JP2005170106A - ヘリコプタブレード - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、ブレードの根元部から先端部までの全幅に亘って、ブレード又はフラップのピッチ角を制御することのできるヘリコプタブレードを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のヘリコプタブレードは、ヘリコプタの上方に設けられ回転により発生する揚力によりヘリコプタを空中に浮揚し推進させるヘリコプタブレードにおいて、ブレード内に設けられた主桁材と、該主桁材に固定された複数の超音波モータステータと、該モータステータに各々対峙して配設された複数の超音波モータロータと、該モータロータに各々固定された複数のリブと、該リブに固定されたブレードの外皮とを備えたことを特徴としている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ヘリコプタを空中に浮揚させるとともに、飛行に必要とする推進力を発生させるメインロータ用ブレードに係わり、特に、ブレードの1回転中の各位置における揚力(空気力)を制御するために、ブレードの全長に亘って捩ることのできる、或いは個々に制御できるフラップを有するヘリコプタブレードに関する。
近年、ヘリコプタは、ペイロードの増大化、飛行速度の高速化とともに、種々の騒音、機体振動が大きくなっており、この各種の騒音、振動を低減することが要求されている。
すなわち、図10(a)に示すように、ヘリコプタには、胴体60の上方に2枚以上からなる、横断面形状が翼型にされた複数枚のブレード61が設けられている。
そして、胴体60に設置されたエンジンによりこのブレード61を高速で回転させ、ブレード61により発生する揚力によって、ヘリコプタを空中に浮揚させるとともに、飛行に必要とする推力を発生させるようにしている。また、このブレード61は、例えば図に示すように通常平面視において反時計回りに回転させるようにしている。
この場合、ヘリコプタの進行方向右側を通過するブレード61の対気速度VRは、ブレード61の回転速度Rに伴う前進速度成分と飛行時のヘリコプタの前進速度Sとが加わったものものとなる。そのため、高速前進する場合、進行方向右側を通過するブレード61の先端付近の対気速度VRは音速に近い値となり、衝撃波が発生し、急激に抵抗が増大する。
逆に、ヘリコプタの進行方向左側を通過するブレード61の対気速度VLは、ブレード61の回転速度Rに伴う前進速度成分から飛行時のヘリコプタの前進速度Sを減じたものとなる。そのため、ブレード61により発生する揚力は小さなものとなる。
さらに、ヘリコプタの進行方向左側を通過するブレード61のロータ回転軸付近の対気速度VLCは、回転速度Rに伴う前進速度成分より前進速度Sの方が大きくなり、負の迎え角となるため、抵抗が増大する。
従って、高速で飛行する場合は、高速で回転する各ブレード61の位置に応じて迎角αに差異を設けて、発生する揚力Lをバランスさせる必要がある。
そのために、進行方向右側を通過中のブレード61においては、図10(b)に示すようにブレード61の迎角αを小さくし、進行方向左側を通過中のブレード61においては、図10(c)に示すようにブレード61の迎角αを大きくしている。
その一例として、図11に示すものが提案されている。
図11に示すものは、ブレード70の捩り剛性は根元部より先端部の方が小さくなるように形成され、ブレード70の後端に、3個に分割したフラップ71をスマートマテリアルを使ったスマートアクチュエータ72及び制御計算機74でそれぞれ独立して駆動するようにしている。
なお、73はアクチュエータ、74、75は制御計算機、76はロータ回転角センサである。(例えば、特許文献1)
特開平9−254894号公報(第6頁、図11)
しかしながら、図11に示すものでは、フラップはブレードの先端部付近にしか設けられておらず、ブレードの根元部から先端部までの全幅に亘ってピッチ角をその部位毎に制御することは難しいという問題がある。
また、アクチュエータとしてスマートマテリアルにより直接フラップを駆動している。
これらのアクチュエータとしては、ピエゾ素子や形状記憶合金などが考えられる。
そのスマートマテリアルがピエゾ素子の場合は、応答性は良いものの変位量が少なくパワーが小さいという問題がある。
また、スマートマテリアルとして形状記憶合金も考えられるが、この場合は、パワー及び変位量は大きいものの応答性が非常に悪いという問題がある。
本発明は、このような従来のものにおける問題を解消し、上記の問題を解決するためになされたものであり、ブレードの根元部から先端部までの全幅に亘って、ブレード又はフラップのピッチ角を制御することのできるヘリコプタブレードを提供することを課題とする。
本発明は、上記の課題を解決するため、以下に示す手段を採用する。
本発明の第1の手段に係るヘリコプタブレードは、ヘリコプタの上方に設けられ回転により発生する揚力によりヘリコプタを空中に浮揚し推進させるヘリコプタブレードにおいて、ブレード内に設けられた主桁材と、該主桁材に固定された複数の超音波モータステータと、該モータステータに各々対峙して配設された複数の超音波モータロータと、該モータロータに各々固定された複数のリブと、該リブに固定されたブレードの外皮とを備えたことを特徴としている。
また、本発明の第2の手段に係るヘリコプタブレードは、ヘリコプタの上方に設けられ回転により発生する揚力によりヘリコプタを空中に浮揚し推進させるヘリコプタブレードにおいて、ブレード内にブレードの全幅方向に亘って設けられた主桁材と、該主桁材の全長に亘って固定され円筒状或いは円筒の一部をなす形状の複数の超音波モータステータと、該モータステータに各々対峙して配設され円筒状或いは円筒の一部をなす形状の複数の超音波モータロータと、上記主桁材に固定されると共に上記各モータロータの上記ブレード回転面外側に位置する複数のスラスト軸受と、該モータロータに各々固定された複数のリブと、該リブに固定されたブレードの外皮とを備えたことを特徴としている。
本発明の第3の手段に係るヘリコプタブレードは、ヘリコプタの上方に設けられ回転により発生する揚力によりヘリコプタを空中に浮揚し推進させるヘリコプタブレードにおいて、ブレード内に設けられた主桁材と、上記ブレードの後端にフラップ回転軸を介して配設された複数のフラップと、該主桁材の複数箇所に固定された複数の超音波モータステータと、該モータステータに各々対峙して配設された複数のモータロータと、上記各フラップと上記各モータロータとを連結する複数のリンク手段とを備えたことを特徴としている。
本発明の第4の手段に係るヘリコプタブレードは、ヘリコプタの上方に設けられ回転により発生する揚力によりヘリコプタを空中に浮揚し推進させるヘリコプタブレードにおいて、ブレード内にブレードの全幅方向に亘って設けられた主桁材と、上記ブレードの後端にブレードの全幅方向に亘ってフラップ回転軸を介して配設された複数のフラップと、該主桁材の複数箇所に固定された複数の超音波モータステータと、該モータステータに各々対峙して配設された複数のモータロータと、上記主桁材に固定されると共に上記各モータロータの上記ブレード回転面外側に位置する複数のスラスト軸受と、上記各フラップと上記各モータロータとを連結する複数のリンク手段とを備えたことを特徴としている。
本発明の第1の手段に係るヘリコプタブレードによれば、ブレードの主桁材に設けられた、応答性が良く、変位量、パワーも大きい複数の超音波モータによりブレード内の各リブを個別に駆動してブレード全体を捩るようにすることにより、ブレードの能動制御を効果的に行うことができる。
また、本発明の第2の手段に係るヘリコプタブレードによれば、超音波モータを、ブレードの全幅方向に亘って設けて、ブレード全体を捩るようにしているので、ブレードの各部位につき適正に制御でき、飛行性能向上及び、騒音、振動を低減することができる。
本発明の第3の手段に係るヘリコプタブレードによれば、ブレードの主桁材に設けられた、応答性が良く、変位量、パワーも大きい複数の超音波モータにより、ブレード後端のフラップを個別に駆動することにより、ブレードの能動制御を効果的に行うことができる。
また、本発明の第4の手段に係るヘリコプタブレードによれば、超音波モータ及びフラップを、ブレードの全幅方向に亘って設けて制御するようにしているので、ブレードの各部位につき適正に制御でき、飛行性能向上及び、騒音、振動を低減することができる。
次に図面を参照して、本発明におけるアクティブ制御ヘリブレードの実施形態について説明する。
図1は本発明の実施の第1形態に係るアクティブツイスト式ブレードを備えたブレード駆動装置の全体斜視図、図2は本発明の実施の第1形態に係るアクティブツイスト式ブレードの詳細斜視図、図3は本発明の実施の第1形態に係るアクティブツイスト式ブレードの断面図、図4は本発明の実施の第1形態に係るアクティブツイスト式ブレードの駆動機構の詳細断面図である。
図5は本発明の実施の第2形態に係るアクティブフラップ式ブレードの詳細斜視図、図6は本発明の実施の第2形態に係るアクティブフラップ式ブレードの断面図である。
図7は本発明の実施の第3形態に係るアクティブフラップ式ブレードの断面図である。
図8は本発明の実施の第4形態に係るアクティブフラップ式ブレードの詳細斜視図、図9は本発明の実施の第4形態に係るアクティブフラップ式ブレードの断面図である。
先ず、図1に基づき、本発明の実施の第1形態に係るメインロータ全体の駆動機構について説明する。
ロータ回転軸50は、ヘリコプタの胴体の上方に略鉛直状に立設されており、胴体内に設置された図示を省略したエンジンにより、ギヤボックス等を介して回転される。
ロータ回転軸50の上端にはロータハブ51が固定されている。ロータハブ51の側部には、4枚の断面翼型形状のアクティブツイストブレード1が、ピッチ角固定で連結されている。
そして、アクティブツイストブレード1内には、幅方向にわたって複数のリブ3及びこのリブ3を回動させる超音波モータ4が配設されている。なお、アクティブツイストブレード1は、この例ではロータハブ51の外周に4枚設けるようにしているが、図においてはそのうちの1枚だけを示している。
従来のヘリコプタにおいては、通常ロータハブ51の下方に、ロータ回転軸50と共に回転する回転系のスワッシュプレートやロッド、及びブレードの捩り方向のヒンジ等が設けられているが、本発明においては、アクティブツイスト式ブレードを用いているため、これらのものは不要となっている。
また、ヘリコプタには、超音波モータ制御器42を有するヘリコプタ制御装置41、操縦桿43等が配設されている。そして、操縦桿43を操作すると、その制御信号が超音波モータ制御器42に入力される。
一方、超音波モータ制御器42には、ヘリコプタ速度計44からヘリコプタの推進速度信号が、ブレード位置検出器45から各アクティブツイストブレード1の位置信号が、ロータ回転数検出器46からヘリコプタのロータ回転軸50の回転数信号が入力される。
そして、超音波モータ制御器42では、操縦桿43からの入力信号と、ヘリコプタ速度計44からの推進速度値と、ロータ回転数検出器46からのロータ回転数とに基づき、アクティブツイストブレード1の各回転位置における幅方向の各部位の状態(例えば、音速に近づいているか、負の迎角となるか、等)及び、超音波モータ4により制御すべき制御量を演算する。
その演算結果と位置検出器45からのアクティブツイストブレード1の回転位置とに基づき、制御ライン40を介して、個々の超音波モータ4が回動される。
次に、図2、図3、図4に基づき、本発明の実施の第1形態に係るアクティブツイスト式ブレードの詳細構造につき説明する。
図2に示すように、各アクティブツイストブレード1の前方付近には、アクティブツイストブレード1の幅方向に縦通する断面が長四角状の剛な主桁材2が配設されている。
そして、主桁材2には、アクティブツイストブレード1の全幅方向に亘って少なくとも3箇所に超音波モータ4が配設されている。
なお、上記のアクティブツイストブレード1の全幅方向に亘ってとは、必ずしもアクティブツイストブレード1の幅の100%の意味ではなく、アクティブツイストブレード1の全幅の70〜90%に配設することを意味する。
この超音波モータ4は、図3、図4に示すように円筒の一部をなす形状のモータステータ7とそれに対峙する円筒の一部をなす形状モータロータ6とで構成されている。
この超音波モータ4は、モータステータ7側において圧電素子の波状の変形により振動体を振動させることにより、この振動体に接しているモータロータ6(移動体)を移動させるものである。
この超音波モータ4は、小型且つ簡素な構成で速度応答性が良く変位確保が容易で高トルクである。また、超音波モータ4のモータステータ7及びモータロータ6は、主桁材2に隣接して配設されているため、アクティブツイストブレード1の重心が保持しやすくなっている。
なお、モータステータ7及びモータロータ6は、主桁材2の中心近傍のツイスト中心5を中心とする円筒の一部をなす形状となっている。
モータステータ7は、主桁材2の前後に固定されている。モータステータ7の上下方向の高さは、図4に示すように主桁材2の高さ以下となっている。一方、モータロータ6は、アクティブツイストブレード1の翼高さとほぼ同じ高さにすることができる。
前方のモータロータ6には、アクティブツイストブレード1の前方のリブ3が固定され、後方のモータロータ6には、アクティブツイストブレード1の後方のリブ3が固定されている。そして、アクティブツイストブレード1の表皮が、前方のリブ3及び後方のリブ3に固定されている。
なお、主桁材2には、モータロータ6が左右方向に揺動するのを防止するために、モータロータ6を挟むように図示しない一対のスラスト軸受が固定されている。
上述のごとく、一体化したアクティブツイストブレード1の外皮、前後のリブ3及び前後のモータロータ6は、主桁材2及び前後のモータステータ7の外周を、ツイスト中心5を中心として上下に回動角±αの範囲で回動する。
本発明の実施の第1形態に係るアクティブツイストブレード1は、上述のごとく構成されており、図1に示す超音波モータ制御器42により、各々の超音波モータ4は、アクティブツイストブレード1の対気速度に応じて回動させられる。
なお、通常ヘリコプタのブレードは捩り下げがついており、ロータ回転軸中心側では角度が大きく翼端で小さくなっているが、本発明の実施の第1形態においては、主桁材2の捩り下げ角度がロータ回転軸中心側では角度が大きく翼端で小さくなっている。
そして、1回転中の各回転位置において、この主桁材2の捩り下げ角度に、更にアクティブツイストブレード1を回動角±αの範囲で、対気速度に応じて捩り分布を最適になるように能動的に制御することで、抵抗、騒音、振動は低減され、揚力は増大し、飛行性能も向上する。
また、音速に近い速度で回転する場合、ヘリコプタの進行方向右側を通過するブレードの翼端部付近の迎角を0度にする必要があり、従来のフラップ式の場合その形状は逆ヘの字形となるが、アクティブツイストブレード1の場合完全な流線形状とすることができるため、抵抗増大をより一層抑えることが可能となる。
次に、図5、図6に基づき、本発明の実施の第2形態に係るアクティブフラップ式ブレードにつき説明する。
本発明の実施の第1形態と異なる点は、実施の第1形態のものが、アクティブツイストブレード1全体を能動的に捩るようにしたものであるのに対し、実施の第2形態では、ブレード10の後部にアクティブフラップ11を複数枚(少なくとも3枚以上)設け、アクティブフラップ11を超音波モータ9により個々に能動的に回動するようにしたことにある。
従って、ヘリコプタ制御装置41等は、図1に示す実施の第1形態のものと同じであり、第1の実施の形態と異なる点を主にして説明する。
図5、図6に示すように、ブレード10の全幅方向に亘って複数枚に分割されたアクティブフラップ11は、各々フラップ回転軸16を介して回動可能にブレード10の後縁に連結されている。そして、アクティブフラップ11の左右端部は連結棒12を介して超音波モータ9に連結されている。このブレード10及びアクティブフラップ11により断面流線形状をなしている。
なお、図示しないリブ及びブレード10の表皮は、主桁材2に固定されている。
各超音波モータ9のモータステータ13は円筒の一部をなす形状となっており、主桁材2の後方のみに固定されている。そして、各モータステータ13に対峙して円筒の一部をなす形状の複数のモータロータ14が配設されている。
この各モータロータ14の上下端部とアクティブフラップ11の前部上下端部とは、各々、ジョイント15を介して連結棒12(又は連結ワイヤ等、連結手段)により連結されている。
各モータステータ13の上下方向の高さは、ブレード10の翼高さとほぼ同じ高さにすることができる。
一方、各モータステータ13に沿って回動する各モータロータ14の高さは、アクティブフラップ11の最大ピッチ角を考慮して、適正なものとすることができる。
なお、第2の実施の形態において、各モータステータ13及びモータロータ14の形状は円筒の一部をなす形状としたが、これに限定されるものではなく、アクティブフラップ11の要求される最大ピッチ角を考慮して平板状としても良く、半円筒状にすることも可能である。
上述の構成により、第2の実施の形態においては、第1の実施の形態と同様に、図1に示す超音波モータ制御器42により、各々の超音波モータ9は、ブレード10の対気速度に応じて回動させられる。
このようにして、アクティブフラップ11を、能動的に1回転中の各回転位置において、対気速度に応じて最適な角度に回動させることができる。
なお、上述の実施の形態においては、複数枚のアクティブフラップ11を、ブレード10の全幅方向に亘って(全幅の70〜90%)配設しているが、これに限定されるものではなく、例えば、高速飛行時に問題となるブレード10の先端部側及びロータ回転軸50側にのみアクティブフラップ11を配設し、ブレード10の中央部にはアクティブフラップを設けず断面流線型状のブレードのみとすることもできる。
次に、図7に基づき、本発明の実施の第3形態に係るアクティブフラップ式ブレードの構造につき説明する。
本発明の実施の第2形態と異なる点は、実施の第2形態においては超音波モータを主桁材2の後部に配設したものであるのに対し、実施の第3形態では超音波モータを主桁材2の上下に配設したものである。従って、ヘリコプタ制御装置41、アクティブフラップ11等は、実施の第2形態のものと同じであり、第2の実施の形態と異なる点を主にして説明する。
各超音波モータ19のモータステータ17及び各モータロータ18は平板状であり、平板状の各モータステータ17は主桁材2の上下面に各々固定され、この各モータステータ17の更に上下に対峙して各々モータロータ18が配設されている。
そして、各モータロータ18の後端に各々連結棒12(連結手段)が連結されている。
上述の構成により、実施の第2の形態と同様に機能する。
次に、図8、図9に基づき、本発明の実施の第4形態に係るアクティブフラップ式ブレードの詳細構造につき説明する。本発明の実施の第2形態と異なる点は、主桁材20及び超音波モータ21を円筒状にしたことにある。また、アクティブフラップ1枚につき、3個の超音波モータ21を連結している。
従って、ヘリコプタ制御装置41、アクティブフラップ11等は、実施の第2形態のものと同じであり、第2の実施の形態と異なる点を主にして説明する。
主桁材20は円筒形状であり、ブレード10の左右全長に亘って配設されている。
そして、主桁材20に、複数の円筒状のモータステータ22が固定されている。その各モータステータ22の外周に、各々モータロータ23が配設されている。この各モータロータ23の後方の上下の2箇所とアクティブフラップ11の後端の上下2箇所とが、ジョイント15を介して各々連結棒12により連結されている。
上述の構成により、実施の第2の形態と同様に機能する。
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されず、本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えてよいことはいうまでもない。
例えば、実施の第1形態に係るアクティブツイスト式ブレードにおいて、主桁材を本発明の実施の第4形態と同様に円筒状とし、その主桁材に円筒状のモータステータおよび円筒状のモータロータを設けるようにしても良い。
なお、各超音波モータ4、9、19、21には、各々モータロータ6、14、18、23の回動角度を検出する図示しないモータロータ角度検出器が設けられており、その検出値に基づいて超音波モータ制御器42にてモータロータ6、14、18、23を適正な角度に制御することは言うまでもない。
また、その他変形例としては、次のように構成することもできる。
即ち、通常のブレードでは、主桁材に等間隔にリブが固定され、そのリブにブレードの表皮が固定されている。
この構造において、リブを主桁材に対し回動可能とし、その回動可能となったリブを超音波モータロータとして機能させる。このモータロータに対峙するように、ブレードの先端側に各々平板状のスラスト軸受兼用のモータステータを主桁材に固定する。
そして、ブレードの旋回時には、遠心力により、モータロータであるリブはモータステータに押し付けられるため、超音波モータとして機能する。
本発明の実施の第1形態に係るアクティブツイスト式ブレードを備えたブレード駆動装置の全体斜視図である。 本発明の実施の第1形態に係るアクティブツイスト式ブレードの詳細斜視図である。 本発明の実施の第1形態に係るアクティブツイスト式ブレードの断面図である。 本発明の実施の第1形態に係るアクティブツイスト式ブレードの駆動機構の詳細断面図である。 本発明の実施の第2形態に係るアクティブフラップ式ブレードの詳細斜視図である。 本発明の実施の第2形態に係るアクティブフラップ式ブレードの断面図である。 本発明の実施の第3形態に係るアクティブフラップ式ブレードの断面図である。 本発明の実施の第4形態に係るアクティブフラップ式ブレードの詳細斜視図である。 本発明の実施の第4形態に係るアクティブフラップ式ブレードの断面図である。 ヘリコプタの前進飛行時のブレードの作動を示す図で、図10(a)は全体平面図、図10(b)は図10(a)の右側を通過するブレードの迎角を示す図、図10(c)は図10(a)の左側を通過するブレードの迎角を示す図である。 従来のロータ制御装置の構成図である。
符号の説明
1 アクティブツイストブレード
2、20 主桁材
3 リブ
4、9、19、21 超音波モータ
5 ツイスト中心
6、14、18、23 モータロータ
7、13、17、22 モータステータ
10 ブレード
11 アクティブフラップ
12 連結棒
15 ジョイント
16 フラップ回転軸
40 制御ライン
41 ヘリコプタ制御装置
42 超音波モータ制御器
43 操縦桿
44 ヘリコプタ速度計
45 ブレード位置検出器
46 ロータ回転数検出器
50 ロータ回転軸
51 ロータハブ
60 胴体
61 ブレード
VL、VR、VLC 対気速度
R 回転速度
α 迎角
S 前進速度
70 ブレード
71 フラップ
72 スマートアクチュエータ
73 アクチュエータ
74、75 制御計算機
76 ロータ回転角センサ

Claims (4)

  1. ヘリコプタの上方に設けられ回転により発生する揚力によりヘリコプタを空中に浮揚し推進させるヘリコプタブレードにおいて、ブレード内に設けられた主桁材と、該主桁材に固定された複数の超音波モータステータと、該モータステータに各々対峙して配設された複数の超音波モータロータと、該モータロータに各々固定された複数のリブと、該リブに固定されたブレードの外皮とを備えたことを特徴とするヘリコプタブレード。
  2. ヘリコプタの上方に設けられ回転により発生する揚力によりヘリコプタを空中に浮揚し推進させるヘリコプタブレードにおいて、ブレード内にブレードの全幅方向に亘って設けられた主桁材と、該主桁材の全長に亘って固定され円筒状或いは円筒の一部をなす形状の複数の超音波モータステータと、該モータステータに各々対峙して配設され円筒状或いは円筒の一部をなす形状の複数の超音波モータロータと、上記主桁材に固定されると共に上記各モータロータの上記ブレード回転面外側に位置する複数のスラスト軸受と、該モータロータに各々固定された複数のリブと、該リブに固定されたブレードの外皮とを備えたことを特徴とするヘリコプタブレード。
  3. ヘリコプタの上方に設けられ回転により発生する揚力によりヘリコプタを空中に浮揚し推進させるヘリコプタブレードにおいて、ブレード内に設けられた主桁材と、上記ブレードの後端にフラップ回転軸を介して配設された複数のフラップと、該主桁材の複数箇所に固定された複数の超音波モータステータと、該モータステータに各々対峙して配設された複数のモータロータと、上記各フラップと上記各モータロータとを連結する複数のリンク手段とを備えたことを特徴とするヘリコプタブレード。
  4. ヘリコプタの上方に設けられ回転により発生する揚力によりヘリコプタを空中に浮揚し推進させるヘリコプタブレードにおいて、ブレード内にブレードの全幅方向に亘って設けられた主桁材と、上記ブレードの後端にブレードの全幅方向に亘ってフラップ回転軸を介して配設された複数のフラップと、該主桁材の複数箇所に固定された複数の超音波モータステータと、該モータステータに各々対峙して配設された複数のモータロータと、上記主桁材に固定されると共に上記各モータロータの上記ブレード回転面外側に位置する複数のスラスト軸受と、上記各フラップと上記各モータロータとを連結する複数のリンク手段とを備えたことを特徴とするヘリコプタブレード。
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