JP2005172679A - 超臨界流体を用いた抽出装置及び抽出方法 - Google Patents

超臨界流体を用いた抽出装置及び抽出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 超臨界流体を用いた抽出装置及び抽出方法において、抽出時間を短縮させる。
【解決手段】 軸線が略水平となるように配置されるとともに軸方向の一端に第1開口部3aとその他端に第2開口部3bとが設けられた試料容器3に、高分子膜12に包んで密閉された試料を収容し、超臨界流体である抽出溶媒を第1開口部3aまたは第2開口部3bのいずれか一方から他方へ所定時間毎に流通方向を切り換えて交互に流通させることにより、試料より可溶成分を抽出する。これにより、試料中の不溶成分が、高分子膜12により区画された内部で軸方向に移動し一箇所に溜まることが抑制されるので、高分子膜12を通過する抽出溶媒の流通が阻害されることが抑制され、可溶成分の抽出時間を短縮することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、超臨界流体を用いた抽出装置及び抽出方法において、抽出時間を短縮させる技術に関する。
従来から、燃料油や潤滑油などの石油製品中のスラッジを分析するために、前処理としてヘキサンなどによる溶剤分別が分離・濃縮法として公知となっている。これは、抽出試料をヘキサンに溶解させ、遠心分離をすることで可溶成分と不溶成分に分離・濃縮させるものである。一方、石油製品中の添加剤成分を分析するために、前処理としてゴム膜透析分別が分子サイズによる分離・濃縮法として公知となっている。これは、抽出試料を高分子膜で包み、抽出試料中の低分子量成分のみを石油エーテルにより透析させ、高分子量成分を高分子膜内に残し分離・濃縮させるものである。
ところが、ゴム膜透析分別では、抽出時間が長く、抽出溶媒である石油エーテルを除去する必要がある。また、ヘキサン分別では、ゴム膜透析分別より抽出時間は短くなるが、試料溶解や遠心分離などの手作業が数回必要であり、ヘキサンを除去する操作も必要となってしまう。
動植物材料からの各種有機質成分の抽出やポリマー中の不純物の抽出などには、特開昭60−8747号公報(特許文献1)に記載されているような、超臨界流体を用いた抽出装置が提案されている。かかる抽出装置は、高温・高圧化して超臨界流体となった炭酸ガス等である抽出溶媒を抽出試料に接触させ、抽出試料から可溶成分の抽出を行なうものである。これにより、抽出時間が一般の溶剤抽出よりも短縮されるとともに、通常の抽出溶媒に必要な手作業で抽出試料を溶解させる作業等、抽出物から抽出溶媒を除去する過程等が不要となって、全体の作業時間が短縮されることが期待できる。しかしながら、石油製品中のスラッジや添加剤の分析には、有効に用いられた事例はなかった。
特開昭60−8747号公報
超臨界流体を用いた抽出装置は、抽出試料や不溶成分が下流へ流出しないように、抽出試料を保持する筒状の容器内の下流側にフィルタが設けられている。そして、抽出溶媒を容器内に一方向にのみ流通させて抽出試料に接触させることによって、抽出試料から可溶成分を抽出している。このような構成の場合、抽出溶媒は容器内を一方向にしか流通しないので、不溶成分が容器内の下流側に移動してフィルタに溜まり、抽出溶媒の流通が阻害される恐れがある。特に、スラッジ等を含む石油製品を超臨界流体を用いた抽出装置により抽出を試みると、フィルタ詰まりがおこり、抽出時間が長くなってしまうという問題点があった。
また、抽出試料が筒状の容器内全体に広がると超臨界流体の入口側から徐々に抽出が行われる傾向があるため、超臨界流体出口側の抽出試料全体の抽出が終了するまでに長時間を要するという問題点もある。そこで、本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、抽出溶媒の流通が阻害されることを抑制し、抽出時間を短縮させる超臨界流体を用いた抽出装置及び抽出方法を提供することを目的とする。
このため、請求項1に記載の発明は、抽出溶媒を貯留するタンクと、前記タンクに貯留された抽出溶媒を加圧するポンプと、軸線が略水平となるように配置されるとともに、抽出試料を収容可能な、両端に開口部を有する筒状の試料容器と、前記ポンプにより加圧された抽出溶媒を、前記開口部のいずれか一方から前記試料容器に選択的に流入させ、他方から排出させることにより、前記試料容器内の抽出溶媒の流通方向を切り換える切換手段と、前記試料容器内の抽出溶媒の流通方向を所定時間毎に切り換えるように前記切換手段を制御する切換制御手段と、前記開口部から試料容器に流入した抽出溶媒を加熱することで超臨界流体にする加熱手段と、を含んで、超臨界流体を用いた抽出装置が構成されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記抽出溶媒は、二酸化炭素であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記試料容器から排出した抽出溶媒に含まれる可溶成分の濃度を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された可溶成分の濃度が所定値以下であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により可溶成分の濃度が所定値以下であると判定されたときに、前記ポンプの作動を停止させるポンプ制御手段と、を有することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記判定手段により可溶成分の濃度が所定値以下であると判定されたときに、その旨を報知する報知手段を有することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、軸線が略水平となるように配置されるとともに両端に開口部を有する試料容器に、抽出試料を収容し、超臨界流体である抽出溶媒を前記開口部のいずれか一方から他方へ所定時間毎に交互に流通させることにより、抽出試料より可溶成分を抽出することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、前記抽出試料を、高分子膜で包んで密封して、前記試料容器に収容することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、前記抽出試料は添加剤を含有する石油製品であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、タンクに貯留された抽出溶媒は、ポンプにより加圧され、試料容器の両端に設けられた開口部の一方から試料容器に流入し、加熱手段により加熱されて超臨界流体となる。そして、この超臨界流体となった抽出溶媒は、試料容器を通過し、他方の開口部から排出される。このとき、試料容器に、抽出試料を収容しておくことによって、抽出溶媒により抽出試料から可溶成分が抽出される。更に、軸線が略水平となるように試料容器が配置されるとともに、試料容器内の抽出溶媒の流通方向が所定時間毎に切り換わるので、抽出試料中の不溶成分が、試料容器内部で軸方向に移動し一箇所に溜まることが抑制される。これにより、試料容器内を通過する抽出溶媒の流通が阻害されることが抑制されるので、可溶成分の抽出時間を短縮することができる。
請求項2に記載の発明によれば、二酸化炭素は、安価であるとともに引火性や有毒性がないので、安価かつ安全性の高い抽出装置を構成することができる。
請求項3に記載の発明によれば、抽出溶媒に含まれる可溶成分の濃度が所定値以下であるときに、ポンプの作動が停止されるので、抽出溶媒が必要以上に消費されることを抑制できる。
請求項4に記載の発明によれば、抽出溶媒に含まれる可溶成分の濃度が所定値以下であるときには、報知手段によりその旨報知されるので、抽出の完了を知ることができる。
請求項5に記載の発明によれば、超臨界流体である抽出溶媒が、抽出試料を収容した試料容器内を流通するので、抽出溶媒により抽出試料から可溶成分が抽出される。更に、軸線が略水平となるように試料容器が配置されるとともに、抽出溶媒が試料容器の両端に設けられた開口部のいずれか一方から他方へ所定時間毎に交互に流通するので、抽出試料中の不溶成分が、試料容器内部で一箇所に溜まることが抑制される。これにより、試料容器内を通過する抽出溶媒の流通が阻害されることが抑制され、可溶成分の抽出時間を短縮することができる。
請求項6に記載の発明によれば、抽出試料中の可溶成分は高分子膜を通過して試料容器から排出されるとともに、不溶成分は高分子膜により区画された内部に留まるので、抽出試料から分子サイズの可溶成分を分離・濃縮することができる。
請求項7に記載の発明によれば、添加剤を含有する石油製品から添加剤を分離・濃縮することができる。
以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。
本発明の超臨界流体を用いた抽出装置は、図1に示すように、タンク1と、ポンプ2と、試料容器3と、第1切換バルブ4と、第2切換バルブ5と、試料容器3を加熱するオーブン6(加熱手段)と、UV(UltraViolet)検出器7(検出手段)と、記録計8と、減圧弁9と、抽出物受器10と、マイクロコンピュータを内蔵したコントローラ11と、を含んで構成されている。
タンク1は、抽出溶媒として用いられる液化二酸化炭素を貯留する。
ポンプ2は、タンク1に貯留された抽出溶媒を加圧する。
試料容器3は、略円筒状の密閉容器からなり、軸線が略水平になるようにして並列に2個配置されている。並列に配置される試料容器の数は2個に限定されるものではなく、抽出試料の量、その他の条件によりその個数を適宜選ぶことができる。試料容器3の軸方向の一端には第1開口部3a、その他端には第2開口部3bが設けられている。また、試料容器3は、その内部に高分子膜12によって包まれた抽出試料を収容可能になっている。本発明に用いられる高分子膜は、天然ゴム系があり、その他に炭化水素系合成ゴムなどの高分子膜も使用できる。
また、抽出試料の溶媒に対する溶解性により分離・濃縮するスラッジやグリースなどの場合には、試料容器3内部に直接抽出試料を導入することもできる。
第1切換バルブ4及び第2切換バルブ5は、いわゆる六方バルブであって、試料容器3の第1開口部3aを第1切換バルブ4を経由してポンプ2に接続するとともに第2開口部3bを第2切換バルブ5を経由してUV検出器7に接続するか、あるいは、第1開口部3aを第1切換バルブ4及び第2切換バルブ5を経由してUV検出器7に接続させるとともに第2開口部3bを第2切換バルブ5及び第1切換バルブ4を経由してポンプ2に接続することで、試料容器3内を流通する抽出溶媒の流通方向を切り換える。なお、第1切換バルブ4及び第2切換バルブ5は切換手段に該当する。
UV検出器7は、第1切換バルブ4又は/及び第2切換バルブ5を経由して、試料容器3から排出された抽出溶媒に含まれる可溶成分の濃度を検出する。
記録計8は、UV検出器7にて検出された可溶成分の濃度を記録する。
減圧弁9は、UV検出器7にて可溶成分の濃度が検出された後の抽出溶媒を減圧する。
抽出物受器10は、減圧弁9から排出された可溶成分を受ける。
コントローラ11は、UV検出器7にて検出された可溶成分の濃度を入力して、可溶成分の濃度が所定値以下であるか否かを判定し、可溶成分の濃度が所定値以下であるときには、ポンプ2を作動停止させる。また、コントローラ11は、試料容器3内を流通する抽出溶媒の流通方向が所定時間毎に切り換わるように、第1切換バルブ4及び第2切換バルブ5を切り換える。なお、コントローラ11の、可溶成分の濃度が所定値以下であるか否かを判定する制御は判定手段に、可溶成分の濃度が所定値以下であるときにポンプ2を作動停止させる制御はポンプ制御手段に、第1切換バルブ4及び第2切換バルブ5を所定時間毎に切り換える制御は切換制御手段に夫々該当する。
次に、このような抽出装置を用いた抽出方法、及び抽出装置の動作について説明する。
まず、石油製品中の添加剤成分を分析するために、分子サイズによる分離・濃縮を主眼として抽出を行う場合には、抽出試料1〜2gを高分子膜12で包んで密閉し、これを試料容器3内に収容させる。
ここでいう抽出試料とは、具体的には、各種添加剤を含むエンジン油、機械や装置用の工業用潤滑油、金属加工油などを挙げることができる。
次にポンプ2を作動させ、タンク1に貯留された抽出溶媒を10〜30MPaに加圧し、加圧された抽出溶媒を流量3〜10ml/minで第1切換バルブ4を介して、夫々の第1開口部3aから試料容器3に流入させる。また、ポンプ2の作動と同時にオーブン6を作動させる。これにより、第1開口部3aから試料容器3に流入した抽出溶媒は、オーブン6によって50〜150℃に加熱され、超臨界流体になる。超臨界流体になった抽出溶媒は試料容器3内を通過し、第2開口部3bから排出される。このとき、抽出試料を包んだ高分子膜12に接触した抽出溶媒は、高分子膜12を浸透して抽出試料に接触する。これにより、抽出溶媒によって抽出試料から可溶成分が抽出される。そして、可溶成分を含んだ抽出溶媒は高分子膜12を通過して第2開口部3bから排出されるとともに、不溶成分は高分子膜12により区画された内部に留まる。
夫々の試料容器3の第2開口部3bから排出された可溶成分を含んだ抽出溶媒は、合流して第2切換バルブ5を経由してUV検出器7に流入する。ここで、抽出溶媒に含まれる可溶成分の濃度が検出される。UV検出器7によって検出された可溶成分の濃度は、記録計8及びコントローラ11に出力される。記録計8では、この可溶成分の濃度が記録される。
UV検出器7によって可溶成分の濃度が検出された後の抽出溶媒は、減圧弁9により減圧される。抽出溶媒である二酸化炭素は減圧されて気体となるので、抽出溶媒に溶けていた可溶成分が析出し、抽出物受器10に排出される。
コントローラ11は、ポンプ2及びオーブン6が作動してから5〜60分後に、試料容器3内を流通する抽出溶媒の流通方向が逆になるように、第1切換バルブ4及び第2切換バルブ5を同時に切り換える。流通方向が逆に切り換わると、試料容器3はその軸線が略水平となるように配置されているので、高分子膜12により区画された内部にある不溶成分は、図2(a)に示すように第2開口部3b側に溜まった状態から、図2(b)に示すように第1開口部3a側に移動する。
そして、コントローラ11により第1切換バルブ4及び第2切換バルブ5を5〜60分毎に切り換えることにより、試料容器3内を流通する抽出溶媒の流通方向が交互に切り換わるので、不溶成分は第1切換バルブ4及び第2切換バルブ5が切り換わる毎に高分子膜12により区画された内部を軸方向に移動し、一箇所に溜まることが抑制される。これにより、高分子膜12を通過する抽出溶媒の流通が阻害されることが抑制されるので、可溶成分の抽出時間を短縮することができる。
そして、コントローラ11は、可溶成分の濃度が所定値以下となったときには、ポンプ2の作動を停止させる。これにより、抽出が完了したときに、抽出溶媒の供給が停止するので、抽出溶媒が必要以上に消費されることを抑制できる。また、コントローラ11は、可溶成分の濃度が所定値以下となったときに、オーブン6の作動も合わせて停止させるようにしてもよい。このようにすれば、オーブン6の駆動エネルギーが必要以上に消費されることも抑制できる。
なお、以上の実施形態では、コントローラ11は、可溶成分の濃度が所定値以下となったときに、ポンプ2及びオーブン6を自動的に停止させるような構成としたが、ランプやブザー等の報知手段を作動させるようにしてもよい。これにより、抽出作業者は、抽出の完了を知ることができるので、手動でポンプ2及びオーブン6を停止するようにしてもよい。あるいは、記録計8に記録された可溶成分の濃度を目視して、抽出の完了を知ることもできる。
更に、本発明では、抽出溶媒として、二酸化炭素を用いるので、引火性や有毒性が低く、安全性が向上するとともに、抽出溶媒のコストを低減できる。また、必要に応じて、二酸化炭素に、微量のエタノール、メタノール、ベンゼン、トルエン等のエントレーナーを添加したものを、抽出溶媒として使用してもよい。
また、本発明の抽出装置の一形態として、抽出試料を高分子膜12によって密閉する構成とする場合は、抽出試料中の不溶成分は、高分子膜12により区画された内部に溜まる。これにより、可溶成分の抽出後に、試料容器3内から高分子膜12を取り出すことによって、不溶成分を容易に回収することができる。
また、抽出試料の溶媒に対する溶解性により分離・濃縮を主眼として抽出を行う場合には、抽出試料0.5g〜1gを直接試料容器3内に収容させる。直接収容する場合の抽出試料としては、具体的にはスラッジやグリースなどを挙げることができる。高分子膜を使用せず、直接抽出試料を導入した場合には、抽出溶媒は直に抽出試料と接触する。これにより、抽出溶媒によって抽出試料から可溶成分が抽出される。そして可溶成分を含んだ抽出溶媒は第2開口部3bから排出されるとともに不溶成分は試料容器3内部に留まる。この場合は、可溶成分の抽出後に試料容器3内に留まっている不溶成分をスパチュラなどでかき出しすることによって不溶成分を回収する。
出願人は、実際に本発明の超臨界流体を用いた抽出装置を用いて、抽出試料から可溶成分の抽出を行った。抽出溶媒を30MPa、100℃にして、5ml/minの流量で流通させるとともに、抽出溶媒の流通方向を10分毎4回切り換えた後は、20分毎に切り換える抽出条件で抽出を行った。A重油や作動油の1gを抽出試料とし、スラッジ等の不溶成分の分離を目的として、直接抽出容器に導入し、可溶成分を抽出させると、従来のヘキサン分別と比較して、可溶成分の抽出量は略同じで、抽出時間が4時間から3時間に短縮された。また、ヘキサン分別では必要であった作業、即ち、抽出試料を抽出溶媒に溶解させる作業が不要となるので、作業時間を0.5時間短縮させることができた。一方、ショックアブソーバ油やガソリンエンジン油の1gを高分子膜に包んで密閉し、これを試料容器に導入した他は、上記と同じ条件で抽出させると、従来の高分子膜透析分別と比較して、可溶成分の抽出量は略同じで、抽出時間が20時間から4時間に短縮された。このように、本発明は従来のヘキサン分別及び高分子膜透析分別と比較して、抽出時間を大幅に短縮することができる。
本発明の実施形態における超臨界流体を用いた抽出装置の構成図 試料容器内の抽出試料の状態を示し、(a)は第1開口部から第2開口部へ抽出溶媒を流通させたときの説明図、(b)は第2開口部から第1開口部へ抽出溶媒を流通させたときの説明図
符号の説明
1 タンク
2 ポンプ
3 試料容器
4 第1切換バルブ
5 第2切換バルブ
6 オーブン
7 UV検出器
11 コントローラ
12 高分子膜

Claims (7)

  1. 抽出溶媒を貯留するタンクと、
    前記タンクに貯留された抽出溶媒を加圧するポンプと、
    軸線が略水平となるように配置されるとともに、抽出試料を収容可能な、両端に開口部を有する筒状の試料容器と、
    前記ポンプにより加圧された抽出溶媒を、前記開口部のいずれか一方から前記試料容器に選択的に流入させ、他方から排出させることにより、前記試料容器内の抽出溶媒の流通方向を切り換える切換手段と、
    前記試料容器内の抽出溶媒の流通方向を所定時間毎に切り換えるように前記切換手段を制御する切換制御手段と、
    前記開口部から試料容器に流入した抽出溶媒を加熱することで超臨界流体にする加熱手段と、
    を含んで構成されることを特徴とする超臨界流体を用いた抽出装置。
  2. 前記抽出溶媒は、二酸化炭素であることを特徴とする請求項1に記載の超臨界流体を用いた抽出装置。
  3. 前記試料容器から排出した抽出溶媒に含まれる可溶成分の濃度を検出する検出手段と、
    前記検出手段により検出された可溶成分の濃度が所定値以下であるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により可溶成分の濃度が所定値以下であると判定されたときに、前記ポンプの作動を停止させるポンプ制御手段と、
    を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の超臨界流体を用いた抽出装置。
  4. 前記判定手段により可溶成分の濃度が所定値以下であると判定されたときに、その旨を報知する報知手段を有することを特徴とする請求項3に記載の超臨界流体を用いた抽出装置。
  5. 軸線が略水平となるように配置されるとともに両端に開口部を有する試料容器に、抽出試料を収容し、超臨界流体である抽出溶媒を前記開口部のいずれか一方から他方へ所定時間毎に交互に流通させることにより、抽出試料より可溶成分を抽出することを特徴とする超臨界流体を用いた抽出方法。
  6. 前記抽出試料を、高分子膜で包んで密封して、前記試料容器に収容することを特徴とする請求項5に記載の超臨界流体を用いた抽出方法。
  7. 前記抽出試料は、添加剤を含有する石油製品であることを特徴とする請求項6に記載の超臨界流体を用いた抽出方法。
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