JP2005168436A - 細胞培養装置及び細胞培養方法 - Google Patents

細胞培養装置及び細胞培養方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005168436A
JP2005168436A JP2003415268A JP2003415268A JP2005168436A JP 2005168436 A JP2005168436 A JP 2005168436A JP 2003415268 A JP2003415268 A JP 2003415268A JP 2003415268 A JP2003415268 A JP 2003415268A JP 2005168436 A JP2005168436 A JP 2005168436A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cell culture
liquid
pressure
flow
raw material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003415268A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasunori Ichikawa
靖典 市川
Hirohiko Tsuzuki
博彦 都築
Satoru Toda
悟 戸田
Fumiko Shiraishi
文子 白石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2003415268A priority Critical patent/JP2005168436A/ja
Priority to US10/891,477 priority patent/US7358082B2/en
Publication of JP2005168436A publication Critical patent/JP2005168436A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 動物細胞の培養に最適な培養装置を構築すること。
【解決手段】 培養したい細胞を付着させるための高分子含水ゲル膜に細胞を付着させ培養液を流すことにより細胞を培養する装置において、該培養装置に供給される液体を加圧する液体加圧手段と、該培養装置に供給される液体が所定の流量となるように制御するために該液体の流量を測定する流量測定手段とが設けられている、細胞培養装置。
【選択図】 なし

Description

本発明は、細胞培養動物培養技術に関する。更に詳しくは、本発明は、細胞培養装置、及び該細胞培養装置を利用した動物細胞培養方法に関する。
古くから 医薬品の研究及び開発においては、古くから実験動物が用いられてきている。一方、ヒト特有の代謝機能により実験動物では予知できない医薬品の効能、副作用があることもわかっている。また、最近では動物愛護の観点から実験動物の削減が叫ばれていること、およびヒトでの治験に開発費が多くかかることから、生体と同じ機能を持つ臓器をin vitroで再現することが望まれている。近年、再生医療の技術が出現し、このようなモデルを構築できる可能性がでてきた。
生体内で臓器は血液をはじめとする様々な流体に接することで機能を発現しており、臓器のモデル化には流動系での細胞培養が不可欠であることから、各種のリアクターによる培養方法が提案されている(特許文献1および2参照)。
生体内の流体は毛管を流れ細胞に各種物質を供給し、排泄物を流出させている。また、さらに血管内皮細胞などの流体に直接接する細胞は血流の剪断が細胞への刺激となることが知られている。これらの条件を充たす培養条件を構築するためには、マイクロリアクターでの細胞培養が生体系のモデル化に適していると考えられ、多くの研究がなされている(非特許文献1〜3参照)。
特に肝臓をモデル化するには胆汁に相当する培地が血液に相当する培地に逆流することなく、かつ両培地と細胞間の物質移動が可能な状態での培養が必要となる。このような観点で作製された肝臓モデルとしては、血液側培地から胆汁側培地に流れを作りその途中で細胞培養する方法がある。しかしながら、実際の肝臓では胆汁と血液の間には細胞が存在し、直接することはなく、完全な肝臓モデルとはいえない。
2種類の培地を隔壁を設けて分けて培養する方法としては糸状菌等を用いた物質生産用のバイオリアクターで提案されている(特許文献3及び4参照)。しかしながら、これらの方法では血液の流れを模し、血流の剪断によって細胞への刺激をあたえることが難しく、動物細胞の培養、生体モデルの構築には適さない。また、上記したような細胞培養装置の特徴は流動系での培養が必要なことであり、その目的によるが時間オーダーから日オーダーの培養が必要であり、長時間、安定に試験が可能な設備系の構築が求められている。
特開2001-190270号公報 米国特許第5,202,254号公報 特開平7-322874号公報 特開平8-9958号公報 Manabu Tokeshi et al, Anal. Chem., 74, 1565 (2002) Shuichi Takayama et al, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 96, 5545 (1999) M. J. Powers et al, Tissue Eng., 8, 499 (2002)
本発明は、動物細胞の培養に最適な培養装置を構築することを解決すべき課題とする。より具体的には、本発明は、(1)培養する細胞に均一な条件で物質を供給することができ、(2)物質供給のための流れを均一化することができ、(3)デッドスペースがなく、(4)流れにより細胞層の剥離が発生させないようすることができる、細胞培養装置及び細胞培養方法を提供することを解決すべき課題とする。また、細胞培養などの場合は非常に長時間の液体供給が必要であることから、本発明は、長時間に渡り機械的安定性、信頼性の高い液体供給手段を備えた細胞培養装置、及びそれを用いた細胞培養方法を提供することを解決すべき課題とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、高分子含水ゲル膜に細胞を付着させ培養液を流すことにより細胞を培養する装置において、該培養装置に供給される液体を加圧する液体加圧手段と、該培養装置に供給される液体が所定の流量となるように制御するために該液体の流量を測定する流量測定手段とを設けることによって、上記課題を解決できることを見出した。
即ち、本発明によれば、培養したい細胞を付着させるための高分子含水ゲル膜に細胞を付着させ培養液を流すことにより細胞を培養する装置において、該培養装置に供給される液体を加圧する液体加圧手段と、該培養装置に供給される液体が所定の流量となるように制御するために該液体の流量を測定する流量測定手段とが設けられている、細胞培養装置が提供される。
好ましくは、本発明の細胞培養装置においては、原料供給タンクが細胞培養装置に連結されており、該原料供給タンクに液体加圧手段が連結しており、該原料供給タンクと細胞培養装置の間に該流量測定手段が連結している。
好ましくは、本発明の細胞培養装置においては、原料供給タンクに原料調製タンクが連結しており、培養液は原料調製タンクから原料供給タンクに供給され、次いで原料供給タンクから細胞培養装置に供給される。
好ましくは、液体加圧手段はサーボ弁である。
好ましくは、流量測定手段は流量計又は圧力計である。
好ましくは、本発明の細胞培養装置は、高分子含水ゲル膜の一方の側と他方の側に異なる液体を流すことができる構造を有している。
好ましくは、本発明の細胞培養装置は、培養液を配管若しくは配管状の構造を通じて培養装置に導入後、この配管部の動圧を培養装置の幅方向に均一化するための第一の圧力均一化機構を有し、ここから流れ方向に流れる流路を厚み方向で1mm以下であるμオーダーの均一厚みの流路とし、この流路の途中に細胞培養部を設け、更にこの下流側流路を厚み方向で1mm以下であるμオーダーの均一厚みの流路とし、更にその下流に出口配管若しくは配管状の構造を有している。
好ましくは、第一の圧力均一化機構は、培養装置に供給される液体圧力を流出口において均一圧力に調整するためのポケット構造である。
好ましくは、本発明の細胞培養装置は、細胞培養部の下流側流路の下流に培養装置から流出する時の流れを安定化させるための第二の圧力均一化機構を更に有している。
好ましくは、第二の圧力均一化機構は、培養装置から流出する液流れが細胞培養部から圧力調整機構に流れ込む流れを均一圧力に調整する為のポケット構造である。
本発明の別の側面によれば、上記した本発明の細胞培養装置を用いることを特徴とする、細胞培養方法が提供される。
好ましくは、培養する細胞は動物細胞である。
細胞培養の場合、使用する原料に種々の制約があり、システムを構築するのに難しい問題があるが、本発明の細胞培養装置を用いることにより、精度を維持しながら長時間安定な細胞培養を行なうことができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の細胞培養装置は、培養したい細胞を付着させるための高分子含水ゲル膜に細胞を付着させ培養液を流すことにより細胞を培養する装置である。本発明で用いる高分子含水ゲルとしては、高分子が化学結合によって網目状構造をとり、網目に多量の水を保有した物質であれば任意の物質を使用することができる。ハイドロゲルを形成する高分子化合物としては、アニオン性多糖類(アルギン酸、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デキストラン硫酸、アガロペクチン、カラギーナン、カルボキシメチルセルロースなど)やその塩、カチオン性多糖類(キトサン、部分脱アセチルキチン、アミノ化セルロースなど)やその塩、ノニオン性多糖類(デキストラン、セルロース、酢酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、アガロース、アミロース、グリコマンナンなど)、ポリペプチド(コラーゲン、ゼラチン、絹フィブロインなど)、合成高分子(ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリ-N-イソプロピルアクリルアミド、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコールなど)、無機(シリカゲルなど)、並びにこれらの混合物や複合体が挙げられる。
本発明で用いる高分子含水ゲルとしては、キトサン含有ゲルが好ましく用いられる。本明細書で言うキトサン含有ゲルとは、キトサンを酸で溶解し、pHを上昇させ水不溶化したもの、キトサンと水溶性アニオン性高分子(アルギン酸、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デキストラン硫酸、アガロペクチン、カラギーナン、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸やその共重合体、ポリメタクリル酸やその共重合体、ポリスチレンスルホン酸やその共重合体など)もしくは両性高分子(ゼラチン、コラーゲンなど)とポリイオンコンプレックスを作らせたものが挙げられる。ポリイオンコンプレックスの作り方としては、キトサン水溶液とアニオン性もしくは両性高分子水溶液を混合させる方法や、キトサン水溶液とアニオン性もしくは両高分子水溶液に交互に浸漬するいわゆる交互積層(layer-by-layer)法などが挙げられる。ここで交互積層法を用いる場合は最上層(最終浸漬液)をキトサンとすることが好ましい。本発明で用いるキトサン含有ゲルにはゲル化に直接寄与しない化合物を添加してもよい。
本発明で用いる高分子含水ゲルの厚さとしては、乾燥膜厚として5μm以上200μm以下が好ましく、10μm以上100μm以下が特に好ましい。高分子含水ゲルの厚さが薄いと強度が不足し、培地を流動させた際に破ける問題が生じる。また、高分子含水ゲルの厚さが厚いと物質の拡散に時間がかかる問題が生じる。
本発明の細胞培養装置においては、高分子含水ゲル膜の少なくとも一方の面は動物細胞接着性物質で覆われていることが好ましい。本発明で用いることができる動物細胞接着性物質は、培養する細胞種によって異なるが、ポリペチドが好ましく用いられる。このようなポリペプチドとしては、いわゆる細胞接着性ペプチドであり、細胞毒性が無く、通常の培養条件で動物細胞が付着するペプチドであれば天然又は合成のペプチドのいずれでもよいが、好ましくは層状の細胞外マトリックス成分ゲルである。細胞外マトリックスは、一般的には「動物組織中の細胞の外側に存在する安定な生体構造物で、細胞が合成し、細胞外に分泌・蓄積した生体高分子の複雑な会合体」と定義されており(生化学辞典(第3版)p.570,東京化学同人(株))、細胞を物質的に支持する役割や細胞の活性を調節する役割(すなわち細胞外の情報を細胞に伝えその活性に変化を与える役割)等を担っている。細胞外マトリックス成分であるポリペプチドとは、細胞外マトリックスの構成成分を意味し、その具体例としては、コラーゲン、エラスチン、プロテオグリカン、フィブロネクチン、ラミニン、ビトロネクチン、ゼラチン等を例示でき、これらのうち特に好ましいものとして、コラーゲン、アテロコラーゲン、マトリゲル(IV型コラーゲン、ラミニン、ヘパラン硫酸よりなるゲル)を例示できる。細胞外マトリックス成分は、常法に従って得ることができる。また、市販の細胞外マトリックス成分を使用してもよい。細胞接着性成分のゲル化は、常法に従って行なうことができる。例えば、細胞接着性成分がコラーゲンである場合には、0.3〜0.5%コラーゲン水溶液を37℃で10〜20分間インキュベーションすることにより、コラーゲンゲルを得ることができる。細胞外マトリックス成分のゲル化の際には、必要に応じてゲル化剤を使用してもよい。
本発明の細胞培養装置においては、高分子含水ゲル膜の少なくとも一方の面上において動物細胞を培養する。培養し得る動物細胞の具体例としては、繊維芽細胞、血管内皮細胞、軟骨細胞、肝細胞、小腸上皮細胞、表皮角化細胞、骨芽細胞、骨髄間葉細胞、胚性幹細胞、体性幹細胞等を例示できる。動物細胞の培養の際には、通常、細胞濃度1〜1.5万cells/mlの培養液(例えば、D-MEM培地、MEM培地、HamF12培地、HamF10培地)を細胞接着性ゲル層上に添加する。動物細胞の培養条件は、培養する細胞に従って適宜選択し得る。細胞接着性ゲル層上で細胞を培養する場合には、通常、細胞接着性ゲル層上にコンフルエントな単層の細胞層が形成されるまで行う。
細胞培養担体(高分子含水ゲル膜)を用いた動物細胞の培養は具体的には次のようにして行うことができる。高分子含水ゲル膜をシャーレ等の内部に設置し、シャーレ内に適当な培養液(例えば、D-MEM培地、MEM培地、HamF12培地、HamF10培地)を添加して5分浸漬後培地交換することを3回繰り返したのち12〜24時間放置し、培養液を細胞培養担体(高分子含水ゲル膜)中に浸潤させる。シャーレ内の培養液を捨て、細胞培養担体の細胞接着性ゲル層上に細胞を播き、シャーレ内に適当な培養液(例えば、D-MEM培地、MEM培地、HamF12培地、HamF10培地)を添加する。37℃で1〜2時間放置し、細胞接着性ゲル層に保持(接着)させた後、37℃で培養を続ける。培養の際には、必要に応じて培養液を交換してもよい。通常は培養0.5〜2日ごとに培養液を交換する。ついで高分子含水ゲル膜を培養装置に組み込み培地をポンプで送液する。
あるいは別法としては、高分子含水膜を予め培養装置に組み込み細胞を液体に分散し高分子含水ゲル膜表面に送り込み、付着、増殖、培養を行ってもよい。
本発明の装置において、一緒に培養する動物細胞の数は2種類以上10種類以下であることが好ましく、複数の動物細胞を平面共培養(高分子含水ゲル層上に複数種の細胞を培養)或いは重層化することができる。平面共培養の具体例としては、繊維芽細胞、肝細胞等のポリペプチド上にのみ接着する細胞を予め培養したのち、アニオン性多糖類上に接着する血管内細胞等の細胞を培養する方を例示できる。
本発明の細胞培養装置を用いた動物細胞培養物上に、別に調製した細胞シートを載せることによって重層化培養を行うこともでき、これは本発明の好ましい態様でもある。重層のする層の数は2層以上10層以下が好ましい。重層化する動物細胞層として、例えば、血管内皮細胞層、肝細胞層を使用すれば、肝臓の3次元組織構造物を構築できる。この3次元組織構造物は、in vitroにおける薬物の透過性試験へ適用できるとともに、動物実験代替モデルや移植用臓器へ応用できる。重層化した動物細胞層は、細胞層を構成する細胞の種類に応じた培養条件で培養することができる。培養の際には、例えば、D-MEM培地、MEM培地、HamF12培地、HamF10培地等の培地を使用できる。高分子含水ゲル膜を用いた細胞培養物が平面共培養となっている場合、さらに重層化することで3次元状に細胞組織を構築することが可能となる。
本発明の細胞培養装置は、高分子含水ゲル膜の一方の側と他方の側に異なる液体を流すことができる構造を有していてもよい。このような装置を用いれば、高分子含水ゲル膜の一方の側と他方の側に異なる液体を流しながら動物細胞の培養を行うことができる。本明細書で言う「異なる液体」とは、同じ組成の液体を循環させないで流すことも含まれるが、一方の側と他方の側に異なる組成の液体を流す態様が好ましい。動物細胞側に流す液体としては血液を模した液体、例えば、D-MEM培地、MEM培地、HamF12、HamF10培地に酸素を飽和させたものなどが挙げられ、動物細胞とは逆側に流す液体としては、胆汁を模した液体、例えば、D-MEM培地、MEM培地、HamF12培地、HamF10培地、等潮リン酸緩衝液などが挙げられ、胆汁成分として胆汁酸等を添加してもよい。液体の流量は流れずり応力として2.0dyn/cm2以上が細胞に負荷する流速が好ましく、2.0〜3.0dyn/cm2の負荷が細胞に負荷する流速が特に好ましい。また、流れずり応力を細胞に負荷するためには、本発明の細胞培養装置はマイクロリアクターであることが好ましい。本発明の培養装置のサイズは、適当な流れずり応力を付加できるサイズであれば特に限定されず、例えば、用途によって、メートルスケール(物質生産)からマイクロスケール(センサー)にすることができる。
本発明の細胞培養装置においては、高分子含水ゲル膜と培養装置内壁とにより流路を形成することができる。この場合、高分子含水ゲル膜と培養装置の内壁との間隙は、10μm以上2mm以下であることが好ましく、特に好ましくは20μm以上1mm以下である。間隙が狭すぎると動物細胞が培養装置の内壁に接してしまい、液を流すことができない。また、間隙が広すぎると液層の遠い部分から動物細胞へ物質供給が遅くなる問題や動物細胞に適当な剪断を付与するのが難しいという問題が生じる。
上記した流路は、固体基板上に微細加工技術により作成することができる。使用される材料の例としては、金属、シリコン、テフロン(登録商標)、ガラス、セラミックスまたはプラスチックなどである。耐熱、耐圧および耐溶剤性が必要な場合、好ましい材料は金属、シリコン、テフロン(登録商標)、ガラスまたはセラミックスであるが、特に好ましくは金属である。金属の例を挙げれば、ニッケル、アルミ、銀、金、白金、タンタル、ステンレス、ハステロイ(Ni−Fe系合金)またはチタンであるが、好ましくは耐腐食性の高いステンレス、ハステロイもしくはチタンである。
従来のバッチ式反応装置では酸性物質などを扱う時に金属(ステンレス等)表面にガラスで被覆した装置が用いられるが、マイクロリアクターでも金属表面にガラスで被覆してもよい。ガラスに限らず目的に応じて、金属の上に別の金属もしくは他の材料をコーティングしても良いし、金属以外の材料(例えばセラミック)に金属もしくはガラスなどをコーティングしてもよい。
流路を作成するための微細加工技術として代表的なものを挙げれば、X線リソグラフィを用いるLIGA技術、EPON SU-8を用いた高アスペクト比フォトリソグラフィ法、マイクロ放電加工法(μ−EDM)、Deep RIEによるシリコンの高アスペクト比加工法、Hot Emboss加工法、光造形法、レーザー加工法、イオンビーム加工法、およびダイアモンドのような硬い材料で作られたマイクロ工具を用いる機械的マイクロ切削加工法などがある。これらの技術を単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。好ましい微細加工技術は、X線リソグラフィを用いるLIGA技術、EPON SU-8を用いた高アスペクト比フォトリソグラフィ法、マイクロ放電加工法(μ−EDM)、および機械的マイクロ切削加工法である。
本発明の細胞培養装置(バイオリアクター)を組み立てるためには、接合技術を用いることができる。通常の接合技術は大きく固相接合と液相接合に分けられ、一般的に用いられている接合方法は、固相接合として圧接や拡散接合、液相接合として溶接、共晶接合、はんだ付け、接着等が代表的な接合方法である。更に、組立に際しては高温加熱による材料の変質や大変形による流路等の微小構造体の破壊を伴わない寸法精度を保った高度に精密な接合方法が望ましいが、その技術としてはシリコン直接接合、陽極接合、表面活性化接合、水素結合を用いた直接接合、HF水溶液を用いた接合、Au-Si共晶接合、ボイドフリー接着などがある。
本発明の細胞培養装置を用いた動物細胞の培養は、流路の中を流れながら、すなわちフローで行う。
本発明の細胞培養装置の流路は目的に応じて表面処理してもよい。特に水溶液を操作する場合、ガラスやシリコンへの試料の吸着が問題になることがあるので表面処理は重要である。マイクロサイズの流路内における流体制御では、複雑な製作プロセスを要する可動部品を組み込むことなくこれを実現することが望ましい。例えば、流路内に表面処理により親水性と疎水性の領域を作成し、その境界に働く表面張力差を利用して流体を操作することが可能になる。
細胞培養装置のマイクロサイズの流路中へ試薬やサンプルなどを導入して混合するために、流体制御機能が必要である。特に、微小領域における流体の挙動は、マクロスケールとは異なる性質を持つため、マイクロスケールに適した制御方式を考えなければならない。流体制御方式は形態分類すると連続流動方式と液滴(液体プラグ)方式があり、駆動力分類すると電気的駆動方式と圧力駆動方式がある。これらの方式を以下に詳しく説明する。
流体を扱う形態として、最も広く用いられるのが連続流動方式である。連続流動式の流体制御では、培養装置の流路内は全て流体で満たされ、外部に用意したシリンジポンプなどの圧力源によって、流体全体を駆動するのが一般的である。この場合、比較的簡単なセットアップで制御システムを実現できることが一つの利点であるが、複数ステップの反応やサンプルの交換を伴うような操作は困難で、システム構成の自由度が小さいこと、また駆動媒体が溶液そのものであるため、デッドボリュームが大きいことなどが難点である。連続流動方式とは異なる方式として、液滴(液体プラグ)方式がある。この方式では、培養装置内部や培養装置に至る流路内で、空気で仕切られた液滴を動かすものであり、個々の液滴は空気圧によって駆動される。その際、液滴と流路壁あるいは液滴同士の間の空気を必要に応じて外部に逃がすようなベント構造、及び分岐した流路内の圧力を他の部分と独立に保つためのバルブ構造などを、培養装置システム内部に用意する必要がある。また、圧力差を制御して液滴の操作を行うために、外部に圧力源や切り替えバルブからなる圧力制御システムを構築する必要がある。このように液滴方式では、装置構成や培養装置の構造がやや複雑になるが、複数の液滴を個別に操作して、いくつかの反応を順次行うなどの多段階の操作が可能で、システム構成の自由度は大きくなる。
流体制御を行うための駆動方式として、流路(チャンネル)両端に高電圧をかけて電気浸透流を発生させ、これによって流体移動させる電気的駆動方法と、外部に圧力源を用意して流体に圧力をかけて移動させる圧力駆動方法が一般に広く用いられている。両者の違いは、たとえば流体の挙動として、流路断面内で流速プロファイルが電気的駆動方式の場合にはフラットな分布となるのに対して、圧力駆動方式では双曲線状に、流路中心部が速くて、壁面部が遅い分布となることが知られており、サンプルプラグなどの形状を保ったまま移動させるといった目的には、電気的駆動方式の方が適している。電気的駆動方式行う場合には、流路内が流体で満たされている必要があるため、連続流動方式の形態をとらざるを得ないが、電気的な制御によって流体の操作を行うことができるため、例えば連続的に2種類の溶液の混合比率を変化させることによって、時間的な濃度勾配をつくるといった比較的複雑な処理も実現されている。圧力駆動方式の場合には、流体の電気的な性質にかかわらず制御可能であること、発熱や電気分解などの副次的な効果を考慮しなくてよいことなどから、基質に対する影響がほとんどなく、その適用範囲は広い。その反面、外部に圧力源を用意しなければならないこと、圧力系のデッドボリュームの大小に応じて、操作の応答特性が変化することなど、複雑な処理を自動化する必要がある。
流体制御方法として用いられる方法はその目的によって適宜選ばれるが、好ましくは連続流動方式の圧力駆動方式である。
細胞培養装置の温度制御は、装置全体を温度制御された容器中に入れることにより制御してもよいし、金属抵抗線や、ポリシリコンなどのヒーター構造を装置内に作り込み、加熱についてはこれを使用し、冷却については自然冷却でサーマルサイクルを行ってもよい。温度のセンシングは、金属抵抗線ではヒーターと同じ抵抗線をもう一つ作り込んでおき、その抵抗値の変化に基づいて温度検出を行い、ポリシリコンについては熱電対を用いて検出を行う。また、ペルチェ素子を培養装置に接触させることによって外部から加熱、冷却を行ってもよい。どの方法を用いるかは用途や培養装置本体の材料などに合わせて選択される。
本発明の細胞培養装置は、いかなる方法で滅菌されてもよい。滅菌法としてはアルコール滅菌、湿熱滅菌、乾熱滅菌、EOG滅菌、電子線、γ線、X線、紫外線などの放射線による滅菌が好ましく用いられ、放射線がさらに好ましく用いられ、電子線滅菌が特に好ましい。本発明における電子線滅菌の照射線量としては0.1kGy以上65kGy以下が好ましく、1kGy以上40kGy以下が特に好ましい。EOG滅菌などの化学滅菌、高圧蒸気ガス滅菌などの高熱をかける滅菌は細胞接着性層やアルギン酸ゲル層を分解するため好ましくない。このように滅菌した細胞培養担体((高分子含水ゲル膜))は無菌条件下であれば長期間に渡って室温保管が可能である。上記した滅菌法は単独もしくは複数種の組み合わせで実施してもよく、同一種の滅菌法を繰り返し使用してもよい。
本発明の細胞培養装置の構造の一例を図1〜図3に示す。図1〜図3に示したバイオリアクターは、図1に示す上部部品1と下部部品5との間に、図2に示す高分子含水ゲル膜保持用ステンレス9を、図3に示すように挟みこんだ構造を有している。上部部品1と下部部品5にはそれぞれ流路4及び8が形成されており、該流路4及び8の両端にはホース接続部2及び6が形成されている。また、上部部品1、下部部品5及び高分子含水ゲル膜保持用ステンレス9にはそれぞれ対応する位置にねじ穴3、7及び10が設けられており、該ねじ穴にねじをはめ込むことにより各部品を一体化することができる。
本発明の細胞培養装置の構造の一例を、図4を参照しながら説明する。
図4に示す本発明の細胞培養装置においては、培養液を配管若しくは配管状の構造11を通じて培養装置に導入後、この配管部の動圧を培養装置の幅方向に均一化するための第一の圧力均一化機構12を有することを特徴とする。また、図4に示す本発明の細胞培養装置においては、ここから流れ方向に流れる流路13を厚み方向で1mm以下であるμオーダーの均一厚みの流路とし、この流路の途中に細胞培養部14を設け、更にこの下流側流路15を厚み方向で1mm以下であるμオーダーの均一厚みの流路とし、更にその下流に出口配管若しくは配管状の構造16を有している。図4に示す本発明の細胞培養装置においては、細胞培養部の下流側流路15の下流に培養装置から流出する時の流れを安定化させるための第二の圧力均一化機構17を更に有している。図4に示す本発明の細胞培養装置においては、第一の圧力均一化機構12は、培養装置に供給される液体圧力を流出口において均一圧力に調整するためのポケット構造であり、第二の圧力均一化機構17は、培養装置から流出する液流れが細胞培養部から圧力調整機構に流れ込む流れを均一圧力に調整する為のポケット構造である。上記したポケット構造は、ポケット構造部に流れ込む単位時間当りの流量の少なくとも2倍分以上を保有できる容積を有し、流入液のベクトル方向が直接ポケットから流出する方向と直接重ならないことが好ましい。また、細胞培養部14は、培養液の流れ方向に対し四角形の構造を有していることが好ましい。好ましくは、本発明の細胞培養装置は、少なくとも流路形成部、蓋部及び細胞培養部に分解可能となるように構成することができる。また、ポケット構造部と流路13の間に、流路13よりも厚みの狭いオリフィス部を有することも好ましい。
本発明の細胞培養装置においては、培養装置に供給される液体を加圧する液体加圧手段と、該培養装置に供給される液体が所定の流量となるように制御するために該液体の流量を測定する流量測定手段とによって、液体の流量を制御しながら細胞を培養することを特徴とする。
流体制御を行うための駆動方式として、流路(チャンネル)両端に高電圧をかけて電気浸透流を発生させ、これによって流体移動させる電気的駆動方法と、外部に圧力滞を用意して流体に圧力をかけて移動させる圧力駆動方法(液体を加圧して移液する方法とポンプなどによる駆動圧を液体に与える方法などを含む)が一般に広く用いられている。両者の違いは、たとえば流体の挙動として、流路断面内で流速プロファイルが電気的駆動方式の場合にはフラットな分布となるのに対して、圧力駆動方式では双曲線状に、流路中心部が速くて、壁面部が遅い分布となることが知られており、サンプルプラグなどの形状を保ったまま移動させるといった目的には、電気的駆動方式の方が適している。電気的駆動方式を行う場合には、流路内が流体で満たされている必要があるため、連続流動方式の形態をとらざるを得ないが、電気的な制御によって流体の操作を行うことができるため、例えば連続的に2種類の溶液の混合比率を変化させることによって、時間的な濃度勾配をつくるといった比較的複雑な処理も実現されている。しかし、実際に細胞培養を行う場合、時間オーダーではなく日オーダーの長時間運転が必要であり、長時間運転の面で問題がある。また、長時間運転した場合、気泡が発生し、この気泡が流れに影響するため、信頼性の面でも問題がある。
一方、大きく分類して圧力駆動方式に含まれるポンプ方式の場合、実験装置の大きさ、利便性などの観点で優位であり、一般的であることから装置の入手が容易である。しかし、この方式は機械的な駆動力により液体を送液する為、摩擦による液の劣化、液漏れなどの懸念を抱えている。一方圧力駆動方式の代表例である液体を加圧する事による送液方式は電気的駆動方式に対して、流体の電気的な性質にかかわらず制御可能であること,発熱や電気分解などの副次的な効果を考慮しなくてよいことなどから,基質に対する影響がほとんどなく、その適用範囲は広い。その反面,外部に圧力源を用意しなければならないこと、圧力系のデッドボリュームの大小に応じて、操作の応答特性が変化すること、連続培養する場合の液体の補充などが難しく、複雑な対応・処理が必要である。
本発明においては、加圧方式のメリットを生かし、欠点である外部圧力装置の迅速応答化を図ると共に、細胞培養のような日オーダーの長時間連続運転に供給する液の保証時間に合わせ液を追い注ぎながら連続運転を可能にする装置を実現している。
次に、本発明の細胞培養装置の特徴を図5を参照しながら説明する。
培養装置27に細胞培養テスト目的に合わせた液体を供給する原料供給タンク23を設け、このタンクにタンク内を加圧し液を送り出すための加圧手段25(圧力調整弁など)を設け、ここに加圧気体(空気若しくは不活性ガス)24を供給し、培養装置27と原料供給タンク23の間に設けた流量計26の流量が所定の流量になる様に加圧手段25を制御して細胞培養を行う。このとき、原料供給タンクの上流側に原料調製タンク21を設け、調製する液の品質保証期限を考慮しながら適当なサイクルで原料供給タンク23内にある液体が品質保証期限切れにならないように、また、液切れを起こさないように液体を供給しながら原料供給タンク23に液の補充を行う装置で構成する。タンクの加圧にはミリ秒単位の迅速応答を示すサーボ弁を活用し、タンク内で10KPaレベルの圧力変動を実現する。また、細胞培養の課題である連続運転の為に原料供給タンクへの液補充は原料供給ポンプ22を用いて行い、上流側からの液補充がない状態で培養装置に連続的に液を補充している状態を定常状態としたときに、タンクに加えている圧力より高い送液圧力を加えることが可能なポンプにより原料調製タンク21から原料供給タンク23に原料を供給する。当然、原料供給タンク内圧力が変動するが、流量計の流量が所定流量を維持できるように加圧圧力を自動的に制御することで安定送液を実現することができる。培養装置27を通過した液体は回収タンク28へと回収される。
以下の実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
実施例1:
長さ9cm、幅3cmのPMMA樹脂に流入口、ポケット、細胞培養部への液体供給流路、及び、培養部からの排出流路、ポケット、流出路から構成される2つの流路形成部とこの2つの流路形成部で挟まれるようにして組み込まれ、その中に細胞を培養する培養部で構成し、各々の液は内径1mmの流入配管で構成し、この先に半径5mmの半円状のポケット部を幅2cmで設け、このポケットから幅2cmの培養液の流出流路を深さ500μmで出口側の幅2cmのポケット部までの流路を設け、更にその先に入口と対象形状のポケットと流出配管部を設けた。また、細胞培養部を構成する部材は厚さ2mmとし、この途中に高分子含水ゲル膜保持用の厚さ100μm、幅2cm、長さ2cmのステンレス製加工品に以下に述べるゲル膜、細胞を付与し、細胞設置場所に設置したものを培養装置とし、この上流側に桜エンドレス社製の質量流量計を取り付け、その上流に5Lの容積の原料供給タンクに培養液3Lを入れ、このタンクをサーボ弁を用いて液体送液流量が100cc/minになる様に流量制御しながら加圧して液体供給を行った。このときに使用したサーボ弁は東京精密測器社製のものを用いた。また、このタンクの上流側に原料調製タンクを設け、原料供給タンクの液レベルが1.5Lになった時点でMAAG社製ギヤポンプを用いて1L/minの流量で3.5Lの液を供給した。
定常時の流量計の流量変動は0.48%、原料調製タンクから原料供給タンクへの移液時の瞬間的な変動は0.8%、移液中の流量変動は0.55%、移液終了時の流量変動は0.72%と非常に高精度の流量制御を実現することができ、細胞の剥離は見られなかった。
比較例:
実施例1の細胞培養装置と同じ装置を用い、培養部への液体供給ポンプとして3ヘッド型のマイクロプランジャーポンプを用いて長時間連続運転を可能にした。この時のヘッド切替時の流量変動値は定常流量の4.5%、圧力変動は定常時の3.6%、定常時の流量脈動率が1.0%、圧力変動が0.9%であった。
場合、入口側のポケット上部に取り付けた前述の圧力計で脈動率を測定した結果、0.6%の脈動率であった。また、培養自体は順調に行われたが細胞の剥離が2%確認された。
図1は、本発明の細胞培養装置の一例を構成する上部部品と下部部品の側面図と上面図を示す。 図2は、本発明の細胞培養装置の一例を構成する高分子含水ゲル膜保持用ステンレスを示す。 図3は、本発明の細胞培養装置の一例の構成を示す。 図4は、圧力均一化機構(ポケット構造)を有する本発明の細胞培養装置の一例の構成を示す。 図5は、液体加圧手段と流量測定手段とを設けた本発明の細胞培養装置の一例の構成を示す。
符号の説明
1 上部部品
2 ホース接続部
3 ねじ穴
4 流路
5 下部部品
6 ホース接続部
7 ねじ穴
8 流路
9 高分子含水ゲル膜保持用ステンレス
10 ねじ穴
11 配管若しくは配管状の構造
12 第一の圧力均一化機構
13 流路
14 細胞培養部
15 下流側流路
16 出口配管若しくは配管状の構造
17 第二の圧力均一化機構
21 原料調製タンク
22 原料供給ポンプ22
23 原料供給タンク
24 加圧気体
25 加圧手段
26 流量計
27 培養装置
28 回収タンク

Claims (13)

  1. 培養したい細胞を付着させるための高分子含水ゲル膜に細胞を付着させ培養液を流すことにより細胞を培養する装置において、該培養装置に供給される液体を加圧する液体加圧手段と、該培養装置に供給される液体が所定の流量となるように制御するために該液体の流量を測定する流量測定手段とが設けられている、細胞培養装置。
  2. 原料供給タンクが細胞培養装置に連結されており、該原料供給タンクに液体加圧手段が連結しており、該原料供給タンクと細胞培養装置の間に該流量測定手段が連結している、請求項1に記載の細胞培養装置。
  3. 原料供給タンクに原料調製タンクが連結しており、培養液は原料調製タンクから原料供給タンクに供給され、次いで原料供給タンクから細胞培養装置に供給される、請求項1又は2に記載の細胞培養装置。
  4. 液体加圧手段がサーボ弁である、請求項1から3の何れかに記載の細胞培養装置。
  5. 流量測定手段が流量計である、請求項1から4の何れかに記載の細胞培養装置。
  6. 流量測定手段が圧力計である、請求項1から4の何れかに記載の細胞培養装置。
  7. 高分子含水ゲル膜の一方の側と他方の側に異なる液体を流すことができる構造を有する、請求項1から6の何れかに記載の細胞培養装置。
  8. 培養液を配管若しくは配管状の構造を通じて培養装置に導入後、この配管部の動圧を培養装置の幅方向に均一化するための第一の圧力均一化機構を有し、ここから流れ方向に流れる流路を厚み方向で1mm以下であるμオーダーの均一厚みの流路とし、この流路の途中に細胞培養部を設け、更にこの下流側流路を厚み方向で1mm以下であるμオーダーの均一厚みの流路とし、更にその下流に出口配管若しくは配管状の構造を有する、請求項1から7の何れかに記載の細胞培養装置。
  9. 第一の圧力均一化機構が、培養装置に供給される液体圧力を流出口において均一圧力に調整するためのポケット構造である、請求8に記載の細胞培養装置。
  10. 細胞培養部の下流側流路の下流に培養装置から流出する時の流れを安定化させるための第二の圧力均一化機構を更に有する、請求項8又は9に記載の細胞培養装置。
  11. 第二の圧力均一化機構が、培養装置から流出する液流れが細胞培養部から圧力調整機構に流れ込む流れを均一圧力に調整する為のポケット構造である、請求項10に記載の細胞培養装置。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の細胞培養装置を用いることを特徴とする、細胞培養方法。
  13. 培養する細胞が動物細胞である、請求項12に記載の細胞培養方法。
JP2003415268A 2003-07-16 2003-12-12 細胞培養装置及び細胞培養方法 Pending JP2005168436A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003415268A JP2005168436A (ja) 2003-12-12 2003-12-12 細胞培養装置及び細胞培養方法
US10/891,477 US7358082B2 (en) 2003-07-16 2004-07-15 Device and method for culturing cells

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003415268A JP2005168436A (ja) 2003-12-12 2003-12-12 細胞培養装置及び細胞培養方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005168436A true JP2005168436A (ja) 2005-06-30

Family

ID=34734820

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003415268A Pending JP2005168436A (ja) 2003-07-16 2003-12-12 細胞培養装置及び細胞培養方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005168436A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013111053A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Kyoto Univ バイオマーカーの探索方法及びそれにより見出されたバイオマーカーを用いたがんの検出方法
JP2014089702A (ja) * 2012-10-02 2014-05-15 Kyokko Seiko Co Ltd 液体の輸送方法
CN108728360A (zh) * 2018-06-09 2018-11-02 上海天引生物科技有限公司 一种细胞共培养的装置及其方法
WO2024010064A1 (ja) * 2022-07-08 2024-01-11 国立研究開発法人産業技術総合研究所 細胞培養装置及び細胞培養方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013111053A (ja) * 2011-11-30 2013-06-10 Kyoto Univ バイオマーカーの探索方法及びそれにより見出されたバイオマーカーを用いたがんの検出方法
JP2014089702A (ja) * 2012-10-02 2014-05-15 Kyokko Seiko Co Ltd 液体の輸送方法
CN108728360A (zh) * 2018-06-09 2018-11-02 上海天引生物科技有限公司 一种细胞共培养的装置及其方法
CN108728360B (zh) * 2018-06-09 2024-04-09 上海天引生物科技有限公司 一种细胞共培养的装置及其方法
WO2024010064A1 (ja) * 2022-07-08 2024-01-11 国立研究開発法人産業技術総合研究所 細胞培養装置及び細胞培養方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20240076595A1 (en) Devices for simulating a function of a tissue and methods of use and manufacturing thereof
Fetah et al. The emergence of 3D bioprinting in organ-on-chip systems
Zhou The recent development and applications of fluidic channels by 3D printing
Wu et al. Microfluidic cell culture systems for drug research
Zhang et al. Gel integration for microfluidic applications
Dababneh et al. Bioprinting technology: a current state-of-the-art review
Choi et al. Microfluidic scaffolds for tissue engineering
JP5774477B2 (ja) オンチップ臓器デバイス
Chang et al. Direct cell writing of 3D microorgan for in vitro pharmacokinetic model
Webster et al. Development of microfluidic devices for biomedical and clinical application
Wu et al. Development of perfusion-based micro 3-D cell culture platform and its application for high throughput drug testing
Shao et al. Development of cell spheroids by advanced technologies
WO2017175236A1 (en) Microfluidic platform for developing in-vitro co-cultures of mammalian tissues.
Santana et al. Microfluidic devices and 3D printing for synthesis and screening of drugs and tissue engineering
US7358082B2 (en) Device and method for culturing cells
Cardoso et al. Recent advances on cell culture platforms for in vitro drug screening and cell therapies: From conventional to microfluidic strategies
JP2005034069A (ja) バイオリアクター及びそれを用いた細胞培養方法
US20210395659A1 (en) Micro-Fluidic Particle Concentrator and Filtering Device
JP2005168436A (ja) 細胞培養装置及び細胞培養方法
JP4330436B2 (ja) 細胞培養装置及び細胞培養方法
JP2005168435A (ja) 細胞培養装置及び細胞培養方法
Uhl et al. Organ-on-chip devices toward applications in drug development and screening
Cernik et al. Luminal Surface Plasma Treatment of Closed Cylindrical Microchannels: A Tool toward the Creation of On-Chip Vascular Endothelium
Tian et al. Microfluidic systems for engineering vascularized tissue constructs
JP7134464B2 (ja) コラーゲンチューブの作製方法