JP2005169516A - ボーリング加工方法 - Google Patents

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Masahiro Komata
正博 小又
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Kazuo Takeda
和夫 武田
Tomohiro Kondo
智浩 近藤
Yoshiyuki Senda
義之 千田
Yasushi Matsushita
靖志 松下
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Abstract

【課題】 切削油剤の供給量のバラツキを抑制し、適正な供給量を確保可能であるボーリング加工方法を提供する。
【解決手段】 軸受部を構成する穴部14と、潤滑油の通路23とを有し、穴部14は、軸方向に沿って複数配置され、通路14は、潤滑油を導入するための導入穴と、穴部14の内面に形成され、穴部14の内面に潤滑油を供給するための給油穴24とを有する加工物のボーリング加工方法であって、切削ツール32,33を軸方向に移動させ、穴部14の内面を加工する際に、ミスト状の切削油剤を、導入穴から通路23に導入し、給油穴24から加工点に供給する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ボーリング加工方法に関する。
従来のシリンダヘッドにおけるカム穴やシリンダブロックのクランク穴は、ボーリング加工が適用され、回転しながら軸方向に移動するツール(チップ)によって、その内面が切削加工される(例えば、特許文献1および2参照。)。
特開2001−310205号公報 特開2001−179514号公報
しかし、加工点は、軸方向に沿って位置しているため、各加工点における切削油剤の供給量のバラツキを抑制し、全ての加工点において切削油剤の供給量を適正に確保することが困難である。
特に、切削油剤と圧縮空気の混合ミストを使用するMQL(微少量潤滑システム:Minimum Quantity Lubrication)などのセミドライ加工においては、切削油剤は、極微量であるため、切削油剤のミスト状態を保持し、各加工点に良好に供給することは非常に困難である。
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、切削油剤の供給量のバラツキを抑制し、適正な供給量を確保可能であるボーリング加工方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、
軸受部を構成する穴部と、潤滑油の通路とを有し、前記穴部は、軸方向に沿って複数配置され、前記通路は、潤滑油を導入するための導入穴と、前記穴部の内面に形成され、前記穴部の内面に潤滑油を供給するための給油穴とを有する加工物のボーリング加工方法であって、
切削ツールを軸方向に移動させ、前記穴部の内面を加工する際に、ミスト状の切削油剤を、前記導入穴から前記通路に導入し、前記給油穴から加工点に供給する
ことを特徴とするボーリング加工方法である。
上記のように構成した本発明によれば、切削油剤は、穴部の内面に配置される給油穴から、加工点の近傍に直接供給される。したがって、加工点が軸方向に沿って位置しかつミスト状の切削油剤を使用するセミドライ加工が適用される場合であっても、切削油剤の供給量のバラツキは、抑制され、適正な供給量が確保される。つまり、切削油剤の供給量のバラツキを抑制し、適正な供給量を確保可能であるボーリング加工方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1は、実施の形態1に係るボーリング加工方法が適用される加工物を説明するための正面図、図2は、図1に示される加工物の側面図、図3は、図1に示される加工物の平面図である。
実施の形態1に係る加工物は、エンジン部品であるシリンダブロック10からなる。シリンダブロック10は、例えば、アルミニウム合金製であり、ヘッド面11、シリンダボア13、クランク穴14、フランジ16、および、潤滑油の通路(油路)20を有する。
ヘッド面11は、シリンダブロック10とともに燃焼室を構成するシリンダヘッドとの合わせ面である。シリンダボア13は、シリンダブロック10の上面に形成されるシリンダ穴12から内部に向かって延長している。
クランク穴14は、クランクシャフトを保持するためのクランク軸受(軸受部)を構成する穴部であり、軸方向に沿って複数配置されている。クランク軸受は、2つ割り式であり、軸受押えであるベアリングキャップ15を有する。ベアリングキャップ15は、例えば、鉄製であり、取り外し可能である。フランジ16は、オイルパンを取付けるために使用される。
油路20は、メインギャラリー通路21、クランク穴通路23、シリンダヘッド通路25を有する。
メインギャラリー通路21は、潤滑油を各部へ通すための主要油路であり、シリンダブロック10の側面に配置される側面給油穴22を有する。側面給油穴22は、フィルタを通った潤滑油を導入するための導入穴である。
クランク穴通路23は、メインギャラリー通路21と連通しており、メインギャラリー通路21を経由した潤滑油を、クランク穴14に配置されるクランクシャフトのジャーナル部に供給するため油路であり、クランク穴14の内面に配置(形成)されるクランクジャーナル給油穴24を有する。
シリンダヘッド通路25は、メインギャラリー通路21と連通しており、メインギャラリー通路21を経由した潤滑油を、シリンダヘッドへ供給するための油路であり、シリンダブロック10のヘッド面11に配置される上面給油穴26を有する。
図4は、実施の形態1に係るボーリング加工装置の切削ツール部を説明するための側面図、図5は、実施の形態1に係るボーリング加工装置のクーラント供給部を説明するための正面図、図6は、実施の形態1に係るボーリング加工装置のクーラント供給部における吐出ノズルおよび油路コネクタを説明するための斜視図である。
実施の形態1に係るボーリング加工装置は、切削ツール部30とクーラント供給部40とを有する。切削ツール部30は、アーバ31、切削ツール32,33、支持部34を有する。
アーバ31は、例えば、カップリング部を介して主軸(不図示)に連結されており、回転かつ往復動(図中における左右方向)自在である。
切削ツール32,33は、例えば、アーバ31内に埋め込まれた状態で設置される工具ホルダに保持され、アーバ31の周囲に配置される。切削ツール32は、中間加工用であり、切削ツール33は、仕上げ加工用である。切削ツールを2種類設けたのは、軸受に及ぼす工具からの背分力負荷を減らすためであり、必要に応じて、1種類の切削ツールを適用することも可能である。
アーバ31は、クランク穴14に挿通された状態で、図中左方向に後退しながら回転することで、アーバ31の周囲に配置される切削ツール32,33が、クランク穴14にボーリング加工を施す。
支持部34は、先端スリーブ35、中間スリーブ36、後端スリーブ37を有する。先端スリーブ35は、右側端部に位置するクランク穴14より右側に突出するアーバ31の先端部付近を支持する。中間スリーブ36は、中央部に位置するクランク穴14間に位置するアーバ31の間隙部を支持する。後端スリーブ37は、左側端部に位置するクランク穴14より左側に位置するアーバ31の基端部付近を支持する。
先端スリーブ35、中間スリーブ36、後端スリーブ37は、アーバ31を回転自在に支持するため、例えば、ベアリングを介して回転可能に設けられている内部スリーブを有する。
クーラント供給部40は、ミスト発生装置41、第1ミスト導入手段42、第2ミスト導入手段46を有する。
ミスト発生装置41は、クーラントである切削油剤を貯蔵するためのタンクと、ミスト発生器とを有している。ミスト発生器は、例えば、加圧空気源が連結され、また、ベンチュリ機構を備えており、切削油剤の超微細粒子と空気との混合物であるミスト状の切削油剤を発生させる。
第1ミスト導入手段42は、吐出ノズル43、油路コネクタ44、密閉部材45を有する。吐出ノズル43は、ミスト発生装置41に連結され、また、クランク穴通路23に突出している。したがって、吐出ノズル43は、メインギャラリー通路21を経由し、クランク穴14の内面に配置されるクランクジャーナル給油穴24から、ミスト状の切削油剤を加工点に供給することが可能である。
油路コネクタ44は、例えば、略円柱状ゴムからなる弾性部材であり、側面給油穴22と嵌合することで、側面給油穴22を密閉する。また、その略中央を、吐出ノズル43が貫通している。密閉部材45は、上面給油穴26と嵌合し、上面給油穴26を閉鎖するためのプラグ状の弾性部材からなる。つまり、密閉部材45は、切削油剤の供給に使用されない給油穴を密閉するために使用される。
第2ミスト導入手段46は、シリンダボア13を経由してクランク穴14の近傍に配置される吐出ノズル47を有する。吐出ノズル47は、ミスト発生装置41に連結されており、ベアリングキャップ側から、ミスト状の切削油剤を加工点に供給することが可能である。なお、第2ミスト導入手段46を適宜省略することで、クーラント供給部40を簡略化することも可能である。
次に、実施の形態1に係るボーリング加工方法を説明する。
まず、切削ツール部30のアーバ31をクランク穴14に挿入し、所定の前進位置にセットする。
そして、アーバ31を回転させながら図中左方向に後退させ、切削ツール32によって、クランク穴14に対して中間加工を施す。つまり、切削ツール32を軸方向に移動させ、全てのクランク穴14の内面を同時に加工する。
一方、クーラント供給部40のミスト発生装置41において、ミスト状の切削油剤を発生させる。ミスト状の切削油剤は、第1ミスト導入手段42の吐出ノズル43(側面給油穴22)からクランク穴通路23に導入される。そして、メインギャラリー通路21を経由して、クランク穴14の内面に配置されるクランクジャーナル給油穴24から、ミスト状の切削油剤が、加工点に供給される。
つまり、切削油剤は、加工点の近傍に直接供給される。そのため、加工点が軸方向に沿って位置しかつミスト状の切削油剤を使用するセミドライ加工が適用される場合であっても、切削油剤の供給量のバラツキは、抑制され、適正な供給量が確保される。
また、シリンダボア13を経由してクランク穴14の近傍に配置される吐出ノズル47から、ミスト状の切削油剤が、同時に加工点に供給される。一般的に、アルミニウム合金製のシリンダブロック10に比べて、鉄製のベアリングキャップ15は、切削性が劣っている。しかし、上記のように、第2ミスト導入手段46の吐出ノズル47によって、ベアリングキャップ側にミスト状の切削油剤が供給されるため、ベアリングキャップ側の潤滑が向上し、安定化する。
アーバ31が所定距離後退することで、切削ツール32による中間加工が完了する。その後、アーバ31がさらに後退することで、切削ツール33による仕上げ加工が連続的に開始される。
この際、中間加工の際と同様に、クランク穴14の内面に配置されるクランクジャーナル給油穴24と、シリンダボア13を経由してクランク穴14の近傍に配置される吐出ノズル47とから、ミスト状の切削油剤が、加工点に向かって供給される。そのため、切削油剤の供給量のバラツキは、抑制され、適正な供給量が確保され、また、ベアリングキャップ側の潤滑が向上し、安定化する。
したがって、ボーリング加工(中間加工および仕上げ加工)後のクランク穴14は、良好な面精度を有し、安定した製品寿命を有することになる。
以上のように、実施の形態1においては、切削油剤の供給量のバラツキを抑制し、適正な供給量を確保可能であるボーリング加工方法を提供することができる。
なお、ボーリング加工後、クランク穴14の内面に配置されるクランクジャーナル給油穴24を閉鎖するのみで、油路20を密閉することが可能である。そのため、工数の増加を抑制しつつ、リークテストを、容易に実施可能である。
例えば、クランク穴通路23に突出している吐出ノズル43と、ミスト発生装置41との間の配管に、加圧空気源に連結された切換え弁を配置する場合、クランクジャーナル給油穴24を閉鎖することで密閉された油路20に、加圧空気を供給することが可能である。したがって、昇圧された油路20の内圧の圧力変動により、漏れを検出することが可能である。
なお、油路20を昇圧するための気体は、加圧空気に限定されず、例えば、ミスト状の切削油剤を利用することも可能である。
図6は、実施の形態1に係るボーリング加工装置の変形例を説明するための断面図である。
本変形例においては、第2ミスト導入手段46の吐出ノズル47Aが二股に分岐しており、切削ツールのすくい面および逃げ面の両方にミスト状の切削油剤を供給することが可能であり、ベアリングキャップ側の潤滑を向上させることが可能である。
さらに、本変形例においては、シリンダブロック10およびベアリングキャップ15の下面に、液状化した切削油剤を回収するための受器48と、回収した切削油剤からごみ等除去するためのフィルタ49とを有する。したがって、切削油剤を再利用することで、切削油剤の消費量を削減することが可能である。
なお、受器48は、オイルパンと略同一の形状を有しており、シリンダブロック10のフランジ16を利用して、シリンダブロック10に取付けられる。
図8は、実施の形態2に係るボーリング加工方法が適用される加工物を説明するための正面図、図9は、図8に示される加工物の背面図、図10は、図8に示される加工物の側面図、図11は、図8に示される加工物の平面図、図12は、図8に示される加工物の底面図である。
実施の形態2に係る加工物は、エンジン部品のシリンダヘッド50からなる。シリンダヘッド50は、例えば、アルミニウム合金製であり、カムブラケットの取付け面51、カム穴54、ブロック面56および、潤滑油の通路(油路)60を有する。
カム穴54は、カムシャフトを保持するためのカム主軸受(軸受部)を構成する穴部であり、軸方向に沿って複数配置されている。カム主軸受は、2つ割り式であり、軸受押えであるカムブラケットを有する。カムブラケットは、例えば、アルミニウム合金製であり、取付け面51に着脱可能に取付けられる。
ブロック面56は、シリンダヘッド50とともに燃焼室を構成するシリンダブロックとの合わせ面である。
油路60は、オイルギャラリー通路61、カム穴通路63、シリンダブロック通路65を有する。
オイルギャラリー通路61は、潤滑油を各部へ通すための主要油路であり、シリンダヘッド50の側面に配置される側面給油穴62(62A〜62I)を有する。側面給油穴62は、例えば、カム位相を制御するためのバルブ制御装置に潤滑油を循環させるための導入穴である。
カム穴通路63は、オイルギャラリー通路61と連通しており、オイルギャラリー通路61を経由した潤滑油を、カム穴54に配置されるカムシャフトのジャーナル部に供給するため油路であり、カム穴54の内面に配置(形成)されるカムジャーナル給油穴64を有する。
シリンダブロック通路65は、シリンダブロックのメインギャラリー通路と連通しており、シリンダブロックからの潤滑油を、オイルギャラリー通路61へ供給するための油路であり、ブロック面56に配置される底面給油穴66を有する。
図13は、実施の形態2に係るボーリング加工装置を説明するための概略図、図14は、図13に示されるボーリング加工装置に係る底面密閉手段を説明するための平面図、図15は、図13に示されリーク検査部に適用されるカムジャーナル給油穴の密閉手段を説明するための側面図、図16は、図15のXVI−XVIに関する断面図である。なお、符号52は、カムブラケットを示している。
実施の形態2に係るボーリング加工装置は、切削ツール部70、クーラント供給部80、リーク検査部90を有する。
切削ツール部70は、カップリング部71、胴体部72、チップ(切削ツール)73を有する。カップリング部71は、機械主軸へ取付けられ、回転かつ往復動(図中における左右方向)自在である。胴体部72は、ツール本体であり、カップリング部71の中央部から延長している。チップ73は、胴体部72の先端ピースの周囲に配置される。
クーラント供給部80は、ミスト発生装置81およびミスト導入手段82を有する。ミスト発生装置81は、クーラントである切削油剤を貯蔵するためのタンクと、ミスト発生器とを有している。ミスト導入手段82は、チェックバルブ83、吐出ノズル、油路コネクタ、側面密閉手段、底面密閉手段を有する。
チェックバルブ83は、ミスト発生装置81から導入されるミスト状の切削油剤の逆流を防止するために配置されている。吐出ノズルおよび油路コネクタは、実施の形態1に係る吐出ノズル43および油路コネクタ44(図6参照)と略同一であり、チェックバルブ83を介してミスト発生装置に連結され、側面給油穴62A,62D,62E,62Hに取付けられる。
したがって、ミスト状の切削油剤を、側面給油穴62A,62D,62E,62Hからオイルギャラリー通路61に導入し、カム穴通路63を経由して、カム穴54の内面のカムジャーナル給油穴64から、加工点に供給することが可能である。
側面密閉手段は、切削油剤の供給に使用されない側面給油穴62B,62C,62F,62Gを密閉するために使用され、例えば、側面給油穴62B,62C,62F,62Gと嵌合するプラグ状の弾性部材を有する。
底面密閉手段は、切削油剤の供給に使用されない底面給油穴66を密閉するために使用され、例えば、図14に示されるように、プレート部材85および弾性部材86を有する。プレート部材85は、シリンダヘッド50のブロック面56(図12参照)と対応する外形形状を有し、弾性部材86は、底面給油穴66と位置合わされて配置される。弾性部材86は、プレート部材85をシリンダヘッド50のブロック面56に取付けることよって、底面給油穴66を閉鎖し、密閉する。
リーク検査部90は、リークテスター91および昇圧手段92を有する。リークテスター91は、加圧空気源が連結され、また、油路60のリークを検出するための圧力変動検出手段を有する。昇圧手段92は、油路60に加圧空気を導入することで、油路60の内部を昇圧し、大気圧より高圧とするために使用される。
昇圧手段92は、チェックバルブ93、吐出ノズルおよび油路コネクタ、密閉手段95を有する。
チェックバルブ93は、リークテスター91から導入される加圧空気の逆流を防止するために配置されている。吐出ノズルおよび油路コネクタは、実施の形態1に係る吐出ノズル43および油路コネクタ44(図6参照)と略同一であり、側面給油穴62Iに取付けられ、また、チェックバルブ93を介してリークテスター91に連結されている。したがって、側面給油穴62Iは、リークテストが実施されていない場合は、密閉状態となる。
密閉手段95は、カム穴54のボーリング加工後において、カムジャーナル給油穴64を密閉するために使用され、例えば、図15および図16に示されるように、シャフト部96と弾性部材97とを有する。
弾性部材97は、カムジャーナル給油穴64と位置合わせされて、シャフト部96に取付けられている。したがって、シャフト部96をカム穴54に挿入し、弾性部材97をカム穴54の内面に当接させる場合、各弾性部材97は、対応するカムジャーナル給油穴64を閉鎖し、密閉する。
次に、実施の形態2に係るボーリング加工方法を説明する。
まず、切削ツール部70の胴体部72をカム穴54に挿入し、所定の待機位置にセットする。
そして、胴体部72を回転させながら図中左方向に前進させ、胴体部72の先端ピースの周囲に配置されるチップ73によって、カム穴54のボーリング加工を、順次実施する。
一方、クーラント供給部80のミスト発生装置81において、ミスト状の切削油剤を発生させる。ミスト状の切削油剤は、ミスト導入手段82の吐出ノズルが取付けられている側面給油穴62A,62D,62E,62Hから、オイルギャラリー通路61に導入される。
なお、切削油剤の供給に使用されていない側面給油穴62B,62C,62F,62Gおよび底面給油穴66は、ミスト導入手段82の側面密閉手段および底面密閉手段によって閉鎖され、また、側面給油穴62Iは、リーク検査部90(昇圧手段92)のチェックバルブ93によって閉鎖されている。
したがって、オイルギャラリー通路61に導入されたミスト状の切削油剤は、カム穴通路63を経由して、カム穴54の内面のカムジャーナル給油穴64から、加工点に供給される。つまり、切削油剤は、加工点の近傍に直接供給される。そのため、加工点が軸方向に沿って位置しかつミスト状の切削油剤を使用するセミドライ加工が適用される場合であっても、切削油剤の供給量のバラツキは、抑制され、適正な供給量が確保される。
その結果、ボーリング加工後のカム穴54は、良好な面精度を有し、安定した製品寿命を有することになる。
次に、実施の形態2に係るリーク検査部90よるリークテスト方法を説明する。
カム穴54のボーリング加工後、切削ツール部70の胴体部72を図中右方向に後退させ、待機位置にセットする。
そして、密閉手段95(昇圧手段92)のシャフト部96をカム穴54に挿入し、所定位置に前進させ、シャフト部96に取付けられている弾性部材97をカム穴54の内面に当接させる。各弾性部材97は、対応するカムジャーナル給油穴64を閉鎖し、密閉するため、油路60は、密閉状態となる。
その後、リークテスター91を作動させ、昇圧手段92のチェックバルブ93を経由し、吐出ノズルおよび油路コネクタが取付けられている側面給油穴62Iから、加圧空気を油路60に導入する。
油路60の内部圧力が所定値に到達すると、加圧空気の導入を停止し、その後、油路60の内部圧力の変動を検出することで、油路60のリークを検出する。
つまり、ボーリング加工後においては、カムジャーナル給油穴64を閉鎖するだけで、油路20を密閉することが可能であるため、工数の増加を抑制しつつ、リークテストを、容易に実施可能である。なお、加圧空気を導入するために給油穴は、側面給油穴62Iに限定されず、適宜選択することが可能である。
以上のように、加工物としてシリンダヘッドのカム穴が適用される実施の形態2においても、切削油剤の供給量のバラツキを抑制し、適正な供給量を確保可能である。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で種々改変することができる。
例えば、加工物は、エンジン部品のシリンダブロックやシリンダヘッド以外の部品にも適用することが可能である。つまり、軸受部を構成する穴部と、潤滑油の通路とを有し、前記穴部は、軸方向に沿って複数配置され、前記通路は、潤滑油を導入するための導入穴と、前記穴部の内面に形成され、前記穴部の内面に潤滑油を供給するための給油穴とを有する加工物であれば、特に限定されない。
実施の形態1に係るボーリング加工方法が適用される加工物を説明するための正面図である。 図1に示される加工物の側面図である。 図1に示される加工物の平面図である。 実施の形態1に係るボーリング加工装置の切削ツール部を説明するための側面図である。 実施の形態1に係るボーリング加工装置のクーラント供給部を説明するための正面図である。 実施の形態1に係るボーリング加工装置のクーラント供給部における吐出ノズルおよび油路コネクタを説明するための斜視図である。 実施の形態1に係るボーリング加工装置の変形例を説明するための正面図である。 実施の形態2に係るボーリング加工方法が適用される加工物を説明するための正面図である。 図8に示される加工物の背面図である。 図8に示される加工物の側面図である。 図8に示される加工物の平面図である。 図8に示される加工物の底面図である。 実施の形態2に係るボーリング加工装置を説明するための概略図である。 図13に示されるボーリング加工装置に係る底面密閉手段を説明するための平面図である。 図13に示されリーク検査部に適用されるカムジャーナル給油穴の密閉手段を説明するための側面図である。 図15のXVI−XVIに関する断面図である。
符号の説明
10・・シリンダブロック、
11・・ヘッド面、
12・・シリンダ穴、
13・・シリンダボア、
14・・クランク穴、
15・・ベアリングキャップ、
16・・フランジ、
20・・油路、
21・・メインギャラリー通路、
22・・側面給油穴、
23・・クランク穴通路、
24・・クランクジャーナル給油穴、
25・・シリンダヘッド通路、
26・・上面給油穴、
30・・切削ツール部、
31・・アーバ、
32,33・・切削ツール、
34・・支持部、
35・・先端スリーブ、
36・・中間スリーブ、
37・・後端スリーブ、
40・・クーラント供給部、
41・・ミスト発生装置、
42・・ミスト導入手段、
43・・吐出ノズル、
44・・油路コネクタ、
45・・密閉部材、
46・・ミスト導入手段、
47,47A・・吐出ノズル、
48・・受器、
49・・フィルタ、
50・・シリンダヘッド、
51・・取付け面、
52・・カムブラケット、
54・・カム穴、
56・・ブロック面、
60・・油路、
61・・オイルギャラリー通路、
62(62A〜62I)・・側面給油穴、
63・・カム穴通路、
64・・カムジャーナル給油穴、
65・・シリンダブロック通路、
66・・底面給油穴、
70・・切削ツール部、
71・・カップリング部、
72・・胴体部、
73・・チップ、
80・・クーラント供給部、
81・・ミスト発生装置、
82・・ミスト導入手段、
83・・チェックバルブ、
85・・プレート部材、
86・・弾性部材、
90・・リーク検査部、
91・・リークテスター、
92・・昇圧手段、
93・・チェックバルブ、
95・・密閉手段、
96・・シャフト部、
97・・弾性部材。

Claims (9)

  1. 軸受部を構成する穴部と、潤滑油の通路とを有し、前記穴部は、軸方向に沿って複数配置され、前記通路は、潤滑油を導入するための導入穴と、前記穴部の内面に形成され、前記穴部の内面に潤滑油を供給するための給油穴とを有する加工物のボーリング加工方法であって、
    切削ツールを軸方向に移動させ、前記穴部の内面を加工する際に、ミスト状の切削油剤を、前記導入穴から前記通路に導入し、前記給油穴から加工点に供給する
    ことを特徴とするボーリング加工方法。
  2. 前記切削油剤の供給に使用されない導入穴を密閉することを特徴とする請求項1に記載のボーリング加工方法。
  3. 前記加工物は、エンジン部品のシリンダブロックであり、前記穴部は、クランク穴であり、前記給油穴は、クランクジャーナル給油穴であることを特徴とする請求項2に記載のボーリング加工方法。
  4. ミスト状の切削油剤が吐出されるノズルを、シリンダボアを経由して前記クランク穴の近傍に配置し、ベアリングキャップ側から、ミスト状の切削油剤をさらに供給することを特徴とする請求項3に記載のボーリング加工方法。
  5. 前記ノズルは、二股に分岐しており、切削ツールのすくい面および逃げ面の両方にミスト状の切削油剤を供給することを特徴とする請求項4に記載のボーリング加工方法。
  6. 前記シリンダブロックの下面に、液状化した切削油剤を回収するための受器を配置することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のボーリング加工方法。
  7. 前記クランク穴の内面の加工後において、前記クランクジャーナル給油穴を密閉し、リークテストを実施することを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載のボーリング加工方法。
  8. 前記加工物は、エンジン部品のシリンダヘッドであり、前記穴部は、カム穴であり、前記給油穴は、カムジャーナル給油穴であることを特徴とする請求項2に記載のボーリング加工方法。
  9. 前記カム穴の内面の加工後において、前記カムジャーナル給油穴を密閉し、リークテストを実施することを特徴とする請求項8に記載のボーリング加工方法。
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