JP2005172676A - 非破壊検査装置及び非破壊検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被検査体の閉じた欠陥を確実に探傷すると共に、欠陥の進展性の有無を判定する。
【解決手段】 被検査体3の内部欠陥を探傷する欠陥探傷手段20と、前記被検査体3に所定の作用を施して、前記内部欠陥のうち所定寸法以下の幅に閉ざされた内部欠陥の幅を強制的に変化させる欠陥幅変化手段10とを備えた非破壊検査装置で欠陥を探傷する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、通常の非破壊検査では検出できない欠陥を検出するための非破壊検査装置及び非破壊検査方法に関する。
従来から、被検査体を破壊することなく被検査体の内部に存在する欠陥を検出する装置として超音波探傷装置やX線探傷装置が使用されてきた。超音波探傷は、欠陥から反射あるいは欠陥を回析した超音波を検出し、検出された超音波を観測して内部欠陥があるか否かを判定するためのものである。かかる超音波探傷装置、並びに超音波探傷方法は、その精度を向上させるために様々な装置や方法が研究されてきた。
例えば、特許文献1では、探触子により検出された超音波の波形について種々の分析を行うことで、TOFD法における探傷精度の向上を図っている。
特開2002−139479号公報
しかし、被検査体の内部応力などにより欠陥が閉じられている状態で存在する場合には、超音波がかかる欠陥で反射や回析を起こすことなく透過してしまうことがある。このため、欠陥が被検査体の内部に存在していた場合でも、欠陥が閉じられている場合には超音波が透過してしまい、欠陥を探傷することができない場合があった。
また、従来の超音波探傷装置やX線探傷装置では、探傷された欠陥が今後成長する進展性の有るきずであるのか、成長しない進展性の無いきずであるのかを判定することも困難であった。
そこで、本発明では、閉じられている状態で存在する欠陥を確実に探傷し、探傷された欠陥が進展性の有るきずであるか進展性の無いきずであるかをも判定できる非破壊検査装置及び非破壊検査方法を提供する。
本発明では、上記課題を解決するために、被検査体の内部欠陥を探傷する欠陥探傷手段と、前記被検査体に所定の作用を施して、前記内部欠陥のうち所定寸法以下の幅に閉ざされた内部欠陥の幅を強制的に変化させる欠陥幅変化手段と、を備えた非破壊検査装置を採用した。ここで内部欠陥の前記幅は、被検査体に入射される超音波の振幅が一つの基準となる。但し、この基準は、対象となる被検査体の種類、被検査体に施す前記所定の作用の種類により適宜変更することができる。ここで、欠陥の幅を強制的に変化させるとは、欠陥を破壊に至らしめるまでの作用を施すことを意味するものではなく、破壊に至らない微小な変位を意味するものである。
また、上記の非破壊検査装置において、前記内部欠陥の状態に関し、前記欠陥幅変化手段により施される前記所定の作用の影響を受けた状態と受けない状態との差異から前記内部欠陥が進展性の有るきずであるか、進展性の無いきずであるかを判定する欠陥判定手段を備えた。
さらに、上記非破壊検査装置について、前記欠陥探傷手段は、超音波探傷装置が使用される一方で、前記欠陥幅変化手段は、周期的に変化する作用を施す装置が使用され、前記超音波探傷装置の探触子が検出する超音波の周期と、前記欠陥幅変化手段がなす周期とを同調する周期同調手段を備えた。
また本発明では上記課題を解決するために、被検査体に所定の作用を施して、前記被検査体の内部欠陥のうち所定寸法以下の幅に閉ざされた内部欠陥の幅を強制的に変化させる欠陥幅変化ステップと、前記内部欠陥を検出する欠陥検出ステップと、検出された前記欠陥の状態に基づいて、前記内部欠陥が進展性の有るきずであるか進展性の無いきずであるかを判定する判定ステップと、を備えた非破壊検査方法を採用した。ここで内部欠陥の前記幅は、被検査体に入射される超音波の振幅が一つの基準となる。但し、この基準は、対象となる被検査体の種類、被検査体に施す前記所定の作用の種類により適宜変更することができる。なお、この場合においても、欠陥の幅を強制的に変化させるとは、欠陥を破壊に至らしめるまでの作用を施すことを意味するものではなく、破壊に至らない微小な変位を意味するものである。
上記非破壊検査方法において、前記内部欠陥検出ステップでは、前記内部欠陥が欠陥幅変化の作用を受けた状態と欠陥幅変化の作用を受けない状態とをそれぞれ検出し、前記判定ステップでは、前記内部欠陥検出ステップで検出したそれぞれの状態を比較する。
また、前記内部欠陥検出ステップでは、前記被検査体に超音波を入射し、前記内部欠陥からの超音波を検出しており、前記内部欠陥の欠陥幅変化の作用を受けた状態と欠陥幅変化の作用を受けない状態とに関するそれぞれの状態の超音波を検出している。
そして、前記欠陥幅変化ステップでは、前記被検査体に周期的に変化する作用を施しており、前記内部欠陥検出ステップでは、この作用の周期と前記超音波の周期とを同調させている。
本発明によれば、欠陥幅変化手段が被検査体の内部の閉じた欠陥の幅を強制的に広げる。即ち、内部応力等の影響で欠陥が所定寸法以下の幅に閉ざされている場合でも、欠陥が所定寸法以上に広げられて顕在化される。これにより、超音波探傷手段、X線探傷手段その他の非破壊探傷手段により欠陥を探傷できる。
また、欠陥幅変化手段が欠陥の幅を変化させる欠陥幅変化の作用を周期的に変化させるので、これに伴い欠陥の幅の広げられた部分の先端の位置を移動させることができる。これにより、欠陥が、その後成長するおそれのある進展性の有るきずであるのか、成長するおそれのない進展性の無いきずであるのかを判定することができる。さらに、存在する欠陥の真の先端部分を特定できるため、被検査体のどの範囲を手直しすればよいのかを正確に決定できる。
なお、探傷のタイミングと欠陥幅変化の作用のタイミングを同調させる同期手段を設けることで、探傷作業を容易にする。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる非破壊検査装置のブロック図を示している。この非破壊検査装置は、この非破壊検査装置を作動させるための電源50と、被検査体3の内部に存在する、所定の幅より狭い欠陥2の幅を広げることが可能な欠陥幅変化手段としての振動装置10と、内在する欠陥1,2を探傷する欠陥探傷装置としての超音波探傷装置20とを備えている。また、振動装置10の振動付与のタイミングと、超音波探傷装置20が超音波を入射するタイミング、あるいは振動装置10が付与する振動の周期と超音波の周期などを同調させるための同期処理装置30と、振動装置10及び超音波探傷装置20により探傷された欠陥についてのデータを処理するための欠陥検出処理装置40とを備えている。
振動装置10は、被検査体3に機械的な振動を与えるものであり、振動の振幅、周期等を自在に制御して所定の振動を発生させる振動制御装置11と、被検査体3に接触させ、振動制御装置11により発生された振動を被検査体3に伝達させる振動子12とを備えている。振動制御装置11により発生された所定の振幅と周期を有する振動は、振動子12から被検査体3に伝達され、被検査体3の内部に存在する欠陥1,2の幅を変化させている。
一方、超音波探傷装置20は、パルス式探傷装置が使用されている。超音波探傷装置20は、所定の超音波を発生させると共に、被検査体3からの超音波に対応する信号を受信する超音波パルサージェネレータレシーバ21と、被検査体3に接触させ、発生された超音波を被検査体3に入射させると共に、被検査体3からの超音波を検出する探触子22とを備えている。この超音波探傷装置20は、被検査体3の内部に存在する欠陥1,2を反射した超音波を検出して欠陥1,2の有無を探傷している。なお、この非破壊検査装置は被検査体3へ超音波を入射するタイミング並びに被検査体3からの超音波を検出するタイミングを自在に制御することができるようになっている。
そして、当該非破壊検査装置は、被検査体3に付与する振動と超音波を検出する周期とを同期させる同期処理装置30を備えている。振動装置10は、振動が被検査体3の内部に存在する欠陥1,2の幅を所定の幅以上に広げる作用と、元の閉じた状態に戻す作用とを所定の周期で行っている。この変化の周期と、超音波探傷装置20で探傷する周期とを相互に一致させて、振動装置10の影響をどのように欠陥が受けているのかを測定する。なお、欠陥の幅を広げるとは、幅の微小な変化を意味し、欠陥に対し、破壊作用を施すまでの変位を付与するものではない(以下、同様である)。
ここで、この非破壊検査装置がどのようにして欠陥1,2を探傷し、探傷された欠陥1,2が進展性の有るきずであるのか進展性のないきずであるのかを判定するのか、その原理を説明する。
被検査体3に幅が、約10μmより小さな幅の欠陥2が存在する場合、超音波探傷装置20ではこの欠陥2を探傷できない。例えば、図2に示すように、幅が約10μm以上に開かれた欠陥1と連続するようにして閉じた欠陥2が存在したとする。パルス式超音波探傷を行った場合、幅が約10μm以上の幅に広げられた欠陥1の部位では、超音波が反射する。しかし、幅が約10μmより小さな幅の欠陥2の部位では、超音波の入射側3aと欠陥2を挟んだ逆側3bとが同調してしまい、欠陥2の部分で超音波が反射されず、透過してしまう。このため、欠陥2を探傷することが困難である。
当該非破壊検査装置は被検査体3に振動子12から機械的な振動を付与し、閉じた欠陥2の幅を強制的に広げることで欠陥2を顕在化させるものである。この原理を適用して、被検査体3内の閉じた欠陥2を探傷する様子を模式的に示したのが図3及び図4である。まず、図3に示すように、閉じた欠陥2が存在せず、幅が約10μm以上の比較的幅の大きな欠陥1のみが存在する場合には、振動の影響のない図3(A)の状態と、振動が到達した図3(B)の状態とでは幅広部分の先端Pの位置に差異は生じない。しかし、もともと幅広の欠陥1に、閉じた欠陥2が連続するようにして存在する場合には、図4に示すように、幅広部分の先端Pの位置が変化する。即ち、図4(A)に示すように振動が到達する前には閉じていた欠陥2は、振動の影響を受けて図4(B)に示すようにその幅が広げられる。これに伴い幅広部分の先端Pが図の上側へ移動する。このように幅の広げられた状態で超音波探傷を行うことで欠陥2を探傷することが可能となる。
なお、ここでは欠陥の幅を入射させる超音波の振幅を基準にして説明したが、欠陥の幅に関しては、これに限定されるものではなく、被検査体の種類、被検査体に施す作用の種類に応じて適宜に決定される。
図5及び図6は、この様子を超音波探傷装置20に設けられた欠陥検出処理装置40が備えるモニタに表示される波形を示すものである。欠陥2が閉じた状態では、入射された超音波が欠陥2を透過するものがあり、反射エコーが明確に現れず、図5に示すように、低いエコー波しかモニタに表示されない。しかし、振動を与え、欠陥2の幅を広げると、欠陥2からの反射エコーが明確に現れ、図6に示すように、高いエコー波が現れる。これにより、通常の超音波探傷のみでは探傷できない、閉じた欠陥2を発見できる。
また、この原理を応用して、被検査体3に存在する欠陥が、進展性の有るきず5であるのか、進展性の無いきず4であるのかを判定することもできる。
例えば、通常の超音波探傷のみでも探傷することができる欠陥1が被検査体3に存在したとする。しかし、欠陥が存在している場合でも、上述の図3に示したように、この欠陥1が成長せずにそのまま止まっていれば、この欠陥は被検査体3に悪影響を及ぼすことのない欠陥4といえる。進展性の有るきずであるか、進展性の無いきずであるかを判定するために、本非破壊検査装置を次のように適用することができる。
先ず、図3を再度参照して、進展性の無いきず4の場合について説明する。振動装置10から振動を与えない状態で超音波探傷装置20により欠陥1を探傷する。探傷された欠陥1につき、幅広部分の先端Pの位置を特定する。次いで、振動装置10を作動させ、被検査体3に所定の振幅と周波数を有する振動を付与する。振動の付与された状態で、再度、超音波探傷を行い、欠陥1の幅広部分の先端Pの位置を測定する。その後、振動の振幅又は周波数を適宜変化させ、幅広部分の先端Pの位置がどのように変化するのかを逐次測定する。
かかる探傷作業の結果、この図3に示すように欠陥1の幅広部分の先端Pの位置が全く変化しない場合には、当初幅広部分の先端Pとして特定した位置はその欠陥の真の端部Qであり、当該欠陥は、進展性の無いきず4であると判断することができる。
一方、探傷作業の結果、幅広部分の先端Pの位置が次第に移動した場合には、当該欠陥は進展性のあるきず5であると判断できる。
例えば、図7を参照して説明すると、図7(A)に示すように、幅が広く幅広部分の上端P1が、欠陥全体の上端部として探傷されたとする。探傷された様子を超音波探傷装置20のモニタに示したのが図8(A)のに示した反射エコーである。しかし、これは、幅広部分の上端P1と連続する、閉じた欠陥2が存在するため、上端P1が見かけ上の上端部として探傷されたに過ぎない。次いで、被検査体3に所定の振幅、周波数の振動を付与すると、図7(B)に示すように閉ざされていた欠陥2の幅が広げられ、当該閉じた欠陥2の幅広部分の上端P2が欠陥全体の上端部として探傷される。この様子は、図8(B)に示すように、反射エコーが被検査体3の上側の位置に移動することで観測される。
更に、被検査体3に振幅又は周期の異なる振動を付与する。閉じた欠陥2の幅が更に広がる場合には、図7(C)に示すように、閉じた欠陥2の幅広部分の上端P3の位置が更に上方へ移動する。この上端P3の移動につても、図8(C)に示すように、閉じた欠陥2からの反射エコーが移動することで観測される。
このような測定の結果、この欠陥は次第に成長し、被検査体3に悪影響を及ぼす進展性の有るきず5であると判定することができる。
なお、本非破壊検査装置は、同期処理装置30を備えているため、被検査体3に付与する振動の周期の変化に対応させて反射エコーを検出するタイミングを自在に同調させることができ、精度の高い測定を行える。また、以上の作業を繰り返し行うことで、被検査体3に存在する、閉じた欠陥2の大きさを特定することができる。この結果に基づいて、被検査体3のどの範囲について手直しするのかを決定することもできる。
本非破壊検査装置では、探傷された欠陥が被検査体3のどの位置にあるのか、欠陥の長さがどの程度であるのか、並びに、進展性の有るきず5であるのか、進展性の無いきず4であるのかに関し、欠陥検出処理装置40が、探傷されたデータに基づいて判断する。
なお、以上に説明したように、欠陥の先端まですべてを検出できる場合には、検出されたデータに基づいて判断を行うことが可能であるが、進展性の有るきずが内在するにもかかわらず、これを正確に検出できないこともあり得る。この不都合を防止するために、予め行われた欠陥の幅の変化に関する実験データを利用するとよい。即ち、欠陥の存在する試験片に対して種々の負荷を付与する実験を行い、この負荷に対して欠陥がいかなる変化を起こすのか、この変動の差についての実験データをデータベース化しておく。そして、実際の現場における探傷結果をデータベースのデータとを比較検討して、実際に探傷結果により得られた欠陥が、進展性の有る傷であるのか、進展性の無い傷であるのか等を判定する。
以上、閉じた欠陥2の幅を変化させる欠陥幅変化手段として、機械的に振動を被検査体3に付与する振動装置10を採用したものについて説明したが、欠陥幅変化手段はこれに限定されるものではない。
例えば、音波を被検査体3に入射させても構わない。音波を入射させた場合にも、機械的な振動を付与した場合と同様に、入射させる音波の振幅、周波数に応じ、被検査体3内の閉じた欠陥2の幅が広がり、欠陥2を顕在化することができる。
また、被検査体3を加熱又は冷却してもよい。例えば、被検査体3を加熱すると、被検査体3は熱膨張係数に応じて膨張する。被検査体3が膨張すると、内部の閉じた欠陥2の幅が広げられる。そして、この原理を利用して、加熱前の状態と加熱後の状態を比較することで内部の閉じた欠陥2の長さを特定することもできる。
尚、熱を利用する場合、被検査体3を単に加熱又は冷却することだけには限定されない。例えば、被検査体3の所定の部分を加熱する一方で、他の所定の部分を冷却しても構わない。この手法は、欠陥2が湾曲している場合に有効である。即ち、湾曲した欠陥2の外周側を加熱し、内周側を冷却することにより、外周側が膨張し、内周側が収縮する。これにより欠陥2の幅を効果的に広げることができる。
更に、被検査体3に熱振幅を付与してもよい。例えば、探傷しようとする部分に高周波加熱手段等の加熱手段を接近させてこの部分を数秒間加熱する一方で、加熱した部分に圧縮空気を噴射して数秒間冷却する。この作用を繰り返し行うことで被検査体3に熱振幅を与える。これにより、内部に存在する欠陥の幅の変化を観察してこの欠陥が進展性の有るきずであるのか、進展性の無い傷であるのかを判定することが可能となる。
また、欠陥幅変化手段としては、磁気を利用することもできる。例えば、被検査体3の所定の2ヶ所に同極の磁気を付与する。被検査体3の内部に閉じた欠陥2が存在する場合、この欠陥2の両側が互いに反発し、閉じた欠陥2の幅が広げられる。この原理を利用して閉じた欠陥2を顕在化させることもできる。
更に、被検査体3に負荷をかけて閉じた欠陥2を顕在化させることもできる。
図9は、被検査体3に移動荷重をかける態様を示すものである。例えば、梁材60とこれを支持する支柱61とから構成される構造物の内部に欠陥が存在するか否かを探傷する場合にこの手法を適用する。この図9では、梁材60上に移動荷重65を設けている。検査部を超音波探傷しつつ、当該検査部に対し移動荷重65を徐々に近づける。検査部の内部に閉じた欠陥2が存在するなら、内部の閉じた欠陥2は、移動荷重65の影響を受けて次第にその幅が広がる。この変化を超音波探傷により探傷すると、超音波探傷装置20が備えるモニタには、幅の広がった欠陥からの反射エコーが表示される。
なお、この移動荷重65を欠陥幅変化手段として使用する場合、移動荷重65が欠陥2に近づくにつれ、この欠陥2に作用する負荷が大きくなる。このため、移動荷重65の欠陥2に対する相対位置により欠陥2の幅が変化し、幅の変化に伴い、欠陥の幅広部分の先端位置が漸次変化する。この変化を上述した図7に示した場合と同様にモニタで観測すれば、欠陥の大きさを正確に把握することができる。
以上、超音波探傷装置20としてパルス式探傷装置を使用した場合を例に説明したが、これには限定されず、TOFD式探傷装置を使用して探傷することもできる。TOFD式探傷装置を使用した場合、図10に示すように、欠陥の端部で回析した回析波の移動を観測することで、進展性の無いきず4であるのか、進展性のあるきず5であるのかを判定することができる。例えば、元々幅の広い欠陥1の上部に閉じた欠陥2が連続して存在していたとする。この場合、幅広部分の上端の回析波が図10に示すように実線で示すものから破線で示すものに移動する。これにより、進展性の無いないきずであるか、進展性の有るきずであるか、並びに欠陥の長さを判定することができる。
図11は、欠陥幅変化手段により、被検査体3に作用を付与した場合における、進展性の無いきずX、元々幅の広く、しかも進展性のあるきずY、閉じた状態で存在する進展性のあるきずZの変化の様子をグラフ化したものである。このグラフに示すように、進展性の無いきずXは、被検査体3が欠陥幅変化手段の作用を受けた場合でも、変化することが無い。また、元々幅の広く、しかも進展性のあるきずYは、被検査体3が欠陥幅変化手段の影響を受ける前から超音波探傷装置20により探傷される。これに加え、欠陥幅変化手段の影響を受け、欠陥の幅が広がると、欠陥の端部の位置が次第にずれる。そして、閉じた状態で存在する進展性のあるきずZについては、被検査体3が欠陥幅変化手段からの作用を受ける前にあっては、欠陥が探傷されない。しかし、欠陥幅変化手段により付与される作用の影響を受けると、欠陥の幅が次第に広げられる。この幅の広がりに伴い欠陥の端部の位置が次第にずれる。
この非破壊検査装置では、元々幅の広い欠陥だけでなく、閉じた欠陥をも探傷することができる。さらには、探傷された欠陥が図11に示すように、進展性の無いきずXであるのか、進展性の有るきずY,Zであるのかをも判定することができる。
なお、この場合の適用例として、エコーの高さを処理する手法としては加算平均処理を適用し、欠陥の位置を判定するにはシングアラウンド法等をそれぞれ適用することで精度を向上させることができる。
本発明の一実施形態にかかる非破壊検査装置のブロック図。 欠陥の態様と超音波の様子を示す説明図。 幅の広い欠陥の変化を示す説明図。 閉じた欠陥の変化を示す説明図。 欠陥が閉じた状態における超音波探傷装置のモニタの表示を示す図。 欠陥の幅が広がった状態における超音波探傷装置のモニタの表示を示す図。 閉じた欠陥の幅が広がるまでの変化を示す説明図。 図7に示す欠陥を探傷した場合の超音波探傷装置のモニタの表示を示す図。 被検査体に移動荷重をかける場合の一例を示す図。 TOFD式超音波探傷を使用した場合のモニタの表示を示す図。 欠陥の種類別に欠陥の変化をグラフ化したものを示す図。
符号の説明
1 幅が広い欠陥
2 閉じた欠陥
3 被検査体
4 進展性の無いきず
5 進展性の有るきず
10 振動装置
20 超音波探傷装置
30 同期処理装置
40 欠陥検出処理装置
65 移動荷重

Claims (7)

  1. 被検査体の内部欠陥を探傷する欠陥探傷手段と、
    前記被検査体に所定の作用を施して、前記内部欠陥のうち所定寸法以下の幅に閉ざされた内部欠陥の幅を強制的に変化させる欠陥幅変化手段と、
    を備えたことを特徴とする非破壊検査装置。
  2. 前記内部欠陥の状態に関し、前記欠陥幅変化手段により施される前記所定の作用の影響を受けた状態と受けない状態との差異から前記内部欠陥が進展性の有るきずであるか進展性の無いきずであるかを判定する欠陥判定手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の非破壊検査装置。
  3. 前記欠陥探傷手段は、超音波探傷装置が使用される一方で、前記欠陥幅変化手段は、周期的に変化する作用を施す装置が使用され、
    前記超音波探傷装置の探触子が検出する超音波の周期と、前記欠陥幅変化手段がなす周期とを同調する周期同調手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の非破壊検査装置。
  4. 被検査体に所定の作用を施して、前記被検査体の内部欠陥のうち所定寸法以下の幅に閉ざされた内部欠陥の幅を強制的に変化させる欠陥幅変化ステップと、
    前記内部欠陥を検出する欠陥検出ステップと、
    検出された前記欠陥の状態に基づいて、前記内部欠陥が進展性の有るきずであるか進展性の無いきずであるかを判定する判定ステップと、
    を備えたことを特徴とする非破壊検査方法。
  5. 前記内部欠陥検出ステップでは、前記内部欠陥が欠陥幅変化の作用を受けた状態と欠陥幅変化の作用を受けない状態とをそれぞれ検出し、
    前記判定ステップでは、前記内部欠陥検出ステップで検出したそれぞれの状態を比較することを特徴とする請求項4に記載の非破壊検査方法。
  6. 前記内部欠陥検出ステップでは、前記被検査体に超音波を入射し、前記内部欠陥からの超音波を検出しており、
    前記内部欠陥が欠陥幅変化の作用を受けた状態と欠陥幅変化の作用を受けない状態とに関するそれぞれの状態における超音波を検出していることを特徴とする請求項5に記載の非破壊検査方法。
  7. 前記欠陥幅変化ステップでは、前記被検査体に周期的に変化する作用を施しており、
    前記内部欠陥検出ステップでは、この作用の周期と前記超音波の周期とを同調させることを特徴とする請求項6に記載の非破壊検査方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014085161A (ja) * 2012-10-19 2014-05-12 Tohoku Univ 構造物欠陥の非破壊検査方法および構造物欠陥の非破壊検査装置

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