JP2005169101A - 疎水性物質の除去方法及び疎水性物質除去装置 - Google Patents

疎水性物質の除去方法及び疎水性物質除去装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 有機溶剤等を用いることなく効率的に被処理体中の疎水性物質を除去、分解することができる疎水性物質の除去方法及び疎水性物質除去装置を提供する。
【解決手段】 被処理体を疎水性物質吸着剤に接触させて前記被処理体中に含有される疎水性物質を吸着する工程と、前記疎水性物質吸着剤に吸着した疎水性物質に、前記疎水性物質を分解できる疎水性物質分解流体を接触させる工程とを有する疎水性物質の除去方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、有機溶剤等を用いることなく効率的に被処理体中の疎水性物質を除去、分解することができる疎水性物質の除去方法及び疎水性物質除去装置に関する。
排水を含む環境水等や大気中には、生物由来のステロイドホルモン類や、ダイオキシン類等の様々な疎水性の有害物質が含まれている。これらの疎水性有害物質の一部には、生体内に取り込まれるとホルモン類似作用を示すものがあり、ホルモン様作用物質、内分泌攪乱物質又は環境ホルモンと呼ばれている。例えば、ゴミ焼却場から排出される焼却灰中には、ダイオキシン類が多く含まれている。この焼却灰は最終処分場に廃棄されているが、降雨等によって焼却灰からダイオキシン類が徐々に滲み出し、地下水等に混入する危険性がある。このため、ゴミ浸出水に含まれるダイオキシン類による地下水や土壌の汚染が社会的な問題となっている。
ダイオキシン等の疎水性有害物質は水溶性が低いため、排水等中における初期濃度は低い。しかし環境水中に排出された後は、底泥中で蓄積されたり、生物内で濃縮されたりして高濃度化し、生態系に大きな影響を与える。従って、排水中における濃度が低濃度であっても、放置すれば重大な問題を引き起こすことから、何らかの方法により処理して無害化する必要がある。
疎水性有害物質を分解する方法としては、例えば、焼却炉で熱分解する方法、超臨界水を用いて分解する方法、紫外線や太陽光により光分解する方法、オゾンや過酸化水素を用いて化学的に分解する方法、微生物により生物分解する方法等が挙げられる。しかし、何らかの方法により疎水性有害物質を濃縮することにより効率を向上させなければ、膨大な量の環境水や大気中に低濃度に含まれる疎水性有害物質を除去していくことは事実上不可能である。
これに対して、特許文献1には、ダイオキシン類を含有する汚水から、ダイオキシン類を含む一部の化合物を選択的に吸着除去する工程と、吸着されたダイオキシン類を含む一部の化合物を吸着剤から溶離して、ダイオキシン類を高濃度に濃縮する工程と、高濃度に濃縮されたダイオキシン類を無害化処理する工程とを包含する汚水処理方法が開示されている。また、特許文献2には、被処理物中の有害物質を除去する有害物質除去システムであって、上記被処理物中の有害物質を吸着処理する吸着剤を充填してなる処理槽と、該吸着剤に吸着された有害物質を脱離させる脱離溶媒を供給する脱離溶媒供給手段と、上記脱離した有害物質を含む脱離液を回収する脱離液回収タンクとを備えてなる有害物質除去システムが開示されている。これらの技術は、いずれもダイオキシン類等の疎水性有害物質を、吸着剤を用いて補集して濃縮した後、無害化するものである。この方法によれば、大量の環境水等を効率よく処理することができる。
しかしながら、これらの技術では、吸着剤に吸着したダイオキシン類等の疎水性の有害物質を、有機溶剤を用いて溶出し、濃縮して処理することから、大量の有機溶剤を使用する。有機溶剤の使用は、引火等の危険性、取り扱い者への健康悪化、環境負荷が大きいといった種々の新しい問題を生じさせる。また、処理装置も大型化せざるを得ず、汚染源に近い場所に装置を設置できない場合には、大量の排水等を装置まで運ぶのに莫大なコストがかかってしまうという問題もあった。
特開2001−79539号公報 特開2003−10842号公報
本発明は、上記現状に鑑み、有機溶剤等を用いることなく効率的に被処理体中の疎水性物質を除去、分解することができる疎水性物質の除去方法及び疎水性物質除去装置を提供することを目的とする。
本発明は、被処理体を疎水性物質吸着剤に接触させて前記被処理体中に含有される疎水性物質を吸着する工程と、前記疎水性物質吸着剤に吸着した疎水性物質に、前記疎水性物質を分解できる疎水性物質分解流体を接触させる工程とを有する疎水性物質の除去方法に関する。
以下に本発明を詳述する。
本発明は、被処理体中に含まれる疎水性物質を除去し、これを分解する方法である。
本発明の疎水性物質の除去方法の対象となる被処理体としては、疎水性物質が含まれる可能性のあるあらゆる形態のものが挙げられ、例えば、生活排水、産業排水等の排水;港湾水等を含む海水や、湖沼水、河川水等の淡水を含む環境水;これらの底泥から得られる底泥水や、泥浚渫工事等の建設工事によって発生する汚水;一般大気、産業排気類等の気体等が挙げられる。
本発明の疎水性物質の除去方法の対象となる疎水性物質としては、例えば、コプラナ−PCB類を含むダイオキシン類、ポリ塩化ビフェニル類、生物由来のステロイドホルモン類等の、生体内においてホルモン類似作用が報告されている物質又はホルモン類似作用が疑われる物質が挙げられる。これらは、ホルモン様作用物質とも、内分泌攪乱化学物質とも、環境ホルモンとも呼ばれる(以下、これをホルモン様作用物質ともいう)。
このようなホルモン様作用物質としては、具体的には例えば、ダイオキシン類;ポリ塩化ビフェニル類;4−t−ブチルフェノール、4−n−ヘプチルフェノール、ノニルフェノール、4−t−オクチルフェノール等のアルキルフェノール類;ビスフェノールA;2,4−ジクロロフェノール;フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジエチル等のフタル酸エステル類;アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル;ベンゾ(a)ピレン、ベンゾフェノン、4−ニトロトルエン、スチレン、スチレン2量体、スチレン3量体等の芳香族化合物;エストラジオールなどのエストロジェン類等が挙げられる。上記ホルモン様作用物質には、第26回日本環境化学会講演会予稿集(2〜3頁、1998年)に記載があるような物質も含まれる。なかでも、本発明の疎水性物質の除去方法は、特にアルキルフェノール類、ビスフェノールA、フタル酸エステル類、ダイオキシン類、エストロジェン類の除去に好適である。
なお、本明細書において疎水性物質とは、水への溶解度が10g/L以下、好ましくは1g/L以下の物質を意味する。
本発明の疎水性物質の除去方法は、被処理体を疎水性物質吸着剤(以下、単に吸着剤ともいう)に接触させて前記被処理体中に含有される疎水性物質を吸着する工程を有する。
上記吸着剤としては、上記疎水性物質を吸着することができ、後述する疎水性物質の分解工程でも分解されにくい条件設定が可能であるものであれば特に限定されず、無機系吸着剤、有機系吸着剤のいずれも用いることができる。
上記無機系吸着剤としては特に限定されず、例えば、活性炭、シリカ、アルミナ、ゼオライト等が挙げられる。
上記有機系吸着剤としては特に限定されず、例えば各種の高分子化合物が挙げられる。
これらの吸着剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記吸着剤としては、なかでも、製造や取り扱いが容易で、かつ、コストが安いことから高分子化合物が好適である。
上記高分子化合物としては特に限定されないが、例えば、スチレン等の芳香族化合物;オレフィン系化合物;アクリル系化合物等の架橋重合体等が好ましい。なかでも、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルを重合してなる(メタ)アクリル酸エステル架橋重合体は、疎水性物質の吸着性に優れるとともに、後述する超臨界流体又は亜臨界流体に対する耐性にも優れることから好適である。
なお、本明細書において(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
上記吸着剤の形状としては特に限定されないが、高い吸着効率が得られることから、多孔性構造が好適である。
上記吸着剤の大きさとしては特に限定されないが、高い吸着効率が得られ、また、吸着剤収容体等に充填しやすいことから、0.5〜10mm程度の粒子状であることが好ましい。
上記吸着剤は、吸着剤収容体に収容して用いることが好ましい。吸着剤収容体に収容することにより、取り扱いが容易となる。
上記吸着剤収容体の材質としては、後述する超臨界流体又は亜臨界流体の温度や圧力等に対する耐性に優れるものであれば特に限定されず、例えば、ステンレス等の金属等が挙げられる。
また、上記吸着剤収容体の形状、大きさとしては特に限定されないが、通常用いられるカラム様式のものが取り扱い性に優れることから好ましい。
上記被処理体を吸着剤に接触させる方法としては特に限定されず、例えば、上記吸着剤をカラム様の吸着剤収容体に収容している場合には、吸着剤収容体の片端に配管等を接続して被処理体を吸着剤収容体内に流入させ、他方の端から処理済みの被処理体を排出する方法等が挙げられる。大量の被処理体を処理する場合には、複数の吸着剤収容体を直列又は並列に接続してもよい。
このようにして被処理体を吸着剤に接触させることにより、被処理体中に含有される疎水性物質は吸着剤に吸着され、被処理体から疎水性物質が除去される。
本発明の疎水性物質の除去方法は、疎水性物質吸着剤に吸着した疎水性物質に、疎水性物質を分解できる疎水性物質分解流体を接触させる工程を有する。
上記疎水性物質分解流体としては、上記疎水性物質を分解し得る流体であれば特に限定されないが、超臨界流体又は亜臨界流体が好適である。
超臨界状態又は亜臨界状態は極めて活性の高い環境であり、化学反応が非常に促進されることから、超臨界流体又は亜臨界流体を接触させれば、疎水性物質を容易に分解することができる。
なお、本明細書において、超臨界流体とは、臨界圧力(以下、Pcともいう)以上、かつ臨界温度(以下、Tcともいう)以上の条件の流体を意味する。また、亜臨界流体とは、超臨界状態以外の状態であって、反応時の圧力、温度をそれぞれP、Tとしたときに、0.5<P/Pc<1.0かつ0.5<T/Tc、又は、0.5<P/Pcかつ0.5<T/Tc<1.0の条件の流体を意味する。上記亜臨界流体の好ましい圧力、温度の範囲は、0.6<P/Pc<1.0かつ0.6<T/Tc、又は、0.6<P/Pcかつ0.6<T/Tc<1.0である。ただし、流体が水である場合には、亜臨界流体となる温度、圧力の範囲は、0.5<P/Pc<1.0かつ0.5<T/Tc、又は、0.5<P/Pcかつ0.5<T/Tc<1.0である。なお、ここで温度は摂氏を表すが、Tc又はTのいずれかが摂氏ではマイナスである場合には、上記亜臨界状態を表す式はこの限りではない。
上記超臨界流体又は亜臨界流体にする流体としては、水やアルコール等の有機媒体等の常温常圧で液体であるものであってもよいし、二酸化炭素、窒素、酸素、ヘリウム、アルゴン、空気等の常温常圧で気体であるものであってもよいし、また、これらの混合流体であってもよい。なかでも、水は極めて高い分解性が得られ、かつ、無害であることから環境中に放出でき好適である。また、二酸化炭素を用いる場合には、常温程度の温度下でも超臨界状態又は亜臨界状態にすることができることから、エネルギー効率の面から好ましい。また、流体として水や二酸化炭素を用いる場合には、吸着剤として用いる(メタ)アクリル酸エステル架橋重合体等を分解させず再利用できる条件を選択しやすい点でも好ましい。
上記疎水性物質吸着剤に吸着した疎水性物質に、疎水性物質分解流体を接触させる方法としては特に限定されず、例えば、上記吸着剤をカラム様の吸着剤収容体に収容している場合には、吸着剤収容体の片端に配管等を接続して疎水性物質分解流体を吸着剤収容体内に流入させ、他方の端から処理を終えた疎水性物質分解流体を排出する方法等が挙げられる。このようにして疎水性物質分解流体を疎水性物質に接触させることにより、吸着剤上の疎水性物質量が分解される。
このとき、疎水性物質を分解することができ、かつ、吸着剤として用いる(メタ)アクリル酸エステル架橋重合体等を分解させない条件に設定すれば、用いた吸着剤を再利用することができ、更に効率が向上する。
また、上記疎水性物質吸着剤に吸着した疎水性物質に、疎水性物質分解流体を接触させる方法としては、例えば、吸着剤収容体の片端に配管等を接続して、疎水性相互作用による結合を切断し、疎水性物質を吸着剤から脱離することができる流体を吸着剤収容体内に流入させ、該流体を疎水性物質に接触させることにより疎水性物質を吸着剤から脱離させ、他方の端から疎水性物質を含む流体を排出し、次いでこの疎水性物質を含む流体を加熱及び/又は加熱して超臨界流体とすることにより、完全に疎水性物質を分解させる方法等も挙げられる。この方法によれば、吸着剤には超臨界流体が直接接触することがないことから、吸着剤を分解せずに再利用可能な条件の選択の幅が広がる。上記疎水性相互作用による結合を切断し、疎水性物質を吸着剤から脱離することができる流体としては特に限定されないが、亜臨界流体が好適である。
このような、被処理体を疎水性物質吸着剤に接触させて被処理体中に含有される疎水性物質を吸着する工程と、上記疎水性物質吸着剤に吸着した疎水性物質に、亜臨界流体を接触させて疎水性物質を疎水性物質吸着剤から脱離させる工程と、疎水性物質を含む亜臨界流体を加熱及び/又は加圧して超臨界流体にする工程を有する疎水性物質の除去方法もまた、本発明の1つである。
本発明の疎水性物質の除去方法は、疎水性物質吸着剤を収容した吸着剤収容体と、吸着剤収容体に疎水性物質分解流体を供給する手段とを有する疎水性物質除去装置を用いれば容易に実施することができる。
このような疎水性物質吸着剤を収容した吸着剤収容体と、吸着剤収容体に疎水性物質分解流体を供給する手段とを有する疎水性物質除去装置もまた、本発明の1つである。
本発明の疎水性物質除去装置の好ましい実施態様の一例を図1に示した。
図1に示した疎水性物質除去装置では、疎水性物質吸着剤1を収容したカラム様の吸着剤収容体2の片端に、疎水性物質分解流体供給管4が接続されており、他方の端には排出管5が接続されている。
図1に示した疎水性物質除去装置を用いた疎水性物質の除去方法では、まず、被処理体を吸着剤収容体2内に供給する。吸着剤収容体2内に供給された被処理体は、疎水性物質吸着剤1と接触することにより疎水性物質が除去され、処理済み被処理体として吸着剤収容体2から排出される。尚、疎水性物質除去装置から吸着剤収容体2を分離可能としておき、疎水性物質除去装置から分離した状態の吸着剤収容体2に被処理体を流すようにすれば、疎水性物質除去装置自体を移動させなくても適宜所望の場所で被処理体を処理することができ、また、被処理体を処理した複数の吸着剤収容体2を入れ替えることで、1つの疎水性物質除去装置で複数の吸着剤収容体2に吸着された疎水性物質を除去できるなど、作業性が向上するので好ましい。
次いで、吸着剤収容体2を図1に示された状態に装着した上で、疎水性物質分解流体発生装置8で製造した疎水性物質分解流体を、ポンプ7を操作して疎水性物質分解流体供給管4から吸着剤収容体2内に供給する。疎水性物質分解流体が接触することにより疎水性物質吸着剤1の表面に吸着された疎水性物質は分解されて、疎水性物質吸着剤1が再生される。
また、上述の亜臨界流体を用いて疎水性物質を吸着剤から脱離させ、この亜臨界流体を加熱及び/又は加圧して超臨界流体とする方法を用いる場合には、例えは、図2に示した疎水性物質除去装置を用いることができる。
図2に示した疎水性物質除去装置では、排出管5から排出されてくる疎水性物質を含有する亜臨界流体を分流コック9及びポンプ10を操作して疎水性物質分解流体発生装置8内に還流し、疎水性物質分解流体発生装置8内で再び加熱及び/又は加圧して超臨界状態にする。これにより、亜臨界流体中に含まれていた疎水性物質は分解する。
本発明の疎水性物質の除去方法によれば、疎水性物質を吸着剤に補集することにより、大量の被処理体を効率よく処理することができる。また、補集した疎水性物質を、従来のように有機溶剤を用いて溶出することなく分解処理することから、大量の有機溶剤の使用による安全上、環境上の問題も発生しない。また、設備を大型化する必要もないことから、汚染源付近で疎水性物質の分解処理までを行うこともできるし、処理に供した吸着剤を収容した吸着剤収容体を処理施設に運搬して疎水性物質除去装置により疎水性物質の分解処理をするようにすれば、安全かつ低コストの処理が可能となる。更に、吸着剤への影響を最小限に止めた条件を設定することにより、吸着剤を再利用することも可能である。
本発明によれば、有機溶剤等を用いることなく効率的に被処理体中の疎水性物質を除去、分解することができる疎水性物質の除去方法及び疎水性物質除去装置を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示した疎水性物質除去装置を作製して用いた。
ここで、吸着剤1として、トリエチレングリコールジメタクリレート架橋重合体(平均粒径50μm)を用い、吸着剤収容体2として、直径5cm、長さ50cmのステンレス製カラムを用いた。
まず、被処理体中の試料中のダイオキシン類の濃度をJIS 0312に準じる方法により測定した。次に、被処理体約20Lを吸着剤収容体2に通液した後、得られた処理済みの被処理体中のダイオキシン類の濃度を測定した。
次いで、吸着剤収容体2を図1に示した状態に装着し、疎水性物質分解流体発生装置8にて、水を380℃、23MPaに加熱及び加圧して超臨界流体とし、これを吸着剤収容体2に通液した。
通液後の超臨界流体を回収して、室温に戻した後、流体中に含まれるダイオキシン類の濃度を測定した。
更に、吸着剤をカラムから取り出し、トルエンを用いてソックスレー抽出を行い、抽出液中のダイオキシン濃度を測定した。
各ダイオキシン濃度を表1に示した。
(実施例2)
図2に示した疎水性物質除去装置を作製して用いた。
ここで、吸着剤1として、トリエチレングリコールジメタクリレート架橋重合体(平均粒径50μm)を用い、吸着剤収容体2として、直径5cm、長さ50cmのステンレス製カラムを用いた。
まず、被処理体中の試料中のダイオキシン類の濃度をJIS 0312に準じる方法により測定した。次に、被処理体約20Lを吸着剤収容体2に通液した後、得られた処理済みの被処理体中のダイオキシン類の濃度を測定した。
次いで、吸着剤収容体2を図2に示した状態に装着し、疎水性物質分解流体発生装置8にて、水を280℃、23MPaに加熱及び加圧して亜臨界流体とし、これを吸着剤収容体2に通液した。
通液後の亜臨界流体を疎水性物質分解流体発生装置8に還流し、400℃、23MPaに加熱及び加圧して超臨界状態とした。その後、室温に戻して、流体中に含まれるダイオキシン類の濃度を測定した。
更に、吸着剤をカラムから取り出し、トルエンを用いてソックスレー抽出を行い、抽出液中のダイオキシン濃度を測定した。
各ダイオキシン濃度を表1に示した。
Figure 2005169101
表1より、実施例1、2の方法とも、被処理体中のダイオキシン類は99%以上が吸着剤に吸着され、かつ99%以上が分解されていることがわかった。
(実施例3)
実施例2と同様の方法により被処理体を処理したカラムを1、2、3、4及び5回繰り返し用いた場合のダイオキシン類の濃度を測定した。
結果を表2に示した。
Figure 2005169101
表2より、カラムを繰り返し用いた場合にも、除去効率が大きく劣化することはなかった。
本発明によれば、有機溶剤等を用いることなく効率的に被処理体中の疎水性物質を除去、分解することができる疎水性物質の除去方法及び疎水性物質除去装置を提供することができる。
本発明の疎水性物質除去装置の好ましい実施態様の一例を示す模式図である。 本発明の疎水性物質除去装置の好ましい実施態様の一例を示す模式図である。
符号の説明
1 疎水性物質吸着剤
2 吸着剤収容体
4 疎水性物質分解流体供給管
5 排出管
7 ポンプ
8 疎水性物質分解流体発生装置
9 分流コック
10 ポンプ

Claims (6)

  1. 被処理体を疎水性物質吸着剤に接触させて前記被処理体中に含有される疎水性物質を吸着する工程と、前記疎水性物質吸着剤に吸着した疎水性物質に、前記疎水性物質を分解できる疎水性物質分解流体を接触させる工程とを有することを特徴とする疎水性物質の除去方法。
  2. 疎水性物質は、ホルモン様作用物質であることを特徴とする請求項1記載の疎水性物質の除去方法。
  3. 疎水性物質吸着剤は、高分子化合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の疎水性物質の除去方法。
  4. 高分子化合物は、(メタ)アクリル酸エステル架橋重合体であることを特徴とする請求項3記載の疎水性物質の除去方法。
  5. 疎水性物質分解流体は、超臨界流体又は亜臨界流体であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の疎水性物質の除去方法。
  6. 疎水性物質吸着剤を収容した吸着剤収容体と、前記吸着剤収容体に疎水性物質分解流体を供給する手段とを有することを特徴とする疎水性物質除去装置。
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