JP2005169349A - 気液分離器 - Google Patents

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正義 原田
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Abstract

【課題】 蒸気管路内周壁面に沿って流下する復水を効率良く分離することによって、高い気液の分離効率を維持することのできる気液分離器を提供する。
【解決手段】 分離器ケーシング3の両端部に入口1と出口2を形成する。分離器ケーシング3に円筒形状の液体集合部材4を内蔵する。液体集合部材4と分離器ケーシング3の間に液体通路5を設ける。液体集合部材4の内周側に凸部13と貫通孔14を設ける。液体通路5の下端部に液体排出口6を取り付ける。
蒸気管路の内周壁面を流下してきた復水は、気液分離器12の入口1から流入して、液体集合部材4から液体通路5を通過して液体排出口6から外部へ排出されることによって、復水と蒸気が分離される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、気体管路内を蒸気や圧縮空気や各種ガス等が流下する場合に、混入している復水や凝縮水等の液体を分離する気液分離器に関する。
気液分離器は、気体と液体の混合流体を、フィルターでろ過して両者を分離したり、旋回流を与えて遠心力により分離したり、あるいは、衝突部材に混合流体を衝突させて分離するものである。
この気液分離器においては、気液分離器へ流入して来るまでの管路内で気体と液体が一旦分離されて流下してくる混合流体を、気液分離器の入口部で本来不必要な気体と液体の混合を行い、次いで気液分離器本体内で再度気体と液体の分離を行っていたために、気液の分離効率を所定値以上へ高めることができない問題点があった。
直管状の気体管路内を気体と、気体に比較して少量の液体との混合流体が流下する場合、液体は円筒状の管路内周壁面に沿って流下しており、内周壁面から離れた管路内部ではほとんど気体のみが流下して、水滴状の液体が流下することはない。内周壁面から離れた管路内部では、目視では確認することのできないミスト状の液体が少量だけ気体に混入して流下している。また、液体は円筒状の管路内周壁面の底壁面だけに沿って流下するものではなく、気体の流れと共に円筒状内周壁面の側壁部や少量ではあるが上壁部に沿っても流下する。
特開2002−28422号公報
解決しようとする問題点は、気液分離器へ流入して来るまでの管路内で一旦分離されている気体と液体の混合流体を、気液分離器の入口部で混合することなく気液分離器へ流入させて気液分離することによって、高い気液の分離効率を維持することのできる気液分離器を提供することである。
本発明は、気体管路内を流下する気体と液体の混合流体を、液体と気体とにそれぞれ分離するものにおいて、気体管路の内周壁面にほぼ沿う円筒形状の液体集合部材を配置し、当該液体集合部材と分離器ケーシングの間に液体通路を形成して、当該液体通路から液体を系外へ排出するための液体排出口を設けると共に、液体集合部材の内周側に凸部と液体通路へ連通する貫通孔とを設けたことを特徴とする。
本発明の気液分離器は、気体管路の内周壁面にほぼ沿う円筒形状の液体集合部材を配置して、この液体集合部材と分離器ケーシングの間に液体通路を形成したことにより、気体管路の内周壁面に沿って流下する液体を、液体集合部材から液体通路へ通過させることによって気体と液体を分離することができ、気液分離器の入口部に流下してくるまでに直管状の気体管路で既に分離している気体と液体を、気液分離器の入口部で混合してしまうことはなく、且つ、気体管路の内周壁面の底壁面に沿って流下する液体のみならず、気体管路の内周壁面の側壁部や上壁部に沿って流下する液体も含めて円筒形状の液体集合部材で分離することができ、気体管路内を流下する気体と液体とを確実に分離することができるという利点がある。
また、本発明の気液分離器は、液体集合部材の内周側に凸部と液体通路へ連通する貫通孔とを設けたことによって、万一、液体集合部材の内周側に液体が流入してきても、凸部でその液体を堰き止めて貫通孔から液体通路へと流下させることにより、確実に気体と液体を分離することができる。
本発明は、気体管路の内周壁面にほぼ沿う円筒形状の液体集合部材を配置して、気体管路内を流下してくる蒸気や圧縮空気、あるいは、各種ガス等から混入している復水や凝縮水等の液体を分離するものであり、既設の気体管路の一部を改良するだけですみ、簡単に気液分離器を設置することができる。
本実施例においては、蒸気配管中に混在する蒸気の凝縮水としての復水を蒸気と分離する気液分離器の例を説明する。図1において、入口1と出口2をほぼ同軸上に形成した円筒形状の分離器ケーシング3と、分離器ケーシング3内に配置した同じく円筒形状の液体集合部材4と、液体集合部材4の外周に設けた液体通路5、及び、液体通路5の下端部に取り付けた液体排出口6とで気液分離器12を構成する。
入口1には図示しない直管状の入口側蒸気管路を接続し、同様に、出口2には出口側蒸気配管を接続する。この入口側蒸気管路の内径と入口1の内径を同じ径とする。入口1の近傍に液体集合部材4の入口1側端部9を開口すると共に、液体集合部材4の外周と分離器ケーシング3の内周との間に液体通路5を形成する。液体集合部材4の内周側に凸部13と貫通孔14を一対にして複数個設ける。凸部13と貫通孔14の位置は、貫通孔14を入口1側に、凸部13を出口2側に位置させる。
本実施例においては、液体集合部材4の下部に2個の凸部13と貫通孔14を配置し、上部に1個の凸部13と貫通孔14を配置した例を示したが、これらの配置数及び場所は流下してくる液体の量及び場所に応じて適宜選定することができる。また、本実施例においては、凸部13を液体集合部材4の内周の部分円周すなわち円弧状に取り付けた例を示したが、凸部13は、液体集合部材4の内周の全周に形成することもできる。更に、全周に形成した凸部を連続した螺旋状とすることもできる。
液体通路5の断面積は、下方の通路断面積7が上方の通路断面積8よりも大きくなるように、分離器ケーシング3の中心軸と液体集合部材4の中心軸とを一致させることなく、液体集合部材4の中心軸が所定距離だけ上方に位置するように配置する。円筒形状の液体集合部材4の入口1側端部9は、入口1の内径よりも僅かに小さい径とする。
入口1と液体通路7,8は連続して且つ滑らかに接続する。液体通路7,8は、円筒形状の液体集合部材4の全周を覆う形状にすると共に、その下端部に液体排出口6を取り付ける。液体排出口6には液体排出管10とバルブ11を取り付ける。バルブ11は、その弁開度を微小開度から全開まで任意に調節できるものが好ましい。
入口1に接続した入口側蒸気管路内を左側から流下してきた蒸気と復水の混合流体の復水は、蒸気管路の内周壁面の底壁面のみならず側壁面あるいは上方壁面等にも沿って流下してくる。このように、蒸気管路の内周壁面を流下してきた復水は、入口1から分離器ケーシング3内に至り、円筒形状の液体集合部材4の端部9から液体通路7,8へと導かれることによって、管路の中央部分を流下する蒸気と分離される。気液分離された蒸気は出口2から所定箇所へと流下し、一方、復水は液体通路7の液体排出口6からバルブ11を介して系外へ排出される。
入口1から流入してくる復水の一部が、液体集合部材4の内周側に至った場合、その復水は凸部13で堰き止められて貫通孔14から液体通路7,8内へと流下することによって、蒸気と復水を確実に気液分離することができる。
このように、蒸気管路から気液分離器12へ流下する蒸気と復水の混合流体から、蒸気と復水を確実に気液分離することができる。
本実施例においては、液体集合部材4を円筒形状として分離器ケーシング3内の全周に配置する例を示したが、液体集合部材4を部分円筒形状として復水の流入し易い箇所だけに液体集合部材を配置することもできる。
蒸気管路の内周壁面に沿って流下する復水を、簡単な構成で効率的に分離することができる。
本発明の気液分離器の実施例を示す断面構成図。
符号の説明
1 入口
2 出口
3 分離器ケーシング
4 液体集合部材
5,7,8 液体通路
6 液体排出口
13 凸部
14 貫通孔

Claims (1)

  1. 気体管路内を流下する気体と液体の混合流体を、液体と気体とにそれぞれ分離するものにおいて、気体管路の内周壁面にほぼ沿う円筒形状の液体集合部材を配置し、当該液体集合部材と分離器ケーシングの間に液体通路を形成して、当該液体通路から液体を系外へ排出するための液体排出口を設けると共に、液体集合部材の内周側に凸部と液体通路へ連通する貫通孔とを設けたことを特徴とする気液分離器。
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WO2019064661A1 (ja) * 2017-09-29 2019-04-04 株式会社デンソー 液体回収装置

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