JP2005163576A - 回転流体機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】 回転流体機械のロータリバルブの圧力室に収納されたシール部材が、圧力室が低圧の場合にも充分なシール機能を発揮できるようにする。
【解決手段】 ロータリバルブ71のバルブ本体部72の固定側バルブプレート73との合わせ面83に高温高圧蒸気が導入される圧力室84を開口させ、この圧力室84に収納したVパッキン88により合わせ面83への蒸気の漏れを阻止するとともに、圧力室84に作用する圧力で固定側バルブプレート73および可動側バルブプレート74を摺動面77において密着させる。Vパッキン88の背面に設けたバックアップリング90で該Vパッキン88を少なくとも径方向外側に押圧するので、圧力室84が低圧の状態にあってVパッキン88がシール機能を発揮し難い場合でも、バックアップリング90の押圧力でVパッキン88のシールリップS2を圧力室84の内周面84aに押し付けてシール機能を確保し、高温高圧蒸気の漏洩を阻止することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ケーシングと、ケーシングに回転自在に支持されたロータと、ロータに設けられた作動部と、ケーシングおよびロータ間に設けられて作動部に対する作動媒体の供給・排出を制御するロータリバルブとを備えた回転流体機械に関する。
燃焼器で発生した燃焼ガスを分配機構(ロータリバルブ)を介してアキシャルピストンシリンダ群に供給する回転流体機械において、分配機構の摺動面(弁座)のシール性を確保すべく、燃焼ガスが供給されないときはスプリングで押圧部材を押圧して摺動面に密着させ、燃焼ガスが供給されるときは該燃焼ガスの圧力でフリーピストンを介して押圧部材を押圧して摺動面に密着させるものが、下記特許文献1により公知である。
実開昭61−155610号公報
ところで、バルブ本体部に支持した固定側バルブプレートとロータに支持した可動側バルブプレートとを摺動面において接触させて作動媒体の供給・排出を制御する膨張機用のロータリバルブにおいて、バルブ本体部に固定側バルブプレートとの合わせ面に開口する圧力室を形成し、この圧力室に収納したVパッキンのような可撓性を有するシール部材の背面に作動媒体の圧力を作用させることで、固定側バルブプレートを可動側バルブプレートに押し付けて摺動面のシール性を確保することが考えられる。
しかしながら、圧力室に供給される作動媒体の圧力が低い場合には、Vパッキンの外周面を圧力室の内周面に強く押し付けることができず、そのシール機能が低下して作動媒体が圧力室から漏洩することがあり、この漏洩が一旦発生すると作動媒体の圧力が増加しても漏洩を止めることができず、膨張機の運転を停止してから再始動する必要があった。このような不具合を解消するために、コイルスプリングでVパッキンを軸線方向に押圧してシール性を高めることが考えられるが、軸線方向に配置したコイルスプリングでVパッキンを径方向外側に付勢することは難しく、しかも作動媒体が高温になるとコイルスプリングの弾発力が低下するために充分な効果を期待することができなかった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、回転流体機械のロータリバルブの圧力室に収納されたシール部材が、圧力室が低圧の場合にも充分なシール機能を発揮できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、ケーシングと、ケーシングに回転自在に支持されたロータと、ロータに設けられた作動部と、ケーシングおよびロータ間に設けられて作動部に対する作動媒体の供給・排出を制御するロータリバルブとを備え、ロータリバルブは、ケーシング側に固定したバルブ本体部に回転不能にフローティング支持された固定側バルブプレートとロータ側に支持された可動側バルブプレートとを軸線に直交する摺動面において接触させ、バルブ本体部の固定側バルブプレートとの合わせ面に高圧の作動媒体が導入される圧力室を開口させ、この圧力室に収納したシール部材により該圧力室から合わせ面への作動媒体の漏れを阻止するとともに、圧力室に作用する作動媒体の圧力で固定側バルブプレートおよび可動側バルブプレートを摺動面において密着させる回転流体機械であって、シール部材の背面に該シール部材を少なくとも径方向外側に押圧する押圧部材を設けたことを特徴とする回転流体機械が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、押圧部材は与荷重をもってシール部材を押圧することを特徴とする回転流体機械が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、押圧部材を金属製としたことを特徴とする回転流体機械が提案される。
尚、実施例のアキシャルピストンシリンダ群Aは本発明の作動部に対応し、実施例のVパッキン88は本発明のシール部材に対応し、実施例のバックアップリング90は本発明の押圧部材に対応する。
請求項1の構成によれば、ロータリバルブのバルブ本体部の固定側バルブプレートとの合わせ面に高圧の作動媒体が導入される圧力室を開口させ、この圧力室に収納したシール部材により該圧力室から合わせ面への作動媒体の漏れを阻止するとともに、圧力室に作用する作動媒体の圧力で固定側バルブプレートおよび可動側バルブプレートを摺動面において密着させる際に、シール部材の背面に設けた押圧部材で該シール部材を少なくとも径方向外側に押圧するので、圧力室が低圧の状態にあってシール部材がシール機能を発揮し難い場合でも、押圧部材の押圧力でシール部材の外周面を圧力室の内周面に押し付けてシール機能を確保し、作動媒体の漏洩を阻止することができる。
請求項2の構成によれば、押圧部材は与荷重をもってシール部材を押圧するので、その与荷重でシール部材にシール機能を発揮させて作動媒体の漏洩を確実に阻止することができる。
請求項3の構成によれば、押圧部材を金属製としたので、圧力室が高温になると押圧部材が熱膨張してシール部材をより強く押圧することで、そのシール性を一層高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
図1〜図9は本発明の一実施例を示すもので、図1は膨張機の縦断面図、図2は図1の2部拡大図、図3はロータの分解斜視図、図4は図1の4部拡大図、図5は図4の5−5線矢視図、図6は図4の6−6線矢視図、図7は図4の7−7線矢視図、図8は図4の8−8線矢視図、図9はコイルスプリング、パッキンリテーナ、バックアップリングおよびVパッキンの斜視図である。
図1〜図3に示すように、本実施例の膨張機Eは例えばランキンサイクル装置に使用されるもので、作動媒体としての高温高圧蒸気の熱エネルギーおよび圧力エネルギーを機械エネルギーに変換して出力する。膨張機Eのケーシング11は、ケーシング本体12と、ケーシング本体12の前面開口部にシール部材13を介して複数本のボルト14…で結合される前部カバー15と、ケーシング本体12の後面開口部にシール部材16を介して複数本のボルト17…で結合される後部カバー18と、ケーシング本体12の下面開口部にシール部材19を介して複数本のボルト20…で結合されるオイルパン21とで構成される。
ケーシング11の中央を前後方向に延びる軸線Lまわりに回転可能に配置されたロータ22は、その前部を前部カバー15に設けた組み合わせアンギュラベアリング23,23によって支持され、その後部をケーシング本体12に設けたラジアルベアリング24によって支持される。前部カバー15の後面に斜板ホルダ28が一体に形成されており、この斜板ホルダ28にアンギュラベアリング30を介して斜板31が回転自在に支持される。斜板31の軸線は前記ロータ22の軸線Lに対して傾斜しており、その傾斜角は固定である。
ロータ22は、組み合わせアンギュラベアリング23,23で前部カバー15に支持された出力軸32と、出力軸32の後部に一体に形成された3個のスリーブ支持フランジ33,34,35と、後側のスリーブ支持フランジ35にメタルガスケット36を介して複数本のボルト37…で結合され、前記ラジアルベアリング24でケーシング本体12に支持されたロータヘッド38と、3個のスリーブ支持フランジ33,34,35に前方から嵌合して複数本のボルト39…で前側のスリーブ支持フランジ33に結合された断熱カバー40とを備える。
3個のスリーブ支持フランジ33,34,35には各々5個のスリーブ支持孔33a…,34a…,35a…が軸線Lまわりに72°間隔で形成されており、それらのスリーブ支持孔33a…,34a…,35a…に5本のシリンダスリーブ41…が後方から嵌合する。各々のシリンダスリーブ41の後端にはフランジ41aが形成されており、このフランジ41aが後側のスリーブ支持フランジ35のスリーブ支持孔35aに形成した段部35bに嵌合した状態でメタルガスケット36に当接して軸方向に位置決めされる。各々のシリンダスリーブ41の内部にピストン42が摺動自在に嵌合しており、ピストン42の前端は斜板31に形成したディンプル31aに当接するとともに、ピストン42の後端とロータヘッド38との間に蒸気の膨張室43が区画される。
次に、ロータ22の5個の膨張室43…に蒸気を供給・排出するロータリバルブ71の構造を、図4〜図9に基づいて説明する。
図4に示すように、ロータ22の軸線Lに沿うように配置されたロータリバルブ71は、バルブ本体部72と、カーボン製の固定側バルブプレート73と、カーボン製、テフロン(登録商標)製、金属製等の可動側バルブプレート74とを備える。可動側バルブプレート74は、ロータ22の後面にノックピン75で回転方向に位置決めされた状態で、オイル通路閉塞部材45(図2参照)に螺合するボルト76で固定される。尚、ボルト76はロータヘッド38を出力軸32に固定する機能も兼ね備えている。
バルブ本体部72は、その後部に一体に形成された円形のフランジ72aが後部カバー18の後面にシール部材91を介して当接し、複数本のボルト92…で固定される。このとき、バルブ本体部72の前部に一体に形成された円形断面の支持部72bが後部カバー18の支持孔18aに嵌合する。後部カバー18の支持孔18aに連なる支持面18bに環状のホルダ79が複数本のボルト80…で固定されており、このホルダ79の内部にシール部材82を介して保持された固定側バルブプレート73が、テフロン(登録商標)コーティングしたノックピン81,81で回り止めされる。固定側バルブプレート73はノックピン81,81によって回転方向に位置決めされるが、径方向および軸線L方向には僅かに移動可能にフローティング支持される。
バルブ本体部72が固定側バルブプレート73に当接する合わせ面83に、円形断面の圧力室84が開口する。バルブ本体部72をシール部材93を介して貫通する蒸気供給パイプ85が圧力室84の中心を通って合わせ面83まで延びており、圧力室84の内部において、蒸気供給パイプ85の外周にコイルスプリング86、パッキンリテーナ87、バックアップリング90およびVパッキン88が順次配置される。
蒸気供給パイプ85の先端と固定側バルブプレート73の合わせ面83との間には僅かな隙間が設定されており、蒸気供給パイプ85が軸線L方向に熱膨張しても、その先端が合わせ面83と干渉しないようになっている。蒸気供給パイプ85に形成した1個の通孔85aが圧力室84の後部に連通する。圧力室84に供給された高温高圧蒸気は固定側バルブプレート73を可動側バルブプレート74に向けて付勢し、両者の摺動面77を密着させてシール性を高める機能を発揮する。通孔85aの数は、蒸気供給パイプ85の強度および圧力室84への必要蒸気供給量に応じて複数個としても良い。
図4および図9から明らかなように、テーパーしていない等径のコイルスプリング86により付勢されるパッキンリテーナ87は、コイルスプリング86が当接する平坦面87aと、平坦面87aの反対側に形成された円錐面87bと、蒸気供給パイプ85の外周に緩く嵌合する貫通孔87cとを備える。
弾性を有する薄肉のステンレス板をプレス成形して表面に銀メッキを施した裁頭円錐状のバックアップリング90は、パッキンリテーナ87の円錐面87bに対向する内面90aと、後述するVパッキン88の円錐面88aに対向する外面90bとを有しており、自由状態での断面形状は内面90a側から外面90b側に凸になるように湾曲している。
バックアップリング90を介してパッキンリテーナ87に支持されるVパッキン88には、バックアップリング90の外面90bに対向する円錐面88aと、固定側バルブプレート73の合わせ面83との間をシールする第1のシールリップS1と、圧力室84の内周面84aとの間をシールする第2のシールリップS2とが形成される。
このVパッキン88は圧力室84の内周面84aとの間のシールを主要な目的とするもので、第2のシールリップS2を圧力室84の蒸気圧で径方向外側に変形させて内周面84aに密着させるようになっている。従って、第2のシールリップS2はバルブ本体部72の熱伸びによる圧力室84の内周面84aの内径の拡大に良く追従してシール性を確保することができる。
コイルスプリング86は、高温高圧蒸気の圧力が立ち上がる前にVパッキン88を固定側バルブプレート73との合わせ面83に押し付ける予荷重を与えるとともに、固定側バルブプレート73の振動をシール部材82と圧力室84内の高温高圧蒸気の圧力との協働により減衰させる機能を有する。パッキンリテーナ87はVパッキン88を圧力室84内で正しい姿勢で保持するとともに、高温高圧蒸気の熱を遮断してVパッキン88の耐久性を高める機能を有する。
またコイルスプリング86を、圧力室84の小さい空間内にスプリング巻き数を多く取るためにスプリングシートを廃止した構造とし、かつ直接Vパッキン88に当接させることなく、Vパッキン88との間に介在するパッキンリテーナ87をスプリングシートとして利用することで、Vパッキン88に特別のスプリングシートを設ける必要をなくし、コイルスプリング86の長さを最大限に確保しながら圧力室84の軸線L方向の寸法を小型化することができる。
図4〜図8から明らかなように、ロータ22の軸線L上に蒸気供給パイプ85が配置され、その径方向外側に偏倚して蒸気排出パイプ89が配置される。蒸気供給パイプ85の内部に形成した第1蒸気通路P1は、固定側バルブプレート73に形成した第2蒸気通路P2を介して摺動面77に連通する。軸線Lを囲むように等間隔で配置された5個の第3蒸気通路P3…が可動側バルブプレート74を貫通しており、軸線Lを囲むようにロータ22に形成された5個の第4蒸気通路P4…の両端が、それぞれ前記第3蒸気通路P3…および前記膨張室43…に連通する。第2蒸気通路P2が摺動面77に開口する部分は円形であるのに対し、第5蒸気通路P5が摺動面77に開口する部分は軸線Lを中心とする円弧状に形成される。
また固定側バルブプレート73の摺動面77には、相互に連通する円弧状の第5蒸気通路P5および2個の円弧状の第6蒸気通路P6,P6が凹設されており、第6蒸気通路P6,P6は合わせ面83においてバルブ本体部72に形成された2個の第7蒸気通路P7,P7に連通する。ケーシング本体12および後部カバー18の間には蒸気排出室94が形成されており、この蒸気排出室94は蒸気排出パイプ89に連通するとともに、バルブ本体部72に形成した2個の第7蒸気通路P7,P7に連通する。
図6から明らかなように、ロータリバルブ71の固定側バルブプレート73の摺動面77には高温高圧蒸気を供給する円形の第2蒸気通路P2と、低温低圧蒸気を排出する円弧状の第5蒸気通路P5とが開口しており、可動側バルブプレート74の5個の第3蒸気通路P3…の一つが円形の第2蒸気通路P2に連通した瞬間が吸気行程となり、前記第3蒸気通路P3が第2蒸気通路P2との連通を遮断されてから円弧状の第5蒸気通路P5に連通するまでの間が膨張行程となり、前記第3蒸気通路P3が円弧状の第5蒸気通路P5に連通している間が排気行程となる。
次に、上記構成を備えた本実施例の膨張機Eの作用を説明する。
蒸発器で水を加熱して発生した高温高圧蒸気は蒸気供給パイプ85内の第1蒸気通路P1と、合わせ面83と、固定側バルブプレート73の第2蒸気通路P2とを経て可動側バルブプレート74との摺動面77に達する。そして摺動面77に開口する第2蒸気通路P2はロータ22と一体に回転する可動側バルブプレート74に形成した5個の第3蒸気通路P3…に所定のタイミングで瞬間的に連通し、高温高圧蒸気は第3蒸気通路P3からロータ22に形成した第4蒸気通路P4を経てシリンダスリーブ41内の膨張室43に供給される。
ロータ22の回転に伴って第2蒸気通路P2および第3蒸気通路P3の連通が絶たれた後も膨張室43内で高温高圧蒸気が膨張することで、シリンダスリーブ41に嵌合するピストン42が上死点から下死点に向けて前方に押し出され、その前端が斜板31のディンプル31aを押圧する。その結果、ピストン42が斜板31から受ける反力でロータ22に回転トルクが与えられる。そしてロータ22が5分の1回転する毎に、相隣り合う新たな膨張室43内に高温高圧蒸気が供給されてロータ22が連続的に回転駆動される。
ロータ22の回転に伴って下死点に達したピストン42が斜板31に押圧されて上死点に向かって後退する間に、膨張室43から押し出された低温低圧蒸気は、ロータ22の第4蒸気通路P4と、可動側バルブプレート74の第3蒸気通路P3と、摺動面77と、固定側バルブプレート73の第5蒸気通路P5および第6蒸気通路P6,P6と、合わせ面83と、バルブ本体部72の第7蒸気通路P7,P7と、蒸気排出室94と、蒸気排出パイプ89とを経て凝縮器に供給される。
ロータリバルブ71は固定側バルブプレート73および可動側バルブプレート74間の平坦な摺動面77を介してアキシャルピストンシリンダ群Aに蒸気を供給・排出するので、蒸気のリークを効果的に防止することができる。なぜならば、平坦な摺動面77は高精度の加工が容易なため、円筒状の摺動面に比べてクリアランスの管理が容易であるからである。しかも膨張機Eに供給される高温高圧蒸気の圧力が高まると、固定側バルブプレート73および可動側バルブプレート74の摺動面77から高温高圧蒸気が漏れ易くなるが、その圧力の増加に応じて圧力室84が発生する押圧荷重が増加して摺動面77の面圧を高めるので、高温高圧蒸気の圧力に応じたシール性を発揮させることができる。
ところで、圧力室84に供給される蒸気の圧力が低い場合には、蒸気の圧力でVパッキン88の第2のシールリップS2を圧力室84の内周面84aに強く押し付けることができず、そのシール機能が低下して圧力室84から蒸気が漏洩する可能性がある。コイルスプリング86は主としてVパッキン88を軸線L方向に押圧してVパッキン88の第1のシールリップS1を固定側バルブプレート73に押し付ける機能を有するため、第2のシールリップS2のシール性を向上させる効果はあまり期待できない。
しかしながら、パッキンリテーナ87とVパッキン88との間に挟まれたバックアップリング90が圧力室84の圧力およびコイルスプリング86の弾発力で軸線L方向に圧縮され、その断面形状が湾曲状態から直線状態に変化することで、Vパッキン88を斜め前方に付勢する予荷重を発生し、その予荷重の径方向外向きの成分でVパッキン88の第2のシールリップS2を圧力室84の内周面84aに押し付けてシール機能を発揮することができる。
また圧力室84の内部が高温状態になると、コイルスプリング86の弾発力が低下するため、バックアップリング90を軸線方向に圧縮する荷重も減少するが、金属製のバックアップリング90が径方向に熱膨張し、かつバックアップリング90の外周面が圧力室84の内周面84aに当接して径方向の移動を阻止されるため、バックアップリング90は湾曲度が増加する方向に熱変形してVパッキン88を押圧する荷重が増加し、その荷重の径方向外向きの成分で第2のシールリップS2を圧力室84の内周面84aに押し付けてシール性を高めることができる。
このように、アイドリング時のような蒸気の高温低圧時であって、Vパッキン88の第2のシールリップS2と圧力室84の内周面84aとの間のシール性が低下し易いときに、バックアップリング90の作用でVパッキン88の第2のシールリップS2を圧力室84の内周面84aに強く押し付け、蒸気の漏洩を効果的に抑制して膨張機Eの性能低下を防止することができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施例の膨張機Eは作動部としてアキシャルピストンシリンダ群Aを備えているが、作動部の構造はそれに限定されるものではない。
またバックアップリング90の形状は、製作上や加工上の簡便さを得るために、図4および図9に示した湾曲形状に限らず、パッキンリテーナ87の円錐面87bおよびVパッキン88の円錐面88aに類似の直線状の内面90aおよび外面90bを有するものでも良い。要するに、その曲率等を変えて、シール部材(Vパッキン88)の外周面(円錐面88a)を圧力室84の内周面84aに押し付けてシール機能を発揮する押圧力を発生するものであれば良い。
また本発明の回転流体機械は膨張機Eに限定されず、圧縮機にも適用することができる。
膨張機の縦断面図 図1の2部拡大図 ロータの分解斜視図 図1の4部拡大図 図4の5−5線矢視図 図4の6−6線矢視図 図4の7−7線矢視図 図4の8−8線矢視図 コイルスプリング、パッキンリテーナ、バックアップリングおよびVパッキンの斜視図
符号の説明
11 ケーシング
22 ロータ
71 ロータリバルブ
72 バルブ本体部
73 固定側バルブプレート
74 可動側バルブプレート
77 摺動面
83 合わせ面
84 圧力室
88 Vパッキン(シール部材)
90 バックアップリング(押圧部材)
A アキシャルピストンシリンダ群(作動部)
L 軸線

Claims (3)

  1. ケーシング(11)と、
    ケーシング(11)に回転自在に支持されたロータ(22)と、
    ロータ(22)に設けられた作動部(A)と、
    ケーシング(11)およびロータ(22)間に設けられて作動部(A)に対する作動媒体の供給・排出を制御するロータリバルブ(71)とを備え、
    ロータリバルブ(71)は、ケーシング(11)側に固定したバルブ本体部(72)に回転不能にフローティング支持された固定側バルブプレート(73)とロータ(22)側に支持された可動側バルブプレート(74)とを軸線(L)に直交する摺動面(77)において接触させ、バルブ本体部(72)の固定側バルブプレート(73)との合わせ面(83)に高圧の作動媒体が導入される圧力室(84)を開口させ、この圧力室(84)に収納したシール部材(88)により該圧力室(84)から合わせ面(83)への作動媒体の漏れを阻止するとともに、圧力室(84)に作用する作動媒体の圧力で固定側バルブプレート(73)および可動側バルブプレート(74)を摺動面(77)において密着させる回転流体機械であって、
    シール部材(88)の背面に該シール部材(88)を少なくとも径方向外側に押圧する押圧部材(90)を設けたことを特徴とする回転流体機械。
  2. 押圧部材(90)は与荷重をもってシール部材(88)を押圧することを特徴とする、請求項1に記載の回転流体機械。
  3. 押圧部材(90)を金属製としたことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の回転流体機械。
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