JP2005173633A - 不正使用防止システム - Google Patents
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Abstract
【課題】利用者が自己のみが知りうる暗証コード群を主管理装置に直接登録し、不正使用防止機能の実行を必要と判断したときに、前記暗証コード群を送信することにより、係員等を介することなくカード等の使用停止・機能停止・探索等を実行するとともに、これら機能の解除も自ら行えることを課題とする。
【解決手段】利用者が直接アクセスする通信手段と、利用者が予め送信して登録した少なくとも1種類以上の暗証コード群を含む所定の利用者情報を記憶した記憶部と、前記記憶部を有し前記利用者の送信するコード群等と記憶したコード群等とを照合確認して、これらの一致により不正使用防止機能の起動を指令する主管理装置と、所定の回線により前記主管理装置に接続された端末とを備えた不正使用防止システムとする。
【選択図】 図1
【解決手段】利用者が直接アクセスする通信手段と、利用者が予め送信して登録した少なくとも1種類以上の暗証コード群を含む所定の利用者情報を記憶した記憶部と、前記記憶部を有し前記利用者の送信するコード群等と記憶したコード群等とを照合確認して、これらの一致により不正使用防止機能の起動を指令する主管理装置と、所定の回線により前記主管理装置に接続された端末とを備えた不正使用防止システムとする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気カード・ICカード・個別認識コードが附されたプリペイドカード等のカード類や、携帯電話機・モバイルPC等の携帯電子端末類及びカーナビゲーション・電子キー等の電子端末類が組み込まれた自動車・建設機械・特殊車両等の機器類における紛失及び盗難等の場合に起こりうる不正使用を防止するシステムおよび方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カード類の紛失・盗難等の事故の場合には、利用者がカード会社等に電話等で連絡して、紛失したカードの番号や暗証番号等を係員に伝えたり、係る番号を忘れた場合は、利用者の住所・電話番号等を告げて登録された利用者個別情報を呼び出して本人を確認の上、当該カードの停止手続きをとり、カード拾得者等による不正使用行為を防止していた。また、カードの停止手続きをとった場合には再発行手続き等を行なってからカードの使用を再開していた。
【0003】
一方、近年においてIC等を組み込んで多様な情報を格納して、電子マネーとしても使用することのできる高機能カードも利用されるようになっているが、これらは磁気カードに比べて偽造・変造をしにくくして、セキュリティ機能を高めたものである。しかし、かかるカード類の紛失・盗難等の事故の場合は、不正使用を防ぐのは容易ではなく、かかる不正使用による被害金額は高額のものとなる場合も多い。
【0004】
また、最近では高機能の携帯電話機やモバイルPC等の携帯電子端末が広く普及しているが、これらは外出時に携帯することから紛失・盗難等の事故に遭遇する場合も多い。これらの機器は高額であったり、重要な秘密情報を有している場合も多いため、不正使用による被害金額は甚大なものになる場合が多い。
さらに、近頃は高級車や高額な建設機械等を組織的な窃盗グループが巧妙な方法を用いて盗み、海外に売却してしまう例も多い。かかる窃盗に対しては、暗証番号等を入力して識別する電子キーや盗難時において警報等を発生させたりする防犯装置等が利用されていた。
【0005】
一方、他人による使用を防止してセキュリティを確保する目的で、銀行カード等の場合においては、本人識別のための暗証番号を書面等で予め銀行の係員に提出させていた。また、係る暗証番号を変更する場合は同様な手続きが必要であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記銀行カードやクレジットカードの紛失・盗難において停止または無効化手続きを行なう場合、夜間等においては連絡しにくい場合があったり、再度有効とするのに手間取ったり、再発行手続きが必要であったりして、何度も係員に依頼することに抵抗を感じることもある。したがって、よく探してからでないと手続きをとりにくく、無効手続きが遅くなって拾得者により現金が引きおろされたり、多額の買い物をされてしまう場合もあった。
【0007】
さらに、携帯電子端末や自動車等の紛失・盗難に対しては、それが判明してから警察に連絡して捜索してもらうことになるが、紛失・盗難が確実になるまでは、ある程度時間をかけて探した後でないと警察等に連絡しにくいという状況であったため、早期に手段を講じることが出来ない場合もあった。また、これらの紛失・盗難においては現実的に有効な対応手段がなく、警察に届けても取り戻せる場合はほとんどなかった。しかも携帯電話の場合は無効化手続が完了するまで、使用されたり、モバイルPCの場合は重要な情報が盗まれてしまう場合もあり、被害が甚大になる場合もあった。
【0008】
一方、プリペイドカードや電子マネーに用いるICカードは、個別認識コードを附していない場合も多く、キャッシュカードのように無効化手続きを取ることができないことから、紛失カードを拾得された場合や盗難等の場合には、充分な不正使用防止手段を講じることができなかった。
【0009】
さらに、銀行カード等における暗証番号は本人以外の銀行員等が知ることもできるものであり、漏洩されて悪用される場合も考えられる。また、暗証番号は自分で記憶しやすいように自分の生年月日等とする場合も多く、免許証等と一緒に拾得された場合は、容易に知られ易いものである。また、磁気カードの場合はリーダーで読み取ることが可能であり、カードに個人識別情報が記入されている場合には容易に知られることとなり、充分なセキュリティは確保されていないのが通常である。さらに今後は銀行カードをデビットカードとして加盟店での支払いに利用することもできるようになるが、係る場合、店員に暗証番号を知られやすく、悪用されやすいという問題も指摘されている。
【0010】
これらの問題点に対して、特開平11−272563号公報記載の情報処理装置のセキュリティシステムは、情報処理装置上には認証情報を格納しないで、使用時のみ認証キーとして暗号化したパスワードを記録した記憶デバイスを接続することで、携帯情報機器のみを紛失した場合にパスワードを解読されることを防止するものを提示している。これにより自己のパスワードを知られるおそれは少なくなり、セキュリティ効果を高めることができる。しかし、かかるシステムにおいては記憶デバイスが必須であって、両方を携帯するのは面倒であり、かかる記憶デバイスごと紛失した場合には不正使用が容易に行われてしまう問題がある。
【0011】
また、複数のカードを紛失した場合の取扱い停止システムが特開2002−32694号公報に提示されている。このシステムは、代行業者ステーションにアクセスして契約された複数のカードの取扱い停止を指示するものであり、時間帯を問わずにしかも電話やインターネットを利用して前記代行業者ステーションから各カード会社のホストコンピュータに停止処置を実行させるものである。
しかし、このシステムでは、不正使用防止機能を作動させるための暗証コード群を利用者が管理装置(ホストコンピュータ)に直接入力・登録するステップがないことから、暗証番号は既存の銀行カード等と同様に係員等本人以外の者が知りうるものであり、かかる暗証番号等の個別情報が漏洩した場合、利用者のカード類が勝手に無効とされてしまったり、当該代行業者の社員がカード番号と有効期限等の情報を悪用するおそれもある。また、不正防止機能を解除する場合、利用者が直接管理装置にアクセスして指示するステップがなく、手間と時間を要すると考えられるため、よく探してからでないと取扱い停止手続きを行えず、早期に手を打つことが難しいという問題もある。また、前記暗証番号が他人に知られた場合等に、利用者が管理装置に直接アクセスしてこれを変更する手段は明示されていない。
【0012】
一方、ICカードと携帯電子端末をペアーにして、片方が紛失・盗難に遭った場合、相互の発信する電波を利用して所定距離以上に離れるとロック状態にして使用不能としたり、探索したりすることによる不正使用対策システムが、特開2001−297315号公報に提示されている。かかるICカードは電子マネー等に利用されるが、携帯電子端末が携帯電話機であれば一般の人も通常外出において携帯しているものであり、通常財布とペアーで所持して外出する場合が多い。しかし、係る場合でも、この二つを同時に紛失すれば不正使用防止システムは全く役に立たない。また、ICカードを紛失すれば残った携帯電話もロック状態になり緊急連絡に不便である。さらに、ロックされた携帯電話機では所在不明のICカードを探索することもできない。
【0013】
本発明は、上記のような問題点を解決することを目的としてなされたものであり、利用者が主管理装置に直接アクセスして利用者のみ知りうる暗証コード群を送信・登録させ、利用者が必要と判断したときに、利用者自ら前記主管理装置に対し前記暗証コード群等を送信することにより、係員等を介することなく不正使用防止機能を起動させて使用停止・機能停止・探索等を実行させることを課題とし、さらに、同様の手続きでこれらの不正使用防止機能を解除したり、あるいは前記暗証コード群を変更できるようにすることで、カードまたは携帯電子端末または電子端末が組み込まれた機器の不正使用を有効に防止することを課題とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明である不正使用防止システムは、カードまたは携帯電子端末または電子端末が組み込まれた機器の不正使用防止システムであって、利用者が直接アクセスする通信手段と、利用者が予め送信して登録した少なくとも1種類以上の暗証コード群を含む所定の利用者情報を記憶した記憶部と、前記記憶部を有し前記利用者の送信する所定のコードにより前記記憶部から前記利用者の利用者情報を特定し、前記利用者の前記暗証コード群の送信により、前記利用者が登録した暗証コード群と前記利用者が送信した暗証コード群とを照合確認し、これらが一致した場合に不正使用防止機能の起動を指令する主管理装置と、所定の回線により前記主管理装置に接続された端末とを備えた不正使用防止システムである。上記システムにより、利用者は直接主管理装置にアクセスして暗証コード群を登録し、必要時に前記暗証コード群等を主管理装置に送信することにより、直接不正使用防止機能を起動させることができ、カードや端末等の紛失・盗難等に対し迅速に対応することができる。
【0015】
また、前記暗証コード群を自己識別のためのアクセスコードと不正使用防止機能を作動させるための閉鎖コードの二重にすることで、他人に知られにくくなり、さらにセキュリティ効果を高める効果があり、また、すでに不正使用防止機能が作動した後で、利用者が直接主管理装置にアクセスして前記不正使用防止機能を解除できるようにしたり、前記暗証コードを変更できるようにすることで、係員を介さずに迅速に対応して前述のような事故による被害の発生を最小限に抑えることができる。
【0016】
また、前記不正使用防止機能を、カードの使用を停止したり、端末設置場所や警備会社における警報作動及び監視カメラによる不正使用者の撮影等の機能としたり、前記主管理装置と電波等の所定の回線で接続されたカードまたは携帯電子端末または電子端末が組み込まれた機器に対する主管理装置による遠隔操作による機能の停止としたり、これらの場所を探索して利用者の端末画面にその位置情報を送信したりすることでこれらの不正使用を効果的に防止することができる。また、前記不正使用防止システムにおける主管理装置または当該システムを作動させるプログラム、さらには係るプログラムを記録した記録媒体や当該システムにおける前記機器に組み込む電子端末を、既存のシステムにおいて利用することによっても前記課題を解決することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明である不正使用防止システムにおける一例としての実施の形態の全体の概要を示す模式図である。
図の中央に配置されているのは、主管理装置1であって、本システムを実行させるプログラムがインストールされているサーバである。図の左側は、利用者60が主管理装置1に直接アクセスすることができる通信手段であり、カードリーダー/ライター端末21(ATM等)、インターネットに接続したパーソナル・コンピュータ(PC)41、電話回線に接続した電話(携帯電話を含む)31を示している。図の右側は、本発明が不正使用を防止しようとする対象及び手段を示しており、銀行などのATMにおけるカードリーダー/ライター端末22およびカード類20、防犯カメラ23、警報装置24であり、携帯電話32等やモバイルパーソナル・コンピュータ(PC)33等の携帯電子端末類、さらに自動車51、建設機械52等の機器類等であって、組み込まれた電子端末36が所定の回線で主管理装置1に接続されているものである。
【0019】
本実施の形態は、これらの要素から構成されているものであり、利用者が所定の通信手段を用いて主管理装置1にアクセスして所定のコード(カード番号や会員番号等)を送信すると主管理装置1は当該利用者の利用者情報を呼び出し、利用者が予め主管理装置1に登録しておいた暗証コード群と合致する暗証コード群を送信することで、主管理装置1に不正使用防止機能を起動させるものである。
【0020】
上記の不正使用防止機能は、キャッシュカード、クレジットカード、識別コードを有するICカードやプリペイドカード、デビットカード等のカード類20の使用停止であり、また、回線150で接続された不正使用が行われているATM等の端末における不正使用者のビデオ撮影及び警報作動または警備会社における警報作動である。さらに、電話回線200および空中回線300で接続されている携帯電話32やモバイルPC33等の携帯電子端末類の利用停止・作動停止・記憶削除等の機能停止または位置探索であり、そして、空中回線300で接続された電子端末36を組み込んだ自動車51や建設機械52等の機器類の作動停止等の機能停止や位置探索等である。
【0021】
本システム利用の前段階として、利用者は自己のみが知っている暗証コード群を主管理装置1に所定の通信手段を用いて送信して、主管理装置1に記憶(登録)させなければならない。
例えば、クレジットカードを契約した場合、手元に送付されたカード裏面に記載の所定の電話番号により、電話機31を用いて主管理装置1へ直接アクセスして、自動メッセージに従ってカード番号等をプッシュボタン等を用いて送信し、その後、自己のみが知る前記暗証コード群を送信して主管理装置1に記憶(登録)させる。あるいは、PC41を用いてインターネット100を経由して、表示画面の指示に従いながら所定事項を入力・送信してもよいし、ATM等のカードリーダー/ライター端末21を利用しても登録可能である。尚、主管理装置1への暗証コード群の登録方法の詳細は後述の本発明システムの実施の態様における暗証コード群の送信方法とほぼ共通するので省略する。
【0022】
上記の暗証コード群は、1種類でも2種類以上でもよいが、例えば、自己識別用の固有アクセスコードとして5桁程度の数字と、不正使用防止機能の実行指令用の閉鎖コードとして、複数のアルファベット等の符号または図案または図形とすれば、セキュリティ効果が高くなる。これは、数字の場合は自分の生年月日等とする場合が多く、免許証と一緒に紛失した場合等は容易に拾得者に番号を知られてしまうからであり、また、一連の数字の桁数を増やせば番号を知られにくくなるが、今度は使用者が記憶するのが困難になることもあり、数字と文字の組合せが忘れにくく、知られにくいことから推奨するものである。
【0023】
尚、本発明においては、不正使用防止目的で主管理装置1にアクセスしたとき、最初に所定のコードを入力(会員番号など)して特定の利用者情報を呼び出すことにしているが、上記のように2種類以上の暗証コード群を登録している場合、かかるコード群から特定の利用者情報を呼び出すこともできるので、最初のコード入力を省略する設定も可能である。かかる場合、カードを紛失したときに、カード番号等がわからなくて、対応が遅くなることを防ぐ利点がある。
【0024】
上記のように利用者が事前に直接主管理装置1にアクセスして暗証コード群を送信することで、自分以外の誰にも知られずに暗証を登録できることから、係員等による悪用を防ぐことができ、不正使用防止システムの有効性を高めることができる。また、暗証コードを2種類以上とすることで、セキュリティ効果をさらに高めることができる。
【0025】
図2を用いて、上述した実施の形態の構成をさらに詳細に説明する。図中央の1の破線枠内は図1における主管理装置の詳しい構成を示すものである。インターネット回線100は、ウエブサーバ部13に接続している。ウエブサーバ部13には入力画面情報部14が接続しており、アクセスした利用者に必要な入力画面を送信する。入力された利用者情報(カード番号等)がウエブサーバ部13から利用者情報編集部12へ送られ、利用者情報記憶部11から特定の利用者情報が呼び出される。次に利用者が暗証コード群を送信すると、利用者情報編集部12で呼び出された特定の利用者情報と照合され、合致していると判断されれば、中央処理部10が所定の回線を経由して不正使用防止機能を起動させる。そして、手続き終了信号を中央処理部10が受信すれば、ウエブサーバ部13を介して利用者のPC画面に手続き終了が表示される。
【0026】
カードリーダー/ライター端末21からの回線160は、カードリーダー/ライター端末処理部15に接続されるが、ATM等の画面においては、インターネット100経由の画面と同様の構成であり、その主管理装置1内の接続・情報の流れも上述と同様である。
【0027】
電話回線200は、自動音声応答部17に接続している。自動音声応答部17には応答情報部16が接続しており、電話でアクセスした利用者に必要に応じた種類の自動音声を送信して必要な送信を利用者に促す。利用者はメッセージに従って電話のプッシュボタン等を使用して、主管理装置1に送信する。利用者が送信した情報の流れは上記インターネット100経由の場合と同様であるが、中央処理部10が不正使用防止機能を作動し、手続き終了信号を中央処理部10が受信した後、音声通知部18を介して音声で利用者に手続き終了の通知がなされる点で異なる。
【0028】
次に、フローチャート図を用いて、本発明である不正使用防止システムの実施の態様における動作及び手順を説明する。図3はインターネットを利用したカードの使用停止手続きを行なう場合の実施の形態のフローチャートを示している。先ず、利用者60は、PCでインターネットに接続し、本発明の主管理装置1にアクセスする(A1)。主管理装置1は利用者にアクセスされると入力画面情報101を送信する(A2)。そこで利用者60がカード番号を入力して送信すると(A3)、主管理装置1は、個別の利用者情報を利用者情報記憶部から読出し(A4)、読出した利用者情報及び希望するサービスを選定させる画面102を利用者に送信する(A5)。そこで、利用者がクレジットカードの停止手続きを指定して送信する(A6)。
【0029】
すると、主管理装置1は選定されたサービスであるクレジットカードの停止処理のための暗証コード群の入力画面103を送信し(A7)、利用者が暗証コード群を入力・送信すると(A8)、主管理装置1は、登録された暗証コード群と送信されたコード群とを照合・確認し(A9)、一致すればカード利用停止処理手続きの指令をカード照会ホストコンピュータ70に送信する(A10)。かかる指令を受信したカード照会ホストコンピュータ70は、カード停止手続きを実行し(A11)、停止処理終了報告(A12)を主管理装置1に送信する。報告を受信した主管理装置1は、停止処理終了情報104を利用者に送信(A13)して、手続きは終了し、利用者のクレジットカードは使用不能となる。
【0030】
上述のように、利用者がクレジットカードを紛失した場合、主管理装置1にインターネットを通じて直接アクセスし、利用者のみが知りうる暗証コード群を送信するだけで、即座に当該クレジットカードの使用停止手続きを行なうことができるため、手続きに要する時間内に拾得者が前記カードを不正使用するおそれを最小限とすることができる。
【0031】
一方、カード利用停止手続きが終了した後に、利用者が紛失したクレジットカードを発見した場合等に停止手続きの解除が必要となる。かかる場合は、上述の(A5)のサービスの選定入力画面102において、カード使用停止解除を選択して(A14)、その後は上記と同様の手順で、停止手続きの解除が実行される。
【0032】
このように、利用者60は自己のPCを用いて自分が必要と判断した時点で直接主管理装置1にアクセスして、即座にカードの停止手続きを実行することができるとともに、必要時には同様の手順で即座に前記カードの停止手続きを解除することもできる。尚、本フローチャート図においては、利用者が送信したカード番号と一致する利用者情報が存在しなかったり、暗証コードが一致しなかった場合の手順は省略したが、係る場合は再入力を促し、複数回不一致の場合は手続きが中止される手順とするのが適当である。
【0033】
尚、自己のPC等の端末を利用して紛失・盗難にあった携帯電子端末や車両を探索する場合は、所定の選択画面で紛失物の探索を選択すれば、GPS測位機能を有している端末であれば、自己の位置情報を発信させることができ、あるいは所定電波を発信する端末であれば、3個所以上の電波受信装置で受信して受信電波の到達時間差よりその位置を計算することもできる。かかる位置情報を受信した主管理装置1が利用者60に位置情報画面を送信することで、PC画面上で容易に位置確認をすることができる。
【0034】
次に、利用者が電話通信回線を使用して盗難車両等の作動停止を実行させることを内容とする不正使用防止システムの実施の形態を図4のフローチャートを用いて説明する。
利用者60は、先ず主管理装置1に電話を用いて直接アクセスする(B1)。主管理装置1は、会員番号等の送信を促すメッセージを利用者60に送信し(B2)、利用者60が会員番号をプッシュボタン等を用いて送信すると(B3)、主管理装置1は記憶部から個別の利用者情報を読み出し(B4)、所定の利用者情報およびサービス選定を促すメッセージを利用者60に送信する(B5)。これに対し、利用者60は、電子端末を組み込んだ自動車51の作動停止を選定して送信すると(B6)、これを受けた主管理装置1は、暗証コードの入力を促すメッセージを利用者60に送信する(B7)。
【0035】
次に、利用者60は暗証コードを送信する(B8)。これを受信した主管理装置1は登録している暗証コードと受信したコードとを照合確認し(B9)、合致することを確認した主管理装置1は、車両セキュリティホストコンピュータ80に自動車51の作動停止処理指令を送信する(B10)。これを受信した車両セキュリティホストコンピュータ80は、自動車51の電子端末36に空中回線にて作動停止処理信号を発信し(B11)、これを受信した電子端末36は、動力における電気系の一部を絶縁させる等の手段により車両の作動停止(B12)を実行する。かかる処理の後、車両セキュリティホストコンピュータ80は、作動停止処理終了報告を主管理装置1に送信し(B13)、これを受信した主管理装置1は利用者60に停止処理終了情報(B14)を送信して、手続きは終了する。
【0036】
上記のように、利用者60は、車両の盗難時等にいち早く盗難にあった車両の作動停止処置を講じることにより、車両が遠くに逃亡するのを防ぐことができる。一方、かかる停止処理を行なった車両を作動可能とするには上記の手続きを同様に行い、(B5)のサービスの選定メッセージに対し作動停止解除の解除(B16)を選択すればよい。尚、通常車両の窃盗の場合はキーの部分を破壊して動力系を作動させるが、電子端末36は、例えばカーナビゲーション装置に搭載し、これを動力系に関連する電気系統の一部と接続した構成とする方法等がある。
【0037】
【発明の効果】
本発明である不正使用防止システムは、上述のように、利用者が主管理装置に直接アクセスして利用者のみ知りうる暗証コード群を登録できるようにして、係員等の関係者から前記暗証コード群が漏洩したり悪用されたりする心配をなくすことができる。そして、利用者が必要と判断したときに、利用者自ら前記主管理装置に対し前記暗証コード群を送信することにより、係員等を介することなく不正使用防止機能を起動させて使用停止・機能停止・探索等を実行できるようにして、紛失・盗難等による被害が拡大する前に即座に対処することができる。
【0037】
さらに、同様の手続きでこれらの不正使用防止機能を解除したり、あるいは前記暗証コード群を変更できるようにしたことで、カード類または携帯電子端末類または電子端末が組み込まれた機器類自体の機能を充分に確保できるとともに、これらの不正使用防止機能もさらに有効に発揮できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明である不正使用防止システムの全体の構成を示す模式図である。
【図2】図1における主管理装置の詳細な構成を示す模式図である。
【図3】本発明における1つの実施の形態についてのフローチャート図である。
【図4】本発明における他の実施の形態についてのフローチャート図である。
【図5】図3において利用者に送信される入力画面101を示す図である。
【図6】図3において利用者に送信される入力画面102を示す図である。
【図7】図3において利用者に送信される入力画面103を示す図である。
【図8】図3において利用者に送信される入力画面104を示す図である。
【符号の説明】
1 主管理装置、11 利用者情報記憶部、12 利用者情報編集部、13 ウエブサーバ部、14 入力画面情報部、15 カードリーダー/ライター端末処理部、16 応答情報部、17 自動音声応答部、18 音声通知部、20 カード、21,22 カードリーダー/ライター、23 防犯カメラ、24 警報装置、31 電話、32 携帯電話、33 モバイルPC、36 電子端末、41 PC(パーソナル・コンピュータ)、51 自動車、52 特殊車両、100インターネット回線、101,102,103,104 入力画面、150,160 回線、200 電話回線、300 空中回線
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気カード・ICカード・個別認識コードが附されたプリペイドカード等のカード類や、携帯電話機・モバイルPC等の携帯電子端末類及びカーナビゲーション・電子キー等の電子端末類が組み込まれた自動車・建設機械・特殊車両等の機器類における紛失及び盗難等の場合に起こりうる不正使用を防止するシステムおよび方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カード類の紛失・盗難等の事故の場合には、利用者がカード会社等に電話等で連絡して、紛失したカードの番号や暗証番号等を係員に伝えたり、係る番号を忘れた場合は、利用者の住所・電話番号等を告げて登録された利用者個別情報を呼び出して本人を確認の上、当該カードの停止手続きをとり、カード拾得者等による不正使用行為を防止していた。また、カードの停止手続きをとった場合には再発行手続き等を行なってからカードの使用を再開していた。
【0003】
一方、近年においてIC等を組み込んで多様な情報を格納して、電子マネーとしても使用することのできる高機能カードも利用されるようになっているが、これらは磁気カードに比べて偽造・変造をしにくくして、セキュリティ機能を高めたものである。しかし、かかるカード類の紛失・盗難等の事故の場合は、不正使用を防ぐのは容易ではなく、かかる不正使用による被害金額は高額のものとなる場合も多い。
【0004】
また、最近では高機能の携帯電話機やモバイルPC等の携帯電子端末が広く普及しているが、これらは外出時に携帯することから紛失・盗難等の事故に遭遇する場合も多い。これらの機器は高額であったり、重要な秘密情報を有している場合も多いため、不正使用による被害金額は甚大なものになる場合が多い。
さらに、近頃は高級車や高額な建設機械等を組織的な窃盗グループが巧妙な方法を用いて盗み、海外に売却してしまう例も多い。かかる窃盗に対しては、暗証番号等を入力して識別する電子キーや盗難時において警報等を発生させたりする防犯装置等が利用されていた。
【0005】
一方、他人による使用を防止してセキュリティを確保する目的で、銀行カード等の場合においては、本人識別のための暗証番号を書面等で予め銀行の係員に提出させていた。また、係る暗証番号を変更する場合は同様な手続きが必要であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記銀行カードやクレジットカードの紛失・盗難において停止または無効化手続きを行なう場合、夜間等においては連絡しにくい場合があったり、再度有効とするのに手間取ったり、再発行手続きが必要であったりして、何度も係員に依頼することに抵抗を感じることもある。したがって、よく探してからでないと手続きをとりにくく、無効手続きが遅くなって拾得者により現金が引きおろされたり、多額の買い物をされてしまう場合もあった。
【0007】
さらに、携帯電子端末や自動車等の紛失・盗難に対しては、それが判明してから警察に連絡して捜索してもらうことになるが、紛失・盗難が確実になるまでは、ある程度時間をかけて探した後でないと警察等に連絡しにくいという状況であったため、早期に手段を講じることが出来ない場合もあった。また、これらの紛失・盗難においては現実的に有効な対応手段がなく、警察に届けても取り戻せる場合はほとんどなかった。しかも携帯電話の場合は無効化手続が完了するまで、使用されたり、モバイルPCの場合は重要な情報が盗まれてしまう場合もあり、被害が甚大になる場合もあった。
【0008】
一方、プリペイドカードや電子マネーに用いるICカードは、個別認識コードを附していない場合も多く、キャッシュカードのように無効化手続きを取ることができないことから、紛失カードを拾得された場合や盗難等の場合には、充分な不正使用防止手段を講じることができなかった。
【0009】
さらに、銀行カード等における暗証番号は本人以外の銀行員等が知ることもできるものであり、漏洩されて悪用される場合も考えられる。また、暗証番号は自分で記憶しやすいように自分の生年月日等とする場合も多く、免許証等と一緒に拾得された場合は、容易に知られ易いものである。また、磁気カードの場合はリーダーで読み取ることが可能であり、カードに個人識別情報が記入されている場合には容易に知られることとなり、充分なセキュリティは確保されていないのが通常である。さらに今後は銀行カードをデビットカードとして加盟店での支払いに利用することもできるようになるが、係る場合、店員に暗証番号を知られやすく、悪用されやすいという問題も指摘されている。
【0010】
これらの問題点に対して、特開平11−272563号公報記載の情報処理装置のセキュリティシステムは、情報処理装置上には認証情報を格納しないで、使用時のみ認証キーとして暗号化したパスワードを記録した記憶デバイスを接続することで、携帯情報機器のみを紛失した場合にパスワードを解読されることを防止するものを提示している。これにより自己のパスワードを知られるおそれは少なくなり、セキュリティ効果を高めることができる。しかし、かかるシステムにおいては記憶デバイスが必須であって、両方を携帯するのは面倒であり、かかる記憶デバイスごと紛失した場合には不正使用が容易に行われてしまう問題がある。
【0011】
また、複数のカードを紛失した場合の取扱い停止システムが特開2002−32694号公報に提示されている。このシステムは、代行業者ステーションにアクセスして契約された複数のカードの取扱い停止を指示するものであり、時間帯を問わずにしかも電話やインターネットを利用して前記代行業者ステーションから各カード会社のホストコンピュータに停止処置を実行させるものである。
しかし、このシステムでは、不正使用防止機能を作動させるための暗証コード群を利用者が管理装置(ホストコンピュータ)に直接入力・登録するステップがないことから、暗証番号は既存の銀行カード等と同様に係員等本人以外の者が知りうるものであり、かかる暗証番号等の個別情報が漏洩した場合、利用者のカード類が勝手に無効とされてしまったり、当該代行業者の社員がカード番号と有効期限等の情報を悪用するおそれもある。また、不正防止機能を解除する場合、利用者が直接管理装置にアクセスして指示するステップがなく、手間と時間を要すると考えられるため、よく探してからでないと取扱い停止手続きを行えず、早期に手を打つことが難しいという問題もある。また、前記暗証番号が他人に知られた場合等に、利用者が管理装置に直接アクセスしてこれを変更する手段は明示されていない。
【0012】
一方、ICカードと携帯電子端末をペアーにして、片方が紛失・盗難に遭った場合、相互の発信する電波を利用して所定距離以上に離れるとロック状態にして使用不能としたり、探索したりすることによる不正使用対策システムが、特開2001−297315号公報に提示されている。かかるICカードは電子マネー等に利用されるが、携帯電子端末が携帯電話機であれば一般の人も通常外出において携帯しているものであり、通常財布とペアーで所持して外出する場合が多い。しかし、係る場合でも、この二つを同時に紛失すれば不正使用防止システムは全く役に立たない。また、ICカードを紛失すれば残った携帯電話もロック状態になり緊急連絡に不便である。さらに、ロックされた携帯電話機では所在不明のICカードを探索することもできない。
【0013】
本発明は、上記のような問題点を解決することを目的としてなされたものであり、利用者が主管理装置に直接アクセスして利用者のみ知りうる暗証コード群を送信・登録させ、利用者が必要と判断したときに、利用者自ら前記主管理装置に対し前記暗証コード群等を送信することにより、係員等を介することなく不正使用防止機能を起動させて使用停止・機能停止・探索等を実行させることを課題とし、さらに、同様の手続きでこれらの不正使用防止機能を解除したり、あるいは前記暗証コード群を変更できるようにすることで、カードまたは携帯電子端末または電子端末が組み込まれた機器の不正使用を有効に防止することを課題とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明である不正使用防止システムは、カードまたは携帯電子端末または電子端末が組み込まれた機器の不正使用防止システムであって、利用者が直接アクセスする通信手段と、利用者が予め送信して登録した少なくとも1種類以上の暗証コード群を含む所定の利用者情報を記憶した記憶部と、前記記憶部を有し前記利用者の送信する所定のコードにより前記記憶部から前記利用者の利用者情報を特定し、前記利用者の前記暗証コード群の送信により、前記利用者が登録した暗証コード群と前記利用者が送信した暗証コード群とを照合確認し、これらが一致した場合に不正使用防止機能の起動を指令する主管理装置と、所定の回線により前記主管理装置に接続された端末とを備えた不正使用防止システムである。上記システムにより、利用者は直接主管理装置にアクセスして暗証コード群を登録し、必要時に前記暗証コード群等を主管理装置に送信することにより、直接不正使用防止機能を起動させることができ、カードや端末等の紛失・盗難等に対し迅速に対応することができる。
【0015】
また、前記暗証コード群を自己識別のためのアクセスコードと不正使用防止機能を作動させるための閉鎖コードの二重にすることで、他人に知られにくくなり、さらにセキュリティ効果を高める効果があり、また、すでに不正使用防止機能が作動した後で、利用者が直接主管理装置にアクセスして前記不正使用防止機能を解除できるようにしたり、前記暗証コードを変更できるようにすることで、係員を介さずに迅速に対応して前述のような事故による被害の発生を最小限に抑えることができる。
【0016】
また、前記不正使用防止機能を、カードの使用を停止したり、端末設置場所や警備会社における警報作動及び監視カメラによる不正使用者の撮影等の機能としたり、前記主管理装置と電波等の所定の回線で接続されたカードまたは携帯電子端末または電子端末が組み込まれた機器に対する主管理装置による遠隔操作による機能の停止としたり、これらの場所を探索して利用者の端末画面にその位置情報を送信したりすることでこれらの不正使用を効果的に防止することができる。また、前記不正使用防止システムにおける主管理装置または当該システムを作動させるプログラム、さらには係るプログラムを記録した記録媒体や当該システムにおける前記機器に組み込む電子端末を、既存のシステムにおいて利用することによっても前記課題を解決することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明である不正使用防止システムにおける一例としての実施の形態の全体の概要を示す模式図である。
図の中央に配置されているのは、主管理装置1であって、本システムを実行させるプログラムがインストールされているサーバである。図の左側は、利用者60が主管理装置1に直接アクセスすることができる通信手段であり、カードリーダー/ライター端末21(ATM等)、インターネットに接続したパーソナル・コンピュータ(PC)41、電話回線に接続した電話(携帯電話を含む)31を示している。図の右側は、本発明が不正使用を防止しようとする対象及び手段を示しており、銀行などのATMにおけるカードリーダー/ライター端末22およびカード類20、防犯カメラ23、警報装置24であり、携帯電話32等やモバイルパーソナル・コンピュータ(PC)33等の携帯電子端末類、さらに自動車51、建設機械52等の機器類等であって、組み込まれた電子端末36が所定の回線で主管理装置1に接続されているものである。
【0019】
本実施の形態は、これらの要素から構成されているものであり、利用者が所定の通信手段を用いて主管理装置1にアクセスして所定のコード(カード番号や会員番号等)を送信すると主管理装置1は当該利用者の利用者情報を呼び出し、利用者が予め主管理装置1に登録しておいた暗証コード群と合致する暗証コード群を送信することで、主管理装置1に不正使用防止機能を起動させるものである。
【0020】
上記の不正使用防止機能は、キャッシュカード、クレジットカード、識別コードを有するICカードやプリペイドカード、デビットカード等のカード類20の使用停止であり、また、回線150で接続された不正使用が行われているATM等の端末における不正使用者のビデオ撮影及び警報作動または警備会社における警報作動である。さらに、電話回線200および空中回線300で接続されている携帯電話32やモバイルPC33等の携帯電子端末類の利用停止・作動停止・記憶削除等の機能停止または位置探索であり、そして、空中回線300で接続された電子端末36を組み込んだ自動車51や建設機械52等の機器類の作動停止等の機能停止や位置探索等である。
【0021】
本システム利用の前段階として、利用者は自己のみが知っている暗証コード群を主管理装置1に所定の通信手段を用いて送信して、主管理装置1に記憶(登録)させなければならない。
例えば、クレジットカードを契約した場合、手元に送付されたカード裏面に記載の所定の電話番号により、電話機31を用いて主管理装置1へ直接アクセスして、自動メッセージに従ってカード番号等をプッシュボタン等を用いて送信し、その後、自己のみが知る前記暗証コード群を送信して主管理装置1に記憶(登録)させる。あるいは、PC41を用いてインターネット100を経由して、表示画面の指示に従いながら所定事項を入力・送信してもよいし、ATM等のカードリーダー/ライター端末21を利用しても登録可能である。尚、主管理装置1への暗証コード群の登録方法の詳細は後述の本発明システムの実施の態様における暗証コード群の送信方法とほぼ共通するので省略する。
【0022】
上記の暗証コード群は、1種類でも2種類以上でもよいが、例えば、自己識別用の固有アクセスコードとして5桁程度の数字と、不正使用防止機能の実行指令用の閉鎖コードとして、複数のアルファベット等の符号または図案または図形とすれば、セキュリティ効果が高くなる。これは、数字の場合は自分の生年月日等とする場合が多く、免許証と一緒に紛失した場合等は容易に拾得者に番号を知られてしまうからであり、また、一連の数字の桁数を増やせば番号を知られにくくなるが、今度は使用者が記憶するのが困難になることもあり、数字と文字の組合せが忘れにくく、知られにくいことから推奨するものである。
【0023】
尚、本発明においては、不正使用防止目的で主管理装置1にアクセスしたとき、最初に所定のコードを入力(会員番号など)して特定の利用者情報を呼び出すことにしているが、上記のように2種類以上の暗証コード群を登録している場合、かかるコード群から特定の利用者情報を呼び出すこともできるので、最初のコード入力を省略する設定も可能である。かかる場合、カードを紛失したときに、カード番号等がわからなくて、対応が遅くなることを防ぐ利点がある。
【0024】
上記のように利用者が事前に直接主管理装置1にアクセスして暗証コード群を送信することで、自分以外の誰にも知られずに暗証を登録できることから、係員等による悪用を防ぐことができ、不正使用防止システムの有効性を高めることができる。また、暗証コードを2種類以上とすることで、セキュリティ効果をさらに高めることができる。
【0025】
図2を用いて、上述した実施の形態の構成をさらに詳細に説明する。図中央の1の破線枠内は図1における主管理装置の詳しい構成を示すものである。インターネット回線100は、ウエブサーバ部13に接続している。ウエブサーバ部13には入力画面情報部14が接続しており、アクセスした利用者に必要な入力画面を送信する。入力された利用者情報(カード番号等)がウエブサーバ部13から利用者情報編集部12へ送られ、利用者情報記憶部11から特定の利用者情報が呼び出される。次に利用者が暗証コード群を送信すると、利用者情報編集部12で呼び出された特定の利用者情報と照合され、合致していると判断されれば、中央処理部10が所定の回線を経由して不正使用防止機能を起動させる。そして、手続き終了信号を中央処理部10が受信すれば、ウエブサーバ部13を介して利用者のPC画面に手続き終了が表示される。
【0026】
カードリーダー/ライター端末21からの回線160は、カードリーダー/ライター端末処理部15に接続されるが、ATM等の画面においては、インターネット100経由の画面と同様の構成であり、その主管理装置1内の接続・情報の流れも上述と同様である。
【0027】
電話回線200は、自動音声応答部17に接続している。自動音声応答部17には応答情報部16が接続しており、電話でアクセスした利用者に必要に応じた種類の自動音声を送信して必要な送信を利用者に促す。利用者はメッセージに従って電話のプッシュボタン等を使用して、主管理装置1に送信する。利用者が送信した情報の流れは上記インターネット100経由の場合と同様であるが、中央処理部10が不正使用防止機能を作動し、手続き終了信号を中央処理部10が受信した後、音声通知部18を介して音声で利用者に手続き終了の通知がなされる点で異なる。
【0028】
次に、フローチャート図を用いて、本発明である不正使用防止システムの実施の態様における動作及び手順を説明する。図3はインターネットを利用したカードの使用停止手続きを行なう場合の実施の形態のフローチャートを示している。先ず、利用者60は、PCでインターネットに接続し、本発明の主管理装置1にアクセスする(A1)。主管理装置1は利用者にアクセスされると入力画面情報101を送信する(A2)。そこで利用者60がカード番号を入力して送信すると(A3)、主管理装置1は、個別の利用者情報を利用者情報記憶部から読出し(A4)、読出した利用者情報及び希望するサービスを選定させる画面102を利用者に送信する(A5)。そこで、利用者がクレジットカードの停止手続きを指定して送信する(A6)。
【0029】
すると、主管理装置1は選定されたサービスであるクレジットカードの停止処理のための暗証コード群の入力画面103を送信し(A7)、利用者が暗証コード群を入力・送信すると(A8)、主管理装置1は、登録された暗証コード群と送信されたコード群とを照合・確認し(A9)、一致すればカード利用停止処理手続きの指令をカード照会ホストコンピュータ70に送信する(A10)。かかる指令を受信したカード照会ホストコンピュータ70は、カード停止手続きを実行し(A11)、停止処理終了報告(A12)を主管理装置1に送信する。報告を受信した主管理装置1は、停止処理終了情報104を利用者に送信(A13)して、手続きは終了し、利用者のクレジットカードは使用不能となる。
【0030】
上述のように、利用者がクレジットカードを紛失した場合、主管理装置1にインターネットを通じて直接アクセスし、利用者のみが知りうる暗証コード群を送信するだけで、即座に当該クレジットカードの使用停止手続きを行なうことができるため、手続きに要する時間内に拾得者が前記カードを不正使用するおそれを最小限とすることができる。
【0031】
一方、カード利用停止手続きが終了した後に、利用者が紛失したクレジットカードを発見した場合等に停止手続きの解除が必要となる。かかる場合は、上述の(A5)のサービスの選定入力画面102において、カード使用停止解除を選択して(A14)、その後は上記と同様の手順で、停止手続きの解除が実行される。
【0032】
このように、利用者60は自己のPCを用いて自分が必要と判断した時点で直接主管理装置1にアクセスして、即座にカードの停止手続きを実行することができるとともに、必要時には同様の手順で即座に前記カードの停止手続きを解除することもできる。尚、本フローチャート図においては、利用者が送信したカード番号と一致する利用者情報が存在しなかったり、暗証コードが一致しなかった場合の手順は省略したが、係る場合は再入力を促し、複数回不一致の場合は手続きが中止される手順とするのが適当である。
【0033】
尚、自己のPC等の端末を利用して紛失・盗難にあった携帯電子端末や車両を探索する場合は、所定の選択画面で紛失物の探索を選択すれば、GPS測位機能を有している端末であれば、自己の位置情報を発信させることができ、あるいは所定電波を発信する端末であれば、3個所以上の電波受信装置で受信して受信電波の到達時間差よりその位置を計算することもできる。かかる位置情報を受信した主管理装置1が利用者60に位置情報画面を送信することで、PC画面上で容易に位置確認をすることができる。
【0034】
次に、利用者が電話通信回線を使用して盗難車両等の作動停止を実行させることを内容とする不正使用防止システムの実施の形態を図4のフローチャートを用いて説明する。
利用者60は、先ず主管理装置1に電話を用いて直接アクセスする(B1)。主管理装置1は、会員番号等の送信を促すメッセージを利用者60に送信し(B2)、利用者60が会員番号をプッシュボタン等を用いて送信すると(B3)、主管理装置1は記憶部から個別の利用者情報を読み出し(B4)、所定の利用者情報およびサービス選定を促すメッセージを利用者60に送信する(B5)。これに対し、利用者60は、電子端末を組み込んだ自動車51の作動停止を選定して送信すると(B6)、これを受けた主管理装置1は、暗証コードの入力を促すメッセージを利用者60に送信する(B7)。
【0035】
次に、利用者60は暗証コードを送信する(B8)。これを受信した主管理装置1は登録している暗証コードと受信したコードとを照合確認し(B9)、合致することを確認した主管理装置1は、車両セキュリティホストコンピュータ80に自動車51の作動停止処理指令を送信する(B10)。これを受信した車両セキュリティホストコンピュータ80は、自動車51の電子端末36に空中回線にて作動停止処理信号を発信し(B11)、これを受信した電子端末36は、動力における電気系の一部を絶縁させる等の手段により車両の作動停止(B12)を実行する。かかる処理の後、車両セキュリティホストコンピュータ80は、作動停止処理終了報告を主管理装置1に送信し(B13)、これを受信した主管理装置1は利用者60に停止処理終了情報(B14)を送信して、手続きは終了する。
【0036】
上記のように、利用者60は、車両の盗難時等にいち早く盗難にあった車両の作動停止処置を講じることにより、車両が遠くに逃亡するのを防ぐことができる。一方、かかる停止処理を行なった車両を作動可能とするには上記の手続きを同様に行い、(B5)のサービスの選定メッセージに対し作動停止解除の解除(B16)を選択すればよい。尚、通常車両の窃盗の場合はキーの部分を破壊して動力系を作動させるが、電子端末36は、例えばカーナビゲーション装置に搭載し、これを動力系に関連する電気系統の一部と接続した構成とする方法等がある。
【0037】
【発明の効果】
本発明である不正使用防止システムは、上述のように、利用者が主管理装置に直接アクセスして利用者のみ知りうる暗証コード群を登録できるようにして、係員等の関係者から前記暗証コード群が漏洩したり悪用されたりする心配をなくすことができる。そして、利用者が必要と判断したときに、利用者自ら前記主管理装置に対し前記暗証コード群を送信することにより、係員等を介することなく不正使用防止機能を起動させて使用停止・機能停止・探索等を実行できるようにして、紛失・盗難等による被害が拡大する前に即座に対処することができる。
【0037】
さらに、同様の手続きでこれらの不正使用防止機能を解除したり、あるいは前記暗証コード群を変更できるようにしたことで、カード類または携帯電子端末類または電子端末が組み込まれた機器類自体の機能を充分に確保できるとともに、これらの不正使用防止機能もさらに有効に発揮できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明である不正使用防止システムの全体の構成を示す模式図である。
【図2】図1における主管理装置の詳細な構成を示す模式図である。
【図3】本発明における1つの実施の形態についてのフローチャート図である。
【図4】本発明における他の実施の形態についてのフローチャート図である。
【図5】図3において利用者に送信される入力画面101を示す図である。
【図6】図3において利用者に送信される入力画面102を示す図である。
【図7】図3において利用者に送信される入力画面103を示す図である。
【図8】図3において利用者に送信される入力画面104を示す図である。
【符号の説明】
1 主管理装置、11 利用者情報記憶部、12 利用者情報編集部、13 ウエブサーバ部、14 入力画面情報部、15 カードリーダー/ライター端末処理部、16 応答情報部、17 自動音声応答部、18 音声通知部、20 カード、21,22 カードリーダー/ライター、23 防犯カメラ、24 警報装置、31 電話、32 携帯電話、33 モバイルPC、36 電子端末、41 PC(パーソナル・コンピュータ)、51 自動車、52 特殊車両、100インターネット回線、101,102,103,104 入力画面、150,160 回線、200 電話回線、300 空中回線
Claims (12)
- カードまたは携帯電子端末または電子端末が組み込まれた機器の不正使用防止システムであって、利用者が直接アクセスする通信手段と、利用者が予め送信して登録した少なくとも1種類以上の暗証コード群を含む所定の利用者情報を記憶した記憶部と、前記記憶部を有し前記利用者の送信する所定のコードにより前記記憶部から前記利用者の利用者情報を特定し、前記利用者の前記暗証コード群の送信により、前記利用者が登録した暗証コード群と前記利用者が送信した暗証コード群とを照合確認し、これらが一致した場合に不正使用防止機能の起動を指令する主管理装置と、所定の回線により前記主管理装置に接続された端末とを備えたことを特徴とする、不正使用防止システム。
- 前記暗証コード群が、利用者が予め送信して登録した自己識別のためのアクセスコードと、不正使用防止機能を作動させるための閉鎖コードの2種類である、請求項1記載の不正使用防止システム。
- すでに不正使用防止機能が起動された後に、前記利用者が前記主管理装置に少なくとも前記暗証コード群を送信することにより、前記利用者が前記不正使用防止機能の実行を解除することのできる、請求項1または2記載の不正使用防止システム。
- 前記利用者が、前記主管理装置に少なくとも前記暗証コード群を送信することにより、前記利用者が前記暗証コード群を変更することができる、請求項1,2または3記載の不正使用防止システム。
- 前記不正使用防止機能が、前記カードの使用停止である、請求項1,2,3または4記載のカードの不正使用防止システム。
- 前記不正使用防止機能が、外部端末におけるカードの不正使用に対する、端末設置場所または警備会社における警報作動及び監視カメラによる不正使用者の撮影である、請求項1,2,3または4記載のカードの不正使用防止システム。
- 前記不正使用防止機能が、前記主管理装置と所定の回線で接続されたカードまたは前記携帯電子端末または前記電子端末が組み込まれた機器の、前記主管理装置による遠隔操作を用いた機能の停止である、請求項1,2,3または4記載の不正使用防止システム。
- 上記不正使用防止機能が、前記主管理装置と所定の回線で接続されたカードまたは前記携帯電子端末または前記電子端末の機器の発信する電波を利用した、位置探索及び前記主管理装置による探索位置情報の利用者の使用する端末画面への送信である、請求項1,2,3,4または5記載の不正使用防止システム。
- 請求項1,2,3,4,5,6,7または8記載の不正使用防止システムにおける主管理装置。
- 請求項1,2,3,4,5,6,7または8記載の不正使用防止システムを作動させるコンピュータプログラム。
- 請求項10記載のコンピュータプログラムが記録された記録媒体。
- 請求項1,2,3,4,7または8記載の不正使用防止システムにおける前記機器に組み込む電子端末。
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JP2008015859A (ja) * | 2006-07-07 | 2008-01-24 | Glory Ltd | 口座取引停止システム |
JP2011138493A (ja) * | 2009-12-02 | 2011-07-14 | Canon Software Inc | 認証システム、管理装置とその処理方法およびプログラム |
JP7309020B1 (ja) | 2022-07-06 | 2023-07-14 | 株式会社三菱Ufj銀行 | 金融機関サーバ、方法、およびプログラム |
-
2003
- 2003-01-21 JP JP2003048195A patent/JP2005173633A/ja active Pending
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