか否かを検知したり、検知した時の前記モードの設定(切換)などを行う手段である。
位置情報取得手段320は、GPS信号やジャイロセンサ、スピードセンサ、ナビゲーションシステムのマップマッチング情報等から車両の現在位置を取得する手段である。
広告・クーポン情報提示手段330は、ディスプレイやオーディオ装置などの提示手段であり、操作入力手段340はスイッチやタッチパネル、音声認識装置などといったユーザ入力手段である。
受信バッファ360は、受信した情報を一時的に記憶するバッファメモリであり、送信バッファ350は送信すべき情報を一時的に記憶しておくバッファメモリである。
会員情報記憶手段370は、本システムに登録した会員情報を記憶しておく手段であり、会員の車両を識別するIDも記憶されている。
広告・クーポン情報記憶手段380は、受信した広告・クーポン情報を記憶するメモリである。
ここで、図1および図2を参照して、この広告情報配信システムにおける広告・クーポン管理センター10、広告主店舗20、および車両(車載機)30、40若しくはその利用者間での各種情報のやり取りについて概説する。
前提として、広告主店舗20は、広告・クーポン管理センター10に対して加盟登録の手続きをしているとともに、第1の車両30と第2の車両40の利用者は、、広告・クーポン管理センター10に対して広告・クーポン会員登録の手続きをしているものとする。
広告主店舗20に設けられた無線通信機22(無線アクセスポイント280、アンテナ281)の通信可能範囲200に第1の車両30が入ると、広告主店舗20から第1の車両30に広告・クーポン情報(広告情報)が配信される。第1の車両30がこの広告・クーポン情報を受け取って、さらに走行後、広告主店舗20の無線通信機22の通信可能領域200外の符号30’で示される場所で、該広告・クーポン情報に第1の車両30のID情報を付記して第2の車両40に受け渡す。該広告・クーポン情報を受け取った第2の車両40においては、該広告・クーポン情報を受け取った時の車両40の現在位置を示す位置情報と時刻情報を付記して記憶しておく。
第2の車両40の搭乗者が、車載機の広告・クーポン情報提示手段330を介して該広告・クーポン情報を閲覧した後に、広告主店舗20の駐車場21に符号40’で示されるように駐車した時に、広告・クーポン情報配信を媒介した車両としての第1の車両30のIDと流通された場所の位置情報と流通した時刻情報と広告・クーポンを閲覧して来店した車両としての第2の車両40のIDとを付記した広告・クーポン受取情報を広告主店舗20に送信する。
これにより、広告主店舗20では該広告・クーポン情報を閲覧して来店したことを知るとともに、広告・クーポン情報の配信を媒介した車両としての第1の車両30のIDと広告・クーポンを閲覧して来店した車両としての第2の車両40のIDとを広告・クーポン管理センター10に送信する。これを受けた広告・クーポン管理センター10は広告・クーポンの配信を媒介した第1の車両30に特典を付与する。なお、ここでは、広告・クーポン管理センター10は、複数の広告主店舗(加盟店舗)間で共通して施行されるポイントシステムをも管理しており、広告・クーポン情報の配信を媒介した車両30の利用者について、予め決められた所定のポイントを付与する。
以下、図6を参照して、上述した手続きや処理について、さらに詳細に説明する。なお、適宜に、図1を含む他の図面も参照されたい。まず、広告主店舗20、第1の車両30、第2の車両40は、広告・クーポン管理センター10に対しシステム利用登録(サービス加盟登録、会員登録)を行う(ステップ601、602)。このとき広告主店舗20、第1の車両30、第2の車両40に対して、それぞれ識別IDが付与される。
次に、広告・クーポン情報を配信する広告主店舗20は、広告・クーポン管理センター10に対し、配信する広告・クーポン情報の登録を行う(ステップ603、604)。
第1の車両30が広告主店舗20の無線通信範囲内に入ると、まず無線通信の初期設定を行い、通信が確立され(ステップ605)、広告主店舗20から第1の車両30に広告・クーポン情報が送信される(ステップ606)。車両30はこれを受信し(ステップ607)、後述する車両内処理を行い(ステップ608)、受信した広告・クーポン情報に自車両の識別IDを付記して送信バッファ350に格納する(ステップ609)。
第1の車両30と第2の車両40が互いに通信圏内に入ると、まず無線通信の初期設定を行い、通信が確立される(ステップ610)。次いで、第1の車両30は、その送信バッファ350に格納されている広告・クーポン情報を第2の車両40に送信する(ステップ611)。第2の車両40はこれを受信し(ステップ612)、後述する車両内処理を行い(ステップ613)、受信した広告・クーポン情報に第1の車両30から受取った時刻情報と位置情報を付記し、自車両の識別IDを付記して送信バッファ350に格納する(ステップ614)。
第2の車両40が広告主店舗20の無線通信範囲内に入ると、まず無線通信の初期設定を行い、通信が確立される(ステップ615)。その範囲内で車両40が駐車した場合(ステップ616)、車両40の送信バッファ350に格納されている広告・クーポン情報が広告主店舗20に送信される(ステップ617)。
広告主店舗20は、該広告・クーポン情報を受信し(ステップ618)、店舗内処理を行う(ステップ619)。ここでの店舗内処理は、受信した広告・クーポン情報から誰がどの広告・クーポン情報を持って来店したかを認識し、店舗内POSに反映させる処理、またいつ配布した広告・クーポンがいつ何処で受け渡され、いつ来店したかという情報を抽出し、地理的・時間的マーケティング情報を生成する処理である。この処理の後、少なくとも広告の配布を媒介した第1の車両30のIDを含む流通情報を広告・クーポン管理センター10に送信する(ステップ620)。
広告・クーポン管理センター10は、この流通情報を受信すると(ステップ621)、流通情報の内容を確認し(ステップ622)、会員情報データベース150の会員情報などを更新すると共に(ステップ623)、第1の車両30に対して媒介特典を付与する(ステップ624)。ここでの媒介特典としては、例えば、蓄積されたポイント数に応じて商品購入時に割り引きを受けることができるポイントシステムにおける所定のポイント数の付与ということにより行われ、車両30の利用者は、次回の広告主店舗20や同ポイントシステムに加入している他の店舗において、このポイントに応じた所定の割引等の特典が受けることができる(ステップ625)。
図7〜図9は、図6の車両内処理(ステップ608、613)を含むステップ605〜617の各処理をさらに具体的に示すフローチャートである。
車載機において、通信管理手段310と無線通信手段390とで、無線通信を行う相手がいるかどうかを検出・判断し(ステップ701)、通信先がある場合(Yesの場合)には通信の初期化を行って通信を確立するためネゴシエーション処理を行う(ステップ702)。これらの処理は、一般的な通信ディスカバリ手法を用いる事で実現できる。
次に、通信相手が車両か否かを判断し(ステップ703)、相手が車両であれば車両間通信の処理フロー(図8)に移行し、車両ではなく路側機(広告主店舗)である場合(Noの場合)には、路側機から受取るべき情報(広告・クーポン情報)があるか否かを検出・判断する(ステップ704)。ステップ704において、路側機から受け取るべき情報が無い場合(Noの場合)には、図9に示す処理フローに移行する。ここで図9に示す処理フローは、広告主店舗に駐車するか否かを検出・判断し、店舗側に流通情報を返す処理フローである。
ステップ704において、路側機から受取るべき情報がある場合(Yesの場合)には、その情報を受信し、受信バッファ360に記憶する(ステップ705)。次に、受信バッファ360に記憶された情報を確認し(ステップ706)、既に取得された情報(既取得情報)であるか否かを判断する(ステップ707)。この判断処理は、受信バッファ360に記憶されている情報に添付されている配布元の識別IDと情報更新時刻あるいは配布元の位置情報と情報更新時刻あるいは情報そのものの識別IDから、以前に取得して広告・クーポン情報記憶手段380に記憶されている情報と一致するものがあるか否かを判別する処理である。ステップ707において、既取得情報と判断した場合(Yesの場合)には、受信バッファ360に記憶された情報で、送信バッファ350に記憶されている情報を更新し(ステップ715)、図9の処理フローへ進む。
ステップ707において、既取得情報でなく新しい情報であると判断した場合(Noの場合)には、まず広告・クーポン情報記憶手段380に、受信バッファ360に記憶された情報に受信日時を付加して記憶し(ステップ708)、広告・クーポン情報提示手段330にて「情報がある」ことを車両の利用者(ユーザ)に提示する(ステップ709)。
次に、この提示を受けたユーザが操作入力手段340により情報内容の提示要求を行うか否かを検出・判断し(ステップ710)、提示要求があった場合(Yesの場合)には、情報内容を広告・クーポン情報提示手段330にて提示するとともに(ステップ711)、広告・クーポン情報記憶手段380に記憶されていた情報に閲覧したという情報を付加して(ステップ712)、広告・クーポン情報記憶手段380の内容を更新する(ステップ713)。ステップ710において、提示要求が無い場合(Noの場合)には、他の車両や店舗に返信する為の送信準備処理として、広告・クーポン情報記憶手段380に記憶されている情報に自車両の識別IDを付加して、これらを送信バッファ350に記憶する処理を行い(ステップ714)、図9の処理フローに移行する。この送信バッファ350に記憶された情報は他者との通信が確立された時点で即送信を行うことができるようにしておくためのものである。
次に、図8に示す車両間通信の処理フローを説明する。
まず、送信バッファ350内に送信する(受け渡す)情報があるか否かを判断し(ステップ801)、送信する情報がある場合(Yesの場合)には、その情報を送信し(ステップ802)、ステップ803に進む。ステップ801において、送信する情報がない場合(Noの場合)には、ステップ802をスキップしてステップ803に進む。ステップ803において、受信する(受取る)情報があるか否かを判断し、受信する情報がある場合(Yesの場合)には、その情報を受信し受信バッファ360に記憶する(ステップ804)。ステップ803において、受信する情報がないと判断した場合(Noの場合)には、図7のステップ701に戻る。
ステップ804で情報を受信した後、受信バッファ360に記憶された情報を確認し(ステップ805)、既取得情報であるか否かを判断する(ステップ806)。この判断処理は、受信バッファ360に記憶された情報に添付されている配布元の識別IDと情報更新時刻あるいは配布元の位置情報と情報更新時刻あるいは情報そのものの識別IDから以前に取得して広告・クーポン情報記憶手段380に記憶されている情報と一致したものがあるか否かを判別することにより行う。
ステップ806において、既取得情報であると判断した場合(Yesの場合)には、処理を中止し、受信バッファ360内の記憶を消去して、図7のステップ701に戻る。
ステップ806において、既取得情報ではなく新しい情報であると判断した場合(Noの場合)には、まず、受信バッファ360に記憶された情報に受信日時を付加して(ステップ807)、これらを広告・クーポン情報記憶手段380に記憶し(ステップ808)、広告・クーポン情報提示手段330にて「情報がある」ことをユーザに提示する(ステップ809)。
次いで、この提示を受けたユーザが操作入力手段340により情報内容の提示要求を行うか否かを検出・判断し(ステップ810)、提示要求があった場合(Yesの場合)には、情報内容を広告・クーポン情報提示手段330にて提示するとともに(ステップ811)、広告・クーポン情報記憶手段380に記憶されている情報に、「閲覧した」という情報を付加して更新し(ステップ813)、ステップ814に進む。ステップ810において、提示要求が無いと判断した場合(Noの場合)には、ステップ811〜ステップ813をスキップしてステップ814の他の車両や店舗に返信する為の送信準備処理に移行する。
ステップ814の送信準備処理においては、受信した情報に、広告・クーポン情報記憶手段380に記憶されている情報に自車両の識別IDを付加して送信バッファ350に記憶する。この処理の後、図7のステップ701に戻る。
次に、図9に示す店舗側に広告流通情報を返す処理フローを説明する。
まず、通信の初期化の時点で取得した路側機の識別IDに対して、送信バッファ350内にその識別IDが付加された情報があるか否かと、その情報に自車両で閲覧したという情報が付加されているかを判別する(ステップ901)。この判別処理では、路側機の識別IDが一致しかつ閲覧したという情報が付加された情報は路側機に受け渡すべき情報と判定し、それ以外の場合は受け渡す情報では無いと判定する。ステップ901において、受け渡す情報がないと判断した場合(Noの場合)には、図7のステップ701に戻る。
ステップ901において、受け渡す情報があると判断した場合(Yesの場合)には、当該車両が駐車するか否かを判定する(ステップ902)。この駐車の判定は、例えばエンジンキーのオフを検出することにより行うことができる。このエンジンキーのオン/オフに加えて、当該車両の位置情報取得手段による位置情報を加味することにより、より正確に「店舗の駐車場に駐車した」という判定をすることができる。
ステップ902において、エンジンキーがオフであると検出・判断された場合(Yesの場合)には、通信を完了するまでの間、車載機の電源をオンにしておく為のタイマ(図示せず)を作動し(ステップ903)、上記受け渡す情報を送信する(ステップ904)。ステップ904で情報を送信した後は、広告・クーポン情報記憶手段380に記憶されている情報を消去して構わない(ステップ905)。ステップ902において、エンジンキーがオンであると検出・判断された場合(Noの場合)には、通信可能範囲内か否かを判断し(ステップ906)、通信可能範囲内と判断された場合(Yesの場合)には、ステップ902の駐車判定に戻り、通信可能範囲内でないと判断された場合(Noの場合)には、図7のステップ701に戻る。
なお、ステップ902における駐車の判定には、エンジンキーのオン/オフに加えて、あるいはこれとは別に、車両のドアの開閉に関するドア情報、車両のトランクの開閉に関するトランク情報、車両のリアゲートの開閉に関するリアゲート情報、車両のサイドブレーキの作動に関するサイドブレーキ情報、車両の連続停車時間に関する停車時間情報、車両の加速度に関する加速度情報、車両の座席への乗員の着席状態に関する乗員センサー情報、車両のギア位置に関するシフト情報、車両のシートベルトの装着状態に関するシートベルト情報のうちの少なくとも一つを用いてもよい。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。従って、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
10…広告・クーポン管理センター(サーバ)、20…広告主店舗、21…駐車場、22…無線アクセスポイント、30、40…車両(車載機)、50…ネットワーク、200…通信可能領域。
Claims (13)
- 基地局から送信される広告に関する広告情報を少なくとも1台の移動端末の媒介により、該移動端末と異なる移動端末に配信する広告情報配信システムであって、
前記移動端末は、
前記広告情報を受信する端末受信手段と、
前記端末受信手段により受信された前記広告情報に、当該移動端末を特定するための識別情報を含む流通情報を付加して送信する端末送信手段とを有し、
前記基地局は、
前記広告情報を送信する局送信手段と、
前記移動端末が前記広告情報を保持しているか否かを判断する判断手段と、
前記移動端末が保持している前記広告情報に前記流通情報が付加されている場合に、該流通情報に基づき該広告情報を媒介した移動端末を特定する特定手段とを有することを特徴とする広告情報配信システム。 - 前記基地局は、前記特定手段により特定された移動端末の利用者のうちの少なくとも一つに対して所定の特典を付与する特典付与手段をさらに有することを特徴とする広告情報配信システム。
- 前記特典付与手段は、前記広告情報の配信の依頼主としての少なくとも一の広告主についての特典サービスに利用登録した前記移動端末の利用者について、前記特典を付与することを特徴とする請求項2に記載の広告情報配信システム。
- 前記移動端末は、該移動端末の位置を取得する位置取得手段をさらに有し、
前記端末送信手段は、前記流通情報に前記広告情報を受信したときの前記位置取得手段による位置情報をさらに含めて送信することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の広告情報配信システム。 - 前記端末送信手段は、前記流通情報に前記広告情報を受信したときの時刻情報をさらに含めて送信することを特徴とする請求項4に記載の広告情報配信システム。
- 前記基地局と通信ネットワークを介して接続された管理センターをさらに備え、
前記管理センターは、前記流通情報に基づき、マーケッティング情報を作成するマーケッティング情報作成手段を有することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の広告情報配信システム。 - 前記移動端末は、車両に搭載された車載機であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の広告情報配信システム。
- 広告主から配信される広告に関する広告情報を、少なくとも1つの移動端末を媒介して該移動端末と異なる移動端末に配信する広告情報配信方法であって、
前記移動端末が前記広告主に対し前記広告情報を媒介した移動端末を特定するための情報を含む流通情報を送ることを特徴とする広告情報配信方法。 - 前記流通情報に基づき、前記広告情報を媒介した移動端末のうちの少なくとも1つに特典を付与することを特徴とする請求項8に記載の広告情報配信方法。
- 複数の広告主と通信ネットワークを介して接続された管理センターにより、前記広告情報を媒介した移動端末の利用者に、各広告主について共通して利用可能な特定を付与するようにしたことを特徴とする請求項9に記載の広告情報配信方法。
- 前記流通情報には前記移動端末からこれと異なる移動端末に前記広告情報を受け渡した時の位置に関する位置情報が含まれることを特徴とする請求項10に記載の広告情報配信方法。
- 前記流通情報には前記位置情報を取得した時の時刻情報が含まれることを特徴とする請求項10又は11に記載の広告情報配信方法。
- 前記広告主および前記管理センターの少なくとも一方が前記流通情報に基づき、マーケティング情報を作成することを特徴とする請求項8〜12の何れか一項に記載の広告情報配信方法。
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JP2007240821A (ja) * | 2006-03-08 | 2007-09-20 | Nec Corp | 店舗情報配信方法,店舗情報配信システム及び店舗情報配信用プログラム |
US8217777B2 (en) | 2006-04-25 | 2012-07-10 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle environmental service system |
JP2014215131A (ja) * | 2013-04-24 | 2014-11-17 | 日産自動車株式会社 | 車両用情報提示装置 |
CN113329328A (zh) * | 2020-02-28 | 2021-08-31 | 本田技研工业株式会社 | 通信装置、计算机可读存储介质以及系统 |
WO2023063013A1 (ja) * | 2021-10-15 | 2023-04-20 | 悠 前田 | 特典付与システム、特典付与プログラム及び特典付与方法 |
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2003
- 2003-12-12 JP JP2003415060A patent/JP2005174103A/ja active Pending
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