JP2005172601A - 血漿又は血清用フィルタの製造方法 - Google Patents

血漿又は血清用フィルタの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 製造作業性に優れるとともに、無駄なく資源を利用し、コストアップを抑制できる、血漿又は血清用フィルタの製造方法を提供すること。
【解決手段】 本発明の血漿又は血清用フィルタの製造方法は、多数の貫通孔を有する予備成形用支持体の貫通孔内に繊維を集積させたまま、繊維同士を固定した固定繊維集積体保有予備成形用支持体を多数形成し、所望数だけ積層した後、外力を作用させて固定繊維集積体を積層した状態で分離用容器へ装填させ、固定する方法である。
【選択図】 図4

Description

本発明は血漿又は血清用フィルタの製造方法に関する。
従来から各種疾患の診断等のために生化学検査が広く行われている。この生化学検査においては、赤血球等の血球による影響を排除するために、血液から血漿又は血清を分離している。この分離方法として、血液を凝固させた後に遠心分離する方法がある。しかしながら、この分離方法は時間がかかるという問題点があった。そのため、フィルタを用いる血漿又は血清の分離方法が提案されている。
例えば、特開平10−211277号公報(特許文献1)には、「極細繊維集合体が平均繊維直径0.5〜3.5μm、平均動水半径0.5〜3.0μmの極細繊維からなる不織布単独又は該不織布を複数枚重ねたものからなり、血球分離層の長さが5mm以上であって、血液の流動方向が、不織布の面に対して水平方向であることを特徴とする血漿又は血清分離フィルター」が開示されており、前記フィルターの製造方法として、不織布を所定形状に切断した後に積層し、容器に充填する方法を開示している。しかしながら、この製造方法は不織布の切断及び充填作業が煩雑であるばかりでなく、不織布の使用率が低く、資源の無駄遣いであるとともに、コストアップにつながっていた。
特開平10−211277号公報(請求項1、実施例など)
本発明は上述のような課題を解決するためになされたもので、製造作業性に優れるとともに、無駄なく資源を利用し、コストアップを抑制できる、血漿又は血清用フィルタの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1にかかる発明は、「(1)繊維を多数の貫通孔を有する予備成形用支持体の貫通孔内に集積させる集積工程、(2)予備成形用支持体の貫通孔内に繊維を集積させた状態のまま、繊維同士を固定して、予備成形用支持体の貫通孔内に固定繊維集積体を備える固定繊維集積体保有予備成形用支持体を形成する繊維固定工程、(3)前記集積工程と繊維固定工程とを繰り返して、予備成形用支持体の貫通孔内に固定繊維集積体を備える固定繊維集積体保有予備成形用支持体を複数形成する繰り返し工程、(4)前記固定繊維集積体保有予備成形用支持体の貫通孔の中心が一致するように、複数の固定繊維集積体保有予備成形用支持体を積層して、固定繊維集積体保有予備成形用支持体積層物を形成する積層工程、(5)外力を作用させることにより、前記固定繊維集積体保有予備成形用支持体積層物の固定繊維集積体を積層した状態で、分離用容器内へ装填させる装填工程、(6)前記分離用容器内に積層した固定繊維集積体を固定し、血漿又は血清用フィルタとする集積体固定工程、とを備えていることを特徴とする、血漿又は血清用フィルタの製造方法」である。このように、血漿又は血清用フィルタの分離材を構成する小さい個々の分離材単位にシートを切断し、積層し、そして充填するという工程を必要とせず、大きく取り扱いやすい固定繊維集積体保有予備成形用支持体を積層した後に、固定繊維集積体を積層した状態で分離用容器内へ装填させ、固定することにより、積層した固定繊維集積体を分離材としているため、製造作業性に優れている。また、分離材を構成する分離材単位にシートを切断する必要がないため、無駄なく資源を利用し、コストアップを抑制することができる。
本発明の請求項2にかかる発明は、「集積工程において、気体を分散媒体として分散させた繊維を予備成形用支持体の貫通孔内に集積させることを特徴とする、請求項1記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法」である。このように、気体を分散媒体として分散させた繊維を予備成形用支持体の貫通孔内に集積させることにより、密度ムラの小さい状態で集積させることができるため、結果として良好な分離作用を示す血漿又は血清用フィルタを製造しやすい。
本発明の請求項3にかかる発明は、「集積工程において、圧縮気体の作用により分散ノズルから気体中に繊維を噴出させて分散させた繊維を、予備成形用支持体の貫通孔内に集積させることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法」である。このように、圧縮気体の作用により分散ノズルから気体中に噴出させた繊維は、個々の繊維に良く分離し、分散しており、貫通孔内の繊維集積体は見掛密度が小さく、集積体固定工程によって、ムラのない均質な構造の積層した固定繊維集積体(つまり、分離材)とすることができるため、血球成分と血漿又は血清成分とを効率良く分離できる血漿又は血清用フィルタを製造しやすい。
本発明の請求項4にかかる発明は、「集積工程において、繊維径が4μm以下の極細延伸繊維を主体とする繊維を、予備成形用支持体の貫通孔内に集積させることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法」である。このような極細延伸繊維は繊維径が揃っているため、極細延伸繊維を主体とすることによって、繊維径のバラツキが小さく、良好な分離作用を示す血漿又は血清用フィルタを製造しやすい。
本発明の請求項5にかかる発明は、「集積工程において、繊維を予備成形用支持体の非貫通孔部分にも集積させるとともに、繊維固定工程において、非貫通孔部分における繊維同士も固定することを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法」である。このように、予備成形用支持体の非貫通孔部分における繊維同士を固定することによって、繊維固定工程において、固定繊維集積体が収縮して貫通孔よりも固定繊維集積体の体積が小さくなったとしても、前記非貫通孔部分における繊維同士の固定によって、固定繊維集積体の予備成形用支持体からの脱落を防止できるため、確実に所望数の固定繊維集積体を積層した状態で、分離用容器内へ装填させることができる。
本発明の請求項6にかかる発明は、「繊維固定工程において、繊維を融着させて繊維同士を固定することを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法」である。このように、繊維を融着させることによって、形態保持性及び取り扱い性に優れる固定繊維集積体を製造しやすい。
本発明の請求項7にかかる発明は、「繰り返し工程において、平均繊維径の異なる固定繊維集積体を備える固定繊維集積体保有予備成形用支持体を複数形成し、積層工程において、固定繊維集積体の平均繊維径が順に大きくなるように、又は順に小さくなるように積層して、固定繊維集積体保有予備成形用支持体積層物を形成し、かつ、装填工程において、平均繊維径のより小さい固定繊維集積体が、分離用容器の血液の流れ方向における下流側となるように装填させることを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法」である。このようにして製造した血漿又は血清用フィルタに血液を供給すると、粒径の大きい血球成分から順に捕捉できるため、効率良く分離できる血漿又は血清用フィルタを製造できる。
本発明の請求項8にかかる発明は、「装填工程において、分離用容器として、積層した固定繊維集積体を装填する装填口と、この装填口と対向し、積層した固定繊維集積体と当接して固定する封止部を備えており、かつ、積層した固定繊維集積体が装填される装填領域の装填口側端部から、装填領域の封止部側端部へ向かって横断面積が一定であるものを使用し、積層した固定繊維集積体の封止部と当接する固定繊維集積体として、分離用容器の封止部における横断面積よりも大きいものを使用することを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法」である。この製造方法によれば、少なくとも分離用容器の封止部近傍の内壁面と封止部と当接する固定繊維集積体とを密着させることができるため、血球成分が捕捉されることなく、積層した固定繊維集積体(分離材)を通過するという問題が生じない血漿又は血清用フィルタを製造することができる。
本発明の請求項9にかかる発明は、「装填工程において、分離用容器として、積層した固定繊維集積体を装填する装填口と、この装填口と対向し、積層した固定繊維集積体と当接して固定する封止部を備えており、かつ、積層した固定繊維集積体が装填される装填領域の装填口側端部から、装填領域の封止部側端部へ向かって横断面積が連続的又は非連続的に小さくなるものを使用し、積層した固定繊維集積体の封止部と当接する固定繊維集積体として、分離用容器の封止部における横断面積よりも大きいものを使用することを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法」である。この製造方法によれば、少なくとも分離用容器の封止部近傍の内壁面と封止部と当接する固定繊維集積体とを密着させることができるため、血球成分が捕捉されることなく、積層した固定繊維集積体(分離材)を通過するという問題が生じない血漿又は血清用フィルタを製造することができる。
本発明の請求項10にかかる発明は、「繰り返し工程における集積工程において、予備成形用支持体として貫通孔の大きさの異なる複数の予備成形用支持体を使用し、積層工程において、固定繊維集積体保有予備成形用支持体の貫通孔の大きさが順に大きくなるように、又は順に小さくなるように積層して、固定繊維集積体保有予備成形用支持体積層物を形成することを特徴とする、請求項8又は請求項9に記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法」である。この製造方法によると、一方の面から他方の面へ順に横断面積が大きく又は小さくなる積層した固定繊維集積体を形成できるため、この積層した固定繊維集積体を請求項8に記載のような、装填領域の装填口側端部から封止部側端部へ向かって横断面積が一定である分離用容器へ装填すると、積層した固定繊維集積体が圧縮されて、密度の粗密を形成でき、特に、積層した固定繊維集積体の横断面積のより広い面が封止部と当接するように装填すると、積層した固定繊維集積体の圧縮率が封止部に近づくにしたがって高くなり、封止部に近づくにしたがって密度を高くすることができるため、粒径の大きい血球成分から順に捕捉でき、効率良く分離できる血漿又は血清用フィルタを製造できる。
また、この積層した固定繊維集積体を請求項9に記載のような、装填領域の装填口側端部から封止部側端部へ向かって横断面積が小さくなる分離用容器へ、横断面積のより大きい面が封止部と当接するように装填すると、積層した固定繊維集積体が圧縮されて、密度の粗密を形成でき、他方、横断面積のより小さい面が封止部と当接するように装填する場合には、装填工程における装填作業が容易である。
本発明の請求項11にかかる発明は、「集積体固定工程において、積層した固定繊維集積体を多孔板によって圧縮した状態で固定することを特徴とする、請求項1〜請求項10のいずれかに記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法」である。このように圧縮した状態で固定することによって、積層した固定繊維集積体(分離材)の見掛密度の均一性を高め、分離性能の優れる血漿又は血清用フィルタを製造しやすい。
本発明の血漿又は血清用フィルタの製造方法は、製造作業性に優れるとともに、無駄なく資源を利用し、コストアップを抑制できる血漿又は血清用フィルタの製造方法である。
本発明の血漿又は血清用フィルタ(以下、単に「フィルタ」と表記することがある)の製造方法について、フィルタの製造方法の一例である図1〜図7を参照しながら説明する。
まず、図1に集積工程の模式的斜視図を示すように、(1)繊維fを多数の貫通孔1aを有する予備成形用支持体1の貫通孔1a内に集積させる集積工程、を実施する。図1における集積工程においては、円柱状にくり貫いた貫通孔1aを多数備えた多孔板(予備成形用支持体1)を、捕集体2(例えばネット)上に載置した後、繊維fを前記予備成形用支持体1の上方から供給するとともに、捕集体2の下方に設置された吸引装置3で吸引している。このように繊維fを供給するとともに吸引装置3で吸引すると、繊維fは気体の通り道である予備成形用支持体1の貫通孔1a内に集積され、繊維集積体が形成される。図1における予備成形用支持体1の貫通孔1aは円柱状であるため、円柱状の繊維集積体が形成されるが、分離用容器の内壁面形状に応じて図1とは異なる貫通孔を有する予備成形用支持体を使用することができる。なお、予備成形用支持体における貫通孔の数は特に限定するものではない。また、図1においては、吸引装置3を設置して吸引することにより予備成形用支持体1の貫通孔1a内に繊維fを集積させているが、繊維を気体と共に予備成形用支持体へ吹き付けることによって、繊維を予備成形用支持体の貫通孔1a内に集積させても良いし、繊維の吹き付けと繊維の吸引とを併用しても良い。
本発明で使用できる予備成形用支持体は、繊維の集積時に捕集体と予備成形用支持体との間に繊維が進入しないように、捕集体との密着性に優れ、また、繊維の集積時に貫通孔の位置がずれないように、寸法安定性の良いものであれば良く、特に限定されるものではない。前者の密着性に優れる材料として、ゴム系又は軟質塩化ビニル系のシートを挙げることができ、後者の寸法安定性に富む材料として、フィルム、織物、編物、不織布、ネットなどを挙げることができる。そのため、これら材料を貼り合わせた複合材からなる予備成形用支持体を用いるのが好ましい。
なお、貫通孔の大きさは特に限定されるものではないが、分離用容器の装填領域の装填口側端部又は封止部の横断面積よりも、1〜30%上回る横断面積をもつ貫通孔であるのが好ましい。このような横断面積をもつ貫通孔であることによって、分離用容器と積層した固定繊維集積体(以下、「積層固定繊維集積体」と表記することがある)とを密着させることができ、確実に血球成分を捕捉することができるフィルタを製造できる。なお、後述の繊維固定工程において、繊維集積体が収縮する場合には、上記範囲よりも更に横断面積の大きい貫通孔であるのが好ましい。
また、貫通孔の深さも特に限定されるものではないが、浅過ぎると後述の固定繊維集積体保有予備成形用支持体の積層枚数が増大し、製造が煩雑になる傾向があり、深過ぎると均一に繊維が分散した繊維集積体を形成するのが困難になる傾向があるため、0.5〜3mm程度の深さであるのが好ましい。
なお、繊維fとしては、繊維径が4μm以下の極細延伸繊維を主体とする繊維を、予備成形用支持体1の貫通孔1a内に集積させるのが好ましい。極細延伸繊維は繊維径が揃っているため、極細延伸繊維を主体とすることによって、繊維径のバラツキの小さい積層固定繊維集積体(分離材)、つまり良好な分離作用を示すフィルタを製造しやすいためである。この極細延伸繊維は血液を血球成分と血漿又は血清成分とに効率良く分離し、血漿又は血清成分のみを濾過する時間が短く、しかも濾液中に血球成分や血球破壊物(溶血)をできるだけ含まないように、繊維径は3μm以下であるのが好ましく、2μm以下であるのがより好ましい。一方、極細延伸繊維が細すぎると、積層固定繊維集積体(分離材)の孔径が小さくなり過ぎて、血球の目詰まりが生じやすく、濾過時間が長くなり過ぎたり、血漿又は血清成分を濾過できない場合もあるため、極細延伸繊維の繊維径は0.01μm以上であるのが好ましい。本発明における「繊維径」は、電子顕微鏡写真から計測される繊維径であり、繊維の横断面形状が円形である場合には、その直径をいい、繊維の横断面形状が非円形である場合には、横断面積と面積の同じ円の直径をいう。
極細延伸繊維の繊維長は特に限定するものではないが、極細延伸繊維の分散性に優れているように、3mm以下であるのが好ましく、2mm以下であるのがより好ましい。極細延伸繊維の繊維長の下限は特に限定するものではないが、0.1mm程度が適当である。また、繊維長が均一であるように、切断された極細延伸繊維であるのが好ましい。本発明における「繊維長」は、JIS L 1015(化学繊維ステープル試験法)B法(補正ステープルダイヤグラム法)により得られる長さをいう。
この極細延伸繊維は血漿又は血清成分の濾過を阻害しない成分であれば、どのような成分から構成されていても良いが、例えば、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂など)、ポリスチレン系樹脂(例えば、結晶性ポリスチレン、非晶性ポリスチレンなど)、全芳香族ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂などの有機成分から構成することができる。また、血漿又は血清成分の濾過を阻害しなければ、これらの成分に限定されず、無機成分から構成されていても良い。また、極細延伸繊維は蛋白を吸着しないように表面処理(例えば、繊維表面がプラス電荷を持たないような表面処理)が施されていても良い。
なお、極細延伸繊維が融着していることによって、固定繊維集積体の形態安定性に優れ、取り扱い性に優れているように、極細延伸繊維は融着可能であるのが好ましい。この融着可能な極細延伸繊維は、極細延伸繊維の表面を構成する成分の少なくとも一部が熱可塑性樹脂から構成されていれば良い。例えば、極細延伸繊維の表面を構成する成分が、ポリオレフィン系樹脂(例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂など)、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、結晶性ポリスチレン系樹脂などの結晶性の熱可塑性樹脂、或いはポリ塩化ビニル系樹脂、非晶性ポリスチレン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂などの非晶性の熱可塑性樹脂で構成されていれば良い。
この融着可能な極細延伸繊維が2種類以上の成分から構成されていると、繊維表面を構成する1種類の熱可塑性樹脂が融着したとしても、少なくとも1種類の成分によって繊維形態を維持することができるため好適である。この2種類以上の成分から構成されている極細延伸繊維の横断面形状は、例えば、芯鞘型、偏芯型、海島型、サイドバイサイド型、多重バイメタル型、オレンジ型であることができ、特に芯鞘型、偏芯型、或いは海島型であるのが好ましい。
また、極細延伸繊維は血漿又は血清の良好な濾過性能を得やすいように、極細延伸繊維間の繊維径がほぼ同じであるのが好ましい。具体的には、極細延伸繊維の繊維径分布の標準偏差値(σ)を、極細延伸繊維の平均繊維径(d)で除した値(σ/d)が0.2以下(好ましくは0.1以下)であるのが好ましい。なお、極細延伸繊維の繊維径が全て同じである場合には標準偏差値(σ)が0になるため、前記値(σ/d)の下限値は0である。前記「極細延伸繊維の平均繊維径(d)」は、固定繊維集積体の電子顕微鏡写真を撮影し、この電子顕微鏡写真において100本以上の極細延伸繊維の繊維径を計測し、その計測した繊維径の算術平均値である。また、極細延伸繊維の「標準偏差値(σ)」は、計測したn本(100本以上)のそれぞれの極細延伸繊維の繊維径(X)から、次の式によって算出した値である。
標準偏差={(nΣX−(ΣX))/n(n−1)}1/2
極細延伸繊維は繊維径のバラツキがなく、フィルタが血漿又は血清の良好な濾過性能を発揮できるように、個々の極細延伸繊維の直径が繊維軸方向において、実質的に同じであるのが好ましい。
このように極細延伸繊維間の繊維径がほぼ同じ極細延伸繊維や、直径が繊維軸方向において実質的に同じである極細延伸繊維は、例えば、複合紡糸法で得た海島型繊維の海成分を除去して得ることができる。
極細延伸繊維は繊維径が揃っているとともに、適度な繊維強度特性を有するように、延伸状態にある。この「延伸状態」とは、紡糸工程とは別の延伸工程(例えば、延伸ねん糸機による延伸工程)により延伸されていることをいい、例えば、メルトブロー法のように溶融押し出した樹脂に対して熱風を吹き付けて繊維化した繊維は、紡糸工程と延伸工程とが同じで、延伸の程度が低いため、延伸されているとはみなさない。また、海島型繊維から極細延伸繊維を発生させた場合には、発生させた後に延伸工程を経る必要はなく、発生させる前に海島型繊維が延伸工程を経ていれば、極細延伸繊維は延伸状態にある。
なお、繊維として、繊維径、繊維長、及び/又は成分の相違する極細延伸繊維を2種類以上含んでいても良い。
このような極細延伸繊維を主体(つまり50mass%以上)としているのが好ましいが、極細延伸繊維量が多ければ多い程、分離性能に優れているため、繊維中、70mass%以上を占めているのが好ましく、80mass%以上を占めているのがより好ましく、90mass%以上を占めているのが更に好ましく、100mass%が極細延伸繊維からなるのが最も好ましい。
極細延伸繊維以外の繊維としては、繊維径が4μmを超える細延伸繊維を挙げることができる。このような細延伸繊維を含んでいることによって、固定繊維集積体の形態安定性を高めることができる。なお、細延伸繊維の繊維径の上限は特に限定するものではないが、分離性能を損なわないように、15μm以下であるのが好ましい。細延伸繊維の繊維長は分散性に優れているように、10mm以下であるのが好ましく、8mm以下であるのがより好ましく、5mm以下であるのが更に好ましい。細延伸繊維の繊維長の下限は特に限定するものではないが、0.1mm程度が適当である。また、繊維長が均一であるように、切断された細延伸繊維であるのが好ましい。
この細延伸繊維は血漿又は血清成分の濾過を阻害しない成分であれば、どのような成分から構成されていても良く、前述の極細延伸繊維と同様の成分から構成することができる。この細延伸繊維は固定繊維集積体の形態安定性に優れているように、融着可能であるのが好ましい。この融着可能な細延伸繊維は極細延伸繊維と同様の熱可塑性樹脂が、細延伸繊維表面の少なくとも一部を占めていれば良い。また、この融着可能な細延伸繊維も極細延伸繊維と同様に、2種類以上の成分から構成されているのが好ましく、この場合、横断面における配置状態は、芯鞘型、偏芯型、或いは海島型であるのが好ましい。なお、繊維径、繊維長、及び/又は成分の相違する細延伸繊維を2種類以上含んでいても良い。
本発明のフィルタの製造方法においては、上述のような極細延伸繊維及び/又は細延伸繊維を使用するのが好ましいが、これら繊維は血漿又は血清成分の濾過性能を阻害するような付着物を含んでいないのが好ましい。より具体的には、次の式で定義される、繊維の質量に対する付着物の質量の百分率が0.5mass%以下であるのが好ましく、0.3mass%以下であるのがより好ましく、0.1mass%以下であるのが更に好ましく、0.08mass%以下であるのが更に好ましく、0.06mass%以下であるのが更に好ましく、0.04mass%以下であるのが更に好ましく、0.02mass%以下であるのが更に好ましい。
A=(ms/mf)×100
ここで、Aは付着物の付着率(%)、msは付着物の付着質量(g)、mfは繊維の質量(g)を、それぞれ意味する。この付着物には、繊維を熱水(例えば、80〜100℃の水)に15分間浸漬することによって得られる抽出物と、繊維を熱メタノール溶液に15分間浸漬することによって得られる抽出物の両方が含まれる。
また、繊維は気体を分散媒体(特に空気が好ましい)として分散させた繊維を使用すると、密度ムラの小さい状態で集積させやすく、良好な分離作用を示すフィルタを製造しやすいため好適である。特には、圧縮気体の作用により分散ノズルから気体中に繊維を噴出させて分散させた繊維は、個々の繊維に分離しており、均一に分散した状態にあることができるため好適である。例えば、特開2002−155458号公報に記載の圧縮気体の作用によって分散ノズルから気体中に繊維を噴出させて分散させた繊維を使用することができる。
より具体的には、まず繊維群を用意する。この繊維群は繊維が群となったもので、その数は特に限定されるものではない。また、その状態も特に限定されるものではないが、例えば、規則正しく一定方向に繊維が配向した束状態、ランダムに配向した凝集状態、などを挙げることができる。これらの中でも、束状態であると、圧縮気体の作用による分散性に優れているため好適である。なお、繊維が絡んだ状態にあると、圧縮気体の作用によっても、繊維を個々の繊維に分離させ、均一に分散させにくいため、繊維は絡んだ状態にないのが好ましい。例えば、機械的に分割可能な分割性繊維をビーターなどによって叩解した極細延伸繊維の集合体、ビーターなどによって叩解したパルプ等は、繊維同士が絡んだ状態にあるため使用しないのが好ましい。なお、圧縮気体の作用によって極細延伸繊維を発生し、極細延伸繊維が絡んだ状態となる、極細延伸繊維発生可能繊維(例えば、全芳香族ポリアミド繊維、溶剤抽出法により得られたセルロース繊維など)の群は使用できる。例えば、極細延伸繊維の繊維群は、複合紡糸法又は混合紡糸法により製造した海島型繊維の海成分を除去することによって、島成分からなる極細延伸繊維を発生させたり、スーパードロー法で製造することができる。前者の方法によれば、束状態の極細延伸繊維群を形成することができるし、界面活性剤や糊剤などの付着物が付着しておらず、血漿又は血清成分の濾過性を阻害することがないため好適である。
次いで、繊維群を分散ノズルへ供給するとともに、圧縮気体の作用により分散ノズルから気体中に噴出させて、個々の繊維に分離させるとともに分散させる。
分散ノズルへ供給される圧縮気体の流れが渦巻き状であると、繊維同士が絡み合って毛玉を発生させたり、均一分散させることが困難になる傾向があるため、分散ノズルへ供給する圧縮気体の流れは実質的に層流であるのが好ましい。このように実質的に層流である圧縮気体を供給できる分散ノズルとして、例えば、ベンチュリー管を挙げることができる。
また、分散ノズル噴出部の前方に、繊維群と衝突して、個々の繊維への分離を促進したり、発生した繊維の分散を促進するために、衝突部材を設けるのが好ましい。この衝突部材はどのような形状であっても良いが、前記効果に優れるように、平板状衝突部材、釣鐘状の衝突部材、円錐状の衝突部材、釣鐘状の突起部と平板状の衝突部とが一体化した衝突部材、或いは円錐状の突起部と平板状の衝突部とが一体化した衝突部材、などを使用することができ、釣鐘状の突起部と平板状の衝突部とが一体化した衝突部材、又は円錐状の突起部と平板状の衝突部とが一体化した衝突部材が好ましい。
この圧縮気体はどのような気体を使用しても良いが、空気を用いるのが製造上好適である。また、圧縮気体は繊維群から個々の繊維へ分離させるとともに、繊維の分散を十分に行なうことができるように、分散ノズル噴出口における気体通過速度が100m/sec.以上であるのが好ましい。同様の理由で、圧縮気体の圧力は2kg/cm以上であるのが好ましい。なお、この「気体通過速度」は、分散ノズルから噴出された気体の1気圧における流量(m/sec)を、分散ノズル噴出口における横断面積(m)で除した値をいう。
また、分散ノズルから噴出された繊維を分散させる分散媒体としての気体は、特に限定されるものではないが、空気であるのが製造上好適である。
なお、本発明の集積工程において、繊維fを予備成形用支持体1の非貫通孔部分(図1における1b)にも集積させるのが好ましい。このように非貫通孔部分1bにおいても繊維fを集積させ、後述の繊維固定工程において、非貫通孔部分1bにおける繊維同士も固定することによって、固定繊維集積体の予備成形用支持体1からの脱落を防止でき、所望数の固定繊維集積体を積層した状態で、確実に分離用容器内へ装填させることができるという効果を奏する。つまり、繊維固定工程(特に融着させる場合)において、固定繊維集積体が収縮して貫通孔1aよりも固定繊維集積体の体積が小さくなる場合であっても、前記非貫通孔部分1bにおける繊維同士の固定によって、固定繊維集積体の予備成形用支持体1からの脱落を防止できるため、確実に所望数の固定繊維集積体を積層した状態で、分離用容器内へ装填させることができるのである。このように繊維を予備成形用支持体1の非貫通孔部分1bにも集積させる方法として、例えば、予備成形用支持体1の非貫通孔部分1bの表面を粗面構造にしたり、凹凸加工を施したり、或いは摩擦係数の高い材料から構成するなど、繊維が引っ掛かりやすい状態とする方法、気体を吸引する場合には、吸引力を弱くして非貫通孔部分に集積させやすくする方法、或いはこれらを併用する方法、などを挙げることができる。
次いで、図2に繊維固定工程の一部を切り欠いた模式的斜視図を示すように、(2)予備成形用支持体の貫通孔内に繊維を集積させた状態のまま、繊維同士を固定して、予備成形用支持体の貫通孔内に固定繊維集積体を備える固定繊維集積体保有予備成形用支持体を形成する繊維固定工程、を実施する。図2における繊維固定工程においては、予備成形用支持体1の貫通孔1a内に繊維fを集積させた状態のままオーブン4へ供給し、オーブン4の熱によって、集積させた繊維fを加熱しているため、繊維fは融着し、繊維同士が固定された固定繊維集積体ffを予備成形用支持体1の貫通孔内に備えた固定繊維集積体保有予備成形用支持体10が形成される。この繊維同士の融着固定は予備成形用支持体1の貫通孔1a内に繊維fを集積させた状態のまま行っているため、貫通孔1aの形状に応じた固定繊維集積体ffが形成される。図2の場合には、円柱状の固定繊維集積体ffが形成される。なお、図2の場合には、オーブン4の熱によって繊維fを融着固定しているが、例えば、熱風乾燥機、赤外ヒーター、熱プレス機、リライアントプレス機などにより融着固定しても良い。また、融着固定に限定されず、液状バインダーによる接着、粉体状バインダーによる接着等により固定することもできる。しかしながら、固定繊維集積体が血漿又は血清成分の濾過性能を阻害する付着物を含んでいないのが好ましく、また、形態保持性及び取り扱い性に優れているように、融着固定するのが好ましい。
なお、前述の通り、予備成形用支持体1の非貫通孔部分1bにも繊維fが集積している場合には、この繊維同士も固定して、固定繊維集積体ffが予備成形用支持体1から脱落しないようにするのが好ましい。特に、繊維fを融着させて繊維同士を固定する場合、繊維特性と融着温度によっては固定繊維集積体ffが収縮し、予備成形用支持体1の貫通孔1aよりも体積が小さくなる傾向があるが、予備成形用支持体1の非貫通孔部分1bにおける繊維fも融着させることによって、前記問題を効果的に解決することができる。なお、予備成形用支持体1の貫通孔1a内における繊維fの固定と非貫通孔部分1bにおける固定とは一般的に同時に行うが、時差を設けて行っても良い。また、予備成形用支持体1の貫通孔1a内における繊維fの固定方法と非貫通孔部分1bにおける固定方法とが同じである必要はない。
次いで、図示していないが、(3)前記集積工程と繊維固定工程とを繰り返して、予備成形用支持体の貫通孔内に固定繊維集積体を備える固定繊維集積体保有予備成形用支持体を複数形成する繰り返し工程、を実施する。この繰り返し工程で使用する予備成形用支持体としては、後述の装填工程において固定繊維集積体が積層された状態で装填させることができるように、前記集積工程で用いた予備成形用支持体1のいずれの貫通孔の中心とも一致するように積層できる貫通孔を有する予備成形用支持体を使用するのが好ましい。特には、全く同じ大きさの貫通孔を全く同じ配置で備えた予備成形用支持体を使用するのが好ましい。なお、この繰り返し回数はフィルタの深さや、予備成形用支持体の厚さ等によって変化するため、特に限定するものではなく、適宜設定することができる。
なお、繰り返し工程において、平均繊維径の異なる固定繊維集積体を備える固定繊維集積体保有予備成形用支持体を複数形成し、後述の積層工程において、固定繊維集積体の平均繊維径が順に大きくなるように、又は順に小さくなるように積層して、固定繊維集積体保有予備成形用支持体積層物を形成し、装填工程において、平均繊維径のより小さい固定繊維集積体が分離用容器の血液の流れ方向における下流側となるように装填させると、血液の流れ方向における上流側から下流側にかけて、順に平均繊維径が小さくなるように、積層固定繊維集積体(分離材)が装填されているため、粒径の大きい血球成分から順に捕捉させることができ、効率良く分離できるフィルタを製造することができる。この固定繊維集積体保有予備成形用支持体積層物における、隣接する固定繊維集積体の平均繊維径の差は0.1〜2μmであるのが好ましい。このように平均繊維径の異なる固定繊維集積体を備える固定繊維集積体保有予備成形用支持体は、集積工程において供給する繊維として、繊維径の異なるもの、繊維配合の異なるもの、或いはこれらを組み合わせることによって、形成することができる。なお、「分離用容器の血液の流れ方向」とは、血液の供給口から濾液の排出口へ向かう方向のことをいう。そのため、「分離用容器の血液の流れ方向における下流側」とは、分離用容器の濾液の排出口側をいう。
次いで、図3に積層工程の模式的斜視図を示すように、(4)前記固定繊維集積体保有予備成形用支持体10の貫通孔の中心が一致するように、複数の固定繊維集積体保有予備成形用支持体10を積層して、固定繊維集積体保有予備成形用支持体積層物5を形成する積層工程、を実施する。図3における積層工程においては、固定繊維集積体保有予備成形用支持体10として、全く同じ大きさの貫通孔を全く同じ配置で備えた固定繊維集積体保有予備成形用支持体10を積層しているため、貫通孔が連続した高さのある円柱状の状態にあり、この連続した貫通孔内に、固定繊維集積体ffが積層された状態にある。
なお、前述のように、繰り返し工程において、平均繊維径の異なる固定繊維集積体を備える固定繊維集積体保有予備成形用支持体を複数形成した場合には、固定繊維集積体の平均繊維径が順に大きくなるように、又は順に小さくなるように積層して、固定繊維集積体保有予備成形用支持体積層物5を形成するのが好ましい。
次いで、図4に装填工程の模式的斜視図を示すように、(5)外力を作用させることにより、前記固定繊維集積体保有予備成形用支持体積層物の固定繊維集積体ffを積層した状態で、分離用容器7内へ装填させる装填工程、を実施する。図4における装填工程においては、外力として、予備成形用支持体のいずれの貫通孔の中心とも一致する中心をもつ円柱状突起を多数備えた突起板6により加圧して、前記突起板6とは反対側に位置する円柱状内壁面を有する分離用容器7内へ、固定繊維集積体ffを積層状態で装填させ、この装填した積層固定繊維集積体が分離材として作用するようにしている。
図4においては外力として突起板6を使用しているが、突起板に限定されるものではなく、空気などの気体や水などの液体であっても良い。なお、図4においては突起板6を使用することによって、同時に装填させているが、個々の積層固定繊維集積体に対して外力を作用させ、時間差を設けて装填させることもできる。また、突起板6は突起が固定繊維集積体ffを加圧できるのであれば、突起は予備成形用支持体のいずれの貫通孔の中心とも一致する中心をもつ必要はないし、円柱状である必要もない。
図4においては、円柱状内壁面を有する分離用容器7を使用しているが、円柱状である必要はなく、分離用容器7の内壁面が逆円錐台状であることもできる。また、分離用容器7は個々に独立している必要はなく、分離用容器同士を仮連結しておくと作業性に優れている。
この装填工程において、図5に装填工程における模式的透視斜視概念図を示すように、分離用容器7として、積層固定繊維集積体Sを装填する装填口7aと、この装填口7aと対向し、積層固定繊維集積体Sと当接して固定する封止部7bを備えており、かつ、積層固定繊維集積体Sが装填される装填領域7fの装填口側端部7faから、装填領域7fの封止部側端部7fbへ向かって横断面積が一定であるものを使用し、積層固定繊維集積体Sの封止部7bと当接する固定繊維集積体Sbとして、分離用容器7の封止部7bにおける横断面積よりも大きいものを備えた、円錐台状の積層固定繊維集積体Sを使用すると、積層固定繊維集積体Sの一部又は全部が分離用容器7によって圧縮された状態で装填されたフィルタを製造することができる。このフィルタにおける分離用容器7内に装填された積層固定繊維集積体S(分離材)は、封止部7bに近いほど圧縮率が高く、より密度の高い状態にあるため、装填口7aから血液を供給すると、粒径の大きい血球成分から順に捕捉でき、効率良く分離できるフィルタである。また、少なくとも分離用容器7の封止部7b近傍の内壁面と封止部7bと当接する固定繊維集積体Sbとが密着するため、血球成分が捕捉されることなく、装填された積層固定繊維集積体S(分離材)を通過するという問題が生じないフィルタを製造することができる。更に、積層固定繊維集積体Sが圧縮されることによって、個々の固定繊維集積体に密度ムラがあったとしても、それらの密度ムラが緩和され、孔径が揃った状態で装填することができるため、血球成分と血漿又は血清成分とを効率良く分離できるフィルタの製造方法である。
なお、図5においては、積層固定繊維集積体Sとして、封止部7bと当接する固定繊維集積体Sbとこれに対向する反対面にある固定繊維集積体Saとの面積が異なるものを使用しているが、同じであっても良い。また、いずれの固定繊維集積体も、最終的に当接する箇所における分離用容器7の横断面積よりも広い横断面積をもつのが好ましい。
この図5に示すような、分離用容器7の封止部7bにおける横断面積よりも大きい横断面積をもつ固定繊維集積体Sbを備えた、円錐台状の積層固定繊維集積体Sは、前述の繰り返し工程における集積工程において、予備成形用支持体として貫通孔の大きさの異なる複数の予備成形用支持体を使用するとともに、積層工程において、固定繊維集積体保有予備成形用支持体の貫通孔の大きさが順に大きくなるように、又は順に小さくなるように積層し、固定繊維集積体保有予備成形用支持体積層物を形成することにより製造できる。なお、この場合に使用する予備成形用支持体は、装填工程において、積層した状態で固定繊維集積体を装填させることができるように、繰り返し工程以前の集積工程で用いた予備成形用支持体のいずれの貫通孔の中心とも一致するように積層できる貫通孔を有する予備成形用支持体を使用するのが好ましい。
また、この装填工程において、図6に装填工程における別の模式的透視斜視概念図を示すように、分離用容器7’として、積層固定繊維集積体S’を装填する装填口7a’と、この装填口7a’と対向し、積層固定繊維集積体S’と当接して固定する封止部7b’を備えており、かつ、積層固定繊維集積体S’が装填される装填領域7f’の装填口側端部7fa’から、装填領域7f’の封止部側端部7fb’へ向かって横断面積が連続的に小さくなるものを使用し、積層固定繊維集積体S’の封止部7b’と当接する固定繊維集積体Sb’として、分離用容器7’の封止部7b’における横断面積よりも大きいものを備えた、円柱状の積層固定繊維集積体S’を使用すると、積層固定繊維集積体S’の一部又は全部が分離用容器7’によって圧縮された状態で装填されたフィルタを製造することができる。このフィルタにおける分離用容器7’内に装填された積層固定繊維集積体S’(分離材)は、封止部7b’に近いほど圧縮率が高く、より密度の高い状態にあるため、装填口7a’から血液を供給すると、粒径の大きい血球成分から順に捕捉でき、効率良く分離できるフィルタである。また、少なくとも分離用容器7’の封止部7b’近傍の内壁面と封止部7b’と当接する固定繊維集積体Sb’とを密着させることができるため、血球成分が捕捉されることなく、装填された積層固定繊維集積体S’(分離材)を通過するという問題が生じないフィルタを製造することができる。更に、積層固定繊維集積体S’が圧縮されることによって、個々の固定繊維集積体に密度ムラがあったとしても、それらの密度ムラが緩和され、孔径が揃った状態で装填することができるため、血球成分と血漿又は血清成分とを効率良く分離できるフィルタの製造方法である。
なお、いずれの固定繊維集積体も、最終的に当接する箇所における分離用容器7’の横断面積よりも広い横断面積をもつのが好ましい。また、図6においては横断面積が連続的に小さくなる分離用容器7’を使用しているが、段階的に小さくなるなど、非連続的に小さくなる分離用容器を使用することもできる。
また、図6においては、積層固定繊維集積体S’として、封止部7b’と当接する固定繊維集積体Sb’とこれに対向する反対面にある固定繊維集積体Sa’との面積が同じものを使用しているが、図5の積層固定繊維集積体Sのように、円錐台状の積層固定繊維集積体であっても良い。このような円錐台状の積層固定繊維集積体を、図6のような装填領域の装填口側端部から封止部側端部へ向かって横断面積が小さくなる分離用容器と組み合わせる場合、円錐台状の積層固定繊維集積体の横断面積のより大きい面が封止部と当接するように装填すると、円錐台状の積層固定繊維集積体が圧縮されて、密度の粗密を形成でき、横断面積のより小さい面が封止部と当接するように装填すると、装填工程における装填作業が容易である。
そして、図7に集積体固定工程における模式的透視斜視概念図を示すように、(6)分離用容器7内に積層固定繊維集積体Sを固定し、フィルタとする集積体固定工程、を実施する。図7における集積体固定工程においては、分離用容器7として、分離用容器7の装填領域7fの装填口側端部7faに相当する内壁面に突起7cを備えているものを使用するとともに、装填口7aから多孔板8を上記突起7cよりも奥へ挿入することによって、多孔板8を突起7cにより固定し、積層固定繊維集積体Sを圧縮した状態で固定しようとしている。そのため、装填した積層固定繊維集積体S(分離材)は移動しないため、安定した分離作用を発揮することができるフィルタを製造できる。なお、装填領域7fの長さよりも積層固定繊維集積体Sの高さの方が高く、前記多孔板8によって圧縮した状態で積層固定繊維集積体Sを固定することができるため、積層固定繊維集積体S(分離材)の見掛密度の均一性を高め、分離性能の優れるフィルタを製造できる。なお、圧縮率(=(積層固定繊維集積体Sの無加圧時の高さ)/(積層固定繊維集積体Sの圧縮固定時の高さ))は、特に限定するものではないが、1.1〜10倍の範囲で適宜設計できる。この多孔板8の形状は分離用容器7の内壁の横断面形状に応じた形状であるのが一般的であるが、積層固定繊維集積体を圧縮固定できるのであれば、この形状に限定されない。なお、多孔板8の材質も特に限定されないが、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂などであることができる。
このように多孔板8を使用する場合には、前述の装填工程の前に、固定繊維集積体保有予備成形用支持体積層物の外力を作用させる固定繊維集積体上に多孔板8を載置した後に、外力を作用させて装填工程を行うことによって、装填工程と集積体固定工程とを同時に行うこともできる。この場合、固定繊維集積体保有予備成形用支持体積層物における最上部の予備成形用支持体の貫通孔に相当する位置に、多孔板8となる切れ目のある多孔板形成シートを、固定繊維集積体保有予備成形用支持体積層物上に積層した後に、多孔板形成シートに外力を作用させることにより、多孔板形成シートを打ち抜いて多孔板8を形成するとともに装填することができる。
積層固定繊維集積体S(分離材)を圧縮して固定する場合、多孔板8の弾性等によって積層固定繊維集積体Sを固定することができるのであれば、分離用容器7に突起7cは必ずしも必要ではない。更に、図7においては多孔板8を使用して、積層固定繊維集積体Sを固定しているが、多孔板8に限定されず、オーブン等の加熱装置へ供給し、繊維を融着させて固定することもできる。
以上のように、本発明のフィルタの製造方法は、大きく取り扱いやすい固定繊維集積体保有予備成形用支持体を積層した後に、固定繊維集積体を積層した状態で分離用容器内へ装填させ、固定することにより、積層した固定繊維集積体を分離材としているため、製造作業性に優れている。また、全部又は大部分の繊維は予備成形用支持体の貫通孔に集積され、無駄なく繊維を利用できるため、コストアップを抑制することができる製造方法である。
以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(極細延伸繊維Aの準備)
ポリ乳酸からなる海成分中に、高密度ポリエチレンとポリプロピレンとからなる島成分が25個存在する、複合紡糸法により得た海島型繊維(繊度:1.7dtex、長さ:1mmに切断されたもの)を用意した。この海島型繊維を10mass%水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬して、海成分であるポリ乳酸を加水分解により抽出除去した後、風乾して、高密度ポリエチレンとポリプロピレンとが混在した極細延伸繊維A(繊維径:2μm、切断繊維長:1mm、σ/d=0.06、フィブリル化していない、繊維軸方向において実質的に同じ直径を有する、横断面形状:海島型、付着物の付着率:0.02mass%未満)が束状となった、極細延伸繊維Aの束状群を用意した。
(極細延伸繊維Bの準備)
ポリ乳酸からなる海成分中に、高密度ポリエチレンとポリプロピレンとからなる島成分が25個存在する、複合紡糸法により得た海島型繊維(繊度:1.7tex、長さ:0.5mmに切断されたもの)を用意した。この海島型繊維を10mass%水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬して、海成分であるポリ乳酸を加水分解により抽出除去した後、風乾して、高密度ポリエチレンとポリプロピレンとが混在した極細延伸繊維B(繊維径:1μm、切断繊維長:0.5mm、σ/d=0.06、フィブリル化していない、繊維軸方向において実質的に同じ直径を有する、横断面形状:海島型、付着物の付着率:0.02mass%未満)が束状となった、極細延伸繊維Bの束状群を用意した。
(実施例1)
(1)集積工程;
噴出口における横断面形状が円形(直径:8.5mm)のベンチュリー管(分散ノズル)へ、圧縮気体導入口から圧縮空気(圧力:6kg/cm、実質的に層流)を導入することにより、極細延伸繊維Aの束状群と極細延伸繊維Bの束状群とを、90:10の質量割合でベンチュリー管へ供給し、前記ベンチュリー管から極細延伸繊維A、Bを空気中へ噴出(ベンチュリー管の噴出口における気体通過速度:147m/s、噴出口からの噴出量:約0.5m/min.)し、前記ベンチュリー管の噴出口前方に設けた衝突部材(円錐状の突起部と平板状の衝突部とが一体化した衝突部材、衝突部材の衝突部の分散ノズル噴出部側表面との距離:15mm)に衝突させて、極細延伸繊維A、Bを空気中に分散させた。
次いで、移動する捕集体(ネット)上に載置した湿式不織布(目付:20g/m)上に更に載置した、直径12mmの円柱状貫通孔を千鳥状に有する厚さ1.1mmの予備成形用支持体(シリコーンゴムシートとフロログラスシートとを貼り合わせた複合シート)の貫通孔内に、前記分散させた極細延伸繊維A、Bを集積させた。なお、予備成形用支持体はシリコーンゴムシート面が湿式不織布と当接するように載置し、また、捕集体の下に設置したサクションボックスにより空気を吸引(0.7m/min.)した。また、非貫通孔部分にも極細延伸繊維A、Bを集積させた。
(2)繊維固定工程;
前記予備成形用支持体の貫通孔内に極細延伸繊維A、Bを集積させた状態のまま、温度130℃に設定したリライアントプレス機(プレス圧力:2kg/cm)へ供給することにより、極細延伸繊維A、Bの高密度ポリエチレン成分を融着させて、予備成形用支持体の貫通孔内に融着極細延伸繊維集積体を備える融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体を形成した。なお、同時に非貫通孔部分における極細延伸繊維A、Bも融着させた。
(3)繰り返し工程;
前記予備成形用支持体と全く同じ予備成形用支持体を用いて、集積工程と繊維固定工程とを100回繰り返して、100枚の融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体を形成した。
(4)積層工程;
これら融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体の貫通孔の中心が一致するように、前記100枚の融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体を積層して、融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体積層物を形成した。次いで、各々の融着極細延伸繊維集積体上に、ポリオレフィン樹脂製円形状多孔板(直径:11.2mm)をそれぞれ載置した。
(5)装填工程及び(6)集積体固定工程;
予備成形用支持体のいずれの貫通孔の中心とも一致する中心をもつ円柱状突起(直径:10mm、高さ:200mm)を多数備えた突起板により、円形状多孔板を加圧することにより、100枚の融着極細延伸繊維集積体及び円形状多孔板を積層した状態で、円錐台状分離用容器へ、封止部と積層融着極細延伸繊維集積体とが当接するように装填するとともに、円形状多孔板を円錐台状分離用容器の内部突起に引っ掛けることにより積層融着極細延伸繊維集積体を圧縮した状態(圧縮率:3.4倍)で固定し、フィルタを製造した。なお、円錐台状分離用容器として、装填領域の装填口側端部(直径:11.3mm)から装填領域の封止部側端部(直径:10.7mm)にかけて連続的に横断面積が小さくなり、封止部の積層融着極細延伸繊維集積体との当接面とは反対面にポリカーボネート製メンブレン(孔径:0.4μm)が溶着された円錐台状分離用容器(装填口から封止部までの長さ:50mm、封止部から22mmだけ装填口側の位置に突起を有することにより装填領域を形成)を使用した。また、このフィルタにおいては、積層融着極細延伸繊維集積体全体が分離用容器によっても圧縮された状態で装填されていた。
このフィルタの製造においては、融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体を積層した後に、分離用容器へ装填し、固定することにより、積層した固定繊維集積体を分離材としているため、製造作業性に優れていた。また、非貫通孔部分にも極細延伸繊維A、Bを集積させ、融着させたため、融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体から融着極細延伸繊維集積体を脱落させることなく作業でき、作業性に優れていた。なお、非貫通孔部分における極細延伸繊維A、B量は予備成形用支持体の貫通孔内に集積する極細延伸繊維A、B量と比較すると少なかったため、融着極細延伸繊維集積体構成繊維に関与しない極細延伸繊維量が少なく、効率的に極細延伸繊維を使用してフィルタを製造することができた。
(実施例2)
実施例1の(1)集積工程における極細延伸繊維Aと極細延伸繊維Bとの質量比率を80:20としたこと以外は、実施例1と全く同様にしてフィルタを製造した。このフィルタにおいては、積層融着極細延伸繊維集積体全体が分離用容器及び円形状多孔板によって圧縮された状態で装填されていた。また、このフィルタの製造においても、製造作業性に優れ、また、効率的に極細延伸繊維を使用してフィルタを製造することができた。
(実施例3)
実施例1の(1)集積工程における極細延伸繊維Aと極細延伸繊維Bとの質量比率を50:50としたこと以外は、実施例1と全く同様にしてフィルタを製造した。このフィルタにおいては、積層融着極細延伸繊維集積体全体が分離用容器及び円形状多孔板によって圧縮された状態で装填されていた。また、このフィルタの製造においても、製造作業性に優れ、また、効率的に極細延伸繊維を使用してフィルタを製造することができた。
(実施例4)
実施例1の(1)集積工程における極細延伸繊維Aと極細延伸繊維Bとの質量比率を80:20としたこと、ポリオレフィン樹脂製円形状多孔板(直径:10.9mm)を使用したこと、及び分離用容器として、装填領域の装填口側端部(直径:11mm)と装填領域の封止部側端部(直径:11mm)の横断面積が同じで、封止部の積層融着極細延伸繊維集積体との当接面とは反対面にポリカーボネート製メンブレン(孔径:0.4μm)が溶着された円柱状分離用容器(装填口から封止部までの長さ:50mm、封止部から22mmだけ装填口側の位置に突起を有することにより装填領域を形成)を使用したこと以外は、実施例1と全く同様にしてフィルタを製造した。このフィルタにおいては、積層融着極細延伸繊維集積体全体が分離用容器及び円形状多孔板によって圧縮された状態で装填されていた。また、このフィルタの製造においても、製造作業性に優れ、また、効率的に極細延伸繊維を使用してフィルタを製造することができた。
(実施例5)
(1)集積工程(イ);
実施例1の(1)集積工程における極細延伸繊維Aと極細延伸繊維Bとの質量比率を50:50としたこと以外は、実施例1と全く同様にして、予備成形用支持体の貫通孔内に、極細延伸繊維A、Bを集積させた。なお、非貫通孔部分にも極細延伸繊維A、Bを集積させた。
(2)繊維固定工程(イ);
前記予備成形用支持体の貫通孔内に極細延伸繊維A、Bを集積させた状態のまま、温度130℃に設定したリライアントプレス機(プレス圧力:2kg/cm)へ供給することにより、極細延伸繊維A、Bの高密度ポリエチレン成分を融着させて、予備成形用支持体の貫通孔内に融着極細延伸繊維集積体を備える融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(イ)を形成した。なお、同時に非貫通孔部分における極細延伸繊維A、Bも融着させた。
(3)繰り返し工程(イ);
前記集積工程(イ)及び繊維固定工程(イ)を30回繰り返して、30枚の融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(イ)を形成した。
(1’)集積工程(ロ);
実施例1の(1)集積工程における極細延伸繊維Aと極細延伸繊維Bとの質量比率を80:20としたこと以外は、実施例1と全く同様にして、予備成形用支持体の貫通孔内に、極細延伸繊維A、Bを集積させた。なお、非貫通孔部分にも極細延伸繊維A、Bを集積させた。
(2’)繊維固定工程(ロ);
前記予備成形用支持体の貫通孔内に極細延伸繊維A、Bを集積させた状態のまま、温度130℃に設定したリライアントプレス機(プレス圧力:2kg/cm)へ供給することにより、極細延伸繊維A、Bの高密度ポリエチレン成分を融着させて、予備成形用支持体の貫通孔内に融着極細延伸繊維集積体を備える融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ロ)を形成した。なお、同時に非貫通孔部分における極細延伸繊維A、Bも融着させた。
(3’)繰り返し工程(ロ);
前記集積工程(ロ)及び繊維固定工程(ロ)を30回繰り返して、30枚の融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ロ)を形成した。
(1’’)集積工程(ハ);
実施例1の(1)集積工程における極細延伸繊維Aと極細延伸繊維Bとの質量比率を90:10としたこと以外は、実施例1と全く同様にして、予備成形用支持体の貫通孔内に、極細延伸繊維A、Bを集積させた。なお、非貫通孔部分にも極細延伸繊維A、Bを集積させた。
(2’’)繊維固定工程(ハ);
前記予備成形用支持体の貫通孔内に極細延伸繊維A、Bを集積させた状態のまま、温度130℃に設定したリライアントプレス機(プレス圧力:2kg/cm)へ供給することにより、極細延伸繊維A、Bの高密度ポリエチレン成分を融着させて、予備成形用支持体の貫通孔内に融着極細延伸繊維集積体を備える融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ハ)を形成した。なお、同時に非貫通孔部分における極細延伸繊維A、Bも融着させた。
(3’’)繰り返し工程(ハ);
前記集積工程(ハ)及び繊維固定工程(ハ)を40回繰り返して、40枚の融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ハ)を形成した。
(4)積層工程;
これら融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(イ)、(ロ)及び(ハ)の貫通孔の中心が一致するように、融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(イ)30枚、融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ロ)30枚、融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ハ)40枚の順に積層し、融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体積層物を形成した。次いで、融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ハ)の各々の融着極細延伸繊維集積体上に、ポリオレフィン樹脂製円形状多孔板(直径:11.2mm)をそれぞれ載置した。
(5)装填工程及び(6)集積体固定工程;
予備成形用支持体のいずれの貫通孔の中心とも一致する中心をもつ円柱状突起(直径:10mm、高さ:200mm)を多数備えた突起板により、円形状多孔板を加圧することにより、100枚の融着極細延伸繊維集積体及び円形状多孔板を積層した状態で、円錐台状分離用容器へ、封止部と積層融着極細延伸繊維集積体(イ)とが当接するように装填するとともに、円形状多孔板を円錐台状分離用容器の内部突起に引っ掛けることにより積層融着極細延伸繊維集積体を圧縮した状態(圧縮率:3.4倍)で固定し、フィルタを製造した。なお、円錐台状分離用容器として、装填領域の装填口側端部(直径:11.3mm)から装填領域の封止部側端部(直径:10.7mm)にかけて連続的に横断面積が小さくなり、封止部の積層融着極細延伸繊維集積体との当接面とは反対面にポリカーボネート製メンブレン(孔径:0.4μm)が溶着された円錐台状分離用容器(装填口から封止部までの長さ:50mm、封止部から22mmだけ装填口側の位置に突起を有することにより装填領域を形成)を使用した。また、このフィルタにおいては、積層融着極細延伸繊維集積体全体が分離用容器によっても圧縮された状態で装填されていた。また、このフィルタの製造においても、製造作業性に優れ、また、効率的に極細延伸繊維を使用してフィルタを製造することができた。
(実施例6)
(1)集積工程(ニ);
実施例1の(1)集積工程における極細延伸繊維Aと極細延伸繊維Bとの質量比率を80:20としたこと以外は、実施例1と全く同様にして、予備成形用支持体の貫通孔内に、極細延伸繊維A、Bを集積させた。なお、非貫通孔部分にも極細延伸繊維A、Bを集積させた。
(2)繊維固定工程(ニ);
前記予備成形用支持体の貫通孔内に極細延伸繊維A、Bを集積させた状態のまま、温度130℃に設定したリライアントプレス機(プレス圧力:2kg/cm)へ供給することにより、極細延伸繊維A、Bの高密度ポリエチレン成分を融着させて、予備成形用支持体の貫通孔内に融着極細延伸繊維集積体を備える融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ニ)を形成した。なお、同時に非貫通孔部分における極細延伸繊維A、Bも融着させた。
(3)繰り返し工程(ニ);
前記集積工程(ニ)及び繊維固定工程(ニ)を50回繰り返して、50枚の融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ニ)を形成した。
(1’)集積工程(ホ);
実施例1の(1)集積工程における極細延伸繊維Aと極細延伸繊維Bとの質量比率を80:20としたこと、及び予備成形用支持体として、直径13mmの円柱状貫通孔を千鳥状に有する厚さ1.1mmの予備成形用支持体(シリコーンゴムシートとフロログラスシートとを貼り合わせた複合シート)を使用したこと以外は、実施例1と全く同様にして、予備成形用支持体の貫通孔内に、極細延伸繊維A、Bを集積させた。なお、非貫通孔部分にも極細延伸繊維A、Bを集積させた。
(2’)繊維固定工程(ホ);
前記予備成形用支持体の貫通孔内に極細延伸繊維A、Bを集積させた状態のまま、温度130℃に設定したリライアントプレス機(プレス圧力:2kg/cm)へ供給することにより、極細延伸繊維A、Bの高密度ポリエチレン成分を融着させて、予備成形用支持体の貫通孔内に融着極細延伸繊維集積体を備える融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ホ)を形成した。なお、同時に非貫通孔部分における極細延伸繊維A、Bも融着させた。
(3’)繰り返し工程(ホ);
前記集積工程(ホ)及び繊維固定工程(ホ)を50回繰り返して、50枚の融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ホ)を形成した。
(4)積層工程;
これら融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ニ)及び(ホ)の貫通孔の中心が一致するように、融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ホ)50枚、融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ニ)50枚の順に積層し、融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体積層物を形成した。次いで、融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ニ)の各々の融着極細延伸繊維集積体上に、ポリオレフィン樹脂製円形状多孔板(直径:11.4mm)をそれぞれ載置した。
(5)装填工程及び(6)集積体固定工程;
予備成形用支持体のいずれの貫通孔の中心とも一致する中心をもつ円柱状突起(直径:10mm、高さ:200mm)を多数備えた突起板により、円形状多孔板を加圧することにより、100枚の融着極細延伸繊維集積体及び円形状多孔板を積層した状態で、円柱状分離用容器へ、封止部と積層融着極細延伸繊維集積体(ホ)とが当接するように装填するとともに、円形状多孔板を円柱状分離用容器の内部突起に引っ掛けることにより積層融着極細延伸繊維集積体を圧縮した状態(圧縮率:3.4倍)で固定し、フィルタを製造した。なお、円柱状分離用容器として、装填領域の装填口側端部(直径:11.5mm)と装填領域の封止部側端部(直径:11.5mm)の横断面積が同じで、封止部の積層融着極細延伸繊維集積体との当接面とは反対面にポリカーボネート製メンブレン(孔径:0.4μm)が溶着された円柱状分離用容器(装填口から封止部までの長さ:50mm、封止部から22mmだけ装填口側の位置に突起を有することにより装填領域を形成)を使用した。また、このフィルタにおいては、積層融着極細延伸繊維集積体全体が分離用容器によっても圧縮された状態で装填されていた。また、このフィルタの製造においても、製造作業性に優れ、また、効率的に極細延伸繊維を使用してフィルタを製造することができた。
(実施例7)
(1)集積工程(ヘ);
実施例1の(1)集積工程における極細延伸繊維Aと極細延伸繊維Bとの質量比率を80:20としたこと、及び予備成形用支持体として、直径13mmの円柱状貫通孔を千鳥状に有する厚さ1.1mmの予備成形用支持体(シリコーンゴムシートとフロログラスシートとを貼り合わせた複合シート)を使用したこと以外は、実施例1と全く同様にして、予備成形用支持体の貫通孔内に、極細延伸繊維A、Bを集積させた。なお、非貫通孔部分にも極細延伸繊維A、Bを集積させた。
(2)繊維固定工程(ヘ);
前記予備成形用支持体の貫通孔内に極細延伸繊維A、Bを集積させた状態のまま、温度130℃に設定したリライアントプレス機(プレス圧力:2kg/cm)へ供給することにより、極細延伸繊維A、Bの高密度ポリエチレン成分を融着させて、予備成形用支持体の貫通孔内に融着極細延伸繊維集積体を備える融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ヘ)を形成した。なお、同時に非貫通孔部分における極細延伸繊維A、Bも融着させた。
(3)繰り返し工程(ヘ);
前記集積工程(ヘ)及び繊維固定工程(ヘ)を35回繰り返して、35枚の融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ヘ)を形成した。
(1’)集積工程(ト);
実施例1の(1)集積工程における極細延伸繊維Aと極細延伸繊維Bとの質量比率を80:20としたこと、及び予備成形用支持体として、直径12.5mmの円柱状貫通孔を千鳥状に有する厚さ1.1mmの予備成形用支持体(シリコーンゴムシートとフロログラスシートとを貼り合わせた複合シート)を使用したこと以外は、実施例1と全く同様にして、予備成形用支持体の貫通孔内に、極細延伸繊維A、Bを集積させた。なお、非貫通孔部分にも極細延伸繊維A、Bを集積させた。
(2’)繊維固定工程(ト);
前記予備成形用支持体の貫通孔内に極細延伸繊維A、Bを集積させた状態のまま、温度130℃に設定したリライアントプレス機(プレス圧力:2kg/cm)へ供給することにより、極細延伸繊維A、Bの高密度ポリエチレン成分を融着させて、予備成形用支持体の貫通孔内に融着極細延伸繊維集積体を備える融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ト)を形成した。なお、同時に非貫通孔部分における極細延伸繊維A、Bも融着させた。
(3’)繰り返し工程(ト);
前記集積工程(ト)及び繊維固定工程(ト)を35回繰り返して、35枚の融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ト)を形成した。
(1’’)集積工程(チ);
実施例1の(1)集積工程における極細延伸繊維Aと極細延伸繊維Bとの質量比率を80:20としたこと以外は、実施例1と全く同様にして、予備成形用支持体の貫通孔内に、極細延伸繊維A、Bを集積させた。なお、非貫通孔部分にも極細延伸繊維A、Bを集積させた。
(2’’)繊維固定工程(チ);
前記予備成形用支持体の貫通孔内に極細延伸繊維A、Bを集積させた状態のまま、温度130℃に設定したリライアントプレス機(プレス圧力:2kg/cm)へ供給することにより、極細延伸繊維A、Bの高密度ポリエチレン成分を融着させて、予備成形用支持体の貫通孔内に融着極細延伸繊維集積体を備える融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(チ)を形成した。なお、同時に非貫通孔部分における極細延伸繊維A、Bも融着させた。
(3’’)繰り返し工程(チ);
前記集積工程(チ)及び繊維固定工程(チ)を30回繰り返して、30枚の融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(チ)を形成した。
(4)積層工程;
これら融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ヘ)、(ト)及び(チ)の貫通孔の中心が一致するように、融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(チ)30枚、融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ト)35枚、融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ヘ)35枚の順に積層し、融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体積層物を形成した。次いで、融着極細延伸繊維集積体保有予備成形用支持体(ヘ)の各々の融着極細延伸繊維集積体上に、ポリオレフィン樹脂製円形状多孔板(直径:11.2mm)をそれぞれ載置した。
(5)装填工程及び(6)集積体固定工程;
予備成形用支持体のいずれの貫通孔の中心とも一致する中心をもつ円柱状突起(直径:10mm、高さ:200mm)を多数備えた突起板により、円形状多孔板を加圧することにより、100枚の融着極細延伸繊維集積体及び円形状多孔板を積層した状態で、実施例1と同様の円錐台状分離用容器へ、封止部と積層融着極細延伸繊維集積体(チ)とが当接するように装填するとともに、円形状多孔板を円錐台状分離用容器の内部突起に引っ掛けることにより積層融着極細延伸繊維集積体を圧縮した状態(圧縮率:3.4倍)で固定し、フィルタを製造した。なお、このフィルタにおいては、積層融着極細延伸繊維集積体全体が分離用容器によっても圧縮された状態で装填されていた。また、このフィルタの製造においても、製造作業性に優れ、また、効率的に極細延伸繊維を使用してフィルタを製造することができた。
(分離性の評価)
まず、採血した血液に非凝固剤としてヘパリンを加えた血液2mlを試験用血液として用意した。
次いで、真空状態に保った各分離用容器の装填口から前記試験用血液を注液し、3分後に血漿又は血清成分が分離され、濾過されるかどうかを観察した。
その結果、実施例1〜7のフィルタはいずれも血漿又は血清成分を0.3〜0.5ml分離し、濾過することができるものであった。このように、本発明の製造方法は分離性能の優れるフィルタを製造できる方法であった。
集積工程の模式的斜視図 繊維固定工程の一部を切り欠いた模式的斜視図 積層工程の模式的斜視図 装填工程の模式的斜視図 装填工程における模式的透視斜視概念図 装填工程における別の模式的透視斜視概念図 集積体固定工程における模式的透視斜視概念図
符号の説明
1 予備成形用支持体
1a 貫通孔
1b 非貫通孔部分
2 捕集体
3 吸引装置
4 オーブン
5 固定繊維集積体保有予備成形用支持体積層物
6 突起板
7 、7’ 分離用容器
7a、7a’ 装填口
7b、7b’ 封止部
7c、7c’ 突起
7f、7f’ 装填領域
7fa、7fa’ 装填口側端部
7fb、7fb’ 封止部側端部
8 多孔板
10 固定繊維集積体保有予備成形用支持体
f 繊維
ff 固定繊維集積体
S 積層固定繊維集積体
Sa、Sa’ 封止部と当接しない固定繊維集積体
Sb、Sb’ 封止部と当接する固定繊維集積体

Claims (11)

  1. (1)繊維を多数の貫通孔を有する予備成形用支持体の貫通孔内に集積させる集積工程、
    (2)予備成形用支持体の貫通孔内に繊維を集積させた状態のまま、繊維同士を固定して、予備成形用支持体の貫通孔内に固定繊維集積体を備える固定繊維集積体保有予備成形用支持体を形成する繊維固定工程、
    (3)前記集積工程と繊維固定工程とを繰り返して、予備成形用支持体の貫通孔内に固定繊維集積体を備える固定繊維集積体保有予備成形用支持体を複数形成する繰り返し工程、
    (4)前記固定繊維集積体保有予備成形用支持体の貫通孔の中心が一致するように、複数の固定繊維集積体保有予備成形用支持体を積層して、固定繊維集積体保有予備成形用支持体積層物を形成する積層工程、
    (5)外力を作用させることにより、前記固定繊維集積体保有予備成形用支持体積層物の固定繊維集積体を積層した状態で、分離用容器内へ装填させる装填工程、
    (6)前記分離用容器内に積層した固定繊維集積体を固定し、血漿又は血清用フィルタとする集積体固定工程、
    とを備えていることを特徴とする、血漿又は血清用フィルタの製造方法。
  2. 集積工程において、気体を分散媒体として分散させた繊維を予備成形用支持体の貫通孔内に集積させることを特徴とする、請求項1記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法。
  3. 集積工程において、圧縮気体の作用により分散ノズルから気体中に繊維を噴出させて分散させた繊維を、予備成形用支持体の貫通孔内に集積させることを特徴とする、請求項1又は請求項2記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法。
  4. 集積工程において、繊維径が4μm以下の極細延伸繊維を主体とする繊維を、予備成形用支持体の貫通孔内に集積させることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法。
  5. 集積工程において、繊維を予備成形用支持体の非貫通孔部分にも集積させるとともに、繊維固定工程において、非貫通孔部分における繊維同士も固定することを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法。
  6. 繊維固定工程において、繊維を融着させて繊維同士を固定することを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法。
  7. 繰り返し工程において、平均繊維径の異なる固定繊維集積体を備える固定繊維集積体保有予備成形用支持体を複数形成し、積層工程において、固定繊維集積体の平均繊維径が順に大きくなるように、又は順に小さくなるように積層して、固定繊維集積体保有予備成形用支持体積層物を形成し、かつ、装填工程において、平均繊維径のより小さい固定繊維集積体が、分離用容器の血液の流れ方向における下流側となるように装填させることを特徴とする、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法。
  8. 装填工程において、分離用容器として、積層した固定繊維集積体を装填する装填口と、この装填口と対向し、積層した固定繊維集積体と当接して固定する封止部を備えており、かつ、積層した固定繊維集積体が装填される装填領域の装填口側端部から、装填領域の封止部側端部へ向かって横断面積が一定であるものを使用し、積層した固定繊維集積体の封止部と当接する固定繊維集積体として、分離用容器の封止部における横断面積よりも大きいものを使用することを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法。
  9. 装填工程において、分離用容器として、積層した固定繊維集積体を装填する装填口と、この装填口と対向し、積層した固定繊維集積体と当接して固定する封止部を備えており、かつ、積層した固定繊維集積体が装填される装填領域の装填口側端部から、装填領域の封止部側端部へ向かって横断面積が連続的又は非連続的に小さくなるものを使用し、積層した固定繊維集積体の封止部と当接する固定繊維集積体として、分離用容器の封止部における横断面積よりも大きいものを使用することを特徴とする、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法。
  10. 繰り返し工程における集積工程において、予備成形用支持体として貫通孔の大きさの異なる複数の予備成形用支持体を使用し、積層工程において、固定繊維集積体保有予備成形用支持体の貫通孔の大きさが順に大きくなるように、又は順に小さくなるように積層して、固定繊維集積体保有予備成形用支持体積層物を形成することを特徴とする、請求項8又は請求項9に記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法。
  11. 集積体固定工程において、積層した固定繊維集積体を多孔板によって圧縮した状態で固定することを特徴とする、請求項1〜請求項10のいずれかに記載の血漿又は血清用フィルタの製造方法。
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