JP2005169750A - キャリッジ及び記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 メンテナンス作業等を簡易に行うことができる記録ヘッドを搭載したキャリッジ及びこのキャリッジを備えた記録装置と液体噴射装置を提供すること。
【解決手段】 インクを吐出する記録ヘッド162を有するヘッドユニット180が、前記記録ヘッドへ供給する前記インクを一旦貯留するダンパ191を有するダンパユニット190に対して着脱自在に取り付けられている。これにより、記録ヘッドのメンテナンス作業を行う場合、ヘッドユニットのみを取り外せば良いので、他の部品を取り外す作業を省略することができ、メンテナンス作業効率を向上させることができる。
【選択図】 図15

Description

本発明は、供給されるインクを一旦貯留するダンパを有するダンパユニットと、前記ダンパから供給される前記インクを吐出する記録ヘッドを有するヘッドユニットとを備え、主走査方向に往復移動自在なキャリッジ及びキャリッジを備えた記録装置と液体噴射装置に関する。
記録装置の1つであるインクジェット式プリンタは、給紙トレイに収納された用紙を給紙ローラにより取り出し、紙送りローラとその従動ローラにより挟持してプラテンに給紙する。そして、主走査方向に往復移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドにより記録し、排紙ローラとその従動ローラにより挟持して排紙トレイに排紙するようになっている。このようなインクジェット式プリンタのうち、比較的小型のインクジェット式プリンタは、インクの消費が比較的少ないので、インクカートリッジがキャリッジに搭載されている。一方、比較的大型のインクジェット式プリンタは、インクの消費が比較的多いので、インクタンクがキャリッジとは別の場所に配設されている。そして、インクタンクと記録ヘッドとはインクチューブ等を介して接続されている。
特開2003−175631号公報
上述した大型のインクジェット式プリンタは、キャリッジの下部に記録ヘッドが取り付けられ、キャリッジの上部にインクチューブ等が取り付けられている。このため、記録ヘッドのメンテナンス作業等を行う場合には、先ずインクチューブ等を取り外してから記録ヘッドを取り外さなければならず、手間の掛かる作業となっている。
本発明は、上記のような種々の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、メンテナンス作業等を簡易に行うことができる記録ヘッドを搭載したキャリッジ及びこのキャリッジを備えた記録装置と液体噴射装置を提供することにある。
上記目的達成のため、本発明のキャリッジでは、インクを吐出する記録ヘッドを有するヘッドユニットと、前記記録ヘッドへ供給する前記インクを一旦貯留するダンパを有するダンパユニットとを備え、主走査方向に往復移動自在なキャリッジであって、前記ヘッドユニットが前記ダンパユニットに対して着脱自在に取り付けられていることを特徴としている。これにより、記録ヘッドのメンテナンス作業を行う場合、ヘッドユニットのみを取り外せば良いので、他の部品を取り外す作業を省略することができ、メンテナンス作業効率を向上させることができる。
また、前記ヘッドユニットが取り付けられた前記ダンパユニットにおける、記録面に対して垂直方向の軸周りの傾きと、前記主走査方向の軸周りの傾きを調整する位置調整機構を備えたことを特徴としている。これにより、キャリッジに対する記録ヘッドの位置調整をキャリッジの位置調整が完了した後に行うことができるので、調整作業効率を向上させることができる。また、前記位置調整機構は、前記ヘッドユニットが取り付けられた前記ダンパユニットを前記傾き方向へ傾かせるカム機構を備えていることを特徴としている。これにより、調整作業を簡易に行うことができるので、調整作業効率を向上させることができる。また、前記位置調整機構は、傾き調整後の前記ヘッドユニットが取り付けられた前記ダンパユニットを付勢する付勢手段を備えていることを特徴としている。これにより、調整時のがたつきを抑えることができるので、調整精度を向上させることができる。
上記目的達成のため、本発明の記録装置では、記録媒体に記録する記録装置であって、上記各キャリッジを備えたことを特徴としている。上記目的達成のため、本発明の液体噴射装置では、被噴射媒体に液体を噴射する液体噴射装置であって、上記各キャリッジを備えたことを特徴としている。これにより、上記各作用効果を奏する記録装置または液体噴射装置を提供することができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る記録装置の1つであるインクジェット式プリンタの外観構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。このインクジェット式プリンタ100は、例えばJIS規格のA4判からJIS規格のA2判といった比較的大型のサイズのいわゆるカットされた用紙及びロール状の用紙に記録できる卓上型の大型のプリンタであり、全体が幅方向に長く延びる略直方体状のハウジング101で覆われている。
このハウジング101の上面には、矩形状の窓部102が形成されている。この窓部102は、透明もしくは半透明の窓カバー103によって覆われている。窓カバー103は、その上部の回動軸を中心に図示矢印a方向に回動可能に取り付けられている。ユーザは、窓カバー103を持ち上げて窓部102を開放することにより、窓部102を通して内部機構のメンテナンス作業等を行うことができる。
ハウジング101の前面両側には、複数のインクカートリッジが抜き差しされるカートリッジ収納部104がそれぞれ形成されている。各インクカートリッジは、記録用の各色のインクを貯留している。各カートリッジ収納部104は、透明もしくは半透明のカートリッジカバー105によって覆われている。カートリッジカバー105は、その下部の回動軸を中心に図示矢印b方向に回動可能に取り付けられている。ユーザは、カートリッジカバー105を軽く押して係止部を外しカートリッジ収納部104を開放することにより、インクカートリッジの交換作業等を行うことができる。
ハウジング101の前面右側のカートリッジ収納部104の上部には、プリンタ動作を指示する操作部110が配設されている。操作部110は、パワーをオン・オフするパワー系、用紙の頭出し等を操作したりインクのフラッシング等を操作する操作系、画像処理等を行う処理系等のボタン111と、状態を表示する液晶パネル112等を備えている。ユーザは、液晶パネル112を見て確認しながらボタン111を操作することができる。
ハウジング101の前面右側のカートリッジ収納部104の下部には、廃液タンク120が抜き差しされるタンク収納部106が形成されている。この廃液タンク120は、記録ヘッド162(図5参照)のクリーニング処理時やインクカートリッジの交換時に廃棄される廃インクを貯留する。ユーザは、廃液タンク120を引き出すことにより、内部に溜まっている廃インクの廃棄作業等を行うことができる。
ハウジング101の背面には、ロール状の用紙を給紙する給紙部130が上部後方に突き出るように配設されている。給紙部130の内部には、1本のロール状の用紙がセット可能な図示しないロール紙ホルダが配設され、給紙部130の前面には、跳ね上げ式の開閉可能なロール紙カバー131が図示しないロール紙ホルダを覆うように取り付けられている。ユーザは、ロール紙カバー131を持ち上げて給紙部130を開放することにより、ロール状の用紙の取り付け・取り外し作業等を行うことができる。なお、ロール紙カバー131の上面は、カットされた用紙を手差しで給紙案内することが可能な給紙案内面に形成されている。
ハウジング101の前面中央、すなわち一対のカートリッジ収納部104の間には、記録前のカットされた用紙及び記録後のカットされた用紙またはロール状の用紙を積載する給排紙トレイ200が抜き差しされる給排紙部140が形成されている。なお、この給排紙部140は、搬送時に折り曲げることが不可能な厚手の用紙を手差しで給紙することが可能なようにも形成されている。
この給排紙部140には、給排紙トレイ200の前部が差し込まれ、給排紙トレイ200の後部が突き出るようにして固定される。給排紙トレイ200は、カセット型に形成されており、内部に記録前の給紙されるカットされた用紙が積層収納され、上部に記録後の排紙されるカットされた用紙またはロール状の用紙が積層載置されるようなっている。このような給排紙トレイ200の詳細構造について、図2〜図4を参照して以下説明する。
図2は、上記給排紙トレイ200の外観構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。この給排紙トレイ200は、箱状に形成された給紙トレイ210と、この給紙トレイ210の上面を覆う蓋状に形成された排紙トレイ230を備えている。給排紙トレイ200は、給排紙方向に伸縮自在に形成されており、不使用のときはコンパクトに格納しておくことができ、また使用のときは種々のサイズのカットされた用紙に対応可能になっている。
図3及び図4は、給排紙トレイ200が装着された給排紙部140を示す斜視図である。カットされた用紙を積層載置する場合は、図3に示すように、ロール紙案内部240は排紙部材239aの上面に格納した状態、すなわち排紙部材239aの上面はフラットな面にする。これにより、排紙ローラ155(図5参照)を通って排紙されるカットされた用紙は、断面がL字状に形成された案内部145の側面及び底面と排紙部材239a〜239dの上面とで形成される排紙受け面上にスムーズに積層載置される。
なお、案内部145の底面には、スポンジマット145aが貼着されている。このスポンジマット145aは、1枚目のカットされた用紙を載置した後、2枚目のカットされた用紙が排紙されてきたとき、2枚目のカットされた用紙の先端が1枚目のカットされた用紙を突付いて排紙受け面から突き落としてしまうことを防止するための滑り止めの機能を有している。
一方、ロール状の用紙を積層載置する場合は、図4に示すように、排紙部材239aの上面に格納されているロール紙案内部240の第1の案内板241の他長辺側にユーザが指を掛けて後方に向かって旋回させる。すると、第2の案内板242が第1の案内板241に引っ張られて、長手方向の一端側が持ち上げられ、長手方向の他端側が排紙部材239aの上面に形成されている溝239aaに沿って後方に摺動する。そして、第1の案内板241と第2の案内板242とがなす角度が鋭角になるまで、第1の案内板241を旋回させる。
これにより、第2の案内板242は、その長手方向の一端側が案内部の側面の頂部に近接して滑り台状になる。このため、排紙ローラを通って排紙されるロール状の用紙がカールしていても、その先端が案内部側に巻き込まれてしまうことはなく、その先端は滑り台状の第2の案内板242上を滑走して排紙部材239a〜239dの上面側に導かれる。したがって、ロール状の用紙は、第2の案内板242と排紙部材239a〜239dの上面とで形成される排紙受け面上にスムーズに積層載置される。
図5は、図1のインクジェット式プリンタ100の内部構成の概略を示す断面側面図である。ハウジング101内には、給排紙部140と搬送部150と本発明の特徴的な部分を含む記録部160等が配設されている。給排紙部140には、カットされた用紙を給紙するためのホッパ141、給紙ローラ142、分離部材143等が配設されている。ホッパ141は、カットされた用紙が載置可能な平板状に形成されており、一端が給紙ローラ142と分離部材143の近傍に位置し、他端が装着されている給排紙トレイ200の給紙部210の底面に近接して位置するように配設されている。そして、ホッパ141は、一端側の裏面にハウジング101の底面に一端が取り付けられた圧縮バネ144の他端が取り付けられており、この圧縮バネ144の伸縮により他端側を中心に一端側が旋回するように配設されている。
給紙ローラ142は、断面の一部が切り欠かれたD字状に形成されており、間欠的に回転してホッパ141上のカットされた用紙を摩擦搬送するようになっている。分離部材143は、上面が粗面に形成されており、給紙ローラ142によりカットされた用紙が重送されたときに下層のカットされた用紙を最上層のカットされた用紙から摩擦分離するようになっている。ここで、ホッパ141上に載置されたカットされた用紙と給紙ローラ142との関係について図6を参照して説明する。
図6は、ホッパ141上に載置されたカットされた用紙と給紙ローラ142との接触状態を示す図である。図6(A)は、ホッパ141上に最大枚数のカットされた用紙Pが載置された場合であり、この場合はホッパ141が上昇したとき、最上層のカットされた用紙P1が給紙ローラ142の切り欠き部分には接触せず、少なくとも円弧開始点142a以降の円周に接触するように調節されている。
また、図6(B)は、ホッパ141上に最小枚数(1枚)のカットされた用紙P1が載置された場合であり、この場合はホッパ141が上昇したとき、そのカットされた用紙P1が給紙ローラ142の円弧開始点142aから少し回転した点142bに接触するように調節されている。この接触点142bは、接触点142bから円弧終了点142cまでの円周長さが、用紙P1の先端psからサブローラ151とその従動ローラ152aとの接触点151aまでの間隔と同一長aとなるときの点である。
以上のように調節することにより、ホッパ141上に載置されるカットされた用紙Pが最大枚数以下であれば、最上層のカットされた用紙P1の先端psがサブローラ151とその従動ローラ152aとの接触点151aに届くまで、カットされた用紙P1は給紙ローラ142からレリースされないので、カットされた用紙P1をサブローラ151に確実に受け渡すことができ、給紙ミスを無くすことができる。
搬送部150には、用紙を搬送するためのサブローラ151とその従動ローラ152a、152b、152c、紙送りローラ153とその従動ローラ154、排紙ローラ155とその従動ローラ156、用紙を検知する検知センサ157a、157b等が配設されている。サブローラ151は、給紙トレイ210から給紙されるカットされた用紙を排紙トレイ230に排紙するために、カットされた用紙を従動ローラ152a、152b、152cとともに挟持してU字状に反転搬送させるようになっている。また、サブローラ151は、給紙部130から給紙されるロール状の用紙を排紙部230に排紙するために、ロール状の用紙を従動ローラ152cとともに挟持して搬送させるようになっている。
紙送りローラ153は、反転搬送されてきたカットされた用紙もしくは給紙されてくるロール状の用紙を従動ローラ154とともに挟持してプラテン163へ送り出すようになっている。排紙ローラ155は、プラテン163を通過してくる用紙を単独で支持し、あるいは従動ローラ156とともに挟持して排紙トレイ230上へ排紙するようになっている。検知センサ157aは、給紙されてくるカットされた用紙のスキュー取りの際の搬送量を検知するようになっている。検知センサ157bは、反転搬送されてくるカットされた用紙もしくは搬送されてくるロール状の用紙の頭出しの際の搬送量を検知するようになっている。
従動ローラ156は、排紙ローラ155上に搬送されてくる用紙の記録面に対し当接または離間するギザローラ11及びコロローラ12と、これらのローラ11、12の当接・離間を切り替える切替軸14を備えている。ギザローラ11は、周面に鋸刃状の突起が形成されており、用紙の記録面に食い込んで用紙を排紙ローラ155と挟持することにより確実に搬送するようになっている。
コロローラ12は、周面が滑らかに形成されており、用紙の記録面を押圧して用紙を排紙ローラ155と挟持することにより確実に搬送するようになっている。そして、切替軸14の周面には、ギザローラ11とコロローラ12とギザローラ11やコロローラ12が配設されていないレリース部13が円周方向に所定間隔を空けて配設され、かつこれらが軸方向に所定間隔を空けて複数組配設されている。
このような従動ローラ156によれば、切替軸14を回転させることにより、ギザローラ11とコロローラ12、ギザローラ11とレリース部13、コロローラ12とレリース部13を任意に切り替えることができる。このギザローラ11とレリース部13またはコロローラ12とレリース部13の切替は、用紙の記録面に対するギザローラ11またはコロローラ12の当接・離間を擬似的に行っていることになる。したがって、上記各切替により多くの属性の用紙に対応することができる。なお、従動ローラ156には、ギザローラ11とコロローラ12とレリース部13の3種を各1個ずつ配設するようにしたが、これに限定されるものではなく、1種以上を2個以上で任意の組み合わせで配設するようにしても良い。
記録部160には、本発明の特徴的な部分であるキャリッジ161及び記録ヘッド162と、プラテン163、支持リブ164等が配設されている。キャリッジ161は、キャリッジベルト165(図7等参照)に連結されており、キャリッジモータ166(図7等参照)によってキャリッジベルト165が作動すると、キャリッジベルト165の動きに連行され、主ガイド軸61(図7等参照)及び副ガイド軸62(図7等参照)に案内されて用紙上を搬送直交方向に往復移動するようになっている。
このキャリッジ161は、下方の用紙に向けてインク滴を吐出可能な記録ヘッド162を有するヘッドユニット180(図14等参照)と、記録ヘッド162へ供給するインクを一旦貯留するダンパ191(図12等参照)を有するダンパユニット190(図12等参照)と、記録ヘッド162の位置(傾き)を調整する位置調整機構200(図12等参照)を備えている。
記録ヘッド162は、例えば2種類のブラックインクを吐出する複数のブラックインク用記録ヘッドと、イエロー、ダークイエロー、シアン、ライトシアン、マゼンタ、ライトマゼンタの6色のインク滴をそれぞれ吐出する複数のカラーインク用記録ヘッドとを備えている。そして、記録ヘッド162は、圧力発生室とそれに繋がるノズル開口が設けられており、圧力発生室内にインクを貯留して所定圧で加圧することにより、ノズル開口からプラテン163上の用紙に向けてコントロールされた大きさのインク滴を吐出するようになっている。プラテン163は、その上面である記録案内面163aにて、紙送りローラ153及び従動ローラ154から排紙ローラ155及び従動ローラ156に向かって搬送される用紙を支持して案内し、あるいは支持リブ164とともに支持して案内するようになっている。
ここで、多くの属性の用紙、すなわち厚さの異なる用紙に対し記録可能とするために、キャリッジ161に搭載されている記録ヘッド162のノズル形成面と、プラテン163の記録案内面163a上に搬送されてきた用紙の記録面とのギャップを調整するギャップ調整機構170(図20等参照)が配設されている。主ガイド軸61及び副ガイド軸62は、偏心した回転軸を中心に軸回転可能に構成されており、ギャップ調整機構170は、主ガイド軸61及び副ガイド軸62を同期回転させることにより、上記ギャップが常に一定となるように調整する。
支持リブ164は、プラテン163の記録案内面163aに形成されているスリット163bから突き出しまたは引っ込むリブ21と、このリブ21の突出・引込を切り替える切替軸22を備えている。リブ21は、略三角形の板状に形成されており、円弧状の一角部が記録案内面163aから突き出て用紙を支持するようになっている。切替軸22は、両端がプラテン163の側面163cに軸支持されている。そして、切替軸22の周面には、リブ21が軸方向に所定間隔を空けて複数個配設されている。
このような支持リブ164によれば、切替軸22を回転させることにより、プラテン163の記録案内面163aに形成されているスリット163bにおいて、リブ21における円弧状の一角部と平坦な部分とを任意に切り替えることができる。すなわち、プラテン163の記録案内面163aに形成されているスリット163bに、リブ21の円弧状の一角部を位置決めすることによりリブ21を突き出させることができ、リブ21の平坦な部分を位置決めすることによりリブ21を引っ込めることができる。したがって、上記切替により後で詳述する多くの属性の用紙に対応することができる。
図7は、上記キャリッジ161の周辺部の詳細構成を示す斜視図、図8は、その平面図、図9は、そのA−A線断面図である。キャリッジ161の背面側には、主ガイド軸61が主走査方向に配設され、キャリッジ161の前面側には、副ガイド軸62が主ガイド軸61と略平行に並設されている。主ガイド軸61及び副ガイド軸62は、丸棒状に形成されており、図示しないサイドフレームに両端が支持固定されている。
主ガイド軸61には、一端部から他端部まで延びる長尺矩形状の主ガイド板63が配設され、副ガイド軸62には、一端部から他端部まで延びる長尺矩形状の副ガイド板64が配設されている。主ガイド板63及び副ガイド板64は、主ガイド軸61及び副ガイド軸62のキャリッジ161側の略半周面を覆うように、周方向にそれぞれ2枚並設されている。すなわち、各2枚の主ガイド板63及び副ガイド板64は、主ガイド軸61及び副ガイド軸62の対向する略半周面の上部と下部をそれぞれ覆うように配設されている。
そして、主ガイド板63及び副ガイド板64は、長辺側の両端部が主ガイド軸61側及び副ガイド軸62側に若干折り曲げられて断面が略C字形状に形成されている。このような断面形状にすることにより、主ガイド軸61及び副ガイド軸62の周面に主ガイド板63及び副ガイド板64を取り付けたとき、主ガイド軸61及び副ガイド軸62の周面には主ガイド板63及び副ガイド板64の長辺側の両端先端部が接触し、主ガイド板63及び副ガイド板64の中央部は主ガイド軸61及び副ガイド軸62の周面から若干浮き上がった状態、すなわち遊びが形成されることになる。
キャリッジ161は、背面側の両端部に同一の摺動部70が配設されているとともに、前面側の両端部に同一の摺動部80が配設されている。摺動部70には、2つのラジアルベアリング71が上下に略直角の開角配置となるように、キャリッジ161にネジ止めされている固定台座72に取り付けられている。すなわち、2つのラジアルベアリング71は、主ガイド軸61に取り付けられている2枚の主ガイド板63にそれぞれ当接して、主ガイド板63の長尺方向に沿って摺動可能なように固定台座72に軸支持されている。
摺動部80には、2つのラジアルベアリング81が上下に略直角の開角配置となるように、キャリッジ161に可動自在に装着されている可動台座82に取り付けられている。すなわち、2つのラジアルベアリング81は、副ガイド軸62に取り付けられている2枚の副ガイド板64にそれぞれ当接して、副ガイド板64の長尺方向に沿って摺動可能なように可動台座82に軸支持されている。可動台座82は、一端が固定台座72に固定されている軸83の他端が、バネ84を介して貫装されている。したがって、可動台座82は、軸83に沿って可動自在となっている。なお、可動台座82近傍の軸83の支持部分の長さを調整することにより、可動台座82が可動するときのガタを取り除くことができる。
このような構成のキャリッジ161によれば、摺動部70、80は主ガイド軸61及び副ガイド軸62と直接接触しなくなるので、主ガイド軸61及び副ガイド軸62の摩耗を無くすことができる。したがって、キャリッジ161の主走査方向の往復移動を高精度に保つことができる。さらに、主ガイド板63及び副ガイド板64を摩耗し難い材料、例えばステンレスにより作成することにより、主ガイド板63及び副ガイド板64の摩耗も減少させることができるので、さらにキャリッジ161の主走査方向の往復移動を高精度に保つことができる。
また、摺動部80のラジアルベアリング81が、バネ84の復元力により副ガイド軸62に取り付けられた副ガイド板64を押圧しているので、その反力により摺動部70のラジアルベアリング71は、主ガイド板63を押圧して遊び分だけ撓ませ、主ガイド軸61に押し付けることができる。したがって、キャリッジ161は、常に主ガイド軸61に沿って摺動することになるので、主走査方向の往復移動を高精度に保つことができる。なお、従来使用していたスラストベアリングの代わりにラジアルベアリング71、81を使用しているので、コスト的にも安価なものとすることができる。
ここで、上述したように主ガイド軸61は両端がサイドフレームに支持固定されているため、径方向に掛かるバネ84による荷重により撓むおそれがある。そこで、この荷重を支えるための支持部材65が、主ガイド軸61の中央の背面側に配設されている。ただし、用紙の厚みが異なっても、キャリッジ161に搭載されている記録ヘッド162のノズル形成面と、プラテン163の記録案内面163a上に搬送されてきた用紙の記録面とのギャップを常に一定とするために、主ガイド軸61は偏心した回転軸を中心に軸回転可能となっている。このため、単純な支持部材を主ガイド軸61の中央の背面側に配設した場合には、主ガイド軸61の軸回転位置によっては支持部材と主ガイド軸61との間に隙間が発生する場合がある。そこで、この隙間の発生を防止するため、支持部材65は以下のような構成となっている。
図10は、上記支持部材65の詳細を示す斜視図、図11は、その断面図である。この支持部材65は、押さえ部材65aと調整部材65bを備えている。押さえ部材65aは、主ガイド軸61の背面側に配設されているフレーム107にネジ止め固定されている。調整部材65bは、主ガイド軸61の中央の背面側に埋設されている。そして、押さえ部材65aと調整部材65bが当接することにより、主ガイド軸61の径方向に掛かるバネ84による荷重を支えるようになっている。
押さえ部材65aの当接面は、フラットな面に形成されているが、調整部材65bの当接面は、主ガイド軸61の偏心した回転軸Rからの距離が、軸回転位置によって変化せず、常に一定となる曲面に形成されている。これにより、主ガイド軸61を軸回転させて上記ギャップ調整を行っても、支持部材65と主ガイド軸61との間に隙間は発生しない。したがって、支持部材65は主ガイド軸61の径方向に掛かるバネ84による荷重を常に支えることができ、この荷重による撓みの発生を防止して記録精度を高精度に維持することができる。
図12〜図14は、本発明の特徴的な部分である上記キャリッジ161の詳細を左前方から見た斜視図、右前方から見た斜視図及び底面側から見た斜視図である。このキャリッジ161は、上述したように、ヘッドユニット180、ダンパユニット190、位置調整機構300を備えている。キャリッジ161は、矩形枠状に形成されており、この枠内にヘッドユニット180とダンパユニット190がクリアランスを空けて挿入され、枠とダンパユニット190の間に位置調整機構300が配設されている。
ヘッドユニット180は、キャリッジ161の下部に配置されており、記録ヘッド162等を覆うヘッドカバー181を備えている。ダンパユニット190は、ヘッドユニット180が取り付けられてキャリッジ161の上部に配置されており、ダンパ191(図15等参照)とインクチューブ192とフレキシブルケーブル193等を覆うダンパカバー194を備えている。位置調整機構300は、キャリッジ161に取り付けられており、ダンパユニット190に取り付けられたヘッドユニット180の記録ヘッド162における、用紙の記録面に対して垂直方向の軸周りの傾きを調整する第1傾き調整部(カム機構)310及び主走査方向の軸周りの傾きを調整する第2傾き調整部(カム機構)320と、ヘッドユニット180が取り付けられたダンパユニット190をキャリッジ161に付勢する付勢部材(付勢手段)330(図16等参照)を備えている。
図15は、上記ヘッドユニット180の取付構造を示す斜視図である。ヘッドユニット180は、ダンパユニット190に対してネジ182により着脱自在になっている。従来の記録ヘッドのメンテナンス作業時は、インクチューブやフレキシブルケーブルを外し、ダンパを取り除いてから記録ヘッドを取り外さなければならず、手間が掛かっていた。しかし、本実施形態では、上述したように、摺動部80の可動台座82を可動させてキャリッジ161を主ガイド軸61と副ガイド軸62の間から取り外し、ヘッドユニット180をダンパユニット190から取り外すのみで記録ヘッド162のメンテナンス作業を行うことができるので、作業効率を大幅に向上させることができる。
図16は、第1傾き調整部310とその周辺部の詳細を示す斜視図、図17は、その平面図である。この第1傾き調整部310は、第1傾き調整レバー311と第1傾き調整軸312と第1傾き調整カム313を備えている。第1傾き調整レバー311は、棒状に形成され、キャリッジ161の右側面後部にて揺動自在に配設されている。第1傾き調整軸312は、第1傾き調整レバー311の一端に直角に軸支されており、第1傾き調整レバー311の揺動に追従して回動自在に配設されている。第1傾き調整カム313は、第1傾き調整軸312に偏心して形成されており、第1傾き調整レバー311の揺動に追従して回転自在に配設されている。さらに、この第1傾き調整カム312は、ダンパユニット190のダンパカバー194の右背面部に形成されている凸部194aの先端と当接するように形成されている。
一方、ダンパユニット190は、左背面に形成されている突起部190aを中心に記録面に対して垂直方向の軸周りの方向Zに回転自在となるようにキャリッジ161に軸支持されている。さらに、ダンパユニット190の上面は、付勢部材330に付勢されている。この付勢部材330は、板バネであり、一端がキャリッジ161の右側面上部にネジ331により係止され、他端がキャリッジ161の左側面上部に係止されているコイルバネ332に係止されている。
このような構成によれば、第1傾き調整レバー311を揺動させて第1傾き調整カム313が凸部194aを押圧するように回転させることにより、ヘッドユニット180が取り付けられたダンパユニット190を突起部190aを中心に用紙の記録面に対して垂直方向の軸周りの一方向に回転させることができる。また、第1傾き調整レバー311を揺動させて第1傾き調整カム313が凸部194aから離間するように回転させることにより、付勢部材330がコイルバネ332に引っ張られてヘッドユニット180が取り付けられたダンパユニット190を押圧するので、ヘッドユニット180が取り付けられたダンパユニット190を突起部190aを中心に用紙の記録面に対して垂直方向の軸周りの他方向に回転させることができる。したがって、記録ヘッド162における用紙の記録面に対して垂直方向の軸周りの方向Zの傾きを調整することができる。この傾き調整後は、付勢部材330のネジ333を締めることにより、ヘッドユニット180が取り付けられたダンパユニット190をキャリッジ161に固定することができる。
図18は、第2傾き調整部320とその周辺部の詳細を示す斜視図、図19は、その側面図である。この第2傾き調整部320は、第2傾き調整レバー321と第2傾き調整軸322と一対の第2傾き調整カム323を備えている。第2傾き調整レバー321は、扇状に形成され、キャリッジ161の左側面前部にて揺動自在に配設されている。第2傾き調整軸322は、第2傾き調整レバー321の中心に直角に軸支されており、第2傾き調整レバー321の回転に追従して回動自在に配設されている。一対の第2傾き調整カム323は、第2傾き調整軸322の両端に偏心して形成されており、第2傾き調整レバー321の回転に追従して回転自在に配設されている。さらに、この一対の第2傾き調整カム322は、ダンパユニット190のダンパカバー194の左右前面部に形成されている一対の凸部194bの下面と当接するように形成されている。
一方、ダンパユニット190は、背面中央に形成されている突起部190bの下面を中心に主走査方向の軸周りの方向Yに回転自在となるようにキャリッジ161に支持されている。さらに、ダンパユニット190の上面は、付勢部材330に付勢されている。この付勢部材330は、一端がキャリッジ161の右側面上部にネジ331により係止され、他端がキャリッジ161の左側面上部に係止されているコイルバネ332に係止されている。
このような構成によれば、第2傾き調整レバー321を回転させて第2傾き調整カム323が凸部194bの下面を押圧するように回転させることにより、ヘッドユニット180が取り付けられたダンパユニット190を突起部190bの下面を中心に主走査方向の軸周りの一方向に回転させることができる。また、第2傾き調整レバー321を回転させて第2傾き調整カム323が凸部194bの下面から離間するように回転させることにより、付勢部材330がコイルバネ195に引っ張られてヘッドユニット180が取り付けられたダンパユニット190を押圧するので、ヘッドユニット180が取り付けられたダンパユニット190を突起部190bの下面を中心に主走査方向の軸周りの他方向に回転させることができる。したがって、記録ヘッド162における主走査方向の軸周りの方向Yの傾きを調整することができる。この傾き調整後は、付勢部材330のネジ333を締めることにより、ヘッドユニット180が取り付けられたダンパユニット190をキャリッジ161に固定することができる。
図20は、ギャップ調整機構170とその周辺部を示す平面図、図21(A)、(B)は、その右側面図及び左側面図、図22は、右側側面の詳細を示す斜視図、図23(A)、(B)は、左側側面の詳細を示す斜視図である。このギャップ調整機構170は、主ガイド軸61及び副ガイド軸62を偏心させた状態で支持する偏心ブッシュ171a、171b、172a、172b、一方の側の偏心ブッシュ171a、172aを同期回転させるベルト173、このベルト173の両側にテンションを掛けるテンションプーリ174を備えている。さらに、モータ175及び偏心ブッシュ171a、172aとモータ175とを連結するギア機構176、主ガイド軸61及び副ガイド軸62を固定する第1固定部材177及び第2固定部材178を備えている。
各偏心ブッシュ171a、171b、172a、172bは、図20〜図23に示すように、主ガイド軸61及び副ガイド軸62の両端が固定され、図示しない両サイドフレームに回転自在に取り付けられている。これにより、主ガイド軸61及び副ガイド軸62を偏心回転させることができる。ベルト173は、図20〜図22に示すように、偏心ブッシュ171a、172a間に掛け渡されている。これにより、ギアを使用したときに生じるバックラッシュを無くすことができる。テンションプーリ174は、図20〜図22に示すように、図示しないサイドフレームにネジ止め固定されている。これにより、主ガイド軸61と副ガイド軸62の回転時の位相ズレを防止することができる。
ギア機構176は、図20〜図22に示すように、偏心ブッシュ171aの一端に嵌入されたブッシュギア176a、モータ175と噛み合う第1中間ギア176b、この第1中間ギア176bと噛み合う遊星ギア176c、この遊星ギア176cと断続的に噛み合う第2中間ギア176d、この第2中間ギア176dと噛み合う第3中間ギア176e、この第3中間ギア176eとブッシュギア176aに噛み合う第4中間ギア176fを備えている。遊星ギア176cは、モータ175の正逆回転によりギャップ調整駆動と切替軸14、22の切替駆動及び従動ローラ152a、152b、152cのレリース駆動とを切り替える機能を有している。
第1固定部材177は、図20〜図23に示すように、各偏心ブッシュ171a、171b、172a、172bに固定されている。この第1固定部材177は、主ガイド軸61と副ガイド軸62の成す平面の水平度を調整した後に、図示しない両サイドフレームにネジ止め固定される。第2固定部材178は、図20、図21、図23に示すように、他方の側の偏心ブッシュ171bに取り付けられている。この第2固定部材178は、主ガイド軸61と副ガイド軸62の偏心回転によるギャップを調整した後に、偏心ブッシュ171bに一体形成されているフランジ部171baにネジ止め固定される。
なお、ギャップ調整時はキャリッジ161が上下動するため、主ガイド軸61及び副ガイド軸62との間に配設されている主ガイド板63及び副ガイド板64がずれるおそれがある。しかし、主ガイド板63及び副ガイド板64はサイドフレームにガタを持たせて取り付けられているので、簡略的に板金調芯を行うことができ、さらにその後、キャリッジ161を主走査方向に往復移動させることにより、主ガイド板63及び副ガイド板64をならして完全に板金調芯を行うことができる。
このような構成のギャップ調整機構170によれば、自動的に主ガイド軸61と副ガイド軸62を同位相で偏心回転させてキャリッジ161を上下動させることができる。したがって、キャリッジ161に搭載されている記録ヘッド162のノズル形成面と、プラテン163の記録案内面163a上に搬送されてきた用紙の記録面とのギャップを用紙の厚みが異なっても常に一定とする高精度なギャップ調整を行うことができる。
なお、ギャップ調整時はキャリッジ161が上下動するため、キャリッジ161の認識センサもそれに同期して上下動するようになっている。また、キャリッジ161の位置センサを構成するリニアエンコーダスケールは、キャリッジ161に取り付けられているリニアエンコーダと非接触の状態を保つ必要があるため、リニアエンコーダスケールの両側に取り付けられているレバーで調整できるようになっている。
以上のような構成の記録ヘッド162周りの調整手順は、先ず、主ガイド軸61と副ガイド軸62とが成す平面の面出しを行う。次に、ダンパユニット190に取り付けられたヘッドユニット180の記録ヘッド162における、用紙の記録面に対して垂直方向の軸周りの傾きを調整し、続いて主走査方向の軸周りの傾きを調整する。そして、副走査方向の軸周りの傾きを調整するが、この調整は記録ヘッド162のノズル毎に電気的に自動調整される。最後に、記録ヘッド162のノズル形成面と用紙の記録面とのギャップを調整する。以上の調整により、高精度な記録を行うことができる。
このような構成において、インクジェット式プリンタ100にてカットされた用紙に記録する場合の動作について図24及び図25を参照して説明する。先ず、制御部は、カットされた用紙に対応する従動ローラ156と支持リブ164の切替を自動的に行う。すなわち、従動ローラ156はギザローラ11に切り替えられ、支持リブ164のリブ21は引っ込められる。そして、給排紙部140に装着された給排紙トレイ200の給紙トレイ210内に積層収納されたカットされた用紙Pは、用紙束が給紙ローラ142の回転に機械的に同期した圧縮バネ144の復元によるホッパ141の上昇により給紙ローラ142に押付けられ、最上層のカットされた用紙Pのみが分離部材143により分離されて搬送部150へ給紙される。
そして、図24(A)に示すように、給紙されるカットされた用紙Pがサブローラ151とその従動ローラ152aとの接触点151aに到達すると、カットされた用紙Pのスキュー取りが行われる。このスキュー取り方法は、用紙厚によって異なる方法が採られる。すなわち、普通紙以下の薄手のカットされた用紙の場合は、カットされた用紙の先端を少しだけサブローラ151とその従動ローラ152aとの間に食い込ませ、その後にローラ151、152aを逆転させてカットされた用紙を撓ませることにより、カットされた用紙の先端を揃えてスキュー取りする方法が採られる。
一方、普通紙より厚手のカットされた用紙の場合は、カットされた用紙の先端をサブローラ151とその従動ローラ152aとの接触点151aに突き当て、給紙ローラ142をスリップさせることでカットされた用紙の先端を揃えてスキュー取りする方法が採られる。なお、上記食い込み量及び突き当て量は、検知センサ157aにより検知され、この検知量にしたがってスキュー取りが制御される。
このように、用紙厚によってスキュー取り方法を異ならせるのは、薄手のカットされた用紙は腰が無いために、給紙ローラ142はカットされた用紙上でスリップせずにカットされた用紙を送り出してしまうおそれがあるからであり、厚手のカットされた用紙は薄手のカットされた用紙を貼り合わせた構造であるため、ローラ151、152aを逆転させたときに剥離してしまうおそれがあるためである。
スキュー取りが完了したカットされた用紙Pは、図示しない紙送りモータにより駆動されているサブローラ151とその従動ローラ152a、152b、152cに挟持されてU字経路で反転、すなわち給紙方向とは逆方向に搬送される。そして、図24(B)に示すように、カットされた用紙Pの先端が検知センサ157bの検知位置DPに到達すると、カットされた用紙Pの記録開始位置決めである頭出しが行われる。
すなわち、カットされた用紙Pの先端が、検知位置DPから紙送りローラ153とその従動ローラ154の間を通って図25(A)に示す頭出し位置HPに到達するまで、検知センサ157bにより搬送量が検知され、この検知量にしたがって頭出しが制御される。なお、従来の頭出しはサブローラ151より上流側に配設されている検知センサ157aにより行っていたが、この頭出しはサブローラ151より下流側に配設されている検知センサ157bにより行うので、検知量が少なくて済み、特に用紙厚による頭出し誤差を無くして頭出し精度を高めることができる。
その後、頭出しが完了したカットされた用紙Pは、図示しない紙送りモータにより駆動されている紙送りローラ153とその従動ローラ154に挟持されて記録部160へ搬送されることになる。したがって、サブローラ151とその従動ローラ152a、152b、152cによるカットされた用紙Pの挟持は搬送精度を悪化させる原因になるので、図25(B)に示すように、各従動ローラ152a、152b、152cはサブローラ151からレリースする。
搬送されるカットされた用紙Pは、図示しない吸引ポンプによりプラテン163上に吸着されて平坦にされ、図示しないキャリッジモータとタイミングベルトにより走査されるキャリッジ161に搭載された記録ヘッド162により記録される。このとき、インクジェット式プリンタ100の制御部は、例えばイエロー、ライトイエロー、マゼンタ、ライトマゼンタ、シアン、ライトシアン、ブラックの計7色のインクカートリッジから記録ヘッド162へ各色インクを供給し、各色インクの吐出タイミング及びキャリッジ161や紙送りローラ153の駆動を制御して、高精度なインクドット制御、ハーフトーン処理等を実行する。そして、記録が完了したカットされた用紙Pは、図示しない紙送りモータにより駆動されている排紙ローラ155とギザローラ11とに挟持されて給排紙部140へ排紙され、給排紙トレイ200の排紙トレイ230上へ積層載置される。
以上のように、本実施形態のインクジェット式プリンタ100によれば、ヘッドユニット180がダンパユニット190に対して着脱自在に取り付けられているので、記録ヘッド162のメンテナンス作業を行う場合、ヘッドユニット180のみを取り外せば良く、ダンパ191、インクチューブ192、フレキシブルケーブル193等を取り外す作業を省略することができ、メンテナンス作業効率を向上させることができる。また、位置調整機構300を備えているので、キャリッジ161に対する記録ヘッド162の位置調整をキャリッジ161の位置調整が完了した後に行うことができ、調整作業効率を向上させることができる。
記録ヘッドを搭載したキャリッジを備えた記録装置であれば、例えばファクシミリ装置、コピー装置等であっても適用可能である。また、記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を液体噴射ヘッドから被噴射媒体に噴射して液体を被噴射媒体に付着させる液体噴射装置の意味として、例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等を備えた装置にも適用可能である。
本発明の一実施の形態に係る記録装置の1つであるインクジェット式プリンタの外観構成の全体を斜め前方から見た斜視図である。 図1のプリンタの給排紙トレイの斜視図である。 図2の給排紙トレイの使用形態を示す斜視図である。 図2の給排紙トレイの別の使用形態を示す斜視図である。 図1のプリンタの内部構成の概略を示す断面側面図である。 ホッパ上の用紙と給紙ローラとの接触状態を示す図である。 キャリッジの周辺部の詳細構成を示す斜視図である。 図7の平面図である。 図8のA−A線断面図である。 支持部材の詳細を示す斜視図である。 図10の断面図である。 キャリッジの詳細を左前方から見た斜視図である。 図12の右前方から見た斜視図である。 図12の底面側から見た斜視図である。 ヘッドユニットの取付構造を示す斜視図である。 第1傾き調整部とその周辺部の詳細を示す斜視図である。 図16の平面図である。 第2傾き調整部とその周辺部の詳細を示す斜視図である。 図18の平面図である。 ギャップ調整機構とその周辺部を示す平面図である。 図20の右側面図及び左側面図である。 図20の右側側面の詳細を示す斜視図である。 図20の左側側面の詳細を示す斜視図である。 図1のプリンタの用紙の搬送状態を示す第1の図である。 図1のプリンタの用紙の搬送状態を示す第2の図である。
符号の説明
11 ギザローラ、12 コロローラ、13 レリース部、14 切替軸、21 リブ、22 切替軸、61 主ガイド軸、62 副ガイド軸、63 主ガイド板、64 副ガイド板、65 支持部材、65a 押さえ部材、65b 調整部材、70、80 摺動部、71、81 ラジアルベアリング、72 固定台座、82 可動台座、83 軸、84 バネ、100 インクジェット式プリンタ、101 ハウジング、104 カートリッジ収納部、105 カートリッジカバー、110 操作部、111 ボタン、112 液晶パネル、130 給紙部、140 給排紙部、141 ホッパ、142 給紙ローラ、143 分離部材、150 搬送部、151 サブローラ、152a、152b、152c 従動ローラ、153 紙送りローラ、154 従動ローラ、155 排紙ローラ、156 従動ローラ、160 記録部、161 キャリッジ、162 記録ヘッド、163 プラテン、163a 記録案内面、164 支持リブ、165 キャリッジベルト、166 キャリッジモータ、170 ギャップ調整機構、171a、171b、172a、172b 偏心ブッシュ、173 ベルト、174 テンションプーリ、175 モータ、176 ギア機構、180 ヘッドユニット、190 ダンパユニット、200 給排紙トレイ、210 給紙トレイ、230 排紙トレイ、300 位置調整機構、310 第1傾き調整部、320 第2傾き調整部、330 付勢部材

Claims (6)

  1. インクを吐出する記録ヘッドを有するヘッドユニットと、前記記録ヘッドへ供給する前記インクを一旦貯留するダンパを有するダンパユニットとを備え、主走査方向に往復移動自在なキャリッジであって、
    前記ヘッドユニットが前記ダンパユニットに対して着脱自在に取り付けられていることを特徴とするキャリッジ。
  2. 前記ヘッドユニットが取り付けられた前記ダンパユニットにおける、記録面に対して垂直方向の軸周りの傾きと、前記主走査方向の軸周りの傾きを調整する位置調整機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載のキャリッジ。
  3. 前記位置調整機構は、前記ヘッドユニットが取り付けられた前記ダンパユニットを前記傾き方向へ傾かせるカム機構を備えていることを特徴とする請求項2に記載のキャリッジ。
  4. 前記位置調整機構は、傾き調整後の前記ヘッドユニットが取り付けられた前記ダンパユニットを付勢する付勢手段を備えていることを特徴とする請求項2または3に記載のキャリッジ。
  5. 記録媒体に記録する記録装置であって、
    請求項1〜4の何れか一項に記載のキャリッジを備えたことを特徴とする記録装置。
  6. 被噴射媒体に液体を噴射する液体噴射装置であって、
    請求項1〜4の何れか一項に記載のキャリッジを備えたことを特徴とする液体噴射装置。
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